Vandenverg - Heading for a Storm


 オランダのバンドながらも世界にブレイクした第二のヴァン・ヘイレンとも呼ばれる筋も持っていたヴァンデンバーグ。ギタリストのエイドリアン・ヴァンデンバーグの名前から付けられたこのバンドはもう正にその人のギターワークに全てが詰め込まれていると云っても良い。もちろんバンドの方もかなりのテクニシャンを揃えていたコトは云うまでもないが…。

 レスポールにマーシャル直結という元祖ハードロックの分厚いサウンドはこの時代には新鮮に響いた。これぞギターの音と主張するべくサウンドで真っ向から勝負するかと思えば、その実曲自体はかなりポップな路線を走っているという売れても当然だろうみたいな感じだったんだけど、当時アメリカではそんなに人気がなかったみたいだね。日本ではかなりの人気を誇っていて早々に日本公演が実現したものだが…。

 うん、印象深いのはやっぱりセカンドの「Heading for a Storm」で最初の「Friday Night」の音からして結構ハマった。ギターのエフェクターとかイマイチすんなりと音が出せなかったし、そんな時にこういうズバリのサウンドは子供心を刺激してくれたね。「This Is War」なんてのもギター小僧的にはもちろんテーマだったし最後の「Waiting For the Night」も綺麗だったなぁ。良いギター弾いてたよな。ファーストアルバム「Vandenberg」は結構地味で当時はあんまりマジメに聴かなかった記憶があるんだけど、エラく丁寧に弾く人で何となくマイケル・シェンカー的なフレージングというか香りがするかな。逆に三枚目の「Alibi」はちょっとポップさが消えて洗練された感じだったかな。

 もうちょっとバンドで長くやっていてくれれば更にブレイクしていった可能性のあったバンドなだけにここでの解散は惜しかったね。一リスナー的にはいつの間にか消えていったバンドとしか思ってなかったんだけどさ、気が付いたらジョン・サイクスが去った後のホワイトスネイクに参加しているし…、こないだまでリーダーバンドやってた人が他人のバンドの一ギタリストに収まるのかい?ってかなり不思議に思ったもんな。それだけデビカバが凄かったってことなのかもしれないけど、どっちの特にもなってないような…いや、デビカバの得にはなってるのか。しかしヴァンデンバーグの才能が何となく消されているような…。

Dio - The Last In Line


 目立ちたがり屋さんではないギタリストの一人にヴィヴィアン・キャンベルという器用貧乏な人がいる。テクニックはバツグンだったし、それ故にメジャー所の人間と組むことで世に出たがっていたというのは若さゆえの野望だったのかもしれない。今となっては妙に冷静に見てしまうのだが、彼の渡り鳥的バンド人生を見るとそういう面が顕著に表れているように感じる。で、運が良かったのか、狙っていたのか知らないんだけど、見事にその野望を達成すべくメジャーなボーカリストと組むことができたのだ。そう、レインボウからブラック・サバスへと渡り歩いた歌い手のロニー・ジェイムズ・ディオが自身の名を冠したバンド、ディオのギタリストの座を得たのだ。

 まぁ、それで売れないハズもないとは思うのだが、実際はどうだったかと云われると、う~ん、最初のアルバム「Holy Diver」が一番気合い入っていてヴィヴィアン・キャンベルもここぞとばかりに弾きまくっていて面白いし、何と言ってもこのバンドのコンセプトがサバス上がりだからなのか、悪魔的なイメージを前面に打ち出しているってのも面白い。曲もその分疾走感溢れる曲ばかりでそういう意味ではかっこよかったんだけど、今聴くと凄く時代遅れの音に聞こえてしまうのは何故だろう?ジャパメタブームの時の音もこんな感じなので、メジャー路線ではきっちりとしたプロデューサーによる音作りだったのだが、ちょっと外れるとどうしてもマイナー的な音になってしまうのかな。でもしっかりとメジャーな人なので多分狙ったんだろう。

 個人的にはセカンドアルバム「The Last in Line」やサードアルバム「Sacred Heart」辺りをちらちらと聴いていたけど、どうにもその白々しい…とは云わないがおどろおどろしいところがイメージ的に好きでなくてちょっと引いたような気がする。ま、それでも結構聴いたか(笑)。これも曲目見てなるほど~懐かしい~って感じだったからさ。聴いてみるとちょっと…「え?」って感じだったので音楽、特にこういうジャンルの音楽って古くならないようにするのって難しいんだな、と思った。しかしどこか英国的な香りがするのは英国のバンドを渡り歩いたから?

 で、そのヴィヴィアン・キャンベルってアチコチ渡り歩くんだけど結局古株のデフ・レパードに落ち着くことになって、バンドの一員っつう隠れ家に安住しているみたいだな。

Dio - Holy Diver Holy Diver
Dio - The Last in Line The Last in Line
Dio - Sacred Heart Sacred Heart

Dokken - Tooth And Nail


 ラットのウォーレンと仲の良かったギタリストに今でもまぁ有名なのかな…、ジョージ・リンチという派手好きなギタリストがいてね、もちろんギタリストだからソロで出てくるわけじゃないんだが、売れるためにはってこともあって元々相性の悪いボーカリストであるドン・ドッケンと云う人間と組んでシーンに出てきたワケだが、そのバンド名そのものもドッケンっつうことで、よく調べてないけど多分メンバーをかき集めていたトコロへの参加だったんだろうな。ま、最初は何でもいいんでシーンに出てこないと意味がないってことはどの世界でも一緒で、結局実力のある人は残るってことだ。

 で、狙い通り売れた。実力もあるバンドで下手ではなかったのでよかったんだと思うし、曲も単なるアメリカンハードロックって感じではなくってちょっと英国の味が入ったような暗さを持っていたってのもある。メロディーも結構作り込まれていたので鳴り物入りで登場してきたかな、と。アルバムでは丁度セカンドの「Tooth and Nail」がリリースされた辺りが全盛期なんじゃない?久々にアルバム見てたら曲目見ただけで曲が浮かんだもんな(笑)。

 邪道的に書いていくと…名バラード曲「Alone Again」がいいねぇ~。これはもう歌の勝利だしギターソロなんかもぴったりとハマっててさ、後半の盛り上がりなんかもツボを得ていたのでアメリカで売れてもおかしくないもん。この頃ってまだボン・ジョヴィだって「Only Lonely」の頃だから、曲だけ聴いていたらどっちがああなってもおかしくなかったんだけどルックスの差だろう(笑)。それはともかく良い曲だったね。で、タイトル曲も結構スピーディでシャープだったし、「Into The Fire」なんてのも良かったな。そんな感じで思い出す曲多いけど、冷静に聴くと当時としてはかなり異質なバンドだったんじゃない?派手好きなジョージ・リンチだけどそれはギターのペイントがトラ模様っつうのだけなんだけど、この人もウォーレンと同じく凄く力の入ったギターの弾き方で特徴的。運指も早くて性格で、でも単なる早弾きはやっぱりしてなかったような気がするし、エッジの立ったサウンドだったな。

 三枚目の「Under Lock and Key」頃はもうあんまり聴いてないのでよく知らないんだけど、結構売れたような気がする。何かこの頃もう仲悪いとかそういうのが出てきてて、ちょっと夢が壊されてたってのも要因のひとつかな。この辺からは人気上がってきて来日公演も果たしているハズだけどね。

Dokken - Monster Metal Power Ballads Monster Metal Power Ballads
Don Dokken - Cover Me In '80s Metal Cover Me In 80s Metal

Ratt - Out Of The Celler


 80年代に入り、新たな時代(…と思われた)を担うギターヒーローが何人も誕生したが今から考えればほとんど誰もきちんとした成功を成し遂げていないのも事実だったのだろうか。しかし一時代を築き上げたことは注目に値するし、素直にそのシーンを間近に見ていた自分たちの世代にとっては華やかな世界に見えたものだ。

 ウォーレン・デ・マルティーニ=ラットのリードギタリストもその中の一人で、もちろん今でも活動をしているようだしやはり地力は持っているギタリストだったんだと思う。ラットのもう一人のギタリストロビン・クロスビーはクスリによって(と言うか注射針によりエイズ感染で)今は亡くなってしまっているが、それもあまり話題にならずにいたのは時代がラットを忘れてしまっていたからだろう。それでも一躍ヒーローの座を感じてしまった人生というのはやはり幸せな面もあったんじゃないかな、と凡人ながらに思う。わかんないけどさ。

 で、そのラットなんだが…、う~ん、やっぱりMTV時代のPVのインパクトもあったんだけど、音的にかっこよいなぁって思えたのは「Round And Round」だな。二つか三つの曲のリフをひとつにして弾いているので実に複雑なリフになっていて、コピーするにはかなり難易度の高い曲だった記憶がある。通常ギターソロが弾けないで終わるってのはあったけどこれほどリフが弾きにくい曲も珍しいな、と。ウォーレンが一人で凝って作った曲なんだと思うけど、その分やっぱりかっこよくってね。ボーカルが声域が狭いのも今言われればそうなんだけどやっぱりそれを使って上手く歌ってたんじゃないかな。クセあったけどさ。ま、それまでの暗いハードロックというイメージから全く飛び出た明るくキャッチーでカラフルなバンドっつうのもコンセプト勝ちだったかもしれん。で、ウォーレンのプレイなんだが、あんなに力んでピッキングしてよく弾けるなぁっていう右手が特徴的だったけど、単なる早弾きではなくってここぞと言う時に早弾きを余裕でカマしてくれるっつうクールさがよくってね。アルバムで言うと「Out of the Cellar」なんだけどどの曲取ってもキャッチーでポップ。

 それからその次のサードアルバム「Invasion of Your Privacy」に入ってるシングル曲「Lay it Down」も同じように変則的なリフだったなぁ。このアルバムからの曲だと初っ端の「You're In Love」が良い♪ 単純明快なリフでキャッチーな歌メロ、そしてこれはPVのインパクトが強かった。古い映画のキスシーンだけを繋いだ名場面集みたいな感じでそのプロモーションのBGMみたいな感じで面白かったもん。アルバム全体はあんまり聴いてないけどね。

 しかし今見て初めて気付いたけどファーストミニアルバム「Ratt」ってこんなにプレミア付いてるの?驚いた…。それにしてもiTunes Store Japan、この辺の音って何にもないんだなぁ…。



Yngwie Malmsteen - Chashing Tokyo 1985

ライジング・フォース:ライヴ・イン・ジャパン’85
 孤高のギターヒーローとして難しい性格とワガママ奔放と言う点も共通している天才のひとりにイングヴェイ・マルムスティーンというスウェーデン人がいる。ギター小僧的に書くと、ヴァン・ヘイレンが築いた早弾き奏法が80年代のハードロック・ヘヴィメタルシーンを支えたとするならば、80年代にアルカトラズで世界に打って出たインギーはそれ以降のHR/HMのギタリスト全てに影響を及ぼしたとも言える。どちらも共通するのは全てのクローンギタリストは消え去っていき、オリジナルである彼等は今でも健在だということ。ちなみにヴァン・ヘイレンはオランダ人、インギースウェーデン人、マイケル・シェンカーはドイツ人とアメリカはやっぱりヨーロッパ人の繊細且つテクニカルなプレイに押されまくっているわけで、この頃アメリカ人でギタリスト的存在感を出していた人ってそんなに多くないんじゃないかな。

 …てなことで、たまたま流れ的にインギーなんだけど、アルカトラズで早々に来日公演を行ってそのテクニックでギター小僧の視線を一心に集め、すぐさまアルカトラズ脱退という状況になり、しかし、日本のプロモーターがそんな美味しい人を見逃すはずがなく、インギーが書き溜めていた曲を一気に完成させて仕上げた最初のソロアルバム「Rising Force」をリリースすると当然日本に呼んだワケだ。もちろんすぐに来日ではなく、それなりにツアーをやっていく中で日本も加えられたということで1985年に来日公演が実現。そして嬉しいことにその初来日公演の様子はMTVの特番でも放送され、更にビデオでも「チェイシング・イングヴェイ(ライヴ・イン・トーキョー85’)」というタイトルでリリースされていたが、永らく廃盤だった。しかし何とタイミングの良いことか、今年の12月6日にようやくこれがDVD化されてリリースされることが決まっていた様子。んなことで、空論のレビューにならなくてよかったなぁ、と(笑)。

 いや、もちろん当時会場には行ってないのでナマナマしいことは書けないんだけど、ビデオが好きで良く見てた。若干22歳のスウェーデンの若者が弾くプレイにクラクラしてたな(笑)。初っ端から聴いたことのない曲「Yngwie Malmsteen's Rising Force - Marching Out - I'll See the Light Tonight I'll See The Light Tonight」で、後にセカンドアルバム「Marching Out」に収録されるこの曲もやっぱりギターソロのためにある曲で、う~ん、かっこよかった。「I'm A Viking」なんて重苦しく聞こえるけど…今冷静に見るとやっぱり時代だなと…、うん。でもそこから以降の「広島モナムール」とか「Yngwie Malmsteen - Rising Force - Black Star Black Star」「Jet To Jet」はやっぱりかっこ良いよなぁって。正にギターヒーローっていうに相応しいし、最後はジミヘンばりにギター破壊の様相で、まだまだジミヘンを知らなかった頃にはもの凄い衝撃だった。観客の表情見てても同じだよね。後でパクリってわかったけど、当時は衝撃的。さっきまでそれ弾いてたギターでしょ?みたいな(笑)。

Yngwie Malmsteen - Rising Force Rising Force
Yngwie Malmsteen's Rising Force - Marching Out Marching Out
Yngwie Malmsteen - Trilogy Trilogy

Van Halen - Van Halen


 オランダが生んだ世界最大のギターヒーローとも言えるエディヴァン・ヘイレン率いるヴァン・ヘイレン、衝撃のデビュー作から今に至るまでもう30年近く活動していることになる。しかしまぁ、やっぱりヴァン・ヘイレンって言ったら今でもデイヴ・リー・ロスがいた頃のバンドというのがやっぱり人気が高いんじゃないかな。少なくとも自分的にはそうだな。アルバムで言えば「1984」が何と言っても最高作品だと思うけど、それは以前書いたことがあるので今回はギターヒーローというのもあってファーストアルバム「Van Halen」で書いてみよう。

 もうね、最初の宇宙から舞い降りてくるような効果音に導かれて刻まれるベース音から、その後すぐに入ってくる、どう聴いてもマーシャル直結のハムバッカーギターサウンドがもの凄くギター的な音で痺れるんだ。これこそハードロックの正しい音っていう教科書のようなサウンド。しかもエディの場合、それをエフェクト無しで簡単に音色を変えてプレイしているんだからさすがだ。多分一発録りだと思うからバンドらしさはもちろん、楽曲のシンプルさも引き立っていて素晴らしいの一言。まだまだアンダーグラウンド的なハードロックサウンドを引きずっているところも良いね。単純なアメリカのロックには終わっていないところも魅力。そして、なんと言っても2曲目「Eruption」で世界を吹っ飛ばしたっていうのは今聴いても多分納得すると思う。これはね、ほんとに衝撃的だよ。エディがどうやって弾いているのか知っている今聴いてもその美しさには感動するし、魅了されるんだから当時こいつを聴いた人はホントに何事?って思ったことは容易に想像がつく。はっきり言ってとんでもない化け物ギタリストなのだ。でさ、そっから続くキンクスのカバー曲「The Kinks - One for the Road - You Really Got Me (Live) You Really Got Me」のかっこよさったらありゃしない…。オリジナルもかっこいいけどさ、数倍コッチの方がかっこよいのは全てのリスナーが認めるもん。裏から入るリフで正当なハードロックのサウンドでとんでもないギターソロが入って…、ここら辺からキンクスの方が影響を受けてハードロック化したっつう面白い話もあるんだけど(笑)。しかしさ、このイントロのカッティングの音が凄く良い音で、うわぁ、やばいくらいにかっこいいわ…。久々に聴いてたらマジ、ハマった(笑)。で、「Ain't Talkin' 'Bout Love」でしょ?ヴァン・ヘイレンっってコーラスワークもかなりしっかりしているので聴いていて気持ち良いのはその辺もあるんだけど、ギターが凄すぎてなかなかそこまで耳がいかないのも事実。

 う~ん、キリないよ、このアルバム。全世界のギター小僧とハードロック好きには絶対に外せない永遠の名盤。その昔、散々クラブでプレイしていたらしく往年のロックバンドのカバー曲だけで数百曲のレパートリーを持っていた。その中でやっぱり独自のギタープレイを磨いていたエディはライトハンド奏法をやる時は観客に背を向けて弾いていたらしい。そりゃそうだろう、盗むのは簡単だもんな。でも、どれだけ多数のギタリストがライトハンドを弾こうともエディのヤツはやっぱりセンスが違う。凄いなぁ。

The Micheal Schenker Group - Live In Japan


 先週の11月16日木曜日、初めて音を聴いてから二十数年間見たことのないマイケル・シェンカーの生プレイを見るチャンスに恵まれた…って書くとおかしいのだが、前売りチケットも買ってなくて、しかも気付いた時には既にチケット完売ということでなんだかなぁ…と思っていたのだ。が、予定的にはなんとかなりそうだったので当日19時ギリギリで会場の中野サンプラザに到着してみるとなんとダフ屋がいない…。ダフ屋が頼りだったのになぁと思いながらしょうがないので会場内を見てみると当日券発売所に数人並んでいたので何事かと思っていると、どうやら関係者の当日キャンセル分を売り出すらしくて、それの待ちだったようだ。すかさずそこに並んで待つこと数分でスタッフが駆けてきて十数枚のチケットから何枚か抜き出して販売してくれた。う~ん、なかなかラッキー♪ で、座席も丁度ミキサー卓の真後ろで、そりゃ関係者席だろうなぁと。

 その席で面白かったのはミキサー卓が故にセットリストはおろか、ミキサー卓のチャンネル分けシールとか見えるワケでさ、普通はバンドメンバー個々のイニシャルとか楽器が書かれているんだけど、面白かったのはマイケル・シェンカーのトコだけ「」って日本語で書かれてるんだよ(笑)。もちろん卓をいじってるのは専属スタッフなので外人さんなんだけどね。それと、新曲とかわからない曲とかもあったりするんだけど、そういう時はすかさずモニターに書かれているセットリストを見て曲目確認ができたりとなかなか面白い見方ができた。

 で、当日演奏されたのは下記の曲らしい。

Assault Attack
Are You Ready To Rock
Let It Roll
Dust To Dust
Love Trade
Shadow Lady
Lights Out
Into The Arena
But I Want More
Too Hot To Handle
On and On
Only You Can Rock Me
Armed & Ready
Attack Of The Mad Axeman
-Encore
Arachphobiac
Doctor Doctor
Rock Bottom

 古い曲しか知らないからなぁ、それでもやっぱり燃えたねぇ。ギターをギブソンからディーンに変えたせいか音がイマイチマイルドではなくて気に入らなかったけど、ま、それでもやっぱだった。もう歳なのであまり動かないんだけど、すごく存在感あるし、他のメンバーは動いて頑張ったりしてるんだけど目立たない。う~ん、さすがだ(笑)。しかしやっぱ綺麗なギターメロディ弾く人だよなぁ、とつくづく感心。ラストの「UFO - Phenomenon - Rock Bottom Rock Bottom」なんてのもやっぱ感動だしさ。いやぁ、いいもの見れた。

 翌日の公演も会場に行ったら当日券なし、ダフ屋なしで打つ術がなくて断念して帰ってきたらなんと3曲目でステージ放棄というとんでもないことになったらしくて、入れなくて正解だったっつうか何というのか…。UFOでの来日公演に続いて二度目…、同じ中野サンプラザだったらしいが…、うん、前日に見れてよかったなぁ。往年の名曲が目の前で弾かれるのはやっぱり感動だもん♪

Michael Schenker Group - Essential Michael Schenker Group Essential Michael Schenker Group
The Michael Schenker Group - Masters of Rock: The Michael Schenker Group Masters of Rock

Gary Moore - Rockin' Every Night In Japan


 シン・リジィ離脱後英国のハードロック勢と合流しており、例えばコージー・パウエルやホワイトスネイク、更にはグレッグ・レイクなどなど、それからアメリカの連中とも何故か交流がありテッド・ニュージェント関連あたりなんてのも出てくるんだけど、そんな中ようやく待望のソロアルバム「大いなる野望」が完成してリリース、それがどういうワケか日本で大反響を呼ぶことになり急遽来日公演決定、1982年のことですな。その来日公演から日本限定のライブアルバム「Rockin' Every Night: Live」が制作されて翌年春にリリースされるのだ。

 うん、そのアルバムが多分最初のハードロックを買ったレコードだったんだよ。だから相当聴いたし思い入れもあったなぁ。ただ、今思うとそんなに良い作品でもなんでもなかったとは気付いているんだけどさ…。ま、子供の頃の思い出です。…とは言えやっぱりゲイリー・ムーアのギターって凄いなぁと最初から思ってたりしてね、でもやっぱりあのルックスをかっこいいとは思ったことないので、まだ普通の神経持ってたのかもしれない(笑)。当時ピンクのストラトでハードロックバリバリに弾きまくってた頃で、なんとなく勢いがあったはずなのに音には全然出てないような印象で、その後続々とリリースされたワケのわからないJET時代の音源ってことで「ダーティー・フィンガーズ」と「Live」ってのが出てさ、まぁ、どちらも買って聴いたんだが、これも何てコトはないボツ音源の発掘音源で…、結局彼のまともな作品って全然聴いてないみたい。

 …話が逸れていく一方なので纏めておこう(笑)。「Rockin' Every Night: Live」だが、特別に名曲があるワケでもないんだけど中盤あたりの流れが結構好きだったかな。でも結局後に出た「Live」って言うマーキーでのライブ盤の方が好きだった。いや、初回のレコードには「Gary Moore - Essential - Parisienne Walkways (Live) パリの散歩道」のタブ譜が入っててさ、それで結構コピーしてたし曲も好きだったしね。だから歌が入っているバージョンを聴いたのは随分後になってからだった。

 そんなことで普通ならこの流れで行けば「Wild Frontier」なのだが…、実はまだ聴いたことがないのでいずれ(汗)。いや、みんな名盤って言うんだけど聴くチャンスがなかったんだよ。ケルトもの聴く時は他に買う物あるし、敢えてそのアルバム買う機会もなくってさ。中古でも別にHR/HMコーナーなんて見ないしさ(笑)。

Gary Moore - Corridors of Power Corridors of Power
Gary Moore - We Want Moore We Want Moore
Gary Moore - Wild Frontier Wild Frontier

Thin Lizzy - Black Rose: A Rock Legend


 アイルランド産ロックバンドと云えば、もうねぇ、あんまり知らないのでやっぱシン・リジィになっちゃうワケなんだが(笑)、中でもケルト風味と云えば初期三部作が挙げられるんだけどここはやっぱり永遠の名作「Black Rose: A Rock Legend」だ。

 1974年にシン・リジィに参加したことのあるゲイリー・ムーアが数々のプロジェクトにことごとく失敗した後、再度とばかりにシン・リジィに参加して創り上げた気合い満点の傑作となった「Black Rose: A Rock Legend」だが、誰が何と言っても最高の一曲が収められていることに意義はないだろう。タイトル曲そのものだ。スコット・ゴーハムはギターソロに参加できる技術力がなかったためかすべてのソロはゲイリーが一人で被せているらしいが、それにしても鬼気迫るものがある。そしてフレーズは古くからアイルランドに伝わる民謡の旋律を用いて見事にハードロックへと昇華させているトコロは正にこの時代のゲイリーとフィルの産物だ。いわゆるアイルランド民謡では「Black Rose: A Rock Legend」で聴かれるソロの旋律をフィドル=バイオリンで奏でていて、全く独特のサウンドだったのだがよくもまぁ、ゲイリーはそれをギターで弾けたものだ。ギターってさ、半音づつのフレット区切りになってるからフィドルみたいにフレットレスの曖昧な音が出せない楽器の作りになっているんだけど、それを一切無視してはっきりとした音階でのフレーズで展開しているゲイリーのテクとセンスに脱帽。更にフィル・リノットの哀愁漂う歌声がこの曲を更に高見に持っていっている…。う~む、何度聴いても素晴らしい。

 他の曲はどうかと云うとそれほどアイルランド的という感じではないんだな。ただ、「Thin Lizzy - Black Rose: A Rock Legend - My Sarah Sarah」っていうアコースティックな曲は凄く好きで、確かセカンドアルバムにも収録されていて、ここでの再録だったと思う。だから凄く素朴で初期の作品群に通じるんだけど、ここではもの凄いアクセント的に収録されているよね。B面も結構イケてる曲なんだけどどうしても「Black Rose: A Rock Legend」の前フリみたいになってしまっていかん。…とは云え、ゲイリーのギターソロはどれもこれも気合い満点なので飽きることはない。「Thin Lizzy - Wild One: The Very Best Of Thin Lizzy - Waiting for an Alibi アリバイ」もゲイリーだったんだよな…と改めて思うことあり。やっぱり放浪癖のギタリストだから定住はしなかったけどね。

 確か1978年か79年のツアーでそのままゲイリーは離脱しちゃったんじゃなかったっけかな。ソロでもできる自信もあったしもちろんドラッグの影響もあったのかもしれない。なんかその頃って契約破棄の裁判でもやってたのかな。まぁ、その辺ワガママに生きてきた人らしいので。ま、それはともかく、後にゲイリーはフィル・リノットと共演シングル「Gary Moore - The Rock Collection - Out In the Fields Out In The Feild」というこれっまた最高にかっこいい作品で気合い満点の傑作シングルをリリースすることで友情の確認をしているんだけど、フィル・リノット死去という残念な出来事を迎えるワケだ。

 かな~り話が脱線したけど、シン・リジィ伝説はいくつもある中、とにもかくにもこの「Black Rose: A Rock Legend」という作品の凄さはどれだけハードロックを聴こうとも決して褪せることない永遠の作品。特にギタリストにはそうだろうなぁ。

Thin Lizzy - Black Rose: A Rock Legend Black Rose: A Rock Legend
Gary Moore & Phil Lynott - Wild One: The Very Best Of Thin Lizzy Wild One: The Very Best Of Thin Lizzy
Thin Lizzy - Shades of a Blue Orphanage Shades of a Blue Orphanage

U2 - Boy


 今月末から待望の日本公演が行われるU2の1980年のデビュー作品ではアイルランド出身のバンドという枠組みから大きく逸脱した世界的にも独特のサウンドを武器に、ケルトをほぼ排除したサウンドで、その寒々しい空気感だけをパッケージして、エッジの透明感溢れるサウンドとエフェクト、そしてシンプルでラフなリズム隊、何と言っても圧倒的な存在感を示すこととなるボノの今や世界最強のオリジナルメンバー歴を誇るバンドにまでのし上がったと云っても過言ではあるまい。

 そんなバンドでももちろん最初の作品っつうのはあって、「Boy」が彼等のファーストアルバム。アマゾン見てるとどうも最近はジャケットがつぶれた四人の横顔のモノクロのヤツ=アメリカ盤で統一されたのか全く愛着も面白味もないものとなっていて、やっぱアルバム「WAR」で怒りを露わにしていた少年がまだまだあどけない子供の頃の写真を使った英国盤がいいよね。なんでよりによってアメリカ盤のジャケ使うかねえ…、ま、しょうがない。

 うん、「U2 - Boy - I Will Follow I Will Follow」からして凄くラフなサウンドで迫ってくる…、それでも既に後のU2サウンドと呼ばれる原型になっていて、今でも演奏されるくらいの楽曲だね。うん、エネルギーに溢れてるよな。3曲目の「U2 - Boy - An Cat Dubh Cat Dubh」って多分ゲール語入ってるし、その辺アイルランドだな、と思う。後はねぇ、やっぱ「U2 - Boy - Out of Control Out Of Control」の積極性が良いなぁ。演奏なんて全然巧くも何ともないけどやっぱ凄くロックでさ、いいんだよな。バンド結成が1976年っつうから英国パンクと共にバンドを続けていたワケで攻撃性を持つのは当然なんだけど、それもアイルランド流ってトコで良い時代に出てきたんだ。

 実はリアルタイムで初期を聴いた時はそんなにかっこいいとは思わなかった。その他大勢のバンドと大して変わらないと思ってたしさ、ライブエイドで学ラン着て出てきたのを見てて、なんだコイツ?って思ってたしさ(笑)。アレがマイナスポイントだったかもしれん…。で、周りから名前を聞く頃にはもう90年代のワケのわかんない時代だから全く聴かないしね。そういう意味でマトモに手を付けたのが遅かったバンドではある。

 故に今度の日本公演が初めてのU2体験になるんだろうけど、どんなんかなぁ…、多分完成されたステージだからそれなりに満足するんだろうなぁと。やっぱプロの完全なパフォーマンスってのは面白いからさ。

U2 - Boy Boy
U2 - War War

The Cranberries - Wake Up and Smell the Coffee


 90年代の音楽界では割と多国籍サウンドが賑やかになってきた頃で、アイルランド産はもちろんのことスウェーデンポップなんてのももてはやされたりしていて、結構国の文化が垣間見れる時代になってきていたのも事実。まぁ、ロック界の中ではあんまり変わらなくってどんどん衰退していった気がするが…。

 そんな中でアイルランドから元気の良い、と云うか昔のU2のようなサウンドっつうか雰囲気で出てきたのがクランベリーズ。初期作品は素朴なメロディと骨太な音楽性みたいなもので一見硬派サウンドだが女性ボーカルってことでちょっと柔和、でもこのドロレスという女性ボーカルがシニード並みに頑固そうな感じで凄くポリシーあってロックしてたかな。

 自分的には実は1996年にリリースされた「トゥ・ザ・フェイスフル・デパーテッド+5 」で最初にまともに聴いたんだけど、なんつうのかなぁ、アクが強いけどサウンド的には結構多彩だなぁと思って、ただ昔から女性ボーカル好きだからさ(笑)、どんなんかなぁって気になるワケよ。そしたら硬派だった。ふ~ん、なんて注目してたらしばらく活動しなくなっててさ、ま、そんなもんか、と思ってたら99年に突然滅茶苦茶目立つヒプノシスのジャケットで新作「Bury The Hatchet」リリースして、なんかね、大御所みたいなサウンドに変わっててさ、自信着いたのかなぁ、堂々としてるんだよ。ケルトっぽさももちろんあったりするしね。その後の「ウェイク・アップ・アンド・スメル・ザ・コーヒー」でも同じように安定したサウンドで、これもジャケットがヒプノシスでさ、それだけで何か期待できるんだよな。で、今のトコ、変わってるけどこの作品が一番好きかな。全部まともに聴いてないからわかんないけど、なんかね。ケルトっぽさってのはかなり隠れているんだけど、アイルランドらしさってのはやっぱりあってさ、そういう意味で変化しきった、成熟したアイルランドロックのひとつの形かな、という感じ。

 ケルトっぽさで云うならやっぱファーストあたりだろうけど、でも、それもどっちかっつうとU2的な寒い音楽ってのが適当で決してケルトっぽさを出していた感じではないよな。後にこのファーストアルバム「ドリームス+6」からの「The Cranberries - Stars - The Best of the Cranberries (1992-2002) - Dreams Dreams」ってのが映画「ユー・ガット・メール」に使われてヒットしたのは有名な話。またいずれ復活して聴かせてもらいたいバンドのひつてもあるかな。

The Cranberries - Wake Up and Smell the Coffee Wake Up and Smell the Coffee
The Cranberries - Bury the Hatchet Bury the Hatchet
The Cranberries - To the Faithful Departed To the Faithful Departed

Sinead O'conner - Sean Nos Nva


 80年代末にシーンに登場して瞬く間にアイルランドの歌姫と世界中で呼ばれるようになった人にシニード・オコナーという実に個性的な女性がいる。そう、スキンヘッドで確固たる意思を持った瞳が印象的な彼女だ。昔から知ってはいたけどあんまり音楽的に好みではなくってもちろんもっともっとハードな音を求めて別に聴かなかった人の一人なんだけど、アイルランド音楽あたりに興味を持つと必ず出てくるし、それがそんじょそこらのものではなくってかなりエネルギーを持った作品だったりするわけで、無視できない存在だったんだな。リアルで聴いていた当時には思わなかったことを後からじわじわと感じた人。

 で、その時に売れた作品「蒼い囁き」は今思えばプリンス作のバラード曲で売れたようだ。う~ん、あんまり記憶にないからこの頃は飛ばそう(笑)。で、一回りしてアイルランドルーツから回ってきてから聴いた彼女の作品で一番気になる…っつうか原点回帰でケルティックをモロにカバーしまくったのが「Sean Nos Nva」とモロにゲール語をタイトルとしたアルバムで邦題は「永遠の魂」ということらしいが出てたのかな?2002年の作品なんだけどアイルランド音楽界の大御所ドーナル・ラニーとシャロン・シャノンを迎えて制作されたもので、もうねぇ、良いんだよ。新鮮なケルティックサウンドなんだけど古クサイ良さももちろん持っててさ、歌は当然素晴らしいワケで、文句なし。というか、ケルティックのベストアルバムに選ばれてもおかしくない出来映えだしね。気持ち良く歌っているんじゃないかなぁ、だから聴いている方も凄く気持ち良く聴けるんだが。

 シニード・オコナーと云えば過激的なイメージがあったし、衣着せぬ発言がパンク的な主張とも取られ、孤高のスターという道を歩まされたワケだが、顕著なのは堕胎反対か何かで生放送中にローマ法王の写真を破り捨てるという快挙に出てアメリカ国民からブーイングを浴びることとなったのが有名か。当時何気なく聞いた情報だけでも大したことするもんだ、とは思ったが、その余波として直後に出演したボブ・ディランのトリビュート・ショウではもの凄いブーイングだったらしい。そして彼女はそこでディランの曲ではなくボブ・マーリーの「ボブ・マーリー - Natural Mystic - War War」をアカペラで歌って泣きながら去って行ったと云う。そういう話だけでも伝わってくるのだが、それほどに真摯な姿勢で音楽を歌っていた彼女が21世紀を迎えると音楽を楽しめるようになってきたのかな。でなきゃこんなトラッドな作品作れなかったんじゃないだろうか?な~んてね。いや、この後も引退宣言して、それからスライと組んで「Throw Down Your Arms」っつうレゲエアルバム出したりしててさ、実は結構面白い活動してるんだよ。だからアメリカなんてどうでも良いから好きに音楽するとこういう楽しいのが出てくる。いいことだよね。なんつってもそれがジャケットの表情に出てるもん♪

The Corrs - Unplugged


 90年代以降のいわゆるニューケルトサウンドのひとつの究極の姿を世界に示したとは言い過ぎだが、それでもそれほどの功績を残したバンドがザ・コアーズだと思う。単なるポップバンドとして捉えられている面もあるとは思うんだけど、もの凄くケルティックなサウンドが散りばめられていて、それがここぞという時の必殺フレーズみたいに使われるのが堪らない。多分地元アイルランドでもこれだけケルティックなアイルランド精神を打ち出していればかなり支援されるんじゃないかな。まぁ、そういうの気にしない音楽の都なのかもしれないけど。

 で、彼女たちの一番ケルティックなサウンドが出ているものとしてはカバー盤では「ホーム」っつうのがあるけど、オリジナルではやっぱりファースト「Forgiven, Not Forgotten」かな。素朴なサウンドというか、まぁ、やっぱりポップな味付けはしてあるんだけどアイルランド的な作品で原点だね。で、アルバムを重ねていくとどんどん洗練されていくんだけど、それはあくまでも戦略的なところみたいで、素に戻った時のライブアルバム「アンプラグド」では見事にアイルランド魂をバリバリに打ち出した、それでいてオリジナルがメインのライブを繰り広げた。由々しくも彼等のライブがいわゆるアンプラグドシリーズの最終回を飾ったというからそれも面白いモノだ。

 そうだね、彼女たちの作品で一番気を入れずにさらりと聴ける自然な感触があるんだよね、この「アンプラグド」は。映像でも出ているんだけど、リラックスしててさ、実際は何回もやり直しているらしいけど、それでも落ち着いていて良い。もともと兄弟姉妹のバンドだから家の中ででもセッションしたりしてたワケで、そうなるとアコースティック楽器でやるのも当たり前で、みんながみんな自分のパート以外にも楽器ができるワケで、ああ、やっぱ器用な人達だな、と。で、面白いのはこの作品の中で同郷の英雄フィル・リノットの「Old Town」をカバーしてること。それがまたかっこよいんだよね。この曲って自国ではヒットしたんだろうか?よく知ってるなぁと思うけど、曲の良さを再認識だね。ナイスチョイス♪ それとその後もライブで歌われるようになる「No Frontiers」のカバー。これもキャロラインとシャロンの美女二人によるデュエットとして定着したんだけど、綺麗だよなぁ、いや、歌が。容姿もだけどさ。そういえば「Little Wing」もやってるわ。これはまぁアルバムでもやってるからアレだけどね。

 うん、アイルランド:ケルトサウンドというのがモロというワケではないけどやっぱり最新の姿だよな…。インストものなんかだとモロにそういうのが出ていて凄く惹かれるもん。騙されて聴いてみると結構良いと思うよ。

Altan - Blackwater


 再びアイルランドに戻り今や大御所となったアルタンを取り上げてみよう。この人達、即ちマレードの人生なんだけどパッと経歴を見るだけでも既にドラマティックというのか、感情移入してしまう。もちろんそこから紡ぎ出される音楽が繊細で美しいからこそ納得感があるんだけどさ。だから今回は彼女たちの「Blackwater」を取り上げておきたい。

 1970年代後半マレードと当時はまだ結婚していなかった後の夫となるフランキーは二人とも教師をしていたが、二人して音楽好きでマレードは歌とフィドルを、そしてフランキーはフルートで密やかに音楽作りに励んでいたそうな。1979年になると二人の名義でいくつかの曲を発表し、1983年にはアルバムリリースできることとなり「北の調べ」として発売され、それから5年後にはもう一枚、決定的なアルバム「Altan」をリリース。ここで教師の道からは外れ、音楽家へと進むことにした二人はこの時のバックメンバーをバンドメンバーとして、バンド名にアルタンと付けたワケだ。まぁ、かっこいいよなぁ。で、問題はその後で、マレードの夫でもありバンドのリーダーでもあったフランキーが1994年にガンで他界してしまうのだよ。それでもバンドは続けろという遺言もあってマレードはバンドを継続して今に至るワケだ。で、その1994年の転機にリリースされたアルバムが「Blackwater」。アン・ブリッグスが世に出して有名にしたアレ、そしてジミー・ペイジがパクって更に有名にしたあの曲を取り上げたアルバム。もちろん他の曲もそういった背景を知ってから聴くとなるほど迫ってくるものがある。単純に音楽的にもハイレベルの代物だが、アルタンの音楽性を見事に継承しているし、これからも全く不安な要素がないような突き進み方でのサウンドはやっぱりいつ聴いても芯が通っていて響くものがある。そんな感じ。

 この手のバンドってパッと聴いただけだと正直どれを聴いててもあまり差がなくってBGM的に聴く方が多いんだけどアルタンはそういう意味ではやっぱり耳が惹かれるっていうサウンドなんだよね。理由はわからないんだけど、引き込まれる。これも初期よりも後期の方が好きだなぁ。結構ケルト系の音楽って古いのよりもちょっとアレンジされている方が好き…ってことは市場にハメられているのかもしれない(笑)。

 ちょっと前にタワーレコードの特売コーナーでアイルランドの原曲ばかりを集めた3CDがあって、安かったのでさっと購入したんだけどこれはねぇ、やっぱりダブリナーズみたいなもんで安い酒場での音楽の寄せ集めなので煌びやかさは全くなくって、でもアイルランドを感じさせる曲ばっかでさ。どっちかっつうとシン・リジィ的かもしれん。原曲は原曲でいいけど、それから進化させたものの方がね、やっぱり良いんだよ。

Altan - Blackwater Blackwater
Frankie Kennedy & Mairead Ni Mhaonaigh - Altan Altan
Altan - Island Angel Island Angel

Capercaillie - Sidewaulk


 ちょっと島を離れたスコットランドでも同じように伝統音楽はもちろん存在しており、それは距離的な近さからどうしたってアイルランドあたりとは似てくるものだが、スコットランド伝統音楽からアイルランド(ケルト音楽)に近づいてきたことで洗練されたサウンドを生み出し、そしてスコットランドの旗手にまでなってしまったバンドがカパーケリーというこちらも紅一点ボーカルのカレンを配した素晴らしい音楽集団だ。

 デビューは1982年なのでそれほど古くもない…んなことないか、しっかりもう24年やってるワケだから古くなってきてるのか(笑)。こちらもやっぱり初期~中期にかけてといわゆる90年代半ばからのサウンドは割とかけ離れてきているので実験的精神は旺盛で、そういう意味でも面白い。でも、基本的な楽曲のバランス、例えばフィドルとピアノとフルートやギターとの掛け合いなんてのは基本的なところで変わらない。だから毎回ちょっとづつ変わったことやっていたら結構変わってきたって感じ。

 一般的に一番良いと言われているのが「Sidewaulk」という1989年の作品で、スコットランドっていうのを知らなかったらアイルランドかケルト音楽って言ってしまいそうになるくらい成り切った作品で、かなり好き。アルバムジャケットだけはもうちょっと洗練したモノにしてほしかったなぁとも思うけど、中身はバンドの過度期と遭遇して実にエキサイティングな曲に仕上がっているのが面白い。やっぱどう聴いてもケルトだよなぁ、と。

 そうだね、だからどっちかっつうと90年代以降の方がこの路線の拡大で好きかな。「トゥー・ザ・ムーン」とか「ゲット・アウト」とか、あまりアルバムを意識しないでさらっと聴くことが多いね。

Capercaillie - Sidewaulk Sidewaulk
Capercaillie - Crosswinds Crosswinds
Capercaillie - A Thistle & Shamrock Christmas Ceilidh A Thistle & Shamrock Christmas Ceilidh

Clannad - Macalla


 アイルランド=音楽の国と昔から言われているように、シーンに登場するアイルランド出身の歌手やアーティストを見ているだけでもそんな感じがヒシヒシと伝わってくる。先のエンヤにしても兄弟姉妹が多い中でシーンに躍り出てきたワケで、元々はクラナドというグループを兄弟姉妹で結成していて、その環境の中で育っている関係上彼女もクラナドで歌を歌っているアルバムがある。しかしクラナドと言うグループも結成が古く、そして最初のアルバムリリースは1973年というから立派に歴史あるグループへと成長しているワケだ。

 特にこれが、というような感じでアルバムを聴いていたワケではないんだけど、初期~中期くらいまではやっぱりスタンダードなトラッドが中心となったサウンドで、まあそれでもかなりポップさ加減が加わってくるんだけど、滅茶苦茶特色が異なるというようなアルバムはあんまりないんじゃないかな。1978年頃から82年頃までエンヤが在籍していて、あの多重録音による浮游感のある歌声ではなく素朴な歌を聴かせてくれるので結構貴重かもしれない。まぁ、なんだ、普通のトラッドの歌手じゃないか、と思えるようなもんだ(笑)。

 そうだなぁ、話題になったU2のボノとのセッション曲「Clannad & Bono - The Best of Clannad - In a Lifetime - In a Lifetime In A Lifetime」がクローズアップされた「マカラ」というアルバムが一番メジャーなのかな。何でもボノとクラナドのボーカルを張っているモイア・ブレナン=エンヤのお姉さんとは高校時代の同級生だとか…。そんなワケでデュエットが叶った作品だけど、うん、綺麗だよね。そして適度にポップでアイルランドの風はしっかりと封じ込められているので異色に感じるとこもある。やっぱホンモノは面白い。この辺からクラナドの横広がりっつうのが出てきたのかな、と後で思うんだけど、90年代に入ってくるとかなりデジタルっつうか新しいサウンドに彩られてきて、結構アイルランドのバンドも派手になるんじゃないかって思った。ホラ、大体アイルランド産って素朴だったりするからさ。

 そんなことでこの手のものはやっぱり女性ボーカルに限るんだけど、今や大御所バンドになったクラナドのモイアの声も突き抜けてくるから心地良い。で、今アマゾンみて思ったけど、「マカラ」ってジャケット変わってる…。

Clannad - Macalla Macalla
Clannad & Bono - The Best of Clannad - In a Lifetime The Best of Clannad - In a Lifetime
Clannad - Banba Banba

Enya - The Memory Of Trees


 ヒーリングミュージックと呼ばれるジャンルの筆頭というかポピュラリティを最も博している人と言えばやっぱりエンヤ嬢、意外とキャリアは深くて古くから活動している人なんだけど、世に知られ始めたのは1990年代前後、歌声の美しさもともかくながらもの凄くゆったりとしたリズムのない環境的サウンドの中で紡ぎ出される空気感が好かれたようだが、恐らくどのアルバムも似たような傾向になることを警戒してアルバムリリース間隔がかなり長いアーティストの一人でもある。

 アルバム的にはまぁ、どれも雰囲気を楽しむという聴き方をしているのでこだわりもないんだけど「The Memory of Trees」あたりが一番聴きやすくて聴いていることがあるかな。アイルランドの、ケルトの伝承者と呼ばれることもあるみたいなんだけど、自分的にはちょっと違うかな、と思うね。アイルランド的思想というか空気を持っている人だけど音楽的にはもっとスケールの大きいヨーロッパ大陸的なサウンドを打ち出しているような気がする。アイルランドやケルトのような雰囲気ももちろんあるけどさ、なんかね、そんな感じ。

 演奏する側になった時ってこういう音楽ってのは作るのは良いけど演奏するのは楽しいんだろうか?って思うこと多々あり。いや、なんか鍵盤に向かって音を流しているシーンの方が多そうで、それも一生懸命弾くと言うよりかは空気に任せて音を鳴らしていくっつう感じだろうからさ、ま、自分には向かないなぁと(笑)。聴く側になれば全然平気で、この慌ただしい世の中でこういうヒーリングミュージックに接することができる環境そのものも良いことだし、ちょっと心地良い場所で聴ければ本当に落ち着くしね。

Celtic Woman - Celtic Woman Celtic Woman
Enya - The Voice of Music, Vol.2 The Voice of Music, Vol.2

Lesley Garrett - A Soprano At The Movie


 映画を見ていて印象の残る音楽というものは実に機会が多くて、それぞれがひとつのページとして記憶に残るシーンとなるが、例えば映画「ディーバ -ニューマスター版-」というものもそのひとつ。映画そのものも非常に美しいトーンとテンポで撮られているし、そもそもフランス映画だからのほほ~んとした雰囲気はもちろんあるんだけど、その中でもオペラ歌手と青年、そしてミステリーと多重にも渡るストーリーが展開されている実に味のある良い作品。そこではオペラ歌手の盗み録りテープの存在がクローズアップされてくるのだが、そもそものそのオペラ歌手の歌っている歌が素晴らしいのだよ。

 歌手の名はウィルヘルメニア・フェルナンデスと言う女性で、ホンモノのソプラノオペラ歌手なので実際に映画でも本人の歌っているものが収録されているしサントラもまた然り。が、これだけでは面白くないということでちょこっと漁った時に見つけたのがレスリー・ギャレットという英国のソプラノオペラ歌手による「A Soprano At The Movie」っつう作品。タイトル通りに映画で使われた歌モノばかりを集めて、もちろんホンモノのソプラノ歌手なので思い切り歌われているものだ。リリースが1990年だったので映画「ディーバ」の曲も一曲目に入っていて、これがまた凄いなぁと。他は「ハンガー」や「オペラ座の怪人」、「ドライヴィング・ミス・ディジー」や「眺めのいい部屋」とかのも入ってる。普段ロックとか聴いているのとは全然違う世界の歌でホンモノの音楽家だなぁとつくづく思うよね、こういうの聴いていると。知的でもあるし。

Lesley Garrett - Travelling Light Travelling Light
Andrew Greenwood, Lesley Garrett & Philharmonia Orchestra - Pure Cinema Chillout Pure Cinema Chillout

Flairck - Alive


 室内楽という括られ方をされることの多い芸術的な音楽の世界、中でもオランダのフレアークというユニットというかバンドは女性二人と男性三人による室内楽奏のような、あくまでもそのような、という意味でだが、世界のマニアへの関心度は非常に高く、その音楽も実に多様化した素晴らしく美しいもので今の季節にピッタリな穏やかさを聴くことが出来るのだ。

 そもそもはpapini嬢のトコロで紹介されていて絶対凄く熱くてかっちょいいバンドに違いない、と思って密かに手に入れたのだが…、しかもアマゾン待ち一ヶ月以上で4,000円くらいだったんだけどね。今アマゾン見たら800いくらであるみたい(笑)。何てことだ…、ま、いいんだが。で、それで手に入れて聴くまでは全く知らなかったし聴いたこともないし、もちろん名前も知らなかった。

 で、聴いた。

 全然イメージと違うじゃねぇか…、激しくも素晴らしいプログレッシヴロック的なものを期待していたのだが出てきた音はアコースティックとフィドルやフルートを奏でるとんでもなく素晴らしく美しい音楽で決してロックではないが、プロによるプロの音楽でしかも推薦アルバムがライブ盤だったおかげで、ノリも凄くて最高に熱い演奏で聴いていると燃えてくるね、これは。

 「Alive

 何かのベスト盤みたいなジャケットなのが気になるけど、いっぱしのライブアルバムなのだ。1990年リリースっつうからそりゃ、自分の範疇にはあんまりないししかもオランダだしね。いいもの教えてもらったなぁ、と結構気に入ってチョクチョク聴いているのだ。ネットであれこれ調べてみるとやっぱり超絶テクニカル集団且つ演劇派だという。ん?なんで?って思ってみるとどうやらDVDのFLAIRCK & CORPUS 「CIRCUS HIERONYMUS BOSCH」を見るとわかるらしいが、演劇に合わせたライブパフォーマンスなんてのも平気でやっているみたいで演奏のみならずパフォーマーとして客を楽しませるという面もしっかりと持ち合わせているようだ。来日公演では曲の持つドラマ性に併せてキスをしながらフルート吹いたりとかしていたらしい。う~む、面白いかも。

 そんなワケで、実に多様のサウンドが詰め込まれて、更にライブの熱い雰囲気を封じ込めた最高傑作と呼ばれるこのライブ盤したか聴いたことないが、十分に満足できる代物だね。

John Mc Laughlin, Paco De Lucia, Al Di Meola - Friday Night In San Francisco


 世の中には全くジャンルというモノに属さない音楽もある。ロックでもあるけどジャズでもある、そして高尚な音楽でもあるし技術的にも素晴らしい音楽というものに出会った時、果たしてどういう反応をしたら良いだろうか?そんなことを考えさせる作品もこの際だから取り上げてみようかな、と。

 「フライデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ/スーパー・ギター・トリオ・ライヴ!」ジョン・マクラフリン,パコ・デ・ルシア, アル・ディ・メオラ

 スパニッシュギターのぶつかり合いが強烈なインストものなんだけど、何てったって最初の「地中海の舞踏」が圧巻。パコ・デ・ルシアとアル・ディ・メオラのギターの掛け合いがそんじょそこらの、と云うか現在に至るまでこれほど凄い超絶なサウンドのぶつかり合いなんてのは聴いたことがないし、正にこのアルバム、このライブでしか聴けないとんでもないプレイ。ヘヴィメタのどんな早弾きギタリストもこんな風に早くは弾けない。そしてこれほどアグレッシヴに魂ごとぶつかってくるギタープレイってのはエレキでは出せないサウンド、でもってフラメンコとかを基調とした音階で奏でられる旋律の激しさがより一層の熱気を生み出す、そんな作品。途中途中で聴かれる観客の歓声がまた盛り上がるんだよ。

 まぁ、ポップスが好きな人にウケるかっつうとそれはないんだけど、凄さってのは絶対に伝わる作品で、初っ端があまりにも凄すぎるのでなんとなく他が静かに聞こえてしまうんだけど、やっぱり全編を通して凄いとしか云えない音楽が詰め込まれている。難しいこと考えずに熱い熱い魂のサウンドを聴け、みたいな(笑)。一体どうやって弾いてるんだろうって思うくらいのプレイなんだもん。

 他にも同じメンツでスタジオ盤「"パッション,グレイス&ファイア - 情炎"」や「THE GUITAR TRIO」があって、確か昔聴いたなぁと思うんだけど、圧倒的にこっちのライブ盤の方が面白くてあんまり聴かなかったな。多分それなりに普通のレベルからしたら圧倒的に凄いような気がするんだけど、記憶にない(笑)。いや、このライブ聴いちゃうとねぇ…。そうそう二曲目の「黒い森」では途中ピンク・パンサーが入るのも面白いね。んで、ロックンロールのフレーズで演じられるプレイ、やっぱジャンルを超越している…。映像あったら見たいものだ。

Al di Meola, John McLaughlin & Paco de Luc!)a - Paco De Lucia - Al Di Meola - John Mc Laughlin Paco De Lucia - Al Di Meola - John Mc Laughlin

Joan Gilberto & Stan Getz - Getz / Gilberto


 ジャズという音楽の領域はロックのそれに勝るとも劣らないくらいに幅広く吸収している。それこそプログレッシヴなジャズもあればシンプルなジャズボーカル…、ジャズボーカルかぁ、それも良いなぁ…書いてるそばから聴きたくなってきた(笑)。いや、今回はそうじゃなくって、音楽の幅が広いってことから始めたかったんだが…。うん、気を取り直して…、そう、だかフリージャズもあればビッグバンドもあるし、ピアノもあるし本当に幅広い。その中でも周辺に位置しているものがフュージョンとかになるんだけど、その正反対にはボサノヴァっつうのもあるんではないかと。

 で、ボサノヴァの名盤と呼ばれて久しいのがスタン・ゲッツとジョアン・ジルベルトが組んでリリースした世紀の傑作「ゲッツ/ジルベルト」だな。スーパー名曲である「Astrud Gilberto, Jo!)o Gilberto & Stan Getz - The Very Best of Stan Getz イパネマの娘」なんてのは多分ほとんどの人が知っていると思うんだけど、とにかくこのアルバムに入っているアストラッド・ジルベルトが歌う「イパネマの娘」がやっぱり最高。1963年の作品ということなんだけど、何というのか時代を超越した素朴さが聴けるっつうのかさ、好きなんだよね、こういう歌声。もちろん作品とか音楽的なところとかでボサノヴァっつうジャンルを知らしめたものだし、自分もこのアルバムでボサノヴァというジャンルのあり方みたいなのを知ったし、ジャケットもなんか曲調を上手く表現している感じで凄く好きだしね。でもさ、やっぱ初っ端のアストラッド嬢の歌声がマッチしているからこの作品が生きていると思うもん。日本人で小野リサさんってのがいて、もっと純粋なボサノヴァをやってる人なんだけど彼女もかなり素朴で良いなぁ、と聴くし。もっともアルバム何枚もいらないんだけど(笑)。あとはねぇ、やっぱゲッツのサックスよりも圧倒的にジョアンのギター…、ボサノヴァギターにやられたね。まず第一にリズムが取れないんだもん、こういうのって。大変なんだよ、ほんと。そう言う意味でも結構勉強になったな。

 それから有名なアントニオ・カルロス・ジョビンのピアノもねぇ、素晴らしい。こういうの書いてるとキリがないんだけどさ、そんな三人がよくぞまぁ集まってこんなの作ったな、と。未だにこの手のアルバムの中では最高峰の称号を取っているだけあってかなりの名盤。万人聴くべし、って感じだね♪

Jo!)o Gilberto & Stan Getz - Getz / Gilberto Getz / Gilberto
Astrud Gilberto, Jo!)o Gilberto & Stan Getz - The Very Best of Stan Getz The Very Best of Stan Getz
小野リサ - iTunes Originals - 小野リサ iTunes Originals - 小野リサ

Sonny Criss - Go Man!

no image
 50年代末期のジャズ界と云えば60年代末期から70年代にかけてのロック界と同じく、多種多様のアーティストがこぞって作品を世に出してしのぎを削り合っていた熱い時代で、その分当然ながら名作名盤、そして名レーベルなど多数生まれているのだが、中でもブルーノートと云うレーベルは独特の文化が創られており今でも数多くのファンが存在する。もちろん他にも幾つかあったが、今回は超マイナーなインペリアルレーベルからの傑作をリリースしたソニー・クリスを取り上げてみよう。

 「ゴー・マン!

 ジャケットが良いよな、ホント。色っぽいオンナを後ろにスクーターで走る…、そして中の音楽はいやらしさたっぷりの男の色気が情熱的にアルトサックスでプレイされていて、どの曲も色気が漂っている。もちろんソニー・クリスのサックスなんだけど、こういう作品聴いてるとホント酒が飲みたくなる(笑)。初っ端の「Sonny Criss - The Complete Imperial Sessions - Summertime サマータイム」が有名なためどうしてもそこに焦点が集まりがちらしいけど、アルバム単位で聴いているので全くおかまいなし♪ とにかくジャケットを裏切らない色気を持った作品で、スタンダード的なモダン的な曲が多く入っているので聴きやすい。ピアノにソニー・クラークを配しているってのも人気の的かもしれない。何てったって彼がブルーノートに残した傑作アルバム「クール・ストラッティン」と並べてみれば一目瞭然、どっちも素晴らしいジャケットだってことがわかるでしょ。

 ん?話が逸れてる?しょうがないよ、それも含めてジャズの良さなんだからさ。個人的にジャズっつうのは、特にこういうモダンなジャズってのは家で一人で聴くものではなくってやっぱジャズ喫茶で酒を飲みながら聴くっつうのが染みついているので、近くには色っぽいお姉ちゃんがカウンターで酒飲んでて…なんていうシチュエーションを想像、いや、いつまでも永遠に想像なんだが、するわけだ(笑)。実際、まずあり得ないので…、そこで音楽に浸る、うん。あとね、ジャズ喫茶ってやっぱスピーカーが良いからデカイ音じゃなくても良い音で聴けるので、そこで生に近い音を楽しめるんだよ。これはほんとに凄いモンでさ、いや、ロックでも同じなんだけどバンドが目の前にいる感覚になるくらい音の再現度が高いと滅茶苦茶興奮するんだって。で、ブルーノートとかはそういう音作りが上手くて堪らんのだよね♪

Sonny Criss - The Complete Imperial Sessions The Complete Imperial Sessions

Phil Woods & The European Rythm Machine - Alive and Well in Paris


 アルトサックスの名演と云えば、ちょっと時代は後の方になるけれどチャーリー・パーカー直系の影響下にあったフィル・ウッズがフランスに渡って録音した作品「フィル・ウッズ&ヨーロピアン・リズム・マシーン」が心地良い。アルバムジャケットを見る限りではこの作品「Alive And Well In Paris」と1968年当時パリに渡りこの名作を作った時のそのものをタイトルにしているのだが何故か邦題は「フィル・ウッズ&ヨーロピアン・リズム・マシーン」なのだ(笑)。

 ま、それはともかくこのアルバムの一発目に入っている「若かりし日」という曲、これに尽きる。とにかく演歌の血が通っている日本人であれば必ず好きになるだろう(笑)。いや、冗談抜きに火曜サスペンスのバックで流れてきそうな哀愁漂うメロディが印象的で正にフランスを意識した見事なイントロからそのメロディをモチーフとしたバップ系ジャズが始められるのだが、ジョージ・グランツのピアノがかなりプログレッシヴなものなので面白い。そういう意味でアメリカではなかなか出てこないジャズの交わりなのかもしれないなぁと思うが、息を尽かせぬサックスのメロディの連呼にはただただ聴き入るのみ。多分玄人さんにはあまりウケが良くないんだろうと思うが、自分的には凄く好きだね、この作品。もともとジャズの録音ってのはライブが基本だから常に緊張感が高くて当然なんだけど、そのテンションがロック好きには堪らないところで、アドリブの応酬ってのもやっぱりかっこよく決まっているんだよな。

 時代的に1968年のパリっつうことでロックが出始めてきた頃だし、少なからずそのエネルギーってものはジャズ界にも影響を及ぼしていたと思いたいんだけどどうなんだろ?独特の世界で進んでいるジャズ界だからあんまり関係ないのかもしれないけど、正にクリームがやっていたものと同じ世界なワケで、いや、もちろんどっちが先かなんてのは知ってるけどさ、なんかそういうのあっても良いじゃん。後にギル・エヴァンスがジミヘンのカバーアルバム「プレイズ・ジミ・ヘンドリックス」ってのを作るんだけどさ、そういう楽しさ、ね。

Phil Woods - Phil Woods & His European Rhythm Machine At the Montreux Jazz Festival At the Montreux Jazz Festival
Phil Woods - Modern Jazz Archive: Phil Woods Modern Jazz Archive: Phil Woods

Sonny Rollins - Saxophone Colossus


 ジャズにも色々と系譜があって、詳しく語れる人なら知ってるんだろうけどそこまで追求したことないから自信はない(笑)。うん、結構手当たり次第聴いているんだけど、一番ジャズの熱気を素直に伝えてくれるのってやっぱバップ系でしょ。んで、バップ系ってどんなん?って訊いたらそれならばとりあえずコレを聴けってことで薦められたのが恒例のソニー・ロリンズの「サキソフォン・コロッサス」=通称「サキコロ」でした。

 しかし、ジャズのアルバムってのはホントにジャケットからして個性が出ていてクールだよな、と毎回思う。サキコロもシンプルでインパクトあるジャケットだしさ。もちろん中身ももの凄くモダンなジャズで50年代を代表するというかモダンジャズ名選に必ず選ばれる作品。初っ端から軽快な細かいメロディを吹きまくってくれるソニー・ロリンズのアルトサックスが心地良くってね、そうだな、しっとりとした雰囲気を求めるアルバムではなくて軽快なメロディを求めて明るい雰囲気で楽しむには持ってこいのアルバム。正にジャズって感じです(笑)。

 バックを固める面子はトミー・フラナガン(p)、マックス・ローチ(ds)、ダグ・ワトキンス(b)と云った面々で特にトミー・フラナガンっつうピアニストの名はあちこちで耳にすることも多いはずで、この作品でも思い切り気持ちの良いピアノを聴かせてくれるんだけど決して表立って出てこないと云う職人芸が良い。マックス・ローチもジャズの巨人達との共演からクリフォード・ブラウンなどと組んで味のあるドラムを聴かせてくれる人だね。

 う~ん、久々にコレ聴いたらやっぱりアルコールが飲みたくなってきた(笑)。やっぱジャズにはバーボンですかねぇ。毎日飲んでるのとは違った味わいのある酒の飲み方を楽しませてくれる一枚でもあります。はい。

Sonny Rollins - Saxophone Colossus Saxophone Colossus
Max Roach - Max Roach...Award-Winning Drummer Max Roach...Award-Winning Drummer

John Coltrane - Blue Trane


 マイルス門下生の中で一番ジャズの重鎮へと成長した人の中にはジョン・コルトレーンの名を挙げる人が多いのではないだろうか。それほどに彼のキャリアはジャズ界に浸透し、そして名盤と呼ばれる作品をいくつも創り上げた人物となったのである。

 な~んてかっこよく書いてみたけど、そんなに詳しくは知りません。ただ、やっぱり「ブルー・トレイン」や「ソウルトレーン」、そして「Ballads」「至上の愛」なんていう作品群は好きだし、一方でロック畑からジャズに手を出す人間が一番すんなり入れるのはコルトレーンではないだろうか。ロック的というワケではないんだけど、共通するところが多くてロック畑の人間でも聴きやすいのだ。ま、先の三作がそうかと云われるとあまり頷けないのだが(笑)。

 いわゆるジャズらしいジャズを奏でているのが「ブルー・トレイン」で云わずと知れたブルーノートレーベルからの名作。しかしこのレーベルはホントにジャケットのセンスが良いし音楽も素晴らしいものばかりで、ミーハーだけど凄く好きなレーベル。その昔オリジナル盤の由来とか音質とか凝ったことあるけどやはり深い。今ではどれもリマスタリングCDで聴けるのでその音の重鎮感をアナログに求めなくてもよいけど、昔はそりゃぁ大変さ。一体どんな音なんだろう、みたいな感じでさ。

 そう、それでこの「ブルー・トレイン」は基本的にハードバップ=一般的なジャズらしい音で作られているので大体みんながイメージする音そのものが詰め込まれてる。大音量で聴いても全く最高のサウンドだし、静かに聴いてもジャズらしくてウチではかなり流れる回数の多い作品だった…、が、CD入手してないからここのところ聴けてないことにさっき気付いた。う~む…、ま、アナログで良いか。最近ガンガンに聴ける時間もないし、と自らを慰めてみる(笑)。

 1957年の作品で一時期マイルスと離れた時期にこれだけの素晴らしいリーダー作を作りながらこの後またマイルスと一緒にやって、更に傑作を作るワケだ。

John Coltrane Quartet - Ballads (Deluxe Edition) Ballads (Deluxe Edition)
John Coltrane - Soultrane Soultrane
John Coltrane - A Love Supreme A Love Supreme

Miles Davis - Round 'bout Midnight


 マイルス・デイヴィスほどのキャリアを持っていると人によって好きな年代はまちまちだと思うが、個人的にはやっぱり50年~60年代。う~ん、でも70年代のエレクトリック時代もスリリングで嫌いではないので音楽的にはやっぱりずっと進化していく人ってのは面白いもんなんだな。

 ジャズへの入り方って色々あるんだろうけど、やっぱりマイルス・デイヴィス人脈周辺から入るのが一番スタンダードなんだろうな、と思う。特に名の知れた人との共演盤も多いから派生しやすいし。そういう意味ではやっぱ名盤の誉れ高い「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」ってのが良いなぁ。1955年録音なので先の「死刑台のエレベーター」よりも2年前の作品なんだけど、多くのマイルスファンをして最高傑作と呼ばれることが多いらしい。ま、そんなのは無視して聴いてみれば一目瞭然なんだけど、とにかく素晴らしい。難しいコトはよく知らないけどペットのミュート奏法を使い実に感情表現を押さえながら吐き出す、みたいな感じで曲が進められていて音色でノックダウン。それを支えている面子はジョン・コルトレーン(ts) レッド・ガーランド(p) ポール・チェンバース(b) フィリー・ジョー・ジョーンズ(d) と言ったところで、後にソロ作で名を馳せる面々ばかりで構成されているワケだ。ジャケットもかっこいいしなぁ。

 この人のトランペットって凄く歌心があって、歌よりももっと感情豊かなんだよね。それが凄くプロフェッショナルで、しかも素人にもそれがわかってしまうから凄い。それがシチュエーションによってはもの凄い相乗効果を発揮することもあってさ、だからこそ映画のサントラにしてもハマったりするんだけど、もっと日常でさ、なんかハマってる時に流れてくると凄く染み入るし、雰囲気作りにも徹してくれるとかさ、いろいろあるじゃん(笑)。ジャズってかっこいいなぁ、大人になったら聴くのかな、なんてず~っと思ってて、若いウチにはあまり詳しく知らなくてもいいか、って割り切って聴いてたんだけど結局未だにジャズ親父にはなれないでいる(笑)。ま、そうやって聴く音楽が広がっていくから良いんだけどね。こいつはとにかく誰が聴いても名盤って思える作品で良いのだ。

Miles Davis - Timeless Miles Davis Timeless Miles Davis
Miles Davis - A Celebration - 150 Minutes of Miles Davis 150 Minutes of Miles Davis

死刑台のエレベーター - Original Soundtrack


 映画とジャズと云えば、マイルス・デイヴィスと「死刑台のエレベーター」が今でも最高の組み合わせだと断言してしまう。それくらいにインパクトが強く、また絶妙なコラボレーションを知らしめた作品なのだ。時代は1957年、マイルスが新天地ヨーロッパに新しい物を見つけて旅に出た頃、フランス映画の天才ルイ・マルはヌーベルヴァーグ時代に新たなる息吹を与えるためにも緊張感漂うサスペンス映画を制作したところだった。この「死刑台のエレベーター」ではモーリス・ロネとジャンヌ・モローという後のフランス映画を牽引する人物が主演を務めており、しかもルイ・マルという監督が結集した奇跡にも近い作品で、映画そのものも唸らせてくれる素晴らしいものだ。ここにマイルス・デイヴィスが加わり更に作品の価値を上げている。

 この時のマイルス・デイヴィスは映画のシーンを見て即興で音を紡ぎ出していったと云われており、正にジャズの即興音楽による緊張感と映画が演出する緊張感とが相見えて、しかもそれが実にモダンでハードボイルドな感じでフランスとアメリカの文化が混じっていて面白いのだ。多分マイルスってことを知らないでこの映画を見たとしても無茶苦茶印象に残るサウンドってことに気付くだろう。クールなトーンで迫るトランペットがより一層恐さを醸し出してくれるのだ。

 と言うことでサントラ盤を探してみるとなんと「死刑台のエレベーター[完全版]」という作りになってCDがリリースされているではないか。しかもジャケットのセンスの良さがおフランス的で素晴らしい。内容は映画で使用されたものに加え、実際に即興で作り込んでいく過程のアウトテイクを収録したもので、天才マイルス・デイヴィスと云えども全て一発ではなかったという意味ではちょっと安心できるものらしい。しかし興味深いっちゃ興味深い完全版ではある(笑)。

 しかしジャンヌ・モローの美しさが本当に素晴らしい…。

 死刑台のエレベーター(オリジナルサウンドトラック)

Bird - Original Soundtrack

no image
 全く娯楽に於いてのアメリカ文化の幅の広さには脱帽するばかりで、垂れ流しの文化とも云う面も多いがしっかりと楽しませてくれるモノも多い。中でも音楽物に関しては感動しっぱなしというものもあり、映画を見てついぞ涙したくなるものもあるのだ。80年代初頭にはミーハーな音楽物が多数制作され先だって取り上げたものもあり、80年代という世代を築き上げた部分も大きかったが今回は1988年制作となった快心の作品を取り上げてみよう。

 監督:クリント・イーストウッドによる「バード」。そう、ジャズ界でのサックスの革命者チャーリー・パーカーの生涯を描いた作品で音楽好きのイーストウッドらしい作品なんだけど、そんなのはどうでも良くて、そこに使われている音楽が心に染み入るのだ。もちろんチャーリー・パーカーが残した作品ばかりで構成されたオリジナル・サウンドトラックがリリースされているので、手っ取り早く聴いてみたい人にはお勧めだし、パーカーって人はかなり個性的な音楽性を持っているのでこのサントラくらいに纏められている方が聴きやすいと思う。独自でアルバム揃えてってやってると結構大変だと思う。

 うん、映画で見る彼の人生ってかなり悲惨なものだったんだなぁ、と思う。なんか時代が違うだけでロックの偉人達と大して変わらない人生を生きててさ、やっぱりヤクや酒、そしてオーナーとか富裕層との対立があって、でもライブハウスと音楽が人生の支えで…なんて感じでやっぱ芸術肌の人は人との関わりという部分では弱いんかなぁ、と。そんな人が生み出す音楽ってのはやっぱり心に染み入らないワケがなくって、映画のシーンと相まってという感傷もあるかもしれないけど、やっぱりパーカーのサックスが素晴らしいのだ。ジャズだのブルースだのと拘る必要もなくて魂の叫びという聴き方ができるならば絶対に響くハズなんだよな、こういうの。それをたまたま映画で見せられたのがきっかけってのもあるけど、いいんだよね、そうやって文化は引き継がれていくのだ(笑)。

Charlie Parker - Charlie Parker: A Great Collection A Great Collection
The Genius of Charlie Parker
Charlie Parker Quartet - Bird's Best Bop On Verve Best Bop On Verve

Madonna - I'm Breathless


 デビュー当初から映画出演とポップスターの両方を狙っていた80年代の大スターと云えば、今でも燦然とトップに君臨するマドンナが思い浮かぶ。野心と野望に満ち溢れた彼女の世間に打って出る姿勢は自身の成長と共になるほどと頷けることが多く、どっちかと云うと音楽的と言うよりもマドンナという人生を見て楽しんでいるという向きが強いかな。一応本筋に沿っていけば、やはり映画出演というサントラ…で行きたいんだけど、「マドンナのスーザンを探して」という可愛らしい映画に出演してその主題歌で、なんて思ったら実際はそうはならず、単なるキュートな女優さんで終わってしまったんだよね。で、その頃に「ビジョン・クエスト 青春の賭け」っつう映画があって、その挿入曲の一曲として「Crazy For You」っていうバラードが取り上げられたんだけど、その方が売れたし今でも割と名曲扱いされてる。

 結構映画出演しているんだけど、なかなか映画と主題歌がマッチしてヒットしたのは多くないみたい。そんな中、実は結構キュートで好きなのが「ディック・トレイシー」かな。で、面白いのはその映画のサントラはできなかったけど、モチーフにしてアルバムを作りましたっつうのが「アイム・ブレスレス」っつうアルバムで、20~30年代アメリカ禁酒法下のアメリカのクラブシーンを題材にそこら辺風の楽曲と歌が詰め込まれた作品♪ さすがモンローの再来と云われただけあって、こういうのが似合ってるなぁとも思うし、エロじゃなくって色っぽいっつうのが良いんだよ。その辺の違いって微妙なんだけどさ、売れ線のマドンナだとエロを優先してたんだけど。ふとこういうのに戻るとちゃんと艶っぽいのが出来てるところがさすがオンナ。

 これ以降だと記憶に残っているのがやっぱり「エビータ」ですかね。ちゃんと見てないけどようやく映画女優として少し認められてきたのかな、っていうくらいの名演技だったらしい。挿入歌も結構ヒットしたしね。蛇足だがコアーズのアンドレア嬢も出演しているんだよね、この映画。

 な、ワケでもっと違う側面から語られる方が絶対に話題豊富なマドンナなんだけど、映画的側面からだとそんなもんかねぇ。あ、一番有名でよかったのは「イン・ベッド・ウィズ・マドンナ」だろうな、やっぱ(笑)。反則だけど、やっぱこの生身の彼女はかっこよい♪

Olivia Newton John - Two Of A Kind


 歌手業と女優業の両立、しかもどちらもある程度の成功をとなるとなかなか難しい。マドンナはそれがやりたくて何度も何度も映画に挑戦したが今でも女優マドンナという印象はない。それは歌手業があまりにも彼女のシンボルになりすぎたためでもあるが。ベット・ミドラーはどうだろう?どちらかというと今では女優さんって感じだけど、やっぱ歌も歌えば上手いのでどちらも認められているタイプで珍しい成功だね。で、そこまではいかないけど、それなりに時代を制した人が、オリビア・ニュートン=ジョンというオーストラリア女性。名前は有名なのだが、実際に何を知っているのだろうという段になるとなかなかこれがまた…(笑)。

 人によって彼女の名を聞いて思い浮かべる曲なりアルバムなり映画なりってのが異なると思うんだけど、自分的には珍しいことに「セカンド・チャンス」という映画での主題歌を歌っているオリビアなのだ。「Twist of Fate」っつうんだけど、このプロモがエラく輝いていて…、ま、実際にブロンドの髪が光に輝いているビデオだったんだけど、それと曲が悲愴感あって好きだったから。過去の作品ってアイドル路線っぽいのからディスコ調だったりして彼女の音楽の個性ってのはメロディはともかくアレンジは時代の流れに会わせている部分があったのでそう言う意味ではこの「Twist of Fate」ってのは宙ぶらりんだったのかもしれないし、多様化してきた時代の初期だったからこうなったのかもしれないが、良い。売れたんだよね、これ。映画は全く売れなかったらしいんだけどサントラは割と有名になったはず。ジョン・トラボルタとの二度目の映画共演ってのも話題だったらしい。

 もちろん最初は「グリース」ですな。ただ、オリビアと映画って云ってピンと来るモノって一番多いのは「ザナドゥ」だろうなぁ…。半分ELO半分オリビアのあれね。自分的には全然通ってないのでよく知らないけど、話題的にいつもオリビアは「ザナドゥ」って云うのを聞くので、勝手にそう思ってるんだけどさ(笑)。あと、単独で一番メジャーなのが「フィジカル」かな。これはね、あちこちでよく流れてたなぁ。もちろん遊びに行った先での話♪ 

 その後結婚出産というお決まりのコースで自国に戻り世に出る回数が減ってきたみたいだけど、やっぱりこの時代の人は21世紀になるとみな復活してくるんだよな。そういうわけで今年の3月にはなんと来日公演をやったらしくて結構ノスタルジックなファンで盛り上がったと聞く。日本って凄いよなぁ、そういう人が来てもしっかりビジネスさせてあげちゃうんだから大したもんだ。

Olivia Newton-John - Physical Physical
Olivia featuring Paula - Xanadu (Digital Version) Xanadu

 | HOME | 

プロフィール

フレ

Author:フレ
物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


ロック好きの…別館リンク


ブログ検索


最新記事


カテゴリー


最新コメント


最近のトラックバック


カレンダー

10 | 2006/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

過去ログ+

2017年 12月 【1件】
2017年 11月 【18件】
2017年 10月 【31件】
2017年 09月 【30件】
2017年 08月 【31件】
2017年 07月 【31件】
2017年 06月 【30件】
2017年 05月 【31件】
2017年 04月 【30件】
2017年 03月 【31件】
2017年 02月 【28件】
2017年 01月 【32件】
2016年 12月 【32件】
2016年 11月 【30件】
2016年 10月 【31件】
2016年 09月 【30件】
2016年 08月 【31件】
2016年 07月 【31件】
2016年 06月 【30件】
2016年 05月 【31件】
2016年 04月 【30件】
2016年 03月 【31件】
2016年 02月 【29件】
2016年 01月 【32件】
2015年 12月 【32件】
2015年 11月 【30件】
2015年 10月 【31件】
2015年 09月 【30件】
2015年 08月 【31件】
2015年 07月 【31件】
2015年 06月 【30件】
2015年 05月 【31件】
2015年 04月 【30件】
2015年 03月 【31件】
2015年 02月 【28件】
2015年 01月 【32件】
2014年 12月 【31件】
2014年 11月 【30件】
2014年 10月 【31件】
2014年 09月 【30件】
2014年 08月 【31件】
2014年 07月 【31件】
2014年 06月 【30件】
2014年 05月 【31件】
2014年 04月 【30件】
2014年 03月 【31件】
2014年 02月 【28件】
2014年 01月 【32件】
2013年 12月 【32件】
2013年 11月 【30件】
2013年 10月 【32件】
2013年 09月 【30件】
2013年 08月 【31件】
2013年 07月 【31件】
2013年 06月 【30件】
2013年 05月 【31件】
2013年 04月 【30件】
2013年 03月 【31件】
2013年 02月 【28件】
2013年 01月 【32件】
2012年 12月 【32件】
2012年 11月 【30件】
2012年 10月 【31件】
2012年 09月 【30件】
2012年 08月 【31件】
2012年 07月 【31件】
2012年 06月 【30件】
2012年 05月 【31件】
2012年 04月 【30件】
2012年 03月 【31件】
2012年 02月 【29件】
2012年 01月 【32件】
2011年 12月 【31件】
2011年 11月 【30件】
2011年 10月 【31件】
2011年 09月 【30件】
2011年 08月 【31件】
2011年 07月 【31件】
2011年 06月 【30件】
2011年 05月 【31件】
2011年 04月 【30件】
2011年 03月 【31件】
2011年 02月 【28件】
2011年 01月 【32件】
2010年 12月 【32件】
2010年 11月 【30件】
2010年 10月 【31件】
2010年 09月 【30件】
2010年 08月 【31件】
2010年 07月 【31件】
2010年 06月 【30件】
2010年 05月 【31件】
2010年 04月 【30件】
2010年 03月 【31件】
2010年 02月 【28件】
2010年 01月 【32件】
2009年 12月 【32件】
2009年 11月 【30件】
2009年 10月 【31件】
2009年 09月 【30件】
2009年 08月 【31件】
2009年 07月 【31件】
2009年 06月 【30件】
2009年 05月 【31件】
2009年 04月 【30件】
2009年 03月 【31件】
2009年 02月 【28件】
2009年 01月 【32件】
2008年 12月 【32件】
2008年 11月 【30件】
2008年 10月 【31件】
2008年 09月 【29件】
2008年 08月 【30件】
2008年 07月 【30件】
2008年 06月 【30件】
2008年 05月 【31件】
2008年 04月 【30件】
2008年 03月 【31件】
2008年 02月 【29件】
2008年 01月 【31件】
2007年 12月 【29件】
2007年 11月 【30件】
2007年 10月 【29件】
2007年 09月 【28件】
2007年 08月 【31件】
2007年 07月 【30件】
2007年 06月 【29件】
2007年 05月 【30件】
2007年 04月 【30件】
2007年 03月 【26件】
2007年 02月 【27件】
2007年 01月 【20件】
2006年 12月 【31件】
2006年 11月 【30件】
2006年 10月 【31件】
2006年 09月 【30件】
2006年 08月 【31件】
2006年 07月 【31件】
2006年 06月 【30件】
2006年 05月 【31件】
2006年 04月 【30件】
2006年 03月 【31件】
2006年 02月 【28件】
2006年 01月 【31件】
2005年 12月 【31件】
2005年 11月 【30件】
2005年 10月 【20件】


リンク


RSSフィード


全記事表示リンク

全ての記事を表示する


QRコード

QR

Click! Click!


楽天市場
HMVジャパン

Amazon