Archive2006年09月 1/1
U2 - The Joshua Tree
イーノがプロデュースした作品の中で最も世界的に評価されたアルバムと云えばU2を於いて他にないだろう。ボウイのはトニー・ヴィスコンティがプロデュースしていてイーノはプロデューサーではないらしいので(笑)。ま、そんな戯言はヨシとして、ある意味もっともイーノらしくないプロデュース作品とも云えるかもしれないな。U2 - The Joshua Tree だがしかし、確実に以前までのU2+スティーヴ・リリーホワイト達だけでは出せな...
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Talking Heads - Remain In Light
時代はパンクムーヴメントも去りゆく中、新たな波=ニューウェイヴが台頭してきた頃、ボウイとのコラボレーションに一区切り付けた変人ブライアン・イーノはプロデュース業に精を出しており、何をしても良い時代が到来するや否や新たなる領域へ手を付け始めた。それがトーキング・ヘッズのプロデュースとなるワケだ。 …とは言えどもバンドの方もパンク全盛時代に出てきたものはいいけれど、全くうだつの上がらない状態でアルバ...
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David Bowie - Heroes
フリップとイーノの合体劇の究極の形のひとつにボウイを交えた傑作「Heroes」がある。こういうのってのは時代の産物っつうのか奇跡の遭遇というのか…。ボウイがベルリンに籠もり、イーノと実験的なサウンドを繰り返していた時、イーノが共感した友人フリップを呼び寄せてこの奇跡のコラボレーションが実現したという。そしてボウイはベルリンの壁で抱き合う恋人を見て「 Heroes」という名曲を創り上げた逸話は有名な話。 何と言...
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Peter Hammill - Fool's Mate
ロバート・フリップという人は生真面目で実に多彩な人とも云える。ちょこっとネットで彼の参加した作品を調べてみたんだけど、まぁ、驚くことにホントに色々な人のアルバムに参加していて、それぞれ多分、あの個性的な破壊的なギターを披露しているのかと思うとフリップを使う側も凄くないと無理だろうなぁと同情までしてしまうのだが(笑)。ちなみに驚いた作品ってのはブロンディとか、ホール&オーツのアルバムで、そんなのに...
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Fripp & Eno - No Pussyfooting
キング・クリムゾンの要であるロバート・フリップ卿はその人の独特な性格と独自の楽曲センスによりクリムゾンというバンドをひとつの表現方法として使っているようだが、一方では個人の特徴的なギターを生かすためかかなり様々なセッションに参加していたりする。その発端となった作品とも云えるのがロキシー・ミュージックを脱退したばかりのブライアン・イーノとのコラボレーションアルバムだ。 アルバムリリースは1973年なの...
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David Sylvian & Robert Fripp - The First Day
ひとつのバンドが解体するとまた新しいバンドやソロアーティストが誕生する。中にはとんでもない面々がタイミングの運命によってひとつのバンドを結成することもあり、時にスーパーバンドとして迎えられることもあるが往々にして長続きはしないし、また成功もあまりしないということが多い。そうしていくと多くはソロアーティストとしてポツポツとアルバムをリリースしていき、往々にしてバンド解体後はバンド時代の曲をあまりプ...
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Japan - Tin Drum
坂本龍一とコラボレーションした英国アーティストは数多くいるようだが、結構古くから今に至るまで長々と友情を保ちながら作品も出しているのはデヴィッド・シルヴィアンくらいではないかな。そもそもの出会いはジャパンの四枚目となる「孤独な影」に収録されている「Taking Islands in Africa」という曲でのセッションから。話によれば坂本龍一がアルバム録音のためにロンドンに渡っていた時に隣のスタジオで録音していたのがジ...
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Yellow Magic Orchestra - Solid State Surviver
日本が世界に誇る最もメジャーなバンドと言えばやはりイエロー・マジック・オーケストラ=YMOではないだろうか。まぁ、いまではパフィー・アミユミと言うアメリカのコミックにもなってしまうアメリカでのメジャーさは負けるのかも知れないが(笑)、ヨーロッパからも絶賛される、正に世界中に衝撃を与えたバンドであることに変わりはない。それは多分世界的に類を見ない革新的なサウンドとファッション、完璧に独自のポリシーに...
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東京スカパラダイスオーケストラ - ライブ
既に秋の様相を帯びたここ最近、肌寒い夜に聴くにはジャズが一番なのだが…なんて言いながら、真夏向けのオーケストラバンドを取り上げてみよう(笑)。いや、単にオーケストラという名の付くバンドがあまり見当たらなかったのでこれもいいなぁ、なんて思って久々に取り出して聴いてみただけなんだが…。 東京スカパラダイスオーケストラ 日本のバンドだよなぁ…、でも凄く世界的なレベルでのバンドに聞こえるし、実際世界的に...
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Mahavishnu Orchestra - The Birds of Fire
さてオーケストラシリーズ、続いてはジャズ畑からロックへとアプローチをかけてきて、それがそのまま英国的プログレッシヴロックの一環に組み込まれてしまうものになったという珍しい…と云うか、正にボーダーレスな時代を象徴するかのような傑作を生み出したマハビシュヌ・オーケストラだ。あのジョン・マクラフリンが在籍した、そしてそのテクニックを存分に見せつけた作品という意味でも重要なアルバムらしいけど、かっこいい...
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Electric Light Orchestra - No Answer
60年代のカラフルなサイケデリックポップ感覚に育てられたとしか思えないジェフ・リンとロイ・ウッドによるウルトラカラフルなポップバンド、ELO。正式名称エレクトリック・ライト・オーケストラ。うん、オーケストラなんだよな。でもってこんなにカラフルなオーケストラってのもそうそうないワケで、実はあまり通っていない英国メジャーバンドのひとつ。そろそろ本格的に手を出しても良いかな、と思ってはいるんだけどポップす...
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Fusion Orchestra - Skeleton in Armour

英国のゴッタ煮ロックが多発した1970年代初頭、プログレともジャズともブルースともフォークともつかないバンドはそれこそ数多く存在しており、それらを売っていくレコード会社も独自のレーベルを立ち上げたり、プロデュースしたりしながら試行錯誤し、物珍しいバンドと契約をいくつも交わしたりしていた時代だ。それこそが今の英国B級ロックマニアを生み出す背景だったり、レーベル毎によるマニア度を高めたり、そのおかげでひ...
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Renaissance - Illusion
ヤードバーズで荒々しいビートロックを歌っていたキース・レルフがヤードバーズ解体後に選んだ道はトゥゲザーというフォークデュオバンドで、シングル一枚しかリリースされなかったようなので永らく聴けない状態の続いた幻のバンドだったが、ヤードバーズの「Little Games」の二枚組拡張版「Little Games Sessions & More」がリリースされた際に残された3曲の作品が収録されていたのでようやくその幻の作品を耳にすることができ...
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The Yardbirds - Five Live Yardbirds
ロックの歴史の中に於いてもファーストアルバムがライブ盤と云うのは相当珍しいが、それを実践してしまったのがヤードバーズで、時代は1964年のお話。デビューアルバムがライブということは即ちデビュー前のライブが収録されているわけで、それ自体凄いことなんだけど、ライブの中味もどこまでやらせなのか知らないが、その効果は十分に発揮されており、一般のロック評では「さすがにクラプトンの人気は当時から高く、冒頭のメン...
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The Kinks - Live At Kelvin Hall
50年代に登場したロックンロールは当時10代だった英国の若者を刺激するには十分だったようで、併せて英国ツアーを行っていた往年のロックンローラー達を生で見れたりテレビで見たりという数少ない情報の中から自らもギターを持って何かをやろうという連中がたくさん出てきたのが1960年代。もちろんストーンズってのが筆頭になるんだろうけど、そこまでモロの影響下ではなくて独自性を持って出てきたのがフーとかキンクスとかで、...
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Chuck Berry - Johnny B Goode
白人ロックンローラーがいくら登場しようとも、やはり50sロックンロールのイメージと言えばチャック・ベリーに尽きる。エルヴィスがわかりやすく家庭に持ち込んだサウンドなんだけど、玄人受けするのはチャック・ベリーのロックンロール。ま、玄人っつってもギタリスト的に、ってことなんだけどさ。 その辺で有名なのは映画「Hail Hail Rock N' Roll」というドキュメント作品。当然50年代の頃の映画じゃないのでチャックもいい...
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Buddy Holly - That'll Be The Day
もう一人の悲劇の主人公と言えばやっぱりバディ・ホリーだろうなぁ。1959年のツアー中に於ける飛行機事故により22際で人気絶頂の中で他界してしまったおおよそロックンローラーのイメージからかけ離れたイメージが売りになっていた中流階級のおぼっちゃま…かどうかは知らないが、そんなキャラでもしっかりと売れていた。ロックンロールは不良のものというPTAの概念をこの人なら崩せたであろうルックスが個人的にはダメなんだけど...
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Ritchie Valens - La Bamba
悲劇のロックンローラーとして取り上げられるのはどうしてもエディ・コクランやバディ・ホリーが挙げられるのだが、それ以外にもまだいたんだよ、っていうのがメジャーになったのは映画「ラ★バンバ」というもので世間に広く伝えられた感があり、この映画の功績は実に大きなモノではないだろうか。云わずと知れたリッチー・ヴァレンスという若者のことだ。 映画のタイトルにもなった「La Bamba」が彼の最大のヒット曲で、今とな...
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Gene Vincent - Be Bop A Lula
エディ・コクランと同じく一世を風靡したいかにも、という感じのロックンローラー、ジーン・ヴィンセント。この人をモデルに考えるとツッパリ君のリーゼントや革ジャンというのがよくわかるのだが(笑)。多分エルヴィスあたりとは好対照の意味でPTAから嫌われたであろう格好はやっぱりロックンローラーとしては憧れるスタイルだろうな。 時代と共に風化する音楽の中で今でも相変わらずの輝きを放っているのが「Be Bop A Lula」...
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Jerry Lee Lewis - The Great Balls of Fire

50年代にエルヴィスと人気を一瞬だけ二分したとも言われるピアノロックンローラーのジェリー・リー・ルイス。この人の場合は生き方がロックンロールだったよな。どこ見ても13歳だか14歳の従姉妹を嫁にもらったことが英国ツアー中にバレて大騒ぎになって、その後はロリコン呼ばわりされて業界から抹殺されてしまうという不遇を受けて、当時「ザ・キラー」とまで呼ばれた異名を持つジェリー・リーだったが、さすがに格下げされてか...
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Eddie Cochran - C'mon Everybody
エルヴィスの知名度に比べると他のロックンローラー達の陰が薄くなってしまうのはやむを得ないこととは云え、エルヴィスよりもロックしてた連中が他にもたくさんシーンにいたのだ。そしてロカビリーにハマればハマるほどエルヴィスよりも面白いことに気付く最初の人がエディ・コクランではないだろうか。 ま、硬いこと言わないで進めよう(笑)。うん、多分、知ってる曲が山のようにあるはずだからベスト盤でも手に入れて聴いて...
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American Graffiti - Original Soundtrack
古き良きオールディーズ、即ち50年代のロカビリーから始まったロックの歴史は今でも脈々と受け継がれており、基本として押さえておくべきものなのだ。しかしなかなか今の時代に各アーティスト毎にアルバムを集めて聴くというようなことはなかなかすることもないので、手っ取り早くどうするかと言うと、適当なオムニバスアルバムを入手したりベスト盤を買ったりするのだろう。そんな手法の中で最も手軽且つ最適且つ感動まで付いて...
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Les Paul - The Legend of The Guitar
レス・ポール…もちろんあのギブソンのレスポールというギターをイメージする人の方が多いだろう。そしてその美しさと音色はロックの世界では伝説のものでもあり、特に1958年、59年に作られたレスポールモデルについては天井知らずの値段が付くともいわれるくらい美しく、特色のある音色を誇る代物である。それをあのジミー・ペイジはもちろんメインギターとして今でも使っているのだが…。そしてそのレスポールモデルの生みの親は...
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The Brian Setzer Orchestra - The Dirty Boogie
ストレイ・キャッツ解散後ソロでフラフラとアルバムリリースしたり、企画モノに出演したりしてなんとなく名前を上げていたものの、いまいちパッとしなかったブライアン・セッツァーが、思い切ってやりたいことに手を出したバンドが今をときめくオーケストラ名義のバンド。当初思い付いたのはよかったが、15人ものオーケストラの面々を食わせるまで稼げるのかどうかが最大の問題点で、ブライアンは必死で全部自分でスコアを書いて...
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Stray Cats - Stray Cats
1980年初頭ロカビリーのかっこよさを再認識させたA級戦犯としての筆頭格と言えば何と言ってもストレイ・キャッツに限る。ネオ・ロカビリーと言う新たなジャンルを創り上げてしまった素晴らしい功績を残したこのバンド、元々はニューヨーク・ロングアイランド出身のバリバリのアメリカ人なのだが、当時英国の方がこういったサウンドに敏感だったこともあり、またパンクの波からそれほど時間が経っていなかったこともあって彼等は...
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George Thorogood - Maverick
1977年デビュー時以来現在に至るまで、そして恐らく今後も一生変わることのないロックンロールをやり続けるであろう男、ジョージ・サラグッド&ザ・デストロイヤーズ。これほどまでにやることが変わらない人も珍しいものだが、やること変わらないだけに売れたり落ちたりするのはやっぱり時代の流れなのだろう。1980年代中期には結構もてはやされたものだが、この時期って多分ロックンロールそのものが持ち上げられた時期だから、...
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The Georgia Satellites - The Georgia Satellites
時代は1986年、市場はユーロビートやLAメタルが溢れかえっていた時期にもかかわらずこの骨太なアメリカンなサウンドを醸し出すバンドは何とデビューアルバムをチャートに押し込んでしまうくらいのパワーを持っていたのだ。シンプルでかっこいいというロックンロールの信条そのままに、音の方も単純な3コード基本のものばかりだったのだが…。ジョージア・サテライツという四人組。まぁ、田舎者丸出しという感じなのだが、ある意味...
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C.C.R - Chronicle
アメリカのルーツに拘ったロックバンドとして語られるクリーデンス・クリアウォーター・リバイバル=CCRもカリフォルニア出身であるが、南部のサウンドに影響されて音楽的には南部的なアメリカの土臭さを体現しているバンドのひとつだ。また、60年代後期から4年程度しか活動期間がなかったバンドの割にかなり伝説化されている面も多く、それこそがルーツ・オブ・アメリカとでも呼ばれるように崇拝されているものだ。彼等自身は英...
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The Eagles - Hotel California
1970年代後半、世の中ではディスコブームと騒がれ、一方ではウェストコーストロックの台頭が顕著になった頃、そしてそれらを見事に否定したパンクの勃発と大きな流れがいくつも重なり合った時期だ。中でもウェストコーストロックについては後にAORとして継承されるサウンドの原型とも云える部分が多く、その流れはアメリカ南部の香りから来ているんじゃないかと思うのだが…、イーグルスもそういった背景からシーンに登場してきた...
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Doobie Brothers - The Captain And Me
アメリカを代表するサウンドのひとつにウェストコーストサウンドと呼ばれる類のものがある。正直云ってどれがどういう呼ばれ方をしているのか知らないし、まぁ、そこまで細かいジャンル分けが必要かどうかは別として意識して聴いたこともないので何となく評論家みたいなジャンルにとらわれた書き方ってのはやっぱヤダ。自分的には何となく南部の流れからそういえばアメリカらしいサウンド、逆説的には英国ロックを聴いている限り...
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