Little Feat - Dixie Chicken


 サザンロックと言うものがアメリカ南部のどのあたりまでを指すのかよく知らないが、同じようにその南部的サウンド=ルーツミュージックに基づいた土臭く乾いたサウンドというものを醸し出す連中も現れており、その筆頭として語られることが多いのはこのリトル・フィートドゥービー・ブラザースだ。確かにもの凄く南部的な香りとレイドバックしたサウンドを打ち出しながら独自の解釈を絡めたアメリカ人好みの、というかアメリカらしい音をしっかりと体現しているのだ。

 まぁ、リトル・フィートっつうとやっぱり「Waiting For Columbus」か「Dixie Chicken」かなぁ、と。前者はもちろん云わずと知れた彼等の名作ライブと呼ばれるモノで、後者はスタジオ盤の傑作。いつもならライブ盤を取り上げるんだけど(笑)、見当たらなかったのでとりあえず発掘してきた「Dixie Chicken」で書き進めよう♪

 なんつうかなぁ、こういうのは…、やっぱレイドバックという単語で片付けていいのかな、って思うんだけど…、実に色々な要素が絡み合った音で、この作品はニューオリンズサウンドを取り込んだ傑作として語られているね。でもさ、何となくそれって最初の方の曲に顕著なだけで他はもっとゴッタ煮サウンドっていう感じだけどなぁ。しかし、ローウェル・ジョージのスライドギターってのはツボを得ている。心地良く入ってくるところがこういうサウンドの心地良いトコロなんだろうなぁ。これもまた久々に聴いたんだけど、この辺にハマる人達の気持ちもよくわかる。疲れないっつうか聴きやすいっつうか、それでいて落ち着く感じで…。なんかアメリカのこういう音楽も良いよなぁ…これからもっとハマってみようかなと思うもん。今まで英国ロック中心で来てたから、やっぱりこうやってブログで似た傾向の音楽を書き連ねていって聴いていくと新たな発見があるんだよね。うん、いいな、こういうの。さすが名盤と言われるだけあって、曲のレベルが高いし、アレンジもしっかりしてるしいいよ。ローウェル・ジョージってのはザッパのトコにいたけどドラッグやるからっていうのでクビになったという来歴なのでテクニックがしっかりしているんだよね。おぼろげな記憶なのだが、「Waiting For Columbus」というライブ盤での演奏は凄くテクニカルな面でもしっかりしていたような気がするんだよね。その時は普通に聴いてたんだけど、あとでザッパバンドの云々と聞いた時、そっか、なるほどって思ったもん。「Waiting For Columbus」って今は何、デラックスエディション盤ってのが出てるんだ?ふ〜ん…、ちと興味あるなぁ…ああ、キリがない(笑)。

 アメリカンルーツミュージックってやっぱカントリーとかブルーグラスとかなんだろうな。サザンロックだとブルースがそこに混じってくるんだけど、このアルバムの場合はブルースは入ってこない…いわゆるその辺の違いが南部から上に上がって来た時の違いだね、多分。ニューオリンズの音ってのはまだよくわかんないからなぁ…、まだまだいっぱい聴くものあるんだよなホント。

Lynyrd Skynyrd- Pronounced Leh-Nerd Skin-Nerd


 サザンロックの英雄と云えばレイナード・スキナードに尽きる。良くも悪くもレイナードの出現はアメリカ南部に於けるロックの定義を根付かせたものだし、バンドの持つアメリカのイメージ、まぁ、南部の荒くれ者風情というのもアメリカらしいしそのサウンドも見事に乾いたサウンドと古き良きアメリカの伝統をミックスしたもので、ウケに受けた。

 自分がこのバンドと出会ったのはもちろん「フリーバード」という名曲によってなのだが、彼等のファーストアルバム「レーナード・スキナード」の最後のナンバーとして収録されたこの曲のインパクトたるや壮絶なものだったな。まずサザンロックのバンドってのはバンドメンバーがやたらと数多くて、このバンドもトリプルギターってのがある種の売りになったんだけど、それってのは多分「Free Bird」での強烈な印象からだと思う。この曲さぁ、10分以上あるんだけど、オルガンの調べから始まって実に叙情的にドラムが入ってきて盛り上がっていくんだよ。最初から曲中までずっと流れてくる何とも甘ったるいスライドギターのトーンがノスタルジックでねぇ…。曲そのものはそうかぁ…っていう感じなんだけど、途中から凄く熱がこもってきてさ、テンポアップしていくぞ〜ってな感じで始まるわけよ。そこで聴けるギターソロのかっこいいことって云ったらもうたまらなく凄いんだよ。燃えるぜ、これは。冷静に聴けばこのギターのトーンも結構不思議な音してるんだけど、そこに辿り着く前にどうしてもギターソロに聴き惚れてしまうなぁ、ギタリストだからってワケでもなくって多分聴いている人みんながここの部分が一大クライマックスに感じるんじゃないかな。中盤以降なんてギター三本で弾きまくってるワケだしさ…。あ〜、スゲェ…。んでもって最後のトコで一旦切れ目っつうかケジメがあってまた白熱するっていう…、こいつらコレがファーストアルバムの最後に入ってるんだぜ?気合いの一発だけど、ホントに凄い。うん、まぁ、このアルバムで行くと「Gimmie Three Steps」なんてのもまぁ、それらしくて好きだけどさ…、コレはベースの音が異常。浮いてるもん(笑)。でもこれもギターのイントロカッティングはいいねぇ…。

 このバンドは他にもセカンドに入ってるアメリカンロックの名曲「Sweet Home Alabama」って云う曲が有名だな。昔ジャムセッション時によくやった曲だなぁ。飛行機事故での出来事がバンドの悲劇をもたらすんだけど、それまではず〜っとこんな感じの作品だったのかな。全部聴いてないんでわかんないけど、とにかく「Free Bird」一発でやられた〜っていうバンド。確かライブのビデオか何かも見たことがあって、それで更に感動した記憶がある…。何だったんだろ?

Blackfoot - Highway Song Live


 サザンロックの定義からはどうにも大きく外れる気がするのだがレイナード・スキナードのドラマー、リック・メロドックがフロントに立って結成されたバンドってことでサザンロックの範疇で語られることが多いブラックフット。日本では結構マイナーな扱いとなっているらしいが今年紙ジャケでも再リリースされているので入手しやすいはず…。とは云いながらこのバンドをマジメに聴いていたのはもう15年以上前の話で実に久々に聴いたのだが、やっぱりハードロックバンドだろう(笑)。

 …多分、一番記憶に残っているのが「Highway Song Live」だからかもしれない。で、もちろん今回聴いたのもこのアルバム♪だってさ、一番アメリカンロックな感じで、聴きやすい音なんだもん。ただ、まぁ、何度も聴いていると飽きるだろうなとは思うが、やっぱりワイルドなアメリカを体感するにはピッタリのアルバムで、過去何年間からの寄せ集めにもかかわらずやっぱハードロック。英国ハードロック好きってのが出てるのか、そこへ南部の独特の乾いた土の香りが入ってくるから強烈なグルーヴがあって、多分それこそがいわゆるアメリカンロックの王道とも呼ばれる原型を作ったんじゃないかな、なんて思う。エアロスミスやブルース・スプリングスティーンなんかとは全く異なるアメリカらしいサウンドで、そういう意味ではアメリカって懐が深いのかなぁ。

 それはそうと、初期のブラックフットってアルバムジャケットが面白いんだよ。最初はコブラで、その次黒豹でその後はイーグルのどアップを使っていてまぁ、覚えやすかったな。で、三枚目辺りではあのユーライア・ヒープのケン・ヘンズレーが参加してきてバリバリのハードロックになるわけだ(笑)。まぁ、昔から歌メロとか歌声とかリズムとかギターの音なんてのがそれに近かった気はするのでこんなバリバリのハードロックでもおかしくない。しかし最近のハードロックバンドとも全くヒケを取らない凄いハードロックだから結構いいんじゃない?曲の単調さはやむを得ないけどそれこそがアメリカンロックの醍醐味だしね。

The Allman Brothers Band - Live At The Fillmore East


 やはり本場アメリカ南部の音は違った。時代は1970年、クラプトンの望郷の彼方を手伝った男、デュアン・オールマンの属する、と言うよりも彼のバンドだったオールマン・ブラザーズ・バンドに脚光が当たったのはやはり英国のブルースギタリスト、エリック・クラプトンとの共演によるところが大きいだろう。サンフランシスコでのムーヴメントは終焉を告げ、敬愛するマイク・ブルームフィールドなども放浪の旅に出た頃に南部の土臭い香りを引っ提げて思いっ切りブルース以外の何物でもないサウンド、しかしそれはサザンロックと後に命名されるひとつの垢抜けたアメリカならではのサウンドが世界を制する時代がやってきたのだ。

 若かりし頃にブルースにハマって、それから流れでサザンロック系統に進んだんだけど今はあんまり聴いてないので、実に久々にサザンロック系のサウンドに手を出しているんだけど、えらくかっこよくって聴きやすい。いわゆる白人ブルースのサウンドとも違っててなんか洗練されているんだよね。しかもその中でも最高の名盤「Live At Filmore East」なワケで、このアルバムから更に深みにハマっていこうともこれ以上のものに出会えることはあまりないだろう、ってなもんだ。それほどに最高の瞬間が押さえられている名盤だね。昔は9曲入りの二枚組で、あちこちのアルバムにバラバラで破片が収録されてたりしたんだけど、今はデラックス・エディションのCDで一応ライブの流れ通りに編集されて聴けるみたい。…とは云え、やっぱ二枚組アルバムを聴いていたのでなかなか曲順に馴染みがなくってやはり二つとも聞き分けるのかなぁと、そんな感じだが…。

 いや、ほんとこのライブアルバムは凄い。初っ端からロック以外の何物でもなくって更にそれがビシビシと刺さるように響き渡ってくる。もう圧倒的にデュアン・オールマンの才能が張り巡らされているくらいに輝いていて、プレイヤー志向の人が聴くと相当まいっちゃうアルバム。でも決して走りすぎてなくって、ゆったりと進んでいるっていうサザンロックと呼ばれる所以でもあるレイドバック風のね、でも熱い演奏。1971年の2月のライブっていうから、しかもフィルモアだからなぁ、狭くて熱気ムンムンの名所でバンドもノリに乗ってる時期のライブ。リリースはバンド側の強引な思い込みで重役連中はシブシブリリースしたって云うから、相当の自信…だっただろうなぁ、こんだけの演奏してれば。これをリリースしないことを考えたレコード会社ってのも問題だよ(笑)。

 この後「Eat A Peach」制作中にバイク事故での早すぎる死もまたオールマンの歴史だろう。どうしてもサザンロックには悲劇がつきまとっているようだ…。このアルバムも素晴らしいんだけどね。ちょっと前の時期のライブ盤「Live At American university 1970」ってのも同じ布陣でリリースされているのでこちらのライブも興味あるなぁ。

Derek and the Dominos - Layla and Other Assorted Love Songs


 エリック・クラプトンの代表曲と云えば? …「いとしのレイラ」。多分90%の人が否定しないと思う。よく言われる話なので簡単に…。まぁ、クラプトンがブルースを愛する余り、よりアメリカ南部の香りに惹かれていったところ出会ったバンドがデラニー&ボニーだったりするわけで、そこでクラプトンはこの辺と一緒になんともレイドバックした…、ま、そういう呼び方は後から付いたんだと思うけど、要するにエネルギッシュではなく枯れまくったサウンドに入っていったってことだね。それがデレク&ザ・ドミノスというバンド形態ができあがったお話のようだ。

 今となっては実に数多くの「いとしのレイラ」アルバムが氾濫しているのでよくわからないのだが、まぁ、アウトテイクスやらなにやらをいっぱい集めたものレイラ・セッションズリミックスされたものもその中にはあるらしくって、当然デジタルリマスターされたもので良いんじゃないかと思うけど、実はこのアルバムってアナログ時代には二枚組の名盤と呼ばれた割にあまり聴いていない。何故か?多分ねぇ、かったるいブルースが実はすごくたくさん入っていて、全然ロックなテイストのアルバムじゃなかったから。もちろんどれもこれも素晴らしく聴き応えのあるフレーズが連発されているんだけど、どうしてもなぁ…。だから短命に終わったバンドなんでしょ?で、その有名な「いとしのレイラ」ってのは最後から二曲目に入ってるワケで、どうしても習性上アルバムってのは最初から聴かないといけないと思っているのでいつもいつも「いとしのレイラ」に辿り着くまでに疲れてしまったんだな(笑)。「Little Wing」あたりに来るとようやくほっとするんだけど、このカバーもなぁ…、ちょっとどうかと思います…ってなもんで、イマイチどころではないくらいの感じ。しかし改めてちょっと聴いてみたけど、ディスク2の方が良い曲揃ってるんだ(笑)。良い曲っつうと語弊があるけど、まぁ、知られた曲が多いってのかな。そう考えると今のクラプトンがライブをやるにもこのアルバムから数曲は選ばれるっていう点は凄い。

 そしてこのアルバムの目玉って云えば、やっぱりもの凄く耳を惹くデュアン・オールマンの参加だろうね。このスライドギターってのはホント度肝を抜かれるくらいのフレージングでさ、普通スライドギターって、やっぱ22フレットあたりまでの音で終わるような印象なんだけど、この人、ピックアップのところまで持っていって驚異的なサウンドを出しているんだよね。ああ、そういえば、それもともかく誰もが云うと思うんだが、「いとしのレイラ」の曲そのものが終わってから、それこそデュアン・オールマンのギターが鳴りまくった後に始まる鍵盤と流れるようなギターソロも安らいで良いよなぁ。あの鍵盤のフレーズは凄く好きだ。

 あとね、ジャケットが実は結構気に入ってる。中の写真はいかにも時代的って感じなんだけどさ、ジャケ良いよねぇ。あんまり中味についての印象は良くないんだけど、なぜかやっぱり嫌いにはなれないアルバムかな。クラプトンもこの頃良いギター弾いてるしさ。あぁ、すっかり忘れてたけど、この曲って横恋慕の歌詞だったんだよな…。うん、かっこいいかもしれない。

The Isle of Wight Festival 1970

Nothing Is Easy: Live at the Isle of Wight 1970
 イギリス南部の女王御用達の島、ワイト島では1968年から音楽の祭典が開かれるようになり、当初からドノヴァンやザ・フーなどのバンドなどは出演していたりしていたが、1969年アメリカでのウッドストックフェスティバルに触発されたのか、翌年となった1970年第三回目のワイト島フェスティバルはかなり気合いの入ったイベントとなり、過去最も豪勢な出演者を集めて開催されたものだ。近年になってようやくその模様が映像でリリースされたり単発ではザ・フーのワイト島フェスティバルライブとしてリリースされたりして、にわかに盛り上がりを見せたのだが、その映画を見ていて話に聞いていた醜聞に納得。とにかく悪名高いイベントという印象は映像でよく理解できるワケだ。端的に言えばヒッピー文化の終焉に気付いていない聴衆とまっとうなフリをしているイベンターの格差だと云えよう。深くは語るまい…。

 そんな周辺の状況はさておきながら、やはりウッドストックと同じで実に数多くのバンドが出演したが現在映像なりCDなりで見聞きできるバンドは限られていて、それだけではないトコロがあるのだ。コチラに出演バンドと簡単な紹介があるので参照してもらえるとわかるように結構色々出てたんだよね。英語サイトだけど。でもってDVDに入っているのはコチラ。もちろん出演順なども編集されているので絵的に惹き付けられるところもあると云えばあるんだけど、やっぱカメラワーク古いんだよなぁ(笑)。この時代の映像ってさ、ひたすらギター弾いてるのに顔のアップが映ってるとか、とにかく顔のアップなんだよ(笑)、何してても。ストレス溜まる映像でね。ま、最近のコンマ何秒でカメラが切り替わっていくっていう映像も集中して見れないので嫌いなんだけど。で、このフェスティバルの出演者ってほとんどウッドストックと被るってのもまぁ、やむを得ないんだろうな。こういうイベントに不釣り合いに見えたドアーズが新鮮だったり、マイルス・デイヴィスの出演が凄く刺激的だったりするのはあるけどね。EL&Pのデビューステージだったりとか…、フリーもここ一番の素晴らしいライブやってるなぁ…。

 そうそう、DVDには収録されてないけど、フェスティバルには出ていたバンドってのはもちろん色々あるんだけど、時代的に、というか英国だからこそという面白さがあるのだ。いわゆるサイケ系バンド、ホークウィンドやブラック・ウィドー、ピンク・フェアリーズなんてのもメインステージではないけどライブやってた、とか、今では英国B級扱いのグラウンドホッグスやジューダス・ジャンプやテリー・リードってのも出てるしさ、アコースティック系では驚くことにペンタングルやラルフ・マックテル、フェアフィールド・パーラー(!)なんてのまで出演していて、そんなのDVDじゃ全然わからんもんな。でも映像残ってるんだろうね。で、恒例の如く、アメリカからやってきたスライ&ザ・ファミリーストーンもお蔵入りになっていて、歴史は深いのに勿体ない。今となってはその辺収録した限定での三枚組なんてのを出した方が価値あったんじゃないか?ま、今更云ってもしょうがないんだけど(笑)。

 DVDを見ての印象ではやっぱりフリーとEL&Pの印象が強いかな。EL&Pの大砲をぶっぱなすヤツね(笑)。ジミはちょっとトーンダウンしてきたなぁってのは否めないから。ザ・フーはもちろんかっちょいいけどさ。あとねぇ、これでより一層嫌いになったのがジョニ・ミッチェル。云ってることわかるけど、おせっかいなんだよなぁ、って。やっぱこういう時アメリカ人ってこういう言い方しちゃうんだよねぇ、って言うかさ、あのシチュエーションの中ではうるさいおばさんになっちゃうワケで、正しいんだろうけどちょっと引いちゃうな。役割を混同しているっつうか。その辺ジョーン・バエズはさすがユダヤ人、かしこいな、と(笑)。なんかね、そんな風に見てしまって興醒めする面あるのも事実だけど、一切を無視して好きにやってるジム・モリソンとかフーとかジミヘンってのはやっぱ偉大なパフォーマーだな、と。ロックだね。

 …とまぁ、グチは色々あるけど、正しく英国に於けるひとつのアメリカ文化を真似てみた失敗の結果とそれでもまだ現在に至るまで続けられているイベントの断片を楽しめることは事実。一昨年の同フェスティバルにはボウイやフーが出演し、盛り上がった様子も知られているしね。

Woodstock Festival


 1969年究極の歴史的イベントとして名高い「ウッドストック」が行われ、当時のロックシーンを代表するかのような出演バンドの波にはただただ驚くばかり。あまり説明されることがないので一応書いておくと、実際にイベントが行われたのはニューヨーク州サリバン群のベセルという所でマックス・ヤスガという農場主の農場内であって、ウッドストックとは何の関連もないのだ。最初の段階では同じサリバン群のウッドストックで開催予定だったが住民の反対で押し切られてベセルに変更になったようで、冠だけが残って今に至るというワケだな。まぁ、フジロックも元々は富士でやってたのが苗場に移ったっていうのもあるのでわかりやすいかな。だからウッドストックって何なの?って疑問を持つんだけど、まぁ、ニューヨーク州の外れの田舎町の名前なワケだ。

 更にどうしても「ウッドストック」と云うとサントラのCD、もしくは映画のDVD「ウッドストック 愛と平和と音楽の3日間」ってのがあまりにも有名になりすぎていて、そこに集中してしまうんだよな。今じゃアマゾン980円で買える何てお得な4時間DVDって感じなので、とりあえず入手するべきモノなんだけどさ(笑)。が、それはだな、フェスティバルが足掛け4日間行われた中のたった4時間を抽出しただけのものであって、しかも全く収録されていないバンドの方が多いくらいなワケだ。面白いことに収録されたバンドはどれもこれも大体は今のロック史にも残っている、というかコレがあるから今でも残ってるってのもあるんだろうけど、一応名を成しているバンドばかりなので、それだけ「ウッドストック」の意義が大きかったってことで、逆に収録されなかったバンドは消えていったのも多い。問題は、それがどんなバンドだったのかがあまり知られていないし、逆に大物も出てたんだよ、ってのを知らないことがある。

 参考までに、映画「ウッドストック 愛と平和と音楽の3日間」の曲目はコチラ参照、そして「ウッドストック・フェスティバル」そのものの出演者の一覧はコチラを見て頂戴な。なかなか詳しく書かれていて、ちょっとした発見も多いと思う。そうだなぁ、グレイトフル・デッドやポール・バターフィールド・ブルース・バンド、ジョニー・ウィンターやマウンテン、CCRやザ・バンド、スライ&ザ・ファミリーストーンやキーフ・ハートレー・バンド、インクリディブル・ストリングス・バンド、そしてジョーン・バエズやラヴィ・シャンカールなんてのがあって、どれもこれも気になる時期のライブなので凄く興味深いんだよなぁ。ジミヘンなんかは単独でライブ盤出てるけど、他はどれも断片だしさ、フーだってジャニスだって断片。この時凄い演奏をしていたサンタナだって全部は出てないだろうし。

 正直云って昔からビデオ見たりしててもなんかド〜ンとして活気のあるイメージではないんだよね。時代なんだろうけど、で、興味ないバンドはどんどん飛ばして見ていてさ、それがまた多くって(笑)、あんまり作品としては面白くないなぁって思ってたんだよ。今でもそういう面あるけどね。でもさ、今となっては未収録のバンドとかも含めて再編成した「ウッドストック」ってのがあってもいいんじゃないか?当時は版権問題とか良いとか悪いとかあっただろうけど、これだけ歴史的作品になった以上、改めて収録編集したいんだけど映像も音源も出していい?って云ったらどのバンドも「ウン」って云うと思うモン。まぁ、それがどういう契約になってるか知らないけど。そしたら見たいなぁ…。デビュー寸前のジョニー・ウィンターとかブルームフィールドが抜けた直後のバターフィールド・バンドとか、全盛期のスライとかさ。この辺はともかくインクリディブル・ストリングス・バンドってのは興味あるし。で、調べてたら昔ビデオで「Woodstock Diaries」、「Woodstock 1969.8.15 - 17(3巻)」「Woodstock: Lost Performances / Movie」っていうタイトルなどで結構出ていたみたい。レーザーディスクだったら相当安価で入手できる可能性高いな(笑)。

 音の方も結構色々出ていて「ウッドストック」「ウッドストック2」4枚組ボックスセットに加えて、まぁ、それなりに各バンドのもリリースされているみたいだけど…、それぞれのバンドのファンはそれぞれのを入手するから良いのか。

Janis Joplin - Pearl



 ジャニス・ジョプリン。彼女の存在が消えてからもう36年経つ。そしてまだ彼女を超えるレベルの女性シンガーを聴いたことはないし、彼女と同列に並ぶ女性シンガーも耳にすることがない。それほどまでに希有な存在だったのか、時代の印象が彼女をより一層神格化しているのか…、でも残された数々の音源や映像から飛び込んでくる彼女の歌いっぷりは現在までの所、圧倒的な存在感を放っている。ジャニス・ジョプリン。敢えて言おう、「ロックの堕天使」。

 う〜ん、いまいちかっこよく決まらなかった…。1970年、ジミヘンが急逝した時、ジャニスはどう思ったのか…、そしてその一ヶ月後に彼女も同じような運命を辿ることとなった。ちなみに前年1969年7月にはブライアン・ジョーンズが、翌年1971年の同じ日にジム・モリソンが急逝している。皆ドラッグから引き起こされた早すぎる死の結末。しかし彼等は圧倒的に輝き、今でもロック史の中では君臨しているのも事実で、別にドラッグを崇めることもないがアーティストとしての素晴らしい功績には感謝したいし、もっともっと長く活動していてくれれば、という残念な思いもある。一方ではそれがロックヒーローに見える面もあり、まぁ、それもロックのひとつかな。

 ジャニスの中でよく聴いたアルバムは「Pearl」だった。アルバムリリースは1971年なので当然死後のリリースなんだけど、もちろんこのアルバムをリリースするつもりでレコーディングをしていたもので、レコーディング秘話ってのはかなりありそうなアルバムなんだけど、昔伝え聞いた所では結構ジャニスの歌を元にバックの演奏を入れ替えたりしたらしい。この頃のアルバムでお目に掛かることの多いプロデューサーのポール・ロスチャイルドの手腕も大きい要素だね。その最たるモノって、やっぱ「Mercedes Benz」でしょ。アカペラだけでグッと迫ってくるジャニスの歌声をこれほどナマナマしく聴かせてくれる曲は他にはないし、こんなアカペラ状態で収録したポール・ロスチャイルドのセンスって凄いよね。今の時代ならこの曲にバックの音を自分のパソコン上で創り上げてジャニスとセッション、なんてのも作れて面白いんじゃない(笑)?もちろんどんなバックの演奏がついてもこの歌だけのテイクに敵うことはないだろうけど。

 なんだろなぁ、各曲毎に云々って語る気にならないんだよね。全てがジャニスを語っていて一言、やっぱり凄い歌で、何が一番凄いかってさ、魂揺れることなんだよ。聴いてると魂に彼女の声が差し込んできてついノスタルジックになっちゃって、ノリノリでかっちょいいぜ〜っていうのが全くなくって、うわぁ…っていう感じになるものばかり。だから「ブルースの女王」と呼ばれるワケで誰も「ロックの堕天使」などと呼ばないんだよ(笑)。でもさ、彼女はロックの世界に置いておきたいからそう呼びたいんだよね。勝手な書き方だが(笑)。最初の「Move Over」からぶっとぶスタイルで、「Cry Baby」での絶叫、同じように「My Baby」もヤードバーズのカバーとは比較にならない絶叫ぶりで…。うん、どれも名曲。曲云々ではなくって彼女が歌えばどれも聴く価値があるものになるんだよ。特にこのアルバムはジャニスの思いも強かったのか、人生色々あるよ、って思い悩みながら作っていた表情がそのまま出ているので素晴らしい作品。

 ベット・ミドラーが主演の映画「The Rose」はもちろんジャニスを題材にしていて、何となくそういう雰囲気だったんだろうなぁと垣間見れるもので、タイトル曲「The Rose」が凄く良い曲なので参考には良いかも。ま、もちろんジャニスの映画「ジャニス」に勝るモノはないんだけど…、しかし今コレってDVD出てないのか?勿体ないねぇ…。あと。「Pearl」レガシーエディションっていう二枚組もリリースされていて、こいつもレアテイクとか未発表ライブとか収録されていてお得なタイトルになってる。そろそろ入手しないとなぁ…。

The Doors - Waiting For The Sun

太陽を待ちながら ドアーズ 地獄の黙示録 特別完全版
 時代的にはサイケデリックが流行していた頃だが、そんな流れとは全く無縁に孤高の道を歩んで別のファン層を確実に増やしていったカリスマ、ジム・モリソン率いるザ・ドアーズ。どうしてもドラッグと密接に関連してしまうバンドのイメージなのだが、それは音楽というよりも後に作られたオリバー・ストーン監督による脚色たっぷりの映画と、その前の超カルトムーヴィーに位置付けられる運命にある「地獄の黙示録」による連鎖反応…、あ、これは自分の場合のお話。

 話逸れるけど映画「ドアーズ」は結構真に迫ってて面白かった。部分部分の描写なんかはえらく脚色されてたけど、本質的にはこういうバンド、人、だったのかなぁと思い描きやすいものだったし。まぁ、それよりも「地獄の黙示録」の冒頭で「The End」が流れるなかホンモノの死体を使った映像が静かに流れてきて…、で、この長い長いおどろおどろしい話が終わった後にまた流れてきて…、壮絶な映像と狂気じみたサウンドがぴったりと合っているので凄い印象深かった。一時期結構そういうザ・ドアーズにハマったね。

 で、もちろん一躍カリスマスターダムにのし上がったファーストアルバムが印象深いんだけど、今回は三枚目の「Waiting For The Sun」で行ってみよう♪ こいつもヒット作「Hello I Love You」なんつうポップでキャッチーなヒット曲が初っ端から入っていたりするので割とメジャーなアルバム…と思いたいけど、どうなんだろうね?一般的には自分の嫌いなベスト盤なんかでお得に聴いておしまいってのが多いのかな。これまた余談だけどベスト盤ってやっぱ良くないよな(笑)。全部集めた後にベスト盤聴くならわかるけど、最初にベスト盤ってのはどうもよろしくない…、そう思う。ん?普通は最初にベスト盤?いやぁ、それは可哀相でしょ…。ま、いいけど(笑)。で、余談はさておきこのアルバムってドアーズっていうバンドの面白さが結構熟成してきた頃の作品で、質的に面白い。やっぱり好きなのは「Not To Touch The Earth」でさ、まぁ、以前も書いたんだけど「Celebration Lizard」の一節なんだけど、なんつうか印象的で躍動感あって他の曲のポップさとはちょっと異なっていてジムのカリスマ性炸裂って感じでさ、説得力ある。そういう意味では「The Unknown Soldier」もなんだけど、多分「The End」とあ「When The Music Is Over」みたいな重い暗さだけではなくってキャッチーな部分も入っているってのが迫力を増しているトコかな。このバンドってみんなジャズ畑の人で構成されているので演奏が単調なロックに成り切れないのでユニーク。ちなみにセカンドアルバム以降はしっかりベースが入っているのでベースレスのバンドではなくなってるのも必然からだろう。しかしまぁほんと多様な楽曲が詰め込まれていてジャンルを跨ったサウンドを持っていたバンドだなぁとつくづく感じる。「Wintertime Love」のワルツ形式でのジャグバンドみたいなところもあれば「Love Street」みたいな可愛らしいポップもあって且つ素晴らしく透明感のある「Spanish Caravan」なんてのもサラリとこなしていてさ、このフレーズ好きだなぁ、あ、スパニッシュの旋律ね。そういうのがしっかりと3分間ポップスとして確立されているってのもドアーズの凄さ。もうちょっと時代が経っていたらどれもこれも5分から10分くらいの曲になっちゃう要素は持ってるからさ。ま、でもアメリカのバンドだからそうはならなかったかもな(笑)。でもって、えらく宗教じみたっつうかなんとなくインディアンの部落の集まりから聞こえてきそうな呪術的メロディとサウンドの「My Wild Love」みたいなのもある…。「We Could Be...」でまた超ポップに戻ってきて「Yes, The River Knows」では伝統的なピアノによるバラードに舞い戻って、こいつが単独でラジオなんかで流れてきたら結構万人がいいねぇ〜っていう感じの歌モノ。いいな、これ…。最後は「Five To One」、う〜ん、このアルバムで一番ザ・ドアーズらしいかもしれない。うん、イメージ通りの曲。しかし実際は逆で、このアルバムではこれが異質な曲なんだろうな。

 基本的にザ・ドアーズってブルースバンドなんだよな。そこにレイ・マンザレクの鍵盤が入ってきたりすると滅茶苦茶ポップで煌びやかな音に仕上がってきて、ジムの歌も可愛く歌う場合と思い切り地を這う歌になる場合とあって、アルバムだと前者が多いだけみたい。で、最後まで書かなかったけど、このロビー・クリーガーのギターはロックギタリストからは理解できないギターで、やっぱ育ちが違うフレーズ満載。それで不思議な雰囲気がいっぱい出ているんだと思う。もちろんドラムもジャズ畑だからちょっと違うしさ。まだロックが歓声されていなかった時代にここまで洗練されたアルバムをいくつも作っていったこのバンドは単なるカリスマのバンドっていうのでなくっても評価できるはず、はず、はず…なんだが、やっぱりジムのいなくなったドアーズはつまらなかったなぁ(笑)。

 ん?あぁ、ちなみにこの「Waiting For The Sun」ってドアーズのスタジオ盤の中では二番目に好きです♪

Jimi Hendrix - Axis : Bold As Love

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 ジミヘン…何度目の登場だろ?やっぱ好きなのかな、っつうかこの時代の寵児だよなぁ。一番よく聴くのはもちろんファーストアルバム。で、未だにまともに制覇できていないアルバムが「エレクトリック・レディランド」。何十回聴いてもまだ見えていない部分があってさ、まだまだだなぁと修行中(笑)。で、ちょっと前くらいにようやくなんとなく制覇できたのがセカンドアルバムの「Axis : Bold As Love」かな。まぁ、それでもまだまだなのかもしれない。この人はホントに奥が深いので聴き込んでも聴き込んでも足りない…まだまだ自分が未熟者だ、って感じる。何だろね、こういうのって。

 クラプトンがギターを弾けなくなるくらい衝撃を受けたってのも十分わかるインパクトを放っていたジミが1967年にリリースしたサイケデリック色たっぷりのセカンドアルバム。冒頭の「EXP」なんだけど、最初のコレってベースのハーモニクスの音かな、「え?」って感じで面白くて凄く効果的。で、いきなりラジオ放送局みたいに始まって効果音とノイジーなギターでグワングワンさせてから滅茶苦茶ポップでヘンな「Up From the Skies」の始まり〜。ノエル・レディングのベースラインがひたすら曲を引っ張っていってジミはワウペダルのみ…、でもさ、これくらいの音の高さでワウペダルだけで持ってくって歴史上、この曲くらいじゃないか?それくらい珍しいトーンが全編に散りばめられてて、あ〜、なんか凄いサイケ(笑)。やっぱドラッグっつうかLSDの雰囲気たっぷりだわ、これ。この人もクリームとかと一緒でスタジオ盤とライブのギャップが激しい人だよね。ジミの場合はもっともっとスタジオ盤を聴き込まないとダメなんだなぁといつも感じる。「Spanish Castle Magic」みたいなストレートなロックはそのまま聴けるからいいんだけどさ。でね、この人の凄いなぁ〜って感じるのは忘れてるんだけど、この人アメリカの黒人なんだよな。だから、その手のサウンドやらせるとやっぱ凄くて、でもバックが英国人だから微妙な混ざり具合になってるのが特徴なんだが、それが顕著に出てくるのが「Wait Until Tomorrow」。曲中に鳴っている滅茶苦茶柔らかい手首から奏でられるファンキーなカッティングを交えたギターリフが耳を捉えて離さない。だからまだまだ抜けられないんだよなぁ、だって他の音とか曲としての聴き込みをする前にギターが耳に入ってくるのでそこまでなかなか行かないんだよ、コレ大変なの。このままドゥービー・ブラザーズに入れるくらいのものよ。でも、そんなに単純なものでもないのがいいね。でもってなぜライブでは登場する機会がなかったのか、はたまた自分がライブバージョンを知らないだけなのか、滅茶苦茶ロックなかっちょいい「Ain't No Telling」はいいね。ミッチのドラムとジミのギターがいかにも、って感じで疾走感もあるし好きだなぁ。コレはドラムが全てかもしれん。そしてお待ちかね…、超名曲「Little Wing」はどうしてもっと長く弾いてくれないんだ〜って叫びたくなる一曲でさ、最後のソロをもっともっと聴きたいんだよな。ライブでもそんなに長く弾かないし、すごく欲求不満の溜まる名曲(笑)。夢の続きはS.R.ヴォーンが見せてくれたのでまだ救われてるけどさ、冒頭のイントロから衝撃的で、アコースティックでもないのにこんなフレージングで美しいメロディを歌ってくれて、そして感動的なまでのギターソロ…これを大音量で聴いて、もしくは演奏して恍惚としないヤツはいるんだろうか?う〜ん、美しい…そしていやらしい…、ロックだなぁ…。

 で、B面。「If 6 Was 9」…意味あるんかな、このタイトル(笑)。これは…、なんだろなぁ、きっとジミは宇宙に行きたかったんだろうなぁとしか思えない一曲かな。ミッチもノエルもジミもワザ全開でこういうのをスタジオ盤に入れてしまうとこうなるんだ、みたいな…、やっぱライブなら良いけどスタジオ盤として入れるとちょっと浮くんだな。納得。次の「You Got Me Floatin'」はちょっと退屈なサウンドかな。もちろんギターのリズムとか聴き所がいっぱいあるんだけど、好みではないかな…、ま、強引なミックスにもちょっと驚くけどこういうのの過度期だったんだろう、うん。そしてある意味では「Little Wing」と同じ曲の作り方になっている部分もある「Castles Made Of Sand」はジミながらも秀逸な曲で、逆回転のコラージュはいらないと思うけど、曲自体は凄くしっかりしてるよね。もちっとシンプルにやってギターソロも普通にやってれば良かったのになぁ。ま、ジミのセンスの方が優れてるんだからこれで正しいんだよ。ん?で、確か次の「She's So Fine」はノエルの曲だよな?結構良いセンスしてて好きだな、こういうの。もちっと歌が軽いと更に○。う〜ん、終盤だ…。ジミの歌がクローズアップされた「One Rainy Wish」もしっとりした良い曲で、こんなのいきなり聴かされたらジミとはわからないような曲でさ、でも途中からえらくヘヴィーに展開されるトコが面白い♪あ〜もっと普通にエモーショナルなギターを弾いてくれ〜〜って思う面もあるんだが。で、再度ワウペダルが強烈にリズムを刻む「Little Miss Lover」、これもライブでは聴かなかったけどあってもいい曲じゃない?ちょっと単調すぎたのかな。そして最後にはアルバムタイトル曲が自信ありげに収録。やっぱ時代の象徴だったんだろうなぁ、こういう曲調って。しっかし、ようやく気持ち良くギターを弾いていてくれて嬉しい、これ♪心地良いもん。やっぱこういうんじゃないとこの時代はダメよ。人に構わず自分だけの世界に入るっていうヤツ(笑)。

 改めて聴いてみるとクリームの「カラフル・クリーム」とえらく共通する要素が含まれてて驚いた。立て続けに聴いたからかな。どっちもトリオで各楽器担当のミュージシャンもどちらも凄いプレイヤーで…、ああ、そうだったんだ。今更ながら思うけど、同じ形態のバンドで同じような志向てやってたんだ、このバンド。しかし、知らなかったんだが、このアルバムのアウトテイクス集ってのがオフィシャルでリリースされていたんだ…しかも二枚組とは知らなかった。聴いてないけど面白いのかな?ちょっと引かれるけど…、う〜む。

Cream - Disraeli Gears


 一般的にクリームのイメージはスタジオ盤で聴けるテクニカルでポップなロックバンドというものなのか、「クリームの素晴らしき世界」の後半で聴けるアドリブバリバリのバンドなのか、なかなか掴み所がないようだ。こないだの再結成クリームはかなり話題となったものの演奏内容はどちらかと言うと前者をなぞったようなもので、その歴史的意義は大きかったもののファンの期待も大きすぎたというところか。

 まぁ、なんだな、要するにスタジオアルバムの作り方とライブでは全くアプローチが異なっていて、自分的なイメージではやっぱりトリオの音のぶつかり合いってのがこのバンドの醍醐味であって決してスタジオ盤による楽曲の良さなんてのは求めてなかったんだよね。これもまた賛否両論だろうけど、クリームって良い曲とかカッコイイ曲が少ない。でもバンドの演奏力とかライブでアプローチしている姿は凄く新鮮でかっこいい。だから好きなバンドではあるけどその反面スタジオアルバムはあまり聴かなかった。ま、今でもあまり聴かないけどさ。

 …とは云え、60年代後期短命ながらもロック史においては非常に重要な役割を果たしたバンドだし、革新的なステージを行っていたワケで、そのライブとスタジオアルバムとの格差をよしとする手法はザ・フーなんかに相当影響を与えたみたい。ビートルズはスタジオアルバムをライブでは再現できないとしてライブを行わなくなったしね。で、まぁ、そういうワケからいつもライブ盤を聴いていたワケで、面白いことにそういう風に感じていたのはレコードを発売する側にも同じコトが云えたようで、ライブアルバムがいっぱい出てる。「クリームの素晴らしき世界」、「Goodbye Cream」「Live Cream「Live Cream Vol. 2」などなど…。

 で、今回はなぜか彼等のセカンドアルバム「カラフル・クリーム」なのだ。いやぁ、ブログ仲間のpapini嬢が取り上げたの見て、ああ、これもあったなぁ、なんて思い出して(笑)。ジャケ見て中味が全部聞こえてくるんだからやっぱ結構聴いたんだろうな。残っている印象…全体的にモコモコで軽いアルバム。でもなんか変な空気が詰まってる。そんな感じだった。まぁ、それで久々に聴いたワケだが…、各曲ごとに書いていくのは時間の関係上割愛(笑)。でもさぁ、初っ端の「Strange Brew」なんてクラプトンがジョン・メイオールのトコでやってたのと似たような曲で、ジャック・ブルースの冗談みたいな歌がクリームらしいっていうところかな。しかしクラプトンのこのマイルドなギターは絶品だね、ほんと。そういう風に感じるのは「Swlaber」も同じかな。そして人気抜群の「Sunshine Of Your Love」…久々にスタジオ盤聴いたなぁ(笑)。昔どうやったらこのギターのトーンが出るのか一生懸命研究してたけど、結構シンプルに出るものだった…いや、機材の問題(笑)。不思議だよな、クラプトンってヤードバーズの頃に「For Your Love」がイヤでバンド辞めたのにこの曲はよかったんだ、って思うんだよ。えらくキャッチーでポップって意味では同じように聞こえるんだが…、勘違い?ま、それにしてもこの曲は名曲ってことに変わりはないし、何つってもホントにギターソロが口ずさめるくらいキャッチーでテクニカルで、なんつってもこのトーン…しつこい(笑)?これが良かった。丸ごとギターでコピーすると凄く勉強になる曲。余談だけどこれをジミヘンがやる時にはあのスピードになるってのも大変気持ち的によくわかるのだ。次の「World Of Pain」では効果的なワウペダルの使用がインパクトあって、やっぱ「White Room」に繋がる音ってことで○。曲はまぁ、60年代サイケポップかな。そういう意味では「英雄ユリシーズ」も似たようなトーンだね。それとロックらしいかっこよさを持ってるのが「Outside Woman Blues」かな。スタジオ盤だから音がえらくマイルドにまとめられてるけど、ギターもベースもドラムも好き勝手やってて、それでいて数少ないかっこいいって思える曲。あんまりライブバージョンって聴いたことないけど、なんでだろ?派手さがないのかな。

 う〜む、やっぱ今聴くと良くできてるアルバムだな、と再度痛感。各楽器の音がそれぞれ際立ってるのも聴きやすい理由かもしれんね。ちょっと前にデラックスエディション2枚組がリリースされて、ボーナストラックとかいっぱい付いてたみたいだけど割と不評(笑)。マニアからしたらボックスとかに分散されて既発ものだったからということらしいけど、そんなにマニアでなければおいしいCDだと思うけどね。クリームのスタジオアルバムか…、とは言っても3枚くらいしかないんだよな。

The Rolling Stones - Let It Bleed


 1969年、今や大御所となったストーンズも動乱の時期を迎えていた。バンドのリーダーでもあったブライアン・ジョーンズはヤク漬けになっていて全くその才能が使い物にならなくなっていた時期、そして次なるギタリストを求めていたのもあり、またそんな雰囲気の中バンドはどうやって前進していくかが課題だった。そのためか前の作品「Beggars Banquet」で見い出していた泥臭いブルース路線からもう少しカントリーナイズされたサウンドを狙ったと思われる超傑作となって出来上がった「Let It Bleed」をリリース。今でもストーンズの全カタログ中で最高のロックアルバムとして語られることが多い。

 もの凄いゲスト陣を迎えているから、ってのもあるけどそれよりも何よりも曲が良いんだよ。ちなみにゲスト陣ってのはご存じのようにライ・クーダーレオン・ラッセルといったカントリー畑のミュージシャンからこの時にはアル・クーパーまでが参加。この時期のアル・クーパーと言えば名盤スーパー・セッションでもわかるように滅茶苦茶脂の乗っていた時期で、それこそ引っ張りダコだったんだろうけど、ちゃっかりとストーンズの要請には応えているところが職人だね。でもって、肝心のブライアンはほとんど参加できていないっていう…、まぁ、あんまり追求したことがないけど。それよりもこのアルバムの持つストーンズ的サウンドの確立がとってもかっこよかったからよいのさ♪

 初っ端からやってくれるよね、ストーンズのアルバムは大体どれも一曲目ってのがそのアルバムで一番かっちょいいロックンロールを持ってくるってのが王道パターンなんだけど、このアルバムでの最初は「Gimmie Shelter」さ。イントロの不思議なギターサウンドから始まるこの曲、もの凄く悪魔に魅入られたような緊張感というのか雰囲気というのか空気が漂っていて、鬼気迫るものがある…、単に名曲って片付けられる代物じゃなくて、そういうマジックが見えるんだよ。もちろんミックの歌い方も凄いし、中盤のキースのソロだって妙なトーンでそれを手伝っているんだけど、やっぱ悪いがこの曲のハイライトはその後に出てくる叫ぶような女性コーラスのよるパートだね。これが更に曲を狂気じみたモノにしている。全然関係ないんだけど聴いてると映画「地獄の黙示録」を思い出すんだよな。あの雰囲気。ホントは「悪魔を哀れむ歌」でそう思うべきかもしれないんだけど、なぜか「Gimmie Shelter」で思い出す。今でもライブのハイライトでリサ・フィッシャーが歌いまくっているのかな、これがまた凄い歌声だったんだけどね。うん、だからこの曲はストーンズの中でも多分1、2を争うくらい好き。そんな緊張感のあるサウンドの後に出てくるのがさ、「Love In Vain」で…、でもすごく英国的サウンドになってるトコがストーンズらしい。元はロバジョンだけど、全然違うしね。もうこれはストーンズの曲。で、これはまたえらく懐古的と言うか、情緒のあるサウンドで、スライドギターのとろけ具合とバックのライ・クーダーのマンドリンが好きだね。アメリカ的サウンドを狙ってるんだけど、やっぱり湿っぽいっていう音になるのがいい。次の「Country Honk」は効果音のクラクションとか、これ何の音だろ?バイオリン?っつうかフィドルか、の音色と旋律がかっこいい。ホントにカントリーチックなアレンジの「Honky Tonk Women」になってて、驚いたし、ああ、こうしたかったのかなぁ、と。このアルバムの最後にでも「Honky Tonk Women」を収録すべきだったよな、それはいつも思う。うん、しかし、このサウンドはホントに新鮮でかっこいいし、よく出来てるよなぁ。結構どういう作られ方になってるかっての気になったモン。そして渋いベース音のリフからスタートする「Live With Me」。曲そのものは大したことないけどこのグルーブ感はこのバンドしか出せないし、ビル・ワイマンのベースが実はグルーブ感の源でもある、みたいな感じがするのも面白いよね。ボビー・キーズのサックスはいつものことながら気持ち良いしさ。で、アルバムタイトル曲「Let It Bleed」。これはねぇ、ミックの歌メロがミックらしい。もちろんグルーブもキースらしいんだけどさ、面白いよな、こういうカントリータッチのロックンロールになるとアコギで弾いてるんだけど、しっかりロック出来てるんもん。どこからどう聞いてもクラブバンドのサウンドで、ピアノとアコギと歌、みたいな感じなんだよね。これがストーンズの面白いところで実はあんまり歪んだ音で弾いてるってのが多くなくて、アコギの方が多かったりするんじゃないかな。でも世界最高のロックバンドなんだよ。そんな代表的なサウンドで、だからこそアルバムタイトルなのかな。聴いてると凄く盛り上がってくるのは後半のスライドとホンキートンクなピアノだね。いいよなぁ、このアルバム。

 A面終わったトコロでいつものようにアルバムジャケット論だけど、このアルバムのジャケはそんなに面白くは見えないんだよね、一見。ま、アイディアはいいんだけど、ストーンズって結構無頓着なんだよな、ジャケットって。…とは云え一番過度期でもあった頃だからなぁ。まあ、よし。

 で、B面へ行こう(笑)。もう定番中の定番になってしまた感のあるストーンズアドリブブルースの決定版、「Midnight Rambler」がここで登場。これさ、ギターのリフで始まるんだけど、音使いはともかくこのノリって凄く独特でコピーするの難しいんだよなぁ。でも凄くカッコイイノリでさ、聴いてると徐々に気分が高揚してくるんだよ、まるでホンモノのブルースのように(笑)。いや、ホンモノなんだよな、実際。それがやっぱ凄くて、何度も聴き入っちゃうしハープが引っ張っていくってのも面白くてさ、で、音はどう聴いてもロックンロールなんだよ。やっぱすげぇよ、ストーンズ。まぁ、この辺のはライブ盤で聴くに限るんだけど、このスタジオテイクもまったくライブ感があって、素晴らしい。次に出たアルバム「Get Yer Ya-Ya's Out!」でミック・テイラー入れたあとの絶頂期のストーンズのライブ盤があるし、そこでもコレやってるんで聴いてみるべし。う〜む、ストーンズのライブ感の醍醐味がしっかり味わえる傑作♪続く「You Got The Silver」…、これだけはかなり無名の曲なんだが、一言で言えば滅茶苦茶渋い曲。カントリー的な雰囲気での静かな曲なんだけど、やっぱギターの絡みと歌が面白いよね。ここでももちろんスライドが大活躍だし、う〜ん、人に委ねてる面が大きいのかな(笑)。ま、いいや。次行こう。こんな歌誰が本気で歌うんだ?って思うくらい単刀直入な「Monkey Man」。「I'm A Monkey〜!」なんてミックが歌ったらシャレにならんだろ、と思うんだが、マジにやってたんだから凄い(笑)。キースもさぁ、こんなにかっこいい曲なのにこんな歌詞付けさせるなよ、と勝手に思うが、あんまり気にしてないのかな。歌詞はともかく、サウンドは滅茶苦茶かっこいい。ギターのリフで引っ張ってって、ピアノで色つけて、でもやっぱミックの歌が美味しいところを持っていく、みたいなさ、B面後半だからダレるハズなんだけど、全然そんなことなくってより一層気合い入っちゃうくらいの曲だよね。そして最後を飾るこれも超名曲「You Can't Always...」「無情の世界」だっけ?アル・クーパーさんのフレンチホルンが心地良いんだけど、やっぱこれもアコギロック…と言うか、ある意味プログレッシヴだよな。一介のロックバンドが奏でる単なるロックなんてのはもちろん超えていて、アルバムの最初にイメージを持った悪魔的緊張感とか空気ってのからすると全く全てから解き放たれたような広がりのある曲で、もちろんそれぞれの楽器が複雑に絡み合っているんだけど、単なるフラワームーブメントで時代が何となく閉塞的な面を見せていたのとは全く異なる、正反対の前を向いた、そして未来を見せてくれるようなアレンジは素晴らしい。ゴスペルのようなコーラスもどこかそういう開放感を手伝っている。凄いなぁ、これはホントに。

 うん、どの曲もきっちりと出来上がっていて楽曲レベルがとんでもなく高いので際立っている作品。この時期のストーンズってのは怖いモノなしで、例えクリムゾンが出てこようがビートルズが「Abbey Road」出そうがZepがハードロックやろうが全く関係ないところで勝負してる凄いサウンド。このアルバムはその代表格だよね。そしてブライアンがクビになり、直後に死んでしまうワケだが、色々な意味で素晴らしいライブとなったハイドパークコンサートはDVDでもリリースされているので必見。最近リマスターされて出たのか、曲が増えてるのでこの方がよりお得かもしれん。あそれとライブアルバム「Get Yer Ya-Ya's Out!」も絶対に聴くべしアルバムだね。熱いライブだぜ〜、ホント。

The Beatles - Abbey Road


 1969年のアルバムヒットチャートが語られる時、必ず言われるのがビートルズの「Abbey Road」を蹴落としたのがクリムゾンのファーストで、その後タイトルを取ったのがツェッペリンのセカンドアルバム、と言うことだ。何かの記事でどこの何のチャートでクリムゾンがビートルズを蹴落としたのか資料検証していたのだが、見つからなかったというものだ。しかしその宣伝文句だけは一人歩きしていて、実際にはかなりローカルなチャートの話だったのではないだろうかというコトらしい。自分で調べてないから知らないけどね(笑)。

 そうだな、自分にとってビートルズってのはそんなに強い思い入れはないし、特別なんだけど特別視しないようにここでは書き連ねてる…そう、作品のひとつとしてね。今回もそれは同じだし。1960年代末〜1970年初期というロック混乱期を切り取ってみるとこの「Abbey Road」というアルバムはかなり傑出しているし、恐ろしいことでもあるんだけどクリムゾンのファーストアルバムに見られる構築美が「Abbey Road」でも見られるということで、今に始まったコトでもないけど、デビューしたての新人バンドとポップス界の重鎮が同じクォリティ以上のモノをシーンに出してくるっていうのはやっぱり凄いよな。英国って深い。

 で、「Abbey Road」だ。正直に書いていいかな(笑)?ま、辛口書くの楽しみな人もいるだろうし、不快になる人もいるだろうから、ビートルズ信者で彼等の全てが神だと思っている人はちょっと読まない方が良いかもしれないなぁ。いいや、好きに書こうっと♪あ、一言書いておかないと大きな誤解を招くので…、この「Abbey Road」は彼等の作品の中でも上位三枚にあげられるくらい大好きな作品です。

 まずねぇ、リンゴの曲なんかどうでもいいから最初から飛ばす。A面に於けるポールの曲も嘘臭くてちと拒否反応。あ〜、もっと具体的に書いていこうか(笑)。「Come Together」からね♪これはさ、やっぱりジョンの独自解釈ロックナンバーで何がカッコイイかって云うと、気怠そうなリフの中に含まれる「シュッ」っていう声の使い方がいいんだよな。ヴォーカルが奥に引っ込んでるのがちょっと勿体ないし、もっとハードロック的な音で録音されても面白かったでしょう〜って思うけど、やっぱ曲の持つ雰囲気が凄く独特でね、特に中盤、後半のギターソロ部分と曲中との雰囲気の違いが面白くてね。大したことしてないけど何か感じるモノがある。うん。「Something」…ジョージでしかあり得ないバラードの名曲…この人の場合は弱々しさが売りになっていて、それがモロに出ているんだよね。だからどうしても感情移入しちゃうし、ああいいなぁ、と思わせちゃう。Bメロあたりの「I don't know, I don't Know…」あたりはやっぱ良い曲だなぁって。そこに続くソロも何かコピーしたくなるような繊細さがあって、自分的には弾けないなぁって思うトーン。「Maxwell's...」冒頭の理由で論外(笑)。いやぁ、キャラとしてはいいと思うけどさぁ、俺、だめ、こういうの(笑)。「Oh Darling」、これがね嘘臭いんだよな。これなら曲作ってジョンに歌ってもらえばいいのに。その方がかっこよくなるのわかってるのにさ。ま、この頃みんな仲悪かったからしょうがないけど。努力は認めるけど、いいかどうかは別だよ。う〜ん、天下のポールにそんな文句云ってどうすんだって?ま、独り言さ(笑)。「Octopus's...」これも上記理由で論外。冗談にもならないよな、これ。「I Want You」はさ、まずイントロの雰囲気たっぷりのアルペジオと短いギターソロ音と曲が始まってからのギャップがヘンだよね。しかしこういう曲の雰囲気ってのはジョンだからかね?トリップしたような気怠さっつうか、そう言う意味では時代を進みすぎてる部分ある感じ。でさぁ、このベースラインって凄いんだよなぁ、ポールのベースってやっぱ凄いかっこいいし歌ってるし音と上手く絡み合ってて気持ち良い。そこにジョンの「Heavy〜〜〜」っていう叫びとか、マイルドなトーンのギターソロ…、これ、ジョンなんだよね?あ〜、いいギター弾くねぇ…。なんとなくバンド感が感じられる曲で好きだな。実際は知らないけど、そう感じる曲。「Here Comes The Sun」、これもジョージのいい曲だよね、うん、ビートルズらしいとも云える。コーラスワークもらしいし、曲のポップさとか可愛らしさがね、ようやくジョージがこのレベルに追い付いたっていうのかさ(笑)、ま、あとはやっぱ12弦ギターの音色が綺麗に鳴っているのでなんとなく英国の湿った庭から見える朝の明かりっていう雰囲気が出てて、ストリングスも隠し味でうま〜く聞こえてきて、英国的ってところで凄くいい。でもって実にプログレッシヴと云うかどうやったらこういうコードの鳴らしかたを思い付くのか…「Because」ね。ちょっと歌メロ違ってたら完全にプログレバンドの小曲に加えられるようなセンス…これが日本人のセンスかね?…ん?ああ、ピアノ弾いてるのヨーコさんでしょ?曲作りはジョンか。もう完全にプログレッシヴ。

 そうだなぁ、やっぱ嫌いなものもあるが好きなものも多くて、このバンドのメンバーに対する好き嫌いってジョン、ジョージ、ポール、リンゴだもん。2位3位の差は凄くあるんだけど(笑)。あぁ、一般常識化されているアルバム論評は全く触れてないのであちこち探してみて。いっぱいあるし、総論で書かれていたり各論で書かれていたりするから。うん、ウチは好き嫌い論(笑)。

 さ、このアルバムの真骨頂でもあるB面、これこそが「Abbey Road」の醍醐味。A面の細かい好き嫌いなんぞはどうでもよろしい(笑)。そういう聴き方するヤツもいるっていう程度にしといてください。ここからのB面メドレーが最強なんです。今でもまだバンドでやったことなくって、その要因は単に自分がマジメにコピーしないからというだけの理由そうなのだが…、いや、もちろんバンドでも無理だろうけどやってみる、っていうレベルにまでしてないのはそのせいだろうなぁ、まあ、いつか、ね。話が逸れた(笑)。うん、アナログの時はどこで曲が変わるのかっていうのもあったけどCDになってからはっきりしちゃったのでそこは良しとして、「You Never Give Me Your Money」から始まるメドレー、うん、複数の曲が絡み合って繋ぎ合わさっているもので、後のクィーンの「Bohemien Rhapsody」あたりでこういう手法は更に拡大されるんだな、効果覿面。パーツパーツの良さが引き立ってるからそれだけでドラマティックに仕上がってるもん。で、ベースから始まる「Sun King」…、やっぱりこの頃のジョンは何か違うモノが取り憑いてる…。アルバム「Hey Jude」のジャケットって知ってる?4人とも髭面なんだけど、ジョンだけはキリストみたいに引き立って浮いてるんだよね、そんな感じにやっぱちょっと違うわ。しかしこの曲も完璧なプログレ(笑)。続く「Mean Mr.Mustard」も同じ趣向はあるよな。しかしどちらもポールのベーシストとしての才能はさすがに素晴らしい。後者のベースの音はブーストがインパクトあるし、ハットも強調されているのでメロディの単調さをバックの音で補ってる感じ。良い曲かどうかは疑問だけどさ(笑)。必要なんだよ、きっと。「Polythene Pam」もやっぱりかなりヘンなアコギロック。デヴィッド・ボウイなんかがこの時期にこういうのやってたから、音的な共通項はそのヘンにあるな。しかしエグイギターだなと思ったらジョンか…。う〜む…。で、いつの間にか「She Came In ...」も同じようにアコギロックナンバーにジョンのエグいギターがフューチャーされてて、やっぱロックやらせりゃジョンが一番じゃねぇか、と思えるような曲。うん。ここまでて何となく一段落つく。実際は繋がってるけどさ、ここからの美しさは何物にも代え難い永遠の名作に相応しい…、と云うか、ここからの曲があるがためにこのアルバムの存在価値が高まってるとまで思ってるからさ。ポールの独壇場ではあるがやはり凄いものは凄い。

 「Golden Slumber - Carry That Weight - The End - Her Majesty」、ピアノから始まってストリングスが絡んでくるという常套手段に美しいメロディ…、ポールお得意の展開から始まるカバー曲らしいけど、わかんないよな、そんなの。そこから間髪入れず「Carry That Weight」…、これも楽器的には同じようなモノだけど、やっぱギターが入ってくると安心するんだよな。このまま聞いてると単なる作品になっちゃうからさ、いや、それでも十分に凄いんでいいんだけどさ、ホントこの音の洪水に飲まれていくよね。一気にリズムが変わる「The End」。なんつうか、そういう意味なんだろう。エンディングロールってことで実にバンドらしい演奏の展開が繰り広げられて、静かに終わりを迎える、プログレッシヴと呼ぶには美しすぎる…。そしてオマケのように付けられたアコギ一本による「Her Majesty」で唐突に終わりを迎える…。

 やっぱり圧巻のB面に尽きる。いわゆるプログレ系でこの後出てくるのもひっくるめて、ストリングスや鍵盤の使用、アコギによる小曲、コーラスワーク、複雑な曲構成にメドレー形式、クラッシックの融合、アバンギャルドな楽曲…全部あるんだよな、この作品には。でもって総合的にポップスとして一般に知れ渡っているという面白い現象。う〜む。

 そういえば、何年か前にトッド・ラングレンやアン・ウィルソン、ジョン・エントウィッスル、アラン・パーソンズなんかが一緒に集まってビートルズカバーバンドってのでツアーやってて日本にも来たんだよね。その時のクライマックスがこの「Abbey Road」のメドレーで、さすがプロ中のプロによるカバーは圧巻だった。面白かったな、このライブ。

King Crimson - In The Court of The Crimson King


 1960年代末期、英国ではブルースロックが全盛となりその最たるモノがクリームであって、その後にレッド・ツェッペリンが世界を制したという図式で、ポップス界ではビートルズが「Abbey Road」をリリースして解散という時期、時代はロックへと流れていったのだが、英国の奥深いところはそれだけでは済まされなかった。サイケデリックムーヴメントからプログレッシヴロックへと変革していったグループが多く見受けられ、その意味ではピンク・フロイドは最たるモノと云えるし、ソフト・マシーンあたりも同様だろう。しかし、それらとは全く関わりのないフィールドから出てきて世間を唸らせた、そして現代に至るまで執拗に追いかけるファン層を創り出したバンドがいた。それがキング・クリムゾンである。

 …う〜ん、なかなかかっこよい出だしが書けた(笑)。うん、クリムゾンって突然変異の塊なんだよ。英国ロックを聴きまくって歴史的にも分析したりするんだけど、このバンドはやっぱり異質。ルーツがない状態でいきなり出てきてしかも当時から売れまくったっていう…、もちろんジャイルズ、ジャイルズ&フリップっていうのが布石としてあったりジュディー・ダイブルとの出会いなどあるんだけど、音楽的にアレ…いや、これから書く「21バカ」みたいな曲が出てくるってのは全く正体不明。そういう意味ではジミヘンよりも突然変異なんだよな。自分の探求不足かもしれないが、そうだったら教えてくれ〜、どこからアレが出てきたのか。うん。

 ま、そんなこと云っても存在するモノは存在するワケなので素直に認めよう(笑)。キング・クリムゾンの強烈なファーストアルバム「クリムゾンキングの宮殿:In The Court Of The Crimson King」。まずジャケットだよ、やっぱ。これ、誰が見ても一発で覚えられるしインパクトがある大顔面ジャケで、それだけでも印象的。書いたのはロバート・フリップ卿の友人らしいが、まさかこれほど売れるとは思わなかっただろうから結構儲け損なったんじゃないだろうか。ま、友人だからその辺は上手くやったのかもしれない。うん、アルバムリリース後数年で亡くなったらしいけど。で、この原画が確かフリップの事務所の受付の奥に飾ってあるんじゃなかったっけ?結構小さいんだよね。

 初めてこのレコードを聴いた時の印象って…、最初はすげぇっ!って感じで、次にああ、綺麗な曲もあるんだなぁ、って。そんでプログレらしい曲だなぁ…ってB面に行くといい曲だなぁ…って思ったらもう大した音が聞こえない苦痛の8分間だっけ?があって、タムタムが入ってきて初めて、やっと来たよ〜、長かった〜っていう印象。うん、このアルバムはそういう風に曲が並んでるのです。

 まぁ、それじゃ面白くないから一応マジメに書いておくとさ、一曲目の「21バカ」(「21世紀の精神異常者」というタイトルのため、仲間内ではコレで通じるのだ)のリフのインパクトもさることながらグレッグ・レイクのぶち切れたようなボーカルも相当インパクトあって、何だコレ?って衝撃が走るし、途中のキメのトコロなんて、超絶ものでしょ?面白いのはこのキメのトコロってグレッグ・レイクのベース音が一音だけ抜けてるんだよね。一箇所だけ途切れるの。意識してるのかミスなのか知らないけど、どっちにしても面白い効果。ここで音抜けるってことないと思うので多分ミスじゃないかな、と思ってるけど。でもって、「風に語りて」の美しい英国的伝承音楽から来ている楽曲で、こういうのがあるからクリムゾンの価値が一辺倒に収まらないんだろうな。もちろんジュディ・ダイブルの歌うバージョンの方が単体で聴くなら綺麗。アルバムならコチラ。そして最早超有名な「混乱、それが私の墓碑銘」ってヤツよ。そうそう、クリムゾンって楽曲もジャケットもともかく歌詞も難解で知的ないわゆる芸術的な詞が書かれているのも特徴だよね。ピート・シンフィールドさん。そういうのが一気に集まってきていたってのがこれも凄いコトなんだよな。やっぱバンドは化学反応なのだ。で、「Moonchild」…もうさぁ、美しい曲とメロディで3分間ポップスとしてももの凄く良い曲なんだけどそれに8分間の効果音が紐付くのだ。クレジットから見るとやっぱりこの曲に付いてくるワケで、どっちかと云うと次の「クリムゾンキングの宮殿」の序章として付いている方が納得するんだけどな。ま、アルバム単位でしか聴かないからどっちでも一緒だけど、この長い長い効果音を大音量で一人で悦に入って聞いていると心地良いところで「タトットットトッ、ジャーン」って入ってきてさ、この感触を味わいたいがために「Moonchild」から長々と聴き入るんだよ(笑)。もうそれで完璧。

 ちょっと久々にマニアックに書いておくと…っつうか当たり前かも知れないけど、英国オリジナルアイランドレーベルのピンクラベルでリリースされたものがオリジナルマスターからのダイレクトカッティングで音が一番良かったってことなのだ。一度聴いたことがあるが全く音像が違っていて驚いた記憶がある。以降は各国に配給されたファーストジェネレーションマスターからのカッティングプレスなので音が違い、繊細な部分がやっぱりオリジナルとは異なるようだ。CD時代になってからも何度もリマスタリングされていたにもかかわらず、正真正銘のオリジナルマスターテープからデジタルリマスタリングされたのはついこないだリリースされたファイナルバージョンだけということらしい。そこまでは聴いてないんだけど、どうやら見事に音の質が違うらしいのでコレはいずれ聴いておきたいなぁと思ってる。ま、それだけ何度も再発されるとうんざりするのもあるが(笑)。

Free - Free Live!

Free Live Songs of Yesterday Fire and Water
 1970年に熱いロックを演奏するバンドはゴマンとあり、誰もが皆自分たちを信じてロックをプレイしていた。もちろんそれがカネになるかならないかなんてことはほとんど気に懸けることなくただ単にロックが世界を切り開いていく、そんな姿を自分たちで築き上げていく渦中にいて実感していたバンドは多かったのではないだろうか。少なくとも後追いでこの時代のロックを聴いている限りはそういう風に捉えられる。現代とは全く異なる熱いブリティッシュロック全盛期、中でも若くして光り輝いていた天才達の集団とも呼ばれたフリーは全盛期に日本でライブを行ったこともある関係から、日本での人気も相当根強く脈々と歴史的人気が受け継がれている。

 …ま、序章はこんなもんでしょ(笑)。フリーの名盤ってよく言われるのはやっぱり「Fire and Water」とこの「Free Live!」だろうね。今回は「Free Live!」で行こう、うん。何か夏に負けないくらい熱いのが聴きたくてさ、やっぱライブだろう、って。しかしまぁアナログ時代はこの「Free Live!」も全8曲入りで一曲はスタジオ新録曲が入っていた変則もので、アメリカ盤には更に「My Brother Jake」も入っていたアルバムだったんだけど、2002年にようやく、遅れてリマスタリングされた際にはリマスター&紙ジャケ+ボーナストラック付きという一番嬉しい形での再発だったのでよかった。何度も買い直しさせられないって言う意味では一番良心的だったな。最近の商売熱心な再発ブームはうんざりしてるからさ。それで、その時に5枚組のボックスセット「Songs of Yesterday」もリリースされたんだよね。日本盤は出てないんだけどさ、当時日本盤が出るかもしれないのでライナーの訳詞のために待つべきかどうか悩んだんだけど、日本盤が出ない可能性が高いなぁって思って速攻で店で買った。よかった〜、正解で(笑)。で、そのボックスセット「Songs of Yesterday」そのものももの凄いボリュームと希少価値の塊だったんだけど、特に今回関係があるのがディスク4。「Free Live!」に収録されていたライブテイクは7曲分なんだけど、その時ボツになったのがディスク一枚使って入ってるワケよ。それでもう驚喜して聞き比べてさ、どれがどれだ?なんてライナーノーツとクレジット見比べてひとりでフムフムなんてやってた。う〜ん、オタクだなぁ(笑)。おかげで色々わかったけどね♪ボックスのクレジット、一曲間違ってるぜよ、とか、今までリリースされたライブ=イギリスのサンダーランドのライブ、ってのも間違ってるぜよ、とか。ま、そういう細かいことは良しとして、音に行こう、音に、うん。

 もちろんライブアルバムとして作られてるから実際に演奏された曲順とは大幅に異なる収録ってのは当然なんで、ライブの構成ってのはちょっと無理があるんだけど、それでもやっぱロックライブの名盤になるだけのことはあって実によく出来ている。実際ボツテイクとか聴いた後にこのバージョン聴くとさ、どれもこれもやっぱり一番良い演奏を持ってきているし、曲順も実際よりもハマり込みやすい風に並べてあるし、良いセンスしてるよな、さすがだよ、って舌を巻いたもん。だから最初が「All Right Now」でも良いのだ。だってさ、こんな超有名曲が一発目なんて実際あり得ないワケで、それでもまかり通るんだよ、このアルバムは(笑)。もうねぇ、最初の歓声からアンディのベース音が鳴るところからコゾフのチューニング音から全部コピーしてバンドでやろうと思ったもん(笑)。で、ドタバタとしてサイモン・カークのドラム…、こんな音誰も出せないよなぁ、音はデカイんだけど全くうるさくないんだよ。しかし実際はライブの終盤だっただけあって、この曲のギターソロの艶やかさと言ったら素晴らしくエロティックでグイグイと引き込まれる。全盛期のコゾフを見事に捉えたかっちょいい〜曲のひとつだな。それで「I'm A Mover」でしょ、これも独特のノリでハマり込んでくんだよな。アンディのベースでグイグイと引っ張ってって、コゾフのギターが入ってくるとちょっとホッとするもん。ロジャースの歌はもちろん言うまでもなくアレだしさ、ほんとバンド全体でロックをロックらしくしているっていう感じの曲。今じゃ誰も出来ないよ、こういうの。それで続くのはポールのこぶしが冴え渡る「Be My Freiend」でさ、こういう綺麗なポップなのもサラってできるんだよね、このバンド。アンディもピアノ弾けるしロジャースもピアノ弾くし、でもコゾフがそのフレーズをギターでプレイしちゃう、みたいなさ、美しい音ってのに敏感な人達。いいねぇ、何かさ、雰囲気っつうか空気が凄く音に込められてて、それが聴いている側にも伝わってくるから滅茶苦茶温かいサウンドなんだよ、わかる?で、エグいイントロから始まる「Fire And Water」。この曲のリズムなんてさ、彼等が絶対最初に編み出したものだし、今の時代でも色々と変形はあるけどよく使われているんだよ、これ。テンポ早くしてみるとモロにラップに近いリズムで、やっぱり黒人のリズムを吸収していた彼等だからこそできるワザだったんだよ、きっと。これもギターソロ泣けるなぁ…いいんだよなぁ、うん。

 う〜む、やっぱ書きまくってる…。思い入れありすぎるのは問題だよなぁホント。そうそう、このアルバムレコード時代はメンバーの顔が描かれている切手が別になっていて、裏は封筒と同じ閉じ方っていうジャケットだったんだよね。紙ジャケで見事に再現されたので嬉しかった。オリジナルアナログは高かったので手に入れられなかったし。

 さ、「Ride On Pony」ね…、タイトルが凄いよ、ホントに英国的。で、曲はあの調子でアンディ・フレイザー調バリバリでその上にポール・ロジャースの最高の声が被さってきて、更にグイグイと引き込まれるコゾフのギターフレーズがこれまた堪らなくってさ、これでノレないヤツはロック聴かなくて良し、みたいな、それくらいにグルーブ感が凄い。スタジオ盤の比じゃないくらいにグイグイ行ってるよ。そんでもって何がでかいのか「Mr.Big」さ。こんなにギターも歌も目立ってるのに一番カッコイイのがアンディのベースなんだよな、これぞベースが歌っているロック。もちろんコゾフのプレイもこのバージョンでは見事に飛翔しちゃってるから中盤以降は文句なしのバンドのグルーブが最高なんだけど、やっぱりこのリズムの重さって凄い。サイモン・カークもバドカン行くとこんなにドタバタじゃないから、何だろう、単に下手だったとは思えないから意識的だったのかな、それとも意識的にバドカンでは普通に直したのかもしれない。しかしコゾフ…泣けるぜ、ホントにこのギターは素晴らしすぎる。音のハズし方が上手いから余計に引き込まれるんだな。う〜ん、そしてアルペジオも普通の指使いでは出てこないし、でもってフレイザー…、もうさ、言うこと無いよ、ホントに。そのまま音の波にユラユラと飲まれていたい気分。そんで最後…オリジナル盤ではね、最後なんだよ。その「The Hunter」さ。レッド・ツェッペリンのファーストアルバムでも「How Many More Times」と共に収録されていたんだけど、フリーはフリーでこれをやっていたっていう…ルーツが似たようなモノだしどちらもブルーズに影響を受けまくっていた時代の人達だからこそ被るんだろうね。フリーのハンターはかなりモダンな感じでかっちょいいのだ。ポール・ロジャースとコゾフのタイミングが絶妙でさ、ま、やっぱコゾフの気合い入りまくりのプレイが圧巻なのが一番だよな。こういうライブを目の前で見たらほんとチビってるよ。多分この頃のリスナーってまだ鍛えられてないからこんな凄い演奏とか聴かせられたらどうやってノッて良いかわからなくて困ったんじゃないかな…だから昔の映像とか見ると一人で踊りまくってるヤツとかいるんだろうな、って思う。話逸れた(笑)。

 いや〜、ボーナストラックとかまで書こうと思ったけど長くなりすぎるので止めた。蛇足で付け加えておくとさ、「Songs of Yesterday」でもいいしコゾフの「Blue Soul」ってのでも良いけど「Crossroad」やってるの聴いてみてよ。そう、あの「Crossroad」のフリーバージョンさ。丁度「Free Live!」の録音時期にやったのがあって、それが凄いフリーなんだよ、マジに。クリームよりかっこいいと思うもん。熱い時期はホントに凄かった。短かったけど凄かった。そんな時に日本に来てるもんだから余計に凄さが伝説になってる。あ、二回目の来日公演はちょっと後回しね(笑)。どちらにしても見れた人が羨ましい…。

Led Zeppelin - Led Zeppelin III


 1970年レッド・ツェッペリンの面々はイギリスのウェールズ地方の小屋に籠もり新たなバンドの曲を準備することとなり、この辺が英国らしいところなのだが、伝承音楽に根付いたルーツを元々持ち合わせているがために出来上がったであろうアコースティック系の楽曲の数々、それが三枚目のアルバム「レッド・ツェッペリンIII」として仕上がるのはそう時間が掛からなかった。

 …と言うのが一般的な話なんだけどさ、そんなにアコースティックな曲、多い?B面を占めてるから多いってことになるんだろうけど、ペイジ・プラントで示されたようにアコースティックなだけではない壮大さも持っていたんだよなぁと考えると一概に片付けられないのは当然だな。今だからわかることだけど…。しかしデビュー後から一気にバンド全員で突っ走ってきたZepの面々がようやく一息つきながら、ってことでスノウドニアの小屋を選んで野宿みたいな合宿生活(だったかどうかは知らないが)を過ごしてアコースティック楽器を掻き鳴らすってのは凄くリフレッシュされただろうな。反応的にこの落ち着いたアルバムが出来上がるってのは彼等のハードスケジュールの影響も大きかったんだろう。まぁ、いずれにしても、だ、割と見落とされがちになっている三枚目、なかなか侮れないのだよ♪

 「移民の歌」=「Immigrant Song」のプラントの絶叫たるや、ロック界広しと云えどもこれほどのインパクトを持つ曲はそうそう多くない。野獣の雄叫びとばかりに耳をつんざくその叫び声は若き獅子の異名を十分に与えられる価値を持つ。そして内容がヴァイキングの伝説みたいなところもどこか神秘的で曲を更に昇華させているんだけど、まぁ、それよりもだな、やっぱり黄金のリフとボンゾのドラムだよ。もちろんジョンジーのベースも唸るように決まるんだが、ああ、全てがかっちょいいんだ…。アルバムではギターソロがないんだよね、それでいてこの強烈さなんだから相当の自信作だっただろうし、事実もの凄い勢いとパワーを封じ込めている楽曲で、これ、嫌いな人いたらロック聴かない方が良いよ、ほんと。すげぇんだもん。でもって場面は一転して「Friends」だよ。うん、複数形ってのがフレンドリーで良い。いや、それはいいんだけど、ライブでは日本公演で唯一演奏されたのみの貴重な楽曲なんだけど、まぁ、これもペープラで曲の持つ壮大感は実証されてしまったって感じはあるかな。が、もちろんこのオリジナルだよ。妙〜なコード進行で進むんだけど、ほとんどCのワンコードで構成されているってのが感じられない面白さってのがあるね。後半の盛り上がり方もエキゾチックで素晴らしい。で、レコードの奥の方〜から流れてくる「祭典の日」のイントロ…、もうちょっとはっきりとした音で聴かせてくれ〜なんてレコード時代からず〜っと思ってたんだけどCDリマスターになってから随分聞こえるようになったかな。一見どんなリズムとリフが弾かれているのかさっぱりわからなくて、これでよくプラントは歌に入れるものだと感心してたんだけど(笑)、えらくリズムが感じられにくい曲。これも才能だろうな、普通のものなハズなのにヘンに聴かせることが上手いんだよ、ペイジさんは。そうそう、この曲のギターソロって天才的なフレーズでさ、いや、なんつうか、シンプルで気持ち良いソロでさ、凝ってないの。曲が凝ってるからソロはシンプルにかっこよく、みたいな感じ。つい「狂熱のライヴ」のシーンを思い出してしまうよね、これ聴くとさ。次の「貴方を愛し続けて」も一緒だけど、これはライブとスタジオ盤では別物になってるからなぁ。スタジオ盤のコレはモダンなブルースに忠実で滅茶苦茶聴いてコピーした。ホント好きだったねぇ。イントロからしてさ、一音一音完璧な音使いで丁寧に弾かれていて、空気感も見事にパッケージされててさ、凄く空間の多い曲なんだけど、それがすごく良い雰囲気。プラントの声も見事にブルースしてて、この頃まだ20幾つの頃でしょ?天才なんだなぁ。そしてボンゾのペダルのきしむ音まで聞こえてくるっていうのも、オルガンの優しさも全てが絶妙にマッチした名曲。そして何と言っても強烈なギターソロ。参ったね。黒人ブルースよりも何よりもこの曲でブルースを学んだもん。うん、邪道でもいいんだけど、それくらい強烈。今でも聴き始めるとコレはギターを持ち出してじっくり聴いちゃうね。で、A面最後だった「Out On The Tiles」かな〜りかっこいいリフだけで構成された曲で、後半の高音源でのコードリフが結構エグくて好き。で、ボンゾのドラムに捧げる曲みたいなさ、こういう曲ってお目に掛からないねぇ、ま、Zepでもライブではあんまりやらなかった曲なので、何かやりにくい理由があるんかもしれん。

 う〜ん…やっぱり長くなってるなぁ、一日一曲ずつ書いてってもいいかもしれん(笑)。…な冗談はさておき、回転ジャケットっていうアイディアもおもしろいよね。右側にメンバーの顔が出るくらいの大きさの穴が空いているトコがあるんだけど、そこに誰の顔を出してレコードを飾るかってのがあってさ(笑)、バンドの連中は皆もちろんそれぞれの楽器担当の顔なんだが、どれもヘンな表情だったんだよな。

 で、B面、「Gallows Pole」からなんだけど、昔はやっぱり何回も聴かない面だったな。ただ、そう言うのも含めたロックだっていうのはあったから好き嫌いじゃなくて聴くようにしていて、そうしていると色々と学ぶこと多くて、この曲もアコギの音色だけどリズムが凄くロックで、まぁ、それが強調されたのはペープラで再演奏されてからなんだろうけど、そういうところがZep的なんかな。カッティングの練習なんかには丁度良いよ。それから名曲「Tangerine」。まさかミカンの歌だとは誰も思わなかっただろうが(笑)、いいじゃないか、ミカンだって何だって、ロックなんだよ。アコギを持って最初にコピーしたのがこの曲。だってイントロが簡単だったんだもん(笑)。ま、それはともかくとしても途中のスライドギターでの甘いトーンのソロが堪らなくかっこよくって、その音色もだけど、リバーブ音っつうかそういう音の作られ方も凄く良い雰囲気でさ、さすがだよなぁ、って。「That's The Way」くらいになってくると確かに何のアルバム聴いてるんだっけ?ってなってくる。今じゃトラッドなんかもラクに聴いてるから平気だけどロックバリバリのガキの頃は違和感あったのも事実。でも、かっこいいんだよな、これ。多分プラントの熱唱が凄くロックだったんだと思う。う〜ん、とは言ってもなんか凄くアメリカを忍んでって感じの曲になってるのが面白いんだけどさ。「花のサンフランシスコ」じゃないけど、そんな感じの匂いもするね。ま、プラントが好きだからねぇ、そういうの。「スノウドニアの小屋」=「Bron Y Aur Stomp」…どういう邦題なんだ??まあ、良し。これはねぇ、言うならばアコースティックドラムの曲だな(笑)。エレキ入れてバンドでやってるのもあるんだけど、やっぱアコギスタイルのが良い。なんつうのか…こういう曲もこれ以外で聴いたことない。多分独特の音楽だろうなと。なんかさぁ、メンバーがみんな楽しそう〜に演奏してそうじゃない?笑いながらリラックスしてやってる、みたいな。そういうのを楽しめるようになってくるとこの辺の曲が更に興味深くなってくるんだよ。どっかで笑い声とかないかなぁとかね。で、最後は「Hats Off To Roy Harper」。うん、この頃英国ロックに多大な影響を及ぼしていたロイ・ハーパーに捧げる曲。ジミー・ペイジは84年に一緒にアルバム作ってるし、70年代中期には彼の作品へのゲスト参加も多く見られるしね。一方ではピンク・フロイドあたりとも繋がってくるし…、ロイ・ハーパーの作品自体はシンプルなアコースティックな作品なんだけど、どこかやっぱり共感できるところがあるんだろうな、自分ではまだそこまで行ってないんだけどね。

 う〜ん、そんな感じなので改めて聴いてみて、やっぱりZepは凄い。言葉では何を言ってもしょうがないんかなぁ、ってくらい凄い。そしてこのアルバムをリリースした翌年、次の「IV」が出る前の1971年9月末に日本に初上陸して数々の伝説を生み出していったのである…。この辺語ると大変なんだけどさぁ、来日公演初日ではあまりの熱狂さにアンコールで曲を一旦止めてしまうとか、前説が糸井五郎氏ですごく時代を感じるMCだったりとか、何と言っても9月29日大阪公演が最早伝説中の伝説になるくらいの名演奏で、ボンゾが途中でトイレに行くとか(だから「Friends」が聴けたんだけどね)、ホテルからモノを投げて壊すとか、六本木のライブハウスで4時間半演奏してたとか…。キリない。すげぇバンドだよ、ホントに。

Coverdale Page - Coverdale Page

Coverdale/Page
 ジミー・ペイジが久しぶりに活動を開始した、しかもプラントが忌み嫌っていたあのデヴィッド・カヴァデールとユニットで曲を作っているらしい、なんて聞いた時には随分と驚いた。カヴァデールの歌ってのはほとんど聞いたことなくて、もちろん第三期パープルからのボーカリストってことくらいは知ってるし、もちろんホワイトスネイクでしょ、この人は。それでもあんまり好みのボーカリストではなかったんだよな。しかもプラントからはモノマネ野郎って言われてたくらいだし、それで余計に偏見持ったままだったんだが…、で、ジミー・ペイジとユニットかい?世の中不思議なものだと思ったワケさ。後々聞いたらレコード会社の思惑と意向が強くて二人もまんざらじゃないってことでユニットやってみましたってコトらしいけど、それでも息が合わなきゃやらないだろうからねぇ。うん。

 で、1993年に話題になってアルバムリリース。速攻で買って聞いたさ、もちろん。滅茶苦茶かっちょえぇ〜。で、その時多分毎日2〜3回くらいはず〜っと聞いてた。まず最初に曲として楽しんで、次にギタープレイを楽しんでその後曲の作り方とか組み立て方とか聞いて、そのうち音の使い方とかリズムとメロディの組み合わせ方とか聞いて…なんて何度でも楽しんだ。やっぱ尊敬するジミー・ペイジのやることだから全てをほじくり出したくて、そういうぶっ壊した聴き方してたな。カヴァデールの歌ってのはあんまり気にしてなくてね、途中で、うん、悪くないし、ハイトーンボーカルじゃないんだなぁ、なかなか面白いじゃん、ってくらい。ジャケットのセンスも良いし、さすがジミー・ペイジだ、と。

 初っ端「Shake My Tree」のイントロからして正にジミー・ペイジここにあり、っていうリフが炸裂でかっこいいよ。リズムの入り方もペイジ風だし、ひとつずつのフレーズが全てペイジ風でやっぱり独特のものを持っててかっこいいなぁ、と。カヴァデールもこういう歌い方初めてだろうな。ホンモノを知ったってトコじゃない?続く「Waiting On You」ももうちょっとリズム隊が重ければかっこいいんだけど、無理は言わないで聞くとやっぱりZep風の作風で地味ながらもらしさ全開で面白い。まぁ、ちょっとカヴァデールのポップなメロディが気にはなるんだけどさ(笑)。で、「Take Me For A Little While」は静かめな曲で、アルペジオから始まるんだけど、ちょっと変わった音使いしてるトコがペイジらしい。うん。これもやっぱカヴァデールのメロディがなぁ、いや、かなり良いメロディなんだけど、う〜ん、やっぱプラントの歌をイメージしちゃうからダメなんだな、これはわがままだから、認めなければ(笑)。そしてジミー・ペイジのギターソロがこれまたかなり熱の入ったものでドラマティックに曲を盛り立てているよね、そこからまた静かなアルペジオに戻るってのが英国的な展開で美しい。新たな領域に入った楽曲のひとつじゃないかなぁと勝手に思ってるんだよね。ジミー・ペイジのキャリアの中でこういう曲ってあんまりないからさ。あ、ソロアルバムに一曲入ってるかな。そんでもって、大好きな「Pride And Joy」。シングルカットされたプロモーションビデオもかっこよくってさ、オベイションを持ってのユニット構成でよかったな。イントロのアコギ掻き鳴らしからリフが入ってくるあたりなんてさすがジミー・ペイジ、って感じで待ってましたって言いたくなるもん。リズムと構成が面白いんだよな、こういうのがペイジなんだよな、うん。いいよね、これ。

 全部書いてると長くなりすぎるな…、ちょっと割愛していこう(笑)。うん。「Feeling Hot」、誰の発案の曲なのかな、こんなに早いビートを奏でるなんてペイジには考えられないんだけど、まぁ「Wearing And Tearing」っていう例もあるからおかしくはないんだけど、それでもさ、リフの旋律ってのはさすがなんだよな。その分曲がちょっと幼稚になってしまってる気がするんだけど、わがままは言うまい(笑)。ハードな曲の後にはちゃんと「Easy Does It」なんていう地味なアコースティックの曲が入っていて、こういうのってさ、聴き直した時にようやくその良さが実感できて…って今聴いてて思った。当時はあまり意識しなかった曲だけど、今聴いてみるとなかなか中性的な曲で良いかも。深みのある曲を作れるのもペイジ先生の才能なんだよな、英国人的っつうか…。次の「Take A Look At Yourself」ってのはもうちょっとノスタルジックにアメリカ気質を入れ込んだ感じで悪くはないが、ま、カヴァデール好みだろうな。別にペイジでなくてもいいじゃんっていう感じはするけど、音の作りは紛れもなくジミー・ペイジだね。ヨーロッパ的な壮大感を意識した、そしてZepに於ける、そうだなぁ、「Tea For One」って感じに近いかな、そういう「Don't Leave Me The Way」は結構好き。しつこい気もするけどフレーズのそこかしこでジミー・ペイジ的なセンスをたっぷりと感じられるし、ギターソロもうん、やってくれてるよ。もうちょっと鬼気迫るものが曲全体に宿っているとよかったんだけど、このプロジェクトの限界なのかもしれん。いや、全く素晴らしいんだけど、ロックの真髄っつうかそういう部分が欠けてるっていうかね。そしてもう誰にも真似できないリフメイカーとしてのセンスをバシバシと決めてしまった「Absolution Blues」。どんなブルースかと思ったらブルースじゃなくてバリバリのZep風リフスタイルのハードロックでさ、こういう変態的なのに心地良いのってこの人以外作れないよね。絶対に「Black Dog」を意識したリフだと思うしさ、できればもっと重ければ…ってしょっちゅう言ってるな(笑)。カヴァデールも結構頑張ってるけどもう少しなぁメロディ考えてくれればさらによかったのにな、これはしょうがないか。うん、キメのフレーズやら何やらとそこかしこで…はは、もういいってくらいかっちょいいトコいっぱいあるよ。最後は「Whisper A Prayer For The Dying」…ちょっと締まらないんだけど、まぁ、ヨーロッパ的なスケールの大きさを持った曲だからいいのかな。ちょっとペイジらしくはないけど、リズムの作り方なんかはらしさが出てるから良いか。う〜ん、カヴァデールの才能の限界なのかなと思ってしまう面もあるかな。

 何のかんのと不平不満はあるものの当時かなりハマり込んだアルバムだからなぁ、やっぱかっこいいよ。で、だ。やっぱ日本公演だよ、チミ。初めて生で動くジミー・ペイジを見れるってんで、これも東京三公演全部行った。「Black Dog」とか「In My Time Of Dying」なんかもやってくれてさ、歌はともかく目の前であれを弾いてくれたってことだけで感動。テルミンもバシバシ使うし、新兵器だったオートチューニング付きのゴールドレスポールもたっぷりと使って楽しませてくれてさ、うん、感動だったなぁ。コレって日本だけのライブで終わっちゃったんだよね。日本に来た時には既にペイジ&プラント企画がスタートしていたらしいからさ。

Page & Plant - Unledded

ノー・クォーター
 フロント二人さえいれば何かができるというのはコチラの二人でもまた証明されてしまった。ジミー・ペイジとロバート・プラント。もちろん敬愛して止まないレッド・ツェッペリンの二人だ。正に「強き二人の絆」って感じで1994年にMTVのアンプラグド出演依頼をきっかけにプラントのバンドにペイジが合流する形で実現した驚異のZep再結成に等しい出来事。しかもZep時代の楽曲…それもあまり陽の当たらなかった楽曲を大幅にアレンジすることで、即ち新たな息吹を送り込んで見事に昇華させたアレンジによる再演はさすがペイジのアレンジ力と世間を唸らせる仕上がりだったことは言うまでもない。

 とにかくさ、ビデオ…否、DVD見てよ。感動すること間違いなしだから…ってこれは思い入れが深いからそう思うだけか?う〜ん、冷静に見ていこう…。新曲群はモロッコでの撮影風景なんだけど、それにしたってリズムも新鮮だし、ペイジのギターも相変わらず、というか久々にペイジらしいリフで構成されたものでそれだけでも感動でしょ、それからいくつかはプロモーションビデオ風に作られているんだけど、ま、これは映像はともかく「No Quater」なんてさ、聴いてよ、これ。全くアレンジ違ってて、あの幻想的なメロトロンをぶち壊して更に良いアレンジが施されてるんだよ。しかも作った本人は参加してないのに自分たちで勝手にアレンジしちゃってさ、そういう図太いトコロもさすがだよ(笑)。「Thank You」とか「アナタを愛し続けて」とかはさ、Zep時代のライブのまま演奏しちゃってて、こんなにくっきりとペイジがレスポール弾いてるのをはっきりと見たのってこれが初めてだったから食い入るように見てフレーズをおさらいしてたもん。ああ、「Thank You」の後半のソロの方ね、特にさ、これ美しいじゃん?オルガンも含めて素晴らしい曲だからさ、ペイジのあのDメジャーのソロがこれまた綺麗でレコードバージョンとは全然違うんだけど凄くビシッと決まってるソロでさぁ、好きなんだよ。で、映像でくっきりはっきりしっかり見れて感激したね。「強き二人の絆」もスライドをこうやって弾いてるんだぁ、って。音でわかるけどさぁ、やっぱ見ちゃうと見惚れてるね。あぁ、名曲ばかり…。んで、この二人のプロジェクトで強調されているロックとは違う独特のリズム面が出てきたのが「Gallows Pole」あたりからだね。この曲の静と動は凄い。カラダが動かざるを得ないような展開とノリに繋がっていくしさ、こんな曲だっけ?Zepのを改めて聴いてみてもこっちの方がグルーブしてるってのは凄いぞ。本人達とは云え全盛期のZepのグルーブをある意味超えているってのはなかなかできるもんじゃない。でもこいつは凄いグルーブ。うん、最後まで目をそらさずに見ちゃうな。「俺の罪」か…、これもあの印象的なギターは全てそぎ落としてオリジナルのブルースバージョンに近い感じで収録してるけど、オベーションの音がさ、凄く特徴的に使われていてこれも「No Quater」みたいなアレンジになっていて、新たな生命を与えているね。これでボンゾのドラムなんかが入ってきたらもう「Kashmir」とのメドレーって感じ(笑)。

 う〜ん、感極まって書きすぎかもしれん。ちょっと休憩。

 このプロジェクト、アルバム二枚出してるんだよね。セカンドもそれなりだったんだけどあんまり聴いてない。なんか、プラントのソロっぽくなっちゃってたからかな。期待しすぎだったんだろうけど。でも一般的な作品からしたら圧倒的に優れたアルバムだってことは間違いないけどね。

 んでもって、おぉ…素晴らしき「When The Levee Breaks」…、甦った名曲。あのドラムを期待してはいけないが、それでもこの大胆で大らかな楽曲の持つスケール感の大きさが開花したって感じだね。「That's The Way」「Four Sticks」「Friends」「Kashmir」…このヘンからもう大曲の連発って感じでこの人達のスケール感の大きさを物語っている。どれもZep時代の単なるロックとは全く異なっていて、ホント、オーケストラと一緒にやって曲が思い切り伸びやかに羽ばたいているような素晴らしさを発していてさ、「Four Sticks」なんて地味な曲だったのがこんなに大きくなって、嬉しいよねぇ、そうやってまたZepを楽しめるようになれるんだから。「Kashmir」なんてさ、もう別の曲に等しいくらいのアレンジが施されているんだけど骨格は変わらないからホントに壮大なスケールに仕上がっていて、何が感動したかって、最後の最後で新たにリフが、しかもめちゃくちゃかっこいいリフが加わっているってトコよ。それだけで曲できるだろう、ってくらいかっこよくってさ、そういうのが簡単に出てきて使われるってのがジミー・ペイジってやっぱ凄い才能だなぁ、と。リズムとリフの不思議さもしっかりあって、Zep的。うん、感動的。

 で、日本公演だよ、キミ。まさか生でZep(もどき)が見れるなんて思わなかったから感動したねぇ、ライブはもうZepそのままのスタイルでやる曲もそのままだしさ、多分一番ジミー・ペイジが楽しんでいたんだと思うけど、それがダイレクトに伝わってくる嬉しさだった。日本公演結構やったけど武道館のは全部行った。「Tea For One」や「Custard Pie」とかもあったし。ああ、ニュースステーションでの「天国への階段」は頂けなかったが(笑)。感動したなぁ…。一日だけ雨の日があって、なんとその日は最初が「Rain Song」から始まるという茶目っ気さもゆとりの証拠でしょ。あぁ…、もう一回、どころか何度でも見たい。とりあえず疑似Zep体験できたから良いか。このプロジェクトももう10年以上前の話だもんなぁ。

 ん?何か書きすぎてる?まぁ、いいじゃないか。感動したんだから。ちょっと思い入れ深すぎるんだけどね♪

The Who - Wire & Glass

Wire & Glass キッズ・アー・オールライト ディレクターズ・カット完全版
 ザ・フーと云うバンドは正直だ。ロック歴40年を超えてなお今でも現役でバリバリのロックをやっている。そしてメンバーが死んでもなおバンドを存続させて、ザ・フーと名乗っている。メンバーチェンジを行うことはなくメンバーが死んだから交代要員を補充して続けているに過ぎないのだ。どっかのバンドみたいにメンバーをコロコロと入れ替えて名前だけを存続させているバンドとは違う(笑)。

 それにしてもバンドというものは紆余曲折あるもんで、誰もが認めるようにザ・フーの全盛期と云えば当然キース・ムーン存命時の作品までと云えよう。そして傑作映画「キッズ・アー・オールライト」でその歴史の一部を垣間見れる。ここで一旦ザ・フーの歴史は閉じて、次なるステップに進むがこれまではその後の二作でザ・フーの新作アルバムは終了していた。しかし以降再結成を幾度となく繰り返し、ドラマーにリンゴ・スターの息子でありキースの手ほどきを受けた現オアシスのドラマーでもあるザック・スターキーが座ってから全盛期とは異なるエネルギッシュなパワーを持ってライブ活動に明け暮れててさ、傍目で聴いているだけでも凄い熱いライブを繰り広げてる。そんな時にジョン・エントウィッスルが急死してしまい、どうなることかと思ったら代役を入れてツアーを続けるという根性。凄い決断だよな。そこからはピート&ロジャーがザ・フーという名前となっていて、これがまた凄いライブを見せるんだよね。2004年の初来日公演となったロック・オデッセイで当然初めて見たんだけど、涙してたもん。あのパワーは凄いよ、ほんと。それがさ、どんどんパワーアップしてるってのが凄い。

 そんなザ・フーが新作をリリースするっていうんで、まあ、いくつかの曲はリリースされていたんだけど、今度はフルアルバムのリリースが決定した先行シングルってことで「Wire & Glass」っていうシングルがリリースされたのだ。まずは驚くことにドラムがザック・スターキーじゃないんだよ、これ。多分オアシスのツアーに帯同してたから参加できなかったんだと思うけど、曲聴くとモロにザックにぴったりなのでちょっと不思議。ま、それでも全くザ・フーとして影響がないのが凄い。やっぱピートとロジャーのパワーがあればいいのかもしれん。曲調はモロにザ・フー以降のピートの作品みたいで、エネルギッシュではあるけどちょっと苦笑しちゃうかな、ああピートらしいなぁ、と。ロジャーらしさってのが出てきてないかもなぁ、と。ま、もちろんあのマッチョな歌なんだけどさ。6つの曲から成る組曲ってことでちょっと期待してたけどやっぱそれはストーリー上での話で、馴染むにはもうちょっと時間かかるかな。ただ、曲はバラエティに富んでるし、エネルギーもたっぷりと感じるのでやっぱり嬉しいよね。気合い入っててさ。ジャケもシンプルだけど気合い入ったロックな表情だし。

 今ザ・フーはツアーをしていてオフィシャルサイトではライブのCDどころかDVDを即売しているのでいつだって最新の彼等の動向を見ることができる。また年末あたりか来年には日本に来てくれそうな感じなので楽しみ♪日本武道館あたりであのパワーを聴けたら病み付きになるだろうなぁ。

The Clash - Sandinista!


 単細胞で血気盛んなパンクを気取る若者達にレゲエやダブミュージックという音楽手法を用いて激しいだけがパンク=反抗ロックじゃないんだということを徹底的に教育してしまったザ・クラッシュの功績はあまりにも偉大だ。1976年から77年にかけてのパンクムーヴメントの中でいち早く音楽的な成長を遂げ、且つ従来からのパンクスの支持を失うことなく上記のような教育を施してしまったワケだから彼等は世界を変えたと云っても過言ではないはず。現代に於けるパンクスの定義の中にはしっかりとスカ・パンクやらダブ・パンクなんてのが入り込んでいて、レゲエとパンクの出会いは当たり前のように行われている。どれもこれもザ・クラッシュの偉大な功績。

 自分がザ・クラッシュを聴き始めてからもう20年近く経つが、彼等がやってることの意味が分かるのに15年はかかってると思う。言い方を変えると「London Calling」や「Sandinista!」という作品を理解するのに15年はかかったと云うことだね。もちろん初期衝動に通じる曲は最初から好きだったけどアルバム全部が好きかと問われればそうではなかった。やっぱりファーストやセカンドの方が好きだったし。今回取り上げたアルバム「Sandinista!」に至っては何でこんなつまらない冗長な曲ばかりたくさん入ってるんだろう?それで3枚組のレコードなんて面白くもなんともないぜ、ってな調子だったし。ホント15年かけてコトある毎に「London Calling」や「Sandinista!」を聴き直して聴き直してようやくなんとか彼等がやっていた音楽を好きになることが出来てきた。たかがイギリスの労働階級の若者が勢いに任せて作ったバンドのたった4〜5年の変化についていくのにこっちは15年だ。何てこった(笑)。そんなに振り回さなくたっていいじゃないか、ジョーと云いたくなるよな、全く(笑)。

 冗談はさておき、見事にパンク的ロックンロールとレゲエ、ダブに感化されまくった曲が多数同居した作品となった「Sandinista!」はCDになってからようやく聴きやすくなってきたって云う感じ。ロック的な曲を一枚にまとめて、その他を一枚にまとめて聴いてみると全く別のバンドのように聞こえてくるくらいだから面白い。そしてそうやって聴いた時、そのどちらもがかなりのクォリティで作られた作品と云うことに気付くだろう。もちろん冗談みたいに作った曲もあるので、それがハイクォリティとは云わないけど(笑)、それでも並べ直して聴くと納得感あるよ。…とは云え後半はそのままに近いけどね♪ミックスで携わっているジャマイカンプロデューサー業のマイキー・ドレッドによる影響は大きいし、でもそれが当時のクラッシュを面白い方向に導いているし、今考えれば正解だったよな、って思える。90年代後半になってからのジョーの作る曲を聴いていてもダブサウンドが中心になっているので、彼にとってのライフミュージックの基盤を築き上げた時期なんじゃないかな。そういうのを知ってようやく理解できた憎たらしい作品♪何てったってその後のジョーのメスカレロスってバンドの要でもあるタイモン・ドッグがこのアルバムで既に曲の提供及びボーカルまでやってるワケだからそりゃルーツにもなるわな。

 しかし…、やっぱ不器用なバンドだよな、ザ・クラッシュってのはさ。そう思うよ。でもかっこいい、それがロック。いいね。

Bob Marley & The Wailers - Live!


 レゲエミュージックがロックのフィールドに顔を出してきたのはいつ頃なんだろう?多分70年代に入ってからだと思うんだけど、その頃の筆頭って多分ダントツにボブ・マーリーしかいないでしょ。あんまりレゲエの方は深く調べて聴き入ったことがないので詳しく知らないけど元々はスカってのがあって、それが徐々に柔らかくなってきた後に出来上がったのがレゲエミュージックで、既にその時点でロックと同じく融合音楽になってるワケだから言葉は違うけどロックと大して差がない育ち方してるみたい。ただ育った国とジャンルが違うだけ。だからワールドワイドになってきた時点でロックとレゲエが出会うこと自体は至極当然のことなんだよね。中でもボブ・マーリーっていう人の人生は凄くロック畑の人間達には共感できる面が多くて、しかも大麻の香りプンプンするってのも好かれたのかもしれん(笑)。

 そんなボブ・マーリーの数ある…それこそ近年CD時代になってから彼等の発掘音源なども含めるとジミヘンまでとは言わないがかなりの音源がオフィシャルリリースされてきているのだが、それでもやっぱり色褪せることなく今でも世界中で愛聴されているのが「Live!」のハズ。1975年7月にロンドンで行われたライブを収録した一枚で、多分このアルバムが後の英国での若きパンクスに多大な影響を及ぼしたサウンドだろうと思うんだけど、何というのか…心地良いライブアルバム。凄いっていう言葉じゃないんだよな、コレ。いや、アルバム自体は結構聴くし心地良いし絶対人にも薦めたい作品だけど、凄いから、っていうより何というのか、これがレゲエの最高峰だから、コレでわかんなかったらレゲエは聴かなくていいんじゃない?っていうアルバムとして存在しているかな。そういう意味ではモータウンの作品なんかも同じように薦めたいってのもあるけどね。

 そうだな、冒頭のかけ声からライブが始まるぞっていう雰囲気とやっぱりアジテーションを凄く感じるってのは全編に渡ってあるし、それともう一つ全編に渡ってたっぷりと感じるのが、す〜んごく甘ったるいハッパの香り。何なんだろ、これ?っていうくらいに甘ったるいハッパの香りがプ〜ンって漂ってるんだよ、ホントに。音楽って凄いよな、匂いまで表現できちゃうんだもん。匂い、物質的な意味での匂いが香るアルバムってそう多くはないけど、中でもこいつはダントツ。他のレゲエミュージックの軽々しさとは全く違う存在感を放っているのはそこだね。もちろん収録曲全てが代表的な作品ばかりで、特筆すべきはやっぱり「No Woman No Cry」なんだけどさ…、コレはギターの音色も含めて完璧にボブ・マーリーの世界…っつうかレゲエミュージックに於ける甘いメロディの代表。他にも自分的には「Burnin' & Lootin'」なんてのも好きだったりするけどね♪後半の楽曲はもう怒濤の名曲連発で、真夏に汗を垂れ流しながら聴いていると熱さを忘れさせてくれるサウンド…、ホント素晴らしい。

 同じジャケットでロンドンのレインボウでのライブを映像で収録したDVD「ライヴ・アット・ザ・レインボー」もリリースされているので、どんなんかも見ておきたい輩にはコイツを薦めるね。それと調べてて知ったので偉そうに書けないけど「Live at the Roxy: The Complete Concert」なんてCDもリリースされているので今の時代ならボブ・マーリーの歴史を結構容易に紐解けるみたいなのでこのレゲエの帝王を漁ってみる夏休みってのも良いかも♪ ちなみに他にもブラック・ウフルとかスティール・パルスと云ったロック寄りのレゲエバンドもあるんだけど、ボブ・マーリーのがやっぱり「レゲエ」なんだと思う。レゲエリズム、ではなくって「レゲエ」ミュージックね。要するに模倣じゃないよってことだけなんだけどさ♪

The Specials - The Specials


 スカ、レゲエ、ダブミュージック…どれも似たような裏リズムを強調したサウンドで、ロックのフィールドにそれを持ち込んだバンドとしてはザ・クラッシュポリス、そしてもちろんボブ・マーリーなどだが、中でも異質のインパクトを放ったバンドがザ・スペシャルズマッドネスではないだろうか?古い人にはホンダのシティのCMでのマッドネスのイメージも結構強烈だっただろう。真夏の暑い中でこれらのサウンドは実に心地良く感じるもので、暑さから生まれたサウンドだなぁと実感する。ま、そういう意味ではカリプソなんかもそうなのかもしれないけどロックから離れていくのでちょっとパス。

 自分的にはこれらのサウンドに接するようになったのはかなり新しく、ジョー・ストラマーのソロ作第二弾である「Global a Go-Go」のリリースがあってからだからほんの4〜5年前くらいだ。もっとも無意識で聴いていたポリスなんてのもあるし、クラプトンの「I Shot The Sheriff」なんてのもあったりそもそも「Hotel California」ってリズムレゲエじゃん、とかZepだって「D'ya Make'er」なんてのがあるワケだが、そうだね、どっちかっつうとスカってサウンドはあんまりなくってさ。新しいトコロではノーダウトってバンド(グウェン・ステファニーのバンドね)が好きなのでスカってこういうかっちょいいロックになるんだな、なんて感じだったくらい。あ、ビートルズの「オブラディオブラダ」てのもあるか。まぁ、どれも味付け程度で聴いていたんだけど、ジョーのセカンド聴いてからえらく真夏にダブサウンドってのが気に入ってしまって、ダブを探してたんだけど、どんなのから聴いていいのか今でも知らないので誰か教えて(笑)。気怠いダブね。

 で、ジョー・ストラマーがライブでやってたのがザ・スペシャルズのカバーだったりしたワケで、改めて聴いてみたんだけど、これが心地良かったワケよ。軽快で真夏にピッタリのスカサウンド。軽すぎるくらいに軽くてさわやか♪ これも英国のバンドってのが面白いんだけど見事にツートーンサウンドを根付かせたもんな。時代はパンク真っ盛りだったにも関わらず、だ。ザ・クラッシュが採り入れる前の話なんだよね、それ。やっぱ英国って凄いな。彼等もスカっつってもダブの気怠さとファンクのグルーヴやレゲエな面など採り入れて、多分ジャマイカ現地からしたらかなり邪道なロックに聞こえるんだと思う。ロックだ、ってのはやっぱ感じるしさ。

 そんなことでアルバムは二枚くらしかなくって、あとはシングルコレクションとかなので聴いてみるには大して手間がかからないし、心地良いし損はしないな。夏になると聴きます♪ あ、なんかコステロがプロデュースして仕掛けたってのもあるらしくて、パブロックとの接点も確かに感じられる。

The Stone Roses - The Stone Roses


 短命ながらも80年代末ロック史に名を残したバンドと云えるのがストーン・ローゼズ。ザ・スミス解散後、イギリスの音楽シーンを語る上では必ず名前が出てくる、それどころかローゼズ以前とローゼズ以降で音楽性の違いを語られる事もよくあるくらいインパクトを放ったバンドとして名高い。こういう言い方をされるバンドってそうそうないからやっぱりそれなりのモノなんだろうな。

 実際聴いてみると確かにドラムのパターンなんかが顕著なんだけど従来のリズムを刻むというドラミングから大きく逸脱していて、今では当たり前になっているんだけど普通にスネアが入ってくるんじゃなくって、ハネるタイミングでスカンスカンと入ってくる・・・即ち歌うドラミングってトコか(笑)。面白いよなぁ、ロックのノリって一筋縄でいかなくってさ、何と言うのか・・・、グルーブっつうかイギリスのロックのノリなんだよなぁ。心地良い。決してギターがハードでもなければ歌がシャウトしてるワケでもないしましてや上手いワケでもない。でも凄いノリ。ファーストアルバム「THE STONE ROSES」からすでに堂々たるモノで、前評判も高かったんだけどやっぱりコアなファン達に訴求していた感が強いかな。

 いわゆるニューウェイブ(古い言い方だが)系列に属している方のバンドだったからハードロック系列の人間たちには聴かれなかったバンドだろうし、と言ってもパンク系列からも聴かれなくて、やっぱりザ・スミスなんかを聴いていた連中が好んで聴いたんだと思う。自分も周りにそういうのがいたから耳にしたワケであって、好んで聴かなかったしね。それでも時間と共に聴いているとさすがだな、と唸らせるモンはある。こちらもセカンドアルバムまで間が空いていて、なんでも一気に金持ちになったから別にバンドやらなくてもいいじゃん、みたいな感じだったらしい(笑)。ある意味ロックだよなぁ。

 で、その後リリースされたセカンドアルバム「Second Coming」がこれまた凄い。別に意識しなくて普通に曲作ってアルバムにしましたっていうだけでもしっかりとイギリスのサウンドで、今度は若干ハードドライヴィンサウンドに挑戦しましたっていうだけでツェッペリンの再来かと言われてしまう音楽を作り出してしまうワケさ。日本やアメリカという文化と学習だけでは決して作りえないサウンドをホント、イギリスのミュージシャンはいとも簡単に作り出してしまうんだから末恐ろしい。・・・っつうか羨ましい。同じ頃多数のマンチェスターバンドが出てきたんだけどどれもこれも短命だったな。結局センスだけでバンドやって音楽やってる連中が多いからこだわらないんだろう。それよりも自分たちがオリジナルなんだ、っていうサウンドを作り出す連中がイギリスには多いんだな。オアシスやザ・ミュージックなんかもそうなんだろうけどね。リアルタイムで知ってたけど、どっちかっつうと時を経てようやくコレもロックなんだなと認識してから聴いたバンドのひとつ。

Coldplay - A Rush of Blood To The Head


 LIVE 8でグウィネス・パルトローが子供を抱えて応援していたバンド、て云えば多少思い出す人もいるかな?彼女を妻にもらった男がボーカルを務めているコールドプレイっつうバンド。最近のバンド関連についてははっきり云ってほとんど興味を示すものもないし、あまり個性的でないんじゃないかと勝手に思っているんだけど、やっぱりそれなりにどのバンドも自己表現を持っていて、面白いモノはいくつかあるようだ。コールドプレイについてはいわゆるハードロックやラウドロックみたいなのとは全く違っていて、もうね、U2とかRadioheadとか…、まぁ、英国シンガーソングライター的な楽曲センスが相当美しいっていうバンドでさ、聴いてみると結構ハマる。コレ聴くならU2でいいんじゃないか?って思うけど、U2ほど強くない。そこが英国的なんだろうなぁ。

 アルバムとしては今のところフルアルバムで三枚リリースされてるみたいで、どれも同じような…って書いたら怒られるかもしれないけど、大きなサウンドの変化は見当たらないのでどれでも良いけど、今のところの新作「X&Y」あたりはやっぱ完成度が高いね。その前の「A Rush of Blood to the Head」も良いし、ファーストの「Parachutes」でも良いんだけどさ…、ま、そうやって言ってると何でも良いってなるけど(笑)。ま、ポップスの領域って言ってもおかしくない…いわゆるロックって感じでもないんだけど、この時代こういうのもアリなロックとも云えるか。聴けば聴くほどにU2を感じてしまうんだが、この20年間U2をモチーフとしたロックバンドはシーンに出てこなかったので、いい加減こういうフォロワー的なバンドがいてもよかろう。本人達が意識しているのかどうかは知りません。多分意識してないと思う。その辺が英国の奥の深いトコロなので、勝手にそう思ってる。

 しかしまぁ、えらく癒されるっつうか落ち着けるというか、こういうのがウケるんだから世の中病んでるというのか疲れてるヤツが多いというのか…と言いながら自分も心地良くなってるんで偉そうには言えない(笑)。音的には歌は裏声使ったり結構な表現力を用いた美しい系の歌でシャウト系ではないし、ギターが透明感ある音で歪みまくりってのではなくて効果的にサウンドとしてギターが使われているってトコかな。音楽作品を作るバンドとしてはかなり優秀なもので、人気があるのもわかる。害ないもん(笑)。あ、でもね、結構ロックっぽいトコは感じられるからロックだよ、これ。

The Music - The Music


 2002年これもまた彗星のように登場した英国救世主的存在のバンドだと勝手に思ってる、バンド名からして凄いとしか言えない、The Musicだ。アルバムデビュー前から英国での話題はもちろんのことながら、この日本でも結構な知名度があって…と言うのもデビュー前からフジロックあたりに出演してて、そこで人気に火がついたらしくまだデビューして4年くらいしか経ってないのに来日回数多分6〜7回くらいあるんじゃないか?フジロックやサマソニやら何やらと夏フェスには必ずきていて、冬には単独公演、みたいな感じで今年こそ来なかったけど毎年そんな感じで、よく働く若者達なのだ。まだデビュー時はまだ10代だったワケだからその才能も凄い。一度だけライブを見に行ったことがあるんだけど、これがまたもの凄いトランス的なサウンドとライティングに彩られたもので驚いた。英国のクラブなんて行ったことないけど、多分そんな感じなんだろうなぁ、と勝手に思ったくらいに混沌としていたっつうか、トランスって言葉以外浮かばない。バンドの上手さは当然のことながら、淡々とプレイしていく姿も実に英国的♪

 そうそう、音的には…、ダンスバンドだよ、基本的に。まぁ、そうは云っても別にディスコモノというワケではないのだが(笑)。正しい英国ニューウェイヴから流れてくるリズムパターン…そう、The Stone Rosesあたりから始まったダンサンブルなリズムの上にレスポールの分厚いサウンドを壁のように張り巡らせたハードロック的シチュエーションを融合させたもので、アレンジ力も大したものなんだけど、更にその上にベースラインが歌っているってのも心地良いし何と云ってもボーカル、ロブのハイトーンが正にロバート・プラントなワケだ。ちなみにギターもリフモノとかが多いのでそういう意味でちょこちょことZep的と云われるんだけど、確かにそれは認める。本人達は意識してないでしょ、多分。でもね、聴いてると正に21世紀のZepならこういう感じかもしれないって思うもん。別に共通点があるというんじゃないけど、何というのか曲の作り方がZep的なんだろうな。ま、褒めすぎかもしれん(笑)。ただねぇ、ここ10年くらいに出てきたバンドの中では最高にかっこいいし、気持ち良い。パワーもエネルギーも楽曲の良さもライブも凄いのでしばらく音を追いかけて聴いていく数少ないバンドのひとつ。うん、そこまで云うよ、このバンドについてはね。

 なんつってもファーストアルバムを聴くべし。セカンドアルバム「Welcome to the North」ももちろん良いし、同じ路線で作られているんだけど、やっぱりファーストのインパクトが凄い。大音量でガンガン鳴らすとホントにトリップできるくらいに音の壁が心地良くっていいんだよ。ライブのDVDも幾つか出ていて、そのウチのひとつは日本公演のライブDVDなので嬉しいよね。ちなみに自分が見たのがそのDVDに収録されている日なので、これもまた二重に○なワケなのだ(笑)。しかしイギリスの若者達ってのが驚くべき才能を持ったのがいるんだなぁ。土地柄なのだろうか。

Oasis - Definitely Maybe


 90年代に彗星のように現れて以降ロック界のスーパースターとして君臨してしまったやんちゃ兄弟バンド、オアシス。最近の作品ではいまいちパッとするものがなくってそろそろまともにロックやれよと突っ込みたくなるくらいなんだが、最初期は彼等もかなり頑張っていて色々とやっていたんだよな。もう12年くらい前の話になってしまうんだが…。

 そんな彼等の最初のアルバム「Definitely Maybe」はセカンドアルバム「(What's The Story) Morning Glory?」と共に最高傑作として挙げられることが多く、まぁ、やっぱり聴いていてもサードアルバム「Be Here Now」までがオアシスってバンドの全てを物語ってるかな、っていうところ。音楽的には変化もしないし成長もしないバンドってのがわかってきたからとりあえずいつでも同じようなモノが聴けるって意味では凄いかもしれない。そういう意味で今回は原点のファーストアルバムを取り上げてみた。まぁ、最初っからこんなサウンドだったワケで、ニルヴァーナあたりと並べて聴いてもそんなに大して変わらないじゃないかとも思うけど、やっぱりその辺は英国的な湿っぽさとメロディがあるんだよな。音的には従来のハードロックで聴けた歪んだギターのサウンドじゃなくって、もっとマイルドに広がりを持った歪ませ方で、仲間内では「イナゴの大群」サウンドって云ってた(笑)。

 そうだなぁ、オアシスって良い曲いっぱいあるんだけど、聴いてると凄くかったるくなってきて心地良くなるっつうかさ、投げやりになっちゃうんだよね。そういう気怠さが彼等のサウンドの売れたトコロなんだろうな。癒し系的なダルさ、っつうかね。このファーストアルバムでも最初っから「Rock'n Roll Star」っつう快作が入っててノレるんだけど、次「Starmaker」では何かもうかったるくなってくるしさ(笑)。…とは云え、「Live Forever」なんつうイケたメロディの作品もあたり…、まあ優秀なバンドだよ。世の中ナメてるトコロがいいね。熱狂的に好きってワケじゃないけど聴いてるとああいいなぁ、って思える。こいつらビートルズになりたかったんだな…、って聞くとさ、ちょっと興醒めしちゃうんだけどさ。

 ちなみに彼等がシーンに出てきた頃、ハードロックともニューウェイヴでもなくって、でもギターはレスポールで歪ませてて、エラくキャッチーでかったるくって、こんなギターの音は70年代ハードロッカーからしたら許せん、みたいな感じだった。だからまともにオアシス聴いたのって2000年に入るか入らないかくらいの頃。そしたら結構練られてる曲構成とか良い曲だったりとかがあって、聴いてよかったな、って思った。新しいモノ苦手なのかもしれん(笑)。

ちなみに昔書いたレビューはこちら♪

The White Stripes - Get Behind Me Satan

Get Behind Me Satan Elephant ザ・ホワイト・ストライプス・アンダー・ブラックプール・ライト
 男と女が二人でユニットとしてシーンに出てくるってのはこれまでにもカーペンターズユーリズミックスなんてのがあったので意外でもないが、その構成が実にヘンなのがホワイト・ストライプスという最近のバンド。別れた夫婦とも恋人とも云われていてその二人がどういう関係なのかはよくわからんけど、男が非常に野性味のあるミュージシャンでギターと歌を受け持っているようで、女が何故かドラム。不思議だ…。ま、それも狙ったものかもしれないけど。そして赤と黒で統一されたイメージを持つ戦略で見事にメディアへの露出を自制しているようでアタマの良さが伺える(笑)。

 サウンドは往年の60〜70年代のロックを踏襲したもので、古き良きサウンドの名残が聴けるのであまり違和感はない。ギターリフをメインとしたサウンドと退廃的な雰囲気のチープな楽曲が結構魅力的かな。音数や音そのものはスカスカなんだけど妙にエッジの立ったサウンドで、やっぱロックしているなぁ、と。メロディ云々については、ま、それなりかなとは思うけどアレンジが結構凝ってる。それから歌声がアメリカ人のくせに全然明るくないってのも刹那的で良いのかな。アルバム「Elephant」を結構聴くんだけど、こういうロックどこかで聴いたことあるなぁって雰囲気だけど部分部分が凄く新しい雰囲気で何度もは聴かないけど面白い。最初に聞くならこのアルバムがいいんじゃないかな…って、まぁ、どれ聴いても今のところはサウンドに変化があまりないので大丈夫だと思うけど(笑)。今のところの最新作「Get Behind Me Satan」も安っぽいグラムロックのイメージなんだけどかなりとんがったロックで良い。こういう曲作りってあまり思い付かないよな、っていう単純ながらも突き刺さるロックっていいね。今の時代はアメリカの方がロックが進んでいるのかもしれないな。英国から出てきてもおかしくないバンドだけど、ここまでストレートにはできないか。こちらは結構バラエティに富んだ曲が満載されていて、鍵盤や効果音も結構使われているので、音的な興味はこちらに集まる。なんつうんだろうな、こういうのって…。アヴァンギャルド的志向を持ちながら軽く纏め上げてしまうっていうのか、ガレージサウンドも含めてポップに聴かせてしまうセンスっていうのか…、上手いな。

 こないだ日本公演を行うって云ってたけど結局延期されたらしい。二人だけでライブやるならちょっとだけ見てみたい気がするけど1時間半はキツイだろうな(笑)。あ、ライブのDVD出てるんだ…、機会があったら見てみようっと。

P.S.
6月に来日したらしいけど、二人だけでのステージだったらしい。しかも相当凄いパワーだったらしいなぁ…。一体どんな奴ら?

Evanescence - Fallen

フォールン デアデビル エニウエア・バット・ホーム(期間生産限定盤)
 21世紀に入るとヒップホップの要素も上手くロックと融合して独自のサウンドが形成されていくようになったが、その中でももう一つ悪魔的な要素を持ち込んだ、と言うか映画「デアデビル」に使用されたことでバンドのイメージがそういう風に固定されたことで独自性を持たされたと云うべきか、いずれにしても見事に時代の感性とバンドのイメージがマッチしたバンドにエヴァネッセンスというのがいる。バックはラウンドロック系なんだけど、ボーカルを担っているのが可愛い女の子ってことで人気を得ているのもあるな。

 アルバムとしてはまともにリリースされているのはまだファーストアルバム「Fallen」一枚だけ。他は昔のデモテープ集やらライブの寄せ集めやらで作品として出来上がっているのはまだまだらしいが、今アルバム制作中とは聞いているのでまたそのうちリリースされるのだろう。ファーストアルバム「Fallen」が驚異の売上げを弾き出してしまったのでセカンドアルバムのプレッシャーは相当なものだと思うし、彼等が狙ってそれを作れるかっての甚だ疑問もあるけど頑張ってもらいたいね。何てったってこのファーストアルバム「Fallen」は相当の傑作なんだもん。ボーカルのエイミーの歌がかなり上手くてさ、それがバックのヘヴィーな音とは異なったところで浮遊して聞こえてくるのも面白いし、男のドスの効いた声をバックコーラスっつうか掛け合いにしながらその上を行ってエイミーの歌声が奏でられるのは魅力的。しっかりとストリングスなんかも入っていたりメロディーラインもかなり作り込まれていたりするので、面白いよ、このアルバム。エイミーがピアノで弾き語るってのもあってなかなか素敵。しかしアメリカの21世紀のラウドバンドの中では群を抜いたアレンジ力があるんじゃないか?アメリカらしくないもんな。

 冒頭を飾る「Going Under」の迫力がこのバンドの方向性を結実に物語っているんだけど、キメとノイズの中での美しい歌声とメロディは傑作。同様路線の「Bring Me To Life」もバックとの掛け合いが面白いノレるロック。映画で有名になった美しきバラード「My Immortal」の美しきストリングスとピアノのセッションに刹那的なメロディを歌い上げた楽曲の素晴らしさ。往年の英国ハードロックを踏襲したかのようなリフが刻まれる「Tourniquet」も聞いていて心地良いサウンドでさりげなくピアノが鳴っているあたりが曲に優しさを与えている…このリフでこのメロディとは、やっぱセンス良いかもしれん。そういう意味では「Whisper」も往年の英国ロック的リフによる曲展開を主としていて歌メロも意表を突く感じなので面白いかな。書いてるとキリないな(笑)。

 テレビでライブやドキュメンタリーを見たことあるんだけど、ライブは何となく悪魔的なイメージをちゃんと持たせているのでわかるけど、移動中とかのドキュメンタリー見てると当たり前なんだけど普通のお嬢さんとバンドやってる兄ちゃん達って感じで普通。アメリカだからかもしれんけど、昔なら何か神秘主義みたいなのは素顔が出てこなくてそれだけで雰囲気持ってたりしたんだけどねぇ、こうあからさまに見せられるとショウビジネスの裏側が見えてしまってちょっと興醒め。まぁ、それが当たり前ではあるが。うん、でもこのバンドは面白いので結構次作に期待中♪

Limp Bizkit - Chocolate Starfish And The Hot Dog Flavored Water


 映画「ミッション・インポッシヴル・2」は見事にスパイもの映画を現代版にアレンジして人気を博した作品でもうパート3が公開されたのかな?単純に面白いから人気があって当然なんだけど、その時のテーマ曲、そう、あの有名なテーマ曲を21世紀バージョンにアレンジしてプレイしていたのがリンプ・ビズキットと言うバンド。90年代中期に出てきたバンドなんだけど、ま、ラップとヘヴィーロックを融合させたものでレイジほど重いテーマではなくってもうちょっと可愛らしいロックの反抗心を詰め込んだって感じで、アメリカでは結構な人気があると思う。日本でもかな。

 で、その「ミッション・インポッシヴル・2」のテーマもカッコよかったのでその時ヒットしてたCD「Chocolate Starfish And The Hot Dog Flavored Water」を入手して聴いてみたのだが、これがまぁなかなかの傑作で暑くなってきた夏に大音量で聴いていると結構ハマるかもしれんな。心地良いんだよね、スカッとして。…ってちょっとバンドの来歴調べたらこいつらフロリダ出身らしいので、あぁ、なるほどなぁ、だからかって感じ。そういう土地柄ってやっぱ出るんだな。暗さがあんまりないロックだよ。このアルバムは結構いい曲入ってて、売れただけはある。最初からず〜っと聴いててもちゃんと曲のバラつきあるからさ。ま、でもサウンドが少々単調なのはこの世代のバンドの特徴でしょうがないのかなとも思うけど、ただ初っ端から「Rollin'」あたりまでの流れは結構好きだな。あとは先の映画の主題曲「Take A Look Around」がやっぱりハッとするかっこよさを持ってるので良い。ベースラインは歌ってるし歌のラインも結構メロディアスだったりコーラスもしっかりと出来ていたり、なんだかんだ言っても才能あるんだなぁというのがわかる。ライブとか多分もの凄いことになってるんだろうな、って想像付くけど、何かエネルギー溢れてくるサウンドだね。この手のバンドのどれでもを聴く訳じゃないけど、こいつらは結構イケる。「My Way」とかやっぱ好きだな。多分ベースラインが心地良いし、一気に炸裂するパワーもちょっとマイナーチックでツボを押さえてるんだよな。

 しばらくした後、MTVアワードか何かでボーカルとギターのヤツが二人で出てきてZeppelinの「Thank You」をアコギで演奏していて、へぇ〜、なんて思ったら驚くことにジミー・ペイジ本人がアコギのダブルネックを持って登場して共演してた。なんてこった…と思ったんだけど、自分が聴いて気に入ったバンドとペイジが同じステージに出るってことは自分の感性とペイジの感性が近いモノだった、って考えればなかなか自分の趣味も悪くないな、なんて安心してたりする(笑)。まぁ、歌とかはやっぱリンプ的なのでちょっと頂けないけど、それもありかな、って。うん、面白かった。で、余計にこのバンド、いいんじゃない?って感じで聴いてる。

Rage Against The Machine - Battle of Los Angeles


 初めてバンド名を聞いた時から妙なバンド名を付けるのがいるもんだ、と訝しんだものだが、まさかこれほどまでに1990年代の音楽シーンに影響を及ぼすバンドとは思いもしなかった。まだまだロックは進化するものだなぁと感心してしまったのもそのひとつだが、このバンドも最初から好きで聴いたワケではなく、耳に入ってくる側からやたらと気になるサウンドとメッセージ色っつうかパワーを感じたので音的にはさほど興味はなかったもののロックだな、というのだけはわかっていて…、ま、その辺はキャリアの問題だが(笑)。バンドの経歴とか思想ってのはあまりよく知らなかったし、まさか90年代のアメリカになってそんなに反逆すべきことがあるとは思わなかったのでちょっと驚いた。

 いわゆる黒人差別ではなく、単に人種差別を受けることの多かった二人がバンド活動の源となったようで、ボーカルのザックの反逆的思想、闘う思想がこのバンドのパワーであり、歌詞の内容でもある。まともに訳詞を見たことないけど、相当ダイレクトな反逆思想を歌っているようだ。さしずめ日本ならばスターリンとかになるんだろうけど、それよりも過激らしい。で、問題はそれがアメリカで滅茶苦茶売れた、ってこと。やっぱりアメリカは病んでいる。ま、それはともかくとして、サウンド的には聴いたことのない独自のモノで、基本的にはラップ…になるのかな?それともハードコアパンクになるのかな?引きずり込まれるような重くてパワーのある独特のリズムにノイジーなギターが乗っかってきて、そこに怒りの全てを詰め込んだような歌、というか声が入ってくるって感じで、聴いていると緊張する。楽しめる音楽ではないよな。90年代のパンク。

 アルバムでは「The Battle of Los Angeles」っていう三枚目の作品が気になったので聴いてみたんだけど、初期を知っているファンからは大人しくなったと言われる作品らしい。が、十分に重い。で、初期を聴く…。なるほど…、エネルギーがまだサウンドに傾いていたんだろうなぁ、って感じで確かにうるさい。多分歌詞とかよりもパワーで押し切るみたいな面が強いかな。でも、ファーストのジャケットって強烈だよ、これ。いいの?歴史を紐解いている時に目にする写真だけど…、まぁ、それがバンドの思想なんだろね。個人的にはあまり政治面をロックに持ち込むのは好きではないけど、それで政治面に目を向ける時もあるワケだから効果としては絶大だと思う。ただ、若いウチはそこから思想が出来上がっていくこともあるので怖いなぁとも思うけど…。だからレイジがアメリカで売れたってのは問題アリでしょ、ってなるんだけどね。

 ま、思想の話になってしまったんだけど、単純にロックとして聴くならば、相当ヘヴィーでインパクトのあるアルバムで、全てが凝縮されたような音作りも緊張感を高める効果なのか、結構疲れる音。でも、激しく燃えてくるサウンドなのでたまに聴きたくなるね。幸い歌詞は英語なので自分にはダイレクトに入ってこないから単に反逆的なロックとして聴いてる。ロックって色々な音楽の融合だけど、まだまだ融合していくんだねぇ、と感じるよ。

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Author:フレ
物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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11月22日
 最近どういうワケだか時間がある時に見る映画はブラッド・ピットが出ているものばかりだ。もちろんイケメンっつうのもあって作品数が多いんだろうけど、見ていて凄いなぁと思うのはやはりその役者としての巧さ。役柄的には実に多彩な役を演じているので見る映画見る映画でキャラはかなり異なる。狂人からネクラ、爽やかな青年から知的な大人などなど様々。その変幻自在のキャラを巧く活用したファンタジー作「ジョー・ブラックをよろしく」なんてのもこないだ見てしまった。まぁ、あり得ないけどブラピならではの役柄だし、その後「オーシャンズ13」を見ててそのスマートな詐欺師的役割にも巧さを感じた。本来のキャラってどんなのか知らないけど、あそこまで表情とか目の色とか振る舞いなどを変えられる人ってなかなかいないんじゃないかな。だからこそ役者としてもてはやされるんだろうし、才能あるんだろう。なるほどねぇ…、なんだかんだとブラピの映画って結構見てるかも…。
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