Archive2006年08月 1/2

Little Feat - Dixie Chicken

 サザンロックと言うものがアメリカ南部のどのあたりまでを指すのかよく知らないが、同じようにその南部的サウンド=ルーツミュージックに基づいた土臭く乾いたサウンドというものを醸し出す連中も現れており、その筆頭として語られることが多いのはこのリトル・フィートとドゥービー・ブラザースだ。確かにもの凄く南部的な香りとレイドバックしたサウンドを打ち出しながら独自の解釈を絡めたアメリカ人好みの、というかアメリカ...

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Lynyrd Skynyrd - Pronounced Leh-Nerd Skin-Nerd

 サザンロックの英雄と云えばレイナード・スキナードに尽きる。良くも悪くもレイナードの出現はアメリカ南部に於けるロックの定義を根付かせたものだし、バンドの持つアメリカのイメージ、まぁ、南部の荒くれ者風情というのもアメリカらしいしそのサウンドも見事に乾いたサウンドと古き良きアメリカの伝統をミックスしたもので、ウケに受けた。 自分がこのバンドと出会ったのはもちろん「フリーバード」という名曲によってなのだ...

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Blackfoot - Highway Song Live

 サザンロックの定義からはどうにも大きく外れる気がするのだがレイナード・スキナードのドラマー、リック・メロドックがフロントに立って結成されたバンドってことでサザンロックの範疇で語られることが多いブラックフット。日本では結構マイナーな扱いとなっているらしいが今年紙ジャケでも再リリースされているので入手しやすいはず…。とは云いながらこのバンドをマジメに聴いていたのはもう15年以上前の話で実に久々に聴いた...

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The Allman Brothers Band - Live At The Fillmore East

 やはり本場アメリカ南部の音は違った。時代は1970年、クラプトンの望郷の彼方を手伝った男、デュアン・オールマンの属する、と言うよりも彼のバンドだったオールマン・ブラザーズ・バンドに脚光が当たったのはやはり英国のブルースギタリスト、エリック・クラプトンとの共演によるところが大きいだろう。サンフランシスコでのムーヴメントは終焉を告げ、敬愛するマイク・ブルームフィールドなども放浪の旅に出た頃に南部の土臭い...

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Derek and the Dominos - Layla and Other Assorted Love Songs

 エリック・クラプトンの代表曲と云えば? …「いとしのレイラ」。多分90%の人が否定しないと思う。よく言われる話なので簡単に…。まぁ、クラプトンがブルースを愛する余り、よりアメリカ南部の香りに惹かれていったところ出会ったバンドがデラニー&ボニーだったりするわけで、そこでクラプトンはこの辺と一緒になんともレイドバックした…、ま、そういう呼び方は後から付いたんだと思うけど、要するにエネルギッシュではなく枯...

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The Isle of Wight Festival 1970

 イギリス南部の女王御用達の島、ワイト島では1968年から音楽の祭典が開かれるようになり、当初からドノヴァンやザ・フーなどのバンドなどは出演していたりしていたが、1969年アメリカでのウッドストックフェスティバルに触発されたのか、翌年となった1970年第三回目のワイト島フェスティバルはかなり気合いの入ったイベントとなり、過去最も豪勢な出演者を集めて開催されたものだ。近年になってようやくその模様が映像でリリース...

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Woodstock Festival

 1969年究極の歴史的イベントとして名高い「ウッドストック」が行われ、当時のロックシーンを代表するかのような出演バンドの波にはただただ驚くばかり。あまり説明されることがないので一応書いておくと、実際にイベントが行われたのはニューヨーク州サリバン群のベセルという所でマックス・ヤスガという農場主の農場内であって、ウッドストックとは何の関連もないのだ。最初の段階では同じサリバン群のウッドストックで開催予定...

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Janis Joplin - Pearl

 ジャニス・ジョプリン。彼女の存在が消えてからもう36年経つ。そしてまだ彼女を超えるレベルの女性シンガーを聴いたことはないし、彼女と同列に並ぶ女性シンガーも耳にすることがない。それほどまでに希有な存在だったのか、時代の印象が彼女をより一層神格化しているのか…、でも残された数々の音源や映像から飛び込んでくる彼女の歌いっぷりは現在までの所、圧倒的な存在感を放っている。ジャニス・ジョプリン。敢えて言おう、...

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The Doors - Waiting For The Sun

時代的にはサイケデリックが流行していた頃だが、そんな流れとは全く無縁に孤高の道を歩んで別のファン層を確実に増やしていったカリスマ、ジム・モリソン率いるザ・ドアーズ。どうしてもドラッグと密接に関連してしまうバンドのイメージだが、それは音楽というよりも後に作られたオリバー・ストーン監督による脚色たっぷりの映画と、その前の超カルトムーヴィーに位置付けられる運命にある「地獄の黙示録」による連鎖反応…、あ、...

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Jimi Hendrix - Axis : Bold As Love

 ジミヘン…何度目の登場だろ?やっぱ好きなのかな、っつうかこの時代の寵児だよなぁ。一番よく聴くのはもちろんファーストアルバム。で、未だにまともに制覇できていないアルバムが「エレクトリック・レディランド」。何十回聴いてもまだ見えていない部分があってさ、まだまだだなぁと修行中(笑)。で、ちょっと前くらいにようやくなんとなく制覇できたのがセカンドアルバムの「Axis : Bold As Love」かな。まぁ、それでもまだま...

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Cream - Disraeli Gears

 一般的にクリームのイメージはスタジオ盤で聴けるテクニカルでポップなロックバンドというものなのか、「クリームの素晴らしき世界」の後半で聴けるアドリブバリバリのバンドなのか、なかなか掴み所がないようだ。こないだの再結成クリームはかなり話題となったものの演奏内容はどちらかと言うと前者をなぞったようなもので、その歴史的意義は大きかったもののファンの期待も大きすぎたというところか。 まぁ、なんだな、要する...

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The Rolling Stones - Let It Bleed

 1969年、今や大御所となったストーンズも動乱の時期を迎えていた。バンドのリーダーでもあったブライアン・ジョーンズはヤク漬けになっていて全くその才能が使い物にならなくなっていた時期、そして次なるギタリストを求めていたのもあり、またそんな雰囲気の中バンドはどうやって前進していくかが課題だった。そのためか前の作品「Beggars Banquet」で見い出していた泥臭いブルース路線からもう少しカントリーナイズされたサウ...

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The Beatles - Abbey Road

 1969年のアルバムヒットチャートが語られる時、必ず言われるのがビートルズの「Abbey Road」を蹴落としたのがクリムゾンのファーストで、その後タイトルを取ったのがツェッペリンのセカンドアルバム、と言うことだ。何かの記事でどこの何のチャートでクリムゾンがビートルズを蹴落としたのか資料検証していたのだが、見つからなかったというものだ。しかしその宣伝文句だけは一人歩きしていて、実際にはかなりローカルなチャート...

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King Crimson - In The Court of The Crimson King

 1960年代末期、英国ではブルースロックが全盛となりその最たるモノがクリームであって、その後にレッド・ツェッペリンが世界を制したという図式で、ポップス界ではビートルズが「Abbey Road」をリリースして解散という時期、時代はロックへと流れていったのだが、英国の奥深いところはそれだけでは済まされなかった。サイケデリックムーヴメントからプログレッシヴロックへと変革していったグループが多く見受けられ、その意味で...

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Free - Free Live!

 1970年に熱いロックを演奏するバンドはゴマンとあり、誰もが皆自分たちを信じてロックをプレイしていた。もちろんそれがカネになるかならないかなんてことはほとんど気に懸けることなくただ単にロックが世界を切り開いていく、そんな姿を自分たちで築き上げていく渦中にいて実感していたバンドは多かったのではないだろうか。少なくとも後追いでこの時代のロックを聴いている限りはそういう風に捉えられる。現代とは全く異なる熱...

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Led Zeppelin - Led Zeppelin III

 1970年レッド・ツェッペリンの面々はイギリスのウェールズ地方の小屋に籠もり新たなバンドの曲を準備することとなり、この辺が英国らしいところなのだが、伝承音楽に根付いたルーツを元々持ち合わせているがために出来上がったであろうアコースティック系の楽曲の数々、それが三枚目のアルバム「レッド・ツェッペリンIII」として仕上がるのはそう時間が掛からなかった。 …と言うのが一般的な話なんだけどさ、そんなにアコーステ...

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Coverdale Page - Coverdale Page

 ジミー・ペイジが久しぶりに活動を開始した、しかもプラントが忌み嫌っていたあのデヴィッド・カヴァデールとユニットで曲を作っているらしい、なんて聞いた時には随分と驚いた。カヴァデールの歌ってのはほとんど聞いたことなくて、もちろん第三期パープルからのボーカリストってことくらいは知ってるし、もちろんホワイトスネイクでしょ、この人は。それでもあんまり好みのボーカリストではなかったんだよな。しかもプラントか...

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Page & Plant - Unledded

 フロント二人さえいれば何かができるというのはコチラの二人でもまた証明されてしまった。ジミー・ペイジとロバート・プラント。もちろん敬愛して止まないレッド・ツェッペリンの二人だ。正に「強き二人の絆」って感じで1994年にMTVのアンプラグド出演依頼をきっかけにプラントのバンドにペイジが合流する形で実現した驚異のZep再結成に等しい出来事。しかもZep時代の楽曲…それもあまり陽の当たらなかった楽曲を大幅にアレンジす...

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The Who - Wire & Glass

 ザ・フーと云うバンドは正直だ。ロック歴40年を超えてなお今でも現役でバリバリのロックをやっている。そしてメンバーが死んでもなおバンドを存続させて、ザ・フーと名乗っている。メンバーチェンジを行うことはなくメンバーが死んだから交代要員を補充して続けているに過ぎないのだ。どっかのバンドみたいにメンバーをコロコロと入れ替えて名前だけを存続させているバンドとは違う(笑)。 それにしてもバンドというものは紆余...

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The Clash - Sandinista!

 単細胞で血気盛んなパンクを気取る若者達にレゲエやダブミュージックという音楽手法を用いて激しいだけがパンク=反抗ロックじゃないんだということを徹底的に教育してしまったザ・クラッシュの功績はあまりにも偉大だ。1976年から77年にかけてのパンクムーヴメントの中でいち早く音楽的な成長を遂げ、且つ従来からのパンクスの支持を失うことなく上記のような教育を施してしまったワケだから彼等は世界を変えたと云っても過言で...

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Bob Marley & The Wailers - Live!

 レゲエミュージックがロックのフィールドに顔を出してきたのはいつ頃なんだろう?多分70年代に入ってからだと思うんだけど、その頃の筆頭って多分ダントツにボブ・マーリーしかいないでしょ。あんまりレゲエの方は深く調べて聴き入ったことがないので詳しく知らないけど元々はスカってのがあって、それが徐々に柔らかくなってきた後に出来上がったのがレゲエミュージックで、既にその時点でロックと同じく融合音楽になってるワケ...

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The Specials - The Specials

 スカ、レゲエ、ダブミュージック…どれも似たような裏リズムを強調したサウンドで、ロックのフィールドにそれを持ち込んだバンドとしてはザ・クラッシュやポリス、そしてもちろんボブ・マーリーなどだが、中でも異質のインパクトを放ったバンドがザ・スペシャルズやマッドネスではないだろうか?古い人にはホンダのシティのCMでのマッドネスのイメージも結構強烈だっただろう。真夏の暑い中でこれらのサウンドは実に心地良く感じ...

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The Stone Roses - The Stone Roses

 短命ながらも80年代末ロック史に名を残したバンドと云えるのがストーン・ローゼズ。ザ・スミス解散後、イギリスの音楽シーンを語る上では必ず名前が出てくる、それどころかローゼズ以前とローゼズ以降で音楽性の違いを語られる事もよくあるくらいインパクトを放ったバンドとして名高い。こういう言い方をされるバンドってそうそうないからやっぱりそれなりのモノなんだろうな。 実際聴いてみると確かにドラムのパターンなんかが...

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Coldplay - A Rush of Blood To The Head

 LIVE 8でグウィネス・パルトローが子供を抱えて応援していたバンド、て云えば多少思い出す人もいるかな?彼女を妻にもらった男がボーカルを務めているコールドプレイっつうバンド。最近のバンド関連についてははっきり云ってほとんど興味を示すものもないし、あまり個性的でないんじゃないかと勝手に思っているんだけど、やっぱりそれなりにどのバンドも自己表現を持っていて、面白いモノはいくつかあるようだ。コールドプレイに...

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The Music - The Music

 2002年これもまた彗星のように登場した英国救世主的存在のバンドだと勝手に思ってる、バンド名からして凄いとしか言えない、The Musicだ。アルバムデビュー前から英国での話題はもちろんのことながら、この日本でも結構な知名度があって…と言うのもデビュー前からフジロックあたりに出演してて、そこで人気に火がついたらしくまだデビューして4年くらいしか経ってないのに来日回数多分6~7回くらいあるんじゃないか?フジロック...

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Oasis - Definitely Maybe

 90年代に彗星のように現れて以降ロック界のスーパースターとして君臨してしまったやんちゃ兄弟バンド、オアシス。最近の作品ではいまいちパッとするものがなくってそろそろまともにロックやれよと突っ込みたくなるくらいなんだが、最初期は彼等もかなり頑張っていて色々とやっていたんだよな。もう12年くらい前の話になってしまうんだが…。 そんな彼等の最初のアルバム「Definitely Maybe」はセカンドアルバム「(What's The Sto...

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The White Stripes - Get Behind Me Satan

 男と女が二人でユニットとしてシーンに出てくるってのはこれまでにもカーペンターズやユーリズミックスなんてのがあったので意外でもないが、その構成が実にヘンなのがホワイト・ストライプスという最近のバンド。別れた夫婦とも恋人とも云われていてその二人がどういう関係なのかはよくわからんけど、男が非常に野性味のあるミュージシャンでギターと歌を受け持っているようで、女が何故かドラム。不思議だ…。ま、それも狙った...

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Evanescence - Fallen

 21世紀に入るとヒップホップの要素も上手くロックと融合して独自のサウンドが形成されていくようになったが、その中でももう一つ悪魔的な要素を持ち込んだ、と言うか映画「デアデビル」に使用されたことでバンドのイメージがそういう風に固定されたことで独自性を持たされたと云うべきか、いずれにしても見事に時代の感性とバンドのイメージがマッチしたバンドがエヴァネッセンス。バックはラウンドロック系ながらも、ボーカルを...

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Limp Bizkit - Chocolate Starfish And The Hot Dog Flavored Water

 映画「ミッション・インポッシヴル・2」は見事にスパイもの映画を現代版にアレンジして人気を博した作品でもうパート3が公開されたのかな?単純に面白いから人気があって当然なんだけど、その時のテーマ曲、そう、あの有名なテーマ曲を21世紀バージョンにアレンジしてプレイしていたのがリンプ・ビズキットと言うバンド。90年代中期に出てきたバンドなんだけど、ま、ラップとヘヴィーロックを融合させたものでレイジほど重いテー...

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Rage Against The Machine - Battle of Los Angeles

 初めてバンド名を聞いた時から妙なバンド名を付けるのがいるもんだ、と訝しんだものだが、まさかこれほどまでに1990年代の音楽シーンに影響を及ぼすバンドとは思いもしなかった。まだまだロックは進化するものだなぁと感心してしまったのもそのひとつだが、このバンドも最初から好きで聴いたワケではなく、耳に入ってくる側からやたらと気になるサウンドとメッセージ色っつうかパワーを感じたので音的にはさほど興味はなかったも...

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