Archive2006年06月 1/1

Jimmy Rogers - Chicago Bound

 シカゴブルースの名門レーベルと云えばすぐに思い出すのがチェスレーベル。実に数多くのブルースメンを育て上げそして巣立っていったが、中でもチェスと最も密接なイメージをもつブルースメンとして思い出すのがジミー・ロジャース。多分、最もシカゴブルースらしいサウンドを出していたのが彼だからなのかもしれない。 例えば誰かにブルースってどういう音楽をイメージする?って訊いてみると大体の人がイメージするのが多分ジ...

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Muddy Waters - The Best of Muddy Waters

 ロバート・ジョンソンが酒場でブルースを奏でている様子をエルモア・ジェームズと共に食い入るように見つめていたもうひとりの男、マディ・ウォーターズ。ハウリン・ウルフと共にロック界に於いてはよく語られるブルースの偉人として名高いが、この人も実は戦前ブルースマンの一人のハズなのだが、シーンに名を馳せてきたのは1948年の「I Can't Be Satisfied」という曲のヒットからということだ。以降デルタブルースがシーンを制...

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Howlin' Wolf - Moarnin' In The Moonlight

 いわゆる戦前ブルースメンという括りではあまり語られることのないハウリン・ウルフだが、実は結構古い人で生まれは1910年と言うから、まあ同じミシシッピー州出身なのでロバジョンあたりともセッションしたりというのはあったようだ。その最初期の頃は音源として残されていないようなので、やっぱりロバジョンやらエルモア・ジェイムズって人はかなり特別視されていた人なんだな、と言うのがわかる。 さて、ハウリン・ウルフが...

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Sonny Boy Williamson - Eyesight to The Blind

 ブルースという音楽表現の中でいつからかハーモニカという楽器がクローズアップされており、ロック系の白人ブルース系でその筋の有名人と云えばポール・バターフィールドが唯一無二の存在だが、ロックのボーカリスト達もブルースに影響されたと公言している人達は多くがハーモニカを吹くシーンが見受けられる。例えばZepのロバート・プラントだったりエアロのスティーヴン・タイラーだったりするワケだが、彼等がこぞってお手本...

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Son House - Death Letter

 ロバジョンの師とも云われているデルタブルース界の大御所、通称「Father of Delta Blues」と呼ばれるサン・ハウス。今のところこの辺りが歴史的に漁れる最古のブルースマンの系譜らしく、時代は1930年と云われており、チャーリー・パットンなどと共に参加しているオムニバスアルバムが最初の音源だろうと思われるんだけど、いやはや時代の産物…。この人の面白いところはそんなことしながらもいつの間にか身近にいたロバジョンに...

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Robert Johnson - The King Of Delta Blues

 ブルースを語るには外せないキング・オブ・ブルース、ロバート・ジョンソン。ちなみに同姓同名の人間はアメリカには山のようにいるだろうし、あまりにも一般的な名前が伝説の人物になってしまったために同姓同名のミュージシャンは皆が皆ミドルネームによるあだ名を自分の名前として呼ばせるというくらいに強力な個性を放つこととなったブルースメンなのだ。ん?まあ、そういう側面も持っているってことですが(笑)、通称ロバジ...

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Elmore James - Dust My Bloom

 スライド三連ギターの代名詞ともなっているエルモア・ジェイムスの超有名曲「Dust My Bloom」だが、もちろん彼には他にも多数同じようなスライド三連ギターをメインとした曲を録音…いや、「吹き込み」をしており、今日のCDで入手できるソングリストにはあらかた同じようなものが収録されているので容易に聴くことができる。 インターネットというものは実に便利な情報収集手段だ。ちょっとググって「エルモア・ジェイムス」と入...

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Gastunk - Dead Song

 自分の好きな日本のバンド群の中では多分五本の指に入るのは確実なんだが、それがまさかインディーズのバンドになるとは本人も思ってなかったんだが、ロックを聴き始めて20年以上の月日が流れた中、実に多種多様のロックを聴いた。それでもこのバンドのかっこよさは今でも褪せることなく結構なヘビロテで聴くことが多いのだ。そして今でも飽きないし、もっともっと聴きたいと欲求を募らせる、そして聴く度に生き返ったような刺激...

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The Willard - Good Evening Wonderful Fiend

 インディーズパンクバンドと呼ばれる類の中には色々な連中がいるものだなと実感することはよくあったのだが、どちらかと言うとナゴム系のイロモノ的なバンドにはあまり興味がなく、ただひたすらストイックに自身の音楽やスタイルを追求しているバンドを好んで聴いていた。そういった面から見ても結構不思議だったのがウィラードと云うバンド。今でこそダムドのキャプテンのモノマネって知ってるけど、インディーズを聴き漁ってい...

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Laughin' Nose - Laughin' Nose

 1980年代初頭から半ばにかけて日本でインディーズブームが巻き起こったが、多くがパンクというジャンルにカテゴライズされるバンドだったが、その中からパンクをポップなメロディに乗せてわかりやすく打ち出した、今でも活動しているのがラフィン・ノーズ。残念ながらメジャーシーンに躍り出た時の作品は今では入手不可能らしいが、ベスト盤として中味そのものは聴くことができるみたい。 初期のインディーズバンドなんてのは大...

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SION - S.I.O.N

 一気に時代を超えて1985年、日本のインディーズシーンが絶頂期だった頃、数多くの際立ったミュージシャンが圧倒的にメジャーシーンよりもマイナーシーンの方に浮上してきた。商業ベースで考えれば全く採算が合わないバンドやアーティストが続々と活躍しており、今考えればこれもバブル経済のおかげかと思える節も多々あるのだが、それでもこういったシーンがロックの風穴をどんどん広げていったのも事実で、この時期あたりまでは...

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RCサクセション - Hard Folk Succession

 高校生の頃から日本のロックに名を残す存在になっていくとは本人も思っていなかっただろうが、結果的に日本のロック史を築き上げていく過中に身を置くことになったのが忌野清志郎だ。1972年に「初期のRCサクセション」でアルバムデビューを果たすが、大体自分の最初のアルバムにこんなタイトル付けるセンスがもの凄い(笑)。後世に残る自信がなけりゃこんなの付けられないもんな。続くセカンドアルバム「楽しい夕べに」も同年リ...

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Ego-Wrappin' - 色彩のブルース

 ある日CDショップをフラフラしながら試聴コーナーで物珍しいものを散策している中、何やら思わせぶりなキャッチコピーが付けられた作品に出会った。悪いがCD屋の店員が書くポップによるキャッチコピーなんぞに惹かれることはまずあり得なくて、それ自体がきっかけとは思えないのだが、やはりそういう素晴らしい音楽ってのは人を寄せ付ける魔力が備わっているのだろうか。そうして出会ったバンドがEGO-WRAPPIN’という日本の、大阪...

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上田正樹と有山淳司 - ぼちぼちいこか

 きっかけは何だったか全く覚えていないのだが、聴いた途端にハマり込みまくった日本の誇るユニットによる何とも気の抜ける最高の一枚が上田正樹と有山淳司による「ぼちぼちいこか」だ。アルバムリリースは1975年、当時サウス・トゥ・サウスというバンドで一緒だった二人による作品だが、当時のサウス・トゥ・サウスのライブはもちろんライブハウスだったのだが、第一部と二部と分かれていたらしく、第一部ではこのアルバムで聴か...

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U2 - War

 U2。2006年になってみてこのバンド名を見ると、超大物バンドとして捉えられる光を放っている。動くだけで話題になるバンド、ストーンズなどと同様に語られつつあるビッグネーム、そしてボノのボランティア業への献身が世界の話題となり、今をときめくiPod&iTunes Storeには最初から賛同したアーティスト。根はストリートミュージシャン的気質を持ったバンドなので今でも反骨的な精神は健在だ。 そして1983年U2は三枚目のアルバ...

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Bon Jovi - Bon Jovi

 80年代のもうひとつのブームとしてLAメタルシーンの一般ポップスシーンへの浸透が挙げられるだろう。ヒットチャートにHR/HMを送り込んだバンドはいくつもあったが、中でも最も成功した例がボン・ジョヴィではないだろうか。アルバム単位ではデフ・レパードもかなりのセールスを博したが、圧倒的な売上げ戦略としてはボン・ジョヴィのやり方には敵わなかったと見ている。しかし彼等が最も面白かったのはメガセールスアルバムとな...

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Dead or Alive - Youthquake

 ちょっと時代がズレた感じがしないでもないがこの時期に同じく強烈なインパクトを持ってシーンに躍り出てきたバンド…と云うか人達としてはデッド・オア・アライブってのもいるのだ。モロにゲイ、っつうかバイセクシャルな香りを匂わせてシーンに登場したピート・バーンズのその容姿はディスコっつうよりも圧倒的にロック系のファッションだったし、えらく優雅に見えたものだ。後に彼等はユーロビートの第一人者的なサウンドを奏...

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Frankie Goes To Hollywood - Welcome To The Preasuredome

 第二次ブリティッシュインヴェンジョンの波もまた実に多くの変人奇人バンドを世にリリースしてくれたのだが、中でも露骨なまでにその変態性を打ち出してきた(本人達にその意図があったかどうかは知らないが…)バンドが、バンド名からしておかしなフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド。 う~ん、二つの事実を書かなければいけないバンドであるのも事実だな(笑)。一つ目、子供心に刺激を受けたリアルタイムでのインパクト。...

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Howard Jones - Human's Lib

 無機質サウンドも80年代のひとつの特徴として挙げられるが、中でもダントツの無機質さの一部を担っている孤独なアーティスト的位置付けとして存在しているのがハワード・ジョーンズ。1984年3月にリリースされたみたいなんだけど、シングルヒットの方が先だったのかな、多分「New Song」がデビューシングルだったような気がするんだけど、まあ、とにかく一人で全てのパートを演奏してしまい、一人でアルバムを作ってしまったとい...

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Eurythmics - Sweet Dreams

 ロックファンへの露出度として名を上げたシーンとしてはクイーンのフレディ・マーキュリー追悼コンサートへの出演で、デヴィッド・ボウイとのコラボレーションによる強烈なインパクトを放った演出が今でも目に焼き付いているのだが、もともと英国的ビッグイベントには必ず出演しているというトコロから彼等…いや彼女へのリスペクトという点が表れていると云えよう。そう、圧倒的なシンボルとして君臨していたアニー・レノックス...

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David Bowie - Let's Dance

 過去の全てに別れを告げて、新たなる意気込みと新たなるサウンドに挑戦し続ける男、デヴィッド・ボウイ。彼もまた80年代ポップシーンにおいて重要な役割を果たし、ボウイ自身の歴史からは既に抹殺されている時代ではあるが今回の切り口はエイティーズってことなので彼の歴史そのものの肯定否定論は抜きにして語っていこう(笑)。 クイーンがレコーディングしているスタジオに遊びに行って即興で出来上がった曲が「Under Pressu...

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Queen - The Works

 栄光のエイティーズ…で行くつもりなのだが、何故かどうしても皆さんのコメントからすると…ちょっと曲がっていかないといけないらしい(笑)。んで…んで、ね、ジョージ・マイケル一世一代の大勝負且つ栄光の瞬間、そして世界のそれが認められた日と言えば1992年4月20日、栄光のフレディ・マーキュリー・トリビュート・コンサートに於ける「Somebody To Love」。個人的にはこの日のハイライトはアニー・レノックスなんだが(笑)、...

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Wham! - Make It Big

 80年代にヒットチャートを賑わせたデュオと言えばホール&オーツ…ではなく(笑)、もっとミーハーなのだと何を思い浮かべる?まぁ、筆頭にはやっぱりワム!なんだよ、それ。あ~、懐かしい思い出が甦ってきた…もちろん淡い恋の思い出♪こんなロックンローラーでもそういう青い時期ってのがあったんだよ、実際(笑)。ま、しかし不特定多数閲覧のネットの前で書くことではないか、な。いや、ま、いいか、凄く可愛いお話しなので。...

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Culture Club - Colour By Numbers

 ニューロマンティックスブームと呼ばれた1980年代サウンドの中、実に多くの個性的な人がイギリスから現れてきたが、中でも強烈なインパクトを放っていたキャラクターとしてボーイ・ジョージの名が挙げられるだろう。カルチャー・クラブと言えば一世を風靡したインパクトを与えたバンドだが…、と言ってもバンドという意識で聴いていたこともあまりないのでなんつうかアイドル的に聴いていたんだろうけど、れっきとしたバンドだっ...

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The Power Station - The Power Station

 デュラン・デュランで一世を風靡したジョン・テイラーとアンディ・テイラーが正に全盛期に別バンドを結成し、そこでもまた当然の事ながらも大ヒットを放つこととなったザ・パワー・ステーション。ドラムには80年代ドラマーを代表するトニー・トンプソンを据え、更にボーカルに至ってはロバート・パーマーという布陣で挑んだデュラン・デュランチームのロック魂が実を結ばないはずがない…、と云えるのも今だからこそという面は否...

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Duran Duran - Seven And The Ragged Tiger

 「懐かしのエイティーズ」なんてフレーズでしばらく前に巷を賑わせていたが、リアルタイムでまともにその時代に洗脳されていた自分としては単純にひとつずつの曲にそれぞれ何かしらの思い出があったりして、世間と波長を合わせることはないが密やかにレコードやカセットテープで持っていた音源をCD媒体で入手しやすくなったという環境に甘んじてせこせこと集め直していたりした。聴き直すたびにそれぞれの思い出が甦ってきて楽し...

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Nena - Willst Du mit mir gehen

 一番最初にドイツのバンドとして意識した音楽って何だろう?自分の場合は即座に思い起こせるのだが、ネーナである。そう、80年代に「ロックバルーンは99」の世界的大ヒットを飛ばしたあの可愛いお姉ちゃんのバンドである。何を隠そう、多分生まれて初めての洋楽バンドのライブって彼女たちの初来日公演だったような気がする。1984年10月頃かな…。世界的ヒットを飛ばしたと言っても今ネーナのオフィシャルサイトに載っているツア...

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Michael Schenker Group - Tales of Rock N Roll

 ドイツが産んだ世界に誇る最高のギタリスト…否、「神」と呼ばれる男、マイケル・シェンカー。本ブログ3回目の登場♪ちなみに過去のはこちら↓を参照神 - フライングアロウマイケル・シェンカー近況 んな事で何かと好きなギタリストでして、やはりドイツの流れでは入れて置かないとなぁってことですが、丁度ちょっと前にシェンカーソロデビュー25周年記念ってことで歴代ボーカリストとの再共演を目玉に新作をリリースしたので、こ...

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Scorpions - In Trance

 ドイツが世界に放つ最高のヘヴィーメタルバンド、スコーピオンズ。来歴はかなり古く、1971年にファーストアルバム「Lonesome Crow」がリリースされている。もちろんこの時のギタリストはマイケル・シェンカーとルドルフ・シェンカー♪ 以降マイケル・シェンカーは英国のUFOに勧誘されて10代後半から世界的なギタリストとして有名になっていくのだが、その時にマイケルご推薦だったギタリストがウルリッヒ・ロートであり、そこか...

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Amon Duul II - Made In Germany

 ドイツ産音楽の中でようやく普通のロックの範疇内でメジャーな(?)バンドが出てきました。アモン・デュール2です。一般的にはファーストアルバム「Phallus Dei」や「Yeti」、「Tanz Der Lemminge」が語られる事が多いが、自分の場合はたまたま最初に入手したのが「Made In Germany」だったので、これが良いのだ。 元々はアモン・デュールと云うコミューンが構成されていて、その中からバンドが出来上がっていったみたい。脱退...

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