Slade - Slayed?


 グラムロックなのかロックンロールバンドなのか宙ぶらりんながらも結構なインパクトを放っているのが愛すべきスレイド!ねっちいバンドで且つダサいんだけど、音楽はなかなか格好良いという愛すべきバンド。個人的にはなんとなくAC/DCと共通項が多いんだよね。決してスマートにかっこいいワケじゃないけど、なんかエグる良さがある。もしかしたら男にしかウケないバンドかもしれないな、なんて思うんだけど、女性陣はどうなんでしょ?(って振ってる人わかってると思うのでコメントよろしく♪)

 下手なベスト盤聴くならファーストアルバムのコイツ「Slayed?」を聴けって感じだよね。後にクワイエット・ライオットがカバーする「Mama Weer All Crazee Now」はもちろん収録しているんだけど、クワライが結構忠実にカバーしてるってこともわかって、うん、好印象。もうひとつの「Cum On The Feel The Noize」はベスト盤になっちゃうけど、こっちもいいんだよね。で、ジャニスの「Move Over」なんてのもあってさ、歌はヘタウマって感じなんだけどアクが強くて、、、やっぱB級なんかな、と思うけど思い入れのある人にはたまらんバンドだろうなぁ。昔、レコードが全然見つからなくって、結局CD時代になるまで探せなかった。最近は1000円くらいで見かけるので実に哀しいんだけど、欲しかったアルバムジャケットだったな。いや、ルックスは悪いので実際は不格好なんだけどさ。

 時代的にシーンとしてはグラムロックのカテゴリで売り出されていたけど、後のアルバムなんかも合わせて聴くと全然そんな軽くなくって、どっちかっつうとヘビメタ系なんだよね。そういうアルバムも出してるんだけどさ。「Slade Alive!」もいいなぁ…。

Roxy Music - Roxy Music


 この流れからしたら聴かざるを得ないなぁってことでやっぱり予想通りのロキシー・ミュージックです。アルバム単位ではもちろんファーストから順に聴いてきたし、やっぱりグラムロックという名のもとに売り出されたバンドなので昔から何回も挑戦したんだけど全然受け付けなかったんだよね。まあ、大人になれば聴けるんだろう、って思ってたので実に久しぶりの挑戦になりました。バンドのメンバーだって、イーノからエディ・ジョブスンフィル・マンザネラって揃ってればプログレ好きからしたら結構なメンツで、ちょっと楽しめそうなもんだし。

 ところが、だ。何枚かアルバムを聴いて更にベスト盤まで聴いてもやっぱりダメだったのだ。受け付けない(笑)。何でだろう?ロックじゃないんだよなぁ、とふと思う。後期なんて聴いてるとデュランデュランと変わらないし…(逆なんだけどさ)。イーノがいた頃のロキシーはまだまだ前衛的で、ヘンなイギリスのサウンドだったんだけど、グラムロックという言葉から入ってるから「なんか違う」って感じだし、抜けてからのいわゆるヨーロッパのデカダンなバンドとしての時代となるとスパイスもないのでロックには聞こえないんだよなぁ。まあ、人には色々なロック感があるだろうからこれがロックだって人もいるんだろうけど、ちょっと違う。これが本音。だったらブログ書くなよ~って思うんだけど、せっかく気合いを入れて聴いたにもかかわらずやっぱりダメだったってことは今後一生ダメなんだろうと思う。もしかしたらそういうのって他にもあるんだけど、一生ダメなのかもしれないなぁ。

 初期二作はイーノ時代の傑作で、ある種新進なサウンドだったのでやっぱり価値はある。そしてジャケットが話題になった「Country Life」、更にミック・ジャガーの奥方となるジェリー・ホールを起用した美しき「Siren」と素晴らしい栄光記録には違いないし、やっぱりヨーロッパらしさを打ち出したデカダンで怪しげなサウンドは唯一無二。更に「Avalon」では最早音楽界最高の音質のレコードとまで表された優れたレコードを発表していて、これを最高傑作に挙げる人もいる。うん、これくらいは知識的に知ってるし、聴いたんだけどね。ま、しょうがない、えらくクールなブログになってしまったがこういうのもあるわな。それがロキシーの良さなのかもしれん。

T.Rex - Great Hits


 グラムロックの雄と言えばやはりT.Rexになるのが一般的なんだろうなぁ。グラムロック=グラマラスロック、簡単に言うとお化粧して軽いロックを演じるスタイル。う~ん、でも言葉の割にはあんまりそれらしいバンドは多くないので一時期のブームだったとしか考えられないんだよな。で、そこで留まらずに次々と手を変え品を変えて乗り越えていったのがデヴィッド・ボウイで、そこに依存してしまいそれでも毅然としたロックスターのまま(?)、英雄となったマーク・ボランの違い。その他グラムロックブームに出てきたSweetやSlade、Cockney Rebelなんかは即撃沈しているし…。あ、もう一つ頭の良いバンドがロキシー・ミュージックね。これもデビュー後のとっかかりとしてはグラムロックというステップを踏んだものの、元々がしっかりした音楽集団だったので、戦略勝ちでしっかりとイギリスを代表するバンドに成長。ブライアン・フェリーなんておっしゃれ~って感じで今でもバリバリ。イーノやフィル・マンザネラ、アンディ・マッケイなんかはああいうミュージシャンなのでしっかりと残ってるしね。

 で、話はソレまくってしまったんですが、マーク・ボラン率いるT,Rexですが、個人的にはスティーブ・トゥックと組んでいた頃のティラノザウルス・レックスの方もアシッドなフォークバンドで好きなんですけどね…、近いうちにこの頃の音源を網羅したボックスセットがリリースされるみたいなので、結構楽しみ♪ グラムロックスターとしてのマーク・ボランよりもブリティッシュロック(フォーク)然としたこの時期は偏見なしに聴いてみるとイギリスもの好きな人は良いかもね。でもやっぱり満足しきれなかったマーク・ボランが新たにミッキー・フィンと組んだのがT.Rex。1971年には名盤と言われる「Electric Warrior」、1972年には更なる名盤と言われる「The Slider」をリリースと正にグラムロック黎明期を支えた人。スパンコールの衣装に黒いレスポールカスタムでカーリーヘアーのあの姿は誰でも一度は見たことあるでしょう。その他にもシングルヒットを連発していて、結局一番良く聴いたのは「Great Hits」だったりする。あまりにも軽快なブギー、パッと聴いた感じでは非常にキャッチーなポップソングを奏でたマーク・ボラン節は確かに一瞬だけ光り輝いたのかもしれない。それでも30年経過してまだまだ支持され続けているってのはやっぱりかっこいいからなんだろうな。もう聴かなくなってから久しいけど、久々に手を出すとシンプルに良い、って思って聴いていることがある。オリジナルアルバム単位で聴かないのは「20th Century Boy」が聴きたいから。

 1977年9月16日奥さんの運転する車で事故死。奥さんはピンピンしていたけどマークだけ死亡。よかったのかもしれない。その一週間前くらいにはボウイと久々の共演。それがラストステージ。そして今でも日本では9月16日になると秋間経夫氏が追悼イベントを開催しているようだ。

David Bowie - The Rise And Fall Of Ziggy Stardust And The Spiders From Mars


 超メジャーなアンダーグラウンドアーティストと自認しているデヴィッド・ボウイ、本ブログ3度目の登場となるが、ルー・リードとの交流が盛んだった1972年はボウイが最も活動的な年で、名曲「All The Young Dudes」なんてのも簡単にモット・ザ・フープルにあげてしまうくらい創造力旺盛だった頃。ルー・リードヴェルヴェッツを抜けてもやもやとしていた頃にイギリスに呼んでライブを行い、再度活性化させたのもボウイの助力だ。

 そんなボウイが世間を驚かせてメジャーになった作品、そしてロック史に残る傑作と言えば「Ziggy Stardust」を於いて他にない。当時本人はコンセプトアルバム的な志向で制作していたワケではなく、出来上がった曲と出来上がった歌詞でひたすら湯水のように曲を垂れ流していただけのようだが、それにしても優れた楽曲が多く生み出されていて、こないだリリースされた30周年記念盤やライコ盤にはそれらの破片が多数ボーナストラックとして収録されているので、聴き所満載。時期的にはニューヨーク・ドールズがアルバムをリリースする前から強烈な中性的メイクを施し、浮世離れした存在として世間にアピール、もちろん有名なカミングアウト宣言もメディアを賑わせたり、その証拠としてルー・リードとの有名なキスシーン写真もあちこちで見かけられた。頭の良いボウイなだけに全て計算ずくだったことは後に有名となった話だが、そういった宣伝活動を差し引いても、というかそれだけの宣伝をする価値が大いにある名盤でしょう。

 あと5年で世界は滅びると歌った「Five Years」による歌詞はともかく、一本調子のサウンドで進められる中、ボウイの歌唱力(表現力)だけでその危機感を紡ぎ出し、聴いているものを引き込んでいく術は見事なもの。後のピンク・フロイドがこのような手法で一本調子のバックから雰囲気を作り上げていく完成形を提示しているんだけど、まあ、あんまりそんな風には語られないな(笑)。きっと他にも事例があるんだろう。「Soul Love」・・・「Stone Love」、正反対の意味が語呂合わせで使われるこの曲もギターの音が中音域に集中していて、なんとなく狭量な雰囲気を出しているってのは歌詞の内容とも合わせているのでは、ってのは考えすぎなのかな。で、大好きな「Moonage Daydream」。ミック・ロンソンの宇宙空間に飛び出すようなエフェクトをかけたギターソロが永遠に続くかと思うくらいに迫力で迫ってくる名演のひとつ、そして楽曲そのものの完成度も非常に高くって単純に感動してしまうんだな。続けてさりげなくイントロの12弦ギターが鳴り響く「Starman」、これも絶対に外せない名曲中の名曲、サビの下りなんて美しいという言葉しか思い付かない珠玉のメロディー。異論はあるまい・・・いや、あってもいいけどさ(笑)。あ~キリがないな・・・。同じように旋律の美しさが際立っている「Lady Stardust」も曲の繊細さが上手く表現されていて最高傑作だね。この頃のボウイの細くて甲高い歌い方が実にマッチしているところがマルなんだろう。そしてボウイと言えば「Ziggy Stardust」と言われるくらいに定着している名曲。オープニングのGコードだけでなぜか鳥肌が立ってしまうという不思議な曲で、最後の最後、「And Ziggy Played... Guitar」のフレーズが涙をそそる何度聴いても飽きない、どころか何度聴いても涙するという感動の一曲。で、これで終わらないで最後に「Rock'n Roll Suicide」がまだある、ってのがもうどうしようもないくらいの名曲。「Gimmie Your Hands... Wonderful!」のリフレインで感動して、更に最後の最後のエンディングの展開がひとつの物語の終焉を見事に表現していて、また「Five Years」に戻るっつう聴き方を何回したことか(笑)。

 いやぁ、本当に好きなアルバムなのでつい書きまくってしまったんだけど、出会ってこの方3桁近くは聴いたと思う。ほとんどギターでコピーしてみたけど、全然そんなの意味がなくってさぁ、やっぱこのメンツでこの時期だから凄いんであって、ギター弾いたくらいじゃ意味なくって、途中から聴き込んでしまうんだからしょうがない(笑)。こないだの日本公演でも最後3曲は「Ziggy Stardust」からだったしね、やっぱ凄いよ。ライブ盤ライブ盤で良いんだけど、やっぱコレはスタジオ盤だね。ライブ盤では何故か今だにジェフ・ベックと共演した2曲が未収録だしさ。あ、でもDVDは見た方が良いでしょ。時代を感じる作品ではあるけど、やっぱ全盛期、凄い。「My Death」が凄く好きだなぁ…。

Silverhead - 16 and Savage


 イギリスにおけるニューヨーク・ドールズ的バンドとしての印象を持っているバンドとして個人的な見方かもしれないんだけどシルバーヘッドってのがある。後追いだからそういう印象なのかな・・・どんな本とかを見てもそんな風に書かれてはいないんで、多分そうだろう(笑)。でもさ、出てきた年代的にも近いし、ケバさも持ってて華もある(・・・って勝手に思ってるんだろうか)、そして何よりもエッジの立ったピュアなロックンロールってのが良い。もちろんイギリスなので、それなりの暗さっつうかどんよりとした湿っぽさははあるんだけど、かっこよい。なんってったって、マイケル・デ・バレスっていうフランス貴族様の落ちこぼれってのがロックンロールをやってるってのが良い。メロディメーカーのメンバー募集には「エロティックでリラックスしたミュージシャンを求む。」って書かれてたのも有名な話。

 デビューは1972年、一般的にはグラムロックの一端を担うバンドとして紹介されることが多いんだけど、そんなにチャチじゃないと思うんだよなぁ。いや、グラムロックも好きなので別にバカにするわけではないんだけど、何かさ、スウィートとかスレイド(これもいいなぁ)とかとはちょっと違うしね、毒があるのよ。ロックに於いて、この毒ってのがあるとないとでは大違いで、何がって言われても困るので語れないんだけど(笑)。ファーストアルバムから音楽的な方向性はしっかりと打ち出されていて・・・っても大したものではないんだけど、やっぱりジャケットからしてインパクトのあったセカンドアルバム「16 and Savage」がいいんだ。邦題「凶暴の美学」。ちなみにファーストは「恐るべきシルヴァーヘッド」。うん、よく言い表している。それから1973年のロンドンで行われたライブを収録した「Live At The Rainbow」なんていう日本とドイツだけでしかリリースされなかったライブ盤もあるなぁ。最近ではキャプテンレコードからロンドン、アレクサンドラパレスのライブと伝説の日本公演を収めた全くブートレッグと大差ないライブ盤がリリースされていて、マイケル・デ・バレスがライナーを書いているっていうのもあって、コレはなかなか知らないと知らないCDだよね。ドールズなんかもそういうのいっぱいあるみたいだけど、シルバーヘッドでもあるんだな。映像は全く見たことないのであるのかどうかも知らないんだけど、見てみたい。それよりも短い活動期間の中で日本公演が実現しているってのも凄くって、見た人が羨ましい。当時このライブを見に行く人って結構ニッチだったんだろうか?決してメジャーではなかったと思うけどなぁ。Iron Rosaryブログで名古屋公演について書かれているんだけど、そうなのかぁ~、裸かぁ~、やっぱなぁ、写真見るだけでも凄いもんなぁ、羨ましい~。いや、裸が、ではなく、ライブが、です(笑)。

 で、そのセカンドアルバム「16 and Savage」の中身を語る前に、自分がコレを手に入れたのが多分1980年代後半くらいで、中古盤屋を散々探し回って2年くらいかかってやっと見つけたのが日本盤でさ、しかも定価(笑)。プレミアじゃなかっただけ良かったけど、それでしっかりとブックレットも付いていて、凄くかっこいいなぁって思いながらそわそわしてターンテーブルに載せた記憶があって、しっかりと覚えてる。こういう瞬間ってレコード時代にはよくあったな。まあ年齢ってのもあるんだろうけど、ジャケット見ながらライナー見ながら聴くっていうの、いいよね。最近そういう聴き方してないからだろうけど。初っ端から「Hello New York」のチープなイントロが流れてねっちい歌声が絡んでくる最高のロックンロールで、飛ばすだけじゃなくってギターなんかも結構ねっちい音でカッティングが絶妙に入っている、まあ、マーク・ボランみたいなというかグラマラス、本当にグラマラスな雰囲気でじっくりと聴き込めるんだよね。これだけでもうノックアウト。最後の「16 and Savage」までドタバタしながらもわぁ~って一気に聴いてしまうもん。「Only You」なんてしっくりとくるバラードもあれば「Heavy Hammer」なんて重~いのもあって、そしてタイトル曲「16 and Savage」はもの悲しい名曲だし、グルーブ感がたまらんのよ。

 この頃のロックってボウイやT-Rex全盛期で、シルバーヘッドみたいなのも出てきてニューヨークではドールズで・・・、良い時代ですね。もちろんZeppelinもバリバリでストーンズも最高の時期だし、熱い時代だ。このバンドもそんなに埋もれなくてももうちょっと浮上して良かったと思うけどな。パープルレーベルだったワケだし。ま、いいか。かっこいいし、出会えたのもラッキーさ♪



Television - Marquee Moon


 もうひとつのニューヨークパンクを代表するバンドの筆頭として一般的にはトム・ヴァーレインの率いるテレビジョンが挙げられるんだけど、個人的には結構不思議。サウンド的にはどちらかと言えばパンク以降にイギリスで流行することとなるいわゆるニューウェイヴ(古い単語だが・・・)に通じていくサウンドで、ある意味その最先端だったワケだが、パンクか、となるとちょっと違うのでは?って感じ。もちろん歌詞にこめられるメッセージ性を中心に捉えれば十分パンクで、トム・ヴァーレインという人がパティ・スミスと大いに関係のある人なので、ニューヨークパンクとして括られるのはわかるんだけどね。それにしては上手いし、音楽性もしっかりしている。名盤と呼ばれる「Marquee Moon」が代表作、っつうか二枚しかないんだけど、この音を聴くと改めてその斬新な取り組みに驚かされた。

 先にも述べたように、後のイギリスでブームとなるニューウェイブサウンドの原点とも言える透明感のあるギターの音色、そしてバンドサウンド全体でもかなり透明感のあるおしゃれな音にポップでキャッチーなフレーズがふんだんに使われているので、当時では斬新だったと思う。ライブではどのようなスタイルだったのか知らないのでとりあえずスタジオ盤を聴いた限りのことしか書けないけど、好きなファンには異論があるのかもしれないね。「Marquee Moon」のリリースは1977年といわゆるニューヨークパンクの流れからはかなり遅めだったにもかかわらず、やはりトム・ヴァーレインのカリスマ性が凄かったようだ。ある意味ヴェルヴェッツ直系のサウンドとも言える。発展系、なのかな。初めて聴いた時にはバンドの印象と聴いた音とのギャップがあって、もっと激しいのを期待していたからかもしれないけど、少々肩透かしを食った。ただ、年と共に何回か聴き直していくとその新鮮さがわかってきた作品で、なるほどロック史に名を残すはずだなぁと納得。

 パティ・スミスの「Horses」のデラックスエディションのディスク2に収録の2005年のライブにも参加していて、伝説となっていた頃にパンクの女王とアングラの帝王的なトム・ヴァーレインが一緒に演奏するってのはやっぱり興味を覚えたね。確か未発表曲を集めたアルバムなんかもリリースされたみたいで、一時期再燃していたのが記憶にある。そこまで追いかけてはいなかったんだけどさ。しかしロックってのはやっぱりイギリスで発展していったものという事実は知っていたけど、こんなところに原点があったってのはニューヨークってのは奥が深いなぁと感心。イギリス人はそれを取り込んで新しいものにして吐き出すのが上手いんだよな。

Lou Reed - Berlin


 ニューヨークの詩人と言えばもう一人・・・ルー・リードということになるだろう。ヴェルヴェッツ時代からその特異性を発揮していたが、ヴェルヴェッツの三枚目「The Velvet Underground」でグループを離れ、ソロシンガーとしてキャリアを築き上げていくこととなる。どこからどう見てもゲイにしか見えない彼の風貌は、やっぱり異端だよな、と納得するのだが、往々にしてこのような人達は完成が鋭く、そして物の見方が大きく異なっているので面白い。個人的はあまりロックを歌詞の面から眺めることは多くないんだけど、タイトルからしてヘンなのでやっぱり内容が気になるはヴェルヴェッツの頃からのこと。

 ソロ時代に突入する頃は丁度デヴィッド・ボウイのジギー期とタイミングがぴったりと合い、国を跨いだ交流が盛んに語られた時期でもある。もっともボウイがヴェルヴェッツのファンだったからというのも大きいんのかな。ルー・リードの作品中で一番刺激的だったのは「Metal Machine Music」なんだけど、もちろん音楽として語れるレベルではなくって、ただ単にこんなの商業ベースのアルバムとしてリリースできちゃうの?っていうアヴァンギャルド性に驚いたものだ。ロジャー・ウォーターズの「The Body」なんてのも同じようなものなんだけどさ。で、ルー・リードの作品を取り上げるならば、普通はこの流れで行くと「Transformer」ってなるけど、個人的に好きなのは「Berlin」なのでした。一曲づつの楽曲の良さとかは他の作品、例えば有名な「ワイルドサイドを歩け」なんてのもあるんだけど(これはこれでかっこいい)、アルバム単位で聴くリスナーとしては「Berlin」です。コンセプトアルバムとしてフーの「Tommy」とかフロイドの「The Wall」なんかと一緒に語られることはあんまりないみたいなんだけど、初めて聴いた時のインパクトはそれに近いものがあった。深みという面ではさすがにブリティッシュ勢ほどではないんだけど、独特の世界観があってヴェルヴェッツっていうバンドはどちらかというとロックのアート性が重視されていたバンドだったので、個々人の技量にはそれほど注目していなかったんだよね。もちろんジョン・ケイルっていう天才がいたのも事実なんだけど、ルー・リードに関してはそれほど、っていうイメージだった。それがこの作品でガラリと見直したっつうか、甘かった自分を発見した、って感じ。もう少しジャケットにこだわってくれればっていうのはあるけど、まあ好みの問題だからヨシとして、アルバム全体を包む暗いトーン、正にベルリンってイメージをきちんと表している作品で、それでいて割と聴きやすい。

 1997年、ボウイの50歳誕生日イベントのライブで何十年ぶりかにステージで共演した姿を見た時にはリアルタイムでこそ知らなかった当時の二人だけど、妙に二人の距離感が気になって、微笑ましく見ていた記憶があるな。新しめの作品はあんまり聴いていないけど、やっぱり70年代のニューヨークを反映したサウンドはルー・リードならではのものなんだろうね。パティ・スミスと一緒にステージとかやったことあるのかな、結構凄そうなんだけど(笑)。

Patti Smith - Horses


 ニューヨークパンクの女王として唯一無二の存在として今でも君臨している人と言えばパティ・スミスだ。シーンに登場するのは1973年頃なんだけど、詩人である彼女はデビューというモノに気を遣っていたようで、29歳のデビューということで結構年取ってからの登場となり、実際は60年代のアーティストに近い感覚ではあるかな。彼女が影響を受け、カバーしている曲はザ・フーやボブ・ディランなどで影響を受けているのはジム・モリソンやランボー、そして有名なカバー曲ではヴァン・モリソンの「Gloria」だしね。当時ニューヨークのアンダーグラウンドシーンでは当時からものすごい存在だったようで、そのパフォーマンスは噂が噂を呼んでとんでもない風評が聞かれていた。彼女の名前を知った時には既に伝説の存在で、いまだに全盛期のライブの様子は映像で見たことがないのが残念なんだけど、一体どんなんだったんだろ?「Birdland」で聴ける熱いライブだったのかな。1973年頃にはNYドールズの前座でたった一人でステージで詩の朗読を行っていたというからその度胸には恐れ入る。

 1975年に大手レーベルアリスタからアルバム「Horses」でデビューしたが、凄くラフな演奏に魂のこもった説得力のある歌で聴き手に迫ってくるサウンドにはついつい惹き込まれてしまったし、それはきっと多数の人が同じ想いだったんだろうなぁ。よく言われるんだけどアルバムジャケットもさ、中性的なイメージを醸し出していて、何かを訴えかけているような感じもするし、何も訴えていない感じもするし、要するにクールな写真。かの有名なロバート・メイプルソープの手による有名なアートワークが、ここまでアルバムのイメージを写し出すものかと思う。こういうのってニューヨークらしい芸術的センスなんだよね。もちろんアルバムの中身も刺激的で、何と言っても「Gloria」の斬新なアレンジはヴァン・モリソンのオリジナルを軽く超える迫力だし、パティ節を確立した一曲でもある。最後はレガシーエディションだとボーナストラックのレア曲、「My Generation」と見事に自らの影響をさらけ出しているんだけど、その間に収まっている曲は今やどれもスタンダードな名曲。もちろんファーストアルバムだけでは語れない彼女の70年代の作品はどれも外せないんだけどね。最近になってこのアルバム「Horses」のレガシーエディションがリリースされて、見事にリマスタリングされたオリジナル音源に加えて、2005年にアルバムそのままの曲順で演奏されたライブがディスク2に収録されているという驚くべきセットが発売されている。その間30年、彼女の生き様を埋めるかの如く収められたこの音源は実に、本当に重みがある。

 1996年最愛の夫と友人を亡くしたパティは自分のため、子供のためにシーンに返り咲くことを決めて、復活作「Gone Again」をリリースしたんだけど、以前よりも更に迫力、というか魂を込めた凄みを増した作品は重く重く響いた。音的にはそんなに重くないんだけど、やっぱり情念が重いのかな、凄く疲れるアルバムだ。でも彼女の再起は寝た子を起こすだけの魔法が宿っていて、ワールドツアーの一環でついに来日公演が実現した時、初めてステージでの彼女を見ることができたのは幸せだった。それは全盛期のものとは恐らく全く異なるステージだったと思うんだけど、圧巻だった。重みがヒシヒシと伝わってくる、決して楽しむためのライブではなく、彼女の人生を皆で共有する、そんなライブだった。昔からずっとレニー・ケイというパンクの伝道師と共にバンドを組めているのも幸運なことだろう。以降コンスタントにアルバムをリリースしているんだけど、今でもアングラの女王であることに変わりはない、素晴らしいアーティストの一人だ。

Ramones - Ramones


 世の中でパンクバンドを自称するバンド、またはガンズのようにパンクからの影響を公言しているバンドの数々がほぼ必ず挙げるバンドが泣く子も黙るラモーンズ。結成は1974年で、アルバムデビューは1976年4月。当時の新鋭レーベルSireからのリリースでアメリカにしては思い切った売り方をしたものだ。イギリスのパンクの雄と呼ばれるセックス・ピストルズのデビューが1976年11月なので、まだロンドンでピストルズのギグが駆け出しの頃、即ちパンクが発足しつつある頃にニューヨークから既にパンクという言葉ではないが、3コードロックンロールでエネルギーをぶつけるサウンドを奏でるバンドが存在していたってことだ。

 そのデビューアルバムがその後のラモーンズの全てを物語っていて、正直言ってどれもこれも同じ曲にしか聴こえないくらいにワンパターン化したサウンドは正にラモーンズの象徴。それでも代表曲となっている「Blitzkrieg Bop」ってのは誰も聴いたことがあるだろう。ホラ、あの「Hey Yo! Let's Go!」ってヤツ。故ジョー・ストラマーのライブでも流れていたし、ハノイでもブライアン・セッツァーでも流れてたな。メンバーはさすがにニューヨークのアンダーグラウンドシーンで育っているだけあって実は結構なインテリって聞いてるし、もちろん全員兄弟ではなく芸名で、名前の由来は結構可愛くてさ、ポール・マッカートニーがアマチュアの頃リバプールでポール・ラモーンっていう名前で演奏していたっていうのを知って、ラモーンという名前を全員に付けようってことになったらしい。ウソかホントか知らないけど、健気だなぁとふと思う。だからラモーンズって結構狙って出来上がっている部分もあるんだなぁ、と。ファッションにしても髪型にしても音楽性にしても統一感こそが、って感じだしね。それでも凄いことに決して変わりはないんだけどさ、そうやってアピールしてこそ、ってのがちょっとアメリカ的かな。

 まあ、それはそれとしてもファーストアルバムもリマスターされてるくらいだし、他には多分「Ramonsmania」「Ramonesmania 2」があれば全て事足りてしまうんじゃないかと思う。まだパンクと呼ばれる前の最高に激しいロックンロールがここに詰まっているっていう聴き方だね。ポイントはちょくちょくと3曲くらいづつ聴くこと。そうすると常にかっこいいって思えるから(笑)。それ以上聴くと飽きる、かな。

Guns'n Roses - Appetite For Destruction


 マイケル・モンローのようなボーカルにジミー・ペイジみたいなギター、シド・ヴィシャスみたいなベースとロン・ウッドのようなサイドギター。これがデビューしたばかりのガンズ&ローゼズを見た時の印象。今こんなこと公に書いたら怒られるかもしれんけど、第一印象はそんな感じ。最初のプロモーションビデオ「Welcome To The Jungle」を見た時は結構華と毒のあるバンドでかっこいいいじゃん、って感じで、出してるサウンドもチャラチャラしたLAメタルじゃなくって骨太なロックンロールでグルーブも凄かったので結構な注目株だったかな。売れるとか売れないとか全く気にせずに聴いたファーストアルバムは初っ端からそんな曲で面白かったね。アレコレ見てると巷でも評判良くて、ふ~んって感じ。何となくハマったようなハマらなかったような。もう18年も前の話なんだな。

 そしてセカンドシングル「Sweet Child O'mine」のレスポールサウンドには結構ハマった。あのフロントピックアップのサウンドは凄く印象的で、あそこまでレスポールのフロントピックアップのサウンドをモロに出した曲ってそんなになかったからね。それからギターソロ途中からのワウペダルの音もエグくてよかったな。丁度自分もワウペダル使い出した頃ってのもあるけど、いい感じ。ジミヘンと比べちゃいけないけどさ。その頃初めて来日公演があったんだよね。チケット余ってるって言われてまあ、付き合いで見に行ったんだけど・・・、正直こんなもんか、ってスカされた。後で聞くと結構調子の良い日と悪い日に差があったらしくて外した日だったみたい。ライブって重要だよね。これであんまりガンズに興味なくなったんだけどさ、まだまだ売れてるワケよ。

 で、「Paradise City」のクリップ見てバンドの大化けぶりに驚いたな。こんなに凄いの?って。で、改めて聴き直したってのが自分のガンズ評。いや、やっぱり凄かったんだけど、そんなに伝説になるほどかなぁって思ってた。調子の良い時のライブはやっぱ凄いんだろうなぁ。そうこうしているウチに悪評ばかり聞こえてきて、全然アルバムもリリースされないし、興味なくなった頃に二枚組み新作アルバムが出たらしいけど聴いてない。メンバーも変わってるし、それ以降はよくわかんないスキャンダルだけのバンドになっちゃってさ。

 マイケル・モンローのソロアルバム「Not Fakin' It」からの最初のシングル「Dead Jail Or Rock'n Roll」のプロモ見たらアクセル・ローズも出演していて、なるほどなぁ、と思ったくらい。マイケル・モンローの方が圧倒的にかっこよかったんだもん。以降は全然知らないんだけど、名前だけがでかくなっていって、いつの間にか伝説さ。でもファーストアルバム聴くと今でもやっぱりかっこいいな、って単純に思えるんだからロックなんだろうね。「Welcome To The Jungle」での華と毒はいつまでも健在かもね。あのノリはやっぱりかっこいい。あと10年くらいしたらオリジナルメンバーで再結成してみるとまた良いかもしれないなぁ・・・と昨今の大物バンド再結成を見ていると思う。

 結局好きなのか?って言われるとう~ん・・・どうなんだろ?なくても生きていけるけど聴いてみるとかっこいいバンド、かな。



Hanoi Rocks - Two Steps From The Move



 NYドールズ直系のロックンロールバンドと言えばハノイ・ロックスしかないでしょっ!何故かフィンランドから同じ香りを持つバンドが80年代になって登場。更にケバくグラマラスで毒を持ったロックンロールバンドで日本でも凄く人気があったハズ。まぁ、マイケル・モンローのルックスの派手さがダントツに印象に残るワケだが、8ビートギャグでの盛り上げ方もあったからなぁ(笑)。

 それはともかく、イギー・ポップやNYドールズに輪を掛けたような演奏の下手さに驚く(笑)。ファーストから「ミステリー・シティ」に至るまでの作品は激しさや曲のかっこよさはあるもののとにかくバラバラで聴くのが大変(笑)。でも、かっこいいんだよ、ホント。「Maribu Beach Nightmare」なんて誰でも知ってるだろうしさ。ライブ盤「All Those Wasted Years」なんて凄い飛ばし方で、それこそアリス・クーパーやイギー・ポップのカバー曲やってるんだけど、これが凄いんだな。映像見てても凄いパワーだし、ロックバンドって感じ。珍しいのはサックスが登場する点だろうね。マイケル・モンローがあれでサックス吹けるってのが驚くんだけど、結構ロックにサックスはハマるんだな。

 で、アメリカ進出するんだけど、この時のプロデューサーにボブ・エズリンを迎えたワケだが、相当やり合いがあったらしいね。今までの自己流と音楽として売るための徹底さがエゴのぶつかり合いになったみたい。ま、そりゃ、どっちの言い分もわかるんだけど、結果論としてはボブ・エズリンのプロフェッショナル感の勝ち。そして名作「Two Steps From The Move」が生まれたワケだ。CCRのカバー曲「Up Around The Bend」から幕を明けるこの作品はロックンロール満載の、そしてレコーディングでの演奏はもちろん上手く仕上げているので聴きやすい。その分毒気が若干消えたけど、ジャケットでカバー(笑)。ここにハノイ有りって感じにしっかりとアピールできたんじゃないかな。「High School」とかいいしなぁ。あ~、それ以降どれもいいなぁ、クサいけど「Million Miles Away」のサックスとかさぁ、いいんだよね。で、アメリカ行って当時新進バンドだったモトリー・クルーと不良青年同士で仲良くなっちゃって、結局ラリったままヴィンス・ニールと一緒に車に乗ったドラムのラズルが事故死。以上、みたいな感じ。まぁ、ロックンロールらしい話なんだけどさ。

 それから20年後、まさかのハノイ復活。アンディ・マッコイとマイケル・モンローの二人だけで再生誕なんだけど、その時のアルバム「Twelve Shots on the Rocks 」が気合い満点で最高にかっこいいんだよ!その勢いでワールドツアーして日本にも来たので行きました~。驚いた。滅茶苦茶カッコいい!って当分ハノイ漬けの日々だったなぁ。そうそう3月には過去のカタログも含めて全部リマスター盤紙ジャケCDがリリースされるらしい。そういう売り方するバンドでもないと思うけど、まあファン層が広がるならいいのかな。そういえばNYドールズの再結成には元ハノイ・ロックスのベーシストサム・ヤッファが参加していたな。ロックンローラーだなぁ。ちなみに彼はジョーン・ジェットのバックにも参加している。アンディ&マイケルのハノイは相変わらずかっちょいいぜ!

New York Dolls - New York Dolls

New York Dolls Too Much Too Soon Rock 'n Roll

 ロックンロールの定義:毒がある、かっこいい、ヒネてる、ストレート、ノリがいい、近寄りがたい、などなど…。すなわちニューヨーク・ドールズそのもの。

 随分と色々なロックンロールバンドを聴いたけどニューヨーク・ドールズほどロックンロールという定義が見事に当てはまるバンドはいない。くどくど語る必要はないんだろうけど、ロックンロールはブルースから派生したものだし、そこから発展したロックは多ジャンルの何かと融合したもの…例えばプログレはクラッシックやジャズを持ち込んだものだし、ポリスクラッシュのようにレゲエやスカを持ち込みこともある。またはモータウンやソウルを持ち込むものもある。いわゆるロックの世界。しかし純粋なロックンロールはコレだ、っていうバンドはほとんど存在していないと思うんだよね。プレスリーだってカントリーだしね。

 ところがニューヨーク・ドールズのサウンドは完璧に純粋なロックンロールなのだ。ラモーンズ当たりも近いところにいるんだろうけどちょっと趣が違うので、やっぱドールズ。こないだ再結成して来日公演もやったみたいなんだけど、ヨハンセンの意気込みだけでできたようなものだし…、余談だけど確かザ・スミスのモリッシーが再結成を実現させたらしい←ニューヨーク・ドールズのファンクラブ会長だったとか?よーわからんヤツ(笑)。

 この余興は随分と一部で盛り上がったみたいなんだけど、やっぱり当然ながら1973年リリースの早すぎたパンクアルバムと言われたファースト「New York Dolls」が良い。純粋なロックンロールのオンパレード。何の香りもしない、純粋なロックンロール。ギターを始めるならここから始めればロックンロールって何かがよくわかる。ボーカルを始めるならここから始めるとロックンロールの歌ってのがわかる。まぁ、上手い下手ってのはそこからの努力だが、スピリットとしては絶対だね。どの曲を切り取ってもとにかくロックンロール。ギターはもちろんレスポールJrを掻き鳴らすジョニー・サンダーズのフレーズが特徴的でとにかくエッジが立った耳を引きつける音でしかも軽快だから疾走感が凄い。ヨハンセンの歌はミック・ジャガーと比較されることが多いんだけど、ま、そういう歌い方かな。アメリカ人だからもっと堂々としてるって感じだね。それでいて二人のギターの絡み方というかアレンジがきちんとしていてあんまり語られないけどツインギターの魅力もしっかりと持っているんだな。

 ケバいメイクと底の厚いブーツ、純粋なロックンロールサウンド、ジョニー・サンダースの逆毛の立った髪型、どれもこれも衝撃的でかっこいいという形容詞以外に浮かばないバンド。セカンドアルバム「Too Much Too Soon」のジャケットではライブの1シーンが切り取られていて、滅茶苦茶かっこいいんだけどね、どんなライブを繰り広げていたんだろう、凄く気になるね。ライブ盤なんかじゃダメなんだよね、映像がないとさ。でもナマで見たら一発で昇天だろうなぁ。





Alice Cooper - Billion Doller Babies


 アリス・クーパーという名前を初めて聴いた(活字で見た)時の印象…、とにかく美しい夢のような格好をして車で登場する歌手なんだろう、みたいな想像でした。アホですが(笑)。…ところが現物を見ると「!?」なワケで(笑)。しかもバンド名だったとは思わなかった。ん~、懐かしい思い出。

 そんなこともありましたが、最初に聴いたのはスタンダードに「School's Out」。そこから1st,2ndに戻ってって、70年代ロックの王道の一員なんだと認識できてから素直にコンセプトアルバム的なところでハマったのが「Billion Doller Babies」「Welcome To My Nightmare」の二枚。まだまだ映像を簡単に見れる時代ではなかったので、ライブの衝撃は見聞のみで動いているのを凄く見たかった記憶がある。それでも「Billion Doller Babies」のトータル性はよくわかったし、印象深いかな。楽曲そのものも上手くまとめられているしバンドも結構上手かったしね。ギター二本ってのも音色が豊富だった理由だろうけど、これだけのコンセプトって凄いなぁと単純に思った。まだ歌詞がどうのとかはなかったんだけど今聴くと結構シュールだったりコメディだったりするみたいね。ちょっと前に二枚組のリマスター盤が出たらしくて、二枚目には1973年当時の「Billion Doller Babies」ツアーでのライブ音源が収録されていて、見事そのまんまに近い形で演奏している。ギロチンとか小細工が色々とあったのかなぁ。

 しかしあまり深みにはまらなかったのは作品毎の差が激しかったからかな。アリス・クーパー…お伽の国のアリス…だったんだけどなぁ、見たらヘビを加えた怪物なんだもん。ちょっとショックだったかも(笑)。

Iggy Pop & The Stooges - Raw Power


 恥ずかしい話だが、つい最近になってようやくイギー・ポップの「Raw Power」を初めてマジメに聴いた。ガキの頃に聴いたら結構ハマったかもしれないな、なんてちょっともったいない気がした。もう少しだけでも早く聴ければもっと熱いレビューが書けただろうに…。

 で、ようやくマジメに聴いた感想………ヘタクソ(笑)。

 わはは~、ってなことはロックの世界ではどうでもいいことなんだけど、さすがにそう思った久々の音だったかな。しかし、初っ端から熱いアルバムで、それでいて個性が多岐に渡っている作品で、なるほどアチコチで元祖パンクの名盤と呼ばれるワケだ。歌声の多才さ、過激さもさることながらこのギターの音のエグさが耳について刺激的なのかもしれない。リリースは1973年と言うからもうボウイとは接触済みで立派にカリスマだった頃、そしてもっともはちゃめちゃな人生を生きていた頃なのだろうな、それが見事に音に表れているんだろうか、聴いているとエネルギーが溢れ不満解消にピッタリかもしれん。

 今までボウイはよく聴いたけど、その流れの延長線にイギーがいたので「Idiot」とかボウイプロデュース作品は聴いていたけどボウイの作品の一部として聴いていたのでストゥージーズ時代に手を出さなかった、そしてパンク側からもUK勢は当然だけどUS勢だとパティ・スミスとかラモーンズくらいからだったので丁度聴く機会がなかった、それ以前だとニューヨーク・ドールズだったし…、縁がなかったんだろうなぁ、これ凄いアルバムだよ。あぁ…これからイギーにハマるって情けない(笑)。

P.S.
広島の友人T氏よ、面白いCDをありがとう。

Billy Idol - Devil's Playground


 いや、まさかこの人のことを書くことがあるとは思わなかった。こないだまでのカンタベリープログレ路線は何処へやら(笑)…。12年ぶりに新作アルバムをリリースしたらしくて、ふとしたきっかけで聴く機会があったので聴いてみたら驚いた。なのでいきなりここで登場なのでした。

 ビリー・アイドルと言えばジェネレーションXでデビューしたトンガったパンクバンドなんだけどイマイチメジャーに成り切れなかったバンド、というイメージ。でもって、80年代にはちょっとイメージを変えてはいたけどねじれた唇と革に包まれたスタイルで結構突出したロッカーとして君臨していて、ヒット作「Mony Mony」で彼のライブの姿をテレビで見た時の姿が印象的。その頃一番売れていた時期だったと思うんだけど、ギタリストには名手スティーヴ・スティーヴンスという実に覚えやすい名前の人間を配置して、結構ルックス的にも格好良かったよな。で、この人テクが凄いのさ。でもビリー・アイドルって基本的にパンクで売ってる人なので、どんな上手いヘビメタ系ギタリストが脇にいようが、どんなヘヴィーなリフでヘヴィメタ風な曲になろうが、パンクらしく聞こえてしまうところが面白くってね。80年代のベストアルバムもついでに聴いてたんだけど、なんとポップな音作りをしていることか。彼の持ち前の良さの半分も出せてないってのを今聴いて気付いた。これでファンが付いたんだから80年代って凄い。

 で、昨年リリースされた新作「Devil's Playground」は相棒スティーヴ・スティーヴンスを呼び戻して気合いの入った一発。これが凄くストレートにかっこいい。ロックだね。近年の技術で録音されているのでパワーはあるしエッジは立った音してるのでラウド感が凄い。それでもって、やってる曲やリフや曲の骨格なんかは80年代のままなので、今の時代にはない音楽だね、これ。新鮮。もう40代半ばくらいでしょ?かっこいいし聴きやすい。最近あんまりハマる音楽がないので古いのばかり聴くんだけど、こういうのなら新しく聴けるかなぁ。新しくないけど新しい。プログレで美しい~って思ってたのが一気にロック全開モード(笑)。

Slapp Happy - Casablanca Moon


 ヴァージンレコードの話が出たところで…、マイク・オールドフィールドのような前衛的な音楽を最初からリリースするという実験色の強いレーベルのイメージがあったワケだが、それでも拒絶したサウンドというものがやっぱりあったんだなぁ。それがアマチュアレベルのものだったり音楽的価値がないものであれば別に何とも思わないんだけど、そうじゃない作品なのでちょっと不思議。まあ商売センスに長けた人間もいたってことだろう。カンタベリー系譜の中でももっとも難解且つ発展しているバンドはヘンリー・カウ周辺なワケだが、その前身…というかまぁいいや、ややこしい話はどこかのウェブサイトで見てもらうとして、ダグマー・クラウゼが最初にメジャー(?)になった記念すべきバンド、Slapp Happyのファースト「Casablanca Moon」のポップさを堪能してみた。

 …とは言っても全くメジャーではないアングラなアバンギャルドバンドとして語られることがあるが故になかなかこのファーストアルバム「Casablanca Moon」のポップさが浸透してないのもある。何も知らずに普通にラジオや店頭なんかでこれが流れていたらもっと自然に手を伸ばす人も多いんじゃないかな。ケイト・ブッシュがあれだけメジャーならばこの「Casablanca Moon」もそれなりにメジャーでもいいはず。そう、そんな感じの音楽なのだ(…と言ったら怒られるかもしれんが)。切ないバイオリンとピアノが奏でられ、七色変化のダグマーの美しい歌声が鳴り響く知的で極上のポップスなんだけど、やっぱりどこか暗さとロックさとカンタベリーさがあるんだよな、ここがアングラな理由なんだろう。しかし一聴した限り、大変極上サウンドで聴きやすいのは間違いないのでもっと違った括り方で語られた方が面白いはず。

 ちなみにこのファーストアルバム「Casablanca Moon」が何故にヴァージンに拒否されたか。元々は今やCDでも聴ける「Acnalbasac Noom」というアルバムとして1973年にドイツの有名なバンド、ファウストをバックに配して録音された作品だったのだが、そのあまりにもドロッとしたバンドの音には受け入れられなかったようだ。そのドロさを取っ払ってイギリス人のミュージシャンを使ってさっぱりとしたポップス調に仕上げられたのがバージン盤「Casablanca Moon」なワケで、そのいきさつがまるごとCDで聴けるというのも面白い。聞き比べて、どっちがいいかお試しあれ。もちろんどっちも良さはあるから一概に言えないけどね。ちなみに現行CDでは彼等のセカンドアルバム「Desperate Straights」とカップリングで二粒おいしいのでお得♪ こっちはヘンリー・カウがバックについたかなり前衛的なサウンドにダグマーの歌が相変わらずのポップさでのっかった摩訶不思議な音楽。以降Slapp HappyはHenry Cowに吸収合併されるのであった…。

Mike Oldfield - Tubular Bells


 カンタベリー人脈の中でも少々意外な、というかケビン・エアーズやバージンレコード絡みで語られる有名なアーティストにマイク・オールドフィールドがいる。少年時代から早熟な音楽少年で、姉のサリー・オールドフィールドとのサリアンジーってバンドを組んでいたり、先のケビン・エアーズのバックでベースを弾いていたりしたというのもあり、割と知られる存在だったようだが、そのひねくれ者(?)の少年は人と演奏するよりも自分一人で作業を進める方が良いモノができると信じていたようで、実際に一人で全ての楽器をこなし録音を行ったアルバムが「Tubular Bells」なのだった。1973年リリースということらしいが、そのいきさつも結構面白くって、一人で録音したデモテープを各レコード会社に送りつけたらしいんだけど、誰も相手にしてくれなくて(そりゃ一曲20分なんてのはなぁ…いくらプログレ全盛時代と言えども無理だろうよ)、当時新興レーベルを立ち上げるかどうかってタイミングだったバージンレコードがベンチャー精神に乗っ取って契約し、バージンにとっても最初のレコード発表アーティストとなったワケだ。

 アルバム「Tubular Bells」は2000回とも3000回とも言えるオーバーダビングが繰り返されマイク一人で創り上げられたようだが、そのバックボーンには良く1975年に素晴らしいソロアルバムを発表する元Jade Warrior(元ジュライ)のトム・ニューマンの助力もあったらしい。

 で、アルバムの内容なんだけど、正直、寝る(笑)。いや、ホント。聴くぞと云う意志を明確に持たない、あるいは音楽的な部分には興味が亡くっていわゆるロックだぜ~って感じのリスナーには退屈きわまりない音楽だと思う。自分でもそうだったし(笑)。ところが、だ、ちょっとその気になって聴くとイントロの繰り返されるリフレインから徐々に変化していくサウンドと紡ぎ上げられる楽器の音色の美しさにひたすら惚れ込んでしまうのだ。タイトルの「Tubular Bells」の響き渡る音色に聞き惚れてしまってからもまだまだ余韻をたっぷりと楽しみながらいつの間にかこのミニマルミュージックは終わりを迎える…、そう、聴いていると実に時の流れが速い、というよりもあっという間に時間が経ってしまう、そんな美しさと繊細さを秘めた心表れる優しい作品。そして一人でこれほどの楽器を19歳にして演奏してしまう技術も素晴らしい。ところどころで聴かれるフレージングや音使い、浮遊感とアバンギャルド、ポップと変拍子など実にカンタベリーサウンドから多くを学んでいるとも言えるかな。

 映画「エクソシスト」のテーマとしてこの作品の冒頭のイントロが使われたことで、このアルバムをかける=恐怖という印象を持つ人も多くってね、もったいない。ちゃんと聴いてみればそれがどんなに牧歌的に展開するか聴けて幸せな気分になれるかってわかるんだけどね。ま、そのおかげでバージンカンパニーは今じゃ立派な大企業、このアルバムのヒットがなければあり得なかったかもしれないんだから、この独断行為は否定できないんだろうな(マイクは映画音楽になることを知らなかったらしい)。

 ともあれ、歌は一切入っていないインストの環境音楽的に聴ける作品なのでプログレとかどうのとか言う次元ではなく美しさを聴いてみると幸せに浸れます。絶対にブリティッシュでなければ出てこない音楽。

Hatfield & The North - The Rotter's Club

The Rotters' Club Hatfield and the North Egg

 先にEggというバンドを書いておかなければいけなかったのかな。でも、まあ気分的に盛り上がったのでやっぱりカンタベリーロック随一の名盤と呼ばれるHatfield & The Northの「The Rotters' Club」を聴きたくなってしまったのでいいでしょ(笑)。いや、何故かっつうとですね、このバンドの構成がこないだ書いたマッチング・モールから抜擢されたギターのフィル・ミラーと昨日書いたゴングのドラマー、ピップ・パイル、ちょっと前に書いたキャラバンのリチャード・シンクレアがベースと歌、Eggから参加したデイヴィ・ステュワートが鍵盤なワケですよ。ま、その辺はスティーブ・ミラーだったりデイヴ・シンクレアだったりしたみたいだけどね。要するにカンタベリーロックシーンってこういう人達が自然と交流していていつの間にかバンドが出来上がってるみたいな感じなんだよね。で、やってる音楽が凄い。絶対的に完成度の高い全てを含んだ音楽と云えるのかな。あ、ブルースだけはないけどね。こないだまで散々ブルースを書いていてこんなにブルースの全くないサウンドにハマってるってのも面白い自分の趣味なんだけど(笑)。

 ファーストアルバムは1974年にリリースされていて、同じようにカンタベリーそのものって感じなんだけど、ちょっと混沌としてる印象。でも、事故で半身不随となってしまったロバート・ワイアットの復帰曲も収録しているので、こういうところがカンタベリー人脈でしょ。やっぱ、いいんですよね、これも。そして翌年にこの「The Rotters' Club」をリリースするんだけど、もうねぇ、ジャジー、サイケ、変拍子、プログレ、ポップ、アバンギャルド、ユーモア、浮遊感、切なさ、ドラマティックっていう音楽の要素を全て揃えていて、もちろん演奏も上手いし、歌も上手い。だから聴きやすい。そういえば、バックコーラスにはあのバーバラ・ガスキン嬢も参加しているんだよね。まぁ、デイヴ・ステュワートがいるんだからおかしくないけど(スチュワート&ガスキンっていうユニットも透明感あってイギリス的でなかなかオススメなんです)。

 それにしてもこういう音楽ってのはどうやって作って演奏するんだろ?やっぱ楽譜書くんだろうか?ロック畑にいると楽譜を見て、なんてのはあんまり多くないと思うんだけど、これくらい完成度の高いサウンドになるとやっぱ音楽家の演奏だから楽譜なんだろうなぁ。でも途中のどう考えてもアドリブっつうパートなんてのは楽譜表現じゃないだろうし、って思うワケですよ。もちろんバンドという単位の話なのでできてておかしくないし、実際聴けるんだからさ。感性が近い人達がこんなにいっぱいいるってのがカンタベリーの地方性なんだろうか。まあ、いずれにしても言葉では絶対に表現できない落ち着いた大人の、そしてイギリスでしかあり得ないまろやかでエッジの立ったサウンドはプログレというジャンルを大きくはみ出ている素晴らしいアルバム。ちなみにアメリカ盤ではボーナストラック付きで出てるのでお得♪

Gong - Camembert Electrique


 ここまで来たらやっぱりゴングでしょう~、ってことで超名盤!の「Camembert Electrique」です。永遠のヒッピー、デヴィッド・アレンの話はソフトマシーンの話題を紐解いているとよく出てくるのでご存じの方も多いと思いますが、、、結局バンドでフランスツアーへ行ったら麻薬常習者だったアレンの帰国が許可されずにバンドを脱退せざるを得なかった人です。で、またフランスでバンドを組んで同じようなソフツを追随するかのようなサウンドを創り上げてしまった天才の物語という信じられない人です。こないだ初めての来日公演を行ったみたいなんだけど、今だにヒッピーのままだそうな。う~ん。

 ファーストアルバム「Magick Brother」で世に出たゴングなんだけど、いわゆるサイケ、ドラッグ感バリバリの浮遊サウンドでもちろんアレンの才能豊かな音楽性(?)が垣間見れたんだけど、やっぱりねぇセカンドアルバム「Camembert Electrique」です。初っ端の「Radio Gnome」の効果音から「んん?」っと思わせながら素晴らしきカンタベリー的ロックの名曲「You Can't Kill Me」。どこかで聴いたことのあるような独特のカンタベリーメロディーに乗せたかっこいいロック。続いての「I've Bin Store Before」なんかもボードヴィルというのか、、、同時期のキンクスがやり始めていたような何でもありの感覚が見事。全体的になんとなくザッパのアルバムを聴いているようなコミカルな雰囲気がたっぷりと漂っていて、アレンのユーモアセンスが光る。サウンドはプログレと括られてしまうにはあまりにももったいないくらい多様性を持っているので、もっと適当なジャンルがあるといいんだけどね。後半の「Tried So Hard」なんてのもギターのカッティングとピップ・パイルのドラミングが凄くロックでかっこいい変態サウンドで良いんだなぁ。以降怒濤の佳作揃いでアルバム全体の印象を最後まで崩さない作り方はやっぱりこの作品が最高傑作って言われる所以です、はい。

 ソフトマシーン以上にバンドメンバーに変化の激しいゴングはアレン脱退後もバンドが継続されていつしか超バカテク集団のフュージョンバンドになっていくんだけど、そういう変化もソフツ的で面白い。当のアレン本人は相変わらず思い付いたらプレイする、みたいなヒッピー人なワケだな。才能ある人の生活は羨ましいですねぇ。

Kevin Ayers - Joy Of A Toy



 同じくカンタベリーポップの第一人者(?)の筆頭でもあるケヴィン・エアーズをついでに聴いてみるとやっぱり良い。ロバート・ワイアットのはどちらかと言うとシュールな面を持ったポップス感なんだけど、ケヴィン・エアーズのはボヘミアン的思想を持ったもっと明るい感覚、だから故に「Joy Of A Toy」なんだろうなぁ。ソフツのファーストに「Joy Of A Toy」という曲が入っているんだけど、そっちは全然曲調が違っていて、なんでソロでこのタイトルなの?ってのがあるんだけど、まあ、いいか。プログレに偏見を持っている人でもこの当たりのアルバムは実に味わい深いサウンドなので絶対聴いてみる方がいいと思うけどな。

 んでもって最初の曲が「Joy Of A Toy Continued」なんだな。これが凄く脳天気っつうか、軽快なオープニングを飾るに相応しいメロディーで、誰もが一度聴いたら口ずさみたくなるこのセンスはもっとメジャーに浮上してもおかしくないんだけどねぇ。しかし全編聴いているととっても面白くて、プログレというカテゴリに相応しいとはとても思えないんだけど、なにせ実に微妙なタイミングで入ってくる歌も楽器も効果音も、そして普通に聴いてたらなんとなくちょっとズレてるとしか思えない音階も浮遊感に輪を掛けているね。絶対出てこない音階なんだもん。ロバート・ワイアットのドラムもすごく良い感じで柔らかいしなぁ…、結局バックはソフトマシーンの面々が務めているという正にジャズと一緒で、リーダーが誰かによってアルバムががらりと変わるっていう楽しさ。そしてアルバムジャケットのセンスも抜群でしょ?カエルだよカエル!う~ん、そして中味は宝箱をぶっちゃけたような楽しさいっぱいのサウンド…。二作目「Shoooting At The Moon」も名曲「May I」を収録した名盤だし、正にカンタベリー的音使いのプロフェッショナルな音楽だよ。

 こないだ紙ジャケシリーズが出て、そこにはシド・バレットとケヴィンが一緒にセッションした時のシングル曲が何バージョンか収録されているので驚き。二人は一緒にバンドをやろうってことを話していたらしいんだけど、実現していたらどうなってたことか…。下手したらロックの歴史が変わってたんじゃないか?なんて空想しちゃうよね。

Matching Mole - Matching Mole


 カンタベリー独特のポップ感覚のルーツを探るのは大変難しいんだけど、紛れもなくそんなポップセンスが溢れており、聞いていると実にホッとすることが多い。どんなにジャジーなフリーフォームな演奏が繰り広げられていても、ちょっと一息的な佳曲が必ずあったりするものだ。メジャーなところではキング・クリムゾンのファーストにおいての「風に語りて」と言ったところだね。ただしカンタベリーのそれとは大きく異なる、ある意味では対極に近いくらいかもしれないな。

 そんなことでキャラバンの浮遊感に乗せられて、今日はマッチング・モールです。…って誰?って言われるのかもしれないなぁ。昨日もマイナーモードに入るといきなりコメント&トラバなしっつう状態だからなぁ(笑)。で、マッチング・モールはロバート・ワイアットソフト・マシーンのあまりにもフリーフォームなジャズ的音楽への方向性にズレを感じて脱退した後、またしてもカンタベリー一派と呼ばれる面々、キャラバンから脱退したばかりのデイブ・シンクレア、フィル・ミラーなんかと一緒に組んだこれもまたフワフワとしたバンド。何と言ってもファーストアルバムが最高に美しくて素晴らしい。結局ロバート・ワイアットの音楽センスがもの凄く輝いていた時期なのかもしれないんだけど、美しい、という言葉しか思い付かないもん。ソフト・マシーン「Third」アルバムは2枚組全4曲の収録なんだけど、C面に収められたワイアットの「Moon In June」の美しいこと。それまでのソフツの作品からしたら完成度の高い一曲、となるんだけど、3枚目のアルバムは他が全編ジャズなのでもの凄く浮いていた一曲だったんだな。

 んで、マッチング・モールファーストアルバムの一曲目「O Caroline」も「Moon In June」以上にコンパクトに美しい作品。これを聞かないのはもったいない人生だよ、ホントに。もちろん他の曲も浮遊感たっぷりのまさしくカンタベリープログレッシブロックとしか云えないサウンドが詰め込まれていてたまらんっす。ロバート・ワイアットのドラムも良いし、シンクレアの鍵盤も浮遊感の源になってるし、効果音も凄くプログレッシブで表現できない美しさがあるね。ま、ソフツに近いと言えば近いんだけどさ。ジャケットも可愛くて好感持てるでしょ?

Caravan - For Girls Who Grow Plump In The Night


 ようやくブルースから抜け出てきて、凄くブリティッシュなギターの入ったロックが聴きたくなったので、がらりと変わってキャラバンを引っ張り出す。プログレの中でも更に一ジャンルを築き上げているカンタベリー派の代表バンドで、これはイギリスでしかあり得ないっていう旋律や雰囲気が好きで結構よく聴く。一般的な作品としての評価では「グレイとピンクの地」が最高傑作として挙げられることが多くって、もちろんアルバムとしてのトータル性や音楽面でもすごく統一感があるっつうか、一気に聴けてしまうくらい完成された音楽なんだけど、個人的によく聴くのはギタリスト的聴覚も手伝うためか、その後の「夜ごとに太る女のために」っつう何とも人を食ったタイトルの付けられたアルバム。これがねぇ、凄いギターアルバムなんだって。いや、凄いソロがあるとか弾きまくってるってワケじゃないんだけど、でも全編に渡って軽いながらも歪んだギターのリフが曲を引っ張っているし、それに乗っかるメロディーやサウンドそのものは実に軽快で、一見どう聴いても単なるポップスにしか聞こえないくらい美しいんだな。

 まぁ、紐解くとそれまでのキャラバンってリチャード・シンクレアが主導を握っていて、だからこそプログレッシブな音楽だったんだけど、彼が脱退してしまったんだな。他にもメンバーが変わってるんで新生キャラバンの一作目っていうアルバムなわけだ。で、その音楽的主導を握っていたのがギターのパイ・ヘイスティングだったのでこんなギターらしいアルバムが作られたワケ。個人的には大正解のメンバーチェンジなんだけど、コアなファンにはどう映ったんでしょう?プログレの人って似たようなバンドをアチコチと移動するってのがよくあることみたいに感じているので、ある意味ジャズと同じでリーダーが誰かによって作風が変わる、みたいな部分あるって思ってるからなぁ。特にカンタベリー系の場合はそれが顕著な気がしていて、90年代にはキャラバンとキャメルが合体したミラージュってバンドを作っていたり、ソフトマシーンだって二枚と同じメンバーでアルバム出したことないし、その辺行くとハットフィールドからナショナル・ヘルスギルガメッシュとかソフトヒープ…、果てはディス・ヒートまで行くワケで、ワイルド・フラワーズから始まったカンタベリーの長い長い道は実に楽しく深い森ですな。ここを制するとブリティッシュロックが凄く面白くなるのは間違いないね。

 んで、話を戻すと、このキャラバン5枚目のアルバムではA面トップを飾る「Memory Lain, Hugh / Headloss」の軽快なギターリフから始まるサウンドが実に心地良い。ライブでも定番曲になっていたはずだし…。続く「Hoedown」もカッティングを交えた軽快なリフが中心のポップな楽曲だし、「Suprise Suprise」はもう永遠の名曲だよね。この軽快さは一体何がそうしているんだろう?素晴らしい。そういえば一昨年くらいからこの辺の伝説のプログレ連中がこぞって来日公演を果たしていて、マニアを泣かせているようだ。キャラバンは見たいなと思ってたけど、残念ながら行けなかった。う~ん、しかも最近のライブのDVDまで出してるんだよね。まぁ、テクニックがなくなってるわけじゃないので、いつのライブを見てもいいんだろうけど、やっぱり70年代に夢を描くよね。そしてこのアルバムのB面(アナログ時代の言い方か…)の組曲、「L'auberge Du Sanglier」が圧巻の出来映えで一気に聞き込める素晴らしさ。途中ソフトマシーンからの流用と思われるフレーズも使われているんだけど、この辺もカンタベリー音楽の面白いところ。

 このメンツで奏でられたライブ音源がアナログ時代にはなぜか「The Best Of Caravan」としてリリースされていたんだけど、実はキャラバンのメンバーも知らなかったようなので見事な海賊盤?なのかな。んで、それを知ったメンバーがその出来の良さに感動してかどうか知らないけどめでたくCDで「Live at the Fairfield Halls, 1974」としてリリースされたんだけど、これがまた良い!

Michael Bloomfield - The Lost Concert Tapes 12/13/68


 ジョニー・ウィンターがデビューする直前の1968年12月、マイク・ブルームフィールドは既にポール・バターフィールド・ブルース・バンドを脱退し、エレクトリック・フラッグでブイブイ言わせた頃なので、白人ブルースギタリスト第一人者としてはかなりメジャーな人だったはずなんだけど、そんな彼のスーパーセッション的ライブにジョニー・ウィンターがゲストとして参加しているのだ。ちょっと前に歴史的リリースを果たした「The Lost Concert Tapes 12/13/68」というCDでお目見えしたんだけど、「It's My Own Fault」っつう曲で結構な時間二人でバトルしているんだけどこれがなかなか良い感じで、ブルームフィールドのギターだって一番脂の乗っている時期だし、ジョニー・ウィンターにしたってタダでさえ荒っぽいテキサスブルースなのに若さもあって更にギラギラした感じがまた良い。

 もちろん他の曲にしたってブルームフィールドがギターを弾くわけだから悪いはずがないんだよなぁ。まあ、バックの面々とかあんまりカッチリと出来てない部分は多いんだけど、それよりもこのテープがきちんとした形で世に出てきて、歴史を物語ってくれるっていう事実の方が重要だったかな。1968年の12月、スーパーセッションの元となったであろうライブと来たら気になるでしょ。スーパーセッション後の「フィルモアの奇跡」でもいいんだけど、もっとハコっぽい感じのライブでリリースされた時に聴きまくったなぁ。レスポールってこんな音出るんだもん。

 で、未だにCDになってないのであまり知られていない感もあるんだけど「Live At Bill Graham's Filmore West」っていうブルームフィールドのアルバムがあって、この演奏もかなり凄い。面白い。続編というか同じライブをニック・グレイヴナイツ側からリリースした「My Labors」ってのはCD化されてるんで聴けるんだけどね、やっぱマイクの1968年から1970年頃までのプレイはどれも聞き逃せません。

Johnny Winter - And Live


 どうにもブルースギターヒーローシリーズから抜け出せないでいるんですが、伝説の100万ドルの男、ジョニー・ウィンターにハマってみました。ちょっと前に新作をリリースしているので、一応現役なんだけどさすがに元々アルビノだからなのか単に歳のせいなのか、以前の煌びやかなギタープレイではなく少々寂しいものがある作品でした。2003年のライブ映像なんてのも出ているんだけど、まだ見てない。…というかあまり見たくないなぁ。やっぱジョニー・ウィンターは70年代の全盛期が一番カッコイイからそのままのイメージにしておきたいんだもん。

 てなことで、多々ある作品の中で、というかキャリアの中でもっともロックだった頃はやっぱり1970年リリースの三枚目「Jonny Winter And...」の頃でしょう。もちろんスタジオ盤よりもライブで本領発揮する人なのでその後の「Live Johnny Winter And」ってのが一番聴きやすくてスカッとしたい時のお気に入りです。まあ、聴いたことのあるような曲ばかりなので、それだけと言えばそれだけなんだけどこのギターがすげぇんだ。テン・イヤーズ・アフターやヤードバーズもやってる「Good Morning Little Schoolgirl」ストーンズの「Jumpin' Jack Flash」…これなんかいつの時代のライブでも定番曲としてやってるくらい激しいバージョンだね。それからロカビリーのメドレーで「Great Balls of Fire - Long Tall Sally - Whole Lotta Shakin Goin' On」ってのもお手の物。で、最後はお決まりの彼の名前入りのところから自分の紹介ソング的に毎回演奏されている「Johnny B. Goode」。どれもこれも激しく早いテンポでプレイされてて息つく間もないって感じで良い。何が凄いって、トリオでこの音圧ってのもそうだし、やっぱギターの指裁きがブルースマンのそれじゃないよね。ロックギタリストとしても相当早弾きの部類に入ってくるので、1970年という時代性ではかなり突出していただろうなぁ。

 で、その昔ジョニー・ウィンターのライブを見たい、と思うと1983年のトロントのライブを収録した「Johnny Winter Live!」というビデオしかなくって今もまだDVDが出てないみたいなんだけど、ちょっと時代が違うけど見たいからなぁ、って感じで見たらぶっ飛んだ。激しいギタープレイはさすが、って感じで感心しきりなんだけど、途中でギター一本だけでソロプレイをかます。で、驚くのは人差し指と中指はベースラインをなぞりながら薬指と小指で高音弦でギターソロ弾いてるんだもん。ま、ラグタイムとかスパニッシュとかならそういうのもあるんだろうけどねぇ、ロック界ではあまりいないので当時凄く驚いた。で、また見たんだけどやっぱり凄いなぁとしきりに感心。多分70年代から80年代まで、もしかしたら90年代までこの人全然変わらないのかもしれない。いや、多分変わってない(笑)。

 そういえばセカンドアルバムのレガシーエディションもリリースされたばっかだ…。ここにも1970年4月のライブが収録されているので聴かなければ…。

Jimi Hendrix - Live


 やっぱギターも凄くて熱くて更にアドリブも強烈でライブとスタジオで人格変わって一番凄いのはジミヘンになっちゃうね。ロリー・ギャラガー聴いてたらジミヘン聴きたくなってきちゃって…、しかもスタジオ盤では満足できないので当然ライブ盤♪

 それにしてもジミヘンのCDリリース状況はもう収集つかないくらいになっていて、これから興味を持つファンなんかははっきり言って何から手を付けて良いか分からない状況だろうと思うんだけど、どうなんだろ?簡単に言えばジミヘン活動期は4年間しかなくて、ジミが意識して作ったスタジオアルバムは「Are You Experienced?」「Axis:Bold As Love」「Electric Lady Land」の3枚だけです。これだけでもボーナストラック付きやら再発時に曲の入れ替えやらモノ・ステレオとかジャケ違いとか色々あるんだけど、まあ最近のリマスターもので手に入れておけばいいんじゃないかな。スタジオ盤、というかジミが作ったアルバムとしてはこれでOKでしょ。で、問題なのは以降、なんだけど、その辺は適当にネットで探して研究するしかないのでここでは詳しくやりません~、大変詳しいサイトもあるので参考にしてみるといいっす。大変勉強になります、はい。

 そしてジミがもっとも輝いていたライブもた~~~~~くさんリリースされているんだけど、個人的に好きなものをよく聴いてます。
1968年10月のウィンターランド1969年2月のロイヤルアルバートホール、1969年5月のサンディエゴ、この辺が好きですねぇ。ウィンターランドはゲスト陣多彩なようですが、そんなことよりもライブそのものが好きです。クリームの「Sunshine of Your Love」のインストカバーバージョンはクリームを軽くぶっ飛ばしたかっこよさを持ってるし、「Spanish Castle Magic」なんかもスタジオ盤なんぞ何処へやらと言わんばかりの大アドリブセッション大会となってて、良いですね。それと、ブルース好き野郎にはたまらない、スローバージョンで奏でられる「Red House」ってのはもう最高に格好良い。終盤はロックオンパレードで言うことなしの熱い演奏。

 それから4ヶ月後のロイヤルアルバートホール公演は二週に渡って行われているんだけど二週目の24日は映画としてフィルム撮りされているらしいけど、まだ正式にリリースされてないみたい。CDではリリースされているので、昔アナログの時代からよく聴いていたなぁ、思い入れが一番あるかもしれない。「Little Wing」でノックアウトですね。もちろん演奏もフィルム撮りされただけあって凄いライブを繰り広げてます。ジミが毎回バンダナを巻いてステージに上がっているのは写真などを見ると一目瞭然なんだけど、あの中にマリファナを仕込んでおいて汗と共にしたたり落ちてくるのを舌で舐めながら演奏していたと言われているんだけど、このライブ聴いてるとホントそんな感じ。ギターの音と共に舞い上がります、はい。

 サンディエゴ公演は昔「Stages」って言うライブボックスセットに入っていたんだけど、一番熱いライブだったんでよく聴いてます。一応ノエル・レディングが辞める直前のライブみたいなんだけど、あんまり関係ないなぁ。ライブでのステージングはホント絶頂期なんじゃない?何やっても着いてくるミッチ・ミッチェルのドラムってのもホント頭が下がるよね。このライブも「Little Wing」かなぁ。「Killing Floor」とか「なまずのブルース」とかも好きなんだけど、、、いや、全部かっこいいんだけど(笑)。

 あ、後もちろんモンタレーのライブね。これは音も映像も伝説も全て好き。ジミヘンって変な逸話がいっぱいあって、モンタレーのライブでもそうだったらしいけど、ライブ終わった後って凄くエクスタシー状態のままなので無性に女が欲しくなるらしくて楽屋にグルーピーが待ってるらしいんだよね。あのパワーっつうかエネルギー見てるとそれも納得できるし、バンドやってる人ならわかると思うけど確かにテンション高くなるから、そういう気分もわかるよね。うん。

 んなことで、ジミヘン…、まあこんな稀代な人はもう現れないでしょうけど、やっぱり魂のままにギターを彩っていた魂の叫びをヒシヒシと感じるのはやっぱいいねぇ、ロックだよ。

Taste - Live At Isle of Wight


 ワイト島フェスティバルそのものの評判は音楽以外のトコロで芳しくないものというイメージがつきまとっているようですが、ここで登場したアーティストは以降のロック史に残るべきバンドも多く、なかなか侮れない。そんな中のひとつにこのフェスティバルへの出演をきっかけにステップアップしていったアイルランドの英雄ギタリスト、ロリー・ギャラガーがいる。この時にはまだテイストというクリームを彷彿させるような、と言うかクリームと時を同じくして同じようなことをアイルランドでやっていただけなので、別に真似していたワケではなく、感性が同じだっただけと見るのが正しい解釈、かな。もっともメンバーの力量に差がありすぎたので、時代を担うバンドにはならなかったんだけどね。それでもロリーのギター中心にバンドが演奏しまくるライブならではの様子をまざまざと記録した「Live At Isle of Wight」というライブアルバムには全6曲の収録ながらもそのブルースを基調としたアドリブブルースプレイの模様は痛いほど伝わってくる。

 基本的にオールドブルースの焼き直し、ロック的解釈による手法でギタリストが歌うバンドなので、やっぱりギターと歌がシンクロ、もしくは絡み合いが凄くあって、その分ワンマン的に聞こえてしまうのかもしれない…、この辺はジミヘンがバランス良いよね。クリームはクラプトンがメインボーカルじゃないからこういうシンクロはないし。まぁ、ジョニー・ウィンターとかやっぱワンマンなトコロではこういう感じになってしまうのかな。もっともまだ若い頃のロリーだから、ってのはある。後にいくつも名盤をリリースしているけど、それらはやっぱりライブ盤、なんだよね。エクストラトラックがいっぱい入ったCDもリリースされた「Live In Europe」とか「Stage Struck」とか紙ジャケが出たばっかの「Irish Tour '74」とかさ。まあ、どれも熱くてさ、何となくアルヴィン・リーと通じるものはあるよね。そうそう、「Irish Tour '74」ってDVDもリリースされてるの知ってました?見たいっすね、これ。

 この人のスタイルと言えば赤いタータンチェックのシャツにボロボロのストラトって感じでね、「Live At Isle of Wight」のジャケットでも見れるけど、死ぬまでこのスタイルで通したんじゃないかな。アイリッシュらしい頑固さっつうか…、ギターについては、結構器用なフレージングをキメてくれるし、どこを切り取ってもブルースの香りがするんだけど、コレっていうロリーフレーズってのがはっきりしなくって、ちょっともったいない。でもラジオとかで流れてもロリーのギターだよなぁ~ってのは分かるくらいのトーンは持っているんで、やっぱフレーズの問題はもったいない。まぁ、一般的にギターを弾く人じゃないとこの人の作品って入り込みにくいのかもしれないけど、ホントに熱いオトコで熱いギターを弾く凄いプレイヤーなんです。

Ten Years After - Live At Filmore East 1970


 The Whoの勇姿を一般に印象付けたのはもちろん映画「Woodstock」でのSGぶっ壊し&客席にポイ捨て事件だろう…って勝手に自分で印象深いことを書いているんだけど、同じくとんでもなくインパクトの強かったバンドがこのテン・イヤーズ・アフター。「ワイト島フェスティバル」にも出演しているので結構ザ・フーとは被ってるのかな。

 それはともかくとして、映画「Woodstock」「ワイト島フェスティバル」で見れるTYA(テン・イヤーズ・アフター)の勇姿は本当に強烈でした(しかしDVD 980円って凄いよな…)。特に「Woodstock」での「I'm Going Home」なんて凄いんですよね。指の早さもともかくギターのペグを半音ずつ下げていって曲に変化をもたらしながら、そしてそれを今度は半音ずつ上げていって元のチューニングに戻すという暴挙にはたまげた。それとベーシストのレオ・ライオンズの一人でハマり込むスタイルのベースってのもかっこよかったなぁ。アルヴィン・リーのワンマンバンドとして捉えられることが多いんだけど結構メンバーに恵まれてる人なんだよね、ジミヘンと同じでフロントの人間が凄すぎるんだろうな。

 んで、スタジオ盤ではタイトル通り名盤中の名盤として語られることの多い「Ssssh」がやっぱり一番聴くんだけど、時系列的には丁度1969年8月の「Woodstock」と1970年8月の「ワイト島フェスティバル」の間に位置する1970年2月のフィルモアイースト(!)でのライブが素晴らしい音でマスタリングされた「Live at the Fillmore East」という二枚組がリリースされているのはご存じでしょうか?TYAのライブアルバムっつうと「Recorded Live」なんですけど、それよりも全然段違いに凄い演奏を丸ごと記録している「Live at the Fillmore East」はオールドロックファンには絶対にオススメ!あの「Woodstock」でのぶっ飛んだ演奏そのままの勢いで全編弾きまくり歌いまくりカバーしまくりの素晴らしいライブ盤。やっぱこの人達はライブバンドです。最後は先のクリームで有名な「Spoonful」ってのも独自解釈で弾きまくってまして、なかなか面白いです。この時代ならアルヴィン・リーがTYAでクリームを追い抜くなんてこともマジで考えられたんじゃないかな。個人的にはこの「Spoonful」の方が色気があって好きだけどね。

 そんなことで、60年代末期から70年代にかけて活躍したTYAは初期が最高にかっこいい。以降は敢えて云うならば楽曲のセンスが単調すぎてしまい、オリジナリティを確立できなくってしまった感もあるんだけど、それでも時代にマッチして滅茶苦茶光り輝いていたこの時期の作品はもっともっと評価されて欲しいな。

The Who - Live At Leeds


 レッド・ツェッペリンに対抗できるもう一つのバンドとしてはザ・フーを於いて他にはないでしょ。スタジオワークに於ける完璧さの追求はジミー・ペイジもピート・タウンジェンドも似たような側面を持っているし、一変してライブに於ける破天荒さというかアドリブプレイによるバンドらしさ、バンドサウンドの熱さやオフステージでのワイルドバカ騒ぎ加減でも両バンドともとんでもない伝説を幾つも提供しているという共通項が多いが、ザ・フーの日本に於ける唯一の失策は全盛期に来日公演を行わなかったということだろう。これにより日本での伝道師の数が圧倒的に少なくなり、なかなか本来の意味での人気が獲得できていないし評価もツェッペインほどではない。テン・イヤーズ・アフターロリー・ギャラガーユーライア・ヒープやフリー、ジェスロ・タルなどどれも全盛期に日本公演を行ったが故に今でもしっかりとそれなりにステータスを保ち、人気が高いというものだ。ま、終わったことだし日本での評価なんてピートは気にしてもいなかったからしょうがないんだけどね。それでも必ずアルバム評論になると顔を出すのがこの「Live At Leeds」

 アナログ時代では海賊盤に対抗して、というか海賊盤を真似て見開きジャケットにスタンプ押し、更には12種類のおまけ付きでリリースされたのが最初で、実は青スタンプ盤はオレンジスタンプ盤、黒スタンプ盤などプレス回数やリリース国によって微妙に異なっていたりするコレクター泣かせの一枚でもあるんだけど、CD初期までを含めて当然ながら全6曲の収録という驚異のライブ盤だった。1970年当時のザ・フーのイメージなんてたかだか3分間ポップスから毛の生えたものをやっているバンドで、まだまだ「Tommy」に於ける業績なんてのもそんなに滅茶苦茶評価されてたワケでもないだろうし、もっとも評価されていたとしてもこれほどまでのライブバンドとは誰も想像しなかったはず。ところがこのアルバムでは3分間ポップスの片鱗を残していたのは「Substitute」だけで、初っ端の「Young Man Blues」からいきなり超ワイルドなハードロックアドリブバンドサウンドが爆音で鳴り響くワケさ。「Summertime Blues」なんてエディ・コクランを知っていたとしてもそんなの全くわかんないくらいかっこいいロックフレーズに変わっているし、「Shakin' All Over」だってZep真っ青のアドリブバンドプレイで、クリームを超えているのは間違いない。でもって、知っているはずの「My Generation」「Magic Bus」って曲は完全にライブでは変貌している曲なので目から鱗が落ちる状態で、何コレ?って感じ。凄いんだ、これが。これこそザ・フーのライブだよ。

 …って25年間リリースされ続けたこのアルバムも一連のデジタルリミックスリマスターによる再発時に一発目としてリリースされたワケなんだが、そしたら何と当日のライブから「Tommy」以外の曲をほぼ全て収録した「25周年記念盤」ってのが出てきて、更に目を丸くして聴くことになった。お~、マジかよっ!ってくらい衝撃的なこのライブ盤の拡張版はアナログ時代に聴いていた驚きを更に倍増させるだけのパワーを備えていて、ザ・フーというバンドの真髄を表現してた。初っ端からベーシストの歌う「Heaven And Hell」ってどういうことよ?普通そんなの考えないよなぁ~ってトコがザ・フーなのだ。もうね、驚いて聴きまくったね。

 …って5年後、今度は「30周年記念盤デラックスエディション」ってのが二枚組でリリースされて、「Tommy」部分も収録した見事なライブアルバムとしてリリース。ん~、また手に入れて聴きまくりましたよ。本当にザ・フーというライブバンドの全貌がわかってきて面白い。ザ・フーのMCはほとんどがピートによるものでちょこちょこと話をするんだけど合間合間ではキースが後ろからチャチャ入れてたり突っ込まれてたりして凄く和気藹々って感じが収められていてね、そんなのからいきなり爆音のライブ演奏になるんだから凄い。

 1970年当時のシーンの状況を見るとやっぱり飛び抜けた存在だったことは想像に難くないし、もっともっと語られるべきバンドだし、「Live At Leeds」については一家に一枚…どころか3枚(笑)はあってもいいんだろうなぁなんて思います。同じ時期のライブを収録した「ワイト島ライブ」ってのも映像もあってオススメなんだけど、内容的にはやっぱり「Live At Leeds」かなぁ。

 やっぱこれこそロックだ!

Led Zeppelin - Led Zeppelin

レッド・ツェッペリン
 遂に本ブログに登場してしまった大物中の大物です。本人にしてみるとビートルズやストーンズよりもどんなバンドよりも敬愛する史上最高のロックバンド、レッド・ツェッペリンです。自分の音楽のルーツは全てここにアリですから(笑)。その原点も原点のファーストアルバムから素直に進めますので、まあ、いつかは最後のアルバムまで行くでしょう。あ、途中そんなこと忘れて突如として再登場する可能性は十分ありますので、覚えなくて良いんですけどね。

 1969年初頭にリリースされたファーストアルバムは36時間で録音されたらしいんだけど、その分熱気が籠もった、そしてロックとはこうあるべきだ、的なアプローチも織り込まれている完璧な作品で、それでいてしっかりと多岐に渡る音楽性の幅の広さを見せているというジミー・ペイジのセンスをたっぷりと感じさせる代物に仕上がってます。

 冒頭の「Good Times Bad Times」…、ギタリスト諸氏、このリフでのノリを体現できるか?ベーシスト諸氏、同じくノリ及び流れるようなベースラインをモノにできるか?ドラマー諸氏、片足ワンペダルでこのベードラを難なく、そして常に一定のバランスで叩けるか?ボーカリスト諸氏…論外。…みたいな感じなのでやっぱいつ聴いてもバイブルです。「I'm Gonna Leave You」では一転して美しい生アコギの音色が世界を包み、アナログの美しいリバーブが空間を満たしながらプラントの情緒ある歌声で始まるが、中盤からは獣のような叫び声と嵐のようなバンドサウンドが奏でられ、それの繰り返しが幾度か繰り返された後、静かなアルペジオで終焉を迎える静と動が見事に表現されたアレンジ。原曲からのパクリだろうがカバーだろうがこの凄さの前では語る必要なし。そしてまたリバーブたっぷりに地の底から鳴っているかのようなマイルドなフロントピックアップでしか出せないチョーキングの音が空間を包み、超どブルースが始まる。曲中はギターと歌がユニゾンしていて、途中では古くはコール&レスポンスと呼ばれた、まさしくツェッペリンくらいでしか大きく取り上げられることはない、プラントとペイジの掛け合いはどんなフロントチームにも出せない空間を醸し出している。その重く熱い演奏はプラントのハープで終わりを告げるが、いつの間にかベースによる半音下り進行の怪しげなリフが刻まれる…、この曲こそがレッド・ツェッペリンというバンドの全てを表現しているが、ライブでは最長45分を超える時もあったクリームにはできなかった楽曲としての完成度の高いアドリブソング。DVD「スーパーショウ」やツェッペリンの「DVD」
で見られるスーパーショウでのライブ演奏はデビュー直後だけに凄い演奏を目の当たりにすることができるので絶対に見ておいて損はしないね。

 B面に行くと(B面って言い方、古いな…)、「Your Time Is Gonna Come」の不思議な音色から始まり、Zepの音楽性の広さを感じるのはこういう曲だね。立て続けに始める「Black Mountain Side」はジミー・ペイジのダンエレクトラギターによるインストソングだけど既にDADGADチューニングで弾かれているところがギタリストとしての才能の片鱗が見え隠れするところ。もちろんフレーズの意外さや巧さも当然のこと。よくバート・ヤンシュの作品のパクリと言われるが、全くその通り(笑)。でも当然ながら圧倒的にペイジのバージョンの方がロックなワケ。それでいいんだもん(笑)。で、不思議なエンディングが終わると「Communication Breakdown」のあのEリフが鳴る。まだテレキャスでのレコーディングだからレスポールのあのぶっとい音じゃないところがかわいいんだけど、それだってとんでもないギターソロの音してるよ。ペイジ18番の手癖だけで弾かれているんだけど、終盤に差し掛かったあたりからのオブリソロなんかも結構聴き所。そしてプラントのブルージィーな歌声からの「I Can't Quit You Baby」はペイジのギターとの絡みが実に面白い変拍子なブルース。リズムだけでは絶対にできないこの曲こそバンドの醍醐味でもある一曲で、ペイジのギターもボンゾのドラムもジョンジーのベースも全てが絡み合った素晴らしき作品。一発録音じゃなきゃできないでしょ。そして最後は軽快なリフで始まる「How Many More Times」。まぁ、パクリの境地でもあるんだけど、そんなことよりもこのレコーディング時点で既にノンクレジットだけど「Hunter」とのメドレー作になっているワケで、この辺の鍛え上げられなければ出来ない自然な流れは構成を考えてできるもんではなかろう。計算して、というものではなく即興で、バンドでしかできない空気感で出来上がっているこの雰囲気はもの凄いモノがある。特に合図があったりするものでもなく、そして一瞬にして元のリフに戻ってくる緊張感が凄いスリリングで、手に汗握って聴く代物。

 音楽的にはそんな感じなんだけど、実際よ~~く聴いていると音作りとかレコーディングの時のエコーや効果音、リバーブやマイクの位置なんかも含めて凄く凝ったアルバムなのね。ギターだけじゃなくって全てそんな感じでしっかりと作られているワケで、だからこそリマスタリングする価値があっただろうし、その迫力は現代のどのバンドにも出せないものになっている。それは多分元のバンドの音のデカさだったり音そのものだったりするんだろうけどね。

 あ~、やっぱ書くと長くなりすぎました。ホントはもっともっと書きたいんだけど、読み物になってしまうと面白くなくなるのがブログだからねぇ。Zepはホント最高に凄いバンドです。全ての面で。聴いたことない人いたら、騙されたと思って騙されてみて下さい。好みでしょうけど(笑)。

Cream - Reunion Live


 気になりながらもなかなかDVDを手に入れていなかったんだけど、ようやく見たので早速書いておこうかな、ってことで懐かしのクリームの再結成ライブです。

 もちろんクリームの全盛期については今更書くこともないんだけど60年代終盤になって正にロックが多様化する時代に突入した頃にジャズとブルースをロックが包み込んだバンドとして名を馳せた時期が最高。初期はかなりポップなサウンドをプレイしており、それほどバトルが繰り広げられていたわけでもないので、ファーストアルバム「Fresh Cream」やサイケ調で有名な「Disraeli Gears」などを聴いているだけでは絶対のクリームの凄さは分からないんだな、これが。で、「Wheels of Fire」を聴いて初めて「何だこれは?」ってなるんだけど(笑)、このアルバムによってクリームのライブによる指向性とか音楽性ってのがしっかりと明示されたおかげで一般的ロックファンにもクリームってのはとにかくアドリブ合戦でそれぞれがバトルを繰り広げる凄いバンドなんだ、と認識されたようだ。スタジオ盤ばかり聴いていると決してそんな風評は広がらないハズ。その後その凄さを裏付けるように「Live Cream 1」「Live Cream 2」や「Goodbye Cream」なんかもライブ盤でリリースされたワケだ。

 で、1966年から1968年で活動を終えてしまったクリームはメンバーの仲の悪さが手伝ってメンバーが全員生きていながらなかなか再結成には至らなかったみたいだけど、一度1993年にクリームが「ロックンロール・ホール・オブ・フェイム」でロックの殿堂入りした際に三人が集まって演奏している。この時もかなり話題になったんだけどね。それから更に10数年後の2005年になって再度結集して今度は簡単なツアーを行うと発表したワケだ。ロイヤルアルバートホールでの演奏ってことは、クリーム最後の公演と同じ場所から始めるってことで、なかなか憎い演出だよね。

 んでもって今回の再結成ライブで、まあお爺さん方々が演奏を始めるんだけどさ、やっぱり懐メロ以外の何者でもない、ってのが正直な感想。それなりにアドリブもやってるんだけど、いや、それなりどころかさすがにプロフェッショナルっていう演奏なんだけど、そしてクリームの名曲群なんだけど、そこにはロックはない。しょうがないか…。こじんまりと上手くまとめ上げられた演奏者がいるだけ、みたいな感じでね、まあ昔のような熱い演奏を求めていたワケでもないけど、ジャズの人とかって年取ってもガンガンにバトルしてるじゃない?そうはならないんだよね。最後にジンジャー・ベイカーが「Toad」を叩きまくるっていう終わり方するなら、そういう体力あるならもっとコンパクトにして熱いバトルをもっと聴かせて欲しかったなぁって贅沢な要望。見れただけでも幸せって云えばそれまでかな。

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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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