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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。

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Pink Floyd - The Piper At The Gates Of Dawn 


 ファーストアルバム論がちょっと気に入ってしまったので、もうちょっと続けたいなぁってトコロで、ピンクフロイドなんかも一つの方向性を明確にしたバンドとして語れるでしょう。シド・バレットが在籍したまともなアルバムとしてはファーストアルバムしかないんだけど、このファーストが後の、というかシーンを代表する作品になっているところが凄くって、以降ピンクフロイド的サウンドを突き進み、「狂気」という名作を生み出すこととなるのだが、その原点はやっぱりファーストアルバムにある。

 まあ、単純に云うならシドがいなけりゃ「炎」という作品はなかっただろうしロジャーの偏執的なこだわりも生まれなかっただろうしってトコで、やっぱりサウンドの軸としても非常に斬新且つピンクフロイドサウンドを明確にしている。デビューシングル「See Emily Play」で聴かれる、ポップさの中に妙な浮遊感を持ったサウンドは後の小曲郡に脈々と受け継がれているし、当然のことながら「星空のドライブ」なんてのは「狂気」手前までのフロイドサウンド=サイケデリックサウンドの代名詞的曲調になっている。ヘタすりゃアマチュアバンドがそれらしくやっても出来てしまうような音なんだけど、その辺のバランス感覚がバンドの面白いところですね。で、話は変わるんだけど、シドがダンエレクトラのギターを持って演奏しているUFOクラブでのライブ映像は、まさしく衝撃的な閉ざされた空間でのライブだし、ジョン・レノンやヨーコの姿も見られるんだけど、サイケデリック、アシッド空間の最先端にピンクフロイドが位置していたことも彼らの存在価値を高めていた。本来であればピンクフロイドというバンドは表に浮上してくるバンドではなかったはずなんだろうなぁと感じるよね。でも、これだけ多くの人に受け入れられている事実は彼らが人間の本質を表現しているってことで、やっぱりポップな音楽だけでは人間は語れないってことかな。その辺はジョン・レノンってのもセンスが良いんだろうけど。ジミー・ペイジだってこの頃のシドのライブを見ていて同じダンエレクトラのギターを手にしているってのも面白い話。

 アルバムに話を戻すと、正にサイケの象徴とも言える「Astronomy Domino」で幕を開けて、恐ろしいほど心地良いポップさの中にどこか何故か歪んだサウンドが濃密に詰め込まれていながらも浮遊するサウンドに身を任せる、任せてみたくなる狂気が間違いなく宿っている印象で、これはシドのファーストソロアルバムで更に顕著なものとなっているし、精神論はピンクフロイドの中に確実に種が蒔かれていった。もちろん他にも影響を与えている面は大きいんだけど、フロイドのアルバムの中ではもっとも聞きやすい印象ながらもっとも重いかもしれない作品。難しいねぇ。作ってる側はLSDの世界だし、ジム・モリソンが叫んでいた「向こう側の世界」の住人なので常人には理解しきれない面があることも事実。だからフロイドアルバム史の中でも割とまともに語られにくいアルバムなんでしょう。こればっかり聴いていたら結構あっちの世界に近づけるのかもね。怖いけど(笑)。

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