Nico - Desertshore

Nico - Desertshore (1970)
Desertshore

 2017年にはまだ馴染みがなくってどこか未来的な感覚を持ったままだ。毎年そうなんだけどしっくりとすぐに馴染む年もあればなかなか馴染まない年ってのもある。自分と数字の相性なんだろうか、もちろんすぐに慣れてしまうのだろうけど、そういう感覚があるってことをメモっておこう。しかしもう昔映画で見たような西暦になってきているんだもんなぁ、それに比べたら実際の進化は遅いと見るべきか、速いとみるべきか、着実に進化しているのは確かだし、随分と変わっている事も多い。年を取った自分がいるのも確かか…。

 Nicoの1970年リリースのソロ名義での3枚目の作品「Desertshore」。昔、これ聴いた時、とにかく重くて暗くてツライ作品という印象しかなくって、到底全部は聴けなかった。たった30分くらいなのに、それでも聴けなかった。それからチョコチョコと聴いたりしたけど、それでもなかなか分かんなかった。たあだ、前衛音楽的なのを認識した頃からは何となくそういう世界とニコの持つ美しさ、地下の水道管と呼ばれた歌声とのマッチングに納得して理解し始めた。それを意識してからはこの「Desertshore」という作品以降で聴かれるドヨーンとした音世界と重さは分かるようになった。好きキライの次元ではなく、そういう芸術というものの存在を認識して、理解できるように努めた。そりゃ音楽だし、レコードなんだから分からない事もないし、ましてや言い方を変えれば実にシンプルな音世界なワケですよ、これ。ハーモニウム(ってオルガンの一種らしい)とニコの歌声だけで成り立っているんだから、他の楽器が出てこないんだからこれほどシンプルなアルバムもないだろ、ってくらいにシンプル。それが重くて聴けないってんだからどうしたものか、って話。ってことは単純にニコの歌声と歌い方がヘヴィだって事なんだろうね。それはその通りだ(笑)。

 ミュージシャンとしてのニコの世界はこれで確立されている気がする。それまでは、例えばVelvet Undergroundなんかではやっぱりバンド側の音に参加した、という印象しかないし、ソロ作にしてもちょいと変わった風味の歌声と歌い方ってことで確かに既に重みはあったけど、こういう神々しさと言うのか、突き抜けた独自の世界ってのはなかったもん。まだ普通に語れたし。それがこの辺りになると、もうニコの音だよ、って言えば「あれか」ってなるくらい、ここから10年内くらいでこういったニューウェイブやアンダーグラウンドなジャンルだ出来上がってくるんだからその元祖でもある。インダストリアル風味とでも言おうか、ドイツというお国柄を見ればそうかもしれないね。そんな作品で決して明るくなるものじゃないし、芸術肌な作品だけど、この暗さと重さはクセになる…、のは女性歌モンが好きだからか?ニコだからか?



Diana Krall - Christmas Songs

Diana Krall - Christmas Songs (2015)
Christmas Songs

Merry Xmas!

…ってな気分の所で、硬いことは言わない、しかもロックとも言わない(笑)。とっても素敵なアルバムがあるからそいつをオススメしておきたいだけ、です♪

 Diana Krallの「Christmas Songs」。2015年リリースの思い切りジャズシンガーなクリスマスアルバムです。しかも甘くないテイストのジャズボーカルモノ(笑)。ロッド・スチュワートの「Merry Christmas, Baby」もいいな〜って思ったんだけど、甘くて甘くてアマすぎるからさ、ダイアナ・クラールの方が全然尖ってていいかな、って。ちょっと刺したくなる気分でもあるし、甘甘じゃ面白くないでしょ。

 曲はスタンダードばかりだし、歌の旋律だって基本的にそのまま、アレンジはジャズボーカル用にピアノ中心だけど、何だろな、この歌のキツさ、っつうかジャズボーカルなんだから甘いハズなんだけど、性格が出るのだろうか?強さが前に出ているとでも言えば良いのかな、タフな女性の歌声。シビれるねぇ…、クリスマスとかどっちゃでも良くなってきて、歌の世界に入り込めてしまう感じ。

Happy Xmas!!







The Pretenders - Alone

The Pretenders - Alone (2016)
Alone

 世界が高齢化してきているのは間違いないだろう。テレビを見たって映画を見たって30年前から変わらない面々が出て同じことしてる。音楽の世界だってそうだ、今でも古くからのネームバリューを持つミュージシャンの作品が売れるし雑誌の表紙にもなるし、ライブでも大会場はそんなのばっかりだ。確実に高齢化社会から超高齢化に進んでいる事が目に見える。だからどうだ、ってのもあるけど、改めてそれを感じつつも凄いな、さすがだな、ってのもあってさ、まぁ、時間が止まっている中に生きているという感覚は安心感をもたらすからそれはそれで精神安定上は良いが、発展無き世界は衰退のみでもある…、難しいですな。

 こないだリリースされてたのを知らなかったんだけど、聴いてみたら何かやっぱり良いなぁ、クリッシー姉さん、いや婆さん、になっているんだろうけど、相変わらずのThe Pretenders名義でリリースされたアルバム「Alone」、クリッシー姉さん65歳ですか…、声に衰えは感じるけど、歌い方もトーンも変わらない相変わらずのシニカルなセンスと歌唱だし、全然これまでのプリテンダーズの歴史からしたら並んでておかしくない作品に仕上がっている、だからこそのThe Pretenders名義だったんだろうな。そりゃエネルギッシュなビートの効いたロックなんてのは無いけどさ、音楽的に広がりを見せつつもしっかりとブレない自信のスタイルがきっちりと歌われているのでどうやったって、バックのアレンジがどう変わろうともそのままだ。そこが彼女の強さだしプリテンダーズというバンドのスタンスでもあろうよ。何だかんだと紆余曲折ありつつも結局今でもあるワケで、40年バンドがあるってのは凄いことだ。

 これがさ…、普通に聴いてて良い作品に聞こえるんだから質悪い。ノスタルジックだったり、作品作りのプロ的に良く出来てるって話なら分かるんだけど、何も知らずに聴いても響く作品なんだもん。何だろうね、この響き具合は。自分は全然知らないけどThe Black Keysのなんとかって人を引っ張ってきてのプロデュース作品との事で、それがどんだけの事か理解してないからその影響なのかどうかもわからないが、多分そういう影響による作品の深さとか味わいとかが出てきてるのかな。もっと本質的なクリッシーの部分が出ているからと思うんだけど、それを活かしているプロデュースの力もあるんだろう。いずれにせよオールドファンには嬉しいくらいの作品だし、新しいリスナーにはその何とかってバンドのネームバリューでこういう味わいのある作品と素敵な人に出会えたんであれば良いな。何かね、泣けるんだよ、このアルバム…。何でアローンなんだよ、って。





No Doubt - No Doubt

No Doubt - No Doubt (1992)
No Doubt

 あの頃何聴いてたっけな、なんて記憶を思い起こすって難しいな。ロックのルーツ、みたいなのを地力で漁って覚えてったのに比べるとリアルタイムでのロックの流れって、アンテナが行き届いていない所が多くて結果的にほんの少ししか知らない事になってる。その分後追いで探すと体系立ててもれなくその線で漁っていけるのがあるから記憶しやすい。その分羨ましさは増すだけになるので、どっちが良いってぇとリアルタイムで全て網羅するのが良いのだが、そりゃ無理だろってな話。そんな事を思いつつ何聴いてたっけ?ってふと思い出した。

 No Doubtの1992年デビューアルバム「No Doubt」。自分が知ったのはもうちょっと後になってからだけど、記念すべきファーストアルバムってことで、久々に耳にするってのもあって聴き直してるけどさ、案外色々なチャレンジしてて、こういうのが音楽の進化とミクスチュアなんだな、なんて感じたりする。当時も多分そういうのを新鮮に感じて聴いてたんだろうし、まぁ、見てくれも良いから聴かない理由もなかったんだろうけど、これもPVでの印象が強かったから聴き始めたバンド、やはりメディアの効果はそれなりにあるものだ。当時はマドンナみたいな白人美女が一生懸命歌っているスタイル、しかもバンド形式で妙なスカバンドやってるし、くらいのモンで、決して何かに秀でていたような感じじゃなかったけど、こういうのってなかなかなかったし、新鮮だったのはあるね。

 スカそのものとポップス、ロックの融合で、昔ポリスがレゲエと融合して成功しているのと同じ感じか。The Clashがスカとの融合を試みてたけど、ここまで能天気な感じにはならなかったし、どっちかと言えばSpecialsと同じアプローチ、ってかそのもの。ただ、可愛い女の子が引っ張るからとってもユニークでキュートな感覚になってきてるのとカリフォルニア出身って空気がもう能天気(笑)。実際バンドのライブなんかもバカ騒ぎそのままだしね。ただ、今改めてYouTubeで当時のライブなんかも初めて見たんだけど、やっぱ凄いテクニックなんだよね、バックの演奏陣営が。音楽を完璧に演奏するってのはもう最初から出来てるんで、どうやって音を作って売っていくか、イメージも含めて、みたいな所だったんだろう。超絶的なライブパフォーマンスはやっぱりメジャーになるべき条件を持ってるもん。地力はやはりあっての話なんだよな。

 このアルバム、デビュー作でまだ方向性も定まっていないのとグウェンの兄ちゃんがまだ仕切ってた時期なので、ちょいと煩雑な感じに曲が入ってるからアルバムとしてのまとまりはないけど、それこそがNo Doubtって感じもある。バンドの出来るスタイルはこういうもんだ、ってのはブレずに出来上がっているんで、名刺代わりの一発としては傑作の部類になるだろうね。面白いもん。







Babymetal - Live At Wembley

Babymetal - Live At Wembley
LIVE Blu-ray 「LIVE AT WEMBLEY」 BABYMETAL WORLD TOUR 2016 kicks off at THE SSE ARENA, WEMBLEY

 そのBabymetalが2016年の4月にセカンド・アルバム「Metal Resistance」をリリースした翌日に行われたロンドン・ウェンブリーアリーナでのワンマンライブの模様を全て記録したライブ映像がようやくリリースされた。「Live At Wembley」というタイトルでの登場で音源盤も別にリリースされるらしいけど、そっちは13曲しか入ってないので少々物足りないものになるのだろう。やっぱり映像付きで見て聴くのがばっちりなベビメタなので、いいのかなぁ、これで…と思いつつさっさと見るワケだ(笑)。既にWowowでもほぼ8割方放送されてるし、それも数回見ているのにもかかわらず、何故にここでまたパッケージを入手して見ているのか…、我ながら呆れるばかりだが、それだけの魔力を持っているのが今のベビメタ、恐るべし。

 そもそもが12,000人をロンドンで集める、というところからしておかしい。そこで繰り広げられているのは普通のベビメタのライブ、即ちほぼMCなしで日本語の歌で占められたライブショウそのまま、もちろん新曲が多数織り込まれたものになっていたし、これからの海外ツアーの幕開けという意味もあったが、やってることはホント日本のライブそのまま。それだけ完璧に出来上がっているショウとも言えるが、それでも毎回見る毎にスケールアップして良いショウになっているしどんどん成長しているし、計り知れないパワーと野心的な挑戦心が見えるし、何よりも夢を着々と実現しているという姿に惚れる人が多いんだろう。そしてスキの全くない完璧な出来映え、完成品、ここまでやれば世界に対抗できるだろう、ってくらいの完璧さが見事。もちろん偽物感もアイドル感もヤラされ感もあるだろうけど、それを超越して凄い、ってのがあるからなぁ。でも、それが全然響かないという人もいて、やっぱりニッチな世界のお話になるようだ…、ま、それでこそロックだけどさ(笑)。あ、彼女たちはまるでロックじゃないし、やってる音もロックじゃない。何だろね、やっぱBabymetal、なんだよな。

 これだけのボーカリストってのも日本の歌手の中でそうそういない。クセがなくストレートにそのまま、テクニックも何もなくそのままストレートに歌声がまっすぐ出てきて感情表現して歌を歌っている、しかもこんなうるさい音をバックにして、そしてこんなに速いビートに乗せての歌で声が真っ直ぐに抜けてくるという才能、アイドルの道を歩まなかったら本格的シンガーになっていただろうか?多分そうはならなかっただろうし、もっと妙なテクニックなんかが付いたんじゃないだろうか。それが幼少時代からプロのレッスンを受けていたことでこんだけの才能が開花しているワケで、なるほどアイドル教育も悪くないのかも、などと思うが、それはこういう事を思いついた人がいたから出来ただけで、ほんとに偶然の産物でもあるワケで、面白いものが出来上がるモンだと多々感心。そんな冷静に思っててもこういう映像見たりするとついつい見入ってしまってダメだ(笑)。

 先日の東京ドームでのライブは恐らくこのウェンブリー公演を凌駕する出来映えだったので、そのライブ映像を早く楽しみたい所だが、とりあえずこのウェンブレー、音はホントに良いし、しっかりとミックスして作り込まれているし映像も完璧だし、どこを取っても楽しめない所がないという作り混み具合。ライブそのものが完璧な上に作品としてのクォリティが異常に高くて売れないワケはないだろうとここでも思うのだが、それを無意識に見ているから余計にその凄さを楽しめる。感動的だもんなぁ、最後まで見てるとさ。乗る曲は凄く乗るし、アイドル的なのはアイドルだし、聞かせる曲はホントに聴かせる、聴かせてくれるし、踊る曲はとことん踊るし、ひとつの物語、演劇を見ているかのようなバリエーションの広さとストーリ展開のような起承転結と感動を味わえる作品、やっぱり素晴らしい。まだまだ飽きることはなく、これからもひっそりと大胆に追い続けていこう(笑)。





Kate Bush - Before the Dawn

Kate Bush - Before the Dawn (2016)
Before the Dawn

 稀代のアーティストと言われる人はいるけど、言われ続ける人はそう多くはない。それでも確かに英国だけでなく世界的に稀代のアーティストという言葉が似合う人がケイト・ブッシュじゃないかな。自分的な感覚でしかないけど、ミュージシャンっていう言葉よりもアーティストってのがしっくりくるし、偉大な、というよりも稀代なという方がしっくりくる。昔は精神異常者とまで言われたくらいの変人とも思われていたけど、やっぱり偏執的なまでのこだわるアーティスト気質の成せる業のひとつでもあろうし。そんなケイト・ブッシュがロンドンでライブを行う、しかも同一会場での20公演程度、なんていうミュージカルであるかのようなスタイルもアーティスティックな手法だ。随分と話題にはなったけど、こういうのの残念なのはその最中やその後どういうライブだったのかとかトピックスってのはあまり出回ってこないことで、売るための宣伝はあちこちに残ってるけどさ、中身はよくわからないままなんだよ。ネットってそういうもんになっちゃったなぁ。

 そんな不満を解消するかのようなライブアルバムのリリース情報は嬉しかったね。Kate Bush「Before the Dawn」って3CDの作品、全貌を収録したものってことで話題もあるんだけど、ライブの状況とか知ってればそりゃそうだろ、って話。それもこれも自分がライブの中身を掌握していなかったから驚いていただけなんだけどね、こういう構成とセットで組まれたライブだったのかと。自分が思い描いていた馴染みのあるあの数々の狂気の作品はまったく姿を表すことなく、はて?と思ったら、そうか、そういう構成で演出されていたんだなと気づいて、それはそれでなるほど、と感激した。アルバム「Hounds Of Love」と「エアリアル」まるごとをそのままシアトリカルショウとして演出していたという…、多少のその周囲の曲を最初と最後には配置しているけど、これでライブが盛り上がったというのではないと思う。結局がKate Bushが思い描いたショウを皆が満喫して楽しんだ、テーマに基づいた演出が歌声とライブと相まって感動を巻き起こした、それはもう多少の衰えはあるものの相変わらずの説得力のある歌声と表現力による所が大きいし、実際見ていればそういうのは感動的なまでに感じたことだろうし、いいなぁ…、後でこうしてアルバムだけで接すると自分がその曲を知ってるかとか馴染みがあるかとかっていう次元が先にあるから、そうじゃなくてライブに感動したい。そういうショウだったんだろうと思う。だからこういうセットでの納得感、そして音源を聞き始めた時からの圧倒的なケイト・ブッシュの世界にどんどん引き込まれていく。見事。ホントに素晴らしい。こんなのが目の前で繰り広げられていたら本気で見入ってしまうだろう。それが音からも分かるくらい気迫と気合の籠もったステージング、これが20公演以上続いた、ってのはそりゃもう伝説の域でしょ。

 最初はね、そこまでのモンだと思ってなかったし、単なるミーハー的に復活したライブだ、いいなぁ、見れるなら見たいけど、ってくらい。んでこのアルバム聴いてて、やっぱりこの手の人はやることが違うって実感。曲なんて知らなくてもその世界を感じられるからそこから聴いていけば良いし、ケイト・ブッシュって人のやる事がどんだけ楽しめるかって方が重要だし、多分、じっくり聴いているとその世界観が見えてくる、かも。今は割と普通の域にあるしね。歌詞がわかって何を描いているかってのが分かるともっと楽しめるだろうし、表情までもそこに投影しているハズなのでもっとわかりやすいだろう…って映像出ないのかな。さすがに映像は出したくないか…。かなり長い作品だけど結構一気に聴いちゃったなぁ…、こういう密度の濃いアルバムってのをじっくり聴くことも最近はそうそうないけど、やっぱり好きなんだろうな、自分が。アデルがこれ見て復帰すること決めたって何かで言ってたけど、納得するもん。こんな世界に浸ってみたい、やってみたい、凄い、って普通に思うだろうし。いいなぁ…。ここんところのアルバムはそんなに真面目に聴いてもいなかったけど、こうしてライブアルバムで出てくるとまたきちんと聴かないと、って思うよね。やっぱり凄い人です。





Mermaind Kiss - Etarlis

Mermaind Kiss - Etarlis (2007)
Etarlis

 すっかりとしっとりした女流ボーカルの歌声と自然な旋律のサウンドに癒やされている日々が続いているけど、悪くないね。じっくりと聴ける時間を取ってじっくりと聴く。アナログだったら普通の話だけど、今の時代でこうした聴き方ってのは意識しないと出来ないし、普通に流しちゃうだけじゃわからないことが多すぎる…ってかバンドやミュージシャンに対しても失礼だし、アルバム制作に費やした時間くらいは聴いて然るべきとは思ってるけどなかなかね。でもしっかりと琴線に響けば聴きまくるんです、当たり前だけど。そんな一枚を…。

 ちょいと古いけどMermaid Kissって英国のバンドの2007年のアルバム「Etarlis 」、3枚目くらいかな、かなりの名作でして、しっとりと美しく数名の女性ボーカルが歌い上げてくれるというバンド、音はケルティックなバンドと紹介されていることが多いけど、そこまででもないかな。ケルト風味はそりゃたくさん入ってるんだけど、そこに固執しないで旋律の一つとして上手く使いこなしているという感じで、ちょっと聴くだけだと普通にポップに聴こえてしまう側面もあるけど、よく出来てる。明らかに英国ロック、しかもネオプログレ的な分類に入ってくる音、そこにこだわることもないが、随分と楽しませてくれる。

 初期作品は聴いたことないけど、このアルバム「Etarlis 」で遂に化けたってことらしいので一番良い作品を聴いているのだろう。陰鬱ではあるけど希望の光が見えている歌声とメロディで決して絶望することなく漂い続けていく、そんなイメージだ。うん、この手のはね周期的に聴きながら発掘していってるので自分的にも好みな世界。







Birdy - Beautiful Lies

Birdy - Beautiful Lies (2016)
Beautiful Lies

 秋の気候に似合った気分と音楽、そして木枯らしのイメージと様々な要素がアコースティック的な方向に向かっていると勝手に勘違いしながら自分の気分の象徴のひとつでもあるかのようにそんな音楽を探してみる。ホントはポップス的なところじゃなくてもうちょっとディープにトラッド的や民族的な方面でのアコースティックでミクスチュアなのが探したいんだけどなかなか探すのにも時間がかかるし探していくまでの根気が今はないんでまたそのうちかな〜と。

 Birdyという英国の女の子がね、まぁ、アデルですわな、これは。こんなのがゴロゴロいるワケじゃないだろうけど、いるもんなんだよね。もう大人たちの影響というか時代の影響で子供の頃から才能ある子はどんどんと好きな方向へ成長していくから才能が知られるのも早くなってきてるだろうし、それを実現する環境も整っているから実はたくさん発見されるんだろうと。その中のひとりでもあろうBirdyのアルバムは「Beautiful Lies」あたりで良いかな。自分的にはアコースティック一本のライブの方が全然響いてきて好きなんで、そっちをオススメしたいけど…、ってかそれが最近の秋色に似合ってるしさ、気分もだけど。

 こういいうの演ってるから暗いってワケじゃないだろうけど、やっぱり静かなの好きなのかな。それでいてアルバムでは結構なポップス感だし、まだ十代だからそこまで拘らないで自由に色々やってみてからで良いのかな。本質的な才能はあるんだからどうとでも出来ますってのも自信だろうし…、あぁ、そういう見方をしちゃうと面白くないから普通に音を聴いていいな〜と楽しむのが一番だ。なかなかよろしい感じのサウンドです。







Priscilla Ahn - A Good Day

Priscilla Ahn - A Good Day (2008)
Good Day

 色々と病んでるなぁ…。ロックってやっぱり元気とかパワーとか勢いとかがないと聴けないっつうか聴く側もパワー使うんだよ、きっと。先日久々に友人に会った時に話してて、ちょいと前に結構な病だか怪我だかしてて、さすがにその時にロックとか聴いてたら辛くて、軽いの聴き始めたらBabymetalにハマったって笑ってたけど、最近自分でもどうにもロック聴いてるとしんどいな、っていう時もあってさ、何か聴いてても聴いてないっつうか、そういうのもあったから今の自分に合うのを聴いてる方がいいな、そもそも音楽ってリラックスしたいじゃない?ってのもあってね、適当に探してみた。うん、昔のとかだとまたアレコレってなっちゃうから全然関係なく、最近のポップス系ので探してみた。

 Priscilla Ahnって女の子の2008年のアルバム「Good Day」。一曲目のアコギとハーモニカと透き通る歌声がいいなぁ〜と。アルバム聴き進めていくと普通にポップスになっちゃうから面白味がどんどん無くなっていくのが残念なんだが、根本的にはアコギと歌とピアノだけなのでナチュラルで聴きやすい。さすがにそれだけでシーンにいられないからアレンジをポップス風味にするのはわかるけどね。軽やかに聞きたいからという理由で見つけたんだけど、この娘名門Blue Noteからデビューしているという実力派のようだ。ふ〜む、そりゃそうか、こんだけの作品を十代で出しちゃうんだもんな。もう十代の天才って驚かないくらいたくさん出てきてるからそれがある種当たり前ってのもアレだけど。

 曲そのものが良いというのがまだまだ多くないから物珍しさの方が大きいか、シンガーとしての器量はあるけどクリエイターってとこがどうなのかな、って感じはするもののしっかりとアルバムも出し続けているし来日公演なんかもしてるみたいだから着実にステップアップしているのかな、忘れなきゃまた聴くかもしれないけど、多分忘れる。そう思うと70年代のフォーク歌姫たちは相当にインパクトあったんだなぁと改めて思う次第。





Juri et Lisa - All Things Are Quite Silent

Juri et Lisa - All Things Are Quite Silent (1994)
All Things Are Quite Silent

 色々漁ってると年に何回か驚愕のバンドやアーティストを発見したりする。それは大抵偶然でしかなかったり、いくつかは紹介してもらったりとあるけど、いずれにしても自分がそこで出会えた事、そして音楽を聴いた時に受ける衝撃度ってのはやっぱり刺激的で新鮮だ。好きな音キライな音、大体そういう感じの音なのかな、とかもちろん世の中的に聞かれてる音なんかはそういう衝撃よりも良い曲だな、とか良い声なんだな、というのが多くて、それは衝撃じゃなくて音楽的に納得感あるだけ。ところが衝撃ってのはそういう次元を超越しててさ、何だこれ?ってのが一番かなぁ…。そういう意味では今回はそこまでじゃないんだけど、来歴見て驚いた。

 Juri et Lisaの1994年の作品「All Things Are Quite Silent」。驚いたのはこの女性達、日本人だし、そもそも日本のグループってことで、音から聴いたから全然思わなくてさ、何か湿っぽくて古楽でヨーロッパな雰囲気で面白いなぁ…、でもこの湿っぽさはちょっと不思議だし、クリスタルボイスじゃないけどどうも馴染み深い歌声で…、なんて思ってたら日本発だった。え?って。だってアルバムジャケットだって、明らかにこれAll About Eveのあのジャケ写の人の写真でしょ?んで音聴いてもはじめメロウキャンドルの影響たっぷりな最近モノかな、なんて思ったくらいだし、英国だろう、って勝手に思ってたんだよな。ところが日本発…、へぇ〜、全部英語だからそれもわからなかったし、日本でこういうの出来る人いるんだ?って事に驚いた。どのフレーズどのアレンジ、どの曲の断片を切り取っても全くあっちの音。でもちょっとヘン。

 それがさぁ、1993年頃から世に出てたワケで、全く知らなかった自分が情けない。どっかでアルバムジャケットでも見てれば知って聴いてただろうに、全然知らなかったなぁ…残念だなぁ…、今でもライブ活動とかたまにあるみたいだからちょっと気になるんでチェックしておこう。この手の音なら若さ関係なしにきっとこのままの音が聴けるだろうと期待して。そうだなぁ、ホント、コレ、黒百合姉妹ってので幾つもアルバム出してるし、まだまだ聴かなきゃって気になる作品が出て来るのは面白い。音そのものは英国や辺境の地で出てくるようなモノなのでそれをそのままというニュアンスが強いけど、そういうのよりももっと身近に聴けるというか、やっぱりどこか聴きやすいんだよ、多分湿っぽさっつうかそういう所で。どんだけ研究してもここまで出来ないだろって世界が出来ちゃってる。凄い。古楽的とかなのはあるけど、ミックス度合いがロックだよ。こういう音大好き。刹那的でもないし甘くもないし悲壮でもないし明るくもないし、愛らしく歌えられて演奏されてる。一つ一つの音が生だから人間の想いが全部出てきててそれが全部絡み合っててまったりと聴ける音。良いモンに出会えた〜♪



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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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2006年 05月 【31件】
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