Blondie - Pollinator

Blondie - Pollinator (2017)
POLLINATOR

 Blondieって今でも活動してて新作まで出してるのか?って事に驚いた今更ながらのお話。割といつもどこかで名前聞いたり見たりするし、ブロンディ=デボラ・ハリーのイメージは女性ロッカー&ポップスターの中でもかなり上位に位置されているので、そういう意味でマリリン・モンロー的に名前を見るのかと思ってたけど、何の何の、80年代からちょっとバンド活動やしてなかったけど、97年頃に再結成してからはずっと活動してたんですね。アルバムも何枚か出してて、そういえば来日公演なんてのもあったような気がしたけど、しっかり新作出してのライブだったのか…、デボラ・ハリーがいるだけと思ってた。

 Blondieのs2017年新作「Pollinator」。新作、だ。しかも往年のブロンディをそのまま継続させて2017年現在進行形な作品に仕上がっているからまるで古さなんてのはないし、それどころか相変わらずのキラキラポップロックチューンが並んでいて、こういうの出来る人いないわ〜ってくらいにキャッチーでよろしい作品。ちょこっと見てると、本人達の作詞作曲ってのは少なくって、Blondieってバンドを好きな今をときめくソングライター達に曲を提供してもらってアルバムに入れているようだ。何やら色々と肩書が書かれているんだけど、正直書くとほとんど知らないバンドとか人なのでそれがどんだけ意味あるのかわからん(笑)。ただ、デボラ・ハリーの魅力とかブロンディらしい曲が提供されている感じで、皆才能あって好きなんだろうね、ってのは分かる。もうね、誰が作ってどうのこうの、ってよりもデボラ・ハリーがキュートに歌ってくれればそれで良いんですよ。そんな次元。

 それにしても恐るべしデボラ・ハリーの歌声。かなりエフェクトかかってたりするから実際今の声ってどんなんだかはっきりは分からないけど、それでも全盛期の歌い方そのままであの声のトーンだから聞いた感じでは歳月の流れを感じることはあんまりない。それどころか今普通にリスナーが聞いたとしても結構面白いバンドに映るだろうし、曲もユニークでデボラ・ハリーって良くね?ってな事になるんじゃないだろうか。いや、それくらいに嬉しいアルバム。こんな作品出してたんだなぁ…、懐かしい〜って人、この新作聞いても裏切られません、はい。



Margo Price - Midwest Farmer's Daugh

Margo Price - Midwest Farmer's Daugh (2016)
Midwest Farmer's Daugh

 今という時代に流行している音楽ってのは全くよく分からない、知らないと言った方が正しいか、聴くこともないし耳に入る事もない。ネットの時代ってのは自分で探しに行くから勝手に入ってくる情報ってのはほぼシャットアウトされてて、その分ニッチな世界を堪能できるという位置付けなので一般とは随分と異なる接し方なのかも。少なくとも自分的にはそういう使い方で、その分どっぷりとハマって探していられるというものだ。反面、トレンドが分からないのは難点だよなぁ…とは思う。それでも、アマゾンなりで買い物したりしてると色々とリコメンドしてくれるからジャケットやら何やらで気になるのは見られるし聴けるからありがたいかな、という情報の入手。何か違うけど、ま、いいか。

 Margo Priceというイリノイ州のシンガーによるデビューアルバム「Midwest Farmer's Daugh」、もちろん197…じゃなくて2016年作品です。いや、それくらい古めかしい音なんだけどね、やってる音は図分と不思議なサウンドで、何となく聴いてしまっている。一般的に語られてるのはカントリーシンガーなんだけど、否定はしないけど、単純にカントリーシンガーとも言えないんじゃね?ってのあってさ。前にロバート・プラントとアリソン・クラウスが一緒にやった「レイジング・サンド」ってあるじゃない?あの世界観で、アレをテイラー・スウィフトが歌っているようなところか。それでもこのマーゴ・プライスってもう33歳で子供も旦那もいる人だからピチピチさはなくてもっと人生色々あって今も生きてるみたいなトコあるから深みがあるっつうかね、それでいて声がけっこう特徴的でロック好きなら合うんじゃないかな。とにかく聴きやすくて生々しいバンドサウンドが好ましい。

 …ジャック・ホワイトのレーベルからのリリース…、なるほどね。この古い雰囲気と新しいセンスの融合制はそういうところにも要因があるんだろうね。どれもこれもドラムの音とかホント生々しくて、可愛らしい声のパティ・スミスが歌っているかのような歌声がこれまたよろしい。ドラムの音がさ、3曲目のTennessee SongなんてZep4枚目のボンゾの音ですよ(笑)。オルガンの音も古臭いし、ギターだって超チープなサウンドで、ホント憎めない音を作ってくれてる。それで何が一番ってこのアルバムジャケットに騙されたんだよ。どっから見ても霧のフォークサウンドを想像するしっとりとしたトラッドだと思って、そういうのやるのが出てくるんだなぁ…って思って聴いたらコレだよ。絶対狙ってるだろうし、まんまとハマったし、それでも悪い気がしない良質な音が出てきたんで確かにありだな、と。カントリー風味はもちろん強いけど、実に多様なサウンドがミックスされて時代を超えたサウンドに仕上げながらも最先端、見事なアルバム。





Patti Smith - Peace & Noise

Patti Smith - Peace & Noise (1997)
Peace & Noise

 モノトーンの写真ってカラー写真よりも感情の表現力が豊かなのかな、と思わせるものだ。アルバムジャケットでもそういうアートを意識したものはやっぱり好きだし興味を引く。音だけじゃなくて芸術作品としてきちんとアーティストしているから、っていう理由が大きいけど、作品なんだからどうあれそこまでこだわってほしいよな、とも思う。だから適当だよなぁ、ってジャケットはその時点で聴かなかったりするという選択も出ちゃうよね。アルバム50枚も出してりゃそうなるよってバンドもあるだろうけど…。

 Patti Smithの1997年リリースの「Peace & Noise」。人生の底辺から復帰してきての2枚目のアルバムで、トーンは前作「ゴーン・アゲイン」と同じようなものだという認識で昔は聴いてたけど、それはジャケットにおけるトーンがそういう雰囲気だったからっていうのが大きかったのかな、改めて聴いてみるとそこまでトーンが重く暗いというワケでもなく、普通にパティ・スミスなのかも、と聴いている。この時期から後はもうメロディにはほとんど重きを置いていないというか、どこから聴いてもいつものパティ・スミス節でバックのアレンジは多々あるけどやっぱり歌の存在感が圧倒的すぎて、アルバムの彩りでしか無い音楽という逆転現象にも聞こえる。もちろんそんな風に作ってるワケじゃないけど、それだけ存在感が強いという作風になっていってる。そりゃポップなのがあるワケじゃないし、みんなで歌おう!なんてのがあるワケじゃないんだから、ひたすらストイックに言葉を繰り返した歌になるのだろう。

 歌詞は真面目に追ったことないです。自分には深すぎて追えないだろうし意味もきちんと理解できないだろうから。そもそも歌詞の意味を考えるのって苦手なんで。じゃ、聴かなくて良いじゃないかって事なんだろうけど、音的にスタンス的にロックで好きなんだからそれで良いでしょ。もう20年前の作品になっちゃったのか…、パティ・スミスも歳取ったなぁって思って見てたけど、更にそこから歳を重ねてるんだから恐ろしい。それでいて未だこの研ぎ澄まされた感性と反骨心は旺盛ってのが更に怖い。ここまで来るともうどの作品もじっくりと聴いてスタンスを理解してもらって人それぞれに追求していってほしい人ですね。ディランの次のノーベル文学賞に一番近い人、かな。



Imelda May - Life Love Fresh Blood

Imelda May - Life Love Fresh Blood (2017)
ライフ・ラヴ・フレッシュ・ブラッド

 アーティストやバンドってある程度のカテゴライズされたイメージがある。それがあるからこそファンが付いてきて、新作なんかでもその流れを期待して買うワケで、コロコロと色々と変えたりするってのもそうそう簡単に出来るもんじゃないし、そのときのファン離れっていうリスクもあるから商業的な面でのリスクも追うことになる。昔からそういうのはあってなかなか変えられてないという人もあったし、今でもそうだろう。だから10年一日的なバンドやアーティストも多い。どこかでブランド作っちゃえばなにやっても売れるってなるんだろうけど、そういう人も多くはない。

 Imelda Mayって人、覚えてる?そう言ったら失礼か…、イメルダ・メイって女性ボーカリストの2017年作「Life Love Fresh Blood」。これまでは基本的にロカビリーを歌う女性ボーカルってアルバムばかりを出していて、そういう人だと思ってたけど、ジェフ・ベックと一緒にやってるのを見ると普通に歌が歌える女性なんじゃない?って思ってたけどね、それはゲスト参加だからやれる歌で、自身の方向性ってのはロカビリーなんだろうと。だからソロアルバムにはあんまり興味なかったんだけどさ、今回はアルバムジャケットからしてこれまでと違って、何か妙にしっとりとしててケバさが無い…、何か変化があったんかなぁ…と思って見てたけどちょっとタイミングあったんで聴いてみたら、なんと驚いた。まさかこんなアルバムを出してくれるとは。それはイメルダ・メイのイメージを覆す作品だったからという部分が大きいのと、楽曲なり作品なりの中身の質が高い低いってよりも充実している、じっくりと熟成しているというような意味になるのかな、その深みが合って作品に重さがある。

 簡単に書けばアデルなんかであるような世界。もうちょっとロック寄りだけど、基本そのヘンに加えてジャズボーカル的エッセンスが香るか。しっとりとした大人の雰囲気、ドタバタした曲が全然無くって歌声をしっかりと聴かせる曲ばかりで、2曲めに配置されているジェフ・ベックがゲストギターで参加している「Black Tears」にしてもしっとりとしたバラード曲でその流れでのベックのギターが味わい深く弾かれている。あくまでも話題になる程度のもので、アルバムそのものの評価はしっかりと作り上げられているイメルダ・メイの歌声にある。こんな風に歌えるのか、と驚くばかり。情感溢れる歌声は正に新たな挑戦ながらも自らの拡張領域をしっかりと伝えていて新たな力量を発揮している女性ボーカルとして嬉しい限り。

 風呂井戸さん、オススメでっせ♪







The Corrs - Vh1 Presents Live

The Corrs - Vh1 Presents Live (2002)
Vh1 Presents Live

 ロック好きで聴いている人ってのはどうしてもインドアなイメージがあるし、それは多分間違ってなくって、どんだけ連休だったとしてもひたすら部屋に篭って何か聴いてたりアレコレしてたりとさほど外に出て気持ち良い空気を楽しもうなんてのは無いし、更に人混みの中に混じって出かけていこうなんて気持ちもない。それを不思議と思わずに普通にそうしてたし世間からズレてるなとは思ったけど、別にね、だからどうってんでもないし…さ。まぁ、そうもずっと言ってられないんで変わっていくものは変わっていくんだが、基本的にインドア趣味、かな(笑)。

 The Corrsの2002年のライブアルバム「Vh1 Presents Live」。カバー曲が多いしゲストもU2のボノとストーンズのロン・ウッドっていうトコロでなかなか豪勢な作品。もちろんThe Corrsの面々も全盛期だから素晴らしきライブショウに仕上がっててね、結構当時聴いたな。ライブビデオもリリースされるかと思ったけど、結局はリリースされなかったみたいで、CDのみになったのはちょいと不思議。ゲスト陣営からの認可が降りなかったのかもね。それで、先日記事にしたRyan Adamsの作品の「When The Stars Go Blue」ってのがここでボノとのセッション曲として登場しててね、これがまた素晴らしい出来映えに仕上がってるんです。多分本人のよりもコッチのが圧倒的に感動的になってるんじゃないかな。それくらいの作品が書けてしまうってトコロがRyan Adamsの才能、そしてボノのセレクトするセンス。

 それに加えての「Little Wing」とか「Ruby Tuesday」なんてロン・ウッド得意の枯れたギタープレイで聴かせてくれる、さすがだよね、こういう味がある芸風ってのは。ボノはもう一曲オールディーな「Summerwine」なんて渋いのをムードたっぷりに一緒に歌っててこれがまたダンディでカッコ良い。相対するアンドレアも見事に女優ぶりを発揮しててとっても良い雰囲気。周囲のバンドのメンバーもその雰囲気にはタジタジといった感じでプレイしてるし、すごい世界観を作ってたんだろうな。あとはニール・ヤングのカバーだけど、ん〜、ノーコメント。自身のヒット曲たちとこれらのカバーと豪華なゲスト陣で地元ダブリンでリラックスしたプレイという企画モノながらも素晴らしい側面を見せてくれた傑作。



Nico - Desertshore

Nico - Desertshore (1970)
Desertshore

 2017年にはまだ馴染みがなくってどこか未来的な感覚を持ったままだ。毎年そうなんだけどしっくりとすぐに馴染む年もあればなかなか馴染まない年ってのもある。自分と数字の相性なんだろうか、もちろんすぐに慣れてしまうのだろうけど、そういう感覚があるってことをメモっておこう。しかしもう昔映画で見たような西暦になってきているんだもんなぁ、それに比べたら実際の進化は遅いと見るべきか、速いとみるべきか、着実に進化しているのは確かだし、随分と変わっている事も多い。年を取った自分がいるのも確かか…。

 Nicoの1970年リリースのソロ名義での3枚目の作品「Desertshore」。昔、これ聴いた時、とにかく重くて暗くてツライ作品という印象しかなくって、到底全部は聴けなかった。たった30分くらいなのに、それでも聴けなかった。それからチョコチョコと聴いたりしたけど、それでもなかなか分かんなかった。たあだ、前衛音楽的なのを認識した頃からは何となくそういう世界とニコの持つ美しさ、地下の水道管と呼ばれた歌声とのマッチングに納得して理解し始めた。それを意識してからはこの「Desertshore」という作品以降で聴かれるドヨーンとした音世界と重さは分かるようになった。好きキライの次元ではなく、そういう芸術というものの存在を認識して、理解できるように努めた。そりゃ音楽だし、レコードなんだから分からない事もないし、ましてや言い方を変えれば実にシンプルな音世界なワケですよ、これ。ハーモニウム(ってオルガンの一種らしい)とニコの歌声だけで成り立っているんだから、他の楽器が出てこないんだからこれほどシンプルなアルバムもないだろ、ってくらいにシンプル。それが重くて聴けないってんだからどうしたものか、って話。ってことは単純にニコの歌声と歌い方がヘヴィだって事なんだろうね。それはその通りだ(笑)。

 ミュージシャンとしてのニコの世界はこれで確立されている気がする。それまでは、例えばVelvet Undergroundなんかではやっぱりバンド側の音に参加した、という印象しかないし、ソロ作にしてもちょいと変わった風味の歌声と歌い方ってことで確かに既に重みはあったけど、こういう神々しさと言うのか、突き抜けた独自の世界ってのはなかったもん。まだ普通に語れたし。それがこの辺りになると、もうニコの音だよ、って言えば「あれか」ってなるくらい、ここから10年内くらいでこういったニューウェイブやアンダーグラウンドなジャンルだ出来上がってくるんだからその元祖でもある。インダストリアル風味とでも言おうか、ドイツというお国柄を見ればそうかもしれないね。そんな作品で決して明るくなるものじゃないし、芸術肌な作品だけど、この暗さと重さはクセになる…、のは女性歌モンが好きだからか?ニコだからか?



Diana Krall - Christmas Songs

Diana Krall - Christmas Songs (2015)
Christmas Songs

Merry Xmas!

…ってな気分の所で、硬いことは言わない、しかもロックとも言わない(笑)。とっても素敵なアルバムがあるからそいつをオススメしておきたいだけ、です♪

 Diana Krallの「Christmas Songs」。2015年リリースの思い切りジャズシンガーなクリスマスアルバムです。しかも甘くないテイストのジャズボーカルモノ(笑)。ロッド・スチュワートの「Merry Christmas, Baby」もいいな〜って思ったんだけど、甘くて甘くてアマすぎるからさ、ダイアナ・クラールの方が全然尖ってていいかな、って。ちょっと刺したくなる気分でもあるし、甘甘じゃ面白くないでしょ。

 曲はスタンダードばかりだし、歌の旋律だって基本的にそのまま、アレンジはジャズボーカル用にピアノ中心だけど、何だろな、この歌のキツさ、っつうかジャズボーカルなんだから甘いハズなんだけど、性格が出るのだろうか?強さが前に出ているとでも言えば良いのかな、タフな女性の歌声。シビれるねぇ…、クリスマスとかどっちゃでも良くなってきて、歌の世界に入り込めてしまう感じ。

Happy Xmas!!







The Pretenders - Alone

The Pretenders - Alone (2016)
Alone

 世界が高齢化してきているのは間違いないだろう。テレビを見たって映画を見たって30年前から変わらない面々が出て同じことしてる。音楽の世界だってそうだ、今でも古くからのネームバリューを持つミュージシャンの作品が売れるし雑誌の表紙にもなるし、ライブでも大会場はそんなのばっかりだ。確実に高齢化社会から超高齢化に進んでいる事が目に見える。だからどうだ、ってのもあるけど、改めてそれを感じつつも凄いな、さすがだな、ってのもあってさ、まぁ、時間が止まっている中に生きているという感覚は安心感をもたらすからそれはそれで精神安定上は良いが、発展無き世界は衰退のみでもある…、難しいですな。

 こないだリリースされてたのを知らなかったんだけど、聴いてみたら何かやっぱり良いなぁ、クリッシー姉さん、いや婆さん、になっているんだろうけど、相変わらずのThe Pretenders名義でリリースされたアルバム「Alone」、クリッシー姉さん65歳ですか…、声に衰えは感じるけど、歌い方もトーンも変わらない相変わらずのシニカルなセンスと歌唱だし、全然これまでのプリテンダーズの歴史からしたら並んでておかしくない作品に仕上がっている、だからこそのThe Pretenders名義だったんだろうな。そりゃエネルギッシュなビートの効いたロックなんてのは無いけどさ、音楽的に広がりを見せつつもしっかりとブレない自信のスタイルがきっちりと歌われているのでどうやったって、バックのアレンジがどう変わろうともそのままだ。そこが彼女の強さだしプリテンダーズというバンドのスタンスでもあろうよ。何だかんだと紆余曲折ありつつも結局今でもあるワケで、40年バンドがあるってのは凄いことだ。

 これがさ…、普通に聴いてて良い作品に聞こえるんだから質悪い。ノスタルジックだったり、作品作りのプロ的に良く出来てるって話なら分かるんだけど、何も知らずに聴いても響く作品なんだもん。何だろうね、この響き具合は。自分は全然知らないけどThe Black Keysのなんとかって人を引っ張ってきてのプロデュース作品との事で、それがどんだけの事か理解してないからその影響なのかどうかもわからないが、多分そういう影響による作品の深さとか味わいとかが出てきてるのかな。もっと本質的なクリッシーの部分が出ているからと思うんだけど、それを活かしているプロデュースの力もあるんだろう。いずれにせよオールドファンには嬉しいくらいの作品だし、新しいリスナーにはその何とかってバンドのネームバリューでこういう味わいのある作品と素敵な人に出会えたんであれば良いな。何かね、泣けるんだよ、このアルバム…。何でアローンなんだよ、って。





No Doubt - No Doubt

No Doubt - No Doubt (1992)
No Doubt

 あの頃何聴いてたっけな、なんて記憶を思い起こすって難しいな。ロックのルーツ、みたいなのを地力で漁って覚えてったのに比べるとリアルタイムでのロックの流れって、アンテナが行き届いていない所が多くて結果的にほんの少ししか知らない事になってる。その分後追いで探すと体系立ててもれなくその線で漁っていけるのがあるから記憶しやすい。その分羨ましさは増すだけになるので、どっちが良いってぇとリアルタイムで全て網羅するのが良いのだが、そりゃ無理だろってな話。そんな事を思いつつ何聴いてたっけ?ってふと思い出した。

 No Doubtの1992年デビューアルバム「No Doubt」。自分が知ったのはもうちょっと後になってからだけど、記念すべきファーストアルバムってことで、久々に耳にするってのもあって聴き直してるけどさ、案外色々なチャレンジしてて、こういうのが音楽の進化とミクスチュアなんだな、なんて感じたりする。当時も多分そういうのを新鮮に感じて聴いてたんだろうし、まぁ、見てくれも良いから聴かない理由もなかったんだろうけど、これもPVでの印象が強かったから聴き始めたバンド、やはりメディアの効果はそれなりにあるものだ。当時はマドンナみたいな白人美女が一生懸命歌っているスタイル、しかもバンド形式で妙なスカバンドやってるし、くらいのモンで、決して何かに秀でていたような感じじゃなかったけど、こういうのってなかなかなかったし、新鮮だったのはあるね。

 スカそのものとポップス、ロックの融合で、昔ポリスがレゲエと融合して成功しているのと同じ感じか。The Clashがスカとの融合を試みてたけど、ここまで能天気な感じにはならなかったし、どっちかと言えばSpecialsと同じアプローチ、ってかそのもの。ただ、可愛い女の子が引っ張るからとってもユニークでキュートな感覚になってきてるのとカリフォルニア出身って空気がもう能天気(笑)。実際バンドのライブなんかもバカ騒ぎそのままだしね。ただ、今改めてYouTubeで当時のライブなんかも初めて見たんだけど、やっぱ凄いテクニックなんだよね、バックの演奏陣営が。音楽を完璧に演奏するってのはもう最初から出来てるんで、どうやって音を作って売っていくか、イメージも含めて、みたいな所だったんだろう。超絶的なライブパフォーマンスはやっぱりメジャーになるべき条件を持ってるもん。地力はやはりあっての話なんだよな。

 このアルバム、デビュー作でまだ方向性も定まっていないのとグウェンの兄ちゃんがまだ仕切ってた時期なので、ちょいと煩雑な感じに曲が入ってるからアルバムとしてのまとまりはないけど、それこそがNo Doubtって感じもある。バンドの出来るスタイルはこういうもんだ、ってのはブレずに出来上がっているんで、名刺代わりの一発としては傑作の部類になるだろうね。面白いもん。







Babymetal - Live At Wembley

Babymetal - Live At Wembley
LIVE Blu-ray 「LIVE AT WEMBLEY」 BABYMETAL WORLD TOUR 2016 kicks off at THE SSE ARENA, WEMBLEY

 そのBabymetalが2016年の4月にセカンド・アルバム「Metal Resistance」をリリースした翌日に行われたロンドン・ウェンブリーアリーナでのワンマンライブの模様を全て記録したライブ映像がようやくリリースされた。「Live At Wembley」というタイトルでの登場で音源盤も別にリリースされるらしいけど、そっちは13曲しか入ってないので少々物足りないものになるのだろう。やっぱり映像付きで見て聴くのがばっちりなベビメタなので、いいのかなぁ、これで…と思いつつさっさと見るワケだ(笑)。既にWowowでもほぼ8割方放送されてるし、それも数回見ているのにもかかわらず、何故にここでまたパッケージを入手して見ているのか…、我ながら呆れるばかりだが、それだけの魔力を持っているのが今のベビメタ、恐るべし。

 そもそもが12,000人をロンドンで集める、というところからしておかしい。そこで繰り広げられているのは普通のベビメタのライブ、即ちほぼMCなしで日本語の歌で占められたライブショウそのまま、もちろん新曲が多数織り込まれたものになっていたし、これからの海外ツアーの幕開けという意味もあったが、やってることはホント日本のライブそのまま。それだけ完璧に出来上がっているショウとも言えるが、それでも毎回見る毎にスケールアップして良いショウになっているしどんどん成長しているし、計り知れないパワーと野心的な挑戦心が見えるし、何よりも夢を着々と実現しているという姿に惚れる人が多いんだろう。そしてスキの全くない完璧な出来映え、完成品、ここまでやれば世界に対抗できるだろう、ってくらいの完璧さが見事。もちろん偽物感もアイドル感もヤラされ感もあるだろうけど、それを超越して凄い、ってのがあるからなぁ。でも、それが全然響かないという人もいて、やっぱりニッチな世界のお話になるようだ…、ま、それでこそロックだけどさ(笑)。あ、彼女たちはまるでロックじゃないし、やってる音もロックじゃない。何だろね、やっぱBabymetal、なんだよな。

 これだけのボーカリストってのも日本の歌手の中でそうそういない。クセがなくストレートにそのまま、テクニックも何もなくそのままストレートに歌声がまっすぐ出てきて感情表現して歌を歌っている、しかもこんなうるさい音をバックにして、そしてこんなに速いビートに乗せての歌で声が真っ直ぐに抜けてくるという才能、アイドルの道を歩まなかったら本格的シンガーになっていただろうか?多分そうはならなかっただろうし、もっと妙なテクニックなんかが付いたんじゃないだろうか。それが幼少時代からプロのレッスンを受けていたことでこんだけの才能が開花しているワケで、なるほどアイドル教育も悪くないのかも、などと思うが、それはこういう事を思いついた人がいたから出来ただけで、ほんとに偶然の産物でもあるワケで、面白いものが出来上がるモンだと多々感心。そんな冷静に思っててもこういう映像見たりするとついつい見入ってしまってダメだ(笑)。

 先日の東京ドームでのライブは恐らくこのウェンブリー公演を凌駕する出来映えだったので、そのライブ映像を早く楽しみたい所だが、とりあえずこのウェンブレー、音はホントに良いし、しっかりとミックスして作り込まれているし映像も完璧だし、どこを取っても楽しめない所がないという作り混み具合。ライブそのものが完璧な上に作品としてのクォリティが異常に高くて売れないワケはないだろうとここでも思うのだが、それを無意識に見ているから余計にその凄さを楽しめる。感動的だもんなぁ、最後まで見てるとさ。乗る曲は凄く乗るし、アイドル的なのはアイドルだし、聞かせる曲はホントに聴かせる、聴かせてくれるし、踊る曲はとことん踊るし、ひとつの物語、演劇を見ているかのようなバリエーションの広さとストーリ展開のような起承転結と感動を味わえる作品、やっぱり素晴らしい。まだまだ飽きることはなく、これからもひっそりと大胆に追い続けていこう(笑)。





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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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