Ramones - Pleasant Dreams

Ramones - Pleasant Dreams (1981)
プレザント・ドリームス+7

 ブロンディの新作を聴いていて、頭の中を何かがよぎってしまって、何だっけ、この既視感?ってちょいと考えてみればそうか、ラモーンズがこんな感じのアルバムあったような…なんてうろ覚えの記憶だってことに気づいた。ラモーンズってバンドの見方は自分的にどんどんと変わっていってて、ガキの頃はラモーンズなんてとんでもないニューヨークパンクバンドであの3コードでの勢いでハードコアにプレイしているバンドだという印象。そのうち幾つか色々聴いたりしていると、割とキャッチーなことしてるパンクバンドで、他のパンクバンドと同じく途中から路線変更しているんだろう、ってくらいに思ってた。ここ十年くらいではラモーンズってサーフロックバンドだったんだよな…くらいに印象が変わってる(笑)。

 Ramonesが1981年にリリースした6枚目のオリジナルアルバム「Pleasant Dreams」、何とプロデューサーはグレアム・グールドマンという10ccなお話で、その前がフィル・スペクターだったから、やっぱり売れたかったんだろうなぁと言うのは分かる。あんだけのスピリッツで評価されてもカネ無かったら続けられないし惨めなもんだからね。実際そんな感じだったんじゃないだろうか。だから故に売れ線路線に強い人達と組んでシーンへの浮上を狙っていったんだけど、尽くその思考は成功することがなく中途半端なラモーンズのイメージだけが浸透してしまったのが歴史だろう。今聴くとどれもしっかり作られてて路線こそ異なるけどなかなかに面白くて、単なる3コードパンクだけのラモーンズってのとは違うってことが判ってきたもん。

 さて、この「Pleasant Dreams」はブロンディとの比較で思い出した音そのままでパワーポップとも言えるキャッチーな曲が並ぶ。メロディもポップ路線でしかないだろ、ってくらいのモノで、革ジャンGパンってなんか意味あるのか?ってくらいにポップ。どれもこれも明るくビートが効いてて聴きやすくてコーラスもしっかりあって短くてとっても良いポップソング。しっかりとパンク的歪んだギターも鳴ってるんだからラモーンズだろって主張もあるし。この路線をリアルタイムな時に受け入れられたかってぇとそれはないだろうな。一回りしてるからこういうのもあったのかと思えるけど。今ならこのラモーンズのポップへの挑戦を受け止めれるんじゃないかな。悪くない、どころか結構良い作品ですらあると思う。





Sonic Youth - Daydream Nation

Sonic Youth - Daydream Nation (1988)
Daydream Nation

 ニューヨークという町は東京と同じく常に刺激的でポップで巨大な街だ…、という印象。昔は外国の街って憧れてた部分あったし実際行ったりもしてたけど、ニューヨークに初めて行った時の印象は「新宿と変わらん…」だった(笑)。いや、むしろ新宿の方が街かも、と。それでもやっぱり夜のニューヨークの豪勢さと言うか雰囲気は映画なんかで見るアレそのままで小さな夢が叶ったと言うか、そういう気分にはなった。でも、それだけじゃアングラシーンや芸術的な分化面なんてのは分からないし、ライブハウスでライブを見るまでは行かなかったし、きっと熱いライブが繰り広げられていたのだろうな…。

 ニューヨークパンクの雄、Sonic Youthも自分的には凄く新しいバンドなんだけど、既にベテランから引退の時期に差し掛かっているバンドだもんな。そのSonic Youthのメジャーデビュー前のアルバム「Daydream Nation」、1988年リリースでほとんどメジャー時と同じ路線でのアルバムと言っても良いんじゃないかな。ほぼリアルタイム…、ちょっと後追いか、で聴いてた。当時斬新な音だったなぁ…、今だとオルタナ系って言われる部類だけど当時は言葉がなくて、最新のニューヨークパンク、ノイズ、みたいな感じで表現しようがないバンド、でも基本はパンクだよ、と。ヴェルヴェッツ入ってるけど…とかそんな会話で何だかよくわからないバンドだった。

 何だろうな、結局凄くオシャレでノイジーで聴きやすくで入りやすいバンドの音だった。いわゆる王道ロック的なのじゃないからコピーして云々ってんじゃないけど、確実に新しく生まれてきたパンクサウンドで割と聴きまくってた。普通にインディーズ時代のでもCD買えたからそんだけメジャーだったんだろうね。それか当時くらいだとお店が個性的なの仕入れてても売れたのかな。このアルバム、かなりクセになる人も多いんだろうな、カッコ良い。初っ端から、わぁ〜ってクールなカッコ良さあるけど、アルバム全体通して同じテンションで飽きること無く続いていく。何でだろ?疾走感がたまらなく心地良いのかも。ノイジーと言いつつも耳に刺さるモンじゃなくて心地良いノイジーさで、その辺がオシャレなトコロ。そしてクールな歌…、今聴いても斬新でカッコ良いな。



Patti Smith - Trampin’

Patti Smith - Trampin’ (2004)
トランピン

 昔からの女流ロッカーはどんどんと重鎮化していく。面白いことにシーンから消えるということはなく重鎮化していくのは、男も同じだけど作り出す作品が重みを持っているからだろうか、軽いのはどんどん消えていくワケだからやっぱりロックというアルバムに意味があったものが残っている、そういう人たちが残っているという解釈もあるかもね。スジの通ったのばっかりが残ってるしさ。もう相当なおばあちゃんになっているであろうパティ・スミスを聴いていてそう思った。

 2004年にリリースされたPatti Smithの作品「Trampin’」。圧倒的な重さを持ってして復帰してきた90年代からアルバムを重ねるごとにその重みは意味合いを変えてきたが、今回の「Trampin’」ではまた新たな新境地とも呼べるロックスタンスが打ち出されているのか、大きく色合いが異なる。全く相容れることはないんだけど、自分的にはこういう作風はロジャー・ウォーターズなんかと同じで、音楽よりも言葉に重きを置いたメッセージ性の強い作品で、それはビートでもなくノリでもなく重み、そして言葉を伝えていくという事に重点が置かれているからか、アレンジは割とシンプル、構成だって至ってシンプル、メロディですらさほど凝っていない、ひたすらに言葉を音楽に乗せて紡いでいく、歌唱力がどうのとかってのはもう遠い彼方の話で、言葉を書いた人が意思を持って説得力を持って歌っているという重み、そんな作品。歳を重ねて世の中の一員としての責務を果たしつつ生きている中で、ロックだから、と現実ではない事を歌っていたらそれこそ嘘つきになってしまうからこそ、正面から向き合っての作品、簡単に放棄も出来ない義務、そんな姿をヒシヒシと感じる、だから重いし説得力がある。

 レニー・ケイのギター、良い音してるなぁ。基本ストラトのハズなのでこういう音なんだけど、歌の重さとは裏腹にバランスの良いサウンドが細かい所もザクザクした所も上手く出してる。フレーズがどうの、なんてのはまるでお門違いでパティの生み出す言葉とメロディを如何に邪魔しないで曲に仕立て上げて音楽にしていくのか、そんな所が見えるギターの在り方。だから自分でも普段聞いているロックの聞き方とは全く異なるスタンスで聴いていくんだよね、こういう作品って。意識してなくてもそういう聞き方になるだろうけどね。しかしやっぱり何だかんだとパティの真髄発揮とも言える傑作、70年代の作品よりもカッコ良いかも、と言えるアルバムに仕上がっているね。





Chase Long Beach - Gravity Is What You Make of It

Chase Long Beach - Gravity Is What You Make of It (2009)
Gravity Is What You Make of It

 ロックの凄い所は誰かが編み出したミックスサウンドってのは大抵誰かフォロワーってのが出てきてそのバンドをリスペクトしてます、みたいなのが出てくることだ。そしてそれなりになるとその本家本元を何かしら引っ張り込んで憧れのアーティストとの共演だったりプロデューサーに仕立てたり、バンドを復活させたりといろいろとネタになることをするケースが多い。このChase Long Beaschってのもその類なのだろうか、プロデュースに先のReel Big Fishを従えて2009年にシーンに出てきた強者バンドで、売りは圧倒的に女性ボーカリストによるスカコアな音ってトコだ。

 Chase Long Beach「Gravity Is What You Make of It」、よくわからんけど、やっぱりカリフォルニア出身のバンドで、脈々とNo Doubtからのスカコア路線をやってくれていたバンドで、スカコアの期待の星としてメジャーに出てきたようだけど、メジャーデビュー後しばらくして解散、なのかな、結局この面白さを世に知らしめる前にバンドがなくなってしまったようで、残念。そこまで聴くかってのは疑問だけど、こういう脳天気なバンドはやっぱりいつでもこういうの聴きたいな、って時にあると便利だし、やっぱり年に一回くらいはそういう気分になるだろうよ、そんな時のお供になったりするしね。そういう音を出していたバンド。

 ボーカルのカレン嬢の歌声がおてんば的で見事にマッチしているホントにスカな音、曲調も軽やかでキャッチーなんで、そこそこ売れても良かったんじゃないだろうか、って具合だけどバンドにその意思がなかったからか埋もれてしまったようだ。時代を経ているから当然楽器陣営のプレイヤーのテクニックもしっかりしているしホーンセクションもあるし、曲も単純なだけでもなくって展開しているのもあるし、割と飽きずに楽しめる。勿体無いな。







Reel Big Fish - Turn the Radio Off

Reel Big Fish - Turn the Radio Off (1996)
Turn the Radio Off

 たまに飲みに行く若手のヤツ、まぁ、こっちがロック好きなのは知ってるしかなりマニアなのも知っているんで、深い話はそんなにないけどそれでもこっちが「最近何聞いてる?」って聴くとiPhoneの中身を見せてくれるが、大抵知らないものばかりだ。別に新しいモノじゃないけど、自分がほぼ通ってないモノばかりだからね、それでもポップスとかじゃなくってそれなりにロック的な世界だったりするので、その微妙な違いでの自分の知らなさ加減が面白くて、ちょこちょこと刺激を受けたりもする。そんな中にこのReel Big Fishってバンドも入ってたので、へぇ〜ってな感じで聞いてたりするが、この流れなのでついでに。

 Reel Big Fishのメジャーデビューアルバム「Turn the Radio Off」は1996年リリースの作品、その前にアルバム出てるけど自主制作だったのかな、よく分からんけど、このバンドも何とNo Doubtと同じくカリフォルニア州オレンジカウンティーのバンド、この頃のオレンジカウンティはこういうスカロック的馬鹿騒ぎが受けてたのかもしれない(笑)。もう、これで解説になっちゃったのかもしれないけど、No Doubtのあの馬鹿さ加減のスカロック感が更に強烈になったような感じの超能天気なスカコアバンドの作品。ペットやトロンボーンもメンバーに配しているから普通にスカバンド、でもやっぱりロックテイストだから見事な融合でして、何も考えずにバカ騒ぎ的に流して楽しむなら実に気分の良い作品。アメリカ的能天気な音楽そのもので、こういうのは世界のどこからも出てこない、確実にアメリカのみ。冗談そのままだもんな(笑)。

 最初に教えられて聞いた時に見事に頭の中空っぽになっちゃって、笑ったもんなぁ…、こんなん聴いて学生時代過ごしてたらホント、アホだったろ?なんて思い切り訊いてしまったが、それくらい能天気でサイコー。アルバム単位で聴くっつうよりかベスト盤で一気にそのまま全部聴いちゃうってんで良いのかもしれない。そこまで曲に大差を求めてないからだけど、どのアルバム聴いてもそんなに差がないんじゃないかな、多分全編こんな感じ。いいわ、こういうの(笑)。





Green Day - Revolution Radio

Green Day - Revolution Radio (2016)
REVOLUTION RADIO

 何気ない会話の中でアレ結構良かったよ、なんて話を聞くことはよくあるし、自分的にも何となくのヒント探しは常にしているんで頭の中にメモメモしてたりする。知らないバンドなんからとしっかり記憶したりしないといけないけど、新譜なんかは、あ、リリースされたんだ、って程度で良いからふとした時に思い出して調べられるね。もうちょっと会話が弾む時はどんな感じだった?とか聞けてね、大抵はなかなか良かったよ、ってな事だけど、そりゃま人に言うのにあまりヘンな印象を与えてもいけないし、そう言うのが普通か。自分なんかは偏見の塊だからダメだ、ありゃ、とか平気で言っちゃうけど(笑)。

 Green Dayの新作「Revolution Radio」。このバンドももう20年選手のベテランパンクバンドなワケで、パンクっても昔ながらのああいうパンクってだけじゃなくて、しっかりと進化しているメロディーもキャッチーなロックバンドで、ポリシーやスタイルがパンク的ってだけでなかなかユニークな路線を歩んでいる。しっかり商業主義をも手玉に取ったパンクバンドとも言えるか。自分的にはそんなによく聞くバンドじゃないけど、聴くといつも思うのは最新作が大抵一番良い作品に仕上がっているって事だ。メロディーにしてもアレンジにしても曲の作り方やアレンジにしてもオーソドックスなんだけど古い作品群よりもちょいと良さが増しているってのかな、前作から流れて磨いていくとこうなるんだ、的なバンドの質に仕上がっててね、好みは色々あるんだろうけど、いつも良い作品作るな、って感じ。

 今回の「Revolution Radio」もそりゃ昔みたいにビートで押しまくるなんてのはほぼ無くてきちんと聴かせてくれるのとかビートは利いてるけどひたすらに快活という所で、普通にロックバンド的とも言える感触だけど、そこでの尖った所があってさ、それって面白いんだよ。根底にロック的パンク的なのがないと出てこないんじゃないかなぁ…。何でも今作は3人で集まって絵自分達でプロデュースしてレコード会社に言われるからじゃなくて勝手に作ってたっていうことらしく、そんだけ好きなことを自身持って好きに作って認めてもらって、っつうプロセスがあったからか、商業主義を知り尽くした後自分達の初心に戻ってやってみたという…。なるほどね、そういうプロセスだったのかと。だから音は自分達の生身そのままだけど経験値上がってるからそれだけ上手く作れてるっつう所か。名盤とは言わないけど、根底のロック的部分が分かるなぁ…ってアルバム。



Lou Reed - Coney Island Baby

Lou Reed - Coney Island Baby (1975)
Coney Island Baby

 そういえばこないだバンドメンバーと久々に会ってスタジオで遊んでたんだが、着くなり久々、って挨拶もそこそこにロック話…それは良いんだが、自分以外のメンバー3名、全員ガラケー弄ってて驚いた(笑)。最近どこ行ってもスマホばっかでガラケー見る機会の方が減ってたんで、そうそういないんだろうななんて思ってたけど、さすがに自分の周りの偏屈者達は流石だ、自分のスタンスをしっかり持っている輩ばかりでバカにしつつも嬉しくなってしまった。全員が口を揃えてスマホ要らねぇもん、電話とメールしかしないしな、だと。全くその通りだ。その分レコードやCDにはいくらでも無駄遣いしてるクセにな…、そんな些細なところで変わらない連中…なんて苦笑いしてしまったのだった。

 1975年、RCA時代のルー・リードの唯一のまともなスタジオ作品、と言うかきちんと作りたいものを作ったという「Coney Island Baby」。アルバムジャケットからしてどうしてもその他のRCA時代のアルバムの方に手が伸びるのだが、このジャケットは昔からどうにもそれ系な雰囲気が出過ぎてて手が伸びなかったな。そもそもルー・リードってそんなに真面目に取り組んだことも多くないし、アルバムもそこそこしか手を出してなかったからね。何となくの流れでちとデカダン的なの無いかなって漁ってて、引っ張ってきたんだけど、これがまたユニークなアルバムで楽しめた。同じ愛を語るんでもストラングラーズとルー・リードではこうも違うか、ってくらいだ(笑)。

 案外ギタリストは聴きやすいかも…、ボブ・キューリックだからかな、かなり弾きまくってるんでそのオブリ的なギターのフレーズの差し込みはうるさいくらいに鳴っているんで気になって気になってしょうがないっていう感じはある。もちろん歌のルー・リードがメインだし、その淡々とした迫力はさすがに迫り来るものがあるから、そのパワーよりも前に出ることはないけど、しっかりとノイズ的にも目立ってて楽しめる。ルー・リード本来の味ってノイズに近いのもあれば甘いメロディもあったりしてR&R的なのってそんなに個性としては感じないけど、ただ、あ、ルー・リードだ、ってわかる独特のものはある。そんな作品が幾つも散りばめられた充実のアルバムだね。

 RCAってこの頃のロックミュージシャンからするとほぼ誰からも売上と利益の搾取会社って思われてたみたいで、どうなんだろ?って思ったり。そのくせ皆秀作を残しているんだからそれはそれできちんと音を聞き分ける人間がいたんだろう。自由さが削られる代わりにきちんとした作品を作り上げて売るということに長けていたってことか。どっちを取るかだなぁ…。




Iggy Pop - TV Eye:1977

Iggy Pop - TV Eye:1977 (1978)
TV Eye:1977 ライヴ(紙ジャケット仕様)

 ロック、いいね。皆好きなバンドやジャンルや細かく異なる所はもちろんあるんだけど、ロック的エッセンスとかスピリッツってのは響くものには響くワケだし、ロックのパワーってのは今でも強烈に自分的には響くから好きだ。うん。そんな事今更書いてどうするって?いや、やっぱりさ、何か年々パワーが不足してるなぁと思う瞬間瞬間があって、ふと、こんなんじゃないな、って活を入れ直さないと、ってのあるんです。その時に一番早いのが常日頃からガツンガツンなロック聴いてたり、長尺な展開があるプログレを聴いてたりする事で、特に衝撃的な、衝動的なアルバムやライブ盤ってのは響きやすくて、一気にテンションが上がるという単純な理由なワケ。先日ラモーンズのとんでもないライブ盤を聴いてたからまたまたテンション上がっちゃって、何にするかな〜って思った時にそれなりのパワー持ってないと聴けないだろうなって思ったから、コイツを引っ張ってきた。

 Iggy popの1977年のツアーを入れた正に全盛期のライブアルバム「TV Eye:1977」。バックはご存知David Bowieが鍵盤弾いててセイルス兄弟がリズム隊を務めているイギーのバンド時代。バンドとパンク的パワー全開の勢いは当然のことながら、驚くべきは鍵盤のセンスの良さ。さすがにボウイなのだなと唸ってしまうくらいに絶妙なところで鍵盤をクローズアップして音を出してくるところ、単にバックで音を弾いているだけではなくってイギーを完全に支えているかのような役者ぶり。初っ端からそんなお話を書いてしまったが、この粗暴なライブの中でそのセンスが光りまくってるからこそ目立つという凄さ。そしてそのバックに支えられて安心のイギーは全力で自身のパフォーマンスに集中しているからライブそのもののパワーも圧倒的なものになってるからよろしい。ラモーンズのあの畳み掛けるようなライブ感ではなくて、何だろ、芯のパンク的発散とも言える突き放しながらもエネルギーをどんどんと出して圧倒してしまうかのようなライブ。もちろん音はうるさい、相当にうるさい、その中でイギーがど真ん中で毒を吐きまくっているという姿が目に浮かぶ圧巻のライブ盤。

 勢いとパフォーマンス性、カリスマ性は高かったものの肝心の音楽性に掛けていた部分をボウイが埋めることで見事に開花したイギーという見方もできるが、やはりこのパワーが無ければ成り立たなかったし、それは単にパンクムーブメントというものだけでもないロック的なスタイルが今でも生き残っている理由だろう。やっぱりさ、聴いててうるさい!って思うのがロックだよ。綺麗に聴こえるなんてのはダメだね(笑)。



Ramones - It's Alive

Ramones - It's Alive (1979)
It's Alive

 モノが売れなくなってる…、ウチで言うとCDが売れなくなってるってことにもなるけど、そりゃそうだろってのも当然分からるわな。かと言ってデジタルDLの音楽が売れてるかってぇとそうでもない。だから聴かなくなってる人が増えてるのかわざわざ手に入れてまで聴く音楽が減ってるということかとも思うが、はて自分はと問いかけてみれば確かにカネ払って欲しい音楽ってのが減ってるのは事実。YouTubeで聴いて、それまでってのも結構あるしね。それでいいんかい、ってのはあるんだけどさ、旧譜なんかはもうそうなっちゃうよなぁ…。

 The Beach Boysの流れを汲む、と言うか、その影響を自分たちの他の影響と併せて打ち出してきたオリジナルUSパンクの代表格ラモーンズの必殺ライブアルバム「It's Alive」。1977年の年末にロンドンでやったライブをフルで記録してるのかな?のライブアルバムで、映像も一部残ってるヤツで、それもまたYouTubeで簡単に見れるけど、何せ音の方が超凶暴なサウンドと勢いで、正にパンクなライブで、これこぞラモーンズと言わんばかりのハイテンションなライブなので存分に発散できる…いや、発散ってかホント、吹っ切れる。立て続けに行き着く間もなく3コードが繰り広げられ、間髪入れず「1.2.3.4!」で始まる同じような次の曲、これの繰り返しでだんだん麻痺してトランス状態になってくるという始末、曲が良いとか悪いとかどうでも良いんです、そんなこと、ただひたすらに畳み掛けていくというライブ、この気持ち良さがラモーンズだ。そしてコード進行は王道な3コードもあるが、サーフィンロック的な展開も武器としている…のはまだこのライブ時点では多くないけどさ。音が凶暴だからパンクだけど根っこは見事なその手の音で出来上がってることがわかるだろう。

 参ったなぁ…、ほんとにとんでもないライブ盤だよ、これ。勢いってのは正にこのことを言う。目の前でコレやってたらたいていの奴らはブチ切れるんじゃないだろうか?ラモーンズがどんだけ世界的に影響を及ぼしたかを知ってても、このライブを聴くとぶっ飛ぶし、納得もする。こんなの見てたら絶対影響受けるだろ。ライブ名盤多いと言えどもここまでのライブ名盤は多分見当たらない。脳天直撃のパワーを受け止めて聴く体力がある時じゃないと聴けないけど、聴くといつだってハイテンションでゴキゲンです。音楽性云々、ジャンル云々の前に圧倒的ロック。この姿勢が完全にロック。最高にロック。





Blondie - Blondie at the BBC

Blondie - Blondie at the BBC (2013)
Blondie at the BBC

 七夕って7月7日の未明の話だったんだ、って事を初めて知ったけど昔ほど七夕をイベントに据えたものって多くない気がする。まだ梅雨の最中で雨日和が多いからイベントしにくいのかもしれないな。旧暦で企画すれば趣旨に合うし天気も良かろうと思ったら、各所の七夕祭りってお盆前後にやる所が多いようだ。それはそれでお盆もあるし新暦旧暦の扱いって難しいよのぉ。ただ面白いのは概ね昔からある行事は旧暦の方がどれもしっくりと当てはまるっていうものだ。そりゃ、この極東の地で世界標準使われても合わないことばかりだろうってのはだれでも想像が付く。

 へぇ〜、Blondieってこんなのリリースされてたんだ、って事を知った一枚「Blondie at the BBC」。BBCライブなんて誰がリリースされてもおかしくないんで不思議はないけどBlondieあたりはノーチェックだったしね。今思えばどうしてそんなに今でも残る程のバンドになったのかよくわからない。デボラ・ハリーの美貌が、ってんなら他にもこれくらいの美貌の持ち主はいただろうし、ロックの世界にいるから、ってもそれも他もあるだろうよ。そもそもBlondieだってロックの世界なのか?ってトコあるし。多分、とっても偶然が働いたのと巧みだったって事かな。歌が巧いとかってんでもないけど、とってもキッチュで個性的で印象的、そこにあの小悪魔的キュートさ。それでいて音はどうどうたるニューウェイブな質感でポップなラインのくせに、出自はパンク系で系譜としてはロックの線なワケよ。Babymetalじゃないけどパンクサイドでこの小悪魔絡みが出て来たって話なのかもしれないな。そういうインパクトがあったような気がする。

 さて、この「Blondie at the BBC」は正に初期から売れまくりの頃までの絶頂期のライブだから曲も演奏も歌もルックスも悪いハズなし。ホントに思ってるほどロック度が低く、もっとニューウェイブでポップ的。それでいてこのストレートな歌と美貌だからデボラ・ハリー意外のメンバーには全く目が向かないという図式…、別にアクションもなく突っ立って歌ってるだけなのにな(笑)。フランス人形が歌うニューウェーブ的なアメリカのバンド、ってなもんか。見てる側はライブ、面白かったのかなぁ…。ニューウェーブ系はどれもそういう気がしてるんだけど多分自分の偏見。



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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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