Bad Company - Fame & Fortune

Bad Company - Fame & Fortune (1986)
Fame & Fortune

 往年のロックバンドが魂売りまくっていたのが80年代、ここまで数多くのバンドが変貌していった時代もそうそう見当たらない、どころかそこまで音楽性を変化させていくってのも実はそれほど多くないのかも。ミュージシャンという職業からしたらそりゃ何でもある程度は出来てプロだし、それ以上に個性を放つのがプロでもある。が、自分たちで生み出す事ではなくある楽曲をきちんと演奏するのもまたミュージシャンという職業。一般的にロックバンドなんてのは両方あって当たり前なんだけど、産業ロックに走ると外部ライターの曲を演奏して稼ぐってのもありになる。まぁ、こういうのを魂売った、という書き方してるんだけどね。

 1986年にリリースされた久しぶりのBad Company名義の作品「Fame & Fortune」。ポール・ロジャースの歌声だったらジミー・ペイジとのThe Firm終わったのかな、なんて思ってたら逆でバドカンのボーカルが変わってたって話。んで、そこに白羽の矢が立ったのがブライアン・ハウって人。よく言われているんだが、テッド・ニュージェントのトコで歌ってたっていうからアメリカ人かと思ってたら何てことはなく、イギリス人だった。このアルバム、フォリナーのミック・ジョーンズもプロデュースで絡んでいるんだけど、この人もイギリス人なので、アメリカの産業ロックを思い切り排出しているアルバムと叩かれていた時期ではあるが、その実ほぼイギリス人がそれを作り上げていたという事実。確かにな…、アメリカのああいうAORとは路線違ってるもんな、納得。んで、次はこういう産業ロック的なのをあのミック・ラルフスが作るのか?ってぇともちろんそんな事なく、半分くらいしかミック・ラルフスは絡んでいない。ってことは何だ…、誰のアルバムなんだ?って話になるんだが、それこそが魂売ったアルバムって事になってるワケ。

 もはやバドカンである必要性は全く見当たらず、ミック・ラルフスのギターじゃなきゃいけない理由もないし、サイモン・カークのドラムである必要も全くない。ボーカルは既に替わってるからポール・ロジャースである必要もないし、もちろんブライアン・ハウである必要もない。だから誰でも良かったんだが、たまたま知名度も残っていたし、メンバーも仕事必要だし、ならば売れるってことをきちんとやろう、ってことか。そもそもオリジナルバドカン結成時からそういう信念だったワケだし、ってことか。その甲斐あって往年のリスナーからは無視されている時代だけどAOR作品としてはかなりの良作。ロックのロの字もないが、産業ロック的によく出来てる。そこは結構評価されてるんで確かにな、って気はするがそもそもロックじゃないからな…。ミック・ラルフス作の曲はポール・ロジャースが歌ってたらなぁ…って思うのも多いが、歌が違うのと出て来る音がこれじゃちょっと…ってな嫌悪感が大きいか。





Peace - Peace

Peace - Peace


 ロックってさ、裏話とか逸話とか小話みたいなの知ってると色々な事柄が繋がってきて面白いんだよね。新しいバンド結成の裏話とかインタビューでも一緒にツアーやったことがあって知り合って、次のメンバーを探す時に声掛けたとかよくある話だけど、それってこの頃のツアーの時の話なんだろうなぁ、とか夢膨らむ想像が出来ちゃう。想像ってか、そこだよな、って確信だけど。結局人繋がりでメンバー固めていくってのもまだまだ多かった時代だし、やっぱりミュージシャンだからセンスで合うか合わないかみたいなの測るだろうしね、だからそんな小話ってのは結構アンテナ広く漁ってたかも。

 ポール・ロジャースがフリーの空中分解後に同じアパートにいたKilling FloorのStuart McDonaldとそれこそ兼ねてからの知り合いだったベテランドラマーのMick Underwoodと一緒にPeaceってバンドを組んだのは割と知られた事実。そこにギタリスト不在で、ポール・ロジャースが兼任していたものの、候補として上がってたのがGinhouseのGeoff Sharkeyだったのだが、そこまで話が進む前にFree再編成となってしまったために中途半端にバンドは解体されたという酷いバンド。ところがFreeがビッグネームだったこともあって、ポール・ロジャースが新たに組んだバンド、っていう注目度は高く、シングルもアルバムもリリースしていないのにBBCへ出演していたり、Mott The Hoopleの前座でツアー周ってたりと活動は意欲的だったようだ。冒頭の話で言えばこのヘンでポール・ロジャースはミック・ラルフスを知ったんだろうなぁ…って思うわけよ。バドカン結成ってこの人脈かね、と。んで、一緒にアパートにいたStuart McDonaldはフリーのサイモン・カークの元々のバンドメイトだったってな事で、見事に全てが繋がる狭い人脈と気心知れたメンツでのバンド結成だったってな話。

 この短命なバンドでも期待度が高かったことを証明するかのようにいくつかの音源がリリースされていて、それはもちろんフリーの活動集大成の中に紛れてしまうのであまり注目を浴びることもないんだけど、実はPeaceとしてのソースだけでそれなりのアイテムにはなる、はず。Freeの編集盤「FREE STORY」には「Lady」って曲が、ボックスセット「Songs of Yesterday」には「Like Water」と「Zero BC」ってのがスタジオ録音ソースで入ってて、これは上記のメンツによる録音だからフリー関係ないんだよね。明らかにPeaceのソース。んでBBC音源は3曲残ってるけどきちんとはリリースされていないのかな。もちろん「Heartbreaker」「Seven Angels」ってフリーの後期の曲と「Like Water」だからだろう。ちなみにここでのドラムはミック・アンダーウッドだからサイモン・カークのそれとは全然違ってちょいハネな軽快なドラミングでなかなか心地良い。

 ってことでその実6曲くらいの音源とMott The Hoopleの前座のライブソースかなにかがあれば何かとっても貴重なCDがリリース出来るんじゃないか?なんて思うんだけど出てこないねぇ…。ミック・アンダーウッドのインタビューからするとほとんどがフリーの「Hearbreaker」で曲が使われているってな話だけど、自分たちのソースも録音していたからアイランドレーベルにはあるはずだ、ってな事だ。う〜ん、聴いてみたい。








Andy Fraser - Fine, Fine Line

Andy Fraser - Fine, Fine Line (1984)
Fine, Fine Line

 リズム隊に耳が行ってしまう人とギターばかりな人、歌な人と人ぞれぞれに聞いているパートが異なるというのも面白いのだが、楽器をやる人もやらない人もそういう聞き方してるんだろうな、というお話。先日も楽器やらないんだけど、という中でベースとドラムの話ばかりになってて、そういう風に聴く人もいるんだな、なんて思った次第。それも好みが割とはっきりしてて職人芸的なトコロが好ましいみたいな話もあってさ、何かわかるなぁ…と。でもそこまできっちりを聞いてないな、自分、と思ってね、再度色々と聴き直しているトコロ。

 Andy Fraserと言えばFreeのベーシスト、その唯一無二なノリとフレーズが当時のロックファンには伝説的になっていて、その後シーンから消え去ったというのもなかなか伝説化した要因のひとつか。あんだけの人がどうしたんだろう?ああいうのはもう聴けないんだろうか、みたいなのあったもん。実際もう聴けなかったんだけどさ、FreeみたいなのってFreeしかないんだよ、今でも。今ポール・ロジャーズがFreeのカバーやっててもああいうノリにはならないし、やっぱりアンディ・フレイザーなんじゃね?ってのあったけど本人はもうさっさと進化した音楽ばかりだったし、現世に存在しないんだよな。だからこそあの輝きが素晴らしくも見えるのだが。そんな中、アンディ・フレイザーが久々にシーンに送り届けたアルバムが1984年の「Fine, Fine Line」。

 過去を知らなきゃこりゃなかなか良いアルバムだぜよ、ってな話。AORファンからしたらとっても名盤と言って超褒められている作品だし、実際聞いていていも快活で素晴らしくツボを抑えていてよく出来ているアルバムだし、もっと売れてもよかったんだろうと思う。自分は知らないけど、ギターにマイケル・トンプソンっつう人がいて、これがまたその筋では有名な方だとか…、そう聞くとアンディ・フレイザーもしっかりと先見の明を持って仕事に取り組んでいたんだなと。いや〜、もうさ、ソロアルバム系列ってのは全然聴かなかったしね、アルバムは買い集めたんだけど、もうちょこっと聴いて良いも悪いもなく何だこりゃ?って先入観でダメだったからさ。しっかり音楽として白紙の状態で聴いていたら好みになってたのかな、なんて思う。そういうのはもう人間的に普通にしょうがないお話なんだからさ、そこまで平等に判断出来ないもん。

 んで、こうして過去も含めて振り返って聴いてみるとね、なかなか悪くないってのもある。 好みは別として作品としての出来映えはやっぱり凄いよ。アンディ・フレイザーって名前を知らなければここでAORな人って意識になるくらいの作品だもん。ちょいと歌が厳しいかなという気はするけど。それにしてもこういう作風で来るのは…、AsiaやYesを考えればおかしくはない、か。





Free - VINYL COLLECTION/LTD.7 [12 inch Analog]

Free - VINYL COLLECTION/LTD.7 [12 inch Analog]
VINYL COLLECTION/LTD.7 [12 inch Analog]

 やっぱロックはいい。一人でレコードと向かい合ってるといつもワクワクして心躍らせながらギターを聴いて歌を聴いてバンドのカッコ良さに感動してジャケットを見て思いを馳せて楽しめる、と言うか夢を見ていられる。そんな事やってんのか、アホだろって話だけど実際そうだったい今でもそういう風に思うワケで、それって別に思い出してやってるワケじゃなくて今でも聴いてて普通にそう思っちゃうんだから致し方ない、そういうのが好きなんだし、そうやって聴いてたんだもん。大人になってきてからは同じアルバムを毎日毎日何回も聴いてってのが減ったから聞く間隔が空いてるんだよね、すると、聴く度に久々感もあってまたカッコ良いって思える度合いが上がってるんだよ。それでまた惚れちゃうってかさ。

 Freeってホント好きでさ、何か出てないかなぁ〜、発掘ライブとかあったら面白いんだけどなぁ〜とフラリと探してみたりしていると、何か知らないジャケットが目について…何だこりゃ?と気になって、買ってはいないけどふ〜んって思ったのでご紹介。もちろん自分はオリジナルアルバムを最初から聴きながらのお楽しみ♪ 何と、最新リマスター音源をアナログに詰め込んで7枚セットにしてのリリース、こんなもん売れるのか?って話だけど、一部にはアナログ盤の人気が復活しているとあったりするし、そこでこんなFreeみたいなバンドのが出てくるってのがなかなかニッチ。アナログ盤回帰傾向にあるってもFreeの全アルバムセットを今更欲しがるヤツっているのか?いや、いたとしてもどんだけだ?昔の連中はもう全部普通にアナログで持ってるワケだろ?自分なんかはそれに加えてのリマスターCDだったりするし、そこでこの7枚組のアナログセット…買うか?

 そんな疑問はさておき、やっぱりね、最初からFreeです。うん。ホントに英国のブルースロックバンドの代表格でしかないくらいにFreeです。名盤とか色々言われるけど、やっぱりファーストアルバムから順に全部聴きまくっていけばこのバンドの面白さ、深さ、オリジナリティさ、コソフのギターの魂、アンディ・フレイザーのヘンな感覚のベースライン、ポール・ロジャースの渋すぎる歌など全てがわかります。うん、ホントにZeppelinのブルース部分だけを比較したら大して差がないバンドですよ。しかし、Freeがこんなアナログ7枚組って…不思議な事だ。





Bad Company - Live In Concert 1977 & 1979

Bad Company - Live In Concert 1977 & 1979
Bad Company Live In

 大抵のオールドロックリスナーと話していると、やはり最近の音楽までは全然網羅していなくて自分たちが聴いていた頃のものまでで終わっている、と言うかそこまでしか聴かない人が多い。スタジオ・アルバムなんてのは当然なんだろうけど、そこで近年こういうライブが出ているよ、という情報も特に入手仕切れていないから何らかの情報を上げると話題が盛り上がる。それで買っているかどうかは知らないけど、自分たちがリアルで聴いていた頃のライブが今聞けるんだから、そりゃ聞けるなら聴きたいでしょ。カネが無いワケじゃないから買う環境があるなら勝手に探して買えるのだろうけど、そこまでやらないのもこれまた人間。やっぱり発掘音源もマニアなものにしかならないのだろうなぁ…。

 Bad Companyの1977年と79年のライブをセットにしたライブアルバム「Live In Concert 1977 & 1979」がリリースされている。何でまたそんな中途半端な時期のライブからリリースしたのか…、デビュー当時のライブとか日本公演とか出せば結構な話題と演奏の勢いだろうに、美味しい時期を見送っての円熟期、しかもどっちかっつうとバンドが迷走し始める1979年なんてねぇ…、なんて思ってはいけない。しっかりと聴いてからにしよう、ってことで1977年のヒューストンのライブから聴いているが、初期の勢いってのとは違う落ち着いた感のあるライブ、それでも充実しているからライブとしてはもちろん楽しめる作品なんだが、ライブだからと言って大きく変わる曲があるわけでもないのでこんなもんかな。昔アングラで聴いてた時もそう思ったな…。

 一方の1979年は更に落ち着いてしまう。まぁ、悪く書けばやっぱり覇気に欠ける、覇気ってんでもないんだけど、じっくりと熟してしまっているというのか…、これから先にやれることないようなぁみたいなのがあるか?いや、そんなことはないけど、聴く側の問題ですね。ライブそのものは大人の色気が出ているショウになっているみたいです。オープニングからしっとりとした「Bad Company」なので余計に…。自分的にはこっちのライブの方が割と好きかも。まぁ、どちらもちょいともっさりした感があるのは何故だろう?何か抜けないんだよねぇ…。アメリカナイズってワケでもないし、そういう所が味なのだろう。昔に比べりゃこういうのが安値で簡単に手に入るんだから聴いてみてから、っていうのが出来るのは良いよな。






Free - The Free Story

Free - The Free Story (1974)
ザ・フリー・ストーリー

 多分古き良きバンドを好きな人ってのは同じバンドの同じアルバムでも何枚も何種類も持ってたりすることも多いだろうし、曲単位になれば更にそれは広がったりして様々なバージョンを所有していることだろう。もちろんライブバージョンも入れたら結構な数になったりもするし、シングルバージョンとかミックス違いとか歌詞違いとかモノ、ステレオなんてのもあってアレンジが違うとかそういう世界があるロックね。先日もあの曲やろう、ってバンドのメンバーと話しててスタジオに入るのだが、それぞれどうもやってきたバージョンが違うみたいで回数とか編曲が合わないことがあって、もちろんいつものことなので、笑いながらどれにするか、ってなるのだが、オフィシャル側でも既にどんだけ出してるか判ってないんじゃないかなぁ…ってのも多いだろう。

 Free解散後の1974年にリリースされたベスト盤「ザ・フリー・ストーリー」、ベスト盤って言うか…、ストーリーそのものとも言えるのか。一応時系列的に名曲郡が並んでいるけど、終盤はもう数少ない選曲になりつつ、更に未発表系の楽曲なんかが配されていて貴重度を上げているワケだが、アナログ時代は2枚組で、どうにも終盤はダレダレになっちゃってあまり真面目に聴いた記憶が無い。CD時代になって「Heartbreaker」がオミットされている状態が続いていたみたいで、人によってはインパクト絶大なバージョンだったらしく、何でだろ?って聴き直してて、なんだ、ライブだからか…と思い出した。これだけ1972年10月15日ポーツツマスのライブバージョンが入ってて、ボロボロのコソフがここまで弾けてるってので奇跡の一曲だってことで収録したのだろうか、アングラでも一切出回っていない唯一無二の貴重な同日のライブ音源だったのだな。それがアナログ時代終焉と共に聴けなくなっていつしか貴重なテイクとして知られていったのだった…。

 5CD Boxの「Songs of Yesterday」がリリースされてCDで初めて陽の目を見たみたいで、なるほどそうか…って懐かしさを覚えた人も多かったのだろう。自分はそこまで思い入れなかったからなぁ…。いや、好きなんだけどね、Freeってさ、ただ、終盤ってやっぱり得意じゃない。でも、もうそうも言ってられないから割と聴いてるけど、やっぱり熱いギタープレイが好きだからなぁ…、あの熱さが3年で消えるなんて、時代は残酷だ。そういうのも時系列で並んでいる編集盤だとはっきりと感じてしまうという残酷な編集盤、更にはPeaceの音源と称されているけど、日本公演でやってたヤツだし、Freeとしてのモノになっちゃってるでしょ。それにしてもこういう音で世界に出れるってのはホントに時代でしかないかも。今の時代でもあるだろうけど、やっぱりこのノリは誰にも出せない。たまに全曲丸ごと聴くみたいなことをしたくなるバンド♪





Paul Kossoff - Koss

Paul Kossoff - Koss (1977)
Koss

 またしてもロック仲間とあれやこれや…ロリー・ギャラガーのギターの音の話から始まり、ふとポール・コソフの話題へ進み、「そういえばThe Hunterで思い切り音外してるのあったな…」との話で、ボロボロになってた時のコソフなら有り得るけど、それって聴いたの何かのライブアルバム?って話してると死んだ後に出たクロに赤い顔のアップのヤツ…って、あぁ、あれか…と。そんな会話が出来ること自体が多くはないので他人が聞いてたらなんだこいつら?くらいに思うような会話なのかもしれないが、自分たちには普通の世界だ…、うん。んで、思い出したのと最近全然コソフ聞いてないなと思ってじっくりと…。

 1977年にリリースされた変則ベスト盤「Koss」。赤い顔のアップのジャケットで、これはこれで目立つジャケットだから良かったのだろうか。会話の中でうろ覚えでも説明しやすいアルバムジャケットって意味では正解だが、もうちょっとまともなジャケットで出してあげてほしかったと思うのが人情ってモンじゃないだろうか。変則と書いたのは、普通にベスト盤ならフリー時代とBSC時代の作品を集めてちょこっと未発表曲なんかを入れておくモンだろうけど、実はセッション活動が盛んだったポール・コソフらしい変則ベスト盤ってことで、どっちかっつうとベストプレイ盤みたいな感じかな。フリーの曲は3曲だけで、レーベルメイトバンドだったAmazing Blondelにゲスト参加した時の曲が2曲、盟友Jim Capaldiとのセッションから何と未発表テイクでのプレイを発掘リリース。残りはBack Street Crawlerからと更に1975年のクロイドンのライブから6曲収録されてる。この頃だととっても貴重なBSCのライブ音源のリリースだったハズなので、この「Koss」というベスト盤はかなり重宝したアルバムだったんじゃないだろうか。

 Amazing Blondelとのセッションは不思議な英国フォークなバンドにブルースを思い切り入れた不思議なセッションで泣きまくりのギターが美しいとか色々あるが、話題になった「The Hunter」はBSCの1975年のクロイドンでのライブソースだったってことで、なるほどこの時期ならあるだろうな、なんて思いつつも、このライブ盤、割とちょこちょこ聞いてたけどなぁ…と自分の集中力の無さを実感しながら再度じっくり聴いていると、おぉ〜、なるほど、外したってのは音の高さじゃなくて音の入りを間違えてるって事だった。一拍早く入っちゃったのかな、いや、でも、聴いてると自分でもそこから入るわ(笑)。これはドラマーが悪いんじゃね?って思うんだけどなぁ〜。ギター弾きながら「え?」って苦笑いしちゃったんじゃないだろうか。ドラム入っちゃったら変えられないだろうからギターが合わせていったってことでコソフの機転の良さを褒めるべきかも。

 しかしBack Street Crawlerのライブってどれ聴いても覇気がないのがなかなか残念でねぇ、弾いてるしフレーズもそれなりだしバンドも悪くないんだけどやっぱり思い切り具合不足なのかドラッグまみれだったのか、勿体ないなぁといつも思う。今回のライブも有名だし単体でCDも出てるけど、良いライブだから出ているワケじゃなくてソースが残ってたから出てるだけだしね、他に何本か聴いたけどやっぱりどれもこれも覇気はない。ギター一人が覇気ないくらいでバンド全員が覇気ないワケじゃないんだけど、やっぱりフリーの時を聴いちゃってるからかね、それでもコソフのギターは永遠です。





Sharks - First Water

Sharks - First Water (1973)
First Water

 アンディ・フレイザーがフリーを脱退したのが1972年頃、その後どうするのかと動向が注目されたらしいが、彼の選んだスタイルは新たなバンドスタイルによるロックだった。1972年の10月ころにはメンバーを固めて曲もある程度持ち込んでライブ活動に注力してレコーディングに入っていたらしく、まだまだ若いエネルギーはどんどんと放出されていったようだ。そんなアンディ・フレイザーのフリー脱退後の最初のプロジェクト、シャークスをここに挙げておこうかな。

 1973年リリース、Sharksのファーストアルバム「First Water」。ベースとピアノは勿論アンディ・フレイザーが、ギターはクリス・スペディングが職人芸をフルに活かして、どころか思い切りバンドのヘヴィーギタリストとしてアンディ・フレイザーと双璧を張っている。更に個人的には発掘モノの大好きなボーカリストのミスター・スニップス。Baker Gurvitz Armyでその泥臭い歌声を披露していたが、その後の活動でこのSharksに抜擢されての登場、ここでもバンドの音に重さを加えているという意味でも、また聴くモノへのインパクトもまた深みを与えていると思える大活躍。そんな面々によるファーストアルバム「First Water」は普通に聴けば全然普通のロックだけど、Mr.Snipsのロッドをもっと重くしたような歌声が重心を下げたハードロック的バンドへと位置付けてくれるのと、クリス・スペディングが活躍しているからそんなハードロックバンド的に聴こえる音が多くて結構好ましい。ところが肝心のアンディ・フレイザーの音はかなり軽めになり、ボワンボワンベースは相変わらずながらバンドの音の重心を重くするどころか軽くしている役割になっているようだ。狙ったかどうかわからんけど、妙なバランスの音が混在しているのはある種頼もしい。しっかりと目立つミックスだったり音の出方だったりするから余計にそう感じるんだけどね。

 でも、やっぱりこういうハードロック的なのをやりたかったんじゃないみたいで、主役だったのにこの作品だけで脱退してソロ活動へと移るワケだ。そう思うとなるほどアンディ・フレイザーの音が浮いてるってのもよく分かる。一方ではクリス・スペディングやスニップスのアクが結構生きてるバンドになっちゃってるのがあったのかなと。個人的にはアンディ・フレイザーのフリー脱退後の作品としては一番バンドらしくて面白いと思うんだけどさ。それは多分、メジャーバンドじゃなくってSharksってB級にも位置するようなバンドでやったってのが好ましいのかもしれない。10代で始めたフリーの印象だけでアンディ・フレイザーという人の音楽性が決められてしまったのは不幸だったのかも。もっともっと色々なことがやりたかったってのがその後の10年だったんだろうし、それもあって活動休止だったのかな〜なんてのも思う。どっかでこの人のキャリアを総括して一気に聴いていきたいなと。ちょっとやってみたんだけどやっぱ全部は難しい(笑)。んで、YouTubeで1973年のライブ音源見つけたんで聴いてみると、ここに書いたこと全てをぶっ飛ばすくらいのバンドとベースのプレイが聴けるという…、やっぱロックはライブです。







Andy Fraser - In Your Eyes

Andy Fraser - In Your Eyes (1975)
Andy Fraser Band / In Your Eyes

 これからは自分が好きな世代のミュージシャンがどんどんと他界していくんだろうなぁってのは勿論想像できるんだけど、色々な所からそういう情報を知るとそれなりに「あぁ…」とか「え?」とか思うのは当たり前か。直接知ってるワケじゃないから感情的にどうのってのは無いけど、感慨深くなる部分はあるな。今回のアンディ・フレイザーなんてのは正にそんな感じで、ついこないだ来日公演してちょっと鍛え上げた体を見せながらライブを行い、様々なことに前向きに活動し始めたって所だったのに亡くなってしまったと。ガンとHIVって事らしいが、それであんだけ元気な感じだったとは…。

 Andy Fraser名義での「In Your Eyes」。1975年リリースのソロ作2枚目、フリー脱退後着々と活動していた成果のひとつだったがセールス的にはもちろんパッとしなかったようだ。自分もねぇ、やっぱりフリー好きだしアンディ・フレイザーのベースも好きだから割と期待してソロ作とかも聴いてたんだけど違うんだよねぇ、フリーとは。今思えば、当然フリー時代と同じことやる必要もないし、もっと自分の好きな方向性を伸び伸びとやっていく方が自然だからこうなっているってのが正しい解釈なんだよな。昔はやっぱ違うな〜、ソロになると面白くないわ、って割と切り捨ててた。それはアンディ・フレイザーにかぎらず、どのバンドのどの人でもそういう感じだったからソロ作ってのは趣味なんだろう、くらいにしか思えなかったもんね。多分そういう人も多いんだろう。

 アンディ・フレイザーの「In Your Eyes」はどう言うんだろう、ベースプレイはボワンボワンした感じの音でラインを動き回るってんじゃなくて、もっとファンクやソウルに接近した、またはアフロ的なエッセンスになるのか、そういう雰囲気で歌も自分で歌っている…上手いのは上手いし、やっぱり歌い方はポール・ロジャース的でもあってそこは面白いな〜と。フリー時代をベースに考えるとアンディ・フレイザーとポール・ロジャースのジョイント作がフリーだったとするならばアンディ・フレイザーのソロ作は見事にそのフリー色からポール・ロジャースのブルースエッセンスが抜けたモノとも言える。その解答がこういうアルバムになって出て来るって思うと、なるほど面白いなと。普通にアルバムとして聴くとそんなに面白くはないけどさ、玄人向けな聞き方すれば面白いんじゃないかなと。

 でも、こういうのやりたかったんだろうな。気持ちよさそうにベースも歌も鍵盤もやってるし、当時からしたら割と新しい試みだったんだろうし、ネームバリューはあるし、狙い所だったかも。そんな事を考えつつ、こういうベースも弾くんだな、って想像して聴いてた。やれることは色々とやり尽くしたんだろう。

R.I.P





Paul Kossoff - Live at Fairfield Halls

Paul Kossoff - Live at Fairfield Halls
Live at Fairfield Halls

 やっぱね、ロックはギターです♪ギターが目立ってかっこ良くないとイカンです。今時のバンドはどうか知らないけど古いバンドでは必ずそうあるべきで、そういうバンドがカッコ良かったものだ。そういえば年末にそんな話を酒を飲みながらグダグダと熱く語っていた事を思い出して、そうそう、マイナーもんばっかもいいけどやっぱりきちんとメジャーなのを抑えてこそだよな、なんて話でしてね、いや聴きまくりましたよ色々と。もちろん既出のアルバムなんてのも何度も聴いているんでここには出てこないけどやっぱね、聴くんですよ、響いたのとか響くものは。んで、面白いのは昔はダメだこりゃ、って思って聞かなくなったものでも今違う見地で聴くとなかなか聴き応えのある作品だな、ってことに気づいたり、改めてスゴいなって思ったりするのもあって、自分の昔の耳ってのは信じちゃいけないですね。多分皆が皆そうだと思うけど、改めて聴くってのが重要。自分って変化してるからさ。

 ポール・コソフ率いるBack Street Crawlerの1975年のライブアルバム「Live at Fairfield Halls」。ジャケットを替えたりして何回かリリースされているから多分版権が微妙なんじゃないだろうか、最初店でコイツを見た時は結構びっくりして、オフィシャルか?でもタワーならオフィシャルだよな…とか思いながらもちろんそのままレジ行きなんだけどね、別にBSCはそんなに興味なかったから真面目に聴かなかったのかなぁ…、どうも地味なライブだと感じていたもので、その後もフリーやコソフのギターにはどんどんと心酔していくんだけどコイツはあまり手を出さなかった。それはもうコソフのソロそのものもだけど、多分曲に対する興味が薄かった=言い換えれば良い曲がなかったから聴かなかっただけの話な気がする。今はそれよりもプレイを聴くってのが大きいから楽曲がどうあれこんなギター弾いてるのか、という聴き方だから聴けるのかもしれない。そう思うと色々な聴き方があっていいんじゃないかと。

 1975年6月のライブだからソロ作「Back Street Crawler」をリリースした後のライブ、バンドとしてはそんなにまとまってるワケじゃないし録音も何となく記録用な感じだし、まだまだこれからな感触もするライブだけどコソフのギターは結構弾けてる…弾けてるっていい方はヘンなんだけどさ、もうこの頃以降ってコソフのギターってヤクとの辛みでどんだけ弾けるんだ?みたいなのがあるからさ。でも、ここで聴けるのは普通にコソフのギター・プレイ。フリー時代の魂込めすぎてます、ってのよりはもっと軽めになってる部分あるんでそこまでハートに刺さってこないけど、やっぱりエグるようなプレイはさすが。もっとギターヒーローに進んじゃえば良かったのになぁ〜、性格なんだろうな、こじんまりとするのは。そんな事を思いながら一つひとつの音を大切に弾いているこのライブプレイをじっくりと聴いてみました。



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Author:フレ
物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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