Paul Rodgers - Cut Loose

カテゴリー: Free etc

 偉大なるボーカリスト、それも今でも現役で全盛期と変わらない声を聴かせてくれる人ってのはそうはいない。まぁ、トムー・ジョーンズとかくらいじゃないか?ってなワケだが、ロック系ではもちろんハイトーンボイスってのは当然陰りが出てくるのでなかなか…、ミック・ジャガーっつうのもある意味全く変わってない人に部類されるのかもしれないが…。

Cut Loose Live in Glasgow (Dol Dts)

 ポール・ロジャース、1983年リリースの初のソロアルバム「Cut Loose」。この人の歌声は年と共に凄くなってきているっても過言じゃないくらいに素晴らしい。ここ最近は露出する機会も多くて特にクィーンとの合体はこないだも新曲リリースしたりとまだ断続的に活動している様子。一方ではソロ活動でライブやってたり、忙しく働いてます。そんなポール・ロジャースの25年も前になってしまったソロアルバム「Cut Loose」がこないだリマスタリングされてリリースされたようで、まぁ、買い直してはいないんだけどね。そこまでの作品だったかなぁ…と。

 やっぱねぇマルチプレイヤーっつう程のものでもないけど全部自分で演奏しました、っつう作品で真のソロアルバムなんだよね、これ。ドラム叩いてベース弾いて鍵盤も弾いてギターも数本重ねて、もちろん歌って。曲がきっちりと出来上がってないと出来ないワザなんだけど、プライベート録音でしっかり作ったんだろうなぁ。ギターなんてソロも含めてかなりしっかりしたエモーショナルなプレイしていて、悪くない。いや、結構良い。多分使ってるのはストラトなんだろうけど、その枯れ具合が良い味出しててね。さすがにドラムがちょっと弱いんで勿体ないんだけど、バックの演奏ってのはそれなり、かな。ただ、歌は別。やっぱりこの歌を聴かせるためのアルバムだよなと思えるくらいにレベルが異常に高くて素晴らしい。曲そのものもポール・ロジャースだなと思えるものが多くて軽快なハードロックから静かに歌い上げるモノ、ゆとりが見られるモノなどと多様なんだけどやっぱこの人ブルースロック好きなんだな、と(笑)。軽快なロックもお得意だけど音とかそのものずばりだからさ、バドカン路線はやはりこの人の趣味だったんだな。

 ジャケットも力はいってないし、セールスも大してプッシュされなかったし、内容もバドカンやフリーほどのものではないけれどソロアルバムとしてアピールした狭間的な作品。この辺の曲ってライブで聴けるんだろうか?ちなみにこの後ARMSコンサートに出てThe Firmへと、となるのがこの人のここからの通過点♪

Paul Kossoff - Blue Soul

カテゴリー: Free etc

 1976年3月19日ロサンゼルスに向かう飛行機の中で小汚い若い英国人が死亡しているのを発見、となったのだろう、きっと。もちろんスタッフ等がいたからそのような事にはならなかったと思いたいのだが、現実的にはそんな話で別に美しくもない。しかもドラッグでボロボロになったカラダであれば尚更だろう。それがポール・コゾフの最後。享年25歳。早くから成功を収めたフリーと言うバンドのギタリストで、唯一無二のギタースタイルを持ち、とてもピュアな人でもあったと聞く。

Blue Soul: Best of Paul Kossoff Back Street Crawler

 キャリア的にはフリーに参加して活躍したのがまだ10代だったので、1973年のフリー解散後は自身の名義にて「Back Street Crawler」をリリース、つい先日デラックスエディション盤がリリースされて、セッションの内容がもっと明るみに出てきたのは非常に嬉しいことだが、もちろんギタリストのジャム的な作品という感は否めなくて、特に名盤とされるようなものでもないのも事実かな。その後はバック・ストリート・クロウラーというバンドを組み、二枚のアルバムをリリース。それでオシマイ。だけど、実はこの人結構色々なミュージシャンとセッション活動を行っていて、アイランドレーベルという共通の枠もあったようなんだけど、ゲスト参加しているアルバムや曲が多くあるんだよね。それでそんな活動をまとめたアルバムがポール・コゾフ名義で何タイトルかリリースされていて、多分有名だったのは「Blue Soul: Best of Paul Kossoff」ってヤツだと思うんだけど、随分前から廃盤になっているらしくていかん。勿体ないなぁ、と。フリー時代の曲も最初に入ってるんだけど、それはともかく当時は「Free Live」では聞けなかったライブ曲が入っていて、特に「Crossroad」なんてすごく興味を惹かれたもんな。うん、クリームのやってるあの「Crossroad」をフリーがやってるんだよ。さすがにフリーのアレンジ!と唸らされるようなリズムで、そこにポール・コゾフの泣きが詰まったギターがキュインキュインと鳴りまくるという逸品。何てったって冒頭のイントロからして早弾きのギターソロからなんだから、こりゃもう堪らんっつうくらいのモンでね、いやぁ、それでもってギターの音がマイルドで素晴らしいワケよ。この一曲だけでレコード探しまくったし、CDになってからも速攻で買った思い入れの強い編集版だね。ポール・コゾフで聴くって云ったらこれが最初に浮かぶ。フリーというバンドももちろんなんだけど、ギターを中心に聴きたいときはこっち。

 他には英国スワンプロックのアングラバンド?のアンクル・ドッグっつうバンドに参加した時の「We Got Time」とかね、これも凄く雰囲気良くハマってるワケで、まぁ、歌ってるのがあのキャロル・グライムだからそりゃ凄くもなるでしょう。ん?うん、デリヴァリーってバンド知ってる(笑)?カンタベリーの…云々とまぁ繋がってしまうのでその辺はまた今度にしておこう(笑)。

 それから同じレーベル仲間で割と良く一緒に活動していたらしいトラフィックのジム・キャパルディの作品にも何度か参加していて、まぁ、好みかどうかは別としてポール・コゾフらしいギターを聴けるのでこれも重要だね。あとはフランキー・ミラーとアンディ・フレイザーがやり始めたランブルタウン・バンドっつうのに参加したときの曲とかね。この編集版には入ってないけど、他にも色々とやっているのがあって、ヒープのケン・ヘンズレーのソロとか英国フォークのジョン・マーティンとかアメイジング・ブロンデルなんてのにも参加してたりね。なかなか多彩な人だったし、またその人柄の良さからか声掛けは多かったらしい。

 そしてまたフリーの「Fire and Water」という名盤がデラックスエディション盤として再度リリースされたらしいのでポール・コゾフの「Back Street Crawler」と共にまたしても楽しめる一枚が増えたってもんだ。

Back Street Crawler - The Band Plays On

カテゴリー: Free etc

 60年代末から70年代初頭の英国ブルースロックを支えたバンドのひとつにフリーというバンドがあるんだが、まぁそれはともかく、泣きのギタリストとして有名だったポール・コゾフがボロボロになりながらもひたすら続けていたバンドなワケだ。…が、自身のドラッグ癖のためにバンド活動をすることすら困難になっていって、終いにはゲスト扱いされてしまってライブには不参加という状況にも陥ってしまった。しかし、多少時間かかれど、再度バンドを組んで活動することになったのがバック・ストリート・クロウラーというバンド。

ザ・バンド・プレイズ ライヴ・アット・クロイドン・フェアフィールド・ホールズ

 そもそもはコソフの最初のソロアルバムのタイトルが「バック・ストリート・クローラー」というタイトルだったんだけど、そこからバンド名を持ってきたみたいで1975年に結成してリリースされたバンドとしては最初のアルバム。冒頭の「Who Do Women」のイントロからしてコソフ節満開の泣きのギターが炸裂するので「これは?」と思うんだけど、アルバム全編となるとどうしても楽曲のレベルとかその他のメンバーの力量なんかの理由でイマイチ度が高い(笑)。いや、もっとギタリストのワガママが出ている作品ならよかったんだけど、やっぱりバンドとして再出発しようというものなのでその一員としての仕事になっててね、どの曲もコソフのソロというかオブリも含めて曲にマッチした音が鳴っていて素晴らしいんだよね。ただ、そこまで聞き込むほど曲のレベルが高くないのが問題。メンバーの中で多少有名なのってテリー・ウィルソン・スレッサーくらいで、それでもBeckettってバンドを知ってる人なんてあんまりいないと思うしさぁ…。でもコソフってこういうボーカルが好きなんだな、と思う。どこかポール・ロジャース的だしさ。

 でも翌年もアルバム「セカンド・ストリート」をリリースしていたワケなのでやっぱりそれなりに頑張っていきたかったバンドなんだろうな。ライブではポール・ロジャースが飛び入り参加していたりするので、やっぱり愛されキャラのコソフならではのバンド。ちなみにアルバムリリース後のライブが「ライヴ・アット・クロイドン・フェアフィールド・ホールズ」としてリリースされていて、こっちの方がやっぱりナマナマしくギターが聴けるので好きかな。

Free - Heartbreaker

カテゴリー: Free etc

 ロック史の中ではあまり語られることがないフリーというバンドだが、その中でも最後のアルバムとなった「ハートブレイカー」という傑作については更に語られることが少ない。やっぱりフリーというバンドの名盤というと「Fire & Water」や「The Highway」、そして何と言っても「Free Live!」が挙げられるワケだ。そしてバンドは一旦空中分解してしまい、ほどなく再結成、しかしその頃にはバンドに覇気はなく、キーパーソンでもあったアンディ・フレイザーが脱退してしまい、ポ−ル・コゾフはドラッグまみれでまともにギターを弾けなくなっていた…。

ハートブレイカー+6 フリー・アット・ラスト+6

 それでもポール・ロジャースは一人奮起してバンドを甦らせようとしていた。その気合いがしっかりと感じられるアルバムが「ハートブレイカー」というフリー最後のアルバムだ。メンバーはベースに山内テツ、鍵盤にラビット、ギターはコゾフが少々、スナッフィが少々、ポール・ロジャースが大部分を弾いている。ま、コゾフのギターソロはそれだけで最高の魂を聴かせてくれるから要所要所で鳴るだけでも強烈なんだけどね。

 アルバムは名曲「Wishing Well」でスタート。最後の作品とは思えない充実したシングルヒット作だし、リフもかっちょ良いのでまだまだフリーってイケるんじゃない?みたいな感じだけどねぇ。そして「Come Together In The Morning」…、いやぁ〜、コゾフのソロが泣ける。素晴らしい。そして曲調は何とも寂しい感じなんだろうか、ポール・ロジャースは本質的にそれほど暗い人とは思えないのに、作風がやたらと暗いものが多かったのがフリー時代。そういった方向性を変えていきたかったのもあったのか、この後のバドカンでは一気にアメリカンな明るいロックンロールを作ってバンドを続けていったのだな。まぁ、フリーというバンドのイメージはやっぱりブルージィーで重い曲調ってのが本人もあっただろうから。

 自分もそうだったんだけど、フリーを聴く時ってやっぱ「Free Live!」までだったんだよね。マジメに聴くのは。その後の「フリー・アット・ラスト」とか「ハートブレイカー」とかは何となく聴いていただけで、本腰入れてなくてさ。でもある時やたらかっこよいことに気付いて、ポール・ロジャースのやってきたことっていうのを追いかけていったら何となく分かってきて、それからこのアルバムは好きになった。

Paul Rodgers - Live In Glasgow

カテゴリー: Free etc

 しかしとにかく元気な人だ。60年代からロックシーンに登場してきて今でもバリバリに現役でしかもまだまだ全盛期と言わんばかりのその声量と歌の巧さと言ったら他のジジイロック連中とは比べモノにならないくらいの現役度なのだ。そして活動の幅も広がる一方でファンを魅了して止まない最高の歌い手の一人と言えるポール・ロジャース。ついこないだにはクィーンとの合体というセンセーショナルな話題と共に来日公演を果たし、しかもそれがフレディ・マーキュリーを完全に塗り替えてしまうくらいのパワーで迫ってくるという圧倒的存在感によってクィーンの曲をクィーンのメンバーをバックに従えたポール・ロジャースのソロライブという図式にしてしまったし、かと思えばその後すぐにサマーソニックに単独で来日し、今度は自身のキャリア総括的な、しかも今まであまりライブでは聴かれなかった曲を率先して選曲したかのようなチョイスでライブを果たし、その模様はスカパーで放送されたので見れた人も多いだろうし、何も期待せずに見ていた自分的にはかなり驚いた次第だ。なんせファームの曲まで持ってくるとは思わなかったもんなぁ。

Live in Glasgow Live in Glasgow (Dol Dts)

 そんなポール・ロジャースがそのライブの延長か、最新作では2006年にグラスゴーで行われたライブアルバム「Live in Glasgow」をリリースした。もうじきDVDもリリースされるみたいなのでそれも気になるんだけど、まずは音を聴いてみたのだ。う〜む、やっぱり相変わらずっつうか、凄いよなぁ、この歌の巧さと声量と迫力は。しかもライブで歌われた曲目を見てもらうとわかるんだけど、正に往年の名曲のオンパレードでサマソニ公演での意外性ほどではないけど万遍なく網羅してる…っつうかもう一度フリーというバンドにスポットを当てているような感じだよね。バドカンからの曲は恒例とも言えるけど、フリーの曲をここまで歌うのってそうそうなかったような気がするもん。まぁ、名作「マディ・ウォーター・ブルーズ」アルバム以降の十数年間のライブはあまりよく知らないので実際はどうだったのかわかんないけど、ここで聴けるのは正に一人フリー状態。しかも全盛期よりも歌に磨きが掛かっているのでもの凄くこなれているんだよね。

 ただまぁ、音的な違和感としては最先端のギターの歪んだ音なのでやっぱり最近のハードロックみたいな音が鳴ってるのがニール・ショーンと一緒にやってる時なんかもそうだけどかなり耳についてしまうんだよね。しょうがないけどさ。もうちょっとフリーマニアなギタリストとかベーシストを集めてプレイすればいいのになぁと思ってしまう。まぁ、あの個性を再現できないことが分かっている時点でまったく新しいアプローチで曲を復活させるというのも分かるんだけどさ、ファンってのはわがままだよなぁ(笑)。しかしこのライブ盤、今のポール・ロジャースの歌が完全に詰め込まれたもので最後まで声を枯らすこともなく完璧に仕上がっている見事なアルバムで、素晴らしいな。今後も色々な試みに挑戦してもらいたいなぁ。

Mick Ralphs - Take This!

カテゴリー: Free etc

 ちょろっとミック・ラルフスが続いたのでソロアルバムなんつうものに手を出してみよう〜。随分昔になるけどモットやらバドカンやらを聴き始めた頃に当然の如くメンバーの名前とかソロアルバムの有無とか過去の経緯とか分かる範囲で調べるワケだよ。もちろんその頃はインターネットなんてないワケで、調べるっつってもタカが知れていた。レコードに入っているライナーが一番頼りだったけど、それ以外でも色々とまとまったロック本なんてのはあったから結構重宝したし、ギター雑誌やプレイヤー誌なんかでも結構色々なバンドの特集をやっていたりしたのでそんなのでちまちまと情報集めしてたな。それでミック・ラルフスもソロアルバム出してるってのを知ったんだけど、これがねぇ、なかなか見つからないんだよ、当然ながら。

It's All Good That's Life

 そんな最初のソロアルバムは1984年リリースの「Take This!」なのだが、時期的にはバドカンからポール・ロジャースが脱退した頃にサイモン・カークと共に作った作品ってところか。他のメンバーにはあまり有名な人が参加していないので趣味的に作ったんだろうな。音の方は結構さっぱりと軽快ロックを奏でていて、自分で歌ってる。モットの頃から自分で歌っている人なんだけどここでようやくフルで歌ってるのだが、まぁ、線が細い感じなので歌向きではないのかな、っつうかバックがハードなロックだとちと大変そうなのだ。だからなのかこのアルバムはそんなに重くてハードな曲は入っていなくて、どっちかっつうと大人のロック(笑)。いや、多分この頃に本人が好きだったと思われるフュージョンっぽいのもあったりして不思議。弾ける人だからそういう曲があってもおかしくないけどさすがにソロ作品じゃないと出せないだろうなぁ、こういうのは。他はもうアメリカナイズされまくったサウンドで一方では80sポップスがガンガン売れていた頃に一人でこんなソロやってるんだから面白い。まぁ、ロックだからな(笑)。

 それで結局新宿レコードでようやくこのアルバムを売っているのを見つけて購入、2,800円だった記憶もしっかりあるんだな。まぁ、何回も聴いてないのだが久々に引っ張り出したよ。懐かしいなぁ〜って思いながら聴いてたんだが(笑)。それで今アマゾンで見てみるとなんとCDではジャケットが変わっているのか?しかもこの訳の分からないボーナストラックの山は何なんだ?う〜ん、恐るべしCD産業。もちろんそこまでして揃える気力があるワケじゃないので良いのだが…。そして面白い発見は彼がそれ以降1999年頃にまたソロアルバムをリリースしていたっていう事実に気付いたこと。何だこのアメリカンなジャケットは(笑)。なかなか楽しみな作品を出してるねぇ…と。気になる方、購入後感想をお知らせ下さい(笑)。「It's All Good」「That's Life」なんてのがある。

Bad Company - Shooting Star

カテゴリー: Free etc

 ミック・ラルフス最大の貢献バンドと言えばやっぱりバッド・カンパニーだねぇ。貢献バンドと言ってはいけないのだろうけど、後追いロックファンからしてみるとどうしてもポール・ロジャースの圧倒的な歌声の存在感がダントツで、その他はそのサポート、みたいに見えてしまうんだな。いや、当時はスーパーバンドって云うことで騒がれたのは知ってるんだけど、やっぱりそうやって見えてしまう。それと云うのもミック・ラルフスもそれほど目立つギタリストかというもんじゃないし、ボズ・バレルにしてもやはり地味だし、サイモン・カークも同じく。ただ、別にそれが悪いっていうのではなくってそういうカラーで彩られたバンドだからこそよかったんだよね。

Straight Shooter バッド・カンパニー(紙ジャケット仕様) Run with the Pack

 最も有名なのはやっぱり話題性の高かったファーストアルバムで、スカッと抜けたアメリカ志向のサウンドは大いに受けた。そしてこのセカンドアルバム「Straight Shooter」もまたファーストアルバムと同じ路線のまま間を開けずにリリースされたものなので、その音楽性は変わっていない。云うならばファーストよりも更に粒揃いの曲が多いとも云えるかな。一般的なファンはここまでがバドカンだったりするんだろうな。三枚目以降はもちろんファン的には聴くんだけどどこか音楽性が不安定というのかまとまりのないアルバムになりつつあるというのか、そんな感じなので、バンドとしての一体感があるセカンドアルバムまでは結構良いと思う。

 初っ端からご機嫌な曲が二発続くし、しっかりとミック・ラルフスのギターもモット時代よりも更にハードにドライヴしているし、ポール・ロジャースの歌はかなり垢抜けてブルース歌手というものからロックシンガーと云うような歌い方に成熟しているしね。この頃のポールって凄く充実してるよなぁやっぱり。曲もカラフルだし、歌も一生懸命歌うんじゃなくって味を出した歌い方になってるし、多分あれこれと楽器もやってるだろうからなぁ。確かこのアルバム出してツアーやってる最中にフリー時代の親友ポール・コゾフが亡くなってしまって、ライブ前には誰も教えてくれなくて終わってから聞いたってことで激怒したとか。一方ではフリー時代よりも更にスターダムに昇っていったにもかかわらず、他方では天に召されてしまったという対極のロックスター達。そんな想いを馳せて名曲「Shooting Star」を聴くとね、ミック・ラルフスのギターソロが良い味出してるんだよねぇ。

 まだまだこのバンドが青春という人も多いだろうし、これから聴く人も多分ロックというものの面白さを味合わせてくれる重要な英国ロックバンドだからね、いいよ。

Andy Fraser - Free

カテゴリー: Free etc


 ロック界にベーシスト数多くいるものの、アンディ・フレイザーの独特のリズムとベースラインは完全にオリジナルで今でも唯一無二のベースサウンドだ。もちろんこないだのBBCのライブ総集編DVDがリリースされた伝説のフリーのベーシスト♪ そういえばあのDVDも全部の映像を押し込んだっつうけど、他にもまだ残ってる映像ってあるんだろうなぁ…どうえならホントに全部詰め込んでもらいたいものだ。そしてBBCライブの方も2枚組でボリュームたっぷりとは云うモノのまだまだ残されているだろうから第二弾を期待したいね。

 で、アンディ・フレイザーだが、ご存じのように独特の横ノリで展開していくベース…と云うかリズムで、これほどスカスカでヘヴィーなサウンドを創り出したのがこの人。フリーの中でロジャースと共に曲を作っていた人なのでモロにフリーのサウンドを作っていたわけだ。ブルースに拘ることもなく作っていたハズだけど、コソフのギターがあれだし、元々がアレクシス・コーナーのトコロにいた人なのでブルースが自然に身に付いていたってのもあるだろうな。でもさ、実はアンディの自作のバラードとかが凄く綺麗だったりするんだよ。

 で、まぁ、フリーが若くしてゴタゴタとなった時にはトビーっつうバンドを作るけど、全く鳴かず飛ばずで、フリー再結成、その後すぐに離脱してからはシャークスやったりしたけど、これもすぐに脱退して結局ソロ作をリリース。ファーストは期待して聴いたもののやっぱりなぁ、フリーのあれは幻だったんだろうか。セカンドにしても唸ってしまう作品で、やっぱ見放してしまうよな。それ以来シーンで名前を聞かなくなってしまったのが残念。先日リリースされた総集編DVDでのインタビューでようやく久々に顔を見て、しかもエイズだって云うから困ったもんだ。

 やっぱり天才ってのは紙一重なんだな、と改めて思う。でもね、やっぱフリーの全作品は燦然と輝いているし、個人的にはシャークスのファーストも好きだし、なんつってもギブソンEBシリーズのベースを使ってる人、好きなんだよ(笑)。音が歪んでてかっこいいんだもん〜。

Free - Free: Live At the BBC Live At the BBC

Paul Rodgers - Live In Japan 1993

カテゴリー: Free etc


 「ザ・ボイス」と異名を取る英国ロック界最高のボーカリスト、ポール・ロジャース。1975年のバドカンでの来日公演以来かなり縁遠になっていたのだが、ある時、それは1993年だったんだけど、唐突にシーンに殴り込みをかけてきたアルバム「マディ・ウォーター・ブルーズ」。歌はもちろんポール・ロジャースなんだけど、その脇を固めるギタリストに蒼々たるメンツを揃えて気合いの一発、そして尊敬の念を込めてリリースしたワケだが、それが認められないハズがない。案の定玄人ウケして、一気にツアーに出るぞ、ってことで18年ぶりに日本でのライブとなった。

 うん、もうね、見れるとは思わなかったから驚喜してチケット取って中野サンプラザまで行ったよ。1993年9月の話。連れてきたギタリストがニール・ショーンっつうのがちょっと頂けなかったんだが、ロジャースの歌声はやっぱり素晴らしくって。新作アルバムの曲ももちろんやるんだけど、それおりもバドカンフリーの曲もビシバシやってくれて、まさかなぁ、本当に本人の歌声で生で聴けるとは夢想だにしなかったもんだから嬉しかった〜。ドラムのリズムもベースもギターも全然ダメだけど、フリーだよ〜ってね。いやぁ、ニール・ショーンのギターがとにかく全くマッチしてなくて自分的には全然ダメ。ブルースのかけらも感じられない流暢なプレイで、さすがスタジオミュージシャンだな、って感じ。しかしそれを補って余りあるロジャース。うん。

 確か、「夜明けの刑事」の主題歌を一瞬歌って盛り上がっていたシーンもあったな…、えらくマニアックな話題なんだけど、あれってロジャース作品なんだもん。それを知ってるファンが来ていたってのは凄いことだよ。そう言えば会場の年齢層はやたらと高かったっけ。しかしあの「マディ・ウォーター・ブルーズ」ってアルバムさ、英国だと限定版でフリーとかの曲をセルフカバーしたボーナスディスクが付いたモノがリリースされててさ、一回だけ見かけたんだけど買わなくて、それ以来一度も見てない。聴いてみたいような…。うん、ドラムはジェイソン・ボーナムだったので結構良さ気かなぁと。

Paul Rodgers - Now & Live CD 2: Live (The Loreley Tapes!)) Now & Live CD 2: Live (The Loreley Tapes!)

Free - Free Live!

カテゴリー: Free etc

Free Live Songs of Yesterday Fire and Water
 1970年に熱いロックを演奏するバンドはゴマンとあり、誰もが皆自分たちを信じてロックをプレイしていた。もちろんそれがカネになるかならないかなんてことはほとんど気に懸けることなくただ単にロックが世界を切り開いていく、そんな姿を自分たちで築き上げていく渦中にいて実感していたバンドは多かったのではないだろうか。少なくとも後追いでこの時代のロックを聴いている限りはそういう風に捉えられる。現代とは全く異なる熱いブリティッシュロック全盛期、中でも若くして光り輝いていた天才達の集団とも呼ばれたフリーは全盛期に日本でライブを行ったこともある関係から、日本での人気も相当根強く脈々と歴史的人気が受け継がれている。

 …ま、序章はこんなもんでしょ(笑)。フリーの名盤ってよく言われるのはやっぱり「Fire and Water」とこの「Free Live!」だろうね。今回は「Free Live!」で行こう、うん。何か夏に負けないくらい熱いのが聴きたくてさ、やっぱライブだろう、って。しかしまぁアナログ時代はこの「Free Live!」も全8曲入りで一曲はスタジオ新録曲が入っていた変則もので、アメリカ盤には更に「My Brother Jake」も入っていたアルバムだったんだけど、2002年にようやく、遅れてリマスタリングされた際にはリマスター&紙ジャケ+ボーナストラック付きという一番嬉しい形での再発だったのでよかった。何度も買い直しさせられないって言う意味では一番良心的だったな。最近の商売熱心な再発ブームはうんざりしてるからさ。それで、その時に5枚組のボックスセット「Songs of Yesterday」もリリースされたんだよね。日本盤は出てないんだけどさ、当時日本盤が出るかもしれないのでライナーの訳詞のために待つべきかどうか悩んだんだけど、日本盤が出ない可能性が高いなぁって思って速攻で店で買った。よかった〜、正解で(笑)。で、そのボックスセット「Songs of Yesterday」そのものももの凄いボリュームと希少価値の塊だったんだけど、特に今回関係があるのがディスク4。「Free Live!」に収録されていたライブテイクは7曲分なんだけど、その時ボツになったのがディスク一枚使って入ってるワケよ。それでもう驚喜して聞き比べてさ、どれがどれだ?なんてライナーノーツとクレジット見比べてひとりでフムフムなんてやってた。う〜ん、オタクだなぁ(笑)。おかげで色々わかったけどね♪ボックスのクレジット、一曲間違ってるぜよ、とか、今までリリースされたライブ=イギリスのサンダーランドのライブ、ってのも間違ってるぜよ、とか。ま、そういう細かいことは良しとして、音に行こう、音に、うん。

 もちろんライブアルバムとして作られてるから実際に演奏された曲順とは大幅に異なる収録ってのは当然なんで、ライブの構成ってのはちょっと無理があるんだけど、それでもやっぱロックライブの名盤になるだけのことはあって実によく出来ている。実際ボツテイクとか聴いた後にこのバージョン聴くとさ、どれもこれもやっぱり一番良い演奏を持ってきているし、曲順も実際よりもハマり込みやすい風に並べてあるし、良いセンスしてるよな、さすがだよ、って舌を巻いたもん。だから最初が「All Right Now」でも良いのだ。だってさ、こんな超有名曲が一発目なんて実際あり得ないワケで、それでもまかり通るんだよ、このアルバムは(笑)。もうねぇ、最初の歓声からアンディのベース音が鳴るところからコゾフのチューニング音から全部コピーしてバンドでやろうと思ったもん(笑)。で、ドタバタとしてサイモン・カークのドラム…、こんな音誰も出せないよなぁ、音はデカイんだけど全くうるさくないんだよ。しかし実際はライブの終盤だっただけあって、この曲のギターソロの艶やかさと言ったら素晴らしくエロティックでグイグイと引き込まれる。全盛期のコゾフを見事に捉えたかっちょいい〜曲のひとつだな。それで「I'm A Mover」でしょ、これも独特のノリでハマり込んでくんだよな。アンディのベースでグイグイと引っ張ってって、コゾフのギターが入ってくるとちょっとホッとするもん。ロジャースの歌はもちろん言うまでもなくアレだしさ、ほんとバンド全体でロックをロックらしくしているっていう感じの曲。今じゃ誰も出来ないよ、こういうの。それで続くのはポールのこぶしが冴え渡る「Be My Freiend」でさ、こういう綺麗なポップなのもサラってできるんだよね、このバンド。アンディもピアノ弾けるしロジャースもピアノ弾くし、でもコゾフがそのフレーズをギターでプレイしちゃう、みたいなさ、美しい音ってのに敏感な人達。いいねぇ、何かさ、雰囲気っつうか空気が凄く音に込められてて、それが聴いている側にも伝わってくるから滅茶苦茶温かいサウンドなんだよ、わかる?で、エグいイントロから始まる「Fire And Water」。この曲のリズムなんてさ、彼等が絶対最初に編み出したものだし、今の時代でも色々と変形はあるけどよく使われているんだよ、これ。テンポ早くしてみるとモロにラップに近いリズムで、やっぱり黒人のリズムを吸収していた彼等だからこそできるワザだったんだよ、きっと。これもギターソロ泣けるなぁ…いいんだよなぁ、うん。

 う〜む、やっぱ書きまくってる…。思い入れありすぎるのは問題だよなぁホント。そうそう、このアルバムレコード時代はメンバーの顔が描かれている切手が別になっていて、裏は封筒と同じ閉じ方っていうジャケットだったんだよね。紙ジャケで見事に再現されたので嬉しかった。オリジナルアナログは高かったので手に入れられなかったし。

 さ、「Ride On Pony」ね…、タイトルが凄いよ、ホントに英国的。で、曲はあの調子でアンディ・フレイザー調バリバリでその上にポール・ロジャースの最高の声が被さってきて、更にグイグイと引き込まれるコゾフのギターフレーズがこれまた堪らなくってさ、これでノレないヤツはロック聴かなくて良し、みたいな、それくらいにグルーブ感が凄い。スタジオ盤の比じゃないくらいにグイグイ行ってるよ。そんでもって何がでかいのか「Mr.Big」さ。こんなにギターも歌も目立ってるのに一番カッコイイのがアンディのベースなんだよな、これぞベースが歌っているロック。もちろんコゾフのプレイもこのバージョンでは見事に飛翔しちゃってるから中盤以降は文句なしのバンドのグルーブが最高なんだけど、やっぱりこのリズムの重さって凄い。サイモン・カークもバドカン行くとこんなにドタバタじゃないから、何だろう、単に下手だったとは思えないから意識的だったのかな、それとも意識的にバドカンでは普通に直したのかもしれない。しかしコゾフ…泣けるぜ、ホントにこのギターは素晴らしすぎる。音のハズし方が上手いから余計に引き込まれるんだな。う〜ん、そしてアルペジオも普通の指使いでは出てこないし、でもってフレイザー…、もうさ、言うこと無いよ、ホントに。そのまま音の波にユラユラと飲まれていたい気分。そんで最後…オリジナル盤ではね、最後なんだよ。その「The Hunter」さ。レッド・ツェッペリンのファーストアルバムでも「How Many More Times」と共に収録されていたんだけど、フリーはフリーでこれをやっていたっていう…ルーツが似たようなモノだしどちらもブルーズに影響を受けまくっていた時代の人達だからこそ被るんだろうね。フリーのハンターはかなりモダンな感じでかっちょいいのだ。ポール・ロジャースとコゾフのタイミングが絶妙でさ、ま、やっぱコゾフの気合い入りまくりのプレイが圧巻なのが一番だよな。こういうライブを目の前で見たらほんとチビってるよ。多分この頃のリスナーってまだ鍛えられてないからこんな凄い演奏とか聴かせられたらどうやってノッて良いかわからなくて困ったんじゃないかな…だから昔の映像とか見ると一人で踊りまくってるヤツとかいるんだろうな、って思う。話逸れた(笑)。

 いや〜、ボーナストラックとかまで書こうと思ったけど長くなりすぎるので止めた。蛇足で付け加えておくとさ、「Songs of Yesterday」でもいいしコゾフの「Blue Soul」ってのでも良いけど「Crossroad」やってるの聴いてみてよ。そう、あの「Crossroad」のフリーバージョンさ。丁度「Free Live!」の録音時期にやったのがあって、それが凄いフリーなんだよ、マジに。クリームよりかっこいいと思うもん。熱い時期はホントに凄かった。短かったけど凄かった。そんな時に日本に来てるもんだから余計に凄さが伝説になってる。あ、二回目の来日公演はちょっと後回しね(笑)。どちらにしても見れた人が羨ましい…。