David Bowie - Lazarus

David Bowie - Lazarus (2016)
Ocr: Lazarus

 ちょっと前にリリースされてて、もちろん聴いてたんだけど、どう聴いたもんかな、ってので消化しきれなかったんでそのままにしていたアルバムが「Lazarus」という作品。ボウイの遺作が入ってるとして知られているし、さらに言えばBowieが亡くなる間際まで参加していたミュージカルの出演者によるボウイカバーアルバムとも言える作品でもあるし、ミュージカルのサントラとも言えるのだろうか、そんなアルバムなんで、曲は全部ボウイのだからそりゃ知ってるし、聴いているとどうもその雰囲気なども似ているのがあって、本人?みたいに思うレベルのもある。本人も混じってるからそりゃ事実かもしれないけど(笑)、よく出来たカバー作品で、聴いてると無性に辛くなるのであまり聴きたくないのが本音。んでも、レベルはかなり高いカバー集。

 2枚組で最初のディスクはそういうカバー作品ばかり中心。2枚目は正にボーナストラックでウワサのボウイの最期の録音作品が入ってる。狙いはこちらなので、じっくり聴くんだけど、当然と言えば当然ながらも「Blackstar」と同じ経路の作品が並ぶ。ただ、こちらの方がもっとアグレッシブなロックテイストが強いかな、「Blackstar」がジャジー色が強いのとはちょいと違う感じではある。ただ、色としては同じトーンで、斬新なカッコ良さを誇るさすがにボウイの作品だし、最先端のカッコ良さを放っているところも見事。こういうのは他の誰にも出し切れないワザだからね。1枚目のカバーの方はそこまで思い入れ無い人なら聴きやすい、というかオススメしたいくらいによく出来たカバーアルバム、さすがミュージカル連中なだけあって、上手く表現しているしね。

 「Lazarus」ってミュージカル、見れるのかな。ニューヨーク行かないと見れないのかもしれないし、そもそももうやってないかもしれないし、そもそも上演しなかったのかもしれないし、程度の事しか知らない。どういう話なのかとかも知らないなぁ…、ダメだね、そういうのから調べてこれ聴かないと面白味半減なんじゃね?とか。ま、そういう興味が沸かないんだからしょうがない。単に「Lazarus」のボーナス聴いて、そうかぁ…と思ってるのが精一杯。もうじき一年経つのか…。





Queen - On Air

Queen - On Air
オン・エア~BBCセッションズ(通常盤)

 QueenってのもPink Floydと同様に英国ではビートルズに並んでの人気、もしかしたらそれ以上かも、みたいに言われることもあるバンドで、コレクター的にもかなり多々あり、集め甲斐があるバンドのようだ。もちろん好きは好きなんだけど、Queenって良い曲と捨て曲との差が大きくて、良いのはとことん有名でヒットしたりアチコチで使われたりしてるんでその人気や知名度も納得なんだけど、そうじゃない曲ってかなり多くてね、そっちはどうなんだよ?と。その辺がとことんまで追求したことない所かな。

 Queenの「On Air」。タイトル通りBBC音源の蔵出しで、以前に「Queen at the Beeb」ってのがリリースされてたけど、まぁ、怪しげなリリースではあったんで、今回の「On Air」は明らかにオフィシャルで2枚組に出演ソースをひたすらに収録してあって嬉しいクォリティでリリース。それにしてもBBCのライブ音源でこんだけオーバーダブ被せてたってのは珍しいバンドだろうな。だからオフィシャルでBBCソースとしてリリースされるのも遅かったのかもしれない。特にギターのオーバーダブが激しくて、堂々と数本のギターが鳴っているワケです。作品として捉えればそりゃそうだけどね、よくやるわ。

 1枚目のディスク分は概ね以前からリリースされていたソースが多く入ってるので、何となく聴き慣れていた人も多いか。2枚目のソースは初登場なのでなるほど魅力的。デラックス盤では更に73年9月のライブや81年ブラジルや86年マンハイムのライブなんてのも抜粋されて入っててお得なようだ。しかもCD3枚に渡ってアチコチのインタビューがまとめて入ってて英語が堪能な方なら楽しめるアイテムに仕上がっているみたい。自分なんかは逆にその辺要らねぇな、ってことで通常盤でいいか、って話だけど。やっぱりね、全盛期のバンドの演奏は波はあるけどひたすらに前向きでパワーが有るライブをやってるよね。だから艷やかだしそのスタンスが聴いてて伝わってくるし、良いわ。それこそ70年代のロックの面白さ。







Mick Ronson - Heaven & Hull

Mick Ronson - Heaven & Hull (1994)
Heaven & Hull

 ボウイの右腕ギタリストとして常に名が挙がるのはミック・ロンソン、自分的にはそれほどかとは思わないんだけど、やっぱり黄金のジギー時代を支えた美青年ギタリストってことで根強い人気があるのだろう。ボウイ遍歴の中でのギタリストって結構多彩なメンツとやってるので面白いし、かと言ってそんなにギターに依存した曲が多いというワケでもないので、やはりクリエイターとしての作品ありきでギターも必要であれば使う、という感じだろうか。それでも一緒に仕事をした面々に対しては常にリスペクトしている節が多く、仲違いしたというのはほとんど無さそうだ。さすがプロの仕事人。

 ミック・ロンソンの遺作となった「Heaven & Hull」は結果的に生前完成に間に合わず、ほぼ出来上がっていたマテリアルを友人たちで仕上げてリリースされたアイテム。1993年の製作中での出来事からこの作業を行い、翌年にはリリースしているのだから当時も話題性は高かった。更に言えば前年の春にはフレディ・マーキュリー追悼ライブでボウイやミック・ロンソン、イアン・ハンターやジョー・エリオットなどもそれぞれに仲良く共演していたワケで、その流れでの合流とサポートだったのだろう。なかなか涙混じりになってしまう遺作なので、レベル的にどうのとか言う話じゃないんだろうな。それでも久々にリリースされたソロ名義の作品としてはかなり気合の入った力作だし、作り上げた連中の腕の確かさってのもあるからか、引き締まったスタンスのアルバムに仕上がっていると言えるんじゃないかな。冒頭二曲は圧巻の出来映えだろうし、ボーナストラックでのライブも聞き所だ。

 タイトルは文字通り天国と英国のハル出身のミック・ロンソンだからハル、なのだろう。相変わらずなロックギタリストになりたがっているギタープレイ、どこか安定しないアマチュア的な側面を持つプレイで、そこが自分的にはどうも、っていう点なんだけど、愛らしいプレイなのかもしれない。ミュージシャンというよりは明らかにギタリスト、ギター好きな人のプレイで曲作りにしてもゼロベースってよりはあるものいじる方が上手そうだし、だからこそソロ作が少ないと言うか、20年位の沈黙があったのか…。いやいや、それでもボウイをして一番のギタリストだったんだからね。





David Bowie - Heathen

David Bowie - Heathen (2002)
Heathen

 大して線の太くないところでも何故か繋がっていて仕事になっていくとか、ふとしたきっかけで会話が弾むとかある。普段接してても全然流れない会話と比べてみるとどちらが自分の日常なのか、なんて思ったりもする。徐々に普通の日常に制されつつあるんだけど、どうにかして脱出して夢の世界で生きたいなんて気がしてるけど、到底無理だろうし、じゃ、一時の夢を見るような生活にしていきたいけど時間が許せるか?みたいなトコだな。時間は作るもの、と言うけどね、それでも足りないってのは大いにあってさ、レコード聴くとかってのはやっぱりそれなりに時間がかかるし、そのために忙しい中で聴くのと、じっくり聴くのでは心構えも準備も違うんで、必要最低限の時間ってのが自分の気分も含めて調整できるか?ってな話。

 ピート・タウンゼントが参加したってことでちょいと面白い話題にもなったDavid Bowieの2002年のノスタルジー感たっぷりな「Heathen」という作品。元々メロディセンスには事欠かない稀代のソングライターでもあるボウイなので、この手の作品を作るのは全く容易な事だったんじゃないだろうか、とも思えるし、以降の作品も含めて実に自然体での曲作りなんだろうなぁと思わせるものが多い。この「Heathen」について言えばビートのある曲そのものがほとんど見当たらない、すなわちガツンと来るようなロックというものではない、ってことだ。じゃ、踊れるようなのがあるか、ってぇとそれもない。普通にポップス的な作品ってのもの見当たらないので、じゃ、どんなんだ?ってなるような感じで、結局唯一無二な作風の世界にいるんだよ、ボウイってさ。歌を聞かせるってほど歌がうまいワケじゃないしさ、曲が無茶苦茶良いか、ってぇとそういうんでもない…、いや、すごく良いのが並んでるからそう聞こえるんだが…、はて、それでは一体この作品は何なんだ?と。

 アルバム単位で聴けば名曲揃いの歌曲揃い、歌唱力にしても表現力にしてもアレンジにしても雰囲気にしても全て見事に作られたハイレベルな作品で、自分的にも実に好きなアルバムのひとつだしね、その要素がボウイだから、って一言に集約されちゃうワケ。味があってどんどん染み渡ってきて、繰り返し聴いて、また忘れた頃に聴いて、って感じでそれでも飽きずに入ってくる深さ。好みだけじゃない気がするけどなぁ。んで、ピート・タウンゼント参加の「Slow Burn」なんかは冒頭からギター弾きまくりの掻きむしってるサウンドがその存在感を際立たせている。この二人の関係性ってのもいまいちよく分からないんだが、ボウイがロック的なのを求める時ってThe WhoやStonesなんだろうな。その期待を全く超えたギタープレイを披露してくれるのがピート・タウンゼント、いやいや、こういうギターを弾けるのはもちろん知ってるけど、やっぱりギタリストとしても素晴らしいプレイヤーであることの証明がこんなところでも聴ける。

 結局この頃のボウイはちょっと自分の歩みをゆっくりしていた時期で、だからこそ自身の60年代の作品を再録音したアルバムを出そうとすらしていた時期で、いくつかはアチコチに断片が入ってるけど、そういう自身の初心の楽曲が同時にマッチするような時期だったんだろう。言い換えると40年くらい前と同じような事をこの時代の楽器とアレンジでやってみた、というお話なのかもしれない。それでも60年代の楽曲群の素晴らしさは改めて知らされることとなったんだけどね。自分自身コレ聴いたのってリリースされた2002年当時くらいで、十数年ぶりに聴いたけど、こんなに良い作品だったのかと驚いてる。この人の場合は70年代とか限定する必要なく、21世紀の作品だって完璧なクォリティの作品が並んでいるんで、まだまだ楽しめそうだ。最終作の「Blackstar」だってまだ全然聴けてないしな…。





Queen - Live in Budapest

Queen - Live in Budapest
Hungarian Rhapsody: Queen Live in Budapest [Blu-ray] [Import]

 リオデジャネイロって単語をよく聞くのだが、そうか、オリンピックの開催地か、って程度にしか世間ごとに興味が無い俗世から切り離れた感覚がヤバい気もするが、リオって言えばさ…ってどうしてもロック的なイメージしかないし、熱狂的な国という印象で、あんなに激しく熱いファン層のいる国もそうそうないだろうと。それでもやはり辺境の地の一つという勝手な解釈ではあるのだが、辺境の地でのライブを成功させていったバンドのひとつにクイーンがある、と言うか自分的にはそういう辺境の地の地名を知るのはクイーンあたりからだったんじゃないかなと思うし、それくらい革新的だったんじゃないだろうか。

 Queenって1981年頃にはブラジル方面でライブもしてたし以降もリオやら何やらとやってたんでそういうの漁って見るとなるほどとも思うけど、まともにビデオになって人気を博したのは1986年にブダペストで行われたライブ「Live in Budapest」。昔はビデオとかLDでリリースされてたんだけどDVD時代になってからは全然出て来なくて、かなり遅れてのリリースだったみたい。確かに1986年のライブだから「Live at Wembley」と重なる部分もあるからなのかな。ただ、Queenのアイテムって出せば出すだけ売れるとは思うんでどんどん出して欲しいもんだ。さっきのブラジルとかリオとかさ。日本公演モノだってあるしね。

 そのライブ、「Live in Budapest」を久々に見た所だが、1986年だからQueen最後の年だと思ってたけど、全盛期の頂点でもあったんだな、ってことに気づいた。だからバンドの勢いや安定感、演奏力やパフォーマンス、特にフレディのパワフルな歌は正にQueenと言わんばかりのエネルギッシュなライブで、広いステージを所狭しと暴れ回り、大観衆を自在に操っている。お得意のポーズも今は懐かしい、圧倒的な貫禄と存在感を示し切っているステージを収めた傑作ライブ。バンド的には70年代の方が好きだけど、Queen的には多分80年代の方が売れてて洗練されているから一般的に受け入れられるスタイルで、好みは分かれると思うけど、ショウビジネスだからね。今じゃこれもQueenだし、正にフレディだし、こういうバンドだったんだよ、というものだ。

 それにしても圧倒的だな、このライブ。ど真ん中のフレディのエンターティンメント魂が会場とステージを引っ張ってるし、皆がそれに従って楽しんでる。東欧の辺境の地、共産圏でのライブでファン側も情報量が少なかっただろう時代にこんなライブを実現していた事、それはそれは結構な苦労だっただろうし、それに見合うパフォーマンスを提供してしっかりと見合ったショウを提供しているし、いや、良いライブだ。こんだけパワフルな歌声聴くと気合入るわ。

David Bowie - Station To Station

David Bowie - Station To Station (1976)
ステイション・トゥ・ステイション  <FOREVER YOUNG CAMPAIGN 2015>対象商品

 今年年初に他界したボウイさん、プリンスの逝去と共に思い出されたように合わせて書かれているものも多くて、一般人的には同じ80年代に名が上がっていたミュージシャンという括りで記憶に残っているんだなぁ、と改めて自分の認識と一般的認識との違いを感じたものだ。自分的にはもちろんボウイというアーティストとプリンスとはまるで相容れることのない別の世界でのミュージシャンだとカテゴライズされてるからさ、時代で切り取ればそりゃそうかというのはあるが、なるほどね、と。てなことで、じゃ、ボウイさん、何か書いてないのあるかな〜とアルバム並べてブログを見てみればふむふむ、まだたくさん書いてないのはあるなと。

 ってことで今回はボウイの1976年リリースの作品「Station To Station」。ジギー卒業後からアメリカサウンドへシフトしていきグリグリのソウルへの傾倒、ドラッグ依存などからもっとも妖しく艶めかしい時代でもあり、そこで映画「地球に落ちて来た男」への出演となり、その音楽も自分で担当したいからということで楽曲録音を開始したものの映画には採用されず、自身のアルバムとしてリリースする運びとなった作品、サウンド的にはそれまでのアメリカソウルサウンドからヨーロッパ寄りへの暗さを持った長尺作品が増え、またヨーロッパへの回帰の兆しが見られる作品。聴かせる歌が多く、正直どれも名曲と言って良いレベルの出来映えを誇る見事なアルバムでもある。冒頭からして10分以上の重々しい作品でスタート、これが不思議な事に全く飽きさせることのない曲になってて、展開も楽しみだし、この長さが苦にならないんだな。アルバム全部で6曲しかないのは能力の欠乏ではなく、意図的にレベルの高い作品だけを簡潔に聴かせるという志向からか、見事にそれが功を奏してて、昔ほんとにこればかり何度も何度も聴いてたもん。

 ジャケットは「地球に落ちて来た男」のワンシーンから採られたモノで、この頃のボウイの妖しさはしっかりと見られるね。この頃のテレビ出演の映像とか見るとホントにもうガリガリのボウイで、よくあれで生きてるな、歌なんて歌えるレベルか?ってくらいでさ、ドラッグやり過ぎなのは目に見えて分かるくらいだった。もちろんリアルで見てたワケじゃないけどね。よくもまぁ、それがこういう作品創れたものだと思うとやっぱりドラッグの想像力って凄いんだなとも思ってしまう。しかしヨーロッパ寄りのアルバムになりつつあるもバックメンバーは黒いからかやっぱりグリグリしてる部分は多いな。妙な混ざり具合こそがロック、うん、それでも傑作の一枚です。






Queen - Made in Heaven

Queen - Made in Heaven (1995)
Made in Heaven

 ロックってのはもうこんだけ長く存在していると無駄な知識ばかりを知っている部分もいっぱいあって、逸話やインタビューでの発言、実はこんなんだった、とかそういうのがアチコチあって、そんな情報をどんだけ知ってるかってか、知ってると面白いし、自分が「へぇ〜、」って思ったりするだけなんで単に興味本位なだけだけど何人かが集まって会話するとそういう小ネタがたくさん出てくる。もちろん知らないことも多数あるからなるほど、と面白くなる。だからロックは歴史だ、となるし知識だ、ともなってきているんだな。もちろん単純に聴いて楽しければ良いんだけど、興味持つと深く入りたくなるしね、そういうもんだ。

 70年代初頭にMott The Hoopleの前座バンドとして英国でツアーを行ったQueen、どんどんとバンドが成長していて、また変化していって最終章は1991年に打たれることになったが、既にその頃からQueenとして、フレディ・マーキュリーとして残されているマテリアルが幾つかあると囁かれていて、そのうちに編集盤が出てくるはずだ、なんてのはあった。そして1995年になって「Made in Heaven」がリリースされた。う〜ん、そんなに年月経ってからだったのかなぁ…、死んですぐ出たみたいな記憶があったけど、3年も経過してたんだ…。もうね、タイトルからして「Made in Heaven」でしょ?それだけでグッと来たもんな。んでアルバム流してみれば最初から美しくも力強いフレディの「It’s A Beautiful Day〜」なんてのが歌われててさ、うわ〜、こりゃ凄いや〜、もっと聴きたかったな〜ってつくづく思ったもん。その後も「Made In Heaven」って、あれ?「Mr Bad Guy」からの歌の流用?なるほど、でも全然違うなぁ…とか、「Let Me Live」なんかモロにQueenって感じのコーラスワーク全開で、見事な曲でさ、最後の最後でこんなに良いの出せるんじゃないか!ってくらいにQueenって曲。そしてフレディ・マーキュリーが生前最後に歌った曲と言われている「Mother Love」基本「Innuendo」からの流れを汲むスタイルが出ている曲で、元気いっぱいのスタイルじゃないけど、最後の最期までフレディ・マーキュリーらしい歌声をしっかりと聴かせてくれている泣ける歌だ。そしてノエビア化粧品の曲がこんなにQueenらしくなって帰ってきたと言わんばかりの「I Was Born To Love You」、弾け飛ばんばかりのエナジーに満ち溢れている素晴らしい歌声、そしてQueen流に仕上げてきたのはリスナー的にはとても満足な仕上がり。

 後はなぁ…どんどん涙が出てくるような曲ばかりになっていくんだよね。アチコチの素材から持ってきて作り上げている風なのが多くて、元ネタが有名じゃないからそれなりに成り立つんだけど、「A Winter’s Tale」はフレディ最後のソロ作曲だったとか…、何かね、デモ・テープに被せたのかなって感じでメンバーが見事にそれを活かしているという作品で、よくぞ作り上げた!と喝采したいものだ。これでほとんどの素材は出し尽くしたんじゃないだろうか。以降もフレディ・マーキュリーの素材はほとんど出てきてないし、正にQueenの歴史を締めくくるに相応わしい名盤。寄せ集め作りこみ過ぎ部分はあるけどQueenというバンドをしっかりと出し切っている。どうもBowieの最期をも思い出して聴いてしまった…。










David Bowie - Blackstar

David Bowie - Blackstar (2016)
Blackstar

 実は割と多趣味だ。性格的にそれぞれの趣味の領域にかなり入り込んでいくんで、それなりに時間がかかるし得ていきたい知識も多く必要になるし、その分情報漁りも欠かせなくなる。かと言ってそれに時間を掛けてると他のことする時間が無くなるから適度に、という感覚が必要になる。気が向いたらアレをコレをって出来りゃいいんだけど、夜しかできないことや日中しか出来ないこと、半日がかり一日がかり、もしかしたら数日がかりで取り組むなどなど、複数の趣味が組み合わせられれば良いんだけどね、なかなかそうもいかなくて結局別立てだから時間かかるわ…。

 残念ながらつい先日亡くなってしまったDavid Bowieの新作「Blackstar」。当初は前作の「The Next Day」と同様にリリース直前まで情報解禁しないで突然のびっくりニュースでいきなりアルバム発売&PVリリースを狙ってたみたいだけど、流石に今回は数カ月前にバレちゃったらしくて、その戦略は出来なくなったってことで普通にリリース日が広報されてのリリースでそういう意味でボウイらしい驚きも無くて残念だ。もちろんアルバムの質には何の影響もない、単なるインパクトの問題なので、後世になればどうでも良いお話ではある…。

 その「Blackstar」、3年ぶりくらいなので結構楽しみにしてたんだよね。いや、してるし、楽しいんで過去形でもなけりゃアルバムが悪いんでもない、楽しみにしてて、聞いた瞬間から結構「??」て感じに始まっただけで。アルバムタイトル曲「Blackstar」は何といきなり10分以上の気合の入った作品…ってかコレ、リズム…え?何だ?ドラムとサックス…、んで、この展開?どんな展開?え?ヘン…、みたいな印象を持った現代ジャズフィーリングサウンドのボウイ流ポップとも言うべきか、過去に聞いたことのない類のサウンドで不思議な幕開け。それに気を取られているとそのまま次が始まる。これはまだ普通に近い感覚はあるけど、やっぱり妙。何だろ?こういう音って今あるのかな?独特の音楽という気はしないけど、ただ、使い方はボウイらしい。ん〜、これは聴き甲斐のあるアルバムだぞ…7曲しかないくせにこの深さですか…と楽しくなってくる。「Reality」に入っていそうな、というか同じようなメロディと歌の展開があったりするのはボウイのご愛嬌か、十八番のメロディなんかな。更に進んで最早ロックという枠組みはとうに超えているんだけど、なんだろなぁ…こういうシンプルなドラムな音にかぶせる歌…、あぁ、そっか、ギターが目立つとかベースが目立つとかそういうロックらしさがまるで無いんだ。ビートが効いてるとかもなくって70年代中後半のボウイの世界に近いインダストリアルな感覚、そこに人間味のあるものを少々入れて歌が縫って走っていくみたいな感じ。かなり心地良くなってきたぞ(笑)。

 ジャズの味わいがふんだんに盛り込まれているクセにヨーロッパ的な無機質感が入り込んでくるという不思議な味わいの古いけど新しい感覚の音世界。相変わらずのセンスの良さをこういうところで出して来てくれる。ここ何作かは割と普通に近い音だったんで、こういう刺激的且つ大人ならではのゆったり感によるノスタルジックさ加減、ホント不思議だ。サックスのクローズアップが心落ち着かせるのか…、それでも感傷的な楽曲は一曲くらいなもので、新たなジャンルへの接近なのか開発なのか…、新境地です、自分にとっては。どれもこれも新しいことはないけど古いものの組み合わせでこの新鮮さはさすが。

R.I.P David








Queen - Night at the Odeon

Queen - Night at the Odeon
Night at the Odeon [DVD] [Import]

 ロック好きで大人になってそのままずっとロック好きで聴いたりしてる人って普通のアルバムとかからどっかの時点でアングラものに手を出したり聴いたりして、より一層のニッチな世界に入り込むというパターンもある。自分なんかもそういうモンだったからよくわかるんだが(笑)、もっと聴きたい!って思うんだよね。もう普通のアルバムとかは擦り切れるくらい聴いたからもっと聴きたいんだよ!みたいな時期もあって、ライブ盤とかアウトテイクなんかに走るワケ。まぁ、それはそれで楽しいし分かることもいっぱいあるからニッチ過ぎるけど楽しめる。それがだ、今の時代はオフィシャルでその頃に幻のライブ盤みたいなものとか発掘映像みたいなのが出てきてて、安価に高品質な映像や音を楽しめるのだ。もっともYouTubeという文明の利器もあっての事だから今更驚くもんでもないだろうけど。

 Queenの1975年のクリスマスショウと言えばその筋じゃもう定番中の定番、ヒラヒラ衣装のQueen連中が飛び回ってるかのような斜め上からのヤツでしょ?ってなモンだ。それが「Night at the Odeon」としてリリース。こないだの1974年のレインボーでのショウ「Live at the Rainbow 74」もリリースされてるし、どっちもニッチなファンには定番だけどこのクォリティはさすがだよな〜なんて感慨深く見てしまうのだ。そもそも昔こういうのってビデオテープがあったんだが、ビデオなんてアナログダビングしたのを売ってるんだからロクな画質じゃないんだよ。それが時代を経てデジタルが普及してマスタークォリティになってね、今じゃYouTubeで誰でも見れる、みたいな歴史。それだけ愛されているライブ映像ってことなんだが、いや〜、やっぱりよく見えるってのはいいね。まだまだホントに若いQueenの面々、フレディの声の伸びやかさ艶やかさ、顔はともかく要請が舞うみたいなイメージを出してるのは初期クイーンならではか。自信なさげなブライアン・メイとかさ、美少年ロジャー、いや〜、美しいコーラスワークにキチガイみたいにピアノのセンスを聴かせてくれて更に歌声も聴かせてくれる、そして衣装替えまであるというアイドル並のサービスぶり。

 これさ、最後にボーナス・トラックが入ってて、昔はこんなの無かったからやっぱりオフィシャルは違うねぇ…って思ったが、まぁ、アレに慣れちゃってたから今更いいや、くらいに思えてしまう。だからボーナストラックなんだが、コレクター的には嬉しいサービスですな。しかしこの頃のクイーンはこの時期までの楽曲しかないから新鮮と言うか、初期の名曲群、英国らしい音を出していたクイーンのサウンドばかりが聴けるのは良いな。様式美に3重のコーラスワーク、ドラマティックな曲構成にハイトーンの歌声、やや音がチープで線が細いのもクィーンらしいところだろう。こんだけのクォリティで昔から楽しめたらどんだけファン増えてたんだか…、もっと早くこういうの出していくべきだったんじゃないの?って気がするけど、今だからこういうのの有り難みが出て来るのか。何でもいいや、長生きして楽しもう♪





Tin Machine - Tin Machine II

Tin Machine - Tin Machine II (1991)
ティン・マシーンII(紙ジャケット仕様)

 iPhoneで本を読むようになってから何年にもなるが、紙媒体の本の方がやっぱり読みやすいというのは当たり前で、未だにそう思う。何でも探してDLして読めるってのは便利なようで、実はそうじゃない時の方が多いことも使ってる人はわかるだろうね。決まったアイテムをDLするならデジタルの方が圧倒的に楽なんだけど、そうじゃない時、自分なんかは大抵こちらなのだが、タイトルとか著者名とか見て適当〜に何冊も買ってくるっていう場合はデジタルじゃ無理でさ、目の前に本があるから出来る技で、そういう買い方が普通だったから狙って買うとなるのは結構面倒。結局紙媒体の本を持ち歩くのかと…、それもヤだからあんまり本を読まなくなってきた(笑)。

 David Bowieが70年代ロックに回帰したセンスの良いロックバンドTin Machineのセカンド・アルバム「Tin Machine II」。アルバムのリリースは1991年なので、もうハードロックが衰退し始めてきた頃、敢えて70年代風味なバンドに回帰したのはどうしてだ?ってのが当時からあったけど、結果的にはそのセンスはちょっとズレてたけどある種正解だったのかも、という節はある。まぁ、ボウイさんの場合はそういうの無視して全部ソロでも出来ちゃうからお遊びだろっていう風に思われちゃうんだろうけど。一方のバンドの方は結構真剣に取り組んでて、ここぞとばかりにそれぞれの才能を吐き出してるからか、かなり気合の入ったソリッドな楽曲で占められたアルバムが出来上がっている。当時は不評だったけど、今普通に聴いてるとかなりハイセンスでユニークな音出してるので、もっと高評価を得ても良さそうな感じはする。ボウイという名前が大きかったのか、不利な側面が多かったけど、何の何の、名盤に近い出来映えとも言える秀作ですよ。この辺が音楽で評価されないというか、しょうがないんだけどさ、ボウイの名前あるから広くは聴かれたと思うが、ボウイを聴くリスナーにはこの手の音をきちんと評価てきる人は少なかったってことだ。

 当時ね、テレビで夜中にやってたりして見てたから聴いてたんだよ。ライブがカッコ良くてさ、Tin Mchineっていいじゃねぇの、って思ってたけど、どうにも世間的にはよろしくない雰囲気で、なんでかね、とは思った。まぁ、今でもそうかもしれんが自分の感覚の違いかな。中途半端にロックです、っていうバンドの作品に比べりゃ全然ロックだしセンス良いし、ツボを知ってるし落ち着いたロックバンドでしょ。初期衝動的な勢いはないけど、安定感はたっぷり、そして実験精神も旺盛だったし結構良いアルバムだけどなぁ…。




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Author:フレ
物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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