Mick Jagger - She's The Boss

カテゴリー: R.Stones, Faces etc

 ボーカリストがソロアルバムをリリースしようと思う時ってのも色々あるんだろうけど、この人の場合はそのプレッシャーも一段と大きかったことと思う。ストーンズってのはまぁ、ブライアン・ジョーンズは実験的音楽をソロ名義でリリースしていたけど、それ以外にストーンズのメンバーってのはソロ名義でのアルバム作品ってのはほとんどなくって、誰かのバンドに参加したとかってのはあるけどさ。ミックとキースっつうのはもうストーンズの顔だからソロを出す必要あるのか?っていうくらいの雰囲気でね。ところが最も不仲と噂されていた頃、と言うかアルバム「Undercover」とか「ダーティ・ワーク」出した頃にはミックがソロアルバムをリリースするって云うことでストーンズ解散か!?と云われていた程。

シーズ・ザ・ボス ヴェリー・ベスト・オブ・ミック・ジャガー【限定デラックス・エディション】

 1985年リリースのミック・ジャガー最初のフルソロアルバム「シーズ・ザ・ボス」。いや、もうね、くだらなくて(笑)。ストーンズやってりゃいいのに、こんなケンカする要因になるもの出さなくてもいいから早くストーンズ見せろよ、っつう雰囲気が出まくっていた時代で、日本はバブリー真っ盛りだったんだけど、ミックも一人でバブリーで…、一方キースはまったく面白くないっていう発言をして「アイツとは縁を切ってやる」みたいなことばかりで…、いやいや、ハラハラした時代でしたが既に23年前のお話。

 そんな最初のソロアルバムは期待と自信に満ち溢れていて、はたしてどんな音?みたいな感じはあったけど当然そんなことも意識しつつ、そしてトレンドの音もしっかりと認識しつつ、更に古い友情もしっかりと押さえつつ制作されたもので、蓋を開けてみると「80年代クラブミュージック」でした。ヒップホップ的とも云うのかな。ナイル・ロジャースのプロデュースだからもう代表的なモンでしょ。彼も喜んだだろうなぁ、ミックのソロアルバムで自分に声かかるなんて思わないでしょ。パワーステーションサウンドにミックのロック声?みたいなさ。ところがどっこい、そんな方向くらいしかミックのできる道ってなかったのかな、とか思う。ブルースやロックはストーンズでやってるしね、それ以外ってせいぜいホンモノのR&B系が好みだろうけど、それもまぁストーンズでやってるし…。っつうと周りに合わせて売る、という方向だよ。いいじゃねぇか、っつうのもまたよろし。

 んでこれもまた久々に聴いたが…、音はともかく、ミックはミックなんだな、やっぱ。そして改めて「Just Another Night」でのジェフ・ベックのギターは素晴らしい〜とシミジミ。「Lucky In Love」のハービー・ハンコックもいいけどさ、やっぱね。それよりもこれ聴いてたらボウイとの「Dancing In the Street」の方が聴きたくなってきてしまった(笑)。そうか〜って思ってたら、去年ミックのベスト盤「ヴェリー・ベスト・オブ・ミック・ジャガー」ってのが出ていて、これがまた大変よろしい選曲っつうかレアな曲を選んでいてなかなか面白いらしい。ジョン・レノンのプロデュースした曲とかね。

 この後もミックはソロアルバムをリリースするんだけど、多分「シーズ・ザ・ボス」が一番意欲的で実験的で売れ線的だろうと思う。そういう意味では面白いし、若い…、うん。ジャケットもねぇ…。



Dancing In The Street (W/Bowie)

Rod Stewart - Smiler

カテゴリー: R.Stones, Faces etc

 昨年末くらいから何となく気軽に聴けるモノってことでちょこちょこと今まであまり聴かなかったモノに手を付けていて、その中で改めてその深さに驚いて聴いている人がいる。ハマってるってのとは違うんだけど、今までやっぱどこか小馬鹿にしてた部分あって、あまりマジメに聴いてなかったんだよね。それがここのところiPodにもほとんどの作品を入れてしまって何気によく聴いてる…、リラックスしながらってのが多くて曲を覚えようとかそういうのではないんだけど何か心地良くってね。それで今の気分にあってるのかなぁ、と。

Smiler Every Picture Tells a Story
 アメリカに渡る前の英国人としての望郷を持った時代、1974年リリースのいわゆる初期ロッドの作品「Smiler」。いや、この頃のアルバム「Every Picture Tells a Story」「Never a Dull Moment」あたりからならどれでも良いんだけど、何となくご機嫌なロックンロール「Sweet Little Sixteen」から始まる「Smiler」がいいなぁと。フェイセズが思い切りロックンロールバンドだとするとロッドのソロ作品はロッドの歌を聴かせるアルバムというような位置付けの曲が多くて、フェイセズの面々がバックを務めていても目立ったものではなくて、フォーク調だったりブルース調だったり、やっぱりバックに徹しているって感じだから、その分ロッドもフェイセズでは思い切りロックンロールやってるんだよね。だから彼等は仲良かったんだろうな、と。そんなことも改めて感じさせられる最後の作品ではあるが。

 うん、最初から最後までロッドの歌声が素晴らしくて、それは昔から知ってたけどやっぱり凄い。人を感動させる歌声だもん。アルバム自体はカバー曲が多いんだけど、割とソウルな曲のカバーが多いのかな。ま、ディランの「Girl From North Country」だったり、「Bring It On Home To Me - You Send Me」なんてのもあって、曲の良さもあるけどホント、ロックもフォークもブルースもソウルもあらゆるモノを歌いこなしてしまう天賦の才は見事だよなぁ。いいんだよ。あまり大きな声では言えないけど最近ホントよく聴いてる。適度なロックンロールも心地良いしね。そして感動的なのはロッドのソロアルバムなのに素晴らしいアコギのインスト「I`ve Grown Accustomed To Her」が聴けるところなんてのは嬉しいよねぇ。

 そんで初期ロッドの作品はどれもこれも聴き直していて、楽しんでます。これ以降のでもまだしばらくは良いアルバムなのでいずれまた、って思ってるけど、ここで一区切り。ロック界に留まれなかった世界のスーパースターになってしまうんだな。それもよい、と思えるか。

Ron Wood - Gimme Some Neck

カテゴリー: R.Stones, Faces etc

 いかにもバッドボーイ然としたイメージを醸し出すキースを筆頭とする今でも元気なローリング・ストーンズのギタリストが今で三代目ってのももう今更の話なのだが、その三代目が既に30年ストーンズに在籍しているっつうことで、最早ストーンズのギタリストはキースとロニーというのが定説か。最初期のブライアン・ジョーンズや跡を継ぐミック・テイラーの影や如何に、やっぱりストーンズにはロニーだよってのもあるんだけど、何だろね、特別にバッドボーイ的な人じゃなくて、どう見ても人の良さそう〜な顔してるのに、ストーンズにぴったりのイメージだと言うのも面白い。

Gimme Some Neck <I've Got My Own Album to Do
 そんなロニーはジェフ・ベック・グループのベーシストから始まってフェイセスの花形ギタリスト、そしてストーンズへの加入となるんだけど、その隙間ではしっかりとソロアルバムをリリースしていて、それがまたその辺の仲間と気楽に作っているもんだから聞きやすくてロックンロールしていて、気張ってないのが良い。1974年に始めてソロ作品「I've Got My Own Album to Do」をリリースしてからセカンド「Now Look」を発表。その後ストーンズに加入してからすぐの1979年には今作「Gimme Some Neck」をリリース。当然ながらゲスト陣にはミック・ジャガーやキース、ボビー・キーズやチャーリー・ワッツなど皆さん揃って参加している。しかしこの頃のストーンズではメンバーがソロ活動することを良しとしていたのかねぇ。それともそういうのを条件に引っ張ったのかね?ミックがソロ出す時にかなりモメたような事を聞いたことあるんだけどさ。

 それはともかく、このアルバムでの名曲として有名なのがボブ・ディラン作の「Seven Days」っていう曲なんだが、これがまた音が悪い(笑)。それでも曲の良さが救うんだろうが、再リミックスし直した方が良いけどなぁ…。最近のリマスター盤とかでは直っているのかもしれない。何でもディランがクラプトンのソロ作品用に書き下ろしたらしいが、クラプトンが好みでないと切り捨てたこの曲を拾ったのがロニーということで、何ともまぁ、人柄の良さなのだろうか。この辺の絡みで思い出すのはライブエイドでのディランとキースとロニーの三人でフォークを持ってプレイした時にディランがギターの弦を切るとすかさずロニーが自分のギターを差し出すという、素朴な人柄の良さを思い出す。良いシーンだったんだ、これ。

 ん〜と、アルバムの中身についてはだな、まぁ、ロニーの好きそうなロックンロールとか南部風のサウンドとかドブロでの弾き語りとかお得意のリラックスした、ある意味では大人の音がいっぱい詰め込まれていてBGM的に流しているという要素が強い作品だな。しかしこのタイム感はどう聞いてもチャーリーだ…、あ、やっぱほとんどチャーリーが叩いてる(笑)。ロニーの歌は別に可もなく不可もなくというところだけど、そういうのが許されてしまうキャラだしねぇ。ほんと、好き勝手やってるわぁ〜(笑)。ジャケはもちろん自作の絵♪ そしてニュー・バーバリアンズに続いていくという…、あ、ストーンズの活動休止にも繋がるのだろうか…。

The Rolling Stones - Some Girls

カテゴリー: R.Stones, Faces etc

 時代の流れを上手く汲み取るセンスの良さは長寿バンドともなったストーンズが代表的で、ディスコブームの時代にもストーンズ流ディスコサウンド「Miss You」をヒットさせている。今でもライブでは定番曲として演奏されるこの曲も当時はキワモノ扱いされていたんだと思うけど、実に上手くストーンズらしさを組み込んだナイスな曲だと思う。

Some Girls [Limited Edition] Black and Blue

 1978年リリースの傑作「Some Girls」。ディスコ調を採り入れたのは冒頭のシングルヒット曲「Miss You」くらいで結局は非常にシンプル且つ勢いのあるロックアルバムとして原点回帰の意味も含めて制作されているみたい。「Miss You」にしてもベースのラインはディスコ調にしているけど、ギターのカッティングとかはモロにストーンズの黒いフレージングで、そもそもディスコサウンドの源はと言えば黒いリズムの強調なワケだからストーンズ的には全然ありのおかしくないアプローチではあったのかもしれない。スカスカのサウンドがこれまたストーンズらしいし、ミックの歌詞も実生活と相まって非常に面白く聞こえるしね。2曲目の「When The Whip Comes Down」なんてもうディスコ気分そっちのけでストーンズ流のかっちょよいソリッドなロックンロールナンバーだしね。こういう曲ばかりでストーンズもライブをやってくれると面白いと思うんだが、まぁ、今更無理か(笑)。次の「Just My Imagination...」はちと大人しめの雰囲気がしっかりと出た作風で、しっとりとさせてくれる作品。そしてアルバムタイトル曲「Some Girls」。ミックってロックンローラーの夢をしっかりと実現してくれている数少ない人で、それを作品に仕上げてくるのもセンスの良さかもしれんなぁ。オンナはべらかしてロックスター、っていうくだらない幻想をこの作品で描いているもん。音的にはちょっと不思議なサウンドで、ロックとかっていうよりもエフェクトを聴かせた歌モノって感じかな。アルバム的には必要な曲だね。んでもってギターソロが凄くもどかしくて良い味出してる。そんなロックスターの空虚な姿を映し出す「Lies」も良いね。これこそロック。思わずノリ始めてしまう快感の曲で、疾走感溢れるナイスなストーンズらしい作品。いやぁ、このアルバム面白いなぁ。

 B面最初はいきなりのどかな望郷的なサウンドで始まる「Far Away Eyes」…。もう最初のディスコサウンドなんて単なる客寄せ曲でしかなくって全てがストーンズのやりたいブルースロックに根ざしたサウンドで、いつの間にかそのマジックにしっかりとハマっている自分(笑)。そしてパンク時代でもあった70年代後半、今度はパンクに影響を受けたアンサーソングとも言われている「Retrospectable」だけど、言われているほどパンクのアンサーソングとも思えないし、普通にロックンロールだよ。まぁ、初期パンクそのものがロックンロールだからこうなってもおかしくないけど、そうだね、さっきから書いているロックンロールソングはどれもパンク的なスピード感を持った曲で、シンプルにかっこよい。時代を考えるとやはりそう言われてもおかしくないか。自分、こういうの好きなんだなぁ〜とつくづく思った(笑)。そしてキースの歌う曲としてはかなり有名な部類に入る「Before They Make Me Run」になるといきなり初期のチープなストーンズサウンドっていう感じで、ガレージ的な音が良いね。パンクバンドと大して変わんねぇじゃん、こういう音はさ(笑)。そしてアルバム中のしっとりとした名曲「Beast of Burden」がこれまた良い味出してて…、なんか凄く良いアルバムだよな、これ。やっぱストーンズって凄いわ。ロックだし、聴く度にかっちょいい、って思えるもんなぁ…。そんなアルバムの最後を飾るのは妙にイコライジングされた変わった音の「Shattered」。多分実験的なお遊びソングだと思うけど、それにしてはドスが効いた面白い音。

 ジャケットがふざけているのであまり好まれない作品みたいだけど中身の音はとんでもなくソリッドでかっこよくって、冒頭の「Miss You」なんて単なる客寄せだよ、ほんと。そうとしか思えないくらいにストーンズらしい良さがたっぷりと詰まっている秀作。ロニー時代の初期は名作多いんだよねぇ。

Rod Stewart - Blondes Have More Fun

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 70年代ディスコサウンドってのには大して興味を持たなかったし、よく知らないんだよね。どっちかっつうとブラコン的な方が売れてたみたいだし、その辺ってあまり得意ではないので余計に深堀もしないままなのだ。それでも歴史的に思うのはこの時代のディスコサウンドっつうのはロック畑のミュージシャンに相当の影響を及ぼしていて、大御所が次々と我も我もとばかりに大胆なディスコビートを採り入れたサウンドをリリースしてきたことだ。まずその代表♪

Blondes Have More Fun Atlantic Crossing

 1978年リリースのアルバム「Blondes Have More Fun」の最初に収録されている超有名な「アイム・セクシー」。そもそもセクシーな声を持ったロッドが歌うワケだからそれだけでいやらしいんだけどそれが時代の産物のディスコビートに乗って登場。何とドラムはカーマイン・アピスという驚くべき人選もその冗談さ加減がよく表れていて、ふざけてやったら売れちゃいました、っつう方が大きいのかもしれない。しかしメディアはこのサウンドの変貌を大きく報じたワケで、この辺がやってる側の冗談と受け手側のギャップなんだろうな。と思ってるけど、どうなんだろ?まぁ、ロッドのことだからそれが真相なんじゃないかと…。やっぱりロックンローラーだからさ(笑)。

 それでこの「Blondes Have More Fun」というアルバム、まぁ、ジャケットからしてエッチぃんだけど、「I'm Sexy」のプロモってばもうエロさ満開で(笑)、私生活そのままなんだろうなぁ〜、とロックスターの生活に憧れと夢を持つプロモだ、うん。今こういう夢を見せてくれるロックスターは少なくなってしまったので残念だけどこういうプロモ見てると夢が膨らむ(笑)。いや、それはさておき、シングルヒットありきでアルバムを聴いてしまっているからどうしても最初の「I'm Sexy」に耳が行ってしまうんだけど、いや、この曲はこの曲で凄いよく出来ているのでキライじゃないが、アルバムでの二曲目以降、これがまた実は結構ロッドの歌がしっかりと聴けるロック的サウンドで、決してディスコに魂売ったワケじゃないんですな。歪んだギターもしっかり入ってるし3曲目なんて「Bitch」って単語ありだしね(笑)。うん、これがまたアコギで素朴なロックソングでなかなか良い雰囲気なのだ。そういう素朴で聴かせる歌ってのがいくつも入っていて、シングルヒットだけをアテにして聴くと肩透かし。逆に「I'm Sexy」が浮いているんだね。

 この人、売り方が上手い。音はしっかりと昔と変わらない筋の通ったロックを歌っているし、声はもちろん全盛期なので誰が聴いても凄いっつう歌だし、サウンドもシンプルでコテコテしすぎてないのでストレートだもん。タイトル曲の「Blondes」なんて単なるロックンロールだしさ。これこそ昔のロックンロールと同じく夢を歌っている曲で、ブロンド姉ちゃんを、なんて歌っているかどうか知らないけど、そんな程度がロックだよ。

 ロッド、ナメちゃいけない。いつまで経ってもロックンローラー、であってほしいんだけどねぇ…。いや、今は…。

The Rolling Stones - Goat Head Soup

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 レッド・ツェッペリン再結成の引き金となったのはアトランティックレコードの創始者でもあるアーメット・アーティガン氏の逝去によるものだが、そのアーティガン氏はストーンズのライブに顔を出しに行った際に転倒して頭を打ったことから意識が戻らずにそのまま逝去したとのことで、ストーンズとしても複雑な想いだろうか。そこで何故にアーティガン氏はストーンズのライブへ?とか思ったんだけど、そっか、ストーンズレーベルの北米での販売はアトランティックが全てやっていたってことで、納得。今までストーンズのレコード買ってた時にアトランティックのあのロゴがレコードに付いていたって記憶がないから不思議だったんだけどね。日本盤だと関係ないしさ。そういうところを気にしていくとマニアの道に入ってしまうのであまり気にしないようにしよう(笑)。

 さて、そんなことでストーンズは現役で活動しているもののその頃の作品で何かあるかなぁと思って漁ってきました。はい、「山羊の頭のスープ」です。

山羊の頭のスープ スティッキー・フィンガーズ

 1973年発表作品。ミック・テイラー加入後3枚目くらいかな。派手な曲はあんまりないから今となってはあまり目立つアルバムじゃないんだろうけど、そうだな、「Angie」が入ってるからまだ知名度はあるかもしれん(笑)。いや、個人的にはこのヘンの作品って凄く好きなので、「スティッキー・フィンガーズ」「メイン・ストリートのならず者」「イッツ・オンリー・ロックン・ロール」とこの「山羊の頭のスープ」はどれも甲乙付けがたいくらいです。この「山羊の頭のスープ」は、最初から地味〜な感じで始まるので勢いのある時期に作られたロックンロールアルバムってのとは違って、もっと深い音が詰め込まれている。初っ端の「DancinG With Mr.D」からしてなんかこう沸々と沸き上がってくるかのようなビートと浮游感に包まれたリズムでギターのノリが異様にグルーブしていてかっこよい。ミックの歌も余裕綽々で、ロックだあ〜って感じだしね。次の「100 Years」は更にロックな意向が強くて、うん、普通にビートが効いているとかじゃなくてロック。正にストーンズ流のロックで、このヘンのビートはストーンズしかできないものだね。キースの歌う「Coming Down Age」はちと切なくいけどコーラスも含めて綺麗。しかし三曲目ってのは早くないか?で、更にグルーブした曲「Doo Doo Doo (Heartbreaker)」もかっちょいいロック。これは普通にロックって云える(笑)。いやぁ、どこかドロッとした感触のあるアルバムで確かに呪術的な雰囲気なのかもしれないけど、A面のこの妙な高揚感はホントに素晴らしい。音全体が輝いているんだもん。

B面最初から名曲「Silver Train」。これももうスライドが凄く良い味出しててさ、ギターの絡みがかっこいいのもあるし実はベースフレーズもかなり歌っていてかっこよい。ミックも出しゃばりすぎないでしっかりと曲に馴染んでいる…、実はかなりの名曲でバランスが取れているんだよね。もっとライブとかでもやれば良いのにと思う曲。「Hide Your Love」はピアノのグルーブが曲を引っ張っていて軽快な感じ。多分ミック・テイラーの趣味が大きく反映されている気がする。ブルージーで粘り気のあるギターソロもグイグイと引き込まれるし。そしてその延長線とも云える名曲、名ソロを弾いている「Winter」。曲全体はミックお得意のパターンだけど、終盤のギターソロの入り方から欲歌ってるんだよ、ギターが。ストリングスのアレンジはちょっと露骨だけど(笑)。いやぁ、素晴らしい。「Can You HearThe Music」はどこか呪術的な雰囲気を思い切り出している曲でオルガンの響きが特徴的なのかな。アルバム終盤に来てこういうのは必要だろうなぁ、という感じ。うん、だから最後の最後は「Star Star」なワケだな。シンプルなロックンロールで、このアルバムの中では凄く音数が少なくってストレート。当たり前だけど。アルバム全部聴いてここに辿り着くと締め括りとして滅茶苦茶かっこよくってさ、何かを突き抜けた後にロックンロールパーティが待っているっていう感じですっきりする。曲はチャック・ベリーだけどそれも良し。歌詞が「Starfucker」でもいいんだよ(笑)。

 このアルバムのどれもがクォリティの高い作品のため突出した曲がなくって目立ちにくいアルバムなのかもしれないけど、ホントは凄く濃い〜作品で、二期ストーンズのキースとミック・テイラーの融合作品としては非常にバランスの取れているアルバムだと思う。誰かの趣味だけが反映されるんじゃなくって、しっかりと良いバランスで出来ている。構成もね。

Keith Richards - Talk Is Cheap

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 この人でもソロアルバムを出す必要性があったのか?と思われていたキース・リチャーズ。ストーンズで十分に好きなことをやっているからという理由でソロアルバムにはとんと興味がなかったのが1988年に初のソロアルバムリリース。まぁ、その頃のミックとの確執云々は十分に語られているところなので割愛するとして、この「トーク・イズ・チープ」というアルバム、滅茶苦茶良いのだな。

トーク・イズ・チープ メイン・オフェンダー

 アルバムに針を落とした瞬間から…という言い方は今はしないのが残念だが、自分的にはこの作品もしっかりとアナログで買ってたので、今でもそのままなんだけど、まぁ、いいや、とにかく最初の一発目から驚きの一言。なんじゃこりゃ?一体誰がベース弾いてるんだ?ブーツィー・コリンズ?サックスは?メイシオ・パーカー?ふ〜ん、名前は聞いたような気もするけど凄いなぁ、これは…。なんて感想だったが、そうなんだよね、P-funk軍団のサポートによるこのバンド、ドラムはご存じスティーヴ・ジョーダンで、この一曲目「Big Enough」のとんでもないサウンド、これがキースのやりたい音なのか?ロックを超えてるぞ?いや、究極のロックンロールだ、なんて色々と思われたけど、なんでもいいや、かっこよい。うん。シングルヒットになった「Take It So Hard」もモロにストーンズのキースっていう曲で素晴らしいのだが、そんなのが全編に渡って繰り広げられているんだな。もちろん曲毎にお遊び的なテーマがあって、モロにストーンズ風なのもあったり「Make No Mistake」みたいにモダンでゴージャスなポップス風なのもあったり…これはミック・ジャガーへの当てつけだろうけどさ。その前の「I Could Have Stood You Up」なんてのももう趣味丸出しのオールディーズな雰囲気でやってるし。

 あぁ、他にも「How I Wish」や「Whip It Up」とかもうストーンズ…と言うか、キースお得意のロックンロールっつうのが炸裂していてさすが、なのだ。これだけ質の高い作品がソロアルバムで作れるんだからストーンズってのはやっぱ凄いハズだよな。これ以来キースもソロアルバムのお遊び的感覚を楽しんでいるようでもう一枚「メイン・オフェンダー」をリリースしている。でもその後ミックとの仲を復活させてからはストーンズ一辺倒だね。その辺わかりやすいっつうか、ミックも同じなのかもしれないけど。またどこかでこんなかっちょいいアルバム作ってほしいよなぁ。

 しかしそれなりに楽しく作った作品ではあるけどやっぱりチャーリー・ワッツの微妙なリズム感とのバランスの方がキースにしっくり合っている感じがするね。その辺が息の長いところだろう。

Rock'n Roll Circus

カテゴリー: R.Stones, Faces etc

 そういえば先日はジョン・レノンの命日だったなぁと思って、ブルースとの絡みで何かなかったっけ?と考えてみるとジョン・レノンって人はまぁ、ブルースっつうのに取り憑かれていたワケではないけど作品的には結構色々あったり、そんなセッションもあったりするので割と事欠かない。まぁ、クラプトン絡みってのが多いワケだが。中でも最高に傑作なブルースセッションと言えば個人的には「ロックン・ロール・サーカス」の「Yer Blues」。

ロックン・ロール・サーカス ロックン・ロール・サーカス

 時代は1968年12月、ビートルズは終焉を迎えつつある時期、そしてストーンズもブライアンとの確執が始まった時期、だな。何でも本当はトラフィックのスティーヴ・ウィンウッドが出演するはずだったストーンズの特別番組である「ロックン・ロール・サーカス」だったがキャンセルとなり、出演者を捜したところジョン・レノンに電話一本でお願いしたらジョンはクラプトンとミッチ・ミッチェルを連れてきたという一幕からスタート。ベースはその場でも何とかなるだろうってことでビル・ワイマンにお願いしようとしたトコロ、キースが「俺がベース弾いてやるよ」と言ったかどうかしらないが、そんなようなことでキースがベースで決定。そこでプレイされたのがビートルズ「The White Album」に収録された「Yer Blues」。正直言ってとんでもないメンツでプレイされているこのバンドのこの曲、即席だからもたつく場面はいくつもあるけど、やっぱりジョン・レノンの采配の元にうま〜く曲が進められていてクラプトンの見事なアドリブが最後を締める。う〜ん、ロックの夢物語…。

 番組そのものは時代を感じるんだけどやっぱり面白い。圧巻なのはやっぱりザ・フーのプレイ。滅茶苦茶ハジけててかっこよいし、ノリにノッているから凄いわ、これ。キースはやっぱりとんでもないし、バンドもとんでもない。ストーンズが喰われてしまったために映像の発売がお蔵入りだったってのもよくわかるくらいの凄い出来映え。そのストーンズだって全然悪くない、どころか相当かっちょよい。これで出来が悪かったって言うんだからどんだけプロフェッショナルなんだ?って思ってしまう。ジェスロ・タルだってこの時はまだ無名だったけど、相当ハジけたプレイでタルらしいパフォーマンスで面白い。うん、要するに全ロックファンが楽しめる番組を作ったってことだな。カラフルな衣装や番組の煌びやかさも時代を反映しているけどなんか夢があっていいなぁ。ここにジミヘンが出てたらもっと最高だったかも。

 あ、見てない人は是非映像を見てほしいです。これは。音だけでもいいけどやっぱり映像。YouTubeでもいくつか見られるからその凄さを味わって欲しいですねぇ〜。

Rod Stewart - Every Picture Tells a Story

カテゴリー: R.Stones, Faces etc

 フェイセスのボーカリスト=ロッド。うん。で、この頃のロッドのバックバンド=フェイセス。う〜ん。でもそれで成り立っていたんだよな、とシミジミ思った。フェイセスを聴いているとやっぱりロックンロールバンド、これはロッドも含めてそう思えるグルーブなりバンド感なりがあるからだろうね。でもロッドのソロアルバムとなると同じメンツでやっていてもそうは聞こえないっていうのは何でだろ?だからソロアルバムなんだろうけどさ。

Every Picture Tells a Story Unplugged...and Seated

 ってなことでこちらも凄く久々に引っ張り出してきたロッド・スチュワートの初期の代表作の一枚「Every Picture Tells a Story」。ロックンロールな曲と世紀の傑作が一緒に詰め込まれた作品で、紛れもなくロック史に残る一枚、なんだけどロック好き同士の会話ではなかなか挙がらない一枚でもある(笑)。まぁ、ロックンローラーと言うよりもディナーボーカルという印象が強いからなぁ、この人も。嘘臭さがウリ、みたいなさ(笑)。

 軽口はさておき、この「Every Picture Tells a Story」というアルバム、本当に傑作が揃ってる。ロッドのしゃがれた声も居間とは全然違って悲愴感があったり味があったり、そんなにゆとりなんてないぜ、みたいなトコロで歌っているから切実感もあるしさ。何と言っても曲が良い。カバー曲も含めてこの人の場合は全てオリジナリティな曲として再構築してしまうから全部ロッド、なんだよね。あと少ししたらトム・ジョーンズみたいになるんだろうか(笑)。しかし歌上手いなぁ…。

 さて、バックはもちろんフェイセスの連中なので当然バンドらしい音になっているんだけど、粗野な感じがないからソロアルバムっぽいのかな。みんなちゃんと弾けば上手いのにねぇ…。そういえば1992年頃のアンンプラグドのライブ「Unplugged...and Seated」ではロン・ウッドがゲストで参加していたけど、ほとんどの曲が最初期のアルバムから演奏されていてかなり感動したなぁ。そっちもまた聴こう〜っと♪

Faces - Long Player

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 酔いどれロックンロールバンドとして名高いフェイセス。後期には山内テツを迎えて活動継続するもやっぱりバンドメンバーの自由勝手さが祟って解散。まぁ、しょうがないな、って感じでそこもいい加減なところが彼等の強みか(笑)。しかし山内テツさんって凄いよなぁ。フリーが上手く行かなくなったらフェイセスに加入しちゃうんだもん。しかもほんの数年の間の出来事なのにね。

Long Player ロッド・スチュワート & フェイセズ / ライヴ

 そんな山内テツさんがフェイセスでレコーディング的に残してあるのは「ロッド・スチュワート & フェイセズ / ライヴ」だけで、これもかなり名盤と名高いんだけど、本日はちと別趣旨へ♪ いや、フェイセスの名盤って言うと「馬の耳に念仏」が挙げられるし、それもまた良い作品なんだけど何となくロンのスライドが聴きたくなったのでセカンドアルバム「Long Player」を久々に引っ張り出したのさ。

 おぉ〜、最初からご機嫌なヘタウマなノリのギターの音色でロックンロールしてくれるぜ〜。そしてロッドの歌も巧いなぁ、ホントに。音的にはスカスカだしテクはないけど、なんかかっちょいいじゃん。やっぱロックンロールってのはそういうもんさ、みたいなのがいっぱい出てる。そんで次の曲はロッドのバラードちっくな作品「Tell Everyone」で、こういうところで弾いているロンってセンスあるよな。音程はかなり危なっかしいけどこういうギターもありだよな、と思うような感じで曲に華を添えているっつうかね、よく練らないと非常にコワイ音いっぱい使ってるけど多分気にしてないだろう(笑)。アルバム全編そんな感じだもんな…。

 さて本アルバムの目玉と言えばロニー・レイン在籍時のライブとしてはこのアルバムに収録されている2曲だった。しかも一曲がポール・マッカートニーの曲(らしい)で個人的にポールは聴かないので原曲は知らないけど、かっこいい曲だよなぁ、これ。やっぱこの人達ライブの方が思い切りノリが良くていいね。もう一曲は名曲「I Feel So Good」。う〜ん、ロックだねぇ〜。やっぱりグルーブが違うもん。ロンのギターもしっかりブルースとロックしててさ、鍵盤もロールしてて…、ああいいなぁこういうロックンロール。そんでもって最後が好きな「Jerusalem」。これこれ。これが聴きたかったんだよ。ドブロで適当なんだけどこんな心地良いライブ音源の後に最後の最後にロン一人で弾くドブロ曲を持ってくるセンスは相当良い。そしてこの音色も安っぽいけど味があって実に良い。感動したなぁ、これは。