John Entwistle Band - Left for Live

John Entwistle Band - Left for Live
Left for Live-Deluxe

 ベースの音は好きだ。いや、当たり前なんだけどバンドやってると自分がギター弾いてて、他はドラムと歌とベースなワケじゃない?んで、ドラムは叩くものだから音の変化ってのはあるけど、ちょいと違うし、歌は歌ってるだけだからもちろん別物で、ベースだけが弦楽器でギターと同じ類のモノだから何やってたって耳に入ってくるし、同じような部分だからいろいろわかっちゃうしさ。細かい音のトーンの違いとかピックアップ替えてるのとかも分かるし、まぁ、そういうモンだからCDとか聴いててもベースの音ってのは好きで勝手に耳に入ってくる。あぁ、そういう意味では歌が一番耳に入ってこないんで(笑)。

 John Entwistleのソロバンド名義でのライブアルバム「Left for Live」。1998年の自身のバンドのツアーからの作品で、唐突に何でまた、って話だけどさ、ベースの面白さとか凄さを実感してしまったトコロで、ジャック・ブルースってのもあったけど、ジョン・エントウィッスルの凄さってのはThe Whoだと1/3でしかなくって、それが実は普通のトコロ行って弾くとぶっ飛ぶくらいに凄い存在感があるという人ってのをライブで実感してたので、ソロバンドの方が派手にベース弾いてるだろ、って話。案の定自分のバンドでのライブだからそもそもあの音でブイブイ弾いている。ジャコパス的なああいうスタイルとは大きく違うけどさ、んで、こんだけ弾いてるってのはロックの世界でも珍しいし唯一無二なプレイヤー。それを普通の曲の中でずっとやってるんだからなぁ…、もちろん他にもそういうベーシストはいるけどこの音もどんだけメタリック?そして弦は金色だし、ホント変わった人なんだよな。

 トリオ編成のバンドで、歌もギターのひとに任せてるから自分はほとんどベース弾きっぱなしというスタイルで、もちろんThe Whoでの自分の曲は歌ってるみたいだけど、基本それも弾きっぱなし。やりたい放題のアルバムで面白い。掛け合いとかじゃなくてやりっぱなしなんだもん。それでもこういうフォーマットでプレイしてて、The Whoでは出し切れていないベースプレイヤーという部分をこういうトコロで発散していたんだろう。面白いのはこの人、The Whoのライブがあった日の夜中に自分のソロバンドのライブを同じ街でブッキングしてたりするんだよ。どんだけベース弾くんだ、って感じ(笑)。





The Who - The Who By Numbers

The Who - The Who By Numbers (1975)
The Who By Numbers

 70年代のロックバンドの作品の評価なんてもう今や大差ないシロモノだと認識すべきだろう。当時こうだったああだった、っても知ってる人の方が少なくなっていってるだろうし、これからの世代にとってそれはあまり意味を持たない戯言でもあろう。貴重な歴史の証言として知識的には入ってくるのだろうけど、それがそのまま今の時代に当てはまるワケじゃないし。でも、面白いことにそんな事言ってても、結局その時と大差ない程度の評価が付けられることも多いんじゃないかな、ってのもある。結局良い作品は良いと思われるし、イマイチなのはいつまでもイマイチと言われるのだ。時代を先取っていたりすると評価は変わるのかもしれないけど、そうそうあるもんじゃないしね。

 The Whoの1975年作品「The Who By Numbers」なんてのは当時から地味なアルバムとかイマイチとか言われつつ、好きなリスナーが隠れた傑作だとか色々と書かれたりしてるのを見ててね、どこか地味で佳作なんだ?って思いもするワケです。音の派手さやパワフルさがレコードの録音からは感じられないのは事実あるけどライブバージョンなんかを聴ける曲はとんでもなくぶっ飛びなパワーを出す曲だし、そっち聴いてからの月極として聴くとこのアルバム、凄く曲が揃っててThe Whoらしいアルバムじゃないか、なんて思いもする。まぁ、本質的には悩めるピートの作品ってのが正しいんだけどさ(笑)。この時点で既に方向性を見失うってのはあまりにも時代を速く生き抜き過ぎたのかもなって気がするが、言葉を変えると妙にノスタルジックな風味を感じるアルバムとも言える。今でもThe Whoってのはこれより前のアルバムまででライブをこなしていけるし代表曲はそっちの方が多いし、好まれてもいるからこのアルバム以降はどうにもパッとしなかった、ってのはホントだ。フラットに聴いててやっぱりそう聞こえるもん。

 このアルバムさ、歪んだギター中心で作ったら結構ハードにドライブしたんじゃないかな。ライブ聴いてるとそう思うけど、アルバムはほとんど全てがアコギとかクリアトーンで弾かれているんだからそりゃパワフルなロックとは離れてしまうわさ。だからアコースティックアルバムとして聴いてみれば何ともカントリータッチにアレンジしてみた作品にも聞こえるし、その分歌メロの良さを再確認出来るように作られているとも言える。あぁ、だから自分的にはあんまり好きじゃないんだ(笑)。こういう方向性でバンドが進んでいけるとは思ってなかったとは思うけど、ひとつの作品としてはあったんだろうね。次の「Who Are You」なんか聴いてると更にどこへ行きたいのかな、なんて思うから正に迷走、やっぱり生き急いだバンドだったんだろう。その犠牲者がキース・ムーンだったのかもね。

 などなど色々言いつつもやっぱりそこかしこでカッコ良さを実感するアルバム。この才能はさすがにピート・タウンジェントだし、ジョン・エントウィッスルのベースだし、ロジャーの歌だからこそだし、キースのドタバタ劇だって相変わらずだ。このクラスのバンドの作品はやっぱり凄いよ。一番凄いのはこのアルバムで最もハードなのがジョン・エントウィッスルの曲ってことかもな。







Ray Davies - Americana

Ray Davies - Americana (2017)
Americana

 本質的に自分が好きな音楽…に限らないのかな、好きなモノでも何でもそれはDNAレベルに刻まれているんじゃないかと思うくらいに、一瞬で引き戻される事がある。音楽でも食べ物でも風景でも、もしかしたら恋人なんかもそうなのかも(笑)。すっかりと風化してしまった印象すらあったThe Kinksのフロントマン、Ray Daviesが10年ぶりにフルオリジナルアルバムをリリース、なんてニュースにもならないし何かでちょこっと知っただけなんで、びっくりしたけどさ、まだやるんだ?って。すっかりライブもそこそこにして隠居生活だろ、ってな感じだったからあの歳になってのオリジナルアルバムなんて…嬉しい限りです。ただ、当初は70過ぎた爺さんのアルバムだからなぁ、なんてノスタルジックな気分だったのも確かだが…。

 Ray Davies「Americana」、2017年作品。凄い。タイトルが頂けないけど、それは音的なものではなくアメリカツアーの時にインスパイアされた事柄をトータルコンセプトアルバム的にしているテーマとしてのアメリカなだけで、もちろんカントリーなThe Jayhawksというバンドをバックに従えての録音だから乾いた感じのアメリカの空気感が漂う作品ではあるけど、中身はどっからどう聴いてもレイ・デイヴィスな作品で、ついついホロリとしてしまうこのメロディの天性の素晴らしさ。於いてもこのメロディセンスは健在でどんだけ良い曲を生み出せる人なんだ、とつくづく感心する素晴らしいアルバム。これぞレイ・デイヴィスですよ、正に。声だってそのままだし何と言うのかな…、情感の篭った歌のツボがしっかりと聴こえてきて上手い下手よりも響く、味わえる、刺さってくる、そういう情感の響きがヒシヒシとね、素晴らしい。バックバンドのスライドやカントリータッチな風味もレイ・デイヴィスの作風には似合ってて、元来湿っぽくなる英国風味を軽やかにしてくれている。もちろんレイ・デイヴィスの歌だけ聴いてればそれはそれは完璧な英国風味でしかないし、メロディラインだって流れだって全部英国的でしかない。パッと聴いただけだとカントリー・アルバムにしか聴こえないんだけどさ、その深さってのがあるんだよ、これ。

 もう何年もまともにThe KinksもRay Daviesもそのまま聴いてないけどさ、こうやって聴いてしまうと凄く自分に染み入るメロディで、あぁ、凄く好きなんだよな、こういうの…って思い出して、思い出してってか、好きという度合いの次元が違う事に気付かされる。圧倒的なんだよ、愛の深さが(笑)。しかも自分で意識してないのにそこにあるという困った好きってヤツだ。ゲストな女性ボーカルもアクセント的に良いかな…、まぁ、物足りなさ感が出てしまうんでまだまだだろ、ってのあるけど。あぁ、良いなぁ…、もう何枚もアルバム聴けないだろうけど、こんな素晴らしい作品をまた残してくれてホントにありがたい。何十回でも聴けてその深さに気付かされてまた追い続けるアルバムになるだろう。これまでのソロアルバムやThe Kinksの「マスウェル・ヒルビリーズ」あたりがカントリータッチで比較されるんだろうけど、2017年にコレだよ、作品のレベルが違うし次元も違うし余裕も違うし、やっぱりそういうのが全部詰め込まれててリラックスして生み出されてる。もう色々なことが吹っ切れててやりたい、やれる音がそこに出ているというだけ。2017年、これからどんな作品がリリースされても多分このアルバムが一番になるだろうな。この良さに痺れてほしいけど、でも、わからなくても嬉しいです。だってそれは自分だけが大事にしてるモノだから分かち合わなくても良いもん(笑)。





Pete Townshend - Scoop

Pete Townshend - Scoop (1983)
SCOOP(紙ジャケット仕様)

 自分でギター弾けるようになって色々と楽しみが出てきて、バンドなんかやったりするでしょ、そんで自分達の曲なんてのをやってみたくなるんだけど、誰が曲なんて作るんだ?って、その時点既に素人でしかないんだけど、そうなってくるとギター弾くヤツが普通は曲ってのを作るんだよ、ってなるし自分でもそうなんだろうなぁと思ってたし、果たしてどうやって曲なんて作るんだ?って所から始まるのだな。その時点でやっぱり才能ないんだけど(笑)、ま、曲らしきものを作る、ってかギターでかき鳴らすとかリフみたいなのを弾いてそれらしくしていくなんてのは出来たりすると思う。ただ、問題はどう作ってもバンドのメンバーにどうやって伝えるんだ、これ?って。テープ録音するってもギターだけだろ?仮歌メロなんて…ね、ヤだしさ(笑)。そもそも考えてないとも言えるが…、4trマルチとか知らない頃のお話でした。

 だからPete Townshendの「Scoop」ってアルバムは相当驚いた。1983年のリリースだからThe Whoが正式に解散してしばらくしてからこんなお宝物をリリースしたんだ…、ギタリストのソロアルバムなんてさほど面白いものが多くないんだが、こういうお宝モノなら受けただろう。一般的なファンの獲得じゃなくてThe Who好きだった人たちへのプレゼントでもあるか。内容はですね、シンプルに本当の意味でのソロアルバムとも言えるんだけど、ピート・タウンゼントが自宅で録音していたThe Whoの頃の楽曲とかのデモテープそのもの。ソロアルバムのもあるけど、どっちでもピートが自分で曲作ってリズムマシンや自分でドラム叩いたり、ベースもギターもピアノも効果音ですらも入れてしかもあのまま歌っている、完全にバンドのメンバーにはこれを聞かせて、やるか?くらいのもの。やるならそれはこのデモテープのコピーだからな、ってレベルだ。バンドメンバーはこの才能を凄いと思っていたんだろうけど、ここまでヤラれると単なるプレイヤーでしかない、っていう感覚でもあったんじゃないだろうか。もっとも単にその通りにやるだけではないし、あのメンバーがこのデモを独自の解釈で叩きつけてくるからこそのバンドのパワーになるのだが、それでもこのデモテープのクォリティの高さというかそのままリリースできるレベルであること自体、それを物語っているけど、ホント、ここまでしたら自分の音世界を他人に伝えるという意味では最強。ものすごい時間かかるだろうけど、もう楽曲が頭の中で全部鳴ってて完成しているんだろうな。それを再現するだけってのが中心で、そこでいじっているウチに新たにアイディアや流れが飛び出してくるっていう感じかな。機材オタでもあったようだけど、それでも凄いわ。ちゃんとミックスもしてたりエコーがかかってたりもするんだから、もうこういう雰囲気で作るんだ、ってのまで指示してる。プロデューサーにすらイメージを伝え切ってるのだ。

 自信のソロアルバムで使われている曲もあるしThe Whoのもあるし、これでしか聴けないのもあったりするんで、ピート・タウンゼント作曲の未発表曲をバンドで迫力増してやったら何か凄いかも、なんて思ったり(笑)。コレはピート・タウンゼントのホントにお宝の一角でしかなくって、このあと幾つかデモテープ系の作品がリリースされるし、果てはThe Who時代の「Lifehouse」や「Tommy」「四重人格」までもデモテープをリリースしてて、ホントに、コンセプトから歌詞から曲、ストーリーや諸々まで全てピート・タウンゼントが作って仕切っていたのがもう明らかで、それでいてあのライブパフォーマンスってのもまたギャップがあって分かりやすい。そんな事を実感するお宝アルバム、しかもアナログ時代は2枚組だからね。







The Who - Tommy Live With Special Guest

The Who - Tommy Live With Special Guest
Tommy & Quadrophenia Live With Special Guest [DVD] [Import]

 エンターティンメントとしてのロックショウが栄華を誇った時代があった。80年代なんてのはモロにそんな時代で、90年代になるとその反動で一気にダークな世界へと時代は変わっていくんだけど、80年代はホント、今思っても何かとバブリーな時代だったな。ロックらしいロックってのがほとんど出て来なくてどれもこれもチャラチャラしたのが目立っててね、大物ロックバンドもそんな流れに呑まれてたというか…。そのおかげで妙にゴージャスなライブが見れたりもしたし、珍しい組み合わせだったりホーンセクションがいたりするバージョンってのも見れたりしたけどね。

 The Whoが1989年に行った「Tommy」再現ツアーのライブ映像としてリリースされた「Tommy Live With Special Guest」は結構面白くて当時よく見てた。今はDVDで1996年の「四重人格」ライブとセットものになってリリースされているので二度美味しい作りになってるけど、昔はもちろんラスベガスのショウ単体でのリリースだったからね。オープニングから「Tommy」完全再現に加えて後半はベストヒットパフォーマンスになっててかなりお得に感じたものだ。ゴージャスなホーンセクションに英国人ならではのゲスト陣…、フィル・コリンズのおちゃらけた姿やビリー・アイドルの役者ぶり、パティ・ラベルの圧倒的な存在感にスティーブ・ウィンウッドのブルーアイドソウル感たっぷりの歌いっぷりなどなど、見どころは多数あるが、何よりも最初に目立ったのがジョン・エントウィッスルの金色ベース弦。ヘンな趣味の人っってのは有名だけど、金色のベース弦を張ってる人って実はほとんど見たこと無くって、そもそもがバブリーな時代だったんだな。キラキラの衣装は元々としてもさ、いや、何かと突っ込みどころ満載なショウ。

 元々ピート・タウンジェンドがソロツアーやってたからバンドのメンバーはほとんどそのままでロジャーとジョンが合流した事でThe Whoの再結成になっていったという経緯のようだ。まぁ、ジョンがカネに困ってたから再結成で稼いで借金を無くしてやろうみたいなのが本当の動機だったらしいけど、それでもこんだけ楽しめるものが見れるんだからいいでしょ。ドラムはサイモン・フィリップスの超手数の多い安定した音でThe Whoってこんなに安定的な音が出せるバンドだったのか?みたいなショウ。ここからだろうなぁ、The Whoってのが今後の進化を決めていったのはさ。単発の企画ツアーとかライブで過去の遺産をきちんとやり切ってって、ライブバンドとしてまたその価値を高めていって…、うん、振り返ってみればなかなか面白い復活劇だし、今でも活躍してくれているししっかりとロックを体現してくれているバンドだ。



The Kinks - Face to Face

The Kinks - Face to Face (1966)
Face to Face

 天気予報が当たらないと結構困ることもある。大抵気にもしてないんだけど、何かのイベントを入れていたりした時なんぞは何でこうなる?みたいな事もある。ちょっと前に日の出前に家を出る事があって、出掛けたんだけど、その時の予報では日中は晴れて暑いから…ってなモンだったんで、朝寒かったけど割と薄着で出てったんだが、結局寒いままで、しかも雨が降ってきた…、何だそりゃ?って途中で天気予報見ると変わっててさ、寒いまま過ごしていたという…。昔の方がもうちょっと予報が当たってた感じがあるけどなぁ。

 The Kinksの1966年リリースの「Face to Face」、オリジナリティを積極的に打ち出した初期の作品ってことでその価値を高めているが、それも含めてその楽曲郡のオリジナリティのレベルの高さがレイ・デイヴィスを天才と言わしめる所だ。どの曲を取っても正直名曲。初っ端からパンチの効いた「Party Line」で攻め立ててメロウに流れていく、そのメロウなラインのセンスがさすが天下一品のソングライティングセンスとしか言えない代物。楽曲を彩る楽器の音もこれしかないだろ、ってな具合に鳴っててシンプルだけど正に名作、1966年だからね、普通のバンド何してた?ってくらいでさ、The Beatlesくらいなもんです、これくらいのアーティスティックな作品を作れていたのはさ。もちろん売れなさ加減では圧倒的にThe Kinksに分があるのは言わずもがな。

 今時初めてThe Kinksを聴くって人はこういう作品をどう思うのだろう?聴き続けて気に入る事があるのだろうか?いや、あるだろうけど、数多くパンチある楽曲やアルバムがある中でこのヘンがフェイヴァリットになるって…、あるのかなぁ、なんて思ったり。昔々はモノ盤レコードか何かで持ってて何かで輸入盤買ったらステレオ盤だったりとかした気がする。その後CDになって色々出てきて、今じゃ2CDのデラックス盤なんてのもあって曲入りすぎててなんだかワケ分からないんだけど、多分全部違うのだろう。そんな紐解きもしながらじっくりと一曲づつ聴き比べていきたい所だな。そういう事をする価値のあるバンドだと思ってるしね。それでいてキャッチー、且つ媚びない。うん、ロックだ。




The Kinks - Kink Kontroversy

The Kinks - Kink Kontroversy (1965)
Kink Kontroversy

 60年代に出てきたビートバンドも数多くあったし、ここのトコロその周辺のイミディエイトレーベルをまとめて聴いてたけど、改めてこういうブームだったんだろうななんて思ってしまったが、それが故にThe Kinksの「You Really Got Me」のファズってのは1964年って年からしたらとんでもなく早熟なファズサウンドだったんだろうと。そこにはジミー・ペイジがセッションで参加していたってのも知られた事実だけど、あのファズギターの音は間違いなくデイヴ・デイヴィスの発見で出てきたもののようだ。とするとこの音ってのはあまりにも早熟なヘヴィロックサウンドの開拓者ってことになっていくし、同時代のバンドとは明らかに一線を画すサウンドを出していたってワケで、なるほどやっぱり違うなぁ…と。

 そんなThe Kinksの1965年暮れにリリースされた3枚目のアルバム「Kink Kontroversy」。既にこの時期のアルバムにしてはほぼオリジナル曲ばかりでその意味でも同時期のバンドとは一歩進んでいたのだな。そしてホントにメロディも音もアレンジもアイディアもひっくるめて革新的で創造的な天才レイ・デイヴィスがいたからか、かなりの高水準で仕上がっているアルバムなんだけど、the Kinksの歴史の中ではそれほど重要視されていないアルバムでもあるか。このギターの音とかやっぱり凄いんだけどな。曲にしても既に独自路線はかなり出来てるし、一方ではハードロックの布石にもなる「Till The End of the Day」なんてのもあるしさ、なんせVan Halenがカバーしてた「Where Have All The Good Time Gone」ってのもあるしさ、まぁ、今の基準で普通に聴いてたってさほど印象に残るアルバムじゃないのは確かではあるか。

 わかりにくいバンドであるのは確かだ。だから故、the Kinksを制覇するといっぱしの英国ロック通な気がしてくるというバンド。同じような括りでのThe Whoはもっとハードロック的にわかりやすい部分があるからまだ入りやすいんだけどThe Kinksはそこがちょっと違ってて、取っつきにくいんだろうね。特にこんなアルバムからじゃ絶対に入れないし(笑)。ベスト盤じゃちょっと本質の良さは伝わらないし、じゃ何?ってのがさ、伝えにくい。でも、基本的に美しいメロディラインの曲ばかりだし、リフにしても印象的なものが多いし、それでいて独特のラインが今でも変わらないし、聴いてると幸せになれるバンドです。誰も知らないだろうけど「The World Keeps Going Round」なんて美しい曲があったりするしねぇ。




The Who - Live In Hyde Park

The Who - Live In Hyde Park (2015)
ライヴ・イン・ハイド・パーク〈デラックス・エディション〉 [DVD]

 携帯電話各社ともサービスを使ったことがあるし、今もその二つは使ってるけど、まぁ、何だ、どれもこれも現場対応はあまり良い思い出がない。ほとんど店舗に行くことはないんだけど、替える時や不明な請求時などは行かざるを得なくて行くんだけど、待つじゃない?んで、出てきた対応も概ね満足した試しがなくて、なんでそうなんだ?マニュアルにあるからか?理屈がオカシイことが多いんだがそれも書いてあるからそういうモノですっていう事が多くて、如何に自分がその辺知らないかっていうことを知ってしまうからキライなのかもしれん(笑)。ややこしいこといっぱいやってるから分からんのだよね。んでカネは持ってかれるし、何とか料って名目でね。いや、商売的には当たり前だから分かるんです、でもね、やっぱり納得ができんってのも多い。こういうのってどうしようもないもんなぁ…、本社対応だと結構救われること多いんだけどね。なんて単なるグチ。

 The Whoがまたしてもライブ新作出したか…ってことでチェックしてみた「Live In Hyde Park」。2015年6月にハイドパークでやったライブを早速リリースというスピーディな技、多分最近のThe Whoはもうすべてのライブをその場で録音・録画して配布したりしてたからライブ盤作るのなんてお茶の子さいさい的なもんで、逆にこういう普通のリリース形態で出してくれるのはある意味ありがたい。一般流通で手に入るのはやはり簡単でありがたいものだ。サイトで販売ってもさ、やっぱり忘れちゃうじゃない?んで、映像を見るんだけど、最近の映像は画面サイズどうなってるんだ?これなんか超横長サイズでテレビなんかで見てたら上下半分くらい画面切られてる状態だから実質半分のサイズの画面で見ているようなお話。Macで見てても同じだけど、このサイズでフルで見れるのってあるのか?ないだろうけど、その分スクリーンサイズくらいでも見れるってことか。最新テクノロジーに対して何ら抵抗を持たずにリリースさせるThe Whoの革新性は相変わらずだが…。

 ライブの内容は、特に変わったことはないし、往年の曲をバンドがプレイしまくるだけ、さすがに往年のハチャメチャさはないが、その分プロフェッショナルなパフォーマンスを見せてくれるというThe Who。圧倒的な完成度の高さは他に類を見ないだろうし、それでいてハイドパークでこの人数だ、あますところなくびっちりと超満員の観客、スクリーン投影によるビジュアル面も凝ったものを使用して観客を飽きさせないし、往年の名曲をより一層進化させてのプレイスタイルも見事、ピート・タウンジェントのアグレッシブなギタースタイルは磨きがかかっているし、やっぱり凄いわ。圧倒的な迫力。ドラムのザックももうThe Who歴15年以上だし、いつまでも若くないハズだが、相変わらず生き生きしたプレイを見せてくれる。そして齢70歳超えのロジャーの歌声の太さ…スゲェ。そんなドラマティックなライブがたっぷりと見れる、そして思い切りロックなバンドのプレイが見れるっつう…、いやはや、やはりバンドごとにスタイル違えど感動するツボを持ったバンドはまだまだたくさんある。こいつも当分楽しめそうだ。





The Hillbenders - Tommy: a Bluegrass Opry

The Hillbenders - Tommy: a Bluegrass Opry (2015)
Tommy: a Bluegrass Opry

 アマゾンのリコメンドは良く出来てる。へぇ〜、そんなのあるのか、とついついクリックしてしまうようなのが出て来るもんな。そういえばWebの世界ってどんどん人間の思考に近づいてきてて、リコメンドなんかもそうだけどあらゆる所でその人の好みや嗜好性ってのを目ざとく見つけて出してくるのが上手くなってきてる。まぁ、そうは考えないだろうっていうのが人間で、うまいな、とは思うもののそうじゃないんだよね…なんて思うことの方がまだまだ多いのは救われる。これがそのまんま出て来るとコンピュータに支配される世界も遠くないのだが(笑)。結局それって人間が創りだすのは確かにその通りだ。

 The Hillbendersってアメリカのブルーグラスバンドなんだろうなぁ、きっと。なんでそんないい加減なモンかってぇと、単純にリコメンドでこの「Tommy: a Bluegrass Opry」ってアルバムのジャケットが出てきて、何じゃこりゃ?The Whoの「Tommy」のゴールドエディションか?なんて思ったらこのHillbendersってバンドの「Tommy: a Bluegrass Opry」だったという事で、もちろんカバーアルバムなんだろうとは想像できるけどさ、ここまでやっちゃうのってどういうんだろ?って興味も湧いて、更にバンドながどう見てもヒルビリーなブルーグラス的なダサい名前だったんで速攻でYouTube行って探してみたらプレミアムライブが公開されてた…客席音源モノだけど(笑)。

 いや〜、最初っから驚いたわ。ホントにブルーグラスなんだもん。こういう解釈と音のカバーってあるか…、なるほどなぁ〜と感心。バンドのプロモーションには良かったんじゃないだろうか。でもね、やっぱりオリジナルの呪縛からは逃れられなかったのかなぁってのが最後まで聴いてると思う。やっぱり「Tommy」は良く出来てるモンだ、と唸るもんな。ブルーグラスにアレンジってのも限界あるのか、このバンドがそこまで進めなかったのかわからんけど、もっとぶち壊しても良かったと思う部分もある。十分にバンドの個性は出しているからそれで良いんだろうけど、聴いてた人もやっぱりいつものブルーグラスライブの方がいいな〜って思ったんじゃないだろうか?もちろん楽しめるのは楽しめます。ロックはもうそういう世界あるのかもしれないな。







Pete Townshend - Pete Townshend's Classic Quadrophenia

Pete Townshend - Pete Townshend's Classic Quadrophenia (2015)
Pete Townshend's Classic Quadr

 ウチも何となく海外からのアクセスってのがあるみたいで、どうやって2バイトの日本語ブログを見れてるんだろ?なんて思っててさ、単に文字化けしてるだけじゃねぇの?なんて気がしてたんだけどひょんな事でそうじゃないって事が判って驚いた。ジュディ・ダイブルさんの記事を書いた時に本人からTwitterで「Thanks」と言われて、日本語読めたらいいのにね、って言ったら何と、グーグルで英語に翻訳させて曖昧ながら読んでる、って言われて判明したワケだ。まぁ、ジュディ・ダイブルさんとそんな会話するってこと自体もびっくりだけど、そういう風に日本語って今は訳せるのかと。2バイトと1バイトの違いがあるから無理だろうと思ってたが…、これからは日本語でもヤバイこと書けないなぁ(笑)。

 新たな驚きがこちらの作品で、The Whoのピート・タウンジェンド名義にはなってるけどこうなるともうなんだかよく分からないアルバムとも言える「Pete Townshend's Classic Quadrophenia」。タイトル通りThe Whoの「四重人格」のクラシックアレンジバージョンなのだが、本気でピートがクラシック風にアレンジしていてここまで昇華されるものかと驚いたのと、歌が本気でオペラの歌手のアルフィー・ボーが歌ってるもんだからまさしくロックオペラ。この形で残されていったら200年後でもクラシック作品として残ってるだろうし、偉大なる作曲家として歴史に残るのだろうか。全く驚いたアレンジと作風と作品。今度はこのコンサートの映像も出るらしいけど、そんな凄い所にビリー・アイドルとかフィル・ダニエルズかよってのがまたアンバランスで面白い…ってかいいのか?って話。プログレのバンドの音なんかもこうしてやれるだろうし、作品はあるんだろうけど作った本人が本気で取り組むとやっぱり違うな。

 そもそもがストリングスも入ったアルバムだったし、テーマや展開、ストーリーに沿った構成と物語なワケだからオペラ作品になったって何もおかしくなく、普通にクラシックにオペラ歌手、だ。ホントに上手い歌手が歌うとこうなるんだなぁ…とマジマジと実感するね。映像見てるとフレディ・マーキュリーみたいなモンじゃないかって思うけどさ(笑)。

 ロックファン的に書いておくと、どんだけ上手くたってロジャーの雄叫びの足元にも及ばないよ、ってのはある。パワーとエナジーで心揺さぶるんだからさ、ロックってのは。こういう音楽作品になっちゃうとそれはロックから離れたアーティストの作品というもので、もちろん素晴らしい。でも、ロックってのはやっぱさ、ガツンッ!だよ(笑)。





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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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