The Who - View From A Backstage Pass

カテゴリー: The Who, Kinks etc

 ザ・フーとかザ・キンクスってのはもう40年以上活躍しているワケで、ストーンズなんかもそうなんだけど、まぁ、連続してっていうのは多分キンクスとストーンズくらいのもんだろうけど、凄いよなぁ、といつも思う。ストーンズなんかはそういう意味で今でも第一線であれだけのパフォーマンスしているし、新曲とかがどう、っていうのはあまり騒がれないけど、でも現役バンドだからやっぱ凄いと思う。そしてザ・フーにしてもメンバーがどんどんいなくなっていくんだけど、それでも21世紀になってからのピート・タウンジェンドのバイタリティはとんでもなく凄いと思う。もちろんロジャー・ダルトリーもだけど、昔よりもテクニックは磨かれているしセンスも抜群だし、なによりもそれでいてかっこよいっつう…。あんなアタマなのに関係なしにかっちょいいんだよな、これがまた。でもやっぱりなんだかんだと深みにハマるファンが追いかけるのはキース・ムーン時代のザ・フーなんだよね。

ライヴ・アット・ザ・リーズ

 2007年ファンクラブ会員特典の2枚組CD「View From A Backstage Pass」。一説には昔からウワサになっていたライブ・アンソロジーアルバムの伏線ではないかとの声もあるんだけどそれに相応しく、中味の濃い〜ライブが詰まっているのが嬉しいね。1969年のいわゆる「ロック・オペラ“トミー”」時代のライブから1976年の伝説のスワンシー公演まで、即ち「ザ・フー・バイ・ナンバーズ」で低迷していた時期までなんだけど、ライブでは一貫して変わらないのでやっぱりスタジオアルバムだけではわからないもんだよなぁとつくづく思う。やっぱロックバンドはライブがかっこよくないといかん。そんな代表的なバンドだよね。ツェッペリンとかフーとかってスタジオの音とライブの音って全然違うからさ、面白い。だから解散してもライブ音源をどんどんリリースしてくれれば嬉しいんだけどねぇ…。

Songset:
CD 1:
Fotune Teller
(Sunday October 12,1969,The Grand ballroom,Dearborn,Michigan)
Happy Jack
I'm A Boy
A Quick One
(Sinday February 15,1970,City Hall,Hull)
Magic Bus
(Tuesday June 9,1970,Mamnoth Garden,Denver,Colorado)
I Can't Explain
Substitute
My Wife
Behind Blue Eyes
Baby Don't You Do It
(Monday Decembar 13,1971,Civic Auditorium,San Francisco,California)

CD 2:
The Punk And The Godfather
5:15
Won't Get Fooled Again
(Thursday December 6,1973,The Capital center,Largo,Maryland)
Young Man Blues
Tattoo
Boris The Spaider
Naked Eye / Let's See Action ・My Generation
(Saturday May 18,1974,Charlton Athletic Football Club,South London)
Squeeze box
Dreaming From The Waist
Fiddle About
Pinball Wizard
I'm Free
Tommy's Holiday Camp
We're Gonna Take It
See Me Feel Me / Listening To You
(Saturday June 12.1976,Vetch Filed,Swansea,Wales)

んなわけだが…、いやぁ、どれもこれもあれもそれも凄い(笑)。正に各年代の代表的なライブの真ん中が入っていて、ベストライブとも云えるんじゃないか?これの全長盤が12枚組セットくらいでリリースされても買うな(笑)。ザ・フーってオフィシャルサイトで最近のライブは全部DVDとCDをリリースして販売してるんだけど、昔のは出してないんだよね。こういう形ででもいいけど出してほしいよなぁ。そういうやり方で成功しているのはクリムゾンかな。

 しかし迫力満点のライブばかりで、ライブだとこんな風に曲が化けるのか…と感動すること間違いのない素晴らしいアルバム。「ライヴ・アット・ザ・リーズ」の興奮とはまた異なる素晴らしさだね。

P.S.
サネさん、感謝っす!

The Kinks - Something Else

カテゴリー: The Who, Kinks etc

 日本で人気がなくて世界的には人気のあるバンドってのはいくつかあるんだけど筆頭に出されるのはThe WhoとThe Kinks。まぁ、Status Quoとかもそういう部類なのだが、とりあえず(笑)。基本的にその辺のバンドは好きなので大体聞いていて、好きなバンド群なんだけど、やっぱり日本でブレイク仕切れないってのも何となくわかる。文化的にはロック黎明期に来日したことのあるバンドは今でも人気が高くて、神格化されているのだが、70年代に来日しなかったバンドはどうしても人気が追いやられる。ではキング・クリムゾンの人気は何だ?となるのだが…、アレは多分音楽的なインパクトがありすぎたから人気があるのだろう。そういう意味で普通の、というかロックらしいロックバンドの日本での人気はある程度決定付けられてきたのかもしれないが…。

Something Else by the Kinks Face to Face


 キンクスの1967年リリースの6枚目のアルバム。そしてかなりの傑作でもある「Something Else by the Kinks」。まったくこの頃のキンクスときたらとんでもなくハイクオリティなアルバムを次から次へとリリースしていて、シングルだろうがアルバムだろうが捨て曲なしはもちろんのこと、名曲のオンパレードで英国では絶大な人気を誇るってのはよくわかる。こういうのが琴線に触れるんだよなぁ、自分も。ビートルズの天才さとはちょっと異なる、ビートルズよりももっと独特の才能を感じられる人、レイ・デイヴィス。弟のデイブも何曲か歌っているんだけど、これもまたよろし。

 最初の「David Watts」は後にThe Jamがカバーして有名になったけど、かっちょいいよねぇ。「Fa fa fa fa…」って何だよそれ、とか思うけど、それを超えるかっこよさとノリの良さ。そしてデイブの「道化師の死」も今でもライブで残っている名曲で、デイブの歌も悪くない。更に名曲「Two Sisters」…。レイのソロでも取り上げられているんだけど、もうねぇ、最高の一曲のひとつです、これは。こういう名曲を何曲も立て続けに書ける人、いないって、ほんとに。素晴らしい曲です。それとサイケデリックな雰囲気が入っているけどやっぱりどこか物寂しさの漂う「No Return」も時代を感じさせる佳作。そんでもって軽いラグタイムな雰囲気を醸し出してくれる「Harry Rag」なんてのも最高。いやぁ…書いてるとそんな感じで恐ろしく楽しめてしまうアルバムなんだよね。

 以降も「Tin Soldier Man」という変わった雰囲気を持ち込んだ曲から、イントロのハープシコード?から一転して始まる「Situation Vacant」、そして再度デイブの歌う「Love Me Till The Sun Shines」っつう傑作も入っているし、怠惰な雰囲気を醸し出す「Lazy Old Sun」も正に英国らしい、そして時代を感じさせる作品で、そうするともっと英国らしい空気を感じる「Afternoon Tea」が始まってしまって…、いやぁ、もう最高。素晴らしい。「Funny Face」にしても「End of The Season」にしても云うこと無しの作品なんだけど、なんだけど、なんだけど…、最後の最後にダメ押しの大傑作そして大名作でもある「Waterloo Sunset」があるんだなぁ。これ、ホントに素晴らしい曲でさ、何回聞いても涙するし、Waterlooの情景を思い浮かべてしまう素晴らしい曲。うん、いいことあるさ、きっと、と思えるもん。

 う〜ん、キンクスって聞かずキライの人多いと思うし、聞いてもちょっとだけだと全然わからない。だからこのアルバム「Something Else by the Kinks」を最初に聞くのをお薦めするね。ベスト盤とかだとちょっと違うんだよな。これか「Face to Face」か「The Village Green Preservation Society」だね。もう最高過ぎて何も言えないっす♪



ちょっと前に実現したデヴィッド・ボウイとレイ・デイヴィスの歌う「Waterloo Sunset」

Roger Daltrey - Can't Wait to See the Movie

カテゴリー: The Who, Kinks etc

 あまりボーカリストとして名を挙げた人ではないけど実はソロ活動でもかなり秀逸な作品を残しまくっているロジャー・ダルトリー。ご存じザ・フーのボーカリストでザ・フーの印象があまりにも強くて、そして他のメンバーの個性が強すぎてあくまでもバンドの一員という位置付けに留まっている、これは他のメンバーも同じジレンマだったりすると、ツエッペリンのメンバーなんかも同じような印象があるんだけど、バンドが凄すぎるんだよね。だからソロ作品がきちんと評価されにくい、かく言う自分もやっぱソロ作か〜っていう感じで聴くもんね。

Can't Wait to See the Movie Under a Raging Moon

 1987年リリースの「Can't Wait to See the Movie (今宵、シネマで)」、今のところ実はソロ作品としては最新作に留まっているんじゃないか?以降はベスト盤ばかり出しているし、もちろん90年代以降からはザ・フーの活動が盛んになったっつうのもあって、もともとソロ作をどうしても出したいというミュージシャン欲に駆られた人じゃないのでマイペースなんだろうけど、それでもザ・フー関係では一番ソロ作品が出ていると思う。それは単に彼自身は曲をあまり作るワケじゃないから、ってことだ(笑)。まぁ、ボーカリストなんだな、要するに。しかし、だ、ここでロジャー・ダルトリーと絡む英国ロックのメンバーってのがかなり面白くて、ここでも取り上げていたベーブ・ルースのアラン・シャックロックやラス・バラッド、それにクレム・クリムソンなんてのが絡んできていたのだ。

 この作品「Can't Wait to See the Movie (今宵、シネマで)」ではクレム・クリムソンがギター弾いてるのとデヴィッド・フォスターとラス・バラッドが鍵盤参加ってのがメジャーどころかな。もうロジャーはこの時点でまったく曲も歌詞も書いていない。単なるシンガーに徹しているんだけど、その分作品としての質は凄く高いモノに仕上がっていて、もっときちんとソロ活動をやってたら売れたんじゃないかと思うけど、コレも全く売れず仕舞とか。まぁ、しょうがないだろ(笑)。

 作風としてはもちろんちょっとアダルトな雰囲気のロック作品で、ガンガンのハードロックとかはなくて、かと云ってポップスでもない…、その間かな。歌声はどう聞いてもロックだけど、アレンジとかは妙に軽いポップよりの音とかそんなん。でも楽曲レベルは高いから、それとロジャーの魅力で飽きさせないってのはある。ジャケットはオシャレだし、この頃は多分映画俳優として確立し始めた頃で、そんなのがタイトルにも出ているし。

 いや、久しぶりに聴いたけど…、昔は単なるソロアルバムのポップ化したロジャーって思ってたんだよね。今聴いたら意外としっかりできていて悪くないじゃないか、と思ったりした。また全部聴き直そうかな。とりあえず一番好きな「Under a Raging Moon」から、だな。

Pete Townshend - Empty Glass

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 ザ・フーのピート・タウンジェンドもまたソロ活動に於いてはアトランティックレコードからアルバムをリリースしていて、アーメット・アーティガン氏には何かとお世話になったようだ。今回のイベントには参加していないが、何となく思い出したので…。いや、他にもアトランティックからリリースしているのも思い付くんだけどソウル系とか多いし、スタックスも持ってたからそんなのばっかでさぁ、その辺は何となく気分じゃないので、やっぱロック。

Empty Glass ピート・タウンゼント・ライヴ~サイコデリリクト

 「Empty Glass」1980年リリースのピート・タウンジェンド名義では三枚目のアルバムだけど自身でしっかりと創り上げたって意味では初のソロアルバムなんじゃないかな。一枚目「Who Came First」はデモテープに毛が生えたような仕上がりだし、二枚目「Rough Mix」はロニー・レインとの共作なので、これでようやく初ってとこ。まぁ、それでもこの頃はまだThe Whoをケニー・ジョーンズを迎えてやってた頃で、後にピートはこのアルバムに良い曲を使ってしまって、The Whoの新作にはその残りを持っていったんだと言っていたらしいから、当時のThe Whoに対するモチベーションの低下を感じるところだ。

 その分、と言うか、さすがにソングライターなだけあってこの「Empty Glass」というアルバムは相当出来が良くて、一気にソロアーティストとしての地位をも確立できたんじゃないだろうか。歯切れの良いビートが効いた曲が並び、またバックの音もバンドとは一線を画すかのようにゴージャスなシンセなども入れているので多分に遊べたことだろう。もう一方のアコースティックな面も強調できているし、確かに良い曲が並んでいる。が、まぁ、若干単調と言えば単調…というのも多分彼の声だろうな、それは。

 後の90年代に入ってから彼はソロでのライブ活動を定期的に行っていくが、その時もこのアルバムから歌われる曲が多く、如何に気合いを入れて作ったアルバムかがわかるし、またレベルの高さもよくわかる。う〜ん、でも何かが足りないと思うのはやっぱThe Whoというバンドがあるからかなぁ。今はボーナストラック付きリマスター盤が出ているのでお得らしい。

Ray Davies - Working Man's Cafe

カテゴリー: The Who, Kinks etc

 還暦超えてもなお健在のロックンローラー、というか世紀のシンガーソングライターと言えばいいのかな、キンクスのフロントマン、レイ・デイヴィスが先月末にひっそりと新作をリリースしていたのだ。自分的には全然知らなくて、あれ?新作なんて出たの?こないだ出したばっかじゃん?とか思ってたんだけどさ(笑)。

Working Man's Cafe アザー・ピープルズ・ライヴズ

 この前の作品「アザー・ピープルズ・ライヴズ」が昨年の2月だから二年も経ってないウチにリリースされた新作「Working Man's Cafe」で、いやぁ、充実してるのかな。相変わらずのレイらしいメロディと哀愁漂う曲が満載された「Working Man's Cafe」は昔のキンクスとはやっぱり違うけれど、レイ・デイヴィスというソングライターの枯れない才能をたっぷりと楽しめることに間違いのない傑作。売れないとは思うけど(笑)、なんで売れないのか不思議なくらいに素晴らしい曲が詰め込まれていてさぁ、どの曲もクォリティが高いのでアルバム的には突出するような曲が見つからないんだけど、もうねぇ、往年のファンになってくるとこの歌声とメロディだけで涙もんです。今回はアメリカでレコーディングされた音らしいんだけど、出てくる音はそんなことお構いなしに英国然とした湿っぽさをしっかりとパックしたレイならではの音。

 驚くことに日本盤もリリースされるんだ?しかもなぜかアナログ盤までリリースされるようで…、しかしこれアナログで聴いたら一体いつの時代に出した作品なんだ?と不思議になることは必至だな。キンクスに手を出したことのない人も多いと思うけど、もちろんレイ・デイヴィスのソロなんて聴く人、更に少ないはず。だけど、絶対に良い、って思える音だからお薦めなんだけどねぇ。いや、ロックらしいとかっつうかこういう音がわからないと英国の良さってわかんないよ、って思う。まぁ、少々アダルトな感覚もするけどさ。いいなぁ、また小さいハコでいいから来日してくれないかねぇ。

The Kinks - Everybody's In Show-Biz

カテゴリー: The Who, Kinks etc

 1972年のリリースなんだけど既にキャリア8年目ということでアルバムにして12作目となる、この時点でもうベテランの領域に入っていたザ・キンクス。ストーンズみたいにそれなりのステータスで売れていればそんなにたくさんアルバム創らなくてもよかったのかもしれないけど、そこはひねくれ者のレイ・デイヴィス、売れるヒーローになることよりもどんどんとニッチな世界を突き詰めていくことにしたようで、おかげでニッチなファンが一杯付いてしまったというのも思惑通りか、うん、キンクスって凄く魅力的で良いよね。

この世はすべてショー・ビジネス +2 マスウェル・ヒルビリーズ


 「この世はすべてショー・ビジネス」っつう邦題が付いているんだけど原題は「Everybdy's In Show-Biz」。まぁ、いいか。レコード時代にはこれもまた二枚組になっていて、一枚目がスタジオ盤、二枚目はそれこそ1972年のライブツアーからのライブ盤という変則な作品で、多分RCAに移籍したからパイ時代の曲を出したいという目的があったんだろうなと容易に想像が付く代物(笑)。もちろん重役共の思惑でしょ、多分。ま、それでもアルバム的には全然悪くないのでOKっす。

 初っ端の「Here Come Yet...」からゴキゲンな、というか緩いというか、キンクスらしい軽い感じのロールが始まって決して同時期のストーンズあたりにもヒケを取らないアメリカナイズの部分と英国ならではのこだわり、そんなサウンドが最初からね、きたきた〜って感じ。こういう気取らない所が良いねぇ。次はマイナーな曲だけど、レイらしくまとまってて可愛らしくて良いのだ。「Unreal Reality」なんつうヒネたタイトルもまた良くってね、これもドタバタって行くんだけどもうそういうもんよ、いいねぇ〜。次は「Hot Potatos」なんつう脳天気なコーラスが印象的な爽やかな曲もこれまた素晴らしい…、あぁ、やっぱり英国の、というかレイ・デイヴィスのこういう天才的才能があればロックだ〜と粋がることなく素直にロックを奏でられるものなのだなぁ…。そしてA面ラストの本作の最高傑作のひとつでもある素晴らしくもモノ哀しくそして美しいバラード曲「Sitting In My Hotel」。これほどに美しい曲と言うモノはそうそう存在しないのではないか?それくらいに素晴らしい名曲。聴いてみてほしいねぇ…。さてさて、B面では一転して「Motorway」というカントリータッチな作品が最初に配置されているけど、とは言ってもこういうのってアメリカのミュージシャンが実際にやっているかと言うとなかなか挙げられない…、やっぱ独自解釈なんだろうな。「You Don't Know My Name」も可愛らしい曲でねぇ、やっぱアメリカ的なんだけどレイ風。うん、このアルバムはそんなんばっかかもしれん(笑)。で、一応シングルにもなった「Supersonic Rocketship」っつうのはカリプソ風というのかな、そんな流れが次の「Look A Little...」にも繋がってるね。うん、コンセプトアルバムっつうよりもほのぼの軽快なアルバム、だな。いいなぁ、この季節にピッタリだもん。そしてB面ラストの超名曲「Celluloid Heroes」。これ聴いたことない人いたらもったいないよ、ホントに。良い曲だよな、マジに。夢があってねぇ、こういうハリウッドを題材にした作品って名曲が多いけど、これはもう最高。この曲のためだけにアルバム買ってもいいくらいだろうね。素晴らしい…。

 ここまででスタジオ盤は終わるんだけどものすごく軽快で聴きやすいアルバム。別にロックだとかなんだとか意気込む必要もなくって、そのままにキンクスを聴ける作品かな。前作「マスウェル・ヒルビリーズ」での作風から更に垢抜けた感じで実に良い。素晴らしい、とか良い、としか言えない自分が情けないが(笑)、とにかく名盤。絶賛です。

 以降のライブ面は逆にスタジオ盤とは大きく異なっていて、え?これがあの大人しいポップバンドのキンクス?っていうくらいにハードでロックンロールしているんだよね。アドリブもバリバリだし、ステージングの上手さも凄いしさ。途中途中の「Banana Boat Song」っつう40年代風のキャバレーソングが好きでねぇ…、こういうのって誰の作品がいいんだろ?探し方がわからないからキンクスのこういうので楽しんでるんだけど、面白いよね。うん、もうライブもスタジオ盤も最高、これ。

The Who - Who's Next

カテゴリー: The Who, Kinks etc


 2007年一発目、やっぱりロックの大名盤で欧米ではツェッペリンと並び称されるバンド、そして今ではたった二人になってしまったものの現役で活動しているロック界最古の長寿バンドのひとつでもあるザ・フー。そういえば先日も新作をリリースしていたな。この新作はねアルバム「Tommy」を彷彿させると言うか、前半は普通の新作アルバムだけど中盤からはコンセプトアルバムになっていて短い曲をいっぱい組み合わせた組曲が面白い。それとジャケットもどこか「Tommy」を彷彿とさせるものだし、あ、それと「Baba O'Reley」のシーケンサーが鳴っているとかね。ドラムのザックもキースみたいなドラミングで実によろしい。

 が、今回はやっぱり新年一発なので、世界最高の名盤のひとつとして数えられる「Who's Next」だな。そもそも「Tommy」の成功で気を良くしたというか新たな取り組みとしての試み、「ライフハウス」という映画っつうかコンセプト的なものを企画していて、あれこれしていたみたいだけど、結局コンセプトとストーリーが誰にも理解されずに放置プレイ状態になってしまったので、せっかくだから出来上がった曲を生かしてアルバムを作ろうってことで出来上がったのが「Who's Next」。だからロック界のこの名盤は流産アルバムとして呼ばれることもあって、それはピート・タウンジェンドからしてみたらそういう位置付けになるんだろうと思う。故に本人はいつまでも納得しないままこの作品の高評価を聞くことになり、またジレンマに陥るという、やっぱり彼の人生は全てがコンプレックスから始まっているのだ(笑)。例えば鼻がでかくてよくいじめられたっつうから、どうせならこの鼻を世界中の奴らに見せてやろうってことでバンド始めたワケだし(笑)。ボーカルのロジャーには絶対にケンカで勝てないからロジャーに文句言われない曲をいっぱい作るんだってことで優れた作曲家になったワケだったり(笑)。ま、屈折した人だよ(笑)。

 で、この名盤、冒頭からやっぱり斬新だよなぁ。アルバムをプレイヤーにおいて再生するといきなり「Baba O'Riley」の宙を舞うシーケンシャル音が左右を飛び交っていて、今聴いても何事?って思うくらいに衝撃的なイントロ。そこからキメがガツーンとくる、正にこの頃のザ・フーらしいダイナミックでワイルドな、そして重要なのがかっこよい、っていうこと。そんなサウンドでロジャーの高音マッチョな歌声が制してくれるし、これもね、やっぱりレコーディングがすごくしっかりしていて、一度プロのサウンドスタジオにこのリマスターCDを持ち込んで滅茶苦茶大音量でこれを流したんだけどさ、そしたら知り合いのエンジニアも改めて驚いたって言ってたけど、完璧なサウンドマスタリングっつうか録音方法っつうかそういうもんらしくて、そこで再生された音は多分ホントにザ・フーがスタジオで奏でていたワイルドなサウンドに近いんだろうなぁと思えるくらい精巧に作られていたんじゃないかな。メイキングDVDでこの「Who's Next」ってのがあるけど、これを見れば多分そういうのがわかると思う。ぞくぞくするよ、ホント。で、この曲のラスト、バイオリンだよバイオリン。この部分だけキースがプロデュースしてるっつうさ、ひとつの曲だけど、ピートが作ってアレンジする時はメンバーの意見を採り入れてさ、キースがここだけプロデュースって面白いなぁ、と。で、ここでバイオリン弾いてるのがデイヴ・アーバスだっけっか?イースト・オブ・エデンっつうバンドのバイオリン弾きね。キースがよくライブに出入りしていたらしいんだけどそんなセッションがあるなら聴いてみたいよね。

 あ…、いかん、書きすぎてるので、ショートカット♪ もちろん二曲目「Bargain」もこの頃のザ・フーの独特のノリでやっぱジョン・エントウィッスルのベースが美しいし、キースのとんでもないドラムがやっぱり強烈。次の「Love Ain't For Keeping」は凄く好きな曲でね。ロジャーの超高音域の歌が何とも言えない切ない美しさを出していて、曲の美しさが素晴らしいんだなぁ。「My Wife」はジョンの代名詞的にず〜っと演奏されてた曲だけど、やっぱ自己主張が凄い(笑)。別にピートと合わせたワケじゃないけど「Bargain」と似たようなノリになっているってのも不思議。それから「The Song Is Over」…、名曲中の名曲のひとつだと思うけど全然スポットが当たらない曲で、裏名曲かもしれないな。最後のヴァースで後にリリースされる「Pure and Easy」が使われるあたりが「ライフハウス」の名残なんだよね。いやぁ、名曲だよこれ。

 で、B面、ピートの才能のオンパレード。「Getting In Tune」も綺麗で美しい、そして繊細な楽曲でこれほどの美しい旋律を聴けるってのはあまりない。しかもそれが乱暴者の代名詞でもあるザ・フーから奏でられるってのが面白くてね、基本的にバラードなんつうクサイものはほとんど持ち合わせていないバンドなんだけど、美しい旋律を奏でる曲はいっぱい持っているんだな。綺麗だよ、ホントに。それは次の「Going Mobile」も同じで、ピートが歌ってるからトリオのザ・フーの生ライブ録音に近いモノらしいけど完璧だもん。アコギでこんなにロックしてるもんだから凄く不思議感があるし、ソロの音色が強烈ってのはメイキングDVDでも言ってるね。この時のジョンの笑顔が良い。で、有名なバラードらしき曲「Behind Blue Eyes」。うん。才能の塊としか言えないね。最後…、いやもう世界最高傑作のひとつに数えられること間違いない「無法の世界」。「Baba O'Riley」と同じくシーケンシャル音が宙を舞って冒頭から盛り上げるんだけど、完成度の高さと言ったらそりゃもう素晴らしいの一言だし、ギターにしてもベースにしてもドラムにしてもザ・フーここにありっつうくらいの演奏力の高さを存分に聴かせてくれるし、全てが絶妙なタイミングで自己主張していてさ、曲の邪魔になるところがない。ロジャーにしてもそれは同じで、もうねぇ、とんでもない曲だよ、これは。最後まで気が抜けないし、やっぱり印象的なのは映画「キッズ・アー・オールライト」での演奏シーンでレーザー光線の後のロジャーの叫び声でのピートのスライディングシーンだよなぁ…、ここ最高にかっこいいもん。この曲を真剣に聴いてかっこよさがわからんヤツにはロックを聴く資格はないだろ、とも思う。うん。

 あ〜、やっぱ書いたら書くなぁ…、新年一発目はこいつを大音量で流して気分良くロックしたところで超満喫!今年もロックするぜ!

John Entwistle - Master Class

カテゴリー: The Who, Kinks etc


 何気に日本に来ている回数が多いジョン・エントゥイッスル、結局肝心のザ・フーでの来日は果たせなかったという哀しいオチがあるのだが、イメージの中では数々のセッションワークでの来日公演と2004年のザ・フー初来日公演でのピートとロジャーのパワーを脳内イメージすることでザ・フーのバンドのパワーを想像すると、やっぱりとんでもないバンドだ…っていう結論になるのだ。ストーンズの良さとかキンクスの良さとは異なるザ・フーのパワー、これはもうやっぱ凄かったんだろうなぁ、と。

 で、哀しいかな2002年6月、ザ・フーのアメリカツアーの前日に心筋梗塞かな?で敢えなくその指裁きに終わりを告げてしまったのだが、その前夜のリハーサルまでバリバリに弾いていたらしいんだよな。あぁ…、残念。で、この人のベースってのはもう最初の頃から=「My Generation」からベースがバキバキ鳴っていて、それこそリードベースという唯一無二のステータスを築き上げ、後にも先にもこんなベーシストはいないのだ。ジャコパスあたりとは全く違うワケで、いや、それももちろん凄いんだけど、ロックバンドのベーシストの中でこれだけのベースを曲中で曲を殺さずに生かし切ってたというセンスが素晴らしい。ビデオやLDなんかが普及してきた時代のザ・フーの映像、例えば「New Tommy Live」あたりを見てると金色の弦でほとんどヴァン・ヘイレン並みのライトハンドに近い弾き方で、しかも開放弦を混ぜながら弾くので視覚的なパフォーマンスもあって、凄さ倍増〜ってね。こないだ出た1996年の「四重人格ライブ」のでは「Real Me」でもの凄いベースソロがあって、やっぱぶっ飛ぶワケさ。

 で、結構ソロ活動も盛んだった人で、死んでからだけどソロライブのDVDが出てて、もうやりたい放題(笑)。他のメンバーとの格差がありすぎるくらいなんだけど、本人は凄く楽しんでやってるんだよな、これも凄いんだよ…。それと、DVDネタではよくある教則ビデオシリーズにも出ていて、それがさ、やっぱりマスタークラスという難易度最高のところで出ているのが笑える。そりゃそうだよなぁ〜って。こんなん教則にしても意味ないだろ、とか思うが(笑)。

 なことで、世界最高のベーシストのトップに位置するジョン・エントゥイッスル、も〜一度きち〜んと聴き込むとやっぱり心地良いよ〜ん♪

The Best - Live In Japan 1990

カテゴリー: The Who, Kinks etc


 時代はバブル全盛期、日本国は金にモノ云わせて世界のバンド浪人生に対して実に歴史的な提案を施したもので、驚くべきセッションが日本の数公演でのみ実現した、それがザ・ベストと呼ばれたバンドだった。知ってる人どれくらいいるのかなぁ、どの人のキャリアをネットで見てもほとんど載ってないので多分、世界中のロックファンでもそんなセッションがあったことを知らない人多いんじゃないかなぁ、と思う。

 1990年6月末ザ・ベストと呼ばれるバンドが来日公演を行った。メンバーはキース・エマーソン、ジョン・エントウィッスル、ジョー・ウォルシュ、サイモン・フィリップス、ジェフ・バクスター、ボーカルには当初はテリー・リードの名が挙がっていたが結局来なくって、若造が歌を務めていたことは記憶にある(笑)。しかし、信じられるか、このメンツ?…ま、てなことで、というかとは言え、この面子で出来る曲って何だろう?っていう妙な期待感があったりしたのだが、蓋を開けてみれば案の定、昔の名前でやってます、っていうヒット曲のオンパレードだったワケで、当時WOWOWが開設したばかりで無料試験放送をしていたので1時間番組でこの時の武道館のライブを放送していたはずなので録画した人も多いんだろうな。それがなかったらホント幻の公演に終わっていたような気もするが(笑)。

 で、当時、自分は横浜文化体育館かどこかに行ったのだが…、もちろんチケットは全然売れてなかったみたいで十数枚の招待券が仲間内にバラまかれて、それでも行ったのは数人程度、う〜む、時代はビッグネームを求めていなかった頃なワケで、当然無料♪ しかし当日会場に行くと、何故か二階席にいる人がいて、多分チケット買った人なんだろうなぁ、あれこそ真のファンかもしれない、と納得してたりしたが…。で、曲だが、生の記憶は数曲しかない。WOWOW放送のビデオがあったので何となく思い出せるのもあるけど、リアルなところではやっぱジョン・エントゥイッスルの「Boris The Spider」とその時かっちょいい〜って思ったのがキース・エマーソンの「The Nice - Five Bridges - America America」。一応ピアノの上に乗っかってナイフを突き立ててました。それとムーグのパフォーマンスも健在で、おぉ〜って思った記憶があるもん。それからねぇ、ジョー・ウォルシュと来たらもう最初から酔っぱらって出てきてさ、滅茶苦茶なんだよな、あいつ。それから一切彼のことは信用しなくなって、聴いてもいない。ジェフ・バクスターはやっぱり上手かったなぁ〜っていう記憶。

 そ〜んなバブル期のバンド、もう見れないけど、凄い面子が集まってもう〜む、やっぱバンドっていうよりはセッション大会、だよな、と。でも恩恵は被ったからヨシ♪

The Nice - Five Bridges The Nice - Five Bridges

The Kinks - Live At Kelvin Hall

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 50年代に登場したロックンロールは当時10代だった英国の若者を刺激するには十分だったようで、併せて英国ツアーを行っていた往年のロックンローラー達を生で見れたりテレビで見たりという数少ない情報の中から自らもギターを持って何かをやろうという連中がたくさん出てきたのが1960年代。もちろんストーンズってのが筆頭になるんだろうけど、そこまでモロの影響下ではなくて独自性を持って出てきたのがフーとかキンクスとかで、ロックンロールの影響は感じられるものの、それを消化して自信の音楽センスを磨いてきた連中なのだ。ビートルズもそうだけどね。

 …てなことで、オリジナルアルバムではあまりロカビリー系統の影響を受けているようには思えない、あったとしてもせいぜいファーストアルバム程度で、どちらかと言うと個性的なソングライターとして確立してきていたキンクスの「Live at Kelvin Hall」に注目♪ 1967年4月1日グラスゴーにあるケルヴィンホールでのライブが記録されている作品なので、それまでに売れた曲なんかはもちろんいっぱい演奏されているんだけど、最後にさ、メドレー形式で「Milk Cow Blues - Batman Theme - Tired of Waiting - Milk Cow Blues」ってのが入ってて、これ以降もキンクスはライブではこういう感じでロックンロールと自分たちの曲とを混ぜ合わせたメドレーやひたすらロックンロールを繋げたものなんかもやっていて、それはそれは楽しそうにやっているものなんだな。シニカルなレイでもやっぱり好きで、いきなり始まることも多かったらしい。デイヴはどうなんだろう?やっぱり影響受けてたんだろうな。じゃなきゃ「You Really Got Me」でのあの歪んだ音は出てこないだろう(笑)。

 う〜ん、久々にコレ聴いたけど、昔は音が悪いライブアルバムベスト3に挙げられていたんだけど、リマスター盤CD聴いていると全然そんなことないね。このリマスター盤って面白くて、モノバージョンとステレオバージョンが1枚のCDに収められているという代物で一枚で二度美味しい…、いや、それはマニアだけだろう(笑)。でもね、やっぱりどっちが好みかと言われると、このアルバムの場合はモノバージョン。ステレオバージョンは楽器の分離は良いけど、歌がかなり引っ込んでしまった感じになってるからね、あと全体の空気感がやっぱりまだまだ分散しちゃってるから。モノバージョンはやっぱり音がど真ん中に集まってるだけあって凄い迫力。歌も一番前面に出てくるし、いかにも60年代のライブアルバムって感じのやらせありの作り方が好き(笑)。しかしまぁ、総じてものバージョンの方が歓声とかMCとか短めに編集されていたりして面白いね。

 実際にこの頃のキンクスってのはこんなライブだったのかと言われると結構疑問だよなぁ。もっとデイブとかアドリブかましまくって弾いていたような気もするんだよね。このアルバムって歌モノ中心だからそういうのがあんまり出ていなくてさ、だから最後のロックンロールメドレーが多分ライブに於けるキンクスの一番それらしい姿なんだと思う。レイの作る曲の完成度は既に認知されていたワケだから、それ以上にライブで求められるのはこういうトコだったんだろうね。ま、デイブの出番っつうのはよくわかる(笑)。この頃のキンクスのライブ盤発掘してリリースされないかなぁ…。滅茶苦茶熱くてかっこいいんだよ。ストーンズと比べてもヒケを取らないもんな。