10cc - Deceptive Bends

10cc - Deceptive Bends (1977)
愛ゆえに+3

 今聴いてしまうとあれほどまでのロックにこだわって聴いてて、こんなモンただのポップじゃねぇか、聴いてられっか、って感じで切り捨ててきたバンドがたくさんあってね(笑)、いや、音楽なんてのは単なる好みだからそういうんで好んで聴いていけば良いとは思うんだけど、その頃に聴かなかったバンドやアルバムってのがごっそりと自分の歴史から抜けてたり異なる印象で残っていたりするのはある。このブログを書くようになってからはそういうのも割と手を付け直すことになってまた異なった聴き方が出来て実に有意義な楽しみ方を味わっているんだが、それでもまだ全然聴けてないアルバムがたくさんあるしなぁ…。

 10ccの1977年リリースのアルバム「Deceptive Bends」。ゴドレー&クリームが抜けてスチュワート&グールドマンとなった5cc…、いや、それでも十分に10ccだったのだが、この「Deceptive Bends」はリスナーの不安を一気に払拭させた傑作アルバムで、あそこまでヒネた完璧さはないにせよ、新たな軸となるキッチュなポップサウンドをきっちりと作り上げて軽やかに聴かせてくれている。この二人でここまでやれるのか、と驚いた人も多いだろうし、それだけの才能の塊が10ccだったのかとも言えるワケで、ビートルズよりもある種見事なメンツが揃っていたことになる。その二人が起死回生とばかりに頑張って作ったサウンドが悪いはずもなかろうよ。幾つかつまらんなぁってのもあるけど、基本的にアグレッシブに取り組んだポップサウンドがあって、もちろんロックなんだけどね、コーラスワークとかクィーンを彷彿させるくらいの美しさだし、テリー・ボジオがドラム叩いてるみたいだし。

 面白いよな、こういうの。ホント昔は全然聴かなかったし、聴いてもダメだったし、それが色々聴いてくると聴かなかったことをもったいないと思うくらいにその作品の面白さに気がつく。おかげでここ最近でも結構なアルバムをDLして聴いてるもんね。いつまで70年代に縛られてるんだ?ってくらいには聴けてないアルバムがたくさんある。もうちょっと自分的には70年代知ってると思ったけど、全然だわ。まだまだ楽しめるな。



Be Bop Deluxe - Modern Music

Be Bop Deluxe - Modern Music (1976)
Modern Music

 普通にポップスってのがある。んで、ロックはポップスとは異なる世界、っつうか拡大解釈されたポップ音楽の中にロックは位置付けられているから不思議ではないんだけど、そのポップ音楽の中にあるロックの世界の中に更にポップなロックってのがあるワケだ。だったら最初からポップやってろよ、って話だけど、そういうのも含めて融合していっちゃうのがロックの面白いトコロで、ジャズもクラシックもポップも民族音楽もアバンギャルドも何でもくっつけちゃうワケ。だからキャッチーなロックってもポップに近いものもあるし、正反対もある。だから故に深いし節操ない(笑)。

 Be Bop Deluxeの1976年リリースの最高傑作と名高い「Modern Music」。元々自分なんかはこの手のバンドが得意じゃなかったから積極的に集めて聴いてたことはなかったけどいつしか気に入って、結局ほぼ全部聴いてたし、Be Bop Deluxeなら初期の方が好きだね、ってくらいには聴いてたものだ。それ以前にこの4枚目の「Modern Music」は名盤セレクションあたりに出ていた事もあって先んじて聴いていたアルバムのひとつだけど、その頃はこういう完成度の高いアルバムをたくさん聴いていたので、それが普通だったが故にこのアルバムの完成度の高さにはイマイチ気付かず、またロック的な面が薄かったのもあって真面目には聴いてなかった。だから結構後になってからこのバンドの面白さに気づいたんだな。この「Modern Music」も同じく真面目に聴くようになってから異質な高次元感にちょいと驚きながら聴いていたってトコです。

 これまでのギターが全然聞かれないで、アルバムコンセプトがしっかりしているからかどこかに偏るでもなくまんべんなく完成しているアルバムという感触で、時代的にはちょっと遅かったかな、こういう完成作は。それでもバンドの代表作として選ばれることも多く、それなりにセールスを記録したようだ。ちょっとね甘ったるい部分があって、トンガリ具合が少なめに聞こえるのはギターの少なさだけではあるまい。メロディもかなりポップに寄っているし、アレンジや効果音にしてもロックバンドのそれよりもポップ系統かもなぁ…などなど。ELOとかSparksとかと比べりゃ大人なポップスだけど、ロックからは結構距離のある音になってるかな。



Sparks - Propaganda

Sparks - Propaganda (1974)
PROPAGANDA (RE-ISSUE)

 案外アメリカ人が英国に来て売れ始めたってのもあるんだな。ジミヘンなんかもそうだけど、割とアメリカ人です、なんてのもあったりしてそうなんだ?って思うもん。でも、英国的ポップセンスだったりするからそのヘンって人の血じゃなくってもしかして環境で出来上がるセンスなのかもしれない。英国人でもアメリカの砂漠に住んだらああいう音になるのかもしれないし、実際英国人なのにとてもそうは思えない音を出している人もいる。その辺は本能的にあったらお国柄は出るけど、意識して作ったらその境界は曖昧になるんだろうということかもしれない。

 Sparksの1974年リリース作品「Propaganda」、Sparksってアメリカ人の兄弟が中心になって組んだバンドで、英国に来て売れ始めたバンドだから、英国産って思われてることがあるだろうけど、実はアメリカ産です。かなり意外でしょ?こんだけニッチでヒネたカラフルなのがアメリカ人によるものとはなかなか思えない。しかもそれがアルバム一枚だけじゃなくてSparksってバンドの個性として成り立っているってトコがまた素晴らしい。普通に聴いてアメリカの音には到底思えないもん。ただ、じっくりと何枚か聴いていると、底辺のトコロではやっぱり垢抜けた洗練さがあるよな、ってのは分かるから、そうかもな、ってのは感じるか。それでもなかなか気づかなかったなぁ。

 さて、このアルバム、常にバンドメンバーは変わっているけど本質的な曲は兄弟が書いてるからカラフルでキャッチーなポップは健在、前作「KIMONO MY HOUSE」がヒットしたから同じような路線とも言えるけど、こっちの方がもっと遊んでいる部分は多いだろうし、怖がらずにどんどん実験してるトコもあって「KIMONO MY HOUSE」に負けず劣らずの傑作。アルバム一枚聴いてて全く飽きないし、賑やかな気分になるのも見事。しかもそれが近代的なポップ感覚ってのがね、今聴いても古くないし、結局こういうポップって今はないけど、その分新鮮に聴けます。



Jet - Jet

Jet - Jet (1975)
ジェット+イーヴン・モア・ライト・ザン・シェイド

 ルーツ漁りってのは知的欲求を満たす行為でもあるし、新しい出会いという刺激を楽しむ機会でもある。うん、面白いんだよ、単純に。記憶しておかなくても記録が残ってる時代だからその場その場で探していけるし、どこでも探せるし聴けるし、そういう意味ではホント素晴らしい時代。そんだけの知的好奇心があるかないかだけでその楽しみが満たされるかそのまま抜けていくかが分かれるんだけど、そんなことしなくても人生に何の害もないからどうと言うことはない。ただ、気になるな、ってのを漁っておくとちょっとだけ楽しみが広がっていくのが面白い。

 The Niceのトコでデヴィッド・オリストってギタリストのファズギターがなかなかツボだなって思ったんで、どういう人なのかな、って話で、知らなかったけどRoxy Musicの最初期にも参加していたんだな。んで紆余曲折、マーク・ボランが在籍していた事で有名なJohn’s Childrenのボーカル、ドラムとSparksのベースなんかと一緒にJetってバンドを組んで1975年にアルバム「Jet」を一枚リリースしている。デヴィッド・オリストはアルバムリリース後すぐに脱退しているらしいからほんの一瞬の参加だったみたいだけど、アルバムがあるんだからありがたい。折角なので聴いてみるのだが、なるほど、これは脱退してもおかしくはないか、ってくらいにはグラムロックサウンド。ギタの活躍度合いなんでほとんど必要ないってくらいにイージーな曲とギターばかりで、その意味ではデヴィッド・オリストの本領発揮なギターがほとんど聴けないのが残念。ちょこっと相変わらずのフレーズを出してくれているんで、そのヘンはさすがにあのブルースブレイカーズに勧誘されたキャリアの持ち主と思えるプレイなのだが…。

 しかしですね、このチープなグラムサウンド、っつうかパワーポップの一歩手前のあのイージーなノリのサウンド、好きだわ、これ(笑)。おもちゃみたいなグラムロック全盛期に出てきているからしっかりその音だし、なるほどSparks系列なだけある。曲も殆どがMartin GOrdonってスパークス出身のベーシストが作ってるんだからそのままに近い。しかもプロデューサーはあのロイ・トーマス・ベイカーでレーベルはCBS、売れなかったとは思えないんでそこそこ知られていたんじゃないだろうか…。自分的にはココに来て初の出会いだったのでちょいと面白く楽しんでいるんです。

Fleetwood Mac - Bare Trees

Fleetwood Mac - Bare Trees (1972)
Bare Trees

 みんな色々な人に影響されて自分のセンスを磨いていくモンなんだよな。一級品のプロだって、元々は誰かに触発されて始めているワケだし、そういうのも影響だろうし、ひとつのきっかけとしてやってみようという影響もあるだろうし、別の世界からの影響だってあるだろうし、そういうのを自分なりに昇華して表現していくのがアーティスト、その集合体がバンドでもあるワケで、上手くいくものも行かないものもあるのはそりゃ当然。そこで指向性とか方向性ってのが出てくる。一時期ならその方向性でまとまる、ってな事もあるし、芸術のお話だし感性のお話だから瞬間的かもしれないけどね。

 Fleetwood Macの1972年の作品「Bare Trees」。Fleetwood Macと言えば自分的には英国の白人ブルースバンドの草分け的存在、そこからはポップバンドへと変貌を遂げたバンドという認識で、後者の頃はほぼ彼らの音楽を耳にしていないので実際どうなのかはまるで知らなかった。名前はそりゃ有名だし、売れてたのも知ってるからそっちのが先に知ることにはなっているけど、音楽を聴いたのはブルースバンドとしての方。一体どうやったらそんな風に変貌を遂げるんだ?ってのもあるけど、そういう偏見を取っ払って聴いてみた時にFleetwood Macって面白いバンドなのかどうか?The Corrsが[「Dreams」をカバーしてたおかげでちょいと聴いてみるかって気になったのがきっかけかも。それでもやっぱりポップスとしてしか聴けなかったけどさ。

 このアルバムは1972年ってのもあって、英国的な雰囲気がまだ残ってて妙な質感ってのがある。ポップスとも言い切れないしもちろんロック的じゃないけど、ギターは結構ユニークだし、雰囲気はかなりしっとりしてて他にはないサウンドを出している。クリスティン・マクヴィーの歌が良い感じなんだろうなぁ、きっと。そこへ行くと割と好きな女性ボーカルのロックしっとりバンドってなってきて悪くないじゃないか、となる。でもこれ、Fleetwood Macだろ?ってのが邪魔になってるだけか。だから作品的には結構深みもあるし面白いんだよね。ン〜、この辺のイメージ払拭とかが一番重要だ。



Paris - Big Towne 2061

Paris - Big Towne 2061 (1976)
パリス・セカンド~ビッグ・タウン2061(紙ジャケット仕様)

 この辺りの英国のロックってのは何でも出てこい的なのがあって、そりゃ売れりゃ儲かるって判ってきたから何でも当たりそうなのは出してくるってのは商売の鉄則なのだろうが、それにしても何でも出てきていた。そういう事情が一番音楽のシーンの変貌に関わりが大きいという事はさておきながら、Parisというバンドのレコードはたまに目にしていた。昔々ね。んでも、どうも小洒落た感じのジャケットでどこか不信感があったんで後回しだったんだが、どこかでZeppelinのクローンみたいな・ってのを見て、う〜ん、と。それはファーストアルバム「Paris」だったんだけど、そうかねぇ…、まぁ、そうか、と。

 んで次のセカンドアルバム「Big Towne 2061」もすぐにリリースされていたみたいで1976年の作品として出ているんだけど、どうなのかね?と思って手を出してみるともうね、全然ダメダメな感じで大して聴かなかった。それをこの流れでまた聴いてみるかね、と。アレコレ読んでるとボブ・ウェルチって人は才能はあったんだろうけど、こういうのが、みたいなスタンスは特に無かったようで、ファーストの「Paris」もあの頃はああいうのが刺激的だった、みたいな感じがあって、それは自分のやりたい、自分の中にあるミュージシャン気質で作り上げたものではないってことで、だからこそこのセカンド「Big Towne 2061」は全然異なる路線へ進んでしまうのだな。なるほど。才能はあるけど手法が見えてないってのか、なかなかユニークな人かも、なんて思う。

 その「Big Towne 2061」だが、どうにも不思議なのはParisには普通に好きだと言うリスナーが多い。アルバムを耳にする機械が多かったのだろうか、アイドル的に…と言うかリアルタイムな方は割とよく耳にするバンドでもありアルバムでもあったようなんだよね。だから好きな人が多い。後学の者たちからするとよくわからない。ちょいとヘン感はあるけど、カッコ良さ感はさほどないし、激しさもないしブルースでもないし…、あぁ、そういうならばAOR的聴きやすさ、商業ロック的な軽さってのはあるから、そっちの意味で新鮮だったのかもな。いずれにしても自分的にはそれほど響く所はなかったような気がする。アンテナ鈍ってきてるから余計にそうかもしれんけど…。

Magnum - Kingdom of Madness

Magnum - Kingdom of Madness (1978)
Kingdom of Madness

 旅に出るぞ、と決める動機は色々あるのだろうが、意図せずして出かけないといけない旅ってのもあって、そうなるとやっぱり行きたくないのか、行くべきなのか、みたいなことを悶々と考える。行った方がそりゃ良いし楽しめるんだろうけど、突然すぎるし…と計画が定まらないままで進むのがちょっとイヤな気がするとか理由は色々とある。ただ、結局行けばいいか、となる。かかるカネと見返りの楽しみ、というトレードオフが旅の楽しみなワケだし、今までも旅ってのはあまり後悔したこともないので、良いところしか思い出さないのだろうよ。

 Magnumの1978年デヴューアルバム「Kingdom of Madness」。いや〜、恥ずかしながらこのMagnumってそんな古いバンドって認識があまりなくってバンド名だけでメタル系とかそのヘンのバンドなんだろう、って勝手に思ってました。いや、それが英国プログレハードの筆頭株なんて思いもしなかった。え〜?そうなの?って聴いてみて初めてその意味を知った次第。そこからは随分と楽しませてもらったバンドにはなるんだけど、とことんまで好きだと言えないのはやっぱり産業ロック的ポップさと言うか、そんなの狙ってなかったにしても音作りがそのまんまなので、何かな〜ってのはある。ただ、やってるサウンドは随分と面白くてQueenでもありプログレでもありELOでもあり、みたいな所で、アメリカのあのヘンのヌケの良いサウンドとは大きく異なる湿った空気たっぷりなサウンドが好ましい。

 ファーストアルバムなのにこの完成度の高さは今後を期待させるアルバムだったんだけど、時代の波がそれとは交わらない方向に進んでいったからか、随分と苦労してバンド活動を続けていたようだけど、少なくともこのアルバムあたりでは一つの光を見るかのような方向性だったんじゃないだろうか。ポップでいながらハードロックでアレンジは結構凝っててサウンド的にはメロトロンまで出て来る始末、というロックファンには堪らない要素が含まれているしね。何かのきっかけさえあればブレイクしていったバンドなのかなぁ…、時代に呑まれてしまったバンドなのかな…、なかなか難しいけど、こういう音が英国からも出ていたってのがやはりユニークな存在。だから歴史漁りはやめられないね。



Hudson=Ford - Nickelodeon

Hudson=Ford - Nickelodeon (1973)
ニッケルオデオン (生産限定紙ジャケット仕様)

 ポップって意識して聴かないと聴かないから基本的に自分のライブラリにはほとんど入ってない。70年代のでも売れ線のは無いしなぁ…ただ、ポップなんだけど違う路線から入ってるのは幾つもあるし、それはロックというカテゴライズの中でのポップであってポップスじゃないっていうのね。ま、何でもいいか(笑)。ソフトロックってんでもないし、自分的には線引出来てるんだけど説明がちょいとややこしくなりそう…。ほっといてくれ(笑)。

 Hudson=Fordというユニットバンドによる1973年のファーストアルバム「Nickelodeon」。まぁ、出自がVelvet OperaからStrawbsへと流れた二人で、バンド内対立で離脱してきて二人で組んでシーンに再登場となった一枚。何とバックにはリック・ウェイクマンも参加しているので、そりゃそれなりの人でしょ、って言いたいけど単にStrawbs繋がりだろうね。んで、Strawbsの方も妙なポップだったりするので、この二人は?ってぇと、もっと素直なポップに寄ってる感じで、何ら普通のポップス、ソフトロックと変わらないだろうってくらいに英国ならではの優しく愛に溢れた見事なポップを聞くことが出来るので、この辺好きな人は気に入るだろうね。Stackridgeとかそんな感じのポップ路線で、それでもギターとかはきちんと鳴ってるし、歪んでもいるんで単なるポップスじゃないけどさ。

 歌メロ含む楽曲のセンスの高さは流石に強者バンドをやってきた二人なので、一級品の出来映え、ソフトにメロウに聴かせるものもあればちょいとハードに聴かせるのもあり、そこにははっきりと聴きやすい歌声が入ってて実にこの時代らしいサウンドに仕上がってる。売れる売れないで言ったらそりゃ売れなかった結果はあるけど、何か一つあたって売れたら結構なモンだったんじゃない?くらいの才能はあるよね。ただいつものことだけどこういうのは「個性」がどんだけ豊かか、ってのがあるからなぁ…。






Krazy Kat - China Seas

Krazy Kat - China Seas (1976)
krazykat_chinasea.jpg

 今の時代って上手く楽器弾ける人も多いだろうし、センスも良いんだろうけど、実験的に色々なものを組み合わせて音楽作ったりロックしたりするのってあるのかな。もちろんそういうのがシーンの先端にいてほしいんだけど、そもそもロック的なのが先端にいることがもうないだろうし、いてもそれは古いのにちょいと新しいものを入れた程度で、何と言うのかさ、70年代みたいに色々と野心的に皆が皆新しいのを取り組んでるみたいなのがどっかにないかな、って。まぁ、あってもそれは知らないところでの事になるんだろうけど。

 Krazy Katって知ってる?1976年に出てきた英国のバンドで、元々メンバーの3名はCapability Brownの連中だったからその後継バンドとも言えるんだけど、Capability Brownほどメジャーな扱いにはなってないか。それでもアルバム「China Seas」なんてのはなるほど、こちらもキッチュなポップとコーラスワークで中途半端にセンスの良い楽曲を入れまくってるという面白いバンド。Queenってこういうの達の中で最高のセンスだったんだなってことがよくわかるくらいにB級以下の楽しみがある(笑)。いや、時代も悪いんだけどさ、でもそのトップにはELOみたいなのもいたんだから自分たちもってのはあったかも。

 ホントにさ、結構良いんだよ。ロック的にもQueen的にもさ、アレンジだってしっかりと凝ってるし、曲もきちんと狙っているところ分かるし、ただ、個性、ってのがやっぱり飛び抜けなかったってのかな。当時は色々と他のバンドとも競ったとしてもやっぱりそこはホンモノだけが残るってか…。でもね、多分聴いたら面白いかも、って思う人多いんじゃない?プチクイーンだもん(笑)。






The Beatles - Magical Mystery Tour

The Beatles - Magical Mystery Tour (1967)
マジカル・ミステリー・ツアー(紙ジャケット仕様)

 ビートルズになりたい、ってバンドのひとつがOasisだったらしいが、そういう思想を持つバンドも多いだろうね。U2になりたいと思ったのがMuseだった訳だし、ストーンズになりたいってのもZeppelinになりたいってのもあるだろうし、最近じゃBlack Sabbathになりたい、なりたいってのかどうかはともかく、そういうのが自分たちがロックを始めるきっかけでもあるだろうし、夢でもあるんだからそうあるべきだしさ。実現してしまった方々と本人達の会合なんてのは大抵が上手く付き合えず、幻滅してしまうってのが多いのかもしれないけど。自分もあまりミュージシャン本人とは話したくない気もするし。

 The Beatlesのアメリカ編集盤のくせにそれなりに地位を確立している「Magical Mystery Tour 」。テレビ映画向けの楽曲とシングル集なんだから悪いはずはなく、練られたヒットソングと軽快なサウンドが中心な…って書いてるけど、実際そんなに軽々しい曲は少なかったりするのがこの時代のビートルズだね。どれもこれもポップスの領域は大幅に逸脱した実験バンド的なスタンスで多岐に渡る曲調を散々と入れてある不思議なアルバム。それでいてカラフルにキャッチーに一般受けしているんだから人々の耳をヘンなものを聴かせるように仕向けた意義は大きい。ビートルズだからってんで売れるし聴くんだから彼らも好き勝手やってもいいからその分実験的なのが増えたのはあるだろう。んで、何かわかんないから聴いてるとだんだんとハマる人も出て来るという…、実際そうだったかわからないけどビートルズからプログレを知った人も多いかもね。

 しかしモノステに何とか盤などの嵐で、ウチもMac上にいくつかのビートルズアルバムがずらりとライブラリされてるんだけど、ちょっと聴きたいなって思った時にどのバージョンを聴くか?って考えなきゃいけないのは面倒だ。最初に2009年ステレオ盤聴いて、ちょっとしてモノラルの方が分厚いかな〜って切り替えて、そうすると曲によってはやっぱステレオの方がいいや、とか…。昔のCDのバージョンも聴いてみたりしちゃって、マニアには充実しているリリースなんだが、普通に聴くにはどれがいいんだ?なんて思ってしまう。ヘンにハードル高い部分あるよなぁ…。と言いつつも多分赤盤青盤あたりかベスト盤買って気に入ればそれなりに何か聴いていくんだろうな。今時そういうのに興味持つ人は周囲にビートルズならね、って言う人もすぐに見つかるだろうから悩まないのかも。

 普段からロックばかり聴いてる自分ですがビートルズってやっぱり凄いし、しょっちゅうは聴かないけどたまに聴く。聴くとその都度凄さを実感する所あって、その時代と音の感触、曲の分解はあまりしないけど同時代のバンドなんかを想定すると圧倒的に先に進んでる真のプログレッシブな姿勢が中後期以降の作品。曲によってあまりにも異なる方向性ってのも見事だからビートルズ聴いてりゃある程度音楽の幅はわかるってのは確かだ。ふと聴いてみたけど…いいな。





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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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