Wishbone Ash - First Light

Wishbone Ash - First Light (1969)
First Light

 ギターの音色って良いよなぁ…、とつくづく色々聴いてて思う次第。好みだけでしか無いけど、そりゃさどれがどんなギターの音だ、って聴いてて分かるほどじゃないにせよ、多分この辺のギターの音なんだろうなぁ、とか想像しながら聴いてるし、そこに微妙に好みのトーンも重なってくるし、更にそれぞれの音色も違うから繊細な楽器だとも思う。そういうのをきちんと大切に出しているバンドってそうそう多くはないのかもしれないが。

 Wishbone Ashの1969年のデビュー前のデビューに向けての音源がオークションで発掘されてそのままリリースされたプレデビュー作品「First Light」。当然ながらファーストアルバム「WISHBONE ASH」に収録される楽曲がメインで、2曲だけ未発表のままというシロモノなのだが、これがまた素晴らしくてついつい何dも繰り返して比較して聴いてしまうくらいに面白い。やっぱり美しいんですよ、全てが。大英帝国の繊細な美的感覚そのままで、どこを取ってもきちんと丁寧に作られて演奏されているし、ツインギターの美しさと言われるんだけど、もうふたりともそのその繊細さがにじみ出ているから、その二人の絡みが美しいんです。デビュー前のプレ音源ですらこの繊細さと完璧さと美的感ですかと疑うほどの作品で、完成形そのもの。多少音の粒の粗さはあるけど、それでも1969年でのこの音はなかなか見事なまでの宇宙感。

 そして待望の未発表曲2曲の美しさと来たら、なぜこれを出さないでいられたんだ?ってくらいの完成度の高さ。ギターソロのひとつひとつまで出来上がっているのにね。特に2曲目「Roads of Day to Day」の素晴らしさと来たら後の「Argus」に通じるセンスそのままが発揮されている曲で、ファーストの「Phoenix」と似た曲調だったからかオミットされたのかな。それにしても勿体無い…そんだけ自信があったってことだろうか。未発表ではないけど「Alone」の歌入りも、こっちで出しゃ良かったじゃないかって思うくらいにインストである必要性もなかったと思ってしまうくらいだ。ただ、セカンドの「」に入るとちょいと浮くのかもな、とは思うが。曲単体としてはこっちのが全然良いもん。

 この繊細な音の作りは一体何なんだろう?初期Queenなんかもこういう繊細な音作りを持ってたけど、現代に至るまでなかなかこういうバンドは出て来ていない。ツインギターの美しさを誇るってのはあるけど、こういうセンスと味わいを楽しめるバンドって無いんだよなぁ〜、Wishbone Ashも中後期はもう別バンドだし、ホント、幻のバンドです。





Head Machine - Orgasm

Head Machine - Orgasm (1970)
ORGASM

 電子タバコは流行ってる。今じゃ複数のメーカーから発売されててそれなりにどこも売れてるみたいだ。先日も飲んでたらキレイなお姉さまが宣伝に来てくれたのだが、どうにも自分的にはまったく合わないので興味なし、とおさらば。ストレス発散の喫煙でストレス抱える電子タバコを吸ってどうすんだ?ってのがあってさ、要するに不味いんだよ、アレ。もっと言えばアレはくわえて吸えないからギター弾きながら吸えないって事だ。そりゃカッコ悪かろうよ。

 Head Machineなる怪しげなバンドの唯一作「Orgasm」。今じゃもう知られているけどケン・ヘンズレーとリー・カースレイクなどを中心としたToe FatやらThe Godsやらの面々を引っさげての簡単に言えばケン・ヘンズレーの趣味アルバムと言ったトコロか。それがまたユーライア・ヒープに加入する前のお話で、1970年のリリース。この後にヒープに参加して一躍有名人ってなトコだけど、こんな妙なアルバムを趣味的にリリース出来るほどのパイプもあったワケで、才能ある人は何やっても生きていけるのだろう。実はこのHead Machineなるバンド、全員が変名でレコードにはクレジットされててケン・ヘンズレーもケン・レスリーとなってる。何を狙ったのかは知らないけど、こういう売り方ってのも試してたのかな。

 音的にはケン・ヘンズレーのこの頃にやりたかったハードロック、なんだろう。面白いのはレスリーオルガンでの歪みドライブではなく、普通に歪んだギターでのハードロック作品になってるトコだ。鍵盤ハードロックじゃなくてギターのハードロックをやろう、って決めたバンドだったのかもしれん。それでもノリはあのままでダサダサなので、どうやったってカッコイイ!にはならないトコロが不慣れなセンスか。鍵盤と同じ考え方でギターが鳴ってるからそりゃ違うだろうとは誰でも分かるのだが…。要するにリフとかフレージングってのがほぼ無くってコードとソロ、みたいなプレイばかり、ばかりじゃないけど、だから平坦になっちゃってるってのかな、そんな雰囲気で、どうしたって知られて残っているハズもないアルバムだけど、ケン・ヘンズレーだからこうして残されているってなワケ。自分的にはキライじゃないけど、どうにも的を得ないアルバムかな。



Toe Fat - Two

Toe Fat - Two (1970)
Two

 ロックバンドに於けるキーボード楽器という位置付けはホントにそれぞれだなぁと思う。パープルやヒープみたいにそれがなければバンドとして機能しないだろってのもあればひょこっとヌケてしまっても何ら問題ないよってなバンドもあるし、それはギターではあまり無いことなんだけど、鍵盤だとそういうのはよくある。ドラムやベースという楽器はないと始まらないとは思うけどそれでもロックの世界ではそれがないのもあるけどね。そう考えれば鍵盤だけ云々ってもんでもないのか。でもひとつのバンドで、元々鍵盤いたのに途中でいなくなってもそのまま、ってのはどうすんだよ、ってな話だけどな。

 Toe Fatってバンドの1970年リリースのセカンドアルバム「Two」。元々はケン・ヘンズレーとリー・カースレイクなどのThe Godsの面々がクリフ・ベネットというシンガーとくっついてロックやるぞ!ってなバンドだったんだが、この二人はユーライア・ヒープに参加するためにさっさとバンドをヌケてしまって、その穴を鍵盤奏者を入れずにギタリストとドラマーを入れただけでバンドを存続させてこのセカンドアルバムリリースに漕ぎ着けたという作品。だからバンドそのもののコンセプトが異なってきているし、ともすれば別バンドなんじゃないかってくらいだけど、この時代そこまで気にすることもなかったか、一応Toe Fatというバンドがそれなりに売れたからか?それはないだろうけど、バンド名継続での二枚目登場。驚くことにギター中心のハードロックバンドに仕上がっていて、案外ユニークなポジションでのアルバムで、ジャケットの気味悪さが売りでもあったからかインパクトは大きく、アルバムを鳴らしてもザクザクとした思い切りの良いハードロック調は実に心地良い。

 どこかB級的印象はあるものの出て来る音はしっかりとしたハードロックな音で、歌だってヌケのよいソウルフルな歌だからもしかしたらどっかのバンドに入ってたらメジャーになってただろうな、ってなレベル。こういう逸材がきちんとシーンにいるんだから面白いよなぁ、しかもユーライア・ヒープレベルの一歩手前にいたのに、とも思うしさ。ジャケットの気持ち悪さに紛らわされずにしっかりと聴くと普通にエグいロックが聴けます。

Trapeze - Medusa

Trapeze - Medusa (1970)
メデューサ

 まだまだ片っ端から漁っておくアルバムってのはあるなぁ…。一通りバンドは通過したのかもしれないけど、アルバム単位で聴き通せていないのも多いし、あ、もちろん70年代英国に絞ってのお話でして、世の中全てのレコードに対するお話ではないです。もっともっとニッチな世界でのことで、それでも聴けてないのが多い。んで、聞き直したりするアルバムでも毎度の事ながら新しい発見や感覚があるから適当なサイクルで聴くってのが案外面白いというのもある。あまりそういう聞き方する人も多くないだろうから、こういうのきっかけに聴いてみると面白い感覚出てきますよ。初めて聴いた時、10年後に聴いた時、みたいな感覚の違いね。

 Trapezeの1970年リリースのセカンド・アルバム「Medusa」。このバンドもどうなんだろうなぁ…5枚も出したり、再結成してたりもするから一応B級ではないんだろうけど、それはメル・ギャレーとグレン・ヒューズの後の活躍によるトコロが大きいんだろうか。それでも数枚以上のアルバムが出ているワケだから期待されてたんだろうね。いつ聴いてもバンド的にはどこかイモ臭いというと失礼だけど、ヌケ切らないスタイル感覚がもどかしいのだが…。グレン・ヒューズの歌声がまだ70年代初頭の狂おしいスタイルでソウルフルとまでは行かなくって、かと言ってブルースな歌い方でもないからファミリーのロジャー・チャップマンとかロッドとかその延長的なスタイルになるのだろうか、それでいてやや声が潰れてる感あるから好みは分かれるだろうし、それが故にバンドの特徴でもあったのだが。一方のメル・ギャレーのギターはもう良いねぇ〜、この頃からいぶし銀的なオーソドックスなスタイルでブルースベースなプレイ、音色もそんなトコロで、如何に初期ホワイトスネイクがブルースに根ざしていたバンドなのかと思える。グレン・ヒューズの歌もパープルに移るとここまで粘っこくないからやっぱりデビカバのサポートということで洗練さが出たのかな。

 さて、このTrapezeのアルバム、期待のバンドだったからか1970年初頭にファーストアルバムリリース、同じ年の秋にこのセカンドアルバム「Medusa」リリース。ご存知のようにこの秋の時点ではバンドは既に5人から3人に減り、トリオでひたすらツアーを回っていたようだ。そのことからするとこの「」はかなり凝縮されたバンドの音が詰め込まれているのは容易に想像が付く作品で、実際聴いてみても実にソリッドでトリオ編成ならではのタイト感が感じられる。あまりオーバーダブもしないでバンド一体となっての録音に近かったんじゃないかな。ドライブ感やグルーブ感も見事だしね。ちょいと残念なのは楽曲そのものがもうちょっとどういう方向に進むのかを打ち出せていればな、ってことくらいか。演奏主体のバンドに近いのかな。曲で楽しませるみたいなのがあればもうちょっとメジャーになってたのかとも思わなくもない。しかしメル・ギャレーのギターも結構好きだなぁ…。



Stray - Suicide

Stray - Suicide (1971)
スーサイド(紙ジャケット仕様)

 Strayの意:彷徨う、彷徨える、の形容詞だけど名詞になると浮浪者、彷徨人ってな事らしい。そんな形容詞をバンド名似付けるってのはなんとなくは理解するけど、それを名詞的にバンド名にしちゃうってのもこれまたゴロが良いとかそういう意味合いなのかな、よく分からん。ただ、Stray○○みたいなシリーズ的に覚えられるのはそれなりに後世の人間にとっては分かりやすくて良かったとも言える(笑)。

 Strayという英国のバンドの1971年のセカンドアルバム「Suicide」。衝撃のファーストアルバムから続いての作品で、案外期待してたりするバンドだったんで、楽しみにしながら聴いたんだよ。そしたらさ、期待通りに超絶B級なハードロック路線まっしぐらな音が出てきて嬉しかったもん。チープな歪んだギターとメロトロンの洪水なんてもうこの時代ならではの味わい。そこに美しいメロディを乗せてきたり、雰囲気出したり、ハードロックバリバリながらも結構なサイケデリック臭を出していたりと時代の産物でもある音の数々、メンバーは多分この頃まだハタチ前くらい?だろうから、勢いあるのみ。その分活動歴も長く今でもやってるようだけど、この時代のロックエッセンスはホントに見事。これぞ70年代的な音の代表格、とばかりの作品。

 今の時代にこういうのやっても多分出来ないだろうから、ここでの熱気は本作だけのドライブ感だろう。ソフトな曲にしてもきちんと狙いを定めて作っているし、その最高峰は「Jericho」という曲に集約されるってのは確かに。ハードロックの欲しているものを全て持っている楽曲で、泣きメロから疾走感溢れるドライブする躍動感、メロディも味わい深い聴かせ方で攻めていくが、楽曲がその勢いのまま展開していくという素晴らしき発想、こんだけの作品があってB級とは言わないが、もっともっと出てきても良かったんでは?と思わせるバンドの底力がある。他の曲もかなりレベル高く楽しめるので、じっくりと聴いて味わい深く楽しむにはバッチリの作品。古き良きハードロック、いいね。









Budgie - If I Were Brittania I'd Waive the Rules

Budgie - If I Were Brittania I'd Waive the Rules (1976)
If I Were Brittania I'd Waive the Rules

 正月ってヒマと言えばヒマだし、行事的に忙しいと言えば忙しいんだろうし、毎年のことながらウチのブログなんかでは年末年始ってのはガクッとアクセス件数が減る傾向にあって、割と真面目に書いててもしょうがないんじゃないか?なんて思った時期もあったんだけど、まぁ、結局自分的には好きで聴いててどうあれ何か聴いてるワケだから別に何でもいいか、ってことに落ち着いてて、しかも好きなの聴いて適当に書いてるだけなんだからアクセスがどうとかってのも、どうしようもないしな、なんて悟りの境地に入って長くなる(笑)。

 Budgieの1976年の6枚目の作品「If I Were Brittania I'd Waive the Rules」。一説にはこれでBudgieは下降線に入っていくっていう作品らしい。いわゆる普通化してきたっていう事らしいんだけど、リアルタイムな頃にはそうだったのかな、今聴いてみると到底そうは思えないBudgie節バリバリな気がするんだけど、それまでの作品で強烈な英国的ハードロックの一面を作り上げてしまったってのがあるから、それに比べたら確かにインパクトは欠ける、か。あんなのばっかり作れないだろうよ(笑)。

 …とそれは比較論的に言われることだけど単発のアルバムとして聴いてみた「If I Were Brittania I'd Waive the Rules」ではやっぱりバッジーそのもので、さすがにやや冗長的な部分はあるけど、ギターリフにしても歌にしてもアレンジにしてもこの強引さやチープさやあり得ないだろ、っていう展開は相変わらずだし、鋭角的な音はやっぱり独特。強いて言うならば録音技術が高くなったから3ピースのこの音がチープに録られていることがアリアリと判ってしまうって事か。それもバッジーなんだけど。

 AC/DCのルーツってのもこういうところにあったのかもね。比較されることもないだろうけど、割とアプローチ似てるかな、なんて思った。メタリカが影響受けたってのは分かるけど、やってる音は全然違うしさ、いつまで経っても愛すべきB級バンド。なんだろうな…。



Status Quo - Blue for You

Status Quo - Blue for You (1975)
Blue for You

 ブギの王者として知られているStatus Quoだが、その実自分的に今でも不思議なのがブギって何ぞや?って事。3連でシャッフルしてて軽いのはシャッフルで、ブギってのはどっちかっつうともっとハードなシャッフルの事か?くらいにしか思っていないのだけど、じゃ、どっちもやるようなバンドってのはどうすんだ?とかブギバンドったってブギばっかじゃやってらんねぇだろ、って思ったり、まぁ、色々とヘンなの、って思うこともあるのだが、世間的にそれで通っているならそれで良いのかもしれない。不思議ではあるけど。

 んで、Status Quoの1975年リリースの作品「Blue for You」、かなりの名盤として知られている、のか自分でもそう思うだけなのかアレだけど、かなり快活で爽快なアルバムです。正にブギバンドの快心の一枚、と言わんばかりにスカッとするアルバム。なるほど、これがブギの王者と呼ばれるバンドのブギなのか、ってのが納得できます(笑)。うん、確かにその通りだわ。説明しきれないけど、とにかくアルバム一枚聴いてみるとブギの王者に納得、そしてこういうのがブギバンドってのにも納得すること間違いない。何も考えなくても心地良く軽快にビートが進んでいく…、ある意味ラモーンズのそれをほとんど同じような感覚に陥るワケで、ただ、あそこまで攻撃的でもないから快活に聴けるっつうかね、うん、分かる。

 このスタイルだけでン十年やってて、今でも英国民皆に愛されているというStatus Quo、凄いなぁ。英国人の文化的にこういうのが好きだとはあまり思えないんだけど、そんだけ密着してしまうくらい身近にStatus Quoってのがあったんだろうか。昔からよくわかんなくてあまり真面目に聴いてなかったんだけど、ここに来てこうして聴いていると悪くないよな、いや、良いんじゃね?って感覚になってくるから面白い。多少かったるい所もあるけどさ、ここにブルースの概念が入ってこないってのがこれまた面白い。



Nazareth - Expect No Mercy

Nazareth - Expect No Mercy (1977)
Expect No Mercy

 ブルースの入らないロックバンドってのは偽モンだよ、って思ってて、若い頃はあまり熱心に聴かなかった。まぁ、そういう軸だけでもなくて何だかんだと結局聴いてたんだけど、古いのを遡る時にはやっぱりひとつの指標ではあった。まさかこんなに星の数ほどあるロックバンドを全て聴くなんてこと出来ないと思ってたし、自分が聴くのなんてごく一部だけだろうし、って思ってたからブルース色の強いのを知っておきたい、って思ってたんだよね。悪くなかったけど、その分面白いのとかに出会うのに時間がかかったかもしれない。

 Nazarethの1977年の作品「Expect No Mercy」。もう既にこの時点でアルバム何枚目?ってくらいにリリースしていたバンドで、この「Expect No Mercy」がオリジナルメンバーが揃ってた最後の作品らしい。1971年から活動してるんだよねぇ…、そんなに長いキャリアのあるバンドなんてのは知らなかったし、名盤と言われる「Hair of the Dog」あたりしか聴いてなかったから全然きちんと取り組めていないバンドのひとつだった。何枚か何度となく聴いていると、ちょっと面白いかな…なんて判ってきた部分もあったりしてたまにつまみ食いしていたバンドだけど結局全部は未だ聴いてない。ってこともあって、この1977年という時代にリリースされた気合の一発の作品「Nazareth - Expect No Mercy」をじっくりと聴いていた。

 一言で言うと何ともチープなハードロック。気合と根性は思い切りハードロックなんだが出て来る音はホントに可愛げのあるロックな音で、ましてやこの時代だからこんだけハードなのが精一杯だろう、KISSが頭の上にいる以上、それ以上のインパクトはなかなか出せないと言ったところか。ただ、愛らしい部分が多いから根強いファンは多いだろうな、ってのは分かる。AC/DCみたいなボーカルスタイルがあったりSweetみたいな所あったり、Cheap Trickだったりとなかなかあなどれないスタイル…以前はそんなでもなかったんだけど時代の産物ではあるのだろう。案外面白い作品です。全体的にディスコを反映したリズムってのは正に時代だね。



Strapps - Secret Damage

Strapps - Secret Damage (1977)
Secret Damage

 後の時代になってからハードロックバンドだとかプログレだとかってがきちんと…きちんとって言うのか、ある程度カテゴライズされて確立されているバンドが多い中、どうしてもそういう秤からは漏れてしまうバンド郡ってのがいくつもある。英国70年代のB級バンド郡なんてのはそれ自体がひとつのカテゴリみたいなものだから何があっても許される世界観なんだけど、後半くらいになるともうある程度それぞれのカテゴライズが確立されてて、その間にいるバンドは淘汰されてしまっていったのだった。その中のひとつになるのかな、このバンド。

 Strappsのセカンド・アルバム「Secret Damage」は1977年リリース作品。ファーストはミック・ロックの小洒落た写真によるインパクトのあるアルバムジャケットでバンドのイメージが随分とスタイリッシュに保たれて存在感を示したんだけど、セカンドアルバムになるといきなりムサい兄ちゃん達の顔の寄せ集めになってしまて、あのスタイリッシュさはどこへ?ってなモンだけど、そのジャケットが醸し出す雰囲気のままに随分とハードロックにシフトしたアルバムに仕上げてきているのが特徴的。それにしてはセンスの無いジャケットな気もするけど、中身の音はかなりハード路線なので今にして思えば、結構なカッコ良さもあるしオルガンも入ったりしててなかなか野心的なハードロックをやってたりもする。

 ところが難しいのはコレと言ったインパクトや名曲みたいなものが見当たらなかったことだろうか。ユニークな試みでもありポップでキャッチーな面も持ちつつのハードロックに振ったアルバムだったけど、やっぱり認められなかったんだろうなぁ…、いや、この時代を共に歩んでいた年代にはかなり印象深いバンドだったんだろうけど、それはアイドルと同じくその時代だけのもので、後の世代にロックとして受け継がれていっていないバンド、ってことになるのだな。それでも良いんだけどね、しっかり楽しめる部分は持ってるしさ。ただ、やっぱり歴史ってのは見事で、多くのリスナーが認めているものはその後のリスナーも評価しているし、その時々だけのってのはやっぱり後から正当に評価されている、ってことが多い。まぁ、ロックやポップスなんてのはそんなのどうでも良くて、その時自分のフィーリングで楽しめるかどうかってのが一番なんだが。

 しかし、結構パワフルな歌出ビートも聴いてるし歪んでるし、どこかZeppelin的でもあるし、目一杯ハード路線な曲も多いしルックスも良いし、実は結構イケたんじゃない?





Uriah Heep - Firefly

Uriah Heep - Firefly (1977)
Firefly

 忙しくてあっという間に10月になってしまって、夏が一瞬で終わってしまった感じすらする…、そんなに忙しくしててもしょうがないのになぁ…、自分のペースだとそりゃダレるのは判ってるけど、かと言って無理してると色々ストレスも溜まるし無理も出て来るしと、当然だけど思うようには行かない日々。もっともそういうのが人生ってモンだからさ、考えちゃいけないんだよね、そういうのをさ。ある日突然脚光を浴びる仕事に変わっていくというジョン・ロートンを見てて思うことだ(笑)。

 Uriah Heepの1977年作、ジョン・ロートン参加の最初の作品「Firefly」。同時期にベースのトレヴァー・ボルダーも参加しているんで、バンドの色がガラリと変わった時期として知られているけど、この頃はまだケン・ヘンズレーも在籍しているので補機のメンバーに拘らなければかなり素晴らしいメンツに恵まれた時期のバンドの音で、それを証明しているのがアルバム「Firefly」と言えるだろうか。少々アメリカンに明るくなりすぎているキライはあるので、そのヘンがちょいと鼻につくのはあるが、ジョン・ロートンのこの歌いっぷりはバンドを明らかに前向きに変えていっただろうと。ケン・ヘンズレーが好むとはあまり思えない世界観ではあるけど、メロディセンスの良さには定評があるケン・ヘンズレーの旋律をジョン・ロートンが見事に歌いのけるんだからそれはそれで頼もしかったことだろう。

 古くからのリスナーや古いロックのリスナーからしたらこの時期のUriah Heepなんて眼中にもなかっただろうし、セールス的にも振るわなかった時期で、ほぼ市場からは無視されていたんじゃないだろうか、って思ってるけど、時代が流れ、再評価されたりメンバー個々人の仕事の成果も評価されてきた今の時代にこの古い時を思い起こして聴いてみれば、どれも素晴らしく取り組んでいたじゃないかと。これほどジョン・ロートンがUriah Heepにマッチした歌が歌えているなんて思ってなかったしな。何か明るくてダメだろ、くらいでさ。やっぱりデヴィッド・バイロンの影は大きかったし。でもさ、これ聴いてるとバンド復活してるし、不思議な良いバンドだしもちろん音もしっかりしてて良いアルバムだ。



 | HOME |  »

プロフィール

フレ

Author:フレ
物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


ロック好きの…別館リンク


ブログ検索


最新記事


カテゴリー


最新コメント


最近のトラックバック


カレンダー

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

過去ログ+

2017年 08月 【24件】
2017年 07月 【31件】
2017年 06月 【30件】
2017年 05月 【31件】
2017年 04月 【30件】
2017年 03月 【31件】
2017年 02月 【28件】
2017年 01月 【32件】
2016年 12月 【32件】
2016年 11月 【30件】
2016年 10月 【31件】
2016年 09月 【30件】
2016年 08月 【31件】
2016年 07月 【31件】
2016年 06月 【30件】
2016年 05月 【31件】
2016年 04月 【30件】
2016年 03月 【31件】
2016年 02月 【29件】
2016年 01月 【32件】
2015年 12月 【32件】
2015年 11月 【30件】
2015年 10月 【31件】
2015年 09月 【30件】
2015年 08月 【31件】
2015年 07月 【31件】
2015年 06月 【30件】
2015年 05月 【31件】
2015年 04月 【30件】
2015年 03月 【31件】
2015年 02月 【28件】
2015年 01月 【32件】
2014年 12月 【31件】
2014年 11月 【30件】
2014年 10月 【31件】
2014年 09月 【30件】
2014年 08月 【31件】
2014年 07月 【31件】
2014年 06月 【30件】
2014年 05月 【31件】
2014年 04月 【30件】
2014年 03月 【31件】
2014年 02月 【28件】
2014年 01月 【32件】
2013年 12月 【32件】
2013年 11月 【30件】
2013年 10月 【32件】
2013年 09月 【30件】
2013年 08月 【31件】
2013年 07月 【31件】
2013年 06月 【30件】
2013年 05月 【31件】
2013年 04月 【30件】
2013年 03月 【31件】
2013年 02月 【28件】
2013年 01月 【32件】
2012年 12月 【32件】
2012年 11月 【30件】
2012年 10月 【31件】
2012年 09月 【30件】
2012年 08月 【31件】
2012年 07月 【31件】
2012年 06月 【30件】
2012年 05月 【31件】
2012年 04月 【30件】
2012年 03月 【31件】
2012年 02月 【29件】
2012年 01月 【32件】
2011年 12月 【31件】
2011年 11月 【30件】
2011年 10月 【31件】
2011年 09月 【30件】
2011年 08月 【31件】
2011年 07月 【31件】
2011年 06月 【30件】
2011年 05月 【31件】
2011年 04月 【30件】
2011年 03月 【31件】
2011年 02月 【28件】
2011年 01月 【32件】
2010年 12月 【32件】
2010年 11月 【30件】
2010年 10月 【31件】
2010年 09月 【30件】
2010年 08月 【31件】
2010年 07月 【31件】
2010年 06月 【30件】
2010年 05月 【31件】
2010年 04月 【30件】
2010年 03月 【31件】
2010年 02月 【28件】
2010年 01月 【32件】
2009年 12月 【32件】
2009年 11月 【30件】
2009年 10月 【31件】
2009年 09月 【30件】
2009年 08月 【31件】
2009年 07月 【31件】
2009年 06月 【30件】
2009年 05月 【31件】
2009年 04月 【30件】
2009年 03月 【31件】
2009年 02月 【28件】
2009年 01月 【32件】
2008年 12月 【32件】
2008年 11月 【30件】
2008年 10月 【31件】
2008年 09月 【29件】
2008年 08月 【30件】
2008年 07月 【30件】
2008年 06月 【30件】
2008年 05月 【31件】
2008年 04月 【30件】
2008年 03月 【31件】
2008年 02月 【29件】
2008年 01月 【31件】
2007年 12月 【29件】
2007年 11月 【30件】
2007年 10月 【29件】
2007年 09月 【28件】
2007年 08月 【31件】
2007年 07月 【30件】
2007年 06月 【29件】
2007年 05月 【30件】
2007年 04月 【30件】
2007年 03月 【26件】
2007年 02月 【27件】
2007年 01月 【20件】
2006年 12月 【31件】
2006年 11月 【30件】
2006年 10月 【31件】
2006年 09月 【30件】
2006年 08月 【31件】
2006年 07月 【31件】
2006年 06月 【30件】
2006年 05月 【31件】
2006年 04月 【30件】
2006年 03月 【31件】
2006年 02月 【28件】
2006年 01月 【31件】
2005年 12月 【31件】
2005年 11月 【30件】
2005年 10月 【20件】


リンク


RSSフィード


全記事表示リンク

全ての記事を表示する


QRコード

QR

Click! Click!


楽天市場
HMVジャパン

Amazon