Joe Jammer - Headway

Joe Jammer - Headway (1974)
Headway

 不思議な絡みがたくさん垣間見れるのも英国という地理の大きくもなく狭くもない程度の広さの国ならではの味わいか。基本的にそんなに広い世界じゃないようで、ロックってのはやっぱり夢を見させてくれるという面はあるものの実際的には日雇いの下積み生活からのお話みたいなのが多い。それでもなかなか出てこれる人も多くないし、その意味では割りと珍しいパターンの人がこの人、Joe Jammer。

 元々ジミヘンとこやJimmy Pageのギターテクやってて、その時の流れで見初められてのレコードデビューという経歴。そこまでの音楽センスがあったのかギターが巧かったのかってぇのはアルバム聴いてるだけじゃわかんないからなんとも言えないけど、そりゃそこまで売れることはないわな。それでもなかなかおもしろい人脈を使ってのレコードを何枚もリリースしていて、今回はJoe Jammerの1974年のお蔵入り作品の発掘盤「Headway」から。何せドラムにミッチ・ミッチェルで、ベースにはジョン・グスタフソン、ボーカルはSha Na Naの人、って知らないが、それにJoe Jammerのギターという面々で、ミッチ・ミッチェルにも結構期待したけど、さすがにこの程度のバンドだとあの本領発揮の手数足数多しのドラムは聴かれない。一方のジョン・グスタフソンに至ってはこんだけ自己主張するか、ってくらいにいつもの通りにファンキーにグイグイとグルーブを聴かせてくれててさすがの職人。この人ホント良い仕事するわ。

 アルバムそのものの出来映えはと言えば、そりゃもう全然面白くなくって売れるハズがないどころか、CDリリースされたのか?ってくらいにチープな音のギターが中心でどうにも…、それでもこのメンツだからさ…って思ったが、やっぱりロックってのは化学反応が起きないと面白味に欠けるのですな。プレイヤーの技量が面白ければってのだけじゃどうにもならん。そんなことをふと思ってしまった作品。



Jack Bruce - Cities Of The Heart

Jack Bruce - Cities Of The Heart
CITIES OF THE HEART

 夏休み…、子供の頃に40日間も夏休みってあったのは何だったんだろう?って思うくらいの休暇だが、あれは大人の事情でそうしてたんだな、というのが判ってきた(笑)。学校の先生ってのは40日間やっぱり休みに近い仕事量なんだろうか?それともその間に多々計画策定したり年間単位や半年単位での仕事量をこなすのだろうか?聞いたことないな。全く羨ましい限り…、なりたいとも思わないからそれはそれ、って話だが。

 ロックで言う超絶ベーシストってのはジャズ界のそれとは大きく異なってて、テクニックというモンでもなくってもっと感覚的なトコロが大きくなるのかな、もちろんジャズ界のベーシストがロック側に来たトコロでその人の本領が発揮できることも少ないし、逆もまた真なり。その中でアプローチとしてジャズ側に振ったバンドがご存知Cream。そのベーシストと言えばもちろんJack Bruceなんだが、ベ^シストという本領発揮はCream以降はさほど多くない。基本的にコンポーザー気質と言うか、天性のミュージシャンなんだよね。ベースが凄く好きで弾いてるってんじゃなくてベースで全体を支えながら音楽を作るという感じか。ま、一般的には超絶ベーシスト、だけど。

 んで1994年にリリースされた2枚組のライブ編集盤に「Cities Of The Heart」ってのがあってね、これがまた、錚々たるメンツを迎えてて、この辺はキャラクターなんだろうなぁ…、名前だけ見るとぶっ飛ぶセッションだらけ。Ginger Baker, Gary Moore, Clem Clemson, Pete Browne, Simon Phillips, Bernie Warell, Maggie Reiley, Dick Hecstol-Smithなどなど、ソロアルバム曲と言うよりもそれまでのキャリア中心の曲を披露してて、そういう人達がプレイしてるから雰囲気バッチリ。ま、ただ、ベースそのものは弾きまくってるワケじゃないからその意味ではちょい残念だけど、でもやっぱりこういうのが本人の作品で聴けるのは嬉しいよね。





Stone The Crows - Teenage Licks

Stone The Crows - Teenage Licks (1970)
ティーンエイジ・リックス

 アイディア溢れる70年代のバンドの作品、しかもブルースベースの白熱したロックってのはいつ聴いても魅力的でパワフルで自分を虜にしてくれる。楽曲が良くてギターが良いと更にそれは堪能出来るものになるんで、恐らくそういう刺激を常に求めているんだろうと思う。別に英国じゃなくても良いし、古くなくても良いんでそんなロックに出会えればそれで楽しめる。もちろん新しい刺激も受けるから自分の感性ってよくわかんないが(笑)。

 Stone The Crowsの1971年リリースの3枚目の作品「Teenage Licks」。アルバム製作中にメンバーが入れ替わったってのはあるらしいけど、それにしてもこのパワフルでぶっ飛ぶ作品が出来上がっているのはメンバーの執念だろうか。マギー・ベルの歌も初期のしゃがれ声を武器としたシャウトからしゃがれた声での歌い上げというかパワフルさだけでなくてきちんと哀愁を込めた歌い上げるスタイルも用いながらバンドと一体化したボーカルスタイルで貢献している、どころかやはりバンドの顔を担っている。情感豊かなこのボーカルスタイルはスワンプ的だけどしっかりと心に染み入る歌のスタイルだし、さすがのボーカリストだ。そのバックを固めるメンバーの安定した演奏とボーカルの情感と共に一体となって曲を作り上げているスタイルはR&Bの世界と同じくひとつの物語を演出している。

 レス・ハーヴェイ…アレックス・ハーヴェイの弟さんのギタープレイがね、音色もフレーズも使い方も曲中への入れ方も見事で、トーンの使い分けも凄く考えてて、曲にしっかりとハマってる、ってかもっと曲を情感豊かにしている、素晴らしいプレイ。更にこのベースも凄いんだ、これがまた。ランニングしようがリズムに徹しようが曲の色をきっちりと打ち出すプレイを曲ごとに出しててついつい耳がそっちに引っ張られる。そんな素晴らしいプレイヤーが奏でるロック、ブルースロックに留まらない70年代の英国ロックそのものをたっぷりと聴かせてくれる一枚で、隠れた名盤とも言えるだろうか、この辺好きな人は結構ハマるんじゃないかな。



Savoy Brown - Looking in

Savoy Brown - Looking in (1970)
Looking in

 バンド名は知ってるけどまだまだじっくりと全部のアルバムを順序立てて聴けていなかったり、それぞれの時期の特徴を掴めていなかったりするバンドも数多くある。当たり前と言えば当たり前なんだろうけど、ふとした時にカッコ良いな、これ、って思って、あれ?この時期ってこんな事してたのか…、なんて思うことはしばしばあってね、だからこそその度に改めて聴き直したりして楽しむ。もう常に知識として知っているってのはなかなか難しくなってきてるから、そういう変化を伴った時期があるんだ、ってことを知っておく程度で良いかなとは思ってるけど、それでもやっぱり聴いててかっこよければじっくりと聴きまくりたいしさ、へぇ〜、っていう驚きも常に味わいたいもん。

 Savoy Brownの1970年、6枚目くらい?のアルバム「Looking in」。元々が英国ブルースロックバンドと言われると名が挙がるのだが、初期作のブルースアルバムはとてもチープなもので、自分が求めてたブルースロックには少々物足りなさを覚えていたサウンドだったので、あまり聴きまくってないんだよね。んで、一番メジャーな初期作がそれだからそこから先のバンドのアルバムも真面目に聴けてなかったし。ところがどこかでふと聴こえてくると妙にカッコよくてパワーの有るブルースロックが聴こえてきてね、これって誰だ?って調べるとSavoy Brownで、しかも70年以降のあたりってことで、へぇ…、あのジャケットがよく分からなくなってきた時期の音ってこういうのなんだ、ってことで結構遅れて聴いているアルバム郡がそのヘン。

 んで、この「Looking in」は例のFoghat離反組とキム・シモンズの4人で一緒に演ってる最後の作品で、見事に良い具合に融合していて割とハードなブルースロックに仕上がってる…ってかブルースロックそのもの。正に英国ブルースロックってこういうんだよ、っていう典型的なアルバムとも言えるか、聴かせるトコロ多数。しかも妙な展開もあったりするから英国的なオリジナリティも入れてあってさすが1970年の作品と唸らせる。パンチはあと数歩足りないけれど、しっかりとその世界を作ってて初期のチープさからは断然とハード寄りになり、ロックの世界に名を残していくアルバムに仕上がってます。一説には最もバンドメンバーの仲が悪かった時期とも言われているけど、それでもこんだけの作品ってのは見事。ここからFoghatってのも期待しちゃうし、残ったキム・シモンズのSavoy Brownのアルバムも同じくハード路線で楽しめるからこの頃のバンドってのは止められない。もっともっと聴いておかないと損する作品群多数。



Ten Years After - Alvin Lee & Company

Ten Years After - Alvin Lee & Company (1972)
Alvin Lee & Company

 ギター弾きまくり、ってのは言うほどアルバムって無いのかもね。そりゃ売るためにリリースするレコードなのにそんなのばかり入れてたって売れないし、ライブでやってるだけならともかく、それでも飽きられるだろうし、ライブ盤にしても編集して聴きやすいサイズにしておかないとってのもあっただろうし、割と見当たらないんだよな。最近でこそ未編集ライブバージョンなんてのが出てきて弾きまくり感たっぷりなのあるけど、やっぱりそれでもそこまでじゃない。そりゃさ、全曲そんなんじゃダメだからある程度って許容はあるのだが…、自分でもどんなの求めてるか分からないけどね、熱いのを欲してるのかな。

 Ten Years Afterの筆頭格ギタリスト、Alvin Leeも弾きまくりギターの元祖と言えるくらいの人だったけど、昔から好きだからアルバムはほとんどブログ記事に上げてるかな。んでも、抜けてるのもあるからいいか、ってことで1972年リリースの「Alvin Lee & Company」。編集盤ってことで割とスルーしてた部分あって、真面目に聴いてた事無いもん。イマイチ面白くなかったってのが大きいけど、やっぱりオリジナルアルバム好きだったしね。もうちょっと深く判ってくるとこういうのがありがたくなってきて楽しめたんだろうけど、そこに行く前で熱が冷めてたってトコだ。んで、改めてコイツかぁ…と聴いていたんだけど、基本的にデラム時代の未発表曲が集められてて、そりゃ面白味ないだろうよ、ってものばかり。肝心のギタープレイだって面白味のあるものなんて大してないし、何だろな〜って感じだけど、「Crossroad」と「Boogie On」ってライブ収録しているのだけは別格。TYAはこういうのがあるから外せないんだよねぇ。

 「Crossroads」はあのクロスロードと同じ曲だけどTYA的解釈によるカバーで、もちょっとペタっとした感じで普通に近くプレイされてる。ギターソロはいつもの手癖がほとんどだから特に凝ってるってんでもないけど、やっぱりこなれてて良いよね。曲も馴染み深いし別のギタープレイによるスタイルだし、それがアルヴィン・リーだから余計に楽しめた一曲でライブだし、さすがです。んで、もうひとつの「Boogie On」はもうJohn Lee Hookerのカバーなんだけどそれはもう原曲って?くらいなモンで好き勝手にウッドストック並のアドリブプレイ爆発をそのまま記録していて、これこそTYAの醍醐味そのもの。こういうのが聴きたかったんだよ、ってくらいの白熱ぶりが素晴らしい。ちなみにこのアルバムに入ってうのはどれもこれもTYAの再発CDでのボーナステイクで入ってるから初期のアルバムの書い直しでも聴けます。しかし燃えるぜ、こいつは…。



The Temperance Movement - White Bear

The Temperance Movement - White Bear (2016)
white bear

 若手の連中が好んでブルースロックをやる構図ってのはオールドタイムなリスナーからしたら嬉しくなきゃいけない。オリジナリティのあるスタイルはもちろん過去のバンド達が実践してきていたワケだから、そんなのを何回も聴いてしまっているからと言って新しいのを否定する必要もない。聴かないってのはありだけどね。んでも、聴いてみると、それなりに和ませてくれるし、期待もさせてくれるし、応援したくなるのが人情ってもんだ。言葉違えど、こいつらも好きで聴きまくったんだろうなぁ、ってのが分かるしさ、自分達もそうだったし、そんなロックの魔力に惹かれたんだもんな、ってね。ギターも弾いてるワケだし。

 The Temperance Movementってこれもまた英国のバンドがあって、既に二枚目の作品「White Bear」を2016年にリリースしているんで多少は知られているか…、ウチでも1枚目は書いてるけど、なかなか骨太なブルースロックバンドで楽しんで聴いていた記憶がある。この2枚目でも基本路線は相変わらずのブルースベースのロック、そこにもうちょっと様々なエッセンスが加わっているけど、全然、そういうもんだよ、って程度でしかないからバンドの本質は全然変わらない。即ちロックバンドそのままだ。ギターが中心で歌があって、ソロが響いて盛り上がっていく、それだけで良いんだよ。そんな感じの曲が詰め込まれてて、快活に聴ける。

 日本でほとんど取り上げられてることが無さそうなのが残念だけど、こういうバンドの需要って日本にはないのかな。いっぱい同じようなことしてるバンドもあるし、ブルースロックって根強く売れてると思うけど。まぁ、逆に言えば新しいところはどこにあるんだ?って聴きたくなる部分はあるかもね。でも、今回の作品「White Bear」は単なるブルースロックからは抜け出ている部分大きいから、やっぱり新しいバンドだし勢いもあるから楽しめます。あと数枚の間にどうなっていくかが決まっていくんじゃないかな。それもまた楽しみだけど、あんまりアーティスティックにはなってほしくないかな。





Aaron Keylock - Cut Against the Grain

Aaron Keylock - Cut Against the Grain (2017)
Cut Against the Grain

 たっぷりと練られまくって出来上がった素晴らしき音楽も良いけど、快活にスカッと出来上がってやってます、みたいなR&Rも好きだ。そこに若さとパワーとエネルギーがあって、反抗心なんてのがあったらもう上出来だ。それでロックは出来上がる。その何かが欠けてしまうと偽物扱いされるし、ブレてしまうと魂売った、みたいになる(笑)。いや、極端だけどね、そういうピュアなロックって最近あまり聴かないなぁ、と。でもね、いるんだよ、きっと。

 まだ18歳ながら既にこれだけのギターテクニックと才能、知り尽くしたプレイと音のセンス、更に音作りの面白さとギター選びの良さ、様々なライブステージでの変貌はあるものの、マーク・ボラン的にも映るギターヒーローの華やかさがそこにある、重要。そういうプレイヤーが英国からまた出てきている。

 Aaron Keylockという若者で、アルバム「Cut Against the Grain」はついこないだリリースされたばかりだけど、もうこのブログ見に来てる人は好きだね、こういうの。必要性の是非はともかく、聴いてて嫌いじゃない音、即ちブリティッシュブルースロックそのもの。浸かってるギターもレスポールにファイアーバードなどなどとギターそのものの音でプレイしてくるからわかりやすい。曲派もちろんブルースロックのわかりやすさとソロプレイ、出過ぎてないから少々物足りないけど、そんなもんか。トリオ編成で歌も歌ってるけど、この歌もまた幾つだよ、お前、ってなくらいには渋い。

 んでね、とにかくプレイのエネルギーとかひたむきなトコとかいいなぁ、って思って。もちろんこの手の音が好きなのはあるけど、曲そのものを聴いてるワケじゃないから、ガツンと快活にやってくれているだけで気持ち良い。このまま続けてくれてシーンに残っていると良いな。既にThe Answer他ブルースロックバンドの前座でツアーをこなしていると言うからそれなりに知名度も上がってきているみたい。聴いてみると、手を出したくなると思います。







Humble Pie - Street Rats

Humble Pie - Street Rats (1975)
ストリート・ラッツ(UKヴァージョン)(紙ジャケット仕様)

 2016年最後のアルバムレビューになってしまうのだが、毎年さほどそれが誰になるかとか誰にするとか決めてることもなく、流れのまま、思いつくままに進めているだけなので何のリアルタイム性もなく、実に一方的な書き方ではあるワケですが、そういうトコです。もっときっちりとリアルタイム的に時勢と合わせて書ければ良いんでしょうけどね、ちょいとそこまでは難しいかな。なのでこんなスタイル、それでも長々とやってますね。まだまだロック、聴き続けて行きます。

 Humble Pieの9作目となった1975年リリースのアルバム「Street Rats」。第二期Humble Pieの最終章、一旦これでバンドは解散になって、しばらくしてからの再結成となるんだけど、この「Street Rats」の時点で既にメンバーでのアルバム作成という形態が取れていない作品、実質解散状態にあった中でのスティーブ・マリオットの自宅スタジオでのセッション活動を纏め上げたようなシロモノなので、当時からHumble Pieの最終作にして駄作、やる気なし作品のように言われていたし、実際その通りではあるんだけど、今の時代に来れ聴いてみてそうは思わないんじゃないかな。そういうのもあるけど、相変わらずマリオットの黒い素晴らしきボーカルは健在だし、R&Rとソウルの組み合わせによるHumble Pie独自のスタイルは健在だし、クレム・クレムソンのギターも良い味出してるし、勢いとかゴージャスさってのは無いけど、Humble Pieとしての魂はしっかりと存在している作品だ。カバーが多いからやる気なしっての思われるけどさ、ビートルズの曲だからってマリオットの魂が変わるワケじゃない。それだって普通にやってないしさ。

 バンドってこういう経路を辿っていくんだな、ってのをモロに実感するアルバムではあるけど、捨てきれないでやり続けていくっていう意志の強さと言うのか、想いってがあって、それを実感させてくれてるアルバム、っていう珍しいパターンか。ビートルズだって最後はそういう作品だから、バンドってのはそういうのがあるのかもな。それでもリリースしないといけない、ってバンドの方が多くないってことかもしれない。その意味ではHumble Pieってのはそういうバンドだったワケだ。しかし、聴いてるとどんどん切なくなってくるアルバムだな…。空回りしまくってると言うか、思い入れとちぐはぐですれ違いな作品っつうか…、それもロックだ。





Keef Hartley Band - Halfbreed

Keef Hartley Band - Halfbreed (1969)
Halfbreed-exp.+remaste

 はっきり言ってしまうと何言ってるんだ!と叱られるのは分かっているのだが、敢えて書いておくと英国ブルースロックは当然偽物で好きなヤツがなりきりたくてモノマネをひたすらとことんやってみた結果出てきたシロモノでしかない、が故にオリジナルの黒人ブルースを超えることはないし、アメリカのブルースを超えることもない、それだけでは。だからどうしてもモノマネでしかないし、軽さが伴うのも英国ならではなのだろう。だからダメなのか、悪いのか、って話ではなくって、それこそが英国のこの時期のブルースロックの特徴だったってことで、そこから逸脱していったストーンズみたいなバンドは独自のロック路線があったってことでね、そうはならない多数のバンドを聴いている身としてはそのモノマネ感が好きではあるが…。

 Keef Hartley Bandの1969年のデビューアルバムとなった「Halfbreed」。一番驚くのはまずゲイリー・セインがベースを弾いていたバンド、アルバムだ、って事だろう。そう、あのUriah Heepのベーシストのあの人です。だからロックは面白い。色々な下積みがあってこそ花形のバンドにいられたのだ、的なトコあってさ、このゲイリー・セインって出てきた時はマイク・ヴァーノンのブルース畑でベース弾いてたんだよね。独特のボコボコのベースの音でさ。それがこの後3年したらUriah Heepのあのノリでのベーシストで、強烈なラインを聴かせるベーシストですよ。悪魔に魂売ったんだろうか、だから感電するわその後すぐにあの世に行ってしまったりしたけど、それはロックと悪魔のお話で、ここではピュアなベーシストとしてブルースロックの名演のいち員としてしっかりと聞かせてくれてます。

 いきなりゲイリー・セインから入ってしまったけど、キーフ・ハートレーってドラマーね、この人も色々なのに挑戦する人だったけど、この頃はもちろんブルースロック、ギターの人も良いギター弾いてるんだけど無名なママで終わっていったようだ。しょうがない。アルバム的には全編ブルース、しかもギター中心で個人的好みからしたら結構よろしい感じなブルースロックですね。もちろん人生でコレを聞かなくて損するって程のアルバムじゃないけど、どっぷりとハマれる音ではある。ミラー・アンダーソンってボーカルなんだけど、これがまたソウルフルな声の出る人で、粘っこくて嫌いじゃない。でも、しつこい(笑)。そんな感じで湿られている個性的なバンドとアルバムの作品、まだまだこういうのいっぱいあるんだよなぁ。







John Dummer Blues Band - Cabal

John Dummer Blues Band - Cabal (1969)
Cabal/John Dummer Band (2in2)

 英国60年代中期から後期にかけて圧倒的人気を誇ったのがブルースロックだったが、それは黒人ブルースをそのまま自分達風にアレンジして演奏するというもので、オリジナリティがあるものというものは多くはなかった。今聴いてもその頃のブルースロック系でオリジナリティ溢れる作品というのはそう多くない。どちらかと言うと本気のブルースをよくぞここまで出来ている、というような評価で名盤になっているものが多い。その辺をぶち壊したのはCreamやZeppelinになるんだけど、Freeってのもその意味ではかなり個性的なブルースバンドだった。

 John Dummer Blues Bandってのがあってね、1969年に「Cabal」というアルバムをリリースしている。その頃はもちろんこの手のブルースロックバンドとしてはとても評価されていたし、今でもそりゃ評価されているバンド、アルバムだし、これぞ英国ブルース・ロックアルバムだ、と言い切って良いと思う。Fleetwood MacにしてもSavoy BrownにしてもChecken Shackにしてもみなこの路線だ。その路線ってのはっやっぱり焼き直しでしかないと言うか、先が読めるブルースそのままというもので、バンドのオリジナリティがプレイや歌声でしかなく、曲じゃないんだよ、っていうもの。CreamやZeppelin、Freeなんかと比べてみれば言いたいことは判ってもらえるのだろうとは思うけど。

 それはさておき、ギターには後にGroundhogsを結成するT.S.マクフィーを迎えてのブルースアルバムだから、モロにそのままのブルースギターが聴けます。この人もGroundhogsの時には進化系ブルースロックをやっていったワケで、その下積みにはこういうオーソドックスなブルースってのがあったのだな。もちろん、ドハマリで全然良いギタープレイ、ってかそれが全編を制していると言っても良いくらいだ。だから普通に好きなブルースギターをたっぷり聞けるアルバムで、名盤と呼ばれるのはもちろん当たり前。一度は聴いてもらいたいアルバムの一つです。でもねぇ、自分的にはこういうのは割ともう飽きてるってか、そんなに差がないからかなぁ…、やっぱりどっか違う。歌の深さなのかギターの深さなのか、バンドの重さなのか…、それぞれ嫌いじゃないんだけどな…。



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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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