Ten Years After - Alvin Lee & Company

Ten Years After - Alvin Lee & Company (1972)
Alvin Lee & Company

 ギター弾きまくり、ってのは言うほどアルバムって無いのかもね。そりゃ売るためにリリースするレコードなのにそんなのばかり入れてたって売れないし、ライブでやってるだけならともかく、それでも飽きられるだろうし、ライブ盤にしても編集して聴きやすいサイズにしておかないとってのもあっただろうし、割と見当たらないんだよな。最近でこそ未編集ライブバージョンなんてのが出てきて弾きまくり感たっぷりなのあるけど、やっぱりそれでもそこまでじゃない。そりゃさ、全曲そんなんじゃダメだからある程度って許容はあるのだが…、自分でもどんなの求めてるか分からないけどね、熱いのを欲してるのかな。

 Ten Years Afterの筆頭格ギタリスト、Alvin Leeも弾きまくりギターの元祖と言えるくらいの人だったけど、昔から好きだからアルバムはほとんどブログ記事に上げてるかな。んでも、抜けてるのもあるからいいか、ってことで1972年リリースの「Alvin Lee & Company」。編集盤ってことで割とスルーしてた部分あって、真面目に聴いてた事無いもん。イマイチ面白くなかったってのが大きいけど、やっぱりオリジナルアルバム好きだったしね。もうちょっと深く判ってくるとこういうのがありがたくなってきて楽しめたんだろうけど、そこに行く前で熱が冷めてたってトコだ。んで、改めてコイツかぁ…と聴いていたんだけど、基本的にデラム時代の未発表曲が集められてて、そりゃ面白味ないだろうよ、ってものばかり。肝心のギタープレイだって面白味のあるものなんて大してないし、何だろな〜って感じだけど、「Crossroad」と「Boogie On」ってライブ収録しているのだけは別格。TYAはこういうのがあるから外せないんだよねぇ。

 「Crossroads」はあのクロスロードと同じ曲だけどTYA的解釈によるカバーで、もちょっとペタっとした感じで普通に近くプレイされてる。ギターソロはいつもの手癖がほとんどだから特に凝ってるってんでもないけど、やっぱりこなれてて良いよね。曲も馴染み深いし別のギタープレイによるスタイルだし、それがアルヴィン・リーだから余計に楽しめた一曲でライブだし、さすがです。んで、もうひとつの「Boogie On」はもうJohn Lee Hookerのカバーなんだけどそれはもう原曲って?くらいなモンで好き勝手にウッドストック並のアドリブプレイ爆発をそのまま記録していて、これこそTYAの醍醐味そのもの。こういうのが聴きたかったんだよ、ってくらいの白熱ぶりが素晴らしい。ちなみにこのアルバムに入ってうのはどれもこれもTYAの再発CDでのボーナステイクで入ってるから初期のアルバムの書い直しでも聴けます。しかし燃えるぜ、こいつは…。



The Temperance Movement - White Bear

The Temperance Movement - White Bear (2016)
white bear

 若手の連中が好んでブルースロックをやる構図ってのはオールドタイムなリスナーからしたら嬉しくなきゃいけない。オリジナリティのあるスタイルはもちろん過去のバンド達が実践してきていたワケだから、そんなのを何回も聴いてしまっているからと言って新しいのを否定する必要もない。聴かないってのはありだけどね。んでも、聴いてみると、それなりに和ませてくれるし、期待もさせてくれるし、応援したくなるのが人情ってもんだ。言葉違えど、こいつらも好きで聴きまくったんだろうなぁ、ってのが分かるしさ、自分達もそうだったし、そんなロックの魔力に惹かれたんだもんな、ってね。ギターも弾いてるワケだし。

 The Temperance Movementってこれもまた英国のバンドがあって、既に二枚目の作品「White Bear」を2016年にリリースしているんで多少は知られているか…、ウチでも1枚目は書いてるけど、なかなか骨太なブルースロックバンドで楽しんで聴いていた記憶がある。この2枚目でも基本路線は相変わらずのブルースベースのロック、そこにもうちょっと様々なエッセンスが加わっているけど、全然、そういうもんだよ、って程度でしかないからバンドの本質は全然変わらない。即ちロックバンドそのままだ。ギターが中心で歌があって、ソロが響いて盛り上がっていく、それだけで良いんだよ。そんな感じの曲が詰め込まれてて、快活に聴ける。

 日本でほとんど取り上げられてることが無さそうなのが残念だけど、こういうバンドの需要って日本にはないのかな。いっぱい同じようなことしてるバンドもあるし、ブルースロックって根強く売れてると思うけど。まぁ、逆に言えば新しいところはどこにあるんだ?って聴きたくなる部分はあるかもね。でも、今回の作品「White Bear」は単なるブルースロックからは抜け出ている部分大きいから、やっぱり新しいバンドだし勢いもあるから楽しめます。あと数枚の間にどうなっていくかが決まっていくんじゃないかな。それもまた楽しみだけど、あんまりアーティスティックにはなってほしくないかな。





Aaron Keylock - Cut Against the Grain

Aaron Keylock - Cut Against the Grain (2017)
Cut Against the Grain

 たっぷりと練られまくって出来上がった素晴らしき音楽も良いけど、快活にスカッと出来上がってやってます、みたいなR&Rも好きだ。そこに若さとパワーとエネルギーがあって、反抗心なんてのがあったらもう上出来だ。それでロックは出来上がる。その何かが欠けてしまうと偽物扱いされるし、ブレてしまうと魂売った、みたいになる(笑)。いや、極端だけどね、そういうピュアなロックって最近あまり聴かないなぁ、と。でもね、いるんだよ、きっと。

 まだ18歳ながら既にこれだけのギターテクニックと才能、知り尽くしたプレイと音のセンス、更に音作りの面白さとギター選びの良さ、様々なライブステージでの変貌はあるものの、マーク・ボラン的にも映るギターヒーローの華やかさがそこにある、重要。そういうプレイヤーが英国からまた出てきている。

 Aaron Keylockという若者で、アルバム「Cut Against the Grain」はついこないだリリースされたばかりだけど、もうこのブログ見に来てる人は好きだね、こういうの。必要性の是非はともかく、聴いてて嫌いじゃない音、即ちブリティッシュブルースロックそのもの。浸かってるギターもレスポールにファイアーバードなどなどとギターそのものの音でプレイしてくるからわかりやすい。曲派もちろんブルースロックのわかりやすさとソロプレイ、出過ぎてないから少々物足りないけど、そんなもんか。トリオ編成で歌も歌ってるけど、この歌もまた幾つだよ、お前、ってなくらいには渋い。

 んでね、とにかくプレイのエネルギーとかひたむきなトコとかいいなぁ、って思って。もちろんこの手の音が好きなのはあるけど、曲そのものを聴いてるワケじゃないから、ガツンと快活にやってくれているだけで気持ち良い。このまま続けてくれてシーンに残っていると良いな。既にThe Answer他ブルースロックバンドの前座でツアーをこなしていると言うからそれなりに知名度も上がってきているみたい。聴いてみると、手を出したくなると思います。







Humble Pie - Street Rats

Humble Pie - Street Rats (1975)
ストリート・ラッツ(UKヴァージョン)(紙ジャケット仕様)

 2016年最後のアルバムレビューになってしまうのだが、毎年さほどそれが誰になるかとか誰にするとか決めてることもなく、流れのまま、思いつくままに進めているだけなので何のリアルタイム性もなく、実に一方的な書き方ではあるワケですが、そういうトコです。もっときっちりとリアルタイム的に時勢と合わせて書ければ良いんでしょうけどね、ちょいとそこまでは難しいかな。なのでこんなスタイル、それでも長々とやってますね。まだまだロック、聴き続けて行きます。

 Humble Pieの9作目となった1975年リリースのアルバム「Street Rats」。第二期Humble Pieの最終章、一旦これでバンドは解散になって、しばらくしてからの再結成となるんだけど、この「Street Rats」の時点で既にメンバーでのアルバム作成という形態が取れていない作品、実質解散状態にあった中でのスティーブ・マリオットの自宅スタジオでのセッション活動を纏め上げたようなシロモノなので、当時からHumble Pieの最終作にして駄作、やる気なし作品のように言われていたし、実際その通りではあるんだけど、今の時代に来れ聴いてみてそうは思わないんじゃないかな。そういうのもあるけど、相変わらずマリオットの黒い素晴らしきボーカルは健在だし、R&Rとソウルの組み合わせによるHumble Pie独自のスタイルは健在だし、クレム・クレムソンのギターも良い味出してるし、勢いとかゴージャスさってのは無いけど、Humble Pieとしての魂はしっかりと存在している作品だ。カバーが多いからやる気なしっての思われるけどさ、ビートルズの曲だからってマリオットの魂が変わるワケじゃない。それだって普通にやってないしさ。

 バンドってこういう経路を辿っていくんだな、ってのをモロに実感するアルバムではあるけど、捨てきれないでやり続けていくっていう意志の強さと言うのか、想いってがあって、それを実感させてくれてるアルバム、っていう珍しいパターンか。ビートルズだって最後はそういう作品だから、バンドってのはそういうのがあるのかもな。それでもリリースしないといけない、ってバンドの方が多くないってことかもしれない。その意味ではHumble Pieってのはそういうバンドだったワケだ。しかし、聴いてるとどんどん切なくなってくるアルバムだな…。空回りしまくってると言うか、思い入れとちぐはぐですれ違いな作品っつうか…、それもロックだ。





Keef Hartley Band - Halfbreed

Keef Hartley Band - Halfbreed (1969)
Halfbreed-exp.+remaste

 はっきり言ってしまうと何言ってるんだ!と叱られるのは分かっているのだが、敢えて書いておくと英国ブルースロックは当然偽物で好きなヤツがなりきりたくてモノマネをひたすらとことんやってみた結果出てきたシロモノでしかない、が故にオリジナルの黒人ブルースを超えることはないし、アメリカのブルースを超えることもない、それだけでは。だからどうしてもモノマネでしかないし、軽さが伴うのも英国ならではなのだろう。だからダメなのか、悪いのか、って話ではなくって、それこそが英国のこの時期のブルースロックの特徴だったってことで、そこから逸脱していったストーンズみたいなバンドは独自のロック路線があったってことでね、そうはならない多数のバンドを聴いている身としてはそのモノマネ感が好きではあるが…。

 Keef Hartley Bandの1969年のデビューアルバムとなった「Halfbreed」。一番驚くのはまずゲイリー・セインがベースを弾いていたバンド、アルバムだ、って事だろう。そう、あのUriah Heepのベーシストのあの人です。だからロックは面白い。色々な下積みがあってこそ花形のバンドにいられたのだ、的なトコあってさ、このゲイリー・セインって出てきた時はマイク・ヴァーノンのブルース畑でベース弾いてたんだよね。独特のボコボコのベースの音でさ。それがこの後3年したらUriah Heepのあのノリでのベーシストで、強烈なラインを聴かせるベーシストですよ。悪魔に魂売ったんだろうか、だから感電するわその後すぐにあの世に行ってしまったりしたけど、それはロックと悪魔のお話で、ここではピュアなベーシストとしてブルースロックの名演のいち員としてしっかりと聞かせてくれてます。

 いきなりゲイリー・セインから入ってしまったけど、キーフ・ハートレーってドラマーね、この人も色々なのに挑戦する人だったけど、この頃はもちろんブルースロック、ギターの人も良いギター弾いてるんだけど無名なママで終わっていったようだ。しょうがない。アルバム的には全編ブルース、しかもギター中心で個人的好みからしたら結構よろしい感じなブルースロックですね。もちろん人生でコレを聞かなくて損するって程のアルバムじゃないけど、どっぷりとハマれる音ではある。ミラー・アンダーソンってボーカルなんだけど、これがまたソウルフルな声の出る人で、粘っこくて嫌いじゃない。でも、しつこい(笑)。そんな感じで湿られている個性的なバンドとアルバムの作品、まだまだこういうのいっぱいあるんだよなぁ。







John Dummer Blues Band - Cabal

John Dummer Blues Band - Cabal (1969)
Cabal/John Dummer Band (2in2)

 英国60年代中期から後期にかけて圧倒的人気を誇ったのがブルースロックだったが、それは黒人ブルースをそのまま自分達風にアレンジして演奏するというもので、オリジナリティがあるものというものは多くはなかった。今聴いてもその頃のブルースロック系でオリジナリティ溢れる作品というのはそう多くない。どちらかと言うと本気のブルースをよくぞここまで出来ている、というような評価で名盤になっているものが多い。その辺をぶち壊したのはCreamやZeppelinになるんだけど、Freeってのもその意味ではかなり個性的なブルースバンドだった。

 John Dummer Blues Bandってのがあってね、1969年に「Cabal」というアルバムをリリースしている。その頃はもちろんこの手のブルースロックバンドとしてはとても評価されていたし、今でもそりゃ評価されているバンド、アルバムだし、これぞ英国ブルース・ロックアルバムだ、と言い切って良いと思う。Fleetwood MacにしてもSavoy BrownにしてもChecken Shackにしてもみなこの路線だ。その路線ってのはっやっぱり焼き直しでしかないと言うか、先が読めるブルースそのままというもので、バンドのオリジナリティがプレイや歌声でしかなく、曲じゃないんだよ、っていうもの。CreamやZeppelin、Freeなんかと比べてみれば言いたいことは判ってもらえるのだろうとは思うけど。

 それはさておき、ギターには後にGroundhogsを結成するT.S.マクフィーを迎えてのブルースアルバムだから、モロにそのままのブルースギターが聴けます。この人もGroundhogsの時には進化系ブルースロックをやっていったワケで、その下積みにはこういうオーソドックスなブルースってのがあったのだな。もちろん、ドハマリで全然良いギタープレイ、ってかそれが全編を制していると言っても良いくらいだ。だから普通に好きなブルースギターをたっぷり聞けるアルバムで、名盤と呼ばれるのはもちろん当たり前。一度は聴いてもらいたいアルバムの一つです。でもねぇ、自分的にはこういうのは割ともう飽きてるってか、そんなに差がないからかなぁ…、やっぱりどっか違う。歌の深さなのかギターの深さなのか、バンドの重さなのか…、それぞれ嫌いじゃないんだけどな…。



John Mayall’s Bluesbreakers

John Mayall’s Bluesbreakers - Live in 1967
Live in 1967

 60年代のブルースロックってのは英国が火を点けたってのあるけど、アメリカでもごく一部の変わった白人のティーンエンジャー達がそのカッコ良さに取り憑かれていたってのあるが、英国の方ではブームにまでなってたし、そんなバンドもどんどん出てきていたから勢いあったしね、その中で一番中心的な役割を果たしていたとして知られているのがJohn Mayallで、クラプトン、ミック・テイラー、ピーター・グリーンを輩出していったことは知られているお話。それでもそんなにアルバムやライブが聴けたかってぇとそうでもなくて、割と限られた音しか聴けなくてね、追求したくてもなかなか出来なかったんだよ。それがだ、ココ最近の発掘シリーズでピーター・グリーン時代のライブなんてのが出てきてたみたいで、それを聴いてたワケです。

 John Mayall’s Bluesbreakersの「Live in 1967」。タイトル通り1967年の英国でのアチコチのライブから抜粋して出来上がっている発掘ライブアルバムなんだけど、良くこんだけ録音してあったな、ってのと残ってたなって。だったらもっと早く出せてたんじゃないか?って思うけど、だからこそ発掘音源なんだろう、聴けただけ幸せと思えって話。いや〜、ピーター・グリーン、凄いね。クラプトンのフレーズだろうが普通に気合と熱気も込めて弾くワケで、そこに自身のブルースイズムもしっかりと入れてのプレイ。John Mayallってホント、どんだけすごい人なのかってのは今でも分かってないんだけど、こういうプレイヤーが伸び伸びと弾いているっていうのを出せる場ってのはなかなかないだろうし、その器が凄いのかも。

 しかしこういうライブアルバムって聴いてるとその場にいるかのような感じでハマってくな(笑)。音悪いから余計に時代的にトリップしててそこにいるみたいにね、要は多分生々しい音すぎて何の加工もされてないからライブ会場で聞ける音そのままってことで、だからその場にいるかのような感じなんかな。ただ、難を言うならばやっぱりアメリカの同時代のそれよりは明らかに骨っぽさが劣る、っつうのか本物さ加減が違うっつうか…、これはもうしょうがないけどね。







Eric Clapton - Live In San Diego

Eric Clapton - Live In San Diego
LIVE IN SAN DIEGO

 随分と涼しくなったな、と思うと大抵10月の半ば頃になっている。昔に比べるとやや暑い時期が長くなっている、と言うか後ろ倒しになってきているような感じがあるんだけど気のせいだろうか。昔ってもほんのン十年前だからそんなには変わらないのだろうけど、自分の感覚的にはそんな気がする。まぁ、そういうので言うと色々と日本が熱帯化してきてて昔は南西だけ、なんてのも今は普通に東でも、なんてこともあって、世界は常に変化しているんだなってのも当たり前か。

 2007年のライブを収録したアルバム「Live In San Diego」なんてのを唐突にリリースしたエリック・クラプトン。昔からありがちなまんま自信のギター弾いてる姿をジャケットに持ってきたブートみたいなデザインなのでオフィシャルなのかどうかもよくわからんけど、まぁ、普通にアマゾンで変えるみたいだから多分オフィシャルだろう。もちろん普通に聴けるライブの音の臨場感だし、どころか良く録れてて見事なバランスの仕上がりだからオフィシャルです。んで、中身もね、久しぶりにクラプトン聴いたからってのもあるだろうけど、かっちりしっかりガッツリなギター爺さん、歌な爺さんしてて案外気合入っててちょいとびっくりした。もっとダレっとした感覚を持ってたからかな。歌声のシャガレ具合はさすがに年の功ってトコだけど、力強く歌ってて響きやすいんじゃないかな。

 一方のギターもフレキシブルに弾いてて昔ほどブルースブルースってこだわり無くギタリストって感じで弾いているから音が前に出てくる。もうこういうモンじゃお手の物と言わんばかりにトーンにしてもフレーズにしても持っていき方にしても手慣れたモノで自分をよく知ってるギター。サイドメンにドイル・ブラムホールⅡ世とかデレクなんかもいたりするみたいだけど、圧倒的にクラプトンのギターが目立つ。前座で出てたロバート・クレイとの共演も面白いし、何と言ってもこのライブアルバムはJ.J.ケイルのためのものなんだろうな。自分的には全然馴染みないから何とも言えないけど、期するものがあったんだろう。ココまで来るとキャリア統括って感じの曲しか残ってないから悪いハズもなく、道理で聴きやすいハズだって想いながら最後まで楽しめてしまった。大人の音楽、大人のライブ、だね。



Peter Green - The End of The Game

Peter Green - The End of The Game (1970)
エンド・オブ・ザ・ゲーム

 一向に自分の趣味の解釈が先に進まなくて未来永劫この辺をウロウロしているのだろうか?それはちょっと勿体無いって話で、いくつかは近代的なのもつまみ食いしてるからそれだけってことはないけど、この辺の時代のって何でかねぇ、今聴いてるとまた違う面白さとかわかってきちゃって、またじっくり聴かなきゃ、なんて思うのも多いんだよ。音楽って不思議だよな。そのものは変わっていないんだから自分の耳の成長故になるんだが、それを知ってりゃCDとかレコードとかそんなに売らなかったかもなぁ(笑)。

 Peter Greenのソロデヴューアルバム「The End of The Game」は1970年にリリースされていて、自分がピーター・グリーンなんて名前を知った10代の頃なんてのはこのアルバムが名盤としてロック名鑑みたいなのに載っててね、もちろんFleetwood Macの初期作品なんかもあったりして、ちょこっと説明も書いてあった気がするんだけどさ、ジャケットがそれらしくてカッコ良いからきっとハードなブルースに近い音が入ってるんだろう、って思って当時聴いたんだよ、確か。そしたらいきなりサイケな世界が繰り広げられて、まだその頃はブルースなんてああいうモンだっていう事しか認識してないし、それですらきちんと判ってない頃にいきなりこんな世界が出てきて、まるで理解不能なアルバムだった。ジャケットの迫力とピーター・グリーンというブルースメンというイメージがここで最初から崩れ去っているのが自分の感覚。

 今にして思えば、かなりヤバい時期の作品だからこういう方向ってのはあったんだろうな、そしてそのおかげで明らかに独自解釈による世界観を打ち出しているとも言えるんで、やっぱりドラッグの力は凄いモンだと知らされた。ブルースギターを弾けてしまう人だから、それを拡大解釈して異なる世界に持ち込んでみたらどうなるのか、サイケデリックや精神世界への実験サウンドとしてトライしてみたら、やっぱりヒステリックなギタープレイってのはぴったりと当て嵌まったとも言える事例の作品、ノンスケールのフリースタイルでのプレイ、そしてリズムにも縛られずに音を出しまくって異世界との融合を果たしたという意味で、とてつもない名盤、傑作と言えるだろう。ただし、それはピーター・グリーンというブルースメンの名前を意識しない場合だ。無知から聴いてこのギター誰だ?あぁ、ピーター・グリーンなんだ、そりゃすげぇってなるなら良いけど逆はない。

 ふ〜ん、改めてこんなアルバムだったんだ…、中学生にはそりゃ聴けないわな。これを良いと言えるセンスの持ち主でもなかったという普通のロック好きな少年だったってことだ。プログレにしてはちょいと中途半端だしアバンギャルドってもちょっと整合性取れ過ぎてるからフリーフォームのジャムセッションに近いか…、でもある程度決めてるからその中間くらいなんだろうな。ピーター・グリーンの異質なアルバムとして輝き続けるのだろう。


Rory Gallagher - Photo Finish

Rory Gallagher - Photo Finish (1978)
Photo Finish

 根本からロックな音を聴いていると絶対に魂揺すぶられるし、ハートが熱くなってくるってのが自然な事だ。そうならないのは多分自分にとってロックじゃないのかもしれない。人と同じものを聴いて同じように感じるワケじゃないから、人それぞれでロックの価値観が異なるのだろうけど、面白いことに結構重なっていくんだよな。好みとは別にそのハートは分かる、ってのもあるし。何となく好みが重なると会話が弾むってのはあるが重ならなくてもマインド同じだからわかる、ってのも多い。そんな所で自分の意思を線引しているんだろうね。小さい話かもしれんけど、そんなモンだ。

 ロリー・ギャラガーのプレイはホントにいつもいつも自分を単なるロック少年に戻してくれる。今回は1978年リリースの「Photo Finish」を聴いてたのだけど、冒頭から勢い余ってのノリノリに加えての魂たっぷり乗った上手くはないけどソウルフルな歌声とギタープレイが感動的。こういうストレートなのってなかなかありそうで無くてね、そこに生々しいギターが重なるからそれだけで痺れるってなモンだ。冒頭から熱気ムンムンの歌声とギター、そしてスライドプレイでムーディな枯れたトーンでのソロプレイが艶めかしく、ちょいとハードなエッジでのテキサス的なスタイルでのプレイ…とは言い過ぎだけどアップビートなプレイなどなどと続いていく。ゴキゲンなR&Rが多めに入っているが、この頃のロリーは割とハードロック寄りのプレイをしていて、一時期鍵盤を入れてのバンド形態だったけど、ここではまたトリオ編成に戻っている。そしてドラムには何とこの後マイケル・シェンカーの所にも参加することになるテッド・マッケンナが参加しているってなもんだ。

 汗臭いとか暑苦しいって言葉が似合うアルバムなんだが、なんてったてこの後にはツアーやって名盤ライブ「Stage Struck」なんてのが残るくらいの絶頂期だからアルバムが悪いはずがない。ロックってのはこういうのを言うんだよ、ってアルバムだし、ギターってのはこうやって弾けばいいんだよ、っていうお手本にもなるアルバム、こんな風に弾けることはないんでお手本も何もないのだが…。どの曲取っても隙がなくって楽しめるし、アルバム全体で聴いたって大した長さじゃないから一気に聴いてしまえるし、何よりもハマり込んでしまう作品。ブルースとロック、そしてエッジの効いた楽曲、それに加えてのセンスの良いアルバムジャケット。シンプルなR&Rが最高だ。







 | HOME |  »

プロフィール

フレ

Author:フレ
物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


ロック好きの…別館リンク


ブログ検索


最新記事


カテゴリー


最新コメント


最近のトラックバック


カレンダー

03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -

過去ログ+

2017年 05月 【1件】
2017年 04月 【28件】
2017年 03月 【31件】
2017年 02月 【28件】
2017年 01月 【32件】
2016年 12月 【32件】
2016年 11月 【30件】
2016年 10月 【31件】
2016年 09月 【30件】
2016年 08月 【31件】
2016年 07月 【31件】
2016年 06月 【30件】
2016年 05月 【31件】
2016年 04月 【30件】
2016年 03月 【31件】
2016年 02月 【29件】
2016年 01月 【32件】
2015年 12月 【32件】
2015年 11月 【30件】
2015年 10月 【31件】
2015年 09月 【30件】
2015年 08月 【31件】
2015年 07月 【31件】
2015年 06月 【30件】
2015年 05月 【31件】
2015年 04月 【30件】
2015年 03月 【31件】
2015年 02月 【28件】
2015年 01月 【32件】
2014年 12月 【31件】
2014年 11月 【30件】
2014年 10月 【31件】
2014年 09月 【30件】
2014年 08月 【31件】
2014年 07月 【31件】
2014年 06月 【30件】
2014年 05月 【31件】
2014年 04月 【30件】
2014年 03月 【31件】
2014年 02月 【28件】
2014年 01月 【32件】
2013年 12月 【32件】
2013年 11月 【30件】
2013年 10月 【32件】
2013年 09月 【30件】
2013年 08月 【31件】
2013年 07月 【31件】
2013年 06月 【30件】
2013年 05月 【31件】
2013年 04月 【30件】
2013年 03月 【31件】
2013年 02月 【28件】
2013年 01月 【32件】
2012年 12月 【32件】
2012年 11月 【30件】
2012年 10月 【31件】
2012年 09月 【30件】
2012年 08月 【31件】
2012年 07月 【31件】
2012年 06月 【30件】
2012年 05月 【31件】
2012年 04月 【30件】
2012年 03月 【31件】
2012年 02月 【29件】
2012年 01月 【32件】
2011年 12月 【31件】
2011年 11月 【30件】
2011年 10月 【31件】
2011年 09月 【30件】
2011年 08月 【31件】
2011年 07月 【31件】
2011年 06月 【30件】
2011年 05月 【31件】
2011年 04月 【30件】
2011年 03月 【31件】
2011年 02月 【28件】
2011年 01月 【32件】
2010年 12月 【32件】
2010年 11月 【30件】
2010年 10月 【31件】
2010年 09月 【30件】
2010年 08月 【31件】
2010年 07月 【31件】
2010年 06月 【30件】
2010年 05月 【31件】
2010年 04月 【30件】
2010年 03月 【31件】
2010年 02月 【28件】
2010年 01月 【32件】
2009年 12月 【32件】
2009年 11月 【30件】
2009年 10月 【31件】
2009年 09月 【30件】
2009年 08月 【31件】
2009年 07月 【31件】
2009年 06月 【30件】
2009年 05月 【31件】
2009年 04月 【30件】
2009年 03月 【31件】
2009年 02月 【28件】
2009年 01月 【32件】
2008年 12月 【32件】
2008年 11月 【30件】
2008年 10月 【31件】
2008年 09月 【29件】
2008年 08月 【30件】
2008年 07月 【30件】
2008年 06月 【30件】
2008年 05月 【31件】
2008年 04月 【30件】
2008年 03月 【31件】
2008年 02月 【29件】
2008年 01月 【31件】
2007年 12月 【29件】
2007年 11月 【30件】
2007年 10月 【29件】
2007年 09月 【28件】
2007年 08月 【31件】
2007年 07月 【30件】
2007年 06月 【29件】
2007年 05月 【30件】
2007年 04月 【30件】
2007年 03月 【26件】
2007年 02月 【27件】
2007年 01月 【20件】
2006年 12月 【31件】
2006年 11月 【30件】
2006年 10月 【31件】
2006年 09月 【30件】
2006年 08月 【31件】
2006年 07月 【31件】
2006年 06月 【30件】
2006年 05月 【31件】
2006年 04月 【30件】
2006年 03月 【31件】
2006年 02月 【28件】
2006年 01月 【31件】
2005年 12月 【31件】
2005年 11月 【30件】
2005年 10月 【20件】


リンク


RSSフィード


全記事表示リンク

全ての記事を表示する


QRコード

QR

Click! Click!


楽天市場
HMVジャパン

Amazon