The Allman Brothers Band - The Allman Brothers Band

The Allman Brothers Band - The Allman Brothers Band (1969)
オールマン・ブラザーズ・バンド

 やりたいこと、やらなきゃいけないことなんかが多すぎてなかなか時間が取れない…、そんなに多趣味というワケでもないけど、好奇心は旺盛なのでロック聴く以外にもしたいことはたくさんあるし、それを真面目に追いかけてるとキリがないんだが、ロックから離れた音楽ってのもやっぱり興味があって、ちょいと耳にすればなんとなく気になったりするし、会話の節々での情報も頼もしい。そんなことしてても好きだってものはやっぱり好きだな、って反応するしダメなのはやっぱりダメだ。面白いモンだと思う。

 The Allman Brothers Bandのデビューアルバムとなった「The Allman Brothers Band」、1969年リリースの作品にして、サザンロック、サザンブルースロック最初の作品となったアルバム、と言われている。聴いてみると一発で分かるように、全くのサザンロック。当人たちはブルースをちょいとエレクトリックなロックで自分たちの好きなようにプレイしたというものだろうけど、それこそが南部の若者たちの集まった結果で、しっかりとブルースを吸収しつつも南部の雰囲気、自身の持つ特性をそのままぶち込んだ何とも大らかなアルバムが仕上がった。もちろんヂュエイン・オールマンのスライド・ギターが気になる所だけど、それよりもディッキー・ベイツの方が活躍している感じだ。二人のギタリストが思う存分ブルースをプレイしているからそれはもうこの時代からしたら革新的なアルバムだったんじゃないだろうか。ジャケットだけはやっぱりアメリカなダサさはあるが。

 英国の若者たちはそのままプレイしないで自分たちのエッセンスを加えていったけど、アメリカ南部の連中はそのまま出し切っている、そのストレートな豪快さこそがサザンロック、このアルバムでも伸び伸びと大らかにプレイされているし、聴いていて嫌味のある曲やプレイはひとつもない、全くない。これぞ自分たちのブルースとばかりにそのまんま出してきてて心惹かれた連中は多かっただろうことが用意に想像できる。正にサザンロックの原点。そしてデュエイン・オールマンのプレイ…、いやはやインパクzト絶大なスライドで、それもきちんと曲にマッチしたインパクトでね、奇をてらったというものじゃないし、ひとつのステータスとして機能しているけど、しっかりサウンドに入ってる。反対にディッキー・ベイツのプレイは白人ブルースらしいプレイで実に微笑ましい。そして一番は若さゆえの熱気がヒシヒシと伝わってくる所かな。


Al Kooper / Shuggie Otis - Kooper Session

Al Kooper / Shuggie Otis - Kooper Session (1969)
Kooper Session

 ちょいと漁っているシュギー・オーティスの世界、どうやら若かりし頃にはブルースにどっぷりと浸かってたけど、父親のバンドで演奏するようになってからはかなり幅広いサウンドを吸収していったこともあってか、ブルースという枠組みだけではない音楽性の広がりを見せていった。更に言えば、その幅が広すぎたが故にブルースというところに立ち返ることもそれほどなく、どんどんと発展していったという傾向が強いみたいで、ミュージシャンの一つの過程がたまたま垣間見れたのが初期のシュギー・オーティスのブルースプレイというだけのことだ。普通はそういうのは出てこないでもうちょっと完成されてからシーンに出てくるからそういう誤解を与えないで済むんだけど、来歴が来歴だからしょうがないね。

 ってこともあるけど、その若かりし頃のブルースギターの白熱ぶりが聴いている自分なんかには結構響いてきて頼もしかったりするので、アル・クーパーとのセッションアルバム「Kooper Session」なんてのも聴いてみた。このアルバム、存在は知ってたけど、何せマイク・ブルームフィールドとの「スーパー・セッション」があって、その二番煎じ的な言われ方してて、更にそこまでの名盤ではないが…みたいな評論も多かったためか、自分は全然通っていなかったアルバムです。アル・クーパー単体で聴きたいって思うことはないからなぁ…、シュギー・オーティスってのも知らんかったし、ジャケットもダサいし、ちょいと失敗したかな。まぁ、今からでも聴けるなら良いじゃないか、ってことでシュギー・オーティスをひたすら漁りまくってる中で、重要な一枚、何と言っても15歳のシュギー・オーティスのプレイだからね。

 A面はアル・クーパーの歌中心のセッションで、マーク・ナフタリンなんかも参加しているけど、あんな感じの作風で、シュギー・オーティスはギターソロフューチャーのところで思い切り出て来るんで、その使い方はマイク・ブルームフィールドとのセッションと同じようなものだけど、なかなか聴かせてくれるギターが頼もしい。んでB面はもうブルースサイドってことで歌なしのブルースセッションのインストばかりで、最後の「Shuggie's Shuffle」が一番だろうなぁ、ペケペケのギタープレイでガツンガツンとカマしてくれます。リズムも無視した白熱のプレイなんかも出てきてさすがに若い、若すぎるってくらいにフレーズの味わいは見事なんだけど、まだこなれてきてない、というのか、セッションは凄いけど、やっぱキャリア不足っつうか、それもあってのこのアルバム、マイク・ブルームフィールドとのヤツに比べるとどうしても評価は低くなる。んでもさ、それは比較論であってだ、こういうひとつのアルバムとして聴くと、そこらへんのよりも面白いブルースギターを展開してくれてて聴き応えある一枚に仕上がっていうのは間違いない。


Shuggie Otis - Plays The Blues

Shuggie Otis - Plays The Blues
Roots 'N Blues - Shuggie's Boogie: Shuggie Otis Plays The Blues

 フラリといつもの友人が一言声がけしていく「Shuggie Otisって知ってる?」って。誰だそれ?ってくらいには知らなくって、フムフムと次なる知人の所に行って「シャギー・オーティスって、知ってる?」と訊くと、「あぁ、Johnny Otis Showのトコでギター弾いてる息子だよ」との事。さすがに蛇の道は蛇、モノの5分で様々な背景が判ってきたので、後はじっくり聴くだけだったんだが、その時間がなかなか取れずにこのお楽しみが先延ばしに。んで、まぁ、ようやく聴けたのだが、ちょいと驚いた。アメリカはやっぱり広い。まだまだこんなのがゴロゴロと転がってるんだろうなぁとつくづく実感した若者…、昔の若者、だった。

 Shuggie Otisが1969年、16歳位の頃に録音したセッションが1994年になって発掘リリースされたアルバム「Plays The Blues」。これで16歳かよ、ってくらいには天才的なプレイをカマしてくれる素晴らしきブルースメン。ハコ系のギターで弾いているからか音はややチョボい感あるんだが、フレーズは見事にホワイトブルースのそれに近い。黒人ブルース系ではないってのが何とも面白いんだけど、リアルブルースよりもエレキでのブルースに挑戦していたんだろうなぁ、んでもって親父さんの影響もあるだろうから、その辺入ってる感じで、立派なギター弾きまくり作品に仕上がってる。正に魂迸る熱気ムンムンなギタープレイがそこかしこに収録された快作。冷静に聴いてみてものこの人が誰の影響下のギターなんだろう?ってよく分からない。アルバート・キングとか辺りかなぁ…って気はするが、それでも立派に個性的。

 出自としてメジャーなのはアル・クーパーとのセッションで、そこからシーンに登場してきたもののビジネス面ではなかなか成功せず、父親の所に入って武者修行ってな感じだ。ソロアルバムもチョコチョコ出ているみたいだけど、超ブルース作品なんてのは多くはないらしい…、ま、全然聴けてないからこれから色々聴いていこうかと。楽しみだな。不定期的にブルースには取り憑かれる時期がくるので、その際には聴いていくことになるんだろう。正に好みのプレイスタイルだしユニークだしね。いやはや、こんな素敵なのを教えてくれて感謝な知人達。んでまたこれを簡単に聴ける、DLできる環境もまた素晴らしい。そういうのなかったらなかなか聴けないしね。


Johnny Winter - Nothing But the Blues

Johnny Winter - Nothing But the Blues (1977)
Nothing But the Blues

 ブルースって一言で言うけどさ、もちろん特定のパターンだけの音楽でもなくって実意様々なスタイルや形態があって、例えばシカゴスタイルからデキサス、カントリースタイルやドブロでのプレイ、アーバンブルースやモダン・ブルースなどの違いはもちろんあるし、ロックと融合してくるとそれはもっと多様になるんで、簡単にブルースとも言えないパターンまでもが出て来る。もちろん時代と共にそのアグレッシブさは変わっていくんだけど、それを実にプログレッシブに進めていたのがジョニー・ウィンターだったのかもしれない。ちょいとハードに弾きまくるブルーススタイルからR&R、ハードロックまで駒を進めつつ、黒人ブルースのルーツに立ち戻ってのブルースまでをそのキャリアの中で存分に発揮して作品を残してくれている。ホントに何でも好きでブルースやりたかった人なんだなぁ…と。

 Johnny Winterの1977年リリースの「Nothing But the Blues」。まぁ、アルバムジャケットだけでも聴いてみたいって思わせるセンスもあるが、中味としてもマディ・ウォーターズとのジョイントアルバムとも言えるし、ジェームス・コットンとのアルバムとも言える純黒人ブルースとの融合を果たした多分ジョニー・ウィンターのアルバムの中では一番接近したアルバムなんじゃないかな。だから、思い切りブルースしているアルバムで、装飾のないジョニー・ウィンターを味わえる。何せマディ・ウォーターズのバックバンドっつうかジェームス・コットンのバンドがバックで演奏してるし、ジェームス・コットンはそこかしこでハープでジョニー・ウィンターに絡んでくるし、最後の曲なんてのはマディ・ウォーターズ作曲で本人が歌ってるし、それがジョニー・ウィンターのアルバムのラスト飾ってるワケよ。どんだけ敬愛した作品なんだよってくらいに愛に溢れたアルバム。

 ジョニー・ウィンター作曲のオリジナル作品ばかりなんだけど、どっからどう切っても普通にどこかのオリジにあるブルースな作品ばかりで、誰がカバーしてもおかしくないし、誰かの作品だって言ってもおかしくないくらいにブルースってモンを知っている人のアルバム。スタイルはモダンもアーバンもシカゴもドブロもロックもあってブルースと言われるものは何でも吸収していたジョニー・ウィンターの本領発揮と言わんばかりの作品で、休む間もなく次から次へとブルースを味わせてくれる。全く驚くべきプレイヤーです。


Mike Bloomfield & Al Cooper - Fillmore East: The Lost Concert Tapes 12-13-68

Mike Bloomfield & Al Cooper - Fillmore East: The Lost Concert Tapes 12-13-68
Fillmore East: The Lost Concert Tapes 12-13-68

 アメリカでのホワイトブルースってのは人種差別も手伝ってか、さほど数多くのミュージシャンがその道を辿ったワケじゃない。ロック黎明期においてはもうバターフィールドのところくらいしかなくって、その後にジョニー・ウィンターが出て来るくらい。サザンという枠組みではオールマンがあるけど、黒人ブルースに云々ってのはあんまり出てこないしね。ジェファーソンやデッド、CSN&YやThe Bandなんてのもブルースというのと直接的につながってはこない。ジャニスはベッシー・スミスってのあるか。英国の若者は人種差別的概念がなかったから聴いて響いたのを真似てみた、なんだけどアメリカはね、そんなの聴いてたらそれこそ村八分だったろうし。でもその世界に入っていった連中は凄いよね。だから真剣にはまり込まないとどうしようもなかったんだろうな。

 Mike BloomfieldとAl CooperによるSuper Session企画は幾つかのライブを経て生み出されたモノだったが、その実験的要素を含んだライブテープは紛失したとのことで幻のライブと思われていたけど、それが発掘されたってことでリリースされたものがこの「Fillmore East: The Lost Concert Tapes 12-13-68」。何と驚くことに「It's Own My Fault」という曲では若き日の、そう、デビュー以前のジョニー・ウィンターがバリバリに弾いて歌っているという貴重さ。この時点でこんだけのプレイしていたってのも凄いし、既にギターヒーローだったマイク・ブルームフィールドを前にしてこれだけ弾きまくり歌いまくるってのも凄い。どっからどう聴いてもジョニー・ウィンターの個性が盛りだくさんなプレイスタイルは圧倒的だ。対するマイク・ブルームフィールドのプレイはこの「It's Own My Fault」という曲においてはブルームフィールドらしさからちょっと離れたプレイに徹してジョニー・ウィンターとの個性の違いを出しているのだろうか。ほとんど聴くことのないフレーズがふんだんに使われている。

 ライブは1968年12月のフィルモアイーストだから、こういうギタリスト二人がセッション的に音をぶつけ合うなんてのもそれほど試されていなかった頃だし、英国ではクリームがライブでそんなことしてたかなって頃。Led Zeppelinが生まれた頃か…、既に50年程前の話なんだから恐れ入る。こんなライブを今聴けるか?聴けないんだよなぁ、何でだろ?どこがどう違うんだろうなぁ…、って思うくらいこの時代の面白さを実感しつつ、更にブルースギターの楽しみを思い切り味わえるライブアルバム、素晴らしき発掘、ブルースロック的なの好きだったら必ず聴くべき傑作ライブ盤だ。久々に聴いてたら燃えてきたわ、やっぱり。ジョニーもマイクもスゲェ。




The Butterfield Blues Band - Live

The Butterfield Blues Band - Live
ライヴ

 純粋な黒人ブルースってのはやっぱりずっと聴いてると疲れるのと、ホワイトブルース=ブルースロック系だとそりゃもう聴きやすくてカッコ良いってのがロック好きなガキの本音で、カッコつけて黒人ブルースってのはさ、なんて言ってても本当にそれを好きで好きでってんじゃないもん。やっぱりホワイトブルースが良いんです、うん。んで、ブルースロックをやっている初期の方々達はもちろん黒人ブルースを聴いてこうなりたい、こういうの演りたいって思って演ってたワケで、その思い入れぶりは英国よりも本場アメリカの方が強かったようだ。それとナマで目の前でブルースシーンを見ていたってのも大きかったんだろうね。

 The Butterfield Blues Bandの「Live」はちょっと時代感覚的に驚く部分もあるんだけど、1970年のライブをパッケージしたライブ盤なんだな。マイク・ブルームフィールドが抜けたのが1968年頃、そのちょっと後のライブアルバムだったのか、これ。もっと後の方のライブかと思ってた。じゃ、何か、ブルームフィールドが「Super Sessions」でギターヒーローやってた時の翌年にこういうライブだったってことか。なかなかこの辺の方々は上手くいかない人生だったんだなぁ…、改めてブルースメンって感じか。ブルームフィールドがいなくなって、ビショップもいなくなってからはホーンセクションとブルースハープを中心としたブルースバンドになっていき、もっとジャズに近寄っていった作品も多くて、当時のロック熱からしたらブラスロックの部類に入っていくんじゃないか、ってくらいのものだ。それでもデヴィッド・サンボーンが在籍していたことは知られているんだろうけど、やっぱりこのライブアルバムを聴いていてもロック熱的には物足りない。物足りないのは熱気じゃなくってギター熱、というかギターヒーローが花形だったバンドなのにココではギターが地味なサイドメンになっているから気持ち的にダメな部分が多いってことだ。 

 ところがそうではなくってハープ&ブラスロックバンドのバターフィールドバンドのライブ盤として聴くと、熱気ムンムンでライブならではの迫力も十二分に感じるし、そもそも演奏はしっかりしてるし、ハープは独特の節回しもあるから単なるブラスロックとは異なる個性も出ているワケで、微妙なポジションながらも新たなプレイスタイルを実践したバンドのライブとも言えるものだ。その意味では決して他のロックバンドに劣ることなく、またスタジオ盤に比べたらやっぱりライブの面白さが出ているし、ライブアルバムのプロデューサーってどこまで意味あるのかわからんが、トッド・ラングレンだったりするという不思議。ライブアルバムってやっぱり熱気ムンムンで良いな。


The Vaughan Brothers - Family Style

The Vaughan Brothers - Family Style (1990)
Family Style

 自分でもこういう流れになるとは思わなかったけど、流れ的に追ってみるとそうか、そういう歴史の流れでここにたどり着いた人達なんだ、って事に気づく。ドイル・ブラムホールってもちろん父ちゃんの方で、ドラマーなんだけど曲も書いたりしてて割と多彩な方らしい。んで、元々はジミー・ヴォーンの学友でバンドやってて、その流れで弟のSRVとももちろんやってたんだろうし、だからマーク・ベノのバンドの時も参加したんだろうなぁ…と。んで、そんな中だからバンド活動ももちろん一緒にやってて、ってな感じか。色々あってSRVはダブル・トラブル組んで出て来ることになったし、ジミー・ヴォーンはThe Fabulous Thunderbirdsで出てきたからちょうど良いタイミングでハズしているのかもしれない。んでも、この兄弟との縁はもちろん切れること無く繋がってて、奇しくも1990年に兄弟アルバム作ろうってな事になった時にはめでたくドイル・ブラムホールも参加している。SRVのいくつかの曲にも参加してるし、そうなんだなぁ…と色々と思うことシミジミ。

 1990年9月にリリースされたThe Vaughan Brothersの唯一の作品「Family Style」。SRVが飛行機事故にあったのが1990年8月末なのでホント、直後のリリースになっちゃった遺作。でも、これが出来てて良かったよなぁという救いはある。だから割と思い入れはあるけど、当時は音楽的にあんまり興味なくて、でもSRV好きだしな、兄弟になると兄ちゃんの趣味優先だし、そうなるか、って勝手に思ってていつしか…ってな感じで聴いてた。その後何度も取り出すことなく眠りっぱなしだったアルバムだからン十年ぶりに聴いてるんだけどね、いやいや、相変わらず曲やロック的なスタンスでは面白いという作品じゃないのはある。んでも、兄弟のギターの音色とフレーズの違いも明らかだし、歌にしても同じくなのでどういうスタンスで作ったのかなぁ…とか興味深い。そんな事考えながら聴いてると結構心地良いんだよね。基本的にカントリータッチに近い作風なのでジミー・ヴォーンの方が手動だったんだろう、ってのはあるけど、それよりも冷静に見てるとプロデューサーがナイル・ロジャースじゃないか、って。このタイトなリズムと音色はそこか、ってな話で、なるほど洗練された音になってるハズだ。その辺はボウイ作品参加のSRV絡みなのかな、割と親しい人間関係で出来上がってるけど、それでこういうの出来ちゃうってのも凄い。

 SRVが作った曲はね、聴いてるともちろん一発で分かる。冒頭からそうだけどさ、どうしたってこの人のはこの人のスタイルで出て来るし、他のを出来るほど器用じゃない。ってことはそこまで曲作りが出来る環境でもなかったのかもね。そこでドイル・ブラムホール曲なんかも出てくるワケで、いやいやそういうことか…ってまたしても納得。インスト系は兄貴の趣味だろうし、だからと言って二人のギターバトルなんぞ当然あるはずもなくって、そりゃスタイルがそういう点では全然違うんだからやっぱりそうなるよな、と。だからそれぞれの曲でお互いギター弾くのと幾つかの曲で二人で作り上げる、んでお互いスタイルを尊重してギター弾く、作品として仕上げる、みたいな感じか。

 じっくりと聴いてると歌と曲と雰囲気とオブリガード的なギタープレイで結構味わい深く楽しめたりするので、プレイヤー的にも大人の雰囲気を研究できる。うん、だからこのアルバムは兄弟で作り上げてる信頼とリラックスと緊張感を聴くアルバムなんだな。SRVのヘヴィなのとジミー・ヴォーンのカントリータッチなのと二人の中間のインスト、それを楽しむ作品、そして自分的一番な曲は「Telephone Song」だな、やっぱ。SRVはこうじゃなくっちゃいかん(笑)。



Marc Benno - Crawlin

Marc Benno - Crawlin (17973)
Crawlin

 昔から今でもやっぱりレイドバックしたサウンドってのは自分的には良く聞く部類の音楽にはならない。スワンプってのもその部類に入ってきてて、いつも何かの機会にはトライしてみるんだけど聴いてるウチに流しちゃって、結局好みじゃないから聴いてないワケで、何度となくチャレンジしてはみるもどうにもきちんと聴けないのだ。それでもまぁ、レオン・ラッセルが出てきたからマーク・ベノでも聴くか…って見てると、あれ?これ知らない…、ってのあったんで気になって聴いてみた。

 Marc Bennoの1973年録音の「Crawlin」、当時はリリースされなかった一枚でギターにあのStevie Ray Vaughanが参加しているってことで発掘リリースされた一枚らしい。そりゃそうだろうよ、1973年のレイ・ヴォーンなんてやっぱり誰でも聴きたくなろうってもんだ。SRV19歳くらいの頃だろ?凄いなぁ…、それでドラムがDoyle Bramhall父ちゃんの方で、マーク・ベノ抜きのバンド時代では歌ってたのもこの人らしいが、それはともかくマーク・ベノのバンドでこんだけの作品作っててリリースされなかったのって勿体無いよなぁ…、これがあったらもっと早くSRVの才能は世に出てたんだろうというのは容易に想像が付くってくらいにもう個性バリバリに発揮している。さすがにリーダーバンドじゃないから単なるギタリストの立ち位置でバッキングとソロを弾いているという感じで前には出てこないけど、奏でられるフレーズは後年のSRVを彷彿させるものばかりで、音色こそまるで異なるけれど、あのグイグイ弾くプレイスタイルは既に出来上がりつつある状態。マーク・ベノとは同じテキサス出身だし、そもそもドイル・ブラムホールと知り合いだったってことで参加することになったらしい。

 しかしこのアルバムでのマーク・ベノはモロにホワイトブルースをやってるだけのスタイルで、スワンプやカントリー的な要素はほぼないから実に聴きやすく、意外なトコロで良い作品を発見したという感じだ。ギターブルースとしてはちょいと物足りないけど、その分チープなブルースな雰囲気は出ていてまったりと聴けてよろしい。マーク・ベノ抜きでバックのメンバーはバンドとして機能していてライブなんかもこなしていたらしいけど、さすがにアメリカ、そこまで甘くはなく空中分解してしまったようだ。このアルバムのボーナストラックにはそのセッションも入れられててなかなかに深みのあるジャムが聴けるのも面白い。こういう下積みあってこそのSRVの快進撃だったんだな。







The Allman Brothers Band - A & R Studios: New York, 26th August, 1971

The Allman Brothers Band - A & R Studios: New York, 26th August, 1971
A & R Studios: New York, 26th August, 1971

 70年代のロックはアメリカでも英国でもまた世界各国でも盛んにそれぞれの文化形成されていった。その結果、お国柄の色が付いたロックがそれぞれ出来上がり、後から聴いた世代からしてもその文化の違いを嗅ぎ取ることでそのお国柄の特徴を認識して何とかロック、と呼ぶようになったのだった。その中のひとつにサザン・ロックなるものがあるのだが、元々はブルースバンドという面と南部独特の大らかで大陸的なムードを合わせていったオールマン・ブラザーズ・バンドが創始者になるのだろうか。でもオールマンって今はもうサザンロックバンドなんて思われてないんじゃないだろうか?

 The Allman Brothers Bandの発掘ライブ盤「A & R Studios: New York, 26th August, 1971」。FMラジオ用のライブ録音ソースってことで見事な演奏だし、メンバーも最初期の全盛期メンバー、そうデュエイン・オールマンも参加しているライブで、強烈なギターをカマしてくれているのが聴けます。ファンの中では「The 1971 Fillmore East Recordings」よりも良いのでは?なんて話もあるけど、まぁ、そこまでは自分的には思わないけど生々しいライブでもちろん一番熱い時期のライブだし当然凄いワケよ。特にデュエイン・オールマンのスライドのインパクトってのはここでも強烈に刺さってくるし、このバンドってアメリカ独特の大らかさとブルース、そしてスライドという武器がバンドとしてのスタイルだったワケで、それがどれも新鮮。なるほど人気あるハズだよね。自分的にはそこまでハマらないんだけど、たまにこうして聴いているとじっくりと聴いてしまうバンド。特にこのメンツのこの時期のライブじゃね。

 いや〜、流れるねぇ、ギターがさ。もうギターしか聴いてないと言っても良いくらいギターばかり耳に入ってくるのは自分だけか?そもそもそういう風にバンドがなってるような気がするが…。しかし上手い。アメリカの底力はこういうところにあって、自由にやってるようだけど地力はしっかりとあってから好きなスタイルをやってる。ディッキー・ベイツのギターもデュエイン・オールマンに劣らずなんだけど、個性面でやや不利なだけか、それでも聴いてるととんでもないプレイを結構やってるからなぁ…、何か凄いライブ盤だ。



Johnny Winter - Live at the Filmore East 1970

Johnny Winter - Live at the Filmore East 1970
Johnny Winter &-Live at the Filmore Ea

 まだロックがロックとしての道を模索している時代のサウンドは実に熱気があって面白い。皆が皆可能性を求めて試行錯誤したり実験してみたり好きなものをいくらでも融合させて発展させてみたりと当人たちにどこまで意識があったかどうかは別として結果として残されているアルバム郡を聴いているとそういうのがよく分かるものが多い。ライブひとつ取っても実に実験的にトライしているライブばかりで、定型的にスタジオ音源を再現するんだ、なんてのはほぼ皆無だったんじゃないだろうか。だからこそのライブアルバムの面白さってのはあるけど、機材がそこに追い付いていなかったのはあるか。

 Johnny Winterの発掘ライブアルバム「Live at the Filmore East 1970」。1970年10月のフィルモアイーストのライブを生々しく録音してある作品で、見事ここまでの音でリリースしてくれたと言わんばかりの傑作ライブ。相棒はリック・デリンジャーの時代、即ち「Live」のライブツアーと同じ頃のショウだから逆に「Live」がどんだけ編集されてたってのも判ったりするんだけど、それはともかくとしてこのライブそのものを存分に楽しめれば良いんじゃないかと。ホントにさ、「Live」の方がアルバムとしての出来映えは素晴らしいけど、こちらの「Live at the Filmore East 1970」は臨場感とライブ感と何よりも生々しさが凄いから甲乙つけがたい、というかこっちの「Live at the Filmore East 1970」の方が白熱してるんじゃないだろうか。二人ともギター弾きまくりだし、上手いしさ、こんだけギター弾いてくれると聴いてて気持ち良いよ、やっぱり。やりすぎなのは判ってるけどさ、それでもやりすぎまくってて、その潔さがギター好きには堪らない。

 それにしてもジョニー・ウィンターってブルースメンに近いハードギタリストって印象はあったけどこの頃ってのはもうロックギタリストだよね、完全に。ブルースルーツのロックギタリスト、もちろんブルースやりますが、基本速弾きロックです、みたいなさ。リック・デリンジャーがそこにいるからその側面も強調されてて、ブルース聴きたいなぁってのから結局ロックにハマってしまって聴いてるんだが(笑)、発掘ライブ盤って強烈なの多いし、しかもフィルモアだからさ、熱気入ってないハズなし。この熱気ってこの時代特有だけど、ホント誰もが誰にも負けないという気迫でプレイしてる。こんなのマイク・ブルームフィールドとか見てたのかな…、どう思ったんだろ、なんて知りたいモンです。クラプトンからしてもジョニー・ウィンターってどうなんだろ?ちょいと興味あるね。





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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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