Danny Bryant - Big

Danny Bryant - Big (2017)
BIG

 元々がアメリカの奴隷制の中から出てきた土着音楽のひとつでもあったブルースが徐々に市民権を得て英国の小僧達にそのカッコよさを見込まれて、その小僧たちがポップシーンにそれを持ち込んだ。そこから小僧とオヤジの交流が始まり、世界に飛び火していった。今じゃその遺伝子が更に世界各地に散らばっていて、その間でジミヘンやSRVのようなカリスマ伝道師の影響が大きく響いたことですでにアメリカという国のものではあったけど、世界中でブルースという形態は解釈されて根強く受け継がれていると言えよう。

 Danny Bryantという英国の若者がロリー・ギャラガーやウォルター・トラウトなどの熱いブルースギタープレイに夢中になってギターを手に取り、プレイし始めていたが、今じゃすっかりダニー・ブライアントありきという位置にまで成り上がっているようだ。日本じゃ全然知名度無いからどうにもわかりにくいんだが…。定期的にアルバムはリリースされているんで、さてさてってことながら「Big」という2017年リリースのライブアルバムを聴いてみた。いやはや、しっかりタイトル通りにデカくなってしまっていた英国人のダニー・ブライアント、ギターがストラトなんかだと小さくて小さくてしょうがないが、アルバムに収められているサウンドの白熱ぶりはさすがに大御所への道まっしぐらのブルースメンなだけあって、密度が濃い。歌にしても重みのある歌声でしっかりと聞かせてくれるし、ギターに至っては、いいね、こんだけ弾いてくれると気持ち良いよ。ロリー・ギャラガー並みに弾きまくってくれてて心ゆくまでギターが聴ける。

 ホーンセクションや鍵盤ももちろん当たり前に導入されているからゴージャス感もあるし、重さもあるし明らかにこれはもうブルース・ロックそのままの今バージョン。もっともっと知名度上がってきても良いんだけどな。そのヘンもロリー・ギャラガーと同じような意味合いで売れ線が出来る曲が無いってことかもしれない。それでも気づいてしまえばこのギタープレイはホント、メチャクチャ熱くてハードなので超満足出来るのは間違いない。






The Marcus King Band - The Marcus King Band

The Marcus King Band - The Marcus King Band (2017)
マーカス・キング・バンド登場!

 新しい世代のロックも聴いていかないと古い世代のロックばかりじゃ終わっちゃう。もうほとんどのバンドの爺さんたちが終わりに向かってるトコロだろうし、時間の問題でしょ。でもロックってのは面白くて残っているんだから新しい世代のをきちんと聴いて探して刺激して楽しんでいかないといつまで経っても古いロックの遺産ばかりを聴くだけになるし、そこには新しさはなくって時代の空気感のパッケージとの出会いしかない。やっぱり今でも新たに融合を果たした熱いライブなんてのを楽しむ事もしたいし、刺激を受けて奮起したいってのもあるだろうし、若くて勢いあるのがたくさん出てきている。どんだけ後世に残るかってのは別として自分たちの琴線に触れるサウンドってのはあるもんだ。

 The Marcus King Bandの2017年リリース2枚目の作品「The Marcus King Band」。メジャーデビュー最初のアルバムになるようだが、それがすでに元オールマン・ブラザース・バンドのウォーレン・ヘインズのプロデュースによるもので、曲にも参加しているが、更にデレク・トラックスまでもが一曲参加してて、それがまた二人して弾きまくっててスライドが凄まじいことになってる。肝心のマーカス・キングその人のギタープレイもそつなく流れていく南部系なプレイで、歌声はちょいと線は細いけど高域まで出てくる歌声で男らしさとはちょいと違うが、マズマズな歌声。ジャニスの軽やか版って感じかな。やってる曲は案外聞きやすい南部系だけどブルース一辺倒じゃないし、サザンロックともちょいと違う。個性的なスタイルで、ギターに頼るんでもなく、歌に頼るんでもなく、割とアンサンブルを意識したコンテンポラリー感溢れる作品で、このヘンはデレク・トラックスと同じようアプローチなのかもね。

 そこで出てくるギタープレイの的確な音が邪魔すること無くしっくりと曲にマッチしてきて品のある楽しみ方が出来るトコロはなかなか新人とは思えない出来栄え。ホーンが入ったり鍵盤が入ったりと、古き良きブルース・ロックの退廃的な雰囲気も持ちながら現代の新しいスタンスも取り込んでいる作風。見事だな…、この世界でこんだけ新しい風を送り込める作風を出せるってのもだし、どういう理由か、それがオールドタイムなリスナーにも受け入れられやすい手触りに仕上がっているのも見事。





The Derek Trucks Band - Songlines

The Derek Trucks Band - Songlines (2006)
ソングラインズ

 どことなく秋の雰囲気が味わえるようになってきたんでそろそろ音の傾向もちょいと変えていきたいかななんて思う。とは言ってもそこまでガラリと好みの傾向が変わることもないので、結局刺激を求めているってのが本音だろう。その刺激ってのはどういうの、ってのもなかなか分からないから結局アレコレ聴いてみるしかないという始末。今時はその意味でもネットで色々と試し聴き出来るんだから楽なモンだ。先日もCD買う買わないの話してたけど、全く買ってないという当たり前の回答をもらってしまったりね、そりゃ普通はそうだろうなぁと。それでもどんどんと新人は出てきてシーンにいるんだから産業としては成り立つ形になってきているのかな。

 これまであんまり興味を覚えなかったDerek Trucks Band、ちょっと聴いてみようかなと思って手を出してみたのが2006年リリースの「Songlines」。初期作品だとまだ10代だったからなぁと敬遠してちょうど機が熟してきたあたりの作品を聴いてみたんだが、これがまた意外や意外の前評判とは全然異なる音楽性でかなり印象変わった。オールマン・ブラザーズ・バンドに参加したスライド・ギターの名手でドロドロのブルースギタリストという印象があったんで、まさかこんなにコンテンポラリーなサウンドが溢れ出てくる作品をソロでやってるとは思わなかった。正直言ってブルースギタリストという肩書が不要、と言うか邪魔しているくらいに才能豊かな人で、このアルバムでも初期のアルバムでもジャズの巨匠達の曲なんかをカバーしているという逆転の発想。なかなかジャズ曲のカバーなんてポップスの世界じゃ出来ないからね、その時点で発想が違う。んで、それが迫力を持って出てくるって時点で普通の感覚を超えている。見事なものだ。

 ブルースギターという角度で聴ける曲はほぼないのかもしれない。所々で入ってくるスライドやギターフレーズなんかが只者じゃないっていう雰囲気で鳴ってくるんで、そりゃデレク・トラックスって人を知ってないと、何だこれ?ってなるんだろうよ。どっちかっつうと一人の音楽家としてのアルバム作成がメインになってて、そこでの突出したギタリストという位置づけでのギタープレイなんだろう。そのインパクトはしっかりあるし、かと言ってそのギタリスト像だけに囚われない幅広い音楽性がコンテンポラリー性を出してて、いやはや驚いた。好みじゃないけど凄いなと。






Johnny Winter - White, Hot and Blue

Johnny Winter - White, Hot and Blue (1978)
White, Hot and Blue

 ギター面白いなぁと思いつつも最近全然まともに弾いてないし、スタジオにも行ってないし多分全然弾けなくなってるんだろうな。ホワイトブルースロック的なのがやりたかったのはその昔、いや今でもその手のが出来るならやりたいとは思うけど、もうちょっと色々なのやりたくて自分でギター弾いてるとちょっとそこに留まらないのを弾いてたりする。それがなにかってぇとそこまで才能ないからよく分からんけど、ブルースじゃないな。それなりになにか自分らしいのが出てきてたのかもしれないし、単に才能ないからそうなってただけかもしれない。ただ鳴らしてるの好きだし、バンドで流すのも好きだし、そんなもんだ。

 Johnnt Winterの1978年リリース「White, Hot and Blue」。ちょうどスカイレーベルへ移籍してマディ・ウォーターズと一緒に数枚アルバム作ってた頃の直後、心機一転若手集めて白人小僧達だけで作ったブルースアルバムという位置づけ。聴いているとそりゃジョニー・ウィンターはあのままでブルース・ロックやってるけど、どうしてもバックとの一体感にはちょいと乏しいか。ジョニー・ウィンターが協力だからバックがどうあれ、作品の質にはそこまで影響しないんだろうけど、やっぱり一体感的なトコロはバンドの息とかあるんで、その意味ではちょいと物足りない、っつうか落ち着いた作品にも聞こえる。この跡のアリゲーター時代はえらくグルーブしていくことを思うとやっぱりそこが弱かったか。もっともそういうシカゴスタイルのブルースを狙ったのかもしれないが。

 そういう聞き方するとジョニー・ウィンターのプレイもこれまでのような激しいロック的ブルースプレイでもなく、スタンダードなプレイに徹しているという気はする。どっぷりとモノホンのブルースメンに浸かっていたからこうなったのか、果たしてマディ・ウォーターズからはどういう影響を与えられたのか、歌への真髄だったのかもしれないな。そういう意味で、結構スタンダードな作風でもあるし、ジョニー・ウィンターらしさが少ないアルバムとも言えるか。それだって相当のクォリティは当然キープしているので、違和感なく聴ける作品。



Roy Buchanan - Live At Town Hall 1974

Roy Buchanan - Live At Town Hall 1974
ライヴ・アット・タウン・ホール1974 ~ライヴ・ストック完全盤~

 ホントに今は21世紀も20年近く経った時代なのか?って思うくらいには70年代あたりのミュージシャンの作品がリリースされまくっている。死んでたってリニューアルしたり発掘音源出したり、まとめ直してみたり色々な手を打ってリスナーを絶えず飽きさせずに話題を振りまき、きちんと商売にしつつも歴史的発掘作品をリリースしているから買う側も文句の出ないレベルであれば問題なく拍手喝采で迎え撃つ。それもいつまでも続かないだろうが、それはそれで一つの市場形成にもなっているんだろうから、成り立っているであろうお話。聴けるんだったらそれは楽しめるだろうし、ありがたいしその分人生が豊かになるから良いじゃないかっていう考え方ではある。ただ、全て買うかってぇとそうでもないけどね。

 Roy Buchananの期待の発掘拡張版アルバム「Live At Town Hall 1974」。あのライブアルバム「Live Stock」の拡張版ってことで詳細を初めて知ったんだけど、1974年の11月27日にニューヨークのタウンホールで2セットのライブを敢行したらしいが、アルバム「Live Stock」に収められた演奏は概ねファーストセットのもので、どちらかと言えば丁寧な演奏になっていたものを収録したらしい。ところが今回の拡張版「Live At Town Hall 1974」に収録された未発表ライブってのはほとんどがセカンドセットの演奏なようで、それはもう明らかに全然ファーストセットのかっちりとしたプレイではなくって激しくテレキャスのすべてを出し切りながら弾きまくっているロイ・ブキャナンの魔術師の所以であろうプレイが存分に詰め込まれていて、当時は恐らくこういった白熱ものよりもきちんとした楽曲になっている方が好まれたからああいうアルバムになったんだろう。しかし、今の時代、こんだけのアグレッシブなプレイのライブだったら断然セカンドセットのギタープレイが本質を語っているワケで、そりゃ好まれるだろう、ってことでのリリース。

 いやはや、そもそもの「Live Stock」だけでも魔術師たるプレイはいくつも聴けたけど、更にこのはアグレッシブなプレイが出てくるとね、やっぱり凄い人だわ、って。ブルースという枠組みを明らかに超越していて、テレキャスの限界を超えたプライをどんだけ引けるか、とか音色への挑戦だったり、もちろんプレイそのものも激しく弾いているのもあるからペケペケではあるけど楽しめる。普通にボリューム奏法で入ってくるとかあるし、何気なく聴いてても「?」ってシーンは多いからちょっとギター好きな人だと気になってしょうがないライブですね。いやはや、こんなのが出てくるんだから面白い。

The Blue Poets - Live Power

The Blue Poets - Live Power (2018)
Live Power

 世界にはまだまだ無名ながらもユニークなギタリストがいるもんだ、って毎回ブルースメンを探していると思う。年がら年中ブルースに身を浸している人ならそんなの知ってるだろ、って事かもしれないけど、ロックからブルースに入っている適当なリスナーとしてはそこまでいつもいつも情報を追いかけていないから気が向いた時にフラフラっと何かないかな、って探すんだけど、それでもこんな人にぶつかることがあって嬉しんでる。良いギター弾くなぁって思って来歴見てると何だ、そりゃずいぶんな経歴だし、こんくらいのギター弾けて当たり前かもなぁとか思ったりもするけど、やっぱり職人芸でギター弾いてて生きていくって大変だろうしさ、それでも好きで弾いてるってのもありありと分かってくるし、応援したくなるよね。

 Marchs Demlというプラハ出身のストラトメインなギタリストで90年代からあちこちでギター弾いて活躍していた人らしいけど、それほどネームバリューが高かったワケじゃなかったんだろう。いくつかのプロジェクトやバンドやったりして自分が知ったのはついこないだ。それもYouTubeなかったら知らなかっただろうなぁ。こんなギター弾く人いるんだ…、しかもプラハの人で思い切りブルース・ロックそのまんまじゃないか、と感激したものだ。今回は取り敢えず今の所Marcus Deml参加の最新のアルバム「Live Power」なんかを取り上げておくけど、やっぱり本人がYouTubeにいくつも動画を上げているんで、そっちのが面白いのは確か。ジミヘンやクリームのカバーなんかもあって「Little Wing」はジミヘンを超えてるか?ってくらいの出来映えによるギタープレイが感動的。このライブアルバムは今を切り取った作品ではあるけど、ギターそのものはもうこのまんまの人。

 ジミヘン、SRV直系のギタープレイで、ストラトのトーンを上手く操っての音色が心地良い。それでいてきちんとロックのフィールドに乗せてきているから面白くてね、バンドとか楽曲というレベルではちょいと弱いけど、MArcus Demlが思い切り一人だけで引っ張ってる。そんだけの力量とカリスマ性があるプレイで、往年のロックファンなら間違いなくあちこちと聴き漁りたくなるプレイヤーです。






Tinsley Ellis - Winning Hand

Tinsley Ellis - Winning Hand (2018)
Winning Hand

 アナログ時代はアルバムのジャケットってひとつのイメージシンボルだったし、アーティストの主張なんかを表すおのという部分が大きかったんだろうけど、CD時代になって、そのインパクトは薄まり、アートとしてのジャケットは少なくなっていった。それでもまだジャケットが主張するものってのはあったんだろうが、DL時代になるとはて一体ジャケットの意味はどれだけあるんだ?ってくらいには存在意義が低くなっている。アマゾンなんかで見かけるジャケット写真というレベルにしかなっていないから、そこでの主張なんてのまで読み取れるか、ってな話だが、案外それはあるものだな、と思うジャケットもある。細かいアートワークよりももっとインパクトに特化したジャケットの方がわかりやすいという風潮になってきたのかもしれない。今時のジャケットアートはどういう考え方で作られてるのだろうね。

 Tinsley Ellisというアトランタのブルースギタリストの新作「Winning Hand」がリリースされていた。別に追いかけてた訳でもなく、アマゾンでブルース系をアレコレ探してたらジャケットが目についたのでちょいと聴いてみたという話。この人いつもジャケットにギターというキーワードが出てくるくらいにインパクトあるジャケットなんだよね。今回のもどんだけギターをクローズアップしたジャケットだよ、しかもこんな角度での写真でストラトだけ色付きっていうギター好きなジャケット。聴きたくなるよね。ってことで聴いてみるんだけど、相変わらずのスタンダードなブルース・ロックのオンパレード、音色に変化がないので多少飽きる部分はあるけど、フレーズにしても感情にしてもプレイにしても目一杯ホワイトブルース・ロックそのまんまで、今時こういう人もいてくれるんだ、っていう嬉しさがまずある。しかもこの時代にそれで生き延びてるっていうくらいだからクォリティやプレイそのものは当然レベルが高いワケで、つまらないはずがない。

 割と奇抜なフレーズを組み入れてくるってのか、どんな音色なんだこれ?っていうフレーズが突っ込まれてくるから聴いてると一筋縄で行かなくて、フレーズを追いかけてしまう。難しいフレーズはあんまりないけど味わいは見事、過去の往年のギタリスト達ってのはもう一通り体に吸収されているんだろうなっていうくらいにはフレーズが豊富。面白い事に黒人ブルース的要素はあまり聴かれなくって、ホワイトブルースからの影響が大きいんだろうな、っていう感じ。もちろん黒人ブルースメンからも影響されているんだろうが、表現としてはこっちの方に寄ってるってとこか。一般のロックリスナーには受け入れられやすいブルースに仕上がってて存分に楽しめるナイスなアルバム。








Joe Bonamassa - Beacon Theatre Live From New York

Joe Bonamassa - Beacon Theatre Live From New York
Joe Bonamassa: Beacon Theatre Live From New York [Blu-ray] [Import]

 知らなかったなぁ…、ポール・ロジャーズが昨年の今ごろにFree Spirits Tourなんてのをやってて、タイトル通りに全曲フリーの楽曲だけでのライブツアーやっててね。残念ながら誰一人フリーのメンバーは参加していないんで、再結成的なものではないんだが、それでもポール・ロジャースが歌ってるワケだからホンモノなんだよ。しかも結構ニッチな曲までやってるみたいで、YouTubeでちょいと探して愉しめばすぐ出てくるし何やってるかもわかるから面白い。良い時代になったもんだ。そういえばFreeのメンバーで存命中ってポール・ロジャースとサイモン・カークくらいなもんだもんな。基本的にはポール・ロジャースnソロツアーのメニューがフリーってだけなんだろうけど、心そそられる企画。今夏にはCD/DVDもリリースされるらしいので楽しみにしていよう。

 そんな流れでしばしポール・ロジャースの歌声とフリーに痺れていたらJoe Bonamassaと「Wakin My Shadow」「Fire & Water」をやってる映像が出てきて、しかも結構な画質…何だろ?って思ったらJoe Bonamassaが2012年にニューヨークのビーコン・シアターでライブをやった時のスペシャルゲスト扱いでこの2曲をやったらしい、ってことで探してみると「Beacon Theatre Live From New York」ってのをリリースしていた。なるほど、そりゃスゲェってことでこの2曲に見入ってしまって、安定のポール・ロジャースの歌声は益々磨きがかかってるし、ボナマッサのプレイもかなりポール・コソフを研究していた人みたいで、がっちりとカバーしてて、しかもレスポールの音色だからもうね、結構雰囲気出ちゃうワケです。バックのメンバーがそこまでじゃないからノリとか雰囲気ってのは全然アレだけど、この二人だけ見てると良いよ〜ってな感じだ。

 もちろんJoe BonamassaのライブツアーのDVDなのでボナマッサの変幻自在なプレイはとことん楽しめる。楽曲的に見てもロリー・ギャラガーの「Cradle Rock」や「Gary Mooreの「Midnight Blues」なんてのもあって聴いてる側を楽しませるセットも作ってて面白い。普通にこれ見ててやっぱスゲェギタリストだなぁって思うもん。器用で上手い。んで好きなんだろうなぁ、ロック。特に英国ロックが好きなんだろうなってのも分かるし、アメリカの音楽もきちんとプレイできるし、マルチに楽しめるギタリスト。鬼のようにCDやらDVDやらをひたすらリリースしまくってくるんでどれがどうってのを言うほどには整理出来ていないんだけど、どれ聴いても楽しめるんじゃないだろうか。コンセプト変えたりして楽しませてくれるしね。んで、こいつはやっぱりポール・ロジャース最高でした。




Stevie Ray Vaughan - Live At Philadelohia, PA 1987

Stevie Ray Vaughan - Live At Philadelohia, PA 1987
BLUES YOU CAN USE

 昔はFMラジオで誰かのライブを放送してくれてたりしていたので、番組チェックなんかも割とやったりしてこれはってのがあればタイマーなんか無かったから勿論その日、その時間にラジカセの前で待機してカセットテープを準備してRECボタンを押していたものだ。懐かしい。今じゃそんなん考えられないもんな。それでもね、そうやって聴いて録音したものって自分の想い入れもあるから財産になってるんだよ。んで、大抵はいつしかそういったカセットテープも処分したりされたりで無くなっていくものなのだが…。自分もカセットテープってどっかの時点で相当一気に処分したもんな。皆そうなんだろうけど、レコードにしてもカセットにしても時代の変化のどこかで処分してるでしょ。このFMで放送されて録音したテープなんてのからライブ盤と称したCDがアンオフィシャルでリリースされたりしててね、今じゃそれがアマゾンで売ってる始末。しかも手を変え品を変えとレーベルも変わったり誰がどうやってリリースするのか、不思議なものだが大抵市場にはこの手のがあるんだから面白い。

 Stevie Ray Vaughanの「BLUES YOU CAN USE」は1987年6月30日のフィラデルフィアでのライブの模様がそれこそFMで放送されていて、時代も時代だから割と良い音質で録音されたのがアチコチに残ってたりした事から幾つものタイトルで昔からリリースされていたライブ音源。レイヴォーンの場合は早くに亡くなってしまったのでそこからの市場の需要が高まっていることもあってこうしたライブ盤なんかも割と受け入れられてたし、オフィシャル側でも結構な数のライブ映像とか出してたし、上手い具合に商売できてたとは思うんだけどね。近年でもレアトラックスやレアライブバージョンとか色々とリリースしてるし、そこにアングラ市場商品も相乗りしてたりして相当数のアイテムがアマゾンにいる。古くからの定番ライブであるこのソースは確かにいつ聴いても全盛期まっしぐらのレイヴォーンの充実したライブが聴けるんでなかなか気に入っているライブのひとつ。ここからオフィシャルソースにも用いられていたりするし、やっぱり充実してたんだろう。全編通しての安定感と迫力は他の割とボロボロのライブに比べると雲泥の差がある。

 デビューした辺りの音源はそれほど多くは残ってなくて、1985年頃から増えてくるんだが、この頃からはもうかなりのアル中とジャンキーな感じで覇気のあるライブってのがあんまりないんだよ。オフィシャルソースもこの辺からのが多いんだけどそこあmで名盤と言われてないのはこのヘンの理由があるからどうしても本来のレイヴォーンのプレイと比べると地味に聴こえちゃう。87年頃になるとようやくそのヘンから脱出してきて円熟したミュージシャンになりつつあって安定し始めたトコロになるんだが、結局89年には飛行機事故に合ってしまうんで実に短命なミュージシャンになってしまったのだが、それでもこのライブはレイヴォーンのライブの中でも割と上位に位置するライブに入るんじゃないだろうか。鍵盤が入ってることで音圧稼いでいるってのもあるか。まぁ、もうちょっとハジけまくってるライブの方が好ましいとも言えるが、手軽に聴けるんだったらこういうのいくらでも手に入れて聴いちゃうしね。

Black Stone Cherry - Black to Blues

Black Stone Cherry - Black to Blues (2017)
Black to Blues

 3コードしかダメという制約がある訳じゃないけど概ね3コードの中でしかかき鳴らされることのないブルースという枠組みの中、如何にしてあんだけのブルースメンが歴史に名を残せているのか、もちろんそれぞれに個性はあるし、強烈なインパクトを放っていたからというのもあるだろう。それでも大して発展してない3コードの世界でその功績は凄い。後世の連中がそれを崇めて独自解釈していったことで脈々と引き継がれている事でその価値を高めているのだが、ここでまたひとつユニークなカバーアルバムが出てきた。

 Black Stone Cherryが2017年にEP6曲入りの作品としてリリースした「Black to Blues」だ。若手サザン・ヘヴィーロックの代表格でもあり、その年でその風格かよ、ってくらいにワイルドで大陸的な正にアメリカンなサウンドを出すバンドで、自分的にもキライじゃない昔ながらの音を引き摺ってるバンドで好意的なんだが、そのBlack Stone Cherryがブルースのカバー作品って、そのまんまじゃないか、なんて。いや、ところがさ、ある種Black Stone Cherryってバンドはそのままだけどやってる曲の元ネタが王道ブルース曲ってだけで聴いてると、カバー?ってくらいにはバンドの色が強く出てきていてとてもカバーには思えない。こんな王道ブルースの、しかも3コードしかない作品ばかりをここまで今のバンド、自分たちのBlack Stone Cherry風に仕上げてしまえるのかっていうのが凄い。各曲でのアレンジやそもそもの骨子なんてのも自分たち流に作り上げてからのアプローチ、完全に自分たちの音の中に取り込んでしまっている。

 いや〜、こんだけギター弾いてくれると嬉しいね。気持ちよく今時の、と言うかホワイトブルースギターが聴けて流れていく、バックはヘヴィメタルだろってくらいにはハードな音で殴りかかってくるんで、そこでのブルースソロってのmこれまた新鮮で、正にワイルド。アメリカ人は好きだろうなぁと思うし、こういうのはホントアメリカでしか出てこれない。幾つかYouTube見てたら昔からライブではこういうカバーを幾つかやってたんだね。だからそれらをまとめてみたって事もあるのかな。オリジナル作品を出し続けていってもおそらく大きな変化にはならないだろうし、ここでこんだけのカバー作をリリースして一区切り付けておくってのは良い発想だったかも。それでバンドの株も上がるってなもんだ。実に快活で心地良い昔ながらのブルース・ロックアルバムの現代版。




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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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