Joe Bonamassa - Beacon Theatre Live From New York

Joe Bonamassa - Beacon Theatre Live From New York
Joe Bonamassa: Beacon Theatre Live From New York [Blu-ray] [Import]

 知らなかったなぁ…、ポール・ロジャーズが昨年の今ごろにFree Spirits Tourなんてのをやってて、タイトル通りに全曲フリーの楽曲だけでのライブツアーやっててね。残念ながら誰一人フリーのメンバーは参加していないんで、再結成的なものではないんだが、それでもポール・ロジャースが歌ってるワケだからホンモノなんだよ。しかも結構ニッチな曲までやってるみたいで、YouTubeでちょいと探して愉しめばすぐ出てくるし何やってるかもわかるから面白い。良い時代になったもんだ。そういえばFreeのメンバーで存命中ってポール・ロジャースとサイモン・カークくらいなもんだもんな。基本的にはポール・ロジャースnソロツアーのメニューがフリーってだけなんだろうけど、心そそられる企画。今夏にはCD/DVDもリリースされるらしいので楽しみにしていよう。

 そんな流れでしばしポール・ロジャースの歌声とフリーに痺れていたらJoe Bonamassaと「Wakin My Shadow」「Fire & Water」をやってる映像が出てきて、しかも結構な画質…何だろ?って思ったらJoe Bonamassaが2012年にニューヨークのビーコン・シアターでライブをやった時のスペシャルゲスト扱いでこの2曲をやったらしい、ってことで探してみると「Beacon Theatre Live From New York」ってのをリリースしていた。なるほど、そりゃスゲェってことでこの2曲に見入ってしまって、安定のポール・ロジャースの歌声は益々磨きがかかってるし、ボナマッサのプレイもかなりポール・コソフを研究していた人みたいで、がっちりとカバーしてて、しかもレスポールの音色だからもうね、結構雰囲気出ちゃうワケです。バックのメンバーがそこまでじゃないからノリとか雰囲気ってのは全然アレだけど、この二人だけ見てると良いよ〜ってな感じだ。

 もちろんJoe BonamassaのライブツアーのDVDなのでボナマッサの変幻自在なプレイはとことん楽しめる。楽曲的に見てもロリー・ギャラガーの「Cradle Rock」や「Gary Mooreの「Midnight Blues」なんてのもあって聴いてる側を楽しませるセットも作ってて面白い。普通にこれ見ててやっぱスゲェギタリストだなぁって思うもん。器用で上手い。んで好きなんだろうなぁ、ロック。特に英国ロックが好きなんだろうなってのも分かるし、アメリカの音楽もきちんとプレイできるし、マルチに楽しめるギタリスト。鬼のようにCDやらDVDやらをひたすらリリースしまくってくるんでどれがどうってのを言うほどには整理出来ていないんだけど、どれ聴いても楽しめるんじゃないだろうか。コンセプト変えたりして楽しませてくれるしね。んで、こいつはやっぱりポール・ロジャース最高でした。




Stevie Ray Vaughan - Live At Philadelohia, PA 1987

Stevie Ray Vaughan - Live At Philadelohia, PA 1987
BLUES YOU CAN USE

 昔はFMラジオで誰かのライブを放送してくれてたりしていたので、番組チェックなんかも割とやったりしてこれはってのがあればタイマーなんか無かったから勿論その日、その時間にラジカセの前で待機してカセットテープを準備してRECボタンを押していたものだ。懐かしい。今じゃそんなん考えられないもんな。それでもね、そうやって聴いて録音したものって自分の想い入れもあるから財産になってるんだよ。んで、大抵はいつしかそういったカセットテープも処分したりされたりで無くなっていくものなのだが…。自分もカセットテープってどっかの時点で相当一気に処分したもんな。皆そうなんだろうけど、レコードにしてもカセットにしても時代の変化のどこかで処分してるでしょ。このFMで放送されて録音したテープなんてのからライブ盤と称したCDがアンオフィシャルでリリースされたりしててね、今じゃそれがアマゾンで売ってる始末。しかも手を変え品を変えとレーベルも変わったり誰がどうやってリリースするのか、不思議なものだが大抵市場にはこの手のがあるんだから面白い。

 Stevie Ray Vaughanの「BLUES YOU CAN USE」は1987年6月30日のフィラデルフィアでのライブの模様がそれこそFMで放送されていて、時代も時代だから割と良い音質で録音されたのがアチコチに残ってたりした事から幾つものタイトルで昔からリリースされていたライブ音源。レイヴォーンの場合は早くに亡くなってしまったのでそこからの市場の需要が高まっていることもあってこうしたライブ盤なんかも割と受け入れられてたし、オフィシャル側でも結構な数のライブ映像とか出してたし、上手い具合に商売できてたとは思うんだけどね。近年でもレアトラックスやレアライブバージョンとか色々とリリースしてるし、そこにアングラ市場商品も相乗りしてたりして相当数のアイテムがアマゾンにいる。古くからの定番ライブであるこのソースは確かにいつ聴いても全盛期まっしぐらのレイヴォーンの充実したライブが聴けるんでなかなか気に入っているライブのひとつ。ここからオフィシャルソースにも用いられていたりするし、やっぱり充実してたんだろう。全編通しての安定感と迫力は他の割とボロボロのライブに比べると雲泥の差がある。

 デビューした辺りの音源はそれほど多くは残ってなくて、1985年頃から増えてくるんだが、この頃からはもうかなりのアル中とジャンキーな感じで覇気のあるライブってのがあんまりないんだよ。オフィシャルソースもこの辺からのが多いんだけどそこあmで名盤と言われてないのはこのヘンの理由があるからどうしても本来のレイヴォーンのプレイと比べると地味に聴こえちゃう。87年頃になるとようやくそのヘンから脱出してきて円熟したミュージシャンになりつつあって安定し始めたトコロになるんだが、結局89年には飛行機事故に合ってしまうんで実に短命なミュージシャンになってしまったのだが、それでもこのライブはレイヴォーンのライブの中でも割と上位に位置するライブに入るんじゃないだろうか。鍵盤が入ってることで音圧稼いでいるってのもあるか。まぁ、もうちょっとハジけまくってるライブの方が好ましいとも言えるが、手軽に聴けるんだったらこういうのいくらでも手に入れて聴いちゃうしね。

Black Stone Cherry - Black to Blues

Black Stone Cherry - Black to Blues (2017)
Black to Blues

 3コードしかダメという制約がある訳じゃないけど概ね3コードの中でしかかき鳴らされることのないブルースという枠組みの中、如何にしてあんだけのブルースメンが歴史に名を残せているのか、もちろんそれぞれに個性はあるし、強烈なインパクトを放っていたからというのもあるだろう。それでも大して発展してない3コードの世界でその功績は凄い。後世の連中がそれを崇めて独自解釈していったことで脈々と引き継がれている事でその価値を高めているのだが、ここでまたひとつユニークなカバーアルバムが出てきた。

 Black Stone Cherryが2017年にEP6曲入りの作品としてリリースした「Black to Blues」だ。若手サザン・ヘヴィーロックの代表格でもあり、その年でその風格かよ、ってくらいにワイルドで大陸的な正にアメリカンなサウンドを出すバンドで、自分的にもキライじゃない昔ながらの音を引き摺ってるバンドで好意的なんだが、そのBlack Stone Cherryがブルースのカバー作品って、そのまんまじゃないか、なんて。いや、ところがさ、ある種Black Stone Cherryってバンドはそのままだけどやってる曲の元ネタが王道ブルース曲ってだけで聴いてると、カバー?ってくらいにはバンドの色が強く出てきていてとてもカバーには思えない。こんな王道ブルースの、しかも3コードしかない作品ばかりをここまで今のバンド、自分たちのBlack Stone Cherry風に仕上げてしまえるのかっていうのが凄い。各曲でのアレンジやそもそもの骨子なんてのも自分たち流に作り上げてからのアプローチ、完全に自分たちの音の中に取り込んでしまっている。

 いや〜、こんだけギター弾いてくれると嬉しいね。気持ちよく今時の、と言うかホワイトブルースギターが聴けて流れていく、バックはヘヴィメタルだろってくらいにはハードな音で殴りかかってくるんで、そこでのブルースソロってのmこれまた新鮮で、正にワイルド。アメリカ人は好きだろうなぁと思うし、こういうのはホントアメリカでしか出てこれない。幾つかYouTube見てたら昔からライブではこういうカバーを幾つかやってたんだね。だからそれらをまとめてみたって事もあるのかな。オリジナル作品を出し続けていってもおそらく大きな変化にはならないだろうし、ここでこんだけのカバー作をリリースして一区切り付けておくってのは良い発想だったかも。それでバンドの株も上がるってなもんだ。実に快活で心地良い昔ながらのブルース・ロックアルバムの現代版。




Sonny Landreth - Recorded Live in Lafayette

Sonny Landreth - Recorded Live in Lafayette
Recorded Live in Lafayette

 いつまで経っても朝早く起きるというのが苦手だ。年取ると朝目が覚めるもんだ、と聞いてたけど全然そんな気配がなく寝れるんだったらずっと寝てるぜ、ってくらいには朝が苦手だ。夜は全然平気なのだが…。用事があって朝早く起きないといけないって時に前の日にちょっと早めに寝れば大丈夫だろうと思ってもそれはその分余計に眠れるというだけでやっぱり朝が苦手だったりする。だったら前の日にもっと好きなことしてりゃ良かったなんて思うのだが、そんなもんだ。早起き出来るってのはやっぱりクセになればそうだろうし、習慣の問題の方が大きい気がする。まぁ、早起き苦手だからまだまだジジイには程遠いぜ、って思ってるのはあるが…、いや、実際そんなジジイではない、です。

 Sonny Landrethの2017年リリースのライブアルバム「Recorded Live in Lafayette」。1枚目はアコースティックブルースライブ、2枚目はエレキでのブルースバンドライブとサニー・ランドレスのカントリー・ブルースを多彩な側面から楽しめるライブアルバム。やっぱりこの手のはライブアルバムが良いな。幾つかはPVでライブそのものが見られるんで、その辺から見ちゃったんだけど、上手いよなぁ…やっぱり。どうやって弾いてるんだろ?ってじっくり見ちゃうのもあるしね、指使いがちょっと珍しいと言うのか、どこを抑えてあの音なんだろ?なんて気になっちゃってさ。いわゆるR&Rパターンの7th入れてるんだけど、人差し指で入れてて、どんな弾き方だ?ってね。その他もスライドの絶妙な使い方、もちろん指使いも絡めてのフレーズで、こういうのも一般的になってきたんだろうなぁとジョニー・ウィンターのフレーズで度肝を抜かれた時代からの進化を感じた。

 ライブアルバムだからね、もちろん前半はしっとりとカントリータッチでのスタイルで、アコーディオンの音色が新鮮、それとアコースティックベースも乾いた良い感触の音色で心地良い。ブルースというかカントリーに近いかな。気楽に楽しめるサウンドでブルースの定番「Key To The Highway」なんかもさらりとやってたりする。んで、後半のエレキブルースになるとストラト片手に渋く弾きまくってくれてて当然楽しめる。超ブルースって人でもないけど当然ブルースベースのスタイルで、そこに色々と混ぜ込んでいるハイブリッド型サウンドなのかもな、なんて思った。そうだなぁ、自分的にはもうちょっと白熱ぶりが長いと好きかもな、って思いはするけど、バンドアンサンブルが楽しめるという意味ではバランスの良いショウなんだろう。しっかしスライドを上手く使う人だ。





The Allman Brothers Band - The Allman Brothers Band

The Allman Brothers Band - The Allman Brothers Band (1969)
オールマン・ブラザーズ・バンド

 やりたいこと、やらなきゃいけないことなんかが多すぎてなかなか時間が取れない…、そんなに多趣味というワケでもないけど、好奇心は旺盛なのでロック聴く以外にもしたいことはたくさんあるし、それを真面目に追いかけてるとキリがないんだが、ロックから離れた音楽ってのもやっぱり興味があって、ちょいと耳にすればなんとなく気になったりするし、会話の節々での情報も頼もしい。そんなことしてても好きだってものはやっぱり好きだな、って反応するしダメなのはやっぱりダメだ。面白いモンだと思う。

 The Allman Brothers Bandのデビューアルバムとなった「The Allman Brothers Band」、1969年リリースの作品にして、サザンロック、サザンブルースロック最初の作品となったアルバム、と言われている。聴いてみると一発で分かるように、全くのサザンロック。当人たちはブルースをちょいとエレクトリックなロックで自分たちの好きなようにプレイしたというものだろうけど、それこそが南部の若者たちの集まった結果で、しっかりとブルースを吸収しつつも南部の雰囲気、自身の持つ特性をそのままぶち込んだ何とも大らかなアルバムが仕上がった。もちろんヂュエイン・オールマンのスライド・ギターが気になる所だけど、それよりもディッキー・ベイツの方が活躍している感じだ。二人のギタリストが思う存分ブルースをプレイしているからそれはもうこの時代からしたら革新的なアルバムだったんじゃないだろうか。ジャケットだけはやっぱりアメリカなダサさはあるが。

 英国の若者たちはそのままプレイしないで自分たちのエッセンスを加えていったけど、アメリカ南部の連中はそのまま出し切っている、そのストレートな豪快さこそがサザンロック、このアルバムでも伸び伸びと大らかにプレイされているし、聴いていて嫌味のある曲やプレイはひとつもない、全くない。これぞ自分たちのブルースとばかりにそのまんま出してきてて心惹かれた連中は多かっただろうことが用意に想像できる。正にサザンロックの原点。そしてデュエイン・オールマンのプレイ…、いやはやインパクzト絶大なスライドで、それもきちんと曲にマッチしたインパクトでね、奇をてらったというものじゃないし、ひとつのステータスとして機能しているけど、しっかりサウンドに入ってる。反対にディッキー・ベイツのプレイは白人ブルースらしいプレイで実に微笑ましい。そして一番は若さゆえの熱気がヒシヒシと伝わってくる所かな。


Al Kooper / Shuggie Otis - Kooper Session

Al Kooper / Shuggie Otis - Kooper Session (1969)
Kooper Session

 ちょいと漁っているシュギー・オーティスの世界、どうやら若かりし頃にはブルースにどっぷりと浸かってたけど、父親のバンドで演奏するようになってからはかなり幅広いサウンドを吸収していったこともあってか、ブルースという枠組みだけではない音楽性の広がりを見せていった。更に言えば、その幅が広すぎたが故にブルースというところに立ち返ることもそれほどなく、どんどんと発展していったという傾向が強いみたいで、ミュージシャンの一つの過程がたまたま垣間見れたのが初期のシュギー・オーティスのブルースプレイというだけのことだ。普通はそういうのは出てこないでもうちょっと完成されてからシーンに出てくるからそういう誤解を与えないで済むんだけど、来歴が来歴だからしょうがないね。

 ってこともあるけど、その若かりし頃のブルースギターの白熱ぶりが聴いている自分なんかには結構響いてきて頼もしかったりするので、アル・クーパーとのセッションアルバム「Kooper Session」なんてのも聴いてみた。このアルバム、存在は知ってたけど、何せマイク・ブルームフィールドとの「スーパー・セッション」があって、その二番煎じ的な言われ方してて、更にそこまでの名盤ではないが…みたいな評論も多かったためか、自分は全然通っていなかったアルバムです。アル・クーパー単体で聴きたいって思うことはないからなぁ…、シュギー・オーティスってのも知らんかったし、ジャケットもダサいし、ちょいと失敗したかな。まぁ、今からでも聴けるなら良いじゃないか、ってことでシュギー・オーティスをひたすら漁りまくってる中で、重要な一枚、何と言っても15歳のシュギー・オーティスのプレイだからね。

 A面はアル・クーパーの歌中心のセッションで、マーク・ナフタリンなんかも参加しているけど、あんな感じの作風で、シュギー・オーティスはギターソロフューチャーのところで思い切り出て来るんで、その使い方はマイク・ブルームフィールドとのセッションと同じようなものだけど、なかなか聴かせてくれるギターが頼もしい。んでB面はもうブルースサイドってことで歌なしのブルースセッションのインストばかりで、最後の「Shuggie's Shuffle」が一番だろうなぁ、ペケペケのギタープレイでガツンガツンとカマしてくれます。リズムも無視した白熱のプレイなんかも出てきてさすがに若い、若すぎるってくらいにフレーズの味わいは見事なんだけど、まだこなれてきてない、というのか、セッションは凄いけど、やっぱキャリア不足っつうか、それもあってのこのアルバム、マイク・ブルームフィールドとのヤツに比べるとどうしても評価は低くなる。んでもさ、それは比較論であってだ、こういうひとつのアルバムとして聴くと、そこらへんのよりも面白いブルースギターを展開してくれてて聴き応えある一枚に仕上がっていうのは間違いない。


Shuggie Otis - Plays The Blues

Shuggie Otis - Plays The Blues
Roots 'N Blues - Shuggie's Boogie: Shuggie Otis Plays The Blues

 フラリといつもの友人が一言声がけしていく「Shuggie Otisって知ってる?」って。誰だそれ?ってくらいには知らなくって、フムフムと次なる知人の所に行って「シャギー・オーティスって、知ってる?」と訊くと、「あぁ、Johnny Otis Showのトコでギター弾いてる息子だよ」との事。さすがに蛇の道は蛇、モノの5分で様々な背景が判ってきたので、後はじっくり聴くだけだったんだが、その時間がなかなか取れずにこのお楽しみが先延ばしに。んで、まぁ、ようやく聴けたのだが、ちょいと驚いた。アメリカはやっぱり広い。まだまだこんなのがゴロゴロと転がってるんだろうなぁとつくづく実感した若者…、昔の若者、だった。

 Shuggie Otisが1969年、16歳位の頃に録音したセッションが1994年になって発掘リリースされたアルバム「Plays The Blues」。これで16歳かよ、ってくらいには天才的なプレイをカマしてくれる素晴らしきブルースメン。ハコ系のギターで弾いているからか音はややチョボい感あるんだが、フレーズは見事にホワイトブルースのそれに近い。黒人ブルース系ではないってのが何とも面白いんだけど、リアルブルースよりもエレキでのブルースに挑戦していたんだろうなぁ、んでもって親父さんの影響もあるだろうから、その辺入ってる感じで、立派なギター弾きまくり作品に仕上がってる。正に魂迸る熱気ムンムンなギタープレイがそこかしこに収録された快作。冷静に聴いてみてものこの人が誰の影響下のギターなんだろう?ってよく分からない。アルバート・キングとか辺りかなぁ…って気はするが、それでも立派に個性的。

 出自としてメジャーなのはアル・クーパーとのセッションで、そこからシーンに登場してきたもののビジネス面ではなかなか成功せず、父親の所に入って武者修行ってな感じだ。ソロアルバムもチョコチョコ出ているみたいだけど、超ブルース作品なんてのは多くはないらしい…、ま、全然聴けてないからこれから色々聴いていこうかと。楽しみだな。不定期的にブルースには取り憑かれる時期がくるので、その際には聴いていくことになるんだろう。正に好みのプレイスタイルだしユニークだしね。いやはや、こんな素敵なのを教えてくれて感謝な知人達。んでまたこれを簡単に聴ける、DLできる環境もまた素晴らしい。そういうのなかったらなかなか聴けないしね。


Johnny Winter - Nothing But the Blues

Johnny Winter - Nothing But the Blues (1977)
Nothing But the Blues

 ブルースって一言で言うけどさ、もちろん特定のパターンだけの音楽でもなくって実意様々なスタイルや形態があって、例えばシカゴスタイルからデキサス、カントリースタイルやドブロでのプレイ、アーバンブルースやモダン・ブルースなどの違いはもちろんあるし、ロックと融合してくるとそれはもっと多様になるんで、簡単にブルースとも言えないパターンまでもが出て来る。もちろん時代と共にそのアグレッシブさは変わっていくんだけど、それを実にプログレッシブに進めていたのがジョニー・ウィンターだったのかもしれない。ちょいとハードに弾きまくるブルーススタイルからR&R、ハードロックまで駒を進めつつ、黒人ブルースのルーツに立ち戻ってのブルースまでをそのキャリアの中で存分に発揮して作品を残してくれている。ホントに何でも好きでブルースやりたかった人なんだなぁ…と。

 Johnny Winterの1977年リリースの「Nothing But the Blues」。まぁ、アルバムジャケットだけでも聴いてみたいって思わせるセンスもあるが、中味としてもマディ・ウォーターズとのジョイントアルバムとも言えるし、ジェームス・コットンとのアルバムとも言える純黒人ブルースとの融合を果たした多分ジョニー・ウィンターのアルバムの中では一番接近したアルバムなんじゃないかな。だから、思い切りブルースしているアルバムで、装飾のないジョニー・ウィンターを味わえる。何せマディ・ウォーターズのバックバンドっつうかジェームス・コットンのバンドがバックで演奏してるし、ジェームス・コットンはそこかしこでハープでジョニー・ウィンターに絡んでくるし、最後の曲なんてのはマディ・ウォーターズ作曲で本人が歌ってるし、それがジョニー・ウィンターのアルバムのラスト飾ってるワケよ。どんだけ敬愛した作品なんだよってくらいに愛に溢れたアルバム。

 ジョニー・ウィンター作曲のオリジナル作品ばかりなんだけど、どっからどう切っても普通にどこかのオリジにあるブルースな作品ばかりで、誰がカバーしてもおかしくないし、誰かの作品だって言ってもおかしくないくらいにブルースってモンを知っている人のアルバム。スタイルはモダンもアーバンもシカゴもドブロもロックもあってブルースと言われるものは何でも吸収していたジョニー・ウィンターの本領発揮と言わんばかりの作品で、休む間もなく次から次へとブルースを味わせてくれる。全く驚くべきプレイヤーです。


Mike Bloomfield & Al Cooper - Fillmore East: The Lost Concert Tapes 12-13-68

Mike Bloomfield & Al Cooper - Fillmore East: The Lost Concert Tapes 12-13-68
Fillmore East: The Lost Concert Tapes 12-13-68

 アメリカでのホワイトブルースってのは人種差別も手伝ってか、さほど数多くのミュージシャンがその道を辿ったワケじゃない。ロック黎明期においてはもうバターフィールドのところくらいしかなくって、その後にジョニー・ウィンターが出て来るくらい。サザンという枠組みではオールマンがあるけど、黒人ブルースに云々ってのはあんまり出てこないしね。ジェファーソンやデッド、CSN&YやThe Bandなんてのもブルースというのと直接的につながってはこない。ジャニスはベッシー・スミスってのあるか。英国の若者は人種差別的概念がなかったから聴いて響いたのを真似てみた、なんだけどアメリカはね、そんなの聴いてたらそれこそ村八分だったろうし。でもその世界に入っていった連中は凄いよね。だから真剣にはまり込まないとどうしようもなかったんだろうな。

 Mike BloomfieldとAl CooperによるSuper Session企画は幾つかのライブを経て生み出されたモノだったが、その実験的要素を含んだライブテープは紛失したとのことで幻のライブと思われていたけど、それが発掘されたってことでリリースされたものがこの「Fillmore East: The Lost Concert Tapes 12-13-68」。何と驚くことに「It's Own My Fault」という曲では若き日の、そう、デビュー以前のジョニー・ウィンターがバリバリに弾いて歌っているという貴重さ。この時点でこんだけのプレイしていたってのも凄いし、既にギターヒーローだったマイク・ブルームフィールドを前にしてこれだけ弾きまくり歌いまくるってのも凄い。どっからどう聴いてもジョニー・ウィンターの個性が盛りだくさんなプレイスタイルは圧倒的だ。対するマイク・ブルームフィールドのプレイはこの「It's Own My Fault」という曲においてはブルームフィールドらしさからちょっと離れたプレイに徹してジョニー・ウィンターとの個性の違いを出しているのだろうか。ほとんど聴くことのないフレーズがふんだんに使われている。

 ライブは1968年12月のフィルモアイーストだから、こういうギタリスト二人がセッション的に音をぶつけ合うなんてのもそれほど試されていなかった頃だし、英国ではクリームがライブでそんなことしてたかなって頃。Led Zeppelinが生まれた頃か…、既に50年程前の話なんだから恐れ入る。こんなライブを今聴けるか?聴けないんだよなぁ、何でだろ?どこがどう違うんだろうなぁ…、って思うくらいこの時代の面白さを実感しつつ、更にブルースギターの楽しみを思い切り味わえるライブアルバム、素晴らしき発掘、ブルースロック的なの好きだったら必ず聴くべき傑作ライブ盤だ。久々に聴いてたら燃えてきたわ、やっぱり。ジョニーもマイクもスゲェ。




The Butterfield Blues Band - Live

The Butterfield Blues Band - Live
ライヴ

 純粋な黒人ブルースってのはやっぱりずっと聴いてると疲れるのと、ホワイトブルース=ブルースロック系だとそりゃもう聴きやすくてカッコ良いってのがロック好きなガキの本音で、カッコつけて黒人ブルースってのはさ、なんて言ってても本当にそれを好きで好きでってんじゃないもん。やっぱりホワイトブルースが良いんです、うん。んで、ブルースロックをやっている初期の方々達はもちろん黒人ブルースを聴いてこうなりたい、こういうの演りたいって思って演ってたワケで、その思い入れぶりは英国よりも本場アメリカの方が強かったようだ。それとナマで目の前でブルースシーンを見ていたってのも大きかったんだろうね。

 The Butterfield Blues Bandの「Live」はちょっと時代感覚的に驚く部分もあるんだけど、1970年のライブをパッケージしたライブ盤なんだな。マイク・ブルームフィールドが抜けたのが1968年頃、そのちょっと後のライブアルバムだったのか、これ。もっと後の方のライブかと思ってた。じゃ、何か、ブルームフィールドが「Super Sessions」でギターヒーローやってた時の翌年にこういうライブだったってことか。なかなかこの辺の方々は上手くいかない人生だったんだなぁ…、改めてブルースメンって感じか。ブルームフィールドがいなくなって、ビショップもいなくなってからはホーンセクションとブルースハープを中心としたブルースバンドになっていき、もっとジャズに近寄っていった作品も多くて、当時のロック熱からしたらブラスロックの部類に入っていくんじゃないか、ってくらいのものだ。それでもデヴィッド・サンボーンが在籍していたことは知られているんだろうけど、やっぱりこのライブアルバムを聴いていてもロック熱的には物足りない。物足りないのは熱気じゃなくってギター熱、というかギターヒーローが花形だったバンドなのにココではギターが地味なサイドメンになっているから気持ち的にダメな部分が多いってことだ。 

 ところがそうではなくってハープ&ブラスロックバンドのバターフィールドバンドのライブ盤として聴くと、熱気ムンムンでライブならではの迫力も十二分に感じるし、そもそも演奏はしっかりしてるし、ハープは独特の節回しもあるから単なるブラスロックとは異なる個性も出ているワケで、微妙なポジションながらも新たなプレイスタイルを実践したバンドのライブとも言えるものだ。その意味では決して他のロックバンドに劣ることなく、またスタジオ盤に比べたらやっぱりライブの面白さが出ているし、ライブアルバムのプロデューサーってどこまで意味あるのかわからんが、トッド・ラングレンだったりするという不思議。ライブアルバムってやっぱり熱気ムンムンで良いな。


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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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