Thin Lizzy - Bad Reputation

Thin Lizzy - Bad Reputation (1977)
Bad Reputation

 そういえば録画するっていう機材を持っていなかったんだ、って事に気づいて、最近は皆どうしているのだろう?って思ってね、もちろんブルーレイとかHDレコーダーとかが昔で言うビデオデッキの代わりなんだろうけど、それもなぁ…ってことで見てると幾つかのオンデマンドサービス系に行き当たる。そこにあるメニューが見たいのか、となるとそうでもないから結局どうしようもないな…と。アナログで引っ張ってきてMacなりで録画するのが一番じゃね?とか…。

 哀愁のメロディとまではいかないけど、ちょいと哀しげなメロディをハードな音に乗せて心に染み渡らせてくれるバンドと言えばやっぱりThin Lizzyが代表格かね。ってか他にそうそう思い出せなくて、メタルじゃなくてメロハーとかでもなくてロックでそういうのが良くってさ。んでThin Lizzy聴きたいな、ってことで1977年の地味なアルバム「Bad Reputation」なんてのを聴いてる。地味、って思ってたけど、全然そんなことなくって、実はこの前後の名作に劣らない相当の名盤ってことはあまり知られていないんじゃないだろうか。こういうのを名盤って出すべきだよ。それ言ったらどれもこれもになっちゃうんで、言い切れないけどさ、やっぱりねこの頃のフィル・リノットの才能は凄い。バンドのメンバーも名演してるし、色々あった時期だから故にジャケットでもメンバー3人しか写ってなかったりするけど、そういうの関係なしに名盤に仕上がっているもん。スコット・ゴーハムの一人ツインギターも気を吐いているし、もちろん普通にツインギターのもカッコ良い。そしてフィル・リノットのベースラインだってしっかりと自己主張してて、やっぱりメロディだよなぁ、このバンドは。堪らなく哀愁を感じてしまうメロディにひたすらヤラれる。別に暗いのを求めてるワケじゃないけど、染みちゃうもんな、ギターもだけど。

 初期のThin Lizzyからすると全然不思議のないメロディだし、歌声だし、曲はちょっとハード路線になってきたけど基本的な作りは変わらない、どこまでも魅了する側面のあるバンドだ。今でも愛すべきリスナーが多いのは分かるし、地元じゃ英雄扱いってのも分かる。やっぱり凄いバンドだし、アルバムだよ。





Thunder - Backstreet Symphony

Thunder - Backstreet Symphony (1990)
バックストリート・シンフォニー

 70年代王道ハードロックってのはね、そこでしか出せない味わいってのがあって、もうこれからも誰も追いつけない領域だろうし、そのままやってもウケないし、それはそのまま残しておけってくらいなモンで、今でもそこら辺しか聴かない輩は多いだろう。若くしてもその辺に出会ってしまうと、どうしてもハマってしまうのもいるらしく、異様な魔力を誇っている様相はやはりそのものが黒魔術の仕込みなのかもしれない(笑)。ハードロックってもさ、昔のと今のジャ結構違うし、単語的に合わないのもあるけど、あくまでもスタンダードなハードロックを指してのことを自分的には行っているつもり…、だから近年のハードロックバンドってのはなかなか難しい…メタルとの差別化って意味でね。

 1990年にリリースされていたThunderのファーストアルバム「Backstreet Symphony」。いや、実はThunderはまったく通らなかったんです。この頃ってもうオールドロックにどっぷり浸かってて、リアルタイムのバンドは後でも聴けるから今は70年代、みたいな聴き方してたしさ、まぁ、ハードロックってよりもメタル系なんでしょ?っていうのもあったからそのままにしてたバンド。後にどこかでThunderって知ってる?って会話もあった気がするけど、いや、聴かないって話終わったし、ちょっと今になってもったいなかったなぁって気がしてるけど、聴けたからいいか。こんなにオーソドックスなハードロックやってるとは知らなかった。英国ハードロックの典型的って言われるけど、そこまでは思わないなぁ…、ま、でも能天気なアメリカンハードロックじゃないし、ホワイトスネイク的なハードロックではあるか。かなり意外だったなぁ、もうちょっとメタルチックかと思ってたからさ。

 ブルースベースな所もあるし70年代に影響されてるのも分かるし、バンドもしっかりしてて上手いし実力もしっかりあるし、何かが間違ったんだろうか、抜けきらなかった感あるしさ。とは言ってもしっかりとした良作をリリースしてて、このアルバムもファーストアルバムにしてしっかりと自己主張した作品郡で、ちょいとベテラン的な風格をも出しながらの作品だし、さすがに英国産なだけあって後からジワジワ来るアルバムかな。この湿り気具合は好きな人には堪らないだろうし、ギターもしっかり歌ってるし肌にあるバンドですな。





Deep Purple - Now What?!

Deep Purple - Now What?! (2013)
Now What?!

 少年少女達が夢見ていたロックバンド、その夢を壊しながら今でも現役でやってます、みたいな方が良いのかなぁ…、そもそも夢見てた世代が大人になっているんだから夢じゃなくて一緒に現実に向き合ってくれよ、みたいな趣向で捉えれば素直にバンド名だけで聴けるモノかもしれないか。ロックって夢見せる世界なんじゃないのか?って夢は置いておけばそりゃそういうのも納得なんだけどね。今更何思ったって現実が付いて回るのは当たり前、そう割り切ってリスナーやってくしかないか。

 メンバーチェンジの挙句、今でも現役活動中なDeep Purple、主役のリッチーが不在になってからはともかく、創設者のジョン・ロードが他界してもビジネスは続く、故にスティーブ・モーズはともかく、ドン・エイリーを引き込んでの2013年の作品「Now What?!」なんてのを聴いてみた。もうすぐ新作「Infinite」ってのも出るらしいし、来日公演のライブ盤「To the Rising Sun - In Tokyo」ってのもあるから現在のDeep Purpleってのは色々と確認できるようだけど、まるで触れてなかったからこの「Now What?! 」で初めてモーズ時代のパープルに遭遇したことになる。

 そりゃさ、こんだけのビッグネームとメンツだからアルバムになったらよほど変な事しなきゃかなりのクォリティの作品になるのは当たり前で、この「Now What?! 」も聴いてみたら相当に作り込まれていて、見事なアルバムだったんだ、ってことに軽く驚いた。そりゃ昔のパープルみたいな曲はないけどね、こういう大人のハードロックに進化していったんだな、と捉える事が出来る方向に進んでるしさ。ただ、難しいな、って思ったのはDeep Purpleってどんなバンド?ってのが言えない。往年の方々がやっているようなちょいとハードなロック路線で、別にイアン・ギランじゃなくても良いし、現にオジーが歌った方が面白いだろ、って思えちゃうのがあったりするし、どこかの誰かを想像できちゃうような曲調ばかりで、さすがパープル、ってのが分からん。じっくり聴いてりゃ分かるのかもしれないけど、音楽的にこうしたいとか何がしたいってのは見えないなぁ…、仕事臭がしちゃうから夢も何もないし、そりゃもう子供じゃないんだから現実的に考えてくれよ、って答えなんだろう。

 書いてて寂しくなってきた(笑)。本能的にこのヘンに手を付けなかったのはそういう答えをどこかで知っていたからか、触れたくなかった事なんだろう。いつまでもロックは夢を見せて欲しい、なんて青いこと思ってるウチはダメだね。とすると新しいことに挑戦してそれを続けていってるリッチーの方が明らかに健全なロックだとも思う。レインボウの再結成だって、メンツに拘らなかったのは判ってるからなのかも。うん、変な視点でロックを見つめ直してしまった…。



AC/DC - High Voltage

AC/DC - High Voltage (1974)
High Voltage

 今年の一発目は結構悩んだ。何が良いかな~って、酉年だから鳥の名前のバンド…とか、アルバムとかジャケットが、とか色々考えて探して聴いたりしてたんだけど、どうもピンと来ない。それなりに聴けたり書けたりはするんだけど、聴いててカッコ良い!って自分が盛り上がらないんだよね。だから新年一発目にこういうので良いんかな…と思ってしまって。もっと自分的に気分を盛り上げるものが良いしな、ってのがあったからさ。んで、割と年末も忙しくてドタバタしてたからなかなか落ち着いて聴けないし、どうしたモンかと悩みながら今日を迎えているワケだが、結果的にはコイツで大正解だろう。

 AC/DCの1974年の世界デビューアルバム「High Voltage」。何て素晴らしくカッコ良いR&Rなんだと誰が聴いても思うであろうロック。偏見なしに一発目を流してみて欲しい。これぞロック、ってなばかりのギターリフにベースが、ドラムが、歌が絡み、シンプルにロックンロールが叩き込まれていく。こういうので良いんだよ、ロックってのはさ。ガツンと一発、何も考えずにカラダがリズムを取る、そしてついつい歌いながら乗っている自分がいて、それで気分良くなって今年もノリノリでイケるぜ、みたいな気分になるんだよ(笑)。そういうアホな事って必要でしょ。もちろんそんなに脳天気なだけじゃないけど、このアルバムは1974年のAC/DCの作品なのに、もうあのAC/DCなんだな。この頃からしたらかなり画期的なスカッとしたサウンドだったハズで、こんだけ洗練されててブルースでもないハードロックってのはなかなか無かったし、アメリカンらしくもなくってオージーらしい、ってのがまだ確立されてなかったから英国風味の方が強い…、でも湿っぽさはないし何か独特のジャンルを打ち出してる。そんなこと木にしてなかったとは思うけど。

 ある意味今でも全く変わっていないAC/DCの原点がココにあって、原点っても今もそのままだし、ボン・スコットの歌声もバッチリ決まってるのは当然ながら、バンドが若いよなぁ~、やっぱり。The Answerを前座にしてツアー回ったのもこれ聴いてると分かるわ。こういうスタンスが似てるもん。いやはや、渋いブルース的なアプローチもあれば脳天気なR&Rもあって、色とりどりだけど、単純に名盤。さすがAC/DC!



The Answer - Solas

The Answer - Solas (2016)
ジ・アンサー『ソーラス』【CD(歌詞対訳付き/日本語解説書封入)】

 こないだから少々Led Zeppelinばかりを聴いている日々が続いていて、もちろんライブものばかりなんだけどさ、やっぱりスゲェなぁとアレコレ聴いてるワケ。今の時代でもこんなライブやってる奴っているのか?コピーじゃなくて自分達のライブとしてやってるって意味でね、多分いないだろうし、ロックのフォーマットでこういうスタイルってのはもうあり得ないでしょ、きっと。それがまた皆が狂喜して聴くなんてあり得ないし…、幾つかの曲でああいう白熱のぶつかり合いみたいなのが聴けたり見れたりすると盛り上がるのはあるだろうけど、ライブの大半がそういうので占められてるって…ないわなぁ。んで、思い出した会話の流れ…。

 The Answerってどうしてる?って話でね、いや、確か新しいアルバム出してたような…、とそうそう、これです「Solas」。こないだ出たばかりの作品で相変わらずの70年代風ハードロックバンドやってるんじゃないかと期待して聴くんですが…、冒頭から相変わらずZeppelin的なスタイルの曲で、良くも悪くも期待通り。ただなぁ、何となくだけどフックが弱いのはいつも通りか。どこか求めてしまう部分があって大抵それを下回る所でのアルバムだったりするので、いつももうちょい期待してるのに、ってコメントになるんだが、多分実際は相当にレベルアップしているんだと思う。今回のアルバムで言えば、深みと重さ、曲の重さじゃなくてロックに対する姿勢とか愛情の重さみたいなのが出ている感じ。ただ聴いているだけの自分がそんなこと書いてても何の重みもないけど、こういうのって聴いてると何となくそのバンドの歩んできた意味合いというか苦労とかそういうのが出てくる気がするんだよね。そこが好き嫌いを超えて出て来るバンドに対するリスペクトってかさ。

 今回の「Solas」はかなり幅広く、深いところでロックしてる感触があって、曲のバリエーションが実に増えてる。アコースティックなんかも上手く使っててナチュラルなところも聞かせてくれてるし、アイルランドだっけ…、そういう寒さみたいなのもあって良い風味がする。もうThe Answerってバンドのオリジナリティの域なんだろうな、と云うのは感じるんだけど、どうしてもこのままだと70年代のあのヘンのバンドとの比較とか追いかけてる感から脱却できないようにも思える。どこかアメリカの郷愁的な所もあったりするけど、どうなんだろうな…、他のバンド知らなきゃかなり深みのあって面白いバンドって聞こえるからそれで良いのかもね。なまじっか他の古いバンド知ってるから文句ばっか言ってるけど、そうやって聴けばロックのど真ん中斬ってるバンドじゃねぇの?ってくらいの音だ。うん。多分もっともっと聴いてるとそういう見方が強くなるんだろう。





Monument - Hair of The Dog

Monument - Hair of The Dog (2016)
HAIR OF THE DOG

 ギターを始めたいんだがどこから手を付けていいか分からないから教えてくれ、ってな事を言われたのだが、はて、自分はどこから手を付けてギターを弾くようになったんだっけ?ギターを始めるって時に人それぞれ取り組み方があるんだなぁってのも改めて実感したんだけど、自分なんかは明らかにギターを弾きたい、ギターソロを弾きたい、ギターでリフを弾きたい、ロックをギターでやりたい、ってのが先で、この音楽を奏でたい、だからそのひとつであるギターを弾きたい、ってのはまず無かった。かんたんに言うとギターそのものへの興味が先で、音楽は二の次だった、ってことで…、うん、そこから違うからダメなのかもしれないが(笑)。でもさ、ギターってそういう魅力なんじゃないかなぁ…、だからどこから手を付けてなんて考えることなく、その弾きたい音をひたすら弾けるように練習したってトコでさ、コードとか後で知るみたいなトコあったし(笑)。

 こないだリリースされていた…、そう、いつの間にかリリースされてて、出たら気にしておこうと思ってたんだけどこないだ出てたのを知ったという情報の遅さ…、いいじゃないか、新作だ。Monumentの2枚目のアルバム「Hair of The Dog」。正に、モロにあの時代のIron Maidenの勢いとパワーと熱気と正しい英国の旋律とヘヴィメタルを奏でているバンド、ファースト「Renegades」を聴いた時にその衝撃はとても強かったんだけど、セカンド「Hair of The Dog」でも何ら変わること無くそのメイデンフリークぶりは健在で、本家がこういうのがもう出てこないだろうから、ここでのこの若さとパワーは貴重なサウンドで、しかもただ単にモノマネしてるわけじゃなくてきちんと自分達の世代でやるべきヘヴィメタルサウンドを出しているし、ヘヴィメタルと書いてはいるけど、今時のメタルとは一線を画していて、ロックの世界にあるメタルだ。ヘヴィメタルの世界にいるメタルは技巧的な側面が強くてロック的側面が弱いと思ってるからさ、そうじゃなくてロック的な部分が強いハードロックという方が良いか、こういう勢いが良いんだ。

 中身はね、どれもよく出来ている作品ばかりで、そりゃ明らかにモチーフとなるものがあって、それに類似するサウンドをやる以上クォリティが低かったら誰も見向きしないんだから、ハイクォリティであることは必然になるし、演奏にしてもその上手さは当然になるわけで、それを持ってしてどんだけ出せるっていう、ある種ハードルはかなり高い領域だからね、そんだけのもの持ってないと支持されないワケ。それが絶賛なんだから才能なのか努力なのか、アルバム最後まで聴かせてくれるし飽きさせない、勢いだけじゃなくてきちんと聴き込ませる深みも持っているってことだ。様々なビートと展開で、勢いを殺さず、大英帝国の誇りもきちんと織り交ぜたまま正しく展開されるこのサウンドは似たようなバンド郡の中でも抜き出ている個性だろう。このまま頑張って欲しいね。







Gary Moore - Live at Montreux 1990

Gary Moore - Live at Montreux 1990
Gary Moore: Live at Montreux 1990 [DVD] [Import]

 ライブ映像を記録として残すというのはやはりカネかかる事だったんだろうな。テレビ出演やテレビでライブ録画するからってのは一番手間もカネもかからない記録でアーティスト側としては良かったのだろう。大物バンドはそれなりに映像が残されているけど、それ意外はやはりほとんど映像なんて残されていないもんね。70年代に限らずさ。ベックとかだってまともにないワケだし、まぁ、その頃は映像で残すというのもそれほど一般的な事でもなかったようで、記録に残すなら映画にしちゃえみたいな方が強かったのだろう。残念なことだ。今となってはテレビ出演映像なんかも流れてきてるから見れるけど昔はもう全然で、動いてる姿見れるなんてのが少なかったもん。

 Gary Mooreにしても80年代のはあんまり映像がないようだ。売れてた売れてなかったって言えばそんなに売れてたワケじゃないから当然だろうけど、それはもうハードロックバンドなんて皆そんなもんだろう。ただ、映像で記録を残すというのがMTV以降は割と普通になってきていた感はあるかも。記録を残すに値するライブと踏んだのがこの「Live at Montreux 1990」。アーティスト側の意思というか主催者側という気もするけど、それはどっちでも良くって、ブルースに天候します宣言後のまとまったライブってことで話題になった。しかもアルバート・コリンズが参加していることで自分的にはちょいと興味津々だった。スタイル的には似てる部分あるからさ。見ていると案の定なんだけど、さすがにgary Mooreは自分のライブだからかギターの音がデカい。ゲストのアルバート・コリンズの音がいつものテレキャスだからってのもあるけどちょいと小さめなのが残念。しかしながら飛び出してくるフレーズはさすがのアルバート・コリンズ…と言いたいんだけどなぁ、やっぱりどこか調子がよろしくないのかイマイチ覇気がないように聞こえる。表情はいつもこんな感じなんだろうけど、自分のライブだったらもっとバリバリとカマしてくれるもん。やっぱりGary Mooreのスタイルとは合わないのかもね。

 そのGary Moore、うるさい(笑)。ブルーススタイルの曲だけど弾いてるギターソロはペンタトニック中心ってだけで乙一が多すぎて多すぎて、確かに斬新な解釈のブルーススタイルではあるが、やり過ぎだろ(笑)。そんなことを思ったりしたけど、レスポール、良い音するなぁ…。あ、これ、ピーター・グリーンにもらったオールドらしい。やっぱ違うわ。聴いてるとすぐ分かるくらいには違うから見事。これらの財産って今どうなってるんだろ?などと余計なことまで考えてしまったけど、Gary Moore弾きまくりライブの集大成としてのライブ映像ってことでお腹いっぱいになるくらいには楽しめる映像だ。



Thin Lizzy - Live & Dangerous

Thin Lizzy - Live & Dangerous
Live & Dangerous [DVD] [Import]

 バカでかい会場でライブをやれる、やり続けられるロックバンドって割と少ないんだなと言うことに気づいた。大物バンドと言えどもそこまでってのは実は多くはないみたいだし、結構数えられるレベル程度なんだな。単発ならたくさんあるのかもしれないけど、それでもそんなに多くないか。もっとも、そのレベルに到達する頃にはバンドが解散してるとか、既にないとか再結成だからとかそういうのも多いのだが。現役バンドで大きくなっていけば維持し続けていられるんだろうけど、今度はそこまでバンドが長く続かないということも多い。うん、ロックビジネスは難しいんだな。

 さて、そこかしこで色々調べているんだけど、未だに根強くロック及びライブアルバムの中ではヨーロッパではダントツの人気を誇るのがThin Lizzyの「Live & Dangerous」。う〜ん、もちろん好きだけどそこまでか?ってのはあるんでまたアルバム聞こうと思ってるけど、一方でその映像版、実際にはアルバムに収録されているものとは異なる1978年のロンドンのレインボウでのライブが収められているんだけど、正に全盛期のThin Lizzyだからライブバンドとしての最も輝かしい姿が記録されている映像になるのだろう、自分的には実に馴染み深い曲ばかりが入ってて…あれ?そんなに聴いてたっけ?ってくらいだけどThin Lizzyって結構聴いてるんだよなぁ、自分。そしてThin Lizzyってのはキャッチーなのかもしれない、だから馴染んでいるっつうのもあるんだけど、だからライブ映像見てても確かに普通に馴染んで見ててすんなり曲が入ってくる。しかもライブはかなり完成されてて盛り上がりも凄いし、なんだ、やっぱこのライブ、映像の方も凄いじゃないか、となる。

 ただね、自分が好きなライブのスタイルじゃないんだな。演奏陣営が楽器でバトルしながら白熱した緊張感の中演奏していくっていうかさ、そういうのは無いから純粋にライブのテンションが高くて完成度が高いというものなのだ。そこがだから自分的ロックライブ名盤の中に入ってこないんだろう。まぁ、異論はあるのだろうけど、粗雑でも白熱して迫力あるライブの方が好みだってだけだ。かと言ってThin Lizzyが好きじゃないワケではないし、ライブだって好きだ。あまりにも留鳥すぎる部分はあるけどね。そういうのを久々に実感した…ここの所色々なライブ映像を見たりしているとホント、バンドの本質が見えてくるから面白い。やっぱりロックはライブだ。





Heaven & Hell - Radio City Music Hall Live

Heaven & Hell - Radio City Music Hall Live
Heaven & Hell : Radio City Music Hall Live [Blu-ray] [Import]

 ライブ映像を見ててやっぱり自分の好みとかロックとかそういうのがまざまざと分かってきて面白い。ヘヴィメタルとハードロックの違いとR&Rの違いなんてのもありありと判ってくる。当たり前だけど。こないだのAC/DCってやっぱりR&Rなんだよな。言ってもハードロックであってメタルではあり得ない。一方今回のBlack Sabbath…Heaven & Hellは明らかにヘヴィメタルだ。70年代のバンドにも関わらず、だ。簡単に言えば躍動感があるかないか、なのかもしれない。それは自分の好みがそうなのか、それがメタルとロックの違いなのかってのが微妙だけど。まだHeaven&Hellってのはハードロック的な部分もあるからメタルとはちょいと異なるけど、ただ明らかにメタルの元祖バンドだってのはこういうライブ見てるとよくわかるよな。多数あるバンドと混じってみても底辺にあるノリとリズムはメタル系等のものだからやはりオリジナルだ。

 Black Sabbathのロニー・ジェイムズ・ディオ期のアルバムHeaven & Hellを中心とした再結成バンドってことでバンドなもHeaven&Hellにしてのライブ映像「Radio City Music Hall Live」。この頃のBlack Sabbathの人気でこれだけの人が集まるってモンだったのか、やはりBlack Sabbath再結成的な所で集まるのか、はたまたディオの人気なのか…、見ればそのバンドの凄さとか実力とか世界観は分かるから圧倒的なものなんだが、さすがだ。ライブ映像を見てても安定感たっぷりの余裕が溢れているステージングと演奏、そりゃ派手な演出はないけどダークでヘヴィなスタイルのバンドなんだからこれくらいオドロオドロしくて普通だ。ディオの悪魔主義がそこかしこに出ているし、アイオミやギーザーの黒い主義もしっかりと相まってバンドとして見事な統一感が出ている。しかし上手い歌だなぁ…。

 それにしてもバックのBlack Sabbath陣営からすると有名曲の「Paranoid」とかやらないライブって新鮮だったんじゃないだろうか。飽き飽きしてる部分あるだろうからやらないのは新鮮だろうけど何かを失くしたような気分にもなるのかな。それだけ違うバンドで演奏してる感も出るんだろう。しかし一貫してあの黒い世界観だけでライブ一本丸々成り立たせていくこのスタイルはやっぱり宗教的で妙な恍惚感が味わえる。躍動するような興奮は味わえないけど、これまた別の恍惚感ってトコでバンドの深さを感じるし、それこそヘヴィメタル。



Iron Maiden - En Vivo!

Iron Maiden - En Vivo!
Iron Maiden En Vivo [Blu-ray] [Import]

 辺境の地でのロック熱ってのはこんなにネットとか発展するまではさほど知ることもなくて、クイーンがアルゼンチンとかブラジルで凄い人集めてライブやったってのがビデオで出たりして知る程度で、他のバンドがそんな辺境の地に行ってライブやったなんてのはほとんど聴かなかった。ロシアでやる、とかそういうのは何となくあったけどさ。中国だって全然なかったし、いつからだろうか、南米でのロックイベントに多数のバンドが行くようになったのは…、多分ロック・イン・リオあたりに出演するようになってからなんだろうなとは思うけど。そして、その辺境の地でのメタル熱ってのがもう宗教がかっててさ、メタルに限らないんだろうけど、とにかくものすごい観客を集めてのライブになるどころか、熱気が半端無く凄くて、だから故にこのヘンでライブやったのって大抵映像化される。他では撮れない狂熱のライブだからだろうね。残したく鳴ると思うわ。

 Iron Maidenが2011年にチリでやったライブを映像化したものが「En Vivo!」。なんかのイベントなのか単独なのか調べてないけど、2時間フルライブをいい年した連中が激しくやってる。それにしてもたまに映るライブ会場の全景が半端無くデカい。もちろん会場の熱気もとんでもなく熱いし、その影響もあるのだろうが、バンドの勢いも素晴らしく熱気ムンムンで引っ張っていく、もうベテランの連中だからそんなに意気込んでどうのってんでもないだろうけど、こんだけの熱気を見たら気合入ると思うわ。何やったって会場で大合唱なんだしさ、こんだけの人数で大合唱だったらそりゃ本人たちにもしっかり聞こえるだろうし感動モノだろうなぁ…。エディは大活躍するし、いつ聴いてみても「Fear of The Dark」の大合唱は凄いし…、いやいややっぱりとんでもないライブです。

 終盤はやっぱり初期の名曲郡のオンパレードでどこまで行っちゃうんだろ?ってくらいに突っ走っていっておしまい。Iron Maidenって英国でもこれくらいのライブ会場埋まるのかな?ここまではいかないまでもそこそこ埋まるとは思うけど、やっぱりこういう会場でのライブを知ってしまうとちょっと違うんだろうな。少なくとも日本で見る限りバンドの方のパフォーマンスに変化はないような気がするからそれはプロな所だろう。うん、やっぱりカッコ良い♪



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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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