Steve Vai - The Ultra Zone

Steve Vai - The Ultra Zone (1999)
ウルトラ・ゾーン

 ロックの歴史を追いかけているとやっぱりギタリストという存在は大きくて、それこそがロックの歴史だろ、って思うくらいの比重がある、と思ってる。その代表的なギタリストと言われる存在が60年代から大きく変わっていないのはなぜ?とも思うし、それ以上の革新的な刺激的なギタープレイを魅せてくれる人が多くないということだろうか。3大ギタリストとジミヘンを凌駕するレベルのロックギタリストってことになるんだけど、冷静にどうなのかなぁ…、テクニックだけならとうにそんなの超えてる人ばかりだけどね。その違いってのは歴史、か。

 この人もキャリア30年以上になってきているから歴史になっているのだろうけど、どうにも器用すぎて方向性とか指向性というものが醜くなっていて掴みどころのないスーパーギタリストという印象があるけど、やっぱりザッパからメタルシーンという変化そのものがそういうものとして定着していてソロ作を何枚か聴いててもその多様性がいつもクローズアップされる。果たしてどういうスタイルが自分に似合うのか、と言うよりは、多彩なスタイルに挑戦することで自身の可能性を試しているという感じか。その意味ではベックと同じような方向なのだろうから、ちょいと器用すぎるってだけか。

 1999年のSteve Vaiの作品「The Ultra Zone」。歌が入ってるから聴きやすいというのはあるだろうけど、こんだけやってると歌が邪魔とも思えるフシが多くて…、ギターだけで突っ走るには音楽性の多様さが物足りなさ感を覚えるという部分が出ちゃうのかな。聴いてて不思議な世界観に囚われることしばしば。何聴いてるんだっけ?って感じ。曲ごとにカラーが変わるから追求していくには頼もしいアルバムで、ゲスト陣営もそれなりに楽しめるからさすがのプロ、と思えるアルバム。ギタープレイ云々とかはもう言うことないから、どうしても作品としてのどうなの、って聴いちゃうのかな。その意味ではいつもながらよくわからない。本能的には何度も聴くかって問われるとそうでもないし。この辺がベックとかとの違いなんだよな、と冒頭の文章になるのだな。





Black Star Riders - Heavy Fire

Black Star Riders - Heavy Fire (2017)
Heavy Fire

 やっぱ軽いの聴いてるとガツンとしたのが欲しくなる。何かエネルギッシュなロックが聴きたいな、ってことでそういえばそういうの忘れないように自分チのアマゾンリンクに貼ってあるんだよな、ってことでしっかりと思い出したのがBlack Star Riders。元Thin LizzyってかThin Lizzyのトリビュートバンドから派生していって出来上がったバンドだからその筋から外れることのないバンドの音が出されているという貴重なDNAと言えるか。こういうのも珍しいバンドだよね。そこにはスコット・ゴーハムという70年代ロックの生き証人も参加しているワケだから真実味が増す。

 こないだリリースされたばかりのBlack Star Ridersの3枚目のアルバム「Heavy Fire」。相変わらず生きの良いストレートなThin Lizzy風ハードロックが展開される所はまるで変わらず、どうしてこういう枯れた音が出て来るのか、こうなってくるとセンスなんだろうなぁ、としか思えないんだが、どの曲でも思い描くThin Lizzyの風味なんだよね。ガツンと来るところもそうだし哀愁を感じるところもあるし、ちょいと掠れた感じの曲調と言うかさ、そりゃもっとゴージャスになっている部分はあるけど、それでも今時の時代からしたら珍しいくらいのトーン、しっかりと響くサウンドに仕上げてくれてるのは嬉しい限り。こんだけの音作れるってホント、何だろ?

 スコット・ゴーハムが気合い入れてこのバンドに懸ける意気込みっての、分かるな。Thin Lizzy好きな連中が集まってきて、そのトリビュートやってきて、曲作ってみたらそのまんまの音が出てきて、しかもそこで自分のエッセンスを入れてみたらぴったりハマって…、他の連中だってそりゃ、そういう音になっちゃうんだから楽しいだろうし、それなりにリスナーもファンも付くから悪くない。しかも評論家からも多分相当に評判良いんじゃないだろうか。男気のあるハードロックだけど、しっかりとそれらしい風味を漂わせてくれるサウンド、これまでの2枚のアルバムもそうだけど、この作品も同じくだ。そういう意味ではアルバムごとに差がそれほどなくどれも高品質ってことだけど、名盤ってどれになるんだろ?ってのはあるか。こういうの聴いてるとロックってどこに行っちゃうのかなってのもちょっと思う。ま、そんな事気にする必要のないくらいにあのサウンドを楽しめる作品です。





Slayer - Show No Mercy

Slayer - Show No Mercy (1983)
Show No Mercy

 往年のスラッシュメタルバンドの初期を聴いていると日本のシーンも同じ時期に進化していたんだなぁとマジマジと実感。いずれも自分の趣味という世界からは離れるんでさほど詳しくはないけど、それでもこのシーンは正に進化している過程だったんだろうし、そういうのを目の当たりに通ってきていたってのに気づいたのはもちろん後になってからだ。ハードコアパンクとテクニカルなスラッシュメタルの台頭と融合、その攻撃性とメッセージ、更に演奏力だったりイメージだったりが加わって世間的にそのバンドをどちらの軸で出していくのか、みたいな感じか。日本はスラッシュという軸よりもパンクの世界の発展系だったし、アメリカはメタルからの流れになってた。テクニカルだったのはあるけどね。

 そんな筆頭格のSlayer、帝王と呼ばれる彼らにも最初という時期は存在していて1983年のアルバム「Show No Mercy」でシーンに登場してきた、その前のオムニバスアルバムでシーンに出てきてはいたみたいだけど、この「Show No Mercy」でフルレンスのアルバムは初登場、それでこれか、と驚くばかりの代表的スラッシュメタル…、いやスレイヤーそのもの、と言った所だ。吐き捨てるようなボーカルスタイルと悪魔主義に加えてのスラッシーなギターリフと速さ、圧倒的に攻撃的なスタイルがバンドのイメージをそのまま出してきていて、加えてテクニカルなバンドサウンドだ。もっともドラムの音だけはどうにもならんのかと言う所ではあるが、ここまで殺人的なギターサウンドってのはほぼこれまで聴かれたことはなかっただろう。それでいてテクニカルだし、そりゃ注目されるでしょ。そもそもスラッシュメタルって上手くないと出来ないからね。

 全編に渡って殺戮を醸し出すかのような攻撃的なプレイは実に疲れる。音が良くなくても疲れる。それこそがスレイヤーの狙っていた所だろう、若さに任せての勢いある作品、今から35年くらい前の話だけど、シーンでは超異端児として扱われていたけど、カルト的な人気を博していたと思う。リアルタイムで接する機会もあったけど、無理だったもん(笑)。ただ、ハマるヤツはしっかりハマってた。ギターにしてもサウンドにしてもこのパワーにしても。敏感な連中だったんかな。ヤバいんじゃね?って思ってたくらいだけどさ。今聴いててもこの攻撃性とかはやっぱり斬新だし、通じるし、やっぱり凄いのをやってたんだ、という感覚。



Anthrax - Spreading The Disease

Anthrax - Spreading The Disease (1985)
狂気のスラッシュ感染

 破壊力があるバンドとかアルバムってメタルだ、っていうのは全然無くてさ、一般的にうるさい音として認識されているのだろうけど、割とそうでもなくてガツンと来るような音の作りにはなっていないものの方が多い。それはバンドそのものがうるさいからアルバムでは音を軽くして聴きやすくしているのもあるだろうし、やっぱりロックの重さってのとメタルのうるささってのは意味合いが異なるってのも大きい。だから両方の部分で重さを持っているバンドはホントに重い音のバンドになるんだろうけど、そうそう多くない。スカッとして聴きたいから、とか車で走りまくるぞ、みたいなのにはピッタリこの軽さとスピード感が似合うのかもしれない。

 1985年にリリースされたAnthraxの出世作「Spreading The Disease」。初っ端からしてひとつのスタイルを確立した事が分かる作品で、ザクザクした質感のギターとスピード感溢れる楽曲の中に歌の上手いボーカルが宙を舞ってくれているというパターンはかなり珍しい展開だった。ある種ハードコアパンクとの融合を果たしているとも言える作品の質感は1985年という時代にはやや早かっただろうけど、きちんと売れ線まで持っていけたって所は凄い。キャッチーさがあると言うのはあるのだろうけど、快活な音のヌケ感が凄くて、ドロドロした所がないから、アメリカで聴くにはホントにスカッと聴けるバンドなんだろう。複雑さもないから聞きやすいし。

 実はこのアルバムは当時聞かされた事があって、何だかよく分からずに拒否してた(笑)。多分音が悪いと言うか、聴きにくい質感の音で、子供の耳には辛かったんだろう。今聴くと、これこそヘヴィメタルっていう曲が並んでて信者が多いのもよくわかる。スラッシュメタルとして分けなくても良かったんじゃない?ってくらいには普通にメタルな感じもあるけど、多分この頃のメタル=LAメタルって風潮だったからそうじゃない、ってのを線引したかったんだろうね。ま、分かる。今で言うところのヘヴィメタルのスタンダードな形がここにあると言えるのかもしれない。





Megadeth - Rust in Peace

Megadeth - Rust in Peace (1990)
ラスト・イン・ピース

 ロックの発展系ってのを考えてみたことモないけど、常に深化変化して発展してきた50年間だったワケで、これからだって発展していくだろう。今あるロックの世界を見渡して、今後の将来像を考えた時にこういう系統のものが発展していくんだろうな、みたいな予兆があるバンドってのもあるのかもしれない。自分的にはそういうのは全然分からないけど、多分あるハズ。それはもう常にシーンにそういうのがあったんだからさ。そんな中のひとつだったんであろうバンドのひとつが多分Megadeth。

 1990年リリースのMegadeth最高傑作と謳われている「Rust in Peace」。自分的にはメガデスって名前は当時から知ってたけど、ほぼ通ることなかったバンドなのでじっくり聴いたのはそう古い話でもない…、って今2017年?ん〜、そっか(笑)。「知的なメタル」とか「スラッシュ四天王」という肩書があったことで、そうそう簡単に音が聴ける時代じゃなかったのもあって後回し感強くて結局そのままだったからさ。今にして思うと、「スラッシュメタル」ってのは自分の解釈だと速くてドカドカしててうるさいメタル、という概念しかなくて、まさかこういう変拍子や構築美をメタルベースの音でやっている、っていうのをスラッシュメタルと呼んでいたとは思わなかった。同じ部類に入れて語るなよ、って思うけど時代的にはしょうがないんだろうな。

 さて、マーティ・フリードマン加入しての最初の「Rust in Peace」、冒頭の曲からしてかなりびっくりしたアルバムで、変拍子に複雑に構築された世界、静と動の巧みな使い方、メロディアスでインパクトのあるギターソロにリフ、こういう音に出った人は、どうメガデスを表現していいかわからなかっただろう。以降こういうバンドは雨後の筍のように出てくるワケだから、明らかにパイオニア。それでいて聴きやすさを伴う完成度の高さ、幅広く受け入れられる土壌を持ったバンドだけど、ちょっと入り口が入りにくかったのがスラッシュメタルという称号か。ドリムシなんかと同列に語られれば違った面もあったんだろうが…。

 しかし、この音、Doomを筆頭に日本のインディーズシーンで繰り広げられた音世界に端を発していたのだろうか、とも思える類似性、当然世界としちゃメガデスになるんだろうけど、何か聴いたことのあるような感覚と質感だなぁ…と思ってたんだけど、そんな風に思うのは偏屈な人間だからだろう(笑)。明らかに名盤の域にあるアルバムだけど、自分的には最後までそのテンションが持たないのは、やっぱり得意じゃない世界なのか、聞き込みが足りないのか…。





Guns'n Roses - Use Your Illusion 2

Guns'n Roses - Use Your Illusion 2 (1991)
USE YOUR ILLUSION 2

 BabymetalがGuns’n Rosesの日本公演のオープニングアクトを務めるとな…、何とも凄い事になってきたものだ。更にBbaymetalは韓国でのMetallicaのオープニングアクトまでも務めることになっているし、今はRed Hot Chilli Peppersのオープニングアクトで英国ツアーしてるし、いや〜、ホント、そんなことが出来ちゃうって、しかもオファーされて来ての仕事ってんだから驚く。日本でのGuns’n Rosesのオープニングアクトなんてねぇ…、ってそもそもガンズってさ、なんて思ってふと聴いてみようかなと。リアルタイムだったけどファーストくらいしか通ってないしさ、どうなんだろ、と。

 Guns’n Rosesの1991年作「Use Your Illusion 2」。最初に書いておくと、ここまで良い作品だとは思わなかった。かなり自分自身でそう思うことにも驚いているくらい。何だろうな、ロックなのかな、音もエッジが立ってるし、そもそもバンドの全盛期だからってのもあるのか、余裕も貫禄も実力もエネルギーも充実度も艶っぽさも何もかもを感じさせる、詰め込まれている作品で曲はともかくアルバムとしてのムダがない。作り込まれてる。アメリカの凄いのはこういうところの妥協ってないんだよな。徹底的に作り込むなら作り込む。妥協した作品ってのは売れないから出さない。それよりもやっぱりバンドの充実感なんだろうなぁ、この満たされ具合は。決して好きだという程のバンドじゃないけど、これは見事なアルバムだわ。ギターのからして好みだもん。んで歌声はもちろんアクセルのあの声が全開だからなぁ…この声は天性のものだから凄いし、それをどの曲にもきちんと情感豊かに聖域を使って歌っててパフォーマー、アーティスト的に素晴らしいもんね。

 曲はねぇ、ダレるとかあるし言われるけどこんだけ引き締まった作品ならそういうのも今は当てはまらないんじゃないかな。かなり充実した傑作だと思う。単なるハードロック的なものとはちょいと一線を画しているし、見事なまでにカッコ良い曲も散りばめられてるし、やっぱギターが良いんだな…、やっぱり騒がれてそれだけで生き残ってる人だから、そういう所はすごかったんだって改めて認識。ちょいと映画的な効果音というかMCとか入ってるのが邪魔と言えば邪魔だけど飽きさせないという部分では効果的か、その分歌が引き締まる。オチャメな遊びもたっぷり詰め込まれているし、ドライブしてるし、いや〜、驚いたなぁ、こんなに良く出来たアルバムとは…。昨今色々聴いてるし幅も広げているけど、こんだけのアルバムはなかなか聴けないわ。やっぱり凄いバンドです。



Metallica - Hardwired...To Self-Destruct

Metallica - Hardwired...To Self-Destruct (2016)
Hardwired...To Self-Destruct (3CD Deluxe)

 久しぶりにアルバム出すんだな…、そういうバンドになったのか、とどことなく懐疑的な見方もしていたメタリカの新作リリース。始めに書いておくと自分的にメタリカは全然ハマったこともないし、多分今まで凄さを実感したことってほとんどないバンドでして、即ちそれほど自分的にはメタリカへの愛着があるワケでもないし、コレクトしているワケでもないバンドです。それでももちろんメタル界の存在意義や価値、取組姿勢なんかも含めてその存在の大きさは認識しているバンドです。まぁ、アメリカだからそこまでの深さが感じられないってのが大きくて、その意味では偏見もあるけどそういうモンです(笑)。

 なので、初期作品のメタリカらしさを追求するよりも変化してからのメタリカの方が取っ付きやすかったし、今回の新作「Hardwired...To Self-Destruct」もどっちかっつうと「Load 」「Reload」の流れに近い感覚もあるので、好みはその辺で分かれるのかなと。今回の面白い所は2枚組にしながら実はレコード時代のA面B面的な聴かれ方を想定しているんだろうなぁと勝手に解釈している。そもそも2CDで80分以内なんだから全部を一枚に入れようと思えば出来たハズなのに、わざわざ入れなかったのはやっぱり気分変えてもらうためでしょ。そんな事で聴く前からきっとそうだろうなぁと思ってたから、1枚目聴いて2枚目聴く時にまた新たに期待しちゃったもんね。うん、いいよ、そういう感覚。んで、その通りに1枚目はアグレッシブなスタイルの曲が多め、2枚目はちょいとミドル的な雰囲気な曲で占められているようだ。大雑把に書けば初期と後期、みたいな感じ。まぁ、最初期ほどの速いのはないけどさ。

 驚いたのはその楽曲レベルの高さ。深みはないけど、練られまくってて音も作りまくってて、メロディは相変わらずだけど、それもメタリカ、そして恒例の軽めの音作り、歌にしてもそれほどの劣化は感じないし、パワーに関しても相変わらずのパワーだな、という感じなので、時間をかけてじっくりと作り上げたのかな、そんな雰囲気。もちろんメタリカレベルなので妥協なしで作られているのは間違いないけど、8年ぶりにリリース、の期待を超える作品に仕上がっているのは確か。ボーナスディスクでは色々なカバー曲やライブが入っていて、楽しめるようになっているけど、まぁ、そんなモンだろう。今回のは割と聴くかもなぁ…、精神的な重さを持ったバンドって減ってるから、こういう重みってちょいと欲しい時もあるし。自分でも意外に思うけど、「Hardwired...To Self-Destruct」は良いアルバムだと思う。これまでのメタリカのどのアルバムよりも良い作品と言えるかもしれない程度には良いと思ってる。うん、初期とかに影響されてないからさ(笑)。





Black Stone Cherry - Kentucky

Black Stone Cherry - Kentucky (2016)
Kentucky

 そもそもメタルっぽいのが好きで、サザンロック好きなんだけどってな会話から始まって、オールドタイムなバンドのお話ばかりになっていったんだけど、それってさ、今時だとその両方をきちんと兼ね添えたバンドって幾つもあるよ、って話。そんなんあるの?と新しいモノに疎くなっていく年代の連中はそうなのだ、知り得ないんだよ、もちろん。自分だってこんなブログやってなきゃそんなにそこまで色々と漁ってなかっただろうし、知らないままで問題なしに楽しんでいた(?)だろうし、そういう世界があるなんて事を人に聞いても何とも思わなかっただろうし…、このブログやってて面白いのはそういうのが全て好奇心へと変換されてチャレンジしていくっつうのをやっていられる事だね。

 Black Stone Cherryのこないだ出た作品「Kentucky」。どうやらレーベルを変わっての一発目ってことでそれなりに色々あったのだろう、自らの出身地である「Kentucky」をタイトルにして気分一新、新たに取り組みましたっていう意思だろうな。アルバム冒頭から気合を感じる作風で、聴き進んでいってもその気合は全然変わること無くハイレベルな楽曲と演奏が繰り広げられている。もちろん一発録音じゃないのに、この一体感はさすがだよなぁと、ライブバンドらしい一面が聞ける。正に大陸的な大らかなサザンロックのスタイルと歪んだギターの音でのゆったりとした味わいはありそうで無かった…、ホントにレイナードのもうちょいハードロック版ってトコで、時代に合ってる…ってか、今ならアリ的。それでいてもちろん70年代ハードロックへのオマージュと言うか、リスペクトは当然見え隠れしていて、そのヘンがあるからこうなっているんだろうなぁ、なんて想いを馳せることが出来る。

 バンドの資質柄なかなかメリハリの付いた曲ができにくいのかもしれないけど、Black Stone Cherryならコレ!みたいなのあるのかな、あるといいな。レイナードならアレしかないじゃない?オールマンだとあのアルバム、しかないしさ。まぁ、それだけってのも寂しいから幾つかの話題があるに越したことはないが…、そこまでまだ知らないんだよな。ただ、そこらのバンドと並べてみた時ってかなりの確立で人を惹き付けちゃうんじゃないだろうか。生でライブ見たら多分そうだろうという気がする。





Slipknot: - (Sic) Nesses Live at Download

Slipknot: - (Sic) Nesses Live at Download
Slipknot: (Sic) Nesses Live at Download [Blu-ray] [Import]

 超大会場でプレイできるバンドってのはそれなりに音量も音圧もデカくないとやっぱりパワーが足りないような気がする。観客からのパワーを受け止めて返すのもそうだけど、音楽の持つパワーそのものもそれなりのモノじゃないとやっぱり難しいんじゃない?例えばフォーク一本でそんだけの会場でやったとしてもさ、そんな熱気にはならないから単なるコンサートに大人数が来るってだけで、それもそんなには求められないだろうし、ポップスはそういうのあるけど、観客からのエネルギーを跳ね返すというよりはショウを見せるという要素の方が強いからライブ感は薄いしね。そういう所で行くとやっぱり超絶的なエネルギーとパワーを使って受け止めて凄いライブを創っていくのはロックしかないんだと。

 極端だけどSlipnkotの2009年のダウンロードフェスティバルの「(Sic) Nesses Live at Download」を見ててね、観客8万人って所らしいけど、この大観衆に対して徹底的にいつもどおりではあるけど、打って出ているワケよ、このバンド。んで、それをしっかりと観客もパワーを溢れさせてて、バンドと一体になって盛り上がっている。Slipknotってステージ上のバンドメンバーがものすごくアグレッシブなアクションしながらの演奏なので見ていてもノリやすいし熱くなりやすいし、ほぼそれ専門のメンバーが二人くらいいるので、よく出来てるライブバンドなんだよね。パフォーマンス上でもメンバー多いから魅せる部分が上手いし、それでいて音はしっかりとヘヴィなメタルサウンド、それでも実はかなりメロディアスでキャッチーな部分が多いから馴染みやすいという落とし穴もあって大観衆もいつしか耳慣れてくるというサウンド。そう見るとよく出来たバンドとパフォーマンス集団で、割と早い段階で世界を制したバンド、そして今でも継続できているというのは凄いバンドだもんな。アルバムとしては真面目に聴くことはほとんどないけど、こういうライブ見てるとやっぱり面白いなと思う。

 しかしこういう音が一般的な大衆を8万人も惹きつけるってのは時代が変わったもんだと思う。ダウンロードフェスティバルはメタル系にももちろん門戸を開いているフェスだけど、それでもロックからメタルくらいまで幅広いから皆が皆こういうのを受け入れられるとも思えないんだが、実際は皆楽しんでる。やっぱりそれだけSlipknotというバンドを面白がってるんだろうな。まぁ、自分と同じで普通に見てて面白いし飽きないから音楽だけというかライブパフォーマンスの面白さと馴染みやすい歌があり、パワーも素晴らしいってな所で楽しいのだろう。うん、映像でこれだもんな…、そりゃ生だったら面白いと言う気がする。



Stevie Salas Colorcode - Set It On Blast!!

Stevie Salas Colorcode - Set It On Blast!! (2009)
セット・イット・オン・ブラスト!!

 TMスティーブンスのチョッパーで思い出したのが今はどうしてるんだろう?とも気になったスティーヴィー・サラスって人。出てきた時たまたま何かで知ってか店で聴いたかで、こういうのって面白いなぁ…って思ったのもついこの間という気がするが、その後が色々なトラブルもあったようであまりシーンに出てきていない印象もあったし、よく分からなかったけど、面白い面々とセッションしたアルバムが幾つか出ていた。今回は2009年にリリースされたカラーコード名義のスタジオアルバム、もちろんベースはTMスティーブンスで強烈なファンキーハードロック炸裂中。

 「Set It On Blast!!」は冒頭からバキバキのベースで脅しをかけてから始まるゴキゲンにドライブしまくったお得意のファンキーナンバー、グイグイと惹き付けていくドライブ感はさすがだ。やっぱりこういうのはロックを感じるし、勢いもあるし実に伝わりやすいグルーブで頼もしい。こんだけファンキーでハードロックしてるのもそうそうないだろうし、今となっては随分珍しい部類になるパワフルな作品。改めてロック的なのが好きなんだなぁとも痛感したね。少々単調になってしまうのはジャンルの特性柄仕方がないんだろうけど、アメリカンロックそのものもそんな感じだから良しとして…、ここではやっぱりTMスティーブンスとのテクニック披露の絡みが楽しめるトコが聞き所。今作はかなりフューチャーされているようだしね。

 面白いのはゲスト陣営で、毎回色々と話題を振りまいてくれるけど、今回はマットー・ソーラム参加ってのがちょいと話題的な所か。ガンズ脱退後のドラマーだけどそういう絡みあったんだね。バーナード・バトラーやスティーブ・フェローンも含めて割と交流広い人ってのはスタジオ歴が長いからだろう。もっともそういうのを意識しなくても普通に楽しめるアルバムに仕上がっているんでグイグイとゴキゲンに楽しんでおきたい作品。





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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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