Genesis - A Trick of the Tail

Genesis - A Trick of the Tail (1976)
A Trick of the Tail

 ハードなロックが好きでギターサウンドが好きな自分的にはプログレバンドと言えども聞く回数の多いバンドは圧倒的にクリムゾン、フロイドで、その次にEL&P、グンと減ってイエスとジェネシスになるのだけど、それでももちろん結構聴いたりチャレンジしたりはしていて年数を重ねてもいるからそれなりには聴いてるんだろうと。でも、好む、までは至らずにまたちょっと聴いてみようかなという感じで何度か聴いている。そのウチ好きになる日が来るかもしれないっていうのもあるけど、やっぱり知っておかないとなぁってのもあるか。何となく傾向は判ってるけど深く入れないしさ、ちょこちょこ耳にして掌握してこうと。

 1976年リリースのジェネシスのピーガブ脱退後、そしてフィル・コリンズ最初のフロントボーカルバンドとなった時期のアルバム「A Trick of the Tail」だ。昔初めて聴いた時、違和感なく聴けちゃって、こっちのジェネシスの方が良いじゃないか、って思ったくらいだ。ピーガブのジェネシス程のヘンさが無かったから素直にファンタジックなプログレが聴けたってのが良かったんだと。フィル・コリンズってのも意識してなかったから、これがそうだったのか、って後から思ったくらいで、まずアルバム的にいいな〜ってのが最初の印象。ただ、ちょっと線が細くて軽やかにすら聴けてしまったのがロック的じゃなくて気になったのかな、ジェネシスは軽い音だな、っていう。英国のこの手のバンドとして聴くととても良くできてて繊細な音もきちんと大切に鳴らされてて、もちろんアレンジも音使いも素晴らしいし、B級バンドにはない確実な才能が聞こえてくるのは確かなので、その耳で聴くと極上の作品とも言える。こういうのを作りたくて皆苦労してるんだよ、ってくらいのお手本的名盤。

 今聴き直しててもプログレ的プログレとも言えず、もっと英国に密着した音と言うか、やはりそのヘンは12弦ギターの音色なんかも手伝うんだけど、キラキラしてるからかな、変拍子ちっくな訳でもないし、音楽の構成としては物語の展開があるから曲調が変わったりするのは当然のようにあったり、コーラスにしても鍵盤にしてもそういう雰囲気を出していく事でその音が必要みたいになってるし、フィル・コリンズの歌はクセもなくそのまま楽曲の歌を表現しているだけなので害はないしね。ただ、どうしてもあの顔と頭が浮かんでしまうから自分としては常にマイナスイメージが付きまとうのが苦しい…(笑)。そういうの抜きにすると素直に好きな音、です。もっと聴き込んでもいいんじゃない?ってくらいには思うけど、何故かやはりマイナスイメージのせいかあまり積極的には聴かないのだな…。



Peter Gabriel - Peter Gabriel 3

Peter Gabriel - Peter Gabriel 3 (1980)
Peter Gabriel 3 (Remastered)

 ロックのアルバムには芸術性の高い作品やエネルギーをそのまま封じ込めた作品、音楽として作り込んだ結果というものなど様々なベクトルを向いたものがあるが、そういうのをカテゴライズしたものがカテゴリという概念、そういう意味で行くと芸術性の高いものがポスト・パンクやニューウェイブ、前衛的なサウンドとも言えるのだろうが、この手の作品は実に難しい。普通にロックだぜ、って言って聴けるモンじゃないからそれなりに「ヘン」な感性を理解できるセンスが必要だ。本能的にそういうのが好き、キライっていう事でその感性は出て来るから敢えて近寄らないでもいられるんだけど、近寄ってみるとそのセンスに入れるか入れないかってのがマザマザと分かる。

 自分的にはこのピーガブのセンスってのはともかく、声が苦手だ、アルバムは名作傑作の誉れ高い1980年の代表作「Peter Gabriel 3」。ゲートリバーブを導入したドラムサウンドから始まることで斬新な作品、こういう実験的な取り組みやシンバルを一切使わないという制約の中で作り上げた冒険意欲、こういうのもロックというか芸術性の高い創造作品の成せる業とも言える。聴いている側はその違和感に惹き付けられてその芸術性の奥深さに入り込んでいく、そういう聴き方が出来る人はそうなっていくのだろう。正しくアーティスティックな作品として名高いアルバムで、聴いてみればそりゃもう、なるほどなとなる作品で、普通に聴いていられる作品ではない、少なくとも自分には全てが違和感という作品。そこで声の好き嫌いが思い切り出て来るんだけど、それを無視してもポストパンク的なニューウェイブ的なアルバムサウンド…、PILみたいなモンでね、それはもう音作りとかアプローチが、ってことだけど、どんだけロバート・フリップがギター弾いててもケイト・ブッシュがコーラスしててもこのヘンな違和感は残る。それで何度も聴くってのもあるのだが…。

 深い。とにかく深い。面白いのは、こういう実験的なことをして今の時代にまで通じる音作りを成し遂げているという野望、そういう作品が出来た、っていう事がロックだ。単に前衛的な実験音楽をやっているんじゃなくて、それがきちんとポップスの作品として成り立ち、一般化しているというセンス、先取りのセンスだ。そこにはロックアーティストというよりも芸術肌の職人たちが多数絡んでいるというあたり、実験音楽ってのは単に実験だけじゃしょうがないからね。この時点でスティックを既に操っているトニー・レヴィンなんかもそういうセンスだったのだろう。そううのを総評しながらアルバムを聴いてみてやっぱり、この人の作品は好きじゃないわ、って思う自分なのだが(笑)。







Jethro Tull - Nothing Is Easy: Live At The Isle Of Wight 1970

Jethro Tull - Nothing Is Easy: Live At The Isle Of Wight 1970
Nothing Is Easy: Live At The Isle Of Wight 1970 (CD + DVD)

 一般的にプログレバンドと捉えられているバンドでもライブを見るともちろん普通のバンドじゃないか、って思い直す時があって、それは単にプログレバンドって仰々しい楽器をいっぱい並べて音を出してるんじゃないのか、みたいなのもあるから普通のバンド編成であんな仰々しいのが出来るはずがないとかね、そういう思い込みもあってさ、だからライブ映像とか見ちゃうと、案外普通のバンドでちょっとスカされたりする。まぁ、間違った思い込みしてる自分がおかしいのだが。

 Jethro Tullもワイト島フェスティバルで素晴らしいパフォーマンスを見せたバンドの一つだ。イベントを無茶苦茶にしたのもこの人達かもしれない(笑)。どっからどう見てもただの乞食野郎の集団にしか見えないのが、実はとてつもなく演奏が上手くてライブでもしっかりと存在感を魅せつけるイアン・アンダーソンが主役ってのはどうみても分かりすぎる。そしてバックの面々のロックバンドらしい演奏、マーティン・ベレってやっぱりブルースギタリストだよなぁ、とかさ、英国ではこの頃絶大な人気を誇っていたバンドでもあると言われている。日本じゃなかなかわかりづらいJethro Tullの本質。こういうライブ映像見るとフルートがヘンなだけで普通にロックバンドなのでやっぱりビジュアルで損してる?いやいや…。

 このJethr Tullの「Nothing Is Easy: Live At The Isle Of Wight 1970」もCDとDVDで出てて、バンドの真髄をきっちりと魅せつけてくれるのでかなり楽しめた。スタジオ盤聴いてるだけより、ライブ映像見てるとなんかへにな凄さを感じられる。しかし、なんで歌いながらフルート吹けるんだ?同時に、だよ?この人やっぱかなり変態で凄い人、音楽的才能に溢れすぎている人、そういうのが分かるからもっともっとJethro Tullってバンドをじっくりと見聞きする必要がある。こりゃ人気あったハズだわ…、と改めて思い知った。






The Moody Blues - Live at the Isle of Wight 1970

The Moody Blues - Live at the Isle of Wight 1970
Live at the Isle of Wight 1970

 古いロックに行き着いてしまうなぁ…、結局戻ってくるのは70年代のロックあたり…、先日そんな会話をしていたのだが、凄くコアな意味でロックってさ、ある一時期のものだったし、同じ人でも同じくある一時期だけひたすらロックだっていう時期があって、結局ロックは幻想の産物でしかなかったのかもしれない、なんて。それでもその幻想に取り憑かれていて、その夢を見たい、聴きたいが故に漁る、そして発見してはハマる、今でもそりゃロックなのあるし、それはその時だけかもしれないけど、確実にロックだ、って思える時がある…、人によりけりだろうけど。じゃ、ロックって何なんだ?多分幻想(笑)。

 1970年のワイト島フェスティバルは幻想が崩れ去ったフェスティバルとして知られているだろうか、60年代のLove&Peaceを引き摺りつつも同時に時代が終わった事を象徴していたフェスだ。しかしプレイヤー達がここから始まったバンドもあれば終わった人もいる。単なる仕事、たくさん人が集まるイベントって意味で良かったのかもしれない。ふとThe Moody Bluesがでていたな、なんて思い出して見てるとDVD「Live at the Isle of Wight Festival」までリリースしてて、もちろん音源も「Live at the Isle of Wight 1970」としてリリースされてるんだが、そもそもこの全盛期のライブ盤ってのがムーディーズの場合はないからどんなんだろ?って興味が出るよね。そこまで好きなバンドってワケじゃないけど、初期のアルバム郡は結構聴いたからさ。

 まぁ、映像見てて思うけど、ロックスターじゃないし、英国のムサい若者って感じで繊細さが分かるな、というような風貌…、んで演奏聴いてると、全然プログレッシブロックの雄というようなバンドの音じゃない…って言うと語弊を招くけど、普通に英国らしいバンド、牧歌的な側面はそこまで牧歌的でもなく、メロトロンの洪水もそこまでじゃない、ギターと歌が引っ張っているような面が強いバンドで、何となく自分の中の幻想が崩れ去ったかも(笑)。いや、もっと仰々しくてプログレッシブなライブかと思ってて、それって何?って言われても困るけど、自分はやっぱりルックスも含めてロックが好きなんだなと思っただけ。音を聴いてる分にはそりゃもう心地良いよ、完全なスタジオ盤とは違ってライヴだからそこがやっぱり完璧さがなくて、上手い演奏なんだけどミックスの問題かもな。やっぱりこの手のバンドはライブってんじゃないのかも。

 しかしこういうのが見れたり聴けたりするのは今の時代ならではだろうし、今更幻想が崩れるったってたかが知れてる話だからね、やっぱり良いバンドだし、嫌いになるワケでもないし、こういうモンなんだな、と。

Live at the Isle of Wight Festival [Blu-ray] [Import]


Van Der Graaf - The Quiet Zone / The Pleasure Dome

Van Der Graaf - The Quiet Zone / The Pleasure Dome (1977)
ザ・クワイエット・ゾーン/ザ・プレジャー・ドーム+3

 あまり引き摺られないようにしているんだけど、バイオリンの入ったロックがなぜか続いている…、それだけたくさんあったってことだろうし、やっぱり音色の特性からしてエキセントリックなサウンドが出てくるから刺激的なんだろうね。ロックにも合う音だし、それでいてもちろんクラシカルな楽器だから正統派だし、うん、そんなことで亜流な自分からすると面白い楽器でもあり、本来の楽器という尊敬もあるのかな、本来のってヘンだけど…。

 そんなバイオリンを見事にパンクなまでに昇華させた人、ってワケじゃないけどデヴィッド・グレアム参加のVan der Graaf名義での8枚目の作品「The Quiet Zone / The Pleasure Dome」。ガラリとバンドメンバーを一新しての作品で、タイトル通りに静と動なワケだが、どっちかっつうと動の方が強烈で、ピーター・ハミルの攻撃的なスタイルが見え隠れ…そこにバイオリンのヒステリックな音が狂気のように刺さり、冷淡なリズム隊の間を泳いでいる…、その真骨頂は次作ライブアルバム「Vital-live
」で炸裂するのだが、これまでのバンドのキャリアを好んでいた人達は唖然と見守っていたに違いない、果たしてどこまで行ってしまうのか、なんて…。自分的にはこの変化がかなり好きだったんで、今思っても多分バイオリンの狂乱ぶりが好きだったんだろうなぁと。元々ハミルの歌は冷酷ですらあったから、それは好き嫌いあるだろうけど、こうして冷の部分を増長してしまうかのようなバイオリンの音色が重なるとグッとそっちに持っていかれるってのが面白い。

 今聴いてもかなり刺激的なアルバムだし、他にはない作品、彼ら自身もここでしか出てきていない音だし、もうちょっと表立った評価があっても良かろうと言う気もするけど、大抵はこの作品って粗末に扱われることが多い気がする。初心者には薦めないけどさ、ある程度VdGG聴いた人ならここまで辿り着いても楽しめるだろうし、「Vital-live」聴いて驚愕した人はこっちの原点も再確認ってありだろうし…、もっともそんなの皆やってることだろうが。根底にあるハミルのスタイルは変化ないどころか深化しているから、より響きやすいスタイルで発しているだけとも言えるのか、ホントに奥深い作品で何度も何度も聴いていく作品な気がしてます。





Keith Emerson Band feat Marc Bonilla - Keith Emerson Band feat Marc Bonilla

Keith Emerson Band feat Marc Bonilla - Keith Emerson Band feat Marc Bonilla (2008)
キース・エマーソン・バンド・フィーチャリング・マーク・ボニーラ(初回限定盤)(DVD付)

 寝ぼけ眼でTwitter見てると最初から目に飛び込んできたKeith Emersonの訃報、ん?って見てるとどうも自殺らしいとのお話で、幾つだっけ?って見れば71歳…、何か色々あったんだろうなぁ…なんて妄想しながらアレコレと情報収集。自分的には特に入れ込んでたことがある人ではないので、思い入れという面ではさほどないけれど、とは言えロック界では神とさえ崇められる人だからね、やっぱりそうか…と。自殺ってのがちょっと残念感を出してしまうのだけど、それでもひとつの時代が終わってきつつあることは間違いないよな、などと…。

 Keith Emersonと言えばEL&Pでしかないのだが、その反動からか80年代以降からの活動はどうもしっくり来ないものが多かったようで、本人も結局EL&Pに始終してしまった部分もあったのだろうかとは言え、多分自分が最初にKeith Emersonという名を意識したのは「幻魔大戦」のサントラかも。ロックにハマるとか以前の子供の頃のお話だけどさ。そもそも鍵盤奏者でクラシック上がりの人なんだから音楽的な面では世界レベルであることも当たり前で、何でも出来ただろうに、ロック意識が強かったためかなかなか目立たなかった…と見えるのは自分があまり興味なかったからなのかな。

 2008年にリリースされたMarc Bonillaとのアルバム「Keith Emerson Band feat Marc Bonilla」はKeith Emerson名義ではあるけど、実質はMarc Bonilla主導の中からKeith Emersonの過去の栄光をもう一度的な意味合いのアルバムになったようだ。この辺の人間関係はよくわかんないけど、出てきた音を聴いていると正に全盛期のEL&Pに加えて新たなるMarc Bonillaというギタリスト兼ボーカリストの血が入ったアルバムに仕上がっててどちらもしっかりと目立つ作品になってる。EL&Pよりも全然聴きやすいのは自分の好みがこっちにあるってことだろうか(笑)。ソロ名義などあまり手を出さないというオールドファンでも多分冒頭からピアノやムーグ、パイプオルガンでのエマーソンぶりにはちょっと期待できるかも、って思えるくらいには惹き付けられる。

 曲や歌がどうの、ってのは慣れてくると当然ながらEL&Pの発展形だってことに気づくし、相変わらず実験精神旺盛なエマーソンのプレイは若手であろうとも惹き付けられる魔力がある。これ以降同等のパートナーシップを組んでの良き相棒として君臨しているし、4月の来日公演も当然一緒にやってくるハズだったのが…。

R.I.P Keith Emerson






Renaissance - Camera Camera

Renaissance - Camera Camera (1981)
カメラ・カメラ (紙ジャケット仕様)

 iPhoneで本読んでるとどれくらいまで読み進めてるのかってのをまるで意識しないんだよね。紙の本だとこの辺まで読んでるからあと半分くらいか、とかもうすぐ終わるからそろそろクライマックスかな、とか何となくそういうのあるんだけど、iPhoneだとそれがないから突然の展開で終わるなんてパターンだと予測しないで終わっちゃって、何となくドラマ感が損なわれる。テレビや映画でもあと何分で終わるのにこの展開どうなるんだ?とか思ったりするじゃない?それがないからね、まぁ、良いのか悪いのか分からないけど、そういうモンなんだな、電子本ってのはと言う話。

 ポップ化への変化と言えばRenaissanceの1981年の作品「Camera Camera」なんてのはもうその筆頭格でクラシックプログレファンの失望を買った最たるものだろう。70年後期あたりの作品からどうも軽くなってきたぞ、ポップ化してきたぞってのはあったけど、ここまでポップ化したのを出してくるとは、って反応だったんじゃないかな。当時はそんなに情報もなかったから一旦解散というかメンバーが脱退しまくったとかそういうのもあまり分かんなかっただろうし、いきなりアルバムでこれじゃしょうがないわな。この前ってほぼ解散しててアニー・ハスラムとマイケル・ダンフォードが何かやろうって話で、そこにキャンプが合流して、じゃ、Renaissanceでやるかってことでメンバー補充して出したアルバムだから元々Renaissanceで作るというものじゃなかったわけだな、だからこんなポップになってるのはあるだろう。カネ稼ぎたかっただろうし、別に良かったとは思うけどね、今は。

 まず、音が軽い。80年代の始まりだからこういう音なのだろうけど、元々持っていた荘厳さはほぼ見当たらずテクノロジーの音になっている。アニーの歌はもちろんいつもどおりだけどゆったりと伸びやかに歌うという曲調ではないのが多いからかちょっとせせこましくなってるかな。んでもね、楽曲はやっぱり往年の強者揃いのアレンジというか構成と言うか作りこみと言うか、一筋縄ではいかない作り込みにはなってるからポップ的だから、というって敬遠するには少々勿体無いかも。ある意味プログレッシブ…、ポップ化しつつもプログレ的なアプローチでそれを実現しているという感じか。それこそ筆頭格エイジアに通じるものはある。今となっては案外それらしい音なのかもなぁ、と思う部分はあるね。アニーのソロに近いけどちょいとアプローチがテクニカルってなトコで、こういうポップスがあるか?てぇとそうそうないのも事実で、Kate Bushほどかっ飛んでないし…、ニッチだけど唯一無二な音かも。









Curved Air - Airborne

Curved Air - Airborne (1976)
Airborne

 こないだ何気なくテレビをつけてたらメタルのPVが流れてて何だこりゃ?って思ってしばらくしたら伊藤政則氏が出てきて、番組名知らないけどこの番組まだやってたのか、それに今でもまだこういうのを普通に流してるのか、と軽く驚いた。情報入手には良いんだろうけど、ちらっと聴いてて、こんなん今更誰が聴くんだ?ってくらいのが流れててね、やっぱ終わってるよなぁ、とか勝手に考えてたけど、それでも刺激を受ける人は受けるんだろうか。毎週見てますって人もいるだろうし、それはPVそのものじゃなくて伊藤政則氏のお話を聴きたいって事だろうね。う〜ん、テレビって何なんだろ?って気になってしまった(笑)。

 1976年、我らがアイドル、ソーニャ・クリスティーナ姫を従えたCurved Airの苦肉の作品「Airborne」。前作「Midnight Wire」から路線がおかしくなり、今作「Airborne」では最早ちょっとバイオリンの入った女流ポップスバンドみたいな感じまで軽くなってきて素晴らしい力作に仕上がっている。この辺ってさ、ベースにトニー・リーブス、ドラムはスチュワート・コープランドってことでほかもBrand X陣営だったりと割と強者揃いでしてね、もちろんバイオリンはダリル・ウェイだし、このちょっと後に出てくることになるエイジアなんかと同じような事をここでやってたんだよね。メンツは強力で、テクニカル面も打ち出してるけどしっかりポップ市場に受け入れられる楽曲作り、みたいなさ。ソーニャの歌はもう、そりゃ全身舐め回されるかのような声だしさ、男性陣全員メロメロだろうし、そこでスチュワート・コープランドが持ってったってのはやっぱり納得できん、って話とか…(笑)。

 ルネッサンスもどんどんポップ化してったけどCurved Airの方が品が良いしセンスの寄りポップ寄りかな。昔の音を求めるとちょいと悩ましいけど明らかにこれはこれで突然出てきていたら注目されるべきバンドとアルバムだったんじゃないかな。Kate Bushの一歩手前とも言えるか、そんな感触が漂う意外と秀作力作な「Airborne」。裏ジャケの微笑ましさが何とも…。






Barclay James Harvest - Live

Barclay James Harvest - Live (1974)
Live

 プログレ聴くのって、結構精神的にゆったりとした時間が持てないとダメなんだよね。忙しい中で聴いても全然ハマり切れないから面白くないし、ロック的な所で感動するってんでもないから、昔よく聴いてて知ってるのはまだ良いけど、そうでもなくって聴いてたのはやっぱり時間的ゆとりがないと無理。それも1日2日のゆとりじゃなくてさ、のんびりとした時間がある時ね。ま、そういう時はそうそうないから結局プログレ自体から離れていってしまっているのはある。聴けば聴いたで好きなんで、じっくり聴きたくなるのはあるけど。

 Barclay James Harvestが1974年にリリースしたライブアルバム「Live」。随分昔に聴いて凄く感動したんだよ、これ。正にプログレの叙情性を表現しているライブアルバム、みたいなトコが好きで。まぁ、メロトロンの洪水にヤラれてただけって話もあるけど、それだけじゃなくてギターがしっかりと泣いてて要所要所にハマってくるのだ。ギターの音も中音域ブーストされてる個性的な音だから聴き応えあってね、もちろnフレーズの美しさもあるし泣きメロの素晴らしさが圧倒的なんだが…、このバンドってそういうのヤラせるとホント上手くてさ、ツボに入るんですよ。ゆったりとした中で聴いて涙する、みたいな。それで良いのかロック少年、って思うくらいに日本人はツボにハマると思う。バンドメンバー4人だけの演奏でこんだけプログレッシブになるのかというのもちょいと驚いたけどね。

 もちろんそれだけじゃなくて普通に…ふつうじゃないけどロックしてる、プログレしてる、ってのもあるしムーグだエレピだと表情豊かに迫り来るサウンドの洪水、そこにギターも追随してくるしもちろんバンドも来るんだけど、全然激しいロックプレイってんじゃないところが面白い。音楽家がひたすら音楽しているという印象が強いんだよね。それでもここで演奏されてるのはBJHのベスト選曲みたいなものだからやっぱりそこかしこで「おぉ〜!」と唸ってしまうのもあるし、何とも懐かしいな〜ってのとやっぱりスゲぇライブ盤だったな〜と納得する部分と両方あって嬉しい。テクニカルじゃないんだけどハートがロックってのかな、魂入ったギターが好きなんだろうなぁ…、演歌調と言えばそれまでだが(笑)。




Moody Blues - Days of Future Passed

Moody Blues - Days of Future Passed (1967)
Days of Future Passed (Reis)

 ついこないだ正月だったと思ったんだが、早くも1月は終わり新たな月を迎えるあたりになる…、一日一日ってもっと生産的に効率的に生きられないものだろうか?なんて考えることもしばしば。ゆっくりとすることができれば良いんだけどなかなかそういう生活になっていかなくて…、ちょっと前はもっとゆったりとした時間の流れの中で生きていたんだけど、何か損してるような気がするよな、色々と。ヒマな時間が欲しいんじゃなくてゆったりとした時間軸があると良いってお話。

 1967年Moody Bluesのセカンドだけど実質ファーストアルバムと良く言われる「Days of Future Passed」。その所以はもちろんクラシカルな音楽とロック的エッセンスの融合ってことでこの路線を走っていくことになった最初のアルバムって意味だ。ジミー・ペイジをして真のプログレッシブ・ロックと言わせたバンドだしね、聴くまではどんだけテクニカルで変拍子でプログレッシブなんだろ?なんて想像してたんだけど、音を聴くとこれがまたそんなのとは全然違った、一日の流れをそのまま音楽で表現しましたというコンセプト通りの雰囲気のある音楽が詰め込まれている。オーケストラがこれだけ入ってて…、入ってるっつうか普通にクラシック聴いてるのと大差ないくらいに入ってるわけで、そこにロック的な電気楽器が入ったりしてるからさ、不思議な感触で、しかもそれが違和感なくしっかりと融合を果たしてて、オーケストラを交えてやりましたってだけじゃなくて、それ用にきちんと作り上げられている音楽作品という位置付けで、だからこそ明らかにクラシック愛好家への間口も広げているし、それはジャケットのデザインにも出ているよね。昔のクラシックってこういう上部にタイトルなんかが入ってる形態だったし。

 そして真のプログレッシブ・ロックと言わせたるところ、正にポップサウンドとクラシック…オーケストラの融合による傑作となった、それ自体が見事な革新的な作品になったという部分が大きいのだろう。なるほど、今聴いてもこんだけクラシックと融合しているのもそうそう無いわ。もっとロックに寄ってたりするしね。これは明らかにクラシックに寄ったところでのポップス、ロック、という辺りで、その中でも「サテンの夜」っつうのが出てきて、そりゃ凄いわ。バンドメンバーの技量とか曲のセンスなんてのは多分まだ全然出てきてなくて、まずは音楽への集中というところに価値を見出していたんじゃないかな。普通に聴いてると全然面白くない音楽だもん(笑)。ロック的にはつまんないよ、多分。クラシック聴いてるみたいだし。ところがそういうのもやっぱり凄さとか価値とかあってさ、音楽自体は凄いなって。好き嫌いと素晴らしさは別なんです。それでも聴いておくべき一枚だろうね。




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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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