My Dying Bride - Angel & The Dark River

My Dying Bride - Angel & The Dark River (1995)
Angel & The Dark River (Dig)

 何処に住んでても、と言うか自分があちこちに住んでる中ではどこへ行っても割と上空を戦闘機が通過したりする地域が多い。普通はそういうの無いのかな。一般的な航空機が飛ぶってのはあるのかもしれないが、どうもそういうのが上空を飛ぶ音を聞くことが多くて、基地の近くと言うか、基地って割とあちこちにあるからどこでも結局巻き込まれるんじゃないか、なんて思う。うるさいって思うほど回数多く飛ばないからそこまで気にならないけど、窓開けてる時とか夜中とかいきなりだから気になる時もあるか。難しいよねぇ、平和なら不要なんだろうけど平和って言葉は平和にさせてるから平和なだけであって、実際は平和じゃないからこそこういう事態にもなっているワケで…。

 My Dying Brideの1995年3枚目のアルバム「Angel & The Dark River」。前作からゴシックメタル的な教祖とも崇められていた中での3枚目の本作、冒頭から恐ろしいまでの暴虐さの中で鳴り響きピアノの美しさが際立った傑作、いきなりの12分超えの大作でリスナーをどん底に落とし込んだ曲とも言える。この暗さは本人たちの性格によるものだろうか、それとも売るための作風だけ?それでも仕事でこういうのってだけってのは難しいだろうからやっぱり嗜好性があるんだろうな。バンド名からしてそういう嗜好性だったワケだし、ある意味狙っていた方向に向かっているのだろう。バイオリンによる美しさで絶望の淵から救い上げてるという手法も使っているし、人が心を救われるという楽器の音色をよく研究しているのだろうか、うまい具合に使い分けでくるから聞くべきところを見いだせるってもんだ。

 しかし暗い…、けど、面白いと言うか引き込まれる魅力を放っているトコが怖い。体に馴染みやすいってのかな、生理的にイヤな音とかリズムじゃないんだよね。音を伸ばすのだって心地良いところまで伸ばしてから次のフレーズに入ったりしてて自然な感じ。狙って出来るもんじゃないから多分感性だろうけど、それが自然なんだろう。これだけでバンドが成り上がっていったんだから凄いよなぁ…、この頃こういう音世界ってのは他に無かっただろうし、取扱いに困ったバンドだっただろうと思うけど、リスナー的にはとっついただろう。見事な暗さ。


Tarja - From Spirits & Ghosts

Tarja - From Spirits & Ghosts (2017)
From Spirits & Ghosts

 実力のある、歌の巧い女性ボーカリストさんって大抵皆しばらくバンド活動した後に休息に入って、復活してくる時にはポップシンガーになっている事が多い、というか割と見かける。バンドという枠組みから外れてせっかく歌えるんだったら、そもそも自分がメタルしか歌わないぜって決めてないなら色々なタイプの歌、自分がチャレンジ出来るなら歌ってみたいという欲望の方が大きいんじゃないかな。しかもそれなりに優秀なプロデューサー達とも出会ってるからその人の能力を活かした楽曲も用意されるだろうし。そんだけ伸びしろ大きく持ってる方が良いんだろうね。

 Within Temptationのシャロンの対極にあるとも言えるTarjaも2017年に新作「From Spirits & Ghosts」をリリースしていて、結構攻撃的なジャケットだったからこれは面白いかも、と思って聴いてみると完全なクラシックシンガーの作品でバンドの音なんざ皆無、歪んだ音なんてないどころか普通のロックバンドフォームの音は一切なく、ストリングスとかティンパニーとかそういうクラシックオーケストラの音色ばかりでこれはまた大胆ないわゆるソプラノ歌手の歌もの作品をリリースしている。はて、それをこのジャケットで…ってなるほど、とちょっと紐解いてみたらクリスマスシーズンに向けたアルバムで、ヨーローッパらしく、ダークサイドなクリスマスでゴシカルな雰囲気でのクリスマスアルバムだったらしい。それをこの季節の良い今の時期に聴いているんだからそりゃ違和感あるわな。ただ、こんだけ繊細な作品はそうそう作れないだろう。ターヤも様々なアプローチを試みているが、元々がクラシック畑なのだから、逆に言えばこの手のはお手の物なのかもしれない。しかしいつもながら独特の歌唱と歌声の活かし方を知っている人で、どの曲も素晴らしく、聴いているとうっとりしてしまう声色を聞かせてくれる。

 こんだけマルチに歌いこなせるボーカリストってそうそう居ないんじゃないか?デス声やらないくらいで、他はもう何でも歌えるだろうし、その幅も広いしホントの歌い手なんだろう。ちょこっとYouTube覗いていても割と色々なセッションもやってたりカバーを歌ってたりもするのでその幅の広さはいくつも実感できる。教会でアカペラでRammstein歌ってるのとかびっくりしたもん。今回のアルバムでは勿論クリスマスソングも歌ってるしさ、見事な歌手です。




My Indigo - My Indigo

My Indigo - My Indigo (2017)
My Indigo

 先日iPadをようやく入手したのだが、しばらくしてみてやっぱりiPadでやることがないってことを再認識した(笑)。本を読む、くらいでしか使わないのだが、肝心のその本がデジタルでない場合も多いから結局見れなくて、じゃ他にどうするかってえぇとそりゃあればiPadで見れるってのはあるし、画面が大きいってのはやっぱりいいな、とは思うよね。ただ、指でいじっていくガジェットだから大きいと動かす範囲も大きくなって疲れる。それもどうなんだろ、ってのはiPhoneで親指レベルでいじってるからこの大きさ故の作業効率の悪さが気になるのかもしれん。それでも世の中では売れているし、Apple信者でもある自分的にはだからどうってものでもなく、使っていくのだろう…か?どこかで役立つかな。

 Within Temptationのフロントシンガーにして紅一点のシャロン・アン・オデルがバンド用に書き溜めていた曲だろうと思われるのだが、バンド活動がちょいと暗唱に乗り上げているからなのか、ソロプロジェクトであるMy Indigoでアルバム「My Indigo」をリリースしている。昨年シングルで聴いた時は特にそういうもんかって思ったけどしっかりアルバムまで制作しちゃってる辺り、Within Temptationの方はどうすんだろ?ダンナの方が頑張れば良いんだろうが…。ま、こういう形でちょいと違う取り組みで魅力を発揮するのは良い試みだし、作品を聴く限りでは実に見事に成功している事は一発で分かる。Within Temptationで鳴っている歪んだ音やメタルへのアプローチは一切排除されてて、純粋にシャロンの歌声をクローズアップした普通のポップスの枠内に収めている。それであの歌声なのだからそりゃ良作になるでしょ。ただ、こうして聴くとシャロンの個性でもあると思っていたクラシックの声楽のような歌声はメタルシーンだからこそ映えたワケで、こういう形で歌われてしまうと単に歌の上手い歌手、になっている程度だ。曲によってはケイト・ブッシュを彷彿させるものもあるんでもちろん普通のボーカルじゃないけどね。ただ、バンドでやってるのよりもとんがり感はない。もっとも歳のせいかもしれないけど。

 作品の出来映えは褒め称える事しか出来ないし、どこにもケチ付けられるモノじゃないし、多分こういうプロジェクトで自身の再発見を出来たのも良かったと思う。が、残念ながら自分的にはこれを何度も聴く、ってことは…ないなぁ…、多分。引っかからないんだもん。好みのお話なんだけどね。




After Forever - Decipher

After Forever - Decipher (2001)
Decipher : The Album & The Sessions (Special Edition)

 メタルの世界ってものすごく裾野が広がっていて、自分なんかは知ってるのが極少数しかなく、それも何度も何度も聴けるってのは大して多くない…どころかバンドも限られているんだけど、チャレンジはいくつもしてて軽く聴いているというレベルなら割と数多いんだが、どうしてもアルバムまとめて一枚を全部聴くってなるとなかなかパワーが必要で、飽きないで聴ける事がそれほど多くない。どうしても途中で飽きてきて放棄しちゃうんだよね。じっくりそれだけを聴いているというのもほぼないし。ただ、ここのブログのお陰でそれも聴くようにはなったし、探すようにもなったが。

 After Foreverの2001年の2枚目のアルバム「Decipher」。今やNightwishのヴォーカルとなっているフロール・ヤンセン、この頃からしたら夢のような話だろうな。どう聴いてもNightwishのフォロワーバンド、ボーカルだったワケだしさ。明らかにオペラティックな歌唱方法でのボーカルスタイル、しかも相当のソプラノ領域で歌っているアルバムは当時絶賛されたらしい。オーケストラも含めてのゴシック的なスタイルによるアルバム、更に演奏陣営のパワフルなスタイルも十分にリスナーに刺激的なバンドとして受け入れられたようだ。曲の展開や複雑さも手伝って唯一無二のバンドの地位を確立していくきっかけとなったアルバム。

 メロディが弱いと言うか、幅が狭いと言うか、そのヘンはあるのだろうが、かと言ってそこを強調してしまうと同時代のNightwishやWithin Temptationなんかとの差が無くなっちゃうし難しいトコロだったんだろうか。この頃は皆ゴシックメタル郡として自分も結構追いかけてたんだけど、そういうブームも去ってバンドの音として聴いてみればどこもゴシック調でもないし、普通にパワフルなメタルバンドで、オペラな歌を武器とした作品というだけだ。あの頃のゴシックって何だったんだ?って思う。


Paradise Lost - Medusa

Paradise Lost - Medusa (2017)
Medusa

 最近iPhoneでやる事が結構限られてきた。実際は色々な事できるし可能性を追求したらそりゃPCと同じこと以上に出来るんだから限られてきて使い方なんてのは自分の勝手な話なのだが、そういう使い方してないし、じっくりやるものはMacでやっちゃうからiPhoneの小さな画面でやろうとは思わない。入力系もそうだしグラフィックもそう、結局Macでやった方がラクだしね。さて、そうするとiPhoneってのは手軽な情報入手ツールでしかなくて、そこでクリエイティブな事なないから、じゃ、何か?映像だってMacで見るしなぁ…、音はそこらでも聴くけど、それくらいか。ゲームやりゃいいのか(笑)。やらないし…。

 英国の重鎮ゴシックバンドから発展したサウンドで30年も人気を博しているParadise Lost、またも新作「Medusa」をリリースしていたので、特に凄く好きってワケでもないけど、嫌いじゃないししっかりポリシー持ってやってるし、英国的だからなんとなく聴いてしまう。ゴシックメタルっても既にそこからは逸脱していてもっと深く絶望的な世界へと進んでいるから、ま、ゴシックって言えばゴシックだけどもっと未来の無い感じ。それを探求しているかのような作品がここの所続いているので、原点回帰とも言われているけど、そもそもそういう方向性だったからしっかりと地に足つけて自分たち風なサウンドを追求しているのだろう。全く絶望的な歌い方=グロウル=デス声でひたすらに曲の重さを更に重くしてて、ギターリフの方が歌よりは軽めでは?なんて思えるくらいには重い歌。

 面白いよね、こういう音でもしっかりと荘厳な雰囲気、威厳を保ったスタイルのサウンドが出て来るんだからさすが英国のバンドだ。決してチープな音には流れていかないし、重鎮と呼ばれるだけの威光を保った作品になっている。決してポップで聞きやすくもないし、ヘヴィメタルと呼ぶには激しく乗れるモンでもない。ただただひたすらに吐き捨てるかのように絶望に向かって突き進んでいく作品、よくもまぁこういうスタイルでバンドが納得して進んで行くものだとすら思う。本人達、明るくはないよな、きっと。んで、それを聴いて悪くない、なんて行ってる自分もそうなんだが…。




Nightwish - Vehicle Of Spirit

Nightwish - Vehicle Of Spirit
Vehicle Of Spirit (2CD+2BLU-RAY)

 アルバムをリリースしてツアーをする、そしてそのツアーの中からライブアルバムを映像と音でリリースする、近年はそういう流れが当たり前になっている。そもそもアルバムのセールス枚数が圧倒的に下がってしまっているから、ドサ回りで稼ぐのとやはり映像は音ほどに手軽に出回らない…でもYouTubeで見れてしまうという功罪もあるので、やっぱり売れ行きはよろしくないのだろう。とするとドサ回りでの稼ぎとグッズの売れ行きがそのバンドの命運を決めてしまうこととなる。だから出来るだけカネを落とせるのならば落としてあげて長く続けて素晴らしい感動を自分達に与えてほしいものだと願うばかり。そうじゃなきゃ面白いの出てこないでしょ。

 世界最高峰のバンドと思っているNightwishのライブアルバム+映像集「Vehicle Of Spirit」がリリースされた。このツアーでは日本にも来ているから割と思い入れ深い曲が並んでいるし、ライブそのものも日本公演を思い起こさせるし、ファン的にはありがたい贈り物。ロンドンのウェンブレーとフィンランドのライブが丸ごと2本入ってて、たっぷりと楽しめる内容になっていて、やや曲順やチョイスされている曲も違うんで、幅広く楽しめるし、ボーナス映像では更に色々と楽しませてくれるので、不満が出る人もそうそういないだろう。パフォーマンスは折り紙付きに超プロフェッショナルの迫力と演奏、曲はもちろんアルバム以上に躍動感溢れる音像で聴かせてくれるし、ライブの楽しみも散々味わえる。どこからどう見て聴いても完璧。スキの無いプロの仕事はいつだって満足するもので、この楽曲にフロールのあの歌声、それにバンドの演奏とついつい何度も見入ってしまっていた作品。

 ロンドンとフィンランド、どっちが良い?って訊かれてもさ、どっちも完璧なんだもん。ライブの出来映えは会場がどうあれほとんど変わらないんだろうな、きっと・だから日本のライブでも同じようなクォリティだったと思う。音響とかの違いはあるんだろうけど、バンドのパフォーマンスは常にあのまま、即ちこの映像でも見れるままでしょ。ターヤ時代の曲もアネッテの頃の曲も全てフロールの歌声で統一され、その何れもがオリジナルの歌声よりも進化したバンドに相応しく成長しているから、今やその元時代のを聴いても物足りなく感じるほどだ。あのターヤ時代の歌声をそう思わせるってのはなかなかあり得ない事だし、それでもそう感じちゃうんだからやっぱり世界最高峰。






Xandria - Theater of Dimensions

Xandria - Theater of Dimensions (2017)
キサンドリア『シアター・オブ・ディメンションズ』【CD(日本語解説書封入/歌詞対訳付き)】

 いつしか新作がリリースされててわ〜おっ!ってなることはよくある話で、アマゾンのリコメンドでアレコレ見たりしてるんだけど、どうにもアレ、偏ってて当然ながら自分が気にしてるもの全てのリコメンドなんてしてくれないから似て非なる部分は抜けてたりしてさ、知ってたらもうちょっと早めに聴いたのに、ってなことにもなる。別に聴くのが遅れたからどうってもんでもないから気にすることもないんだけどね。昔はやっぱり速く聴きたいっってのあったけど、そこまでじゃないバンドだからかな、そんなに焦らなくはなったか。

 Xandriaの2017年作7枚目のアルバムになる「Theater of Dimensions」。もうさ、メンバーも歌い手も変わっていってるから昔のバンドのサウンドの面影なんてのは感じられることなく、いつしか完全にシンフォニックなメタルの世界に突入していったことからその発展系へと進化しているようだ。Nightwish化したかと思ったら今度はクワイヤなんかも用いてるからEpica化していってるし、Xandria的な個性感ってのはどこに見い出せば良いんだろうなぁ…ってのが本音。多少なりともドイツ的民族音楽が入ってるとかなのだろうか、それにしてはちょいと弱いし。うん、楽曲そのものやプレイ、歌唱力や表現力なんてのはもうかなり洗練されたトップクラスのバンドの域にあって、十二分にメジャー感も漂ってる作品で、世界に出して恥じることのない出来映えだから、そこはもうプロなんだけど、それが故に個性的な所がちょいとわかりにくくって、って話。

 そもそもこの世界の音ってのは似ているものばかりで、そこの細かい所での差別化なワケだし、それが分かりやすければ良いけど、そうでもないってのはね。でも、多分その筋の人が聴けば分かる違いってのがあるのだろう。自分的には割と前からアルバム出るごとに聴いてるけど、いつも個性が不足してるって感じてて、それでもシーンにいてアルバム出すんだから個性があるのだろう。いつものことながら、それでも自分的にはサラリと流れてしまうアルバムが増えたってことになっちゃうのかね。しかし、この歌ってるお姉ちゃんの歌唱力、ハンパないテクニック…。





Lacuna Coil - In a Reverie

Lacuna Coil - In a Reverie (1999)
In a Reverie

 ほとんど自分のブログの過去記事って見たことないんだけど、先日調べ物してる時に見ることが合って、ずいぶん古い記事だったんだけど、長々と背景から曲の骨格とか思い入れとか色々書いてあって、知ってるからだろうけどよく書いてるなぁと感心した。それが普通の姿だろうし、知らないのとか聞きかじったのなんて書いててもそんなに思い位入れたっぷりに書けないだろ、ってのも分かる。近年の自分のを見ると、そこまで思い入れ持って書いてあるのは実に少ない…、そんだけロックへの思い入れから心離れているのだろうか…と。そりゃまいつまでも同じ思い出聴いてるワケじゃないけどさ。

 1999年にリリースされたイタリアの当時はゴシックメタルバンドと言われたLacuna Coilのファーストフルレンスアルバム「In a Reverie」。前に聴いてた時は初期作品ってイマイチ面白味ないかな〜って聴いてたんだけど、ここの所のイタリアの流れもあるし聴いてみるかってことで引っ張り出してきたけど、いやいや…、驚くばかりのハイレベルなスタイルの確立にちょいとびっくり。こりゃ世界レベルになったハズだわ。もっとイモくさい印象あったんだけど…、しっかりと男女ボーカルも最初から確立されてるのとメロディもきちんと英米向けな方向に仕上がってるし、バンドの音だってそれ向け…だけでもなく、きちんと先端のスパイスも入れてあるからか古臭くならないような感じでの楽曲。今の新作っても通じちゃうんじゃないか、ってくらいのレベル感はあるもんな。若さだけの勢いじゃなくて作り込まれてる作品で、良くも悪くも今と変わらないバンド。イタリアらしさはまるで見当たらないというのが良い方向に進んで、世界レベルできちんと勝負しているってのは凄いな。

 この後しばらくはこの手の音がちやほやされていたけど、結局淘汰されてった中で、Lacina Coilってのはちょいと違う方向性へと走ってって、上手く生き延びている。しかも一般向けな路線でもしっかりと足場を作っているんだからその幅の広さは見事、やはり男女ボーカルの面白さと特にクリスティーナ嬢の歌に魅了される部分が多いか。ファーストアルバムという所で言えば、メジャーブレイクするほどのキャッチーなラインがまだここでは登場してきていないから、その手前にある部分が若さとも見えるが、今になってしまえばそのラインを超えるのは大して遠くない将来だったな、というのも分かってしまうくらいのものだ。今から初期アルバム郡にハマるのもアレだが、悪くないなぁ、これ。いいよ。



Epica - Holographic Principle

Epica - Holographic Principle (2016)
エピカ『ザ・ホログラフィック・プリンシプル』【完全生産限定盤CD+ボーナスCD+インストゥルメンタルCD(日本盤限定ボーナストラック収録/歌詞対訳付き/日本語解説書封入)】

 これだけ多種多様なサウンドがひしめき合っている音楽、ロックの世界で自分達の個性を打ち出すってのはそうそう簡単なことじゃないだろうけど、それでもしっかりとそれぞれのバンドが新作を出したりしているんだから、それはやはり個性的なんだろう。目立つほどのものじゃなくても確かに個性的だよな、みたいな所があればウリになるしね。あまり考えすぎるとファンから嫌われちゃうからその辺も上手くやって…ってのがあるから難しを増しているかも。でも、新ためてシーンを見ているとやっぱり個性的なのが残っているし、過度期は色々あっても結局はふるい落とされていくもんな。

 Epicaの新作「Holographic Principle」。このバンドも自分的にはどこがどういう個性で、ってのをきちんと消化できないまま毎回聴いているバンドのひとつなんだけど、今回の「Holographic Principle」はもう明らかに個性を感じる一枚で、なるほどね、こういう世界なんだよな、と納得した。いや、その間のライブアルバムとかでも凄い世界観だなぁってのとかあったけどさ、それはライブというイベントだからだろって思ってたのもあって、そこに行き着くとは思ってなかったんだよな。ところが、このゴージャスで混声コーラス怒涛の世界とかオーケストラ的なものとの融合が当然な世界っつうかね、そこまで派手にやるんかい、ってくらいに突っ込んできた。シモーネ嬢のあっや細めな歌声を際立たせるのもあるし、そもそもシンフォニックならとことんまでシンフォニックで突き進め的なのもあるんだろうけど、とにかくゴージャスで豪華な作風。芯はシンフォニックメタルだし、デス声もあるし昔のゴシックメタル的なモンだけどね、もっと曲に合わせてバンドの音が曲を躍動させているっつうのか、固定化された概念なしに曲と共に変化進化するスタイルで進行していくからものすごくハイレベルなサウンドになってる。そこにこのゴージャスなコーラス…クワイヤだ。

 一体どういう時にこういう音楽を流すのが適当なのか、今回はスピーディなのも多くて結構色々なシーンで聴いていられるアルバムになっている。Epicaってのはどんなバンド?って言われたらこのアルバムかライブ盤をオススメするかな。何か一瞬頭の中真っ白になるくらいにはインパクトのあるバンドとしてインプットされるんじゃないだろうか。





Delain - Moonbathers

Delain - Moonbathers (2016)
Moonbathers

 そういえば以前、ギターをどうやって始めたのかみたいな話をしていて、ああだこうだとあったけど、今はどうなんだろ?って話になったら話している人の子供さんなんかはいきなり今時のメタルとかからやりたがるって。そりゃさ、自分が聴いてるものが当面やりたいモノなんだからそれをコピーするってのが発想としては当たり前なんだけど、そんなハイテクなものにいきなり挑戦しちゃうよりももっと先にやっとくことあるんじゃね?って思うんだけど、そっから入るんだよ、と。そういう偏見がある時点で自分がダメだな、って思うよな、やっぱり。超える山が高いってことを知らないで超えちゃえばいいんだもんね。でもさぁ、それだとロック魂芽生えないんじゃね?と言っておく…、全然そんなもん要らないんだとは思うが…orz

 こちらも今年リリースされたばかりのDelainの新作「Moonbathers」。何だろな、ゴシックメタル流れでWithin Temptationがいて、その創設者のギタリストが病気でバンド辞めて、本家は弟たちが継続させてるし、メロディラインもセンスも独自性も高くてオランダが誇るバンドのひとつになっているんで安泰だけど、カラダを治した兄ちゃんははてどうするか、ってことで自分のバンドをもう一度作ってやってみますか、ってことで始めたバンドがDelain、10年前くらいのお話。その時にバンドやろうか、って思ったのは当時10代だったシャーロット姫の歌声に出会ったからと言うことで、ひたむきにやってきました。んで5枚目のオリジナルアルバムが「Moonbathers」なんだけど、当たり前だけどアルバムごとに成長していて、基本路線は同じながらも歌との相性みたいなのがどんどん良くなってきているっつうか、そういう感じではあった。ただなぁ、やっぱりシャーロット姫の歌はこの手の音にはちょいと合わないのかもなぁ、なんて逆説的なことを思っていたりする。合う合わないってのは客観的すぎるし、実際アルバムも毎回手の込んだ作られ方しているんだし、悪いはずないんだけど、どうやったってWithin Temptationのシャロンにはなれないだろうしさ、音楽的には似ているままなのは当たり前だし…、今回はちょいとシンフォニックに振ってきているからまた個性を出せれば良いけど…。

 と、アルバムを聴く度に何で自分はこのバンドの作品を聴いてるんだろ?って思うんだな。あと一歩、っていう応援があるから聴きたくなるんだろうか?そんなに優しくないんだが(笑)、何だかんだと毎回聴いててまだまだだなぁと思うのが常なDelain、でもね、今作はかなり良いアルバムです。厳しいんじゃない?って書いてるけどアルバムとしてはかなり完成度高いしバランスも良いし、頭の上のたんこぶが無きゃ、ダントツで着いていきますってくらいの音が出来てるもん。恒例のアリッサのデスボイスでのゲスト参加が冒頭から場を支配しちゃってるのが迫力ありすぎたけど。果たしてバンドとしてはどういう路線を描いているんだろう?やっぱりキャッチーでメロディのあるシンフォニックメタル路線?WTとズラしたりしないんかな。



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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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