Marcus Miller - Silver Rain

Marcus Miller - Silver Rain (2005)
Silver Rain

 どんなに優れたプレイヤーでもやはり曲を作るとか音楽的方向性に自信や才能がないとなかなか何年も稼いでいくってのは難しいように見えてしまうのだが、結果的に今でも名前が残っている人ってのはやっぱり才能ある人達しかないだろうし、そんな歴史を紐解くってのも面白いのだろう。そうじゃないとCD出して売るってこと自体が難しくなってくるし、皆飽きてくるし、それはもうどの世界でも同じお話。

 Marcus Millerの2005年の作品「Silver Rain」。この人の名前は随分前から知ってたし、マイルスのところで弾いてた人ってイメージもしっかりあるんだけどソロ作品となると途端に聴く気がなくなってて全然通らず仕舞いでもあった。プレイしている姿を見るのは好きだし、ベースプレイヤーとしての存在感も見事なんだけどアルバムになるとなぁ、どうしてもちょいと違うだろって感があってね…、それは普通にベースプレイヤーとしてベースがバキバキと鳴ってるだけのアルバムなんてことはないからさ、やっぱりベースは弾きまくりだけどしっかりサックスも歌もギターも入ったりする、妙にアダルトなサウンドに仕上がったりする作品ばかりで、それはそれで面白いのだろうけど、どうなんだろ?ってなトコあってさ。

 んでこのアルバム、ゲストがクラプトンだったりしてそれなりに話題にもなったみたい。ん〜、このギターはそうか、そうだな、クラプトンなんだな…、随分と弾きやすそうな曲調に仕上げている感じで、クラプトンの味わいってのをそんなに感じることもなく、やっぱりいつものマーカス・ミラー節が中心だから話題作りと思った方が良いかもね。しかし、こういうのまで普通にやっちゃうんだからフュージョン界ってのもなかなか大変だな…、明らかにアダルトなAORの世界だもん。ベースプレイはバキバキなのになぁ、音楽的に好みではないってところが残念。それでもこの人、自分でテナーサックスとか吹いてるし、天才肌なんだよな。



Stanley Clarke - Stanley Clarke

Stanley Clarke - Stanley Clarke (1974)
Stanley Clarke

 70年代に出てきたジャズ・フュージョン系の世界だとベースって楽器が一気にクローズアップされてバンドの主役になることを証明してしまったとも言える。その中ではスタンリー・クラークやマーカス・ミラー、ジャコパスというような時代を切り開いたベーシスト達がいて、そのどれもがロック側への接近を果たしている。またロック側からもベックを筆頭にこのあたりの連中とのセッションを果たしたクロスオーヴァーな世界を生み出している。リアルで体感してたら相当ワクワクするような出来事だったんだろうなぁ…と思いつつも後追いになるとその辺の空気感も読み取れずに好き嫌いで音楽を選んでるからなかなか気づかずにいてしまうのもあってもったいなかったなぁ…、

 Stanley Clarkeのソロ名義二作目にあたる「Stanley Clarke」は1974年にリリースされている。冒頭からあのベースだけでなくてドラムも何もガツンとカマしてくれていて、明らかにロックに振ってるアルバムというのは分かるだろう。チック・コリアの呪縛から解き放たれて、ヤン・ハマーとトニー・ウィリアムスというパワフルな布陣と共に自身のベースもブリブリと弾きまくるというアルバムで、ビル・コナーズのギターもなるほどそう来たかという感じで明らかにロックセッションの様相を示している。この後ジェフ・ベックが接近してきたのもよく分かるアルバムで、このままロックの世界にいても良かったんじゃないか?ってくらい。本人もだから故なのかベックとの邂逅を果たしてからあのニューバーバリアンズに参加してしまったワケで、ライフスタイルはロックなんだろうな。

 若かりし時代の産物というのもあるし、歌も歌ってたりするから決してフュージョンという枠組みじゃ括れないし、かと行ってポップでもないから正にこの頃、新しいクロスオーヴァーな波が来ていたという代表的な作品かもしれない。音楽を楽しむには、熱い演奏を楽しむにはジャズもロックもない、というのはこういう形で証明されていった。一方ロックが子供だましというだけではなくしっかりと音楽的な面でのスタイルもあることがこうして認識されていったのもあるか。それにしてもトニー・ウィリアムスのドラムの心地良い事…、ヤン・ハマーは昔は好きじゃなかったけど、ミニムーグの音色はやっぱり独特で個性的だし、プレイスタイルもかなり個性派だからなるほどなぁ…と判ってきた部分はあるね。

Victor Wooten - A Show of Hands

Victor Wooten - A Show of Hands (1996)
Show of Hands

 ベーシストが本領を発揮するのはあくまでも楽曲の中のフレーズのひとつでしかない、という側面とプレイヤーとしてのテクニック披露会というのもあるのだろう。それぞれの活躍するフィールドによってその凄さの伝わり方は違うけど、ひたすらリズムが素晴らしいという人もいれば指さばきが凄いって人もいる。後はも好みだからね。それでもベース一本で名を挙げていくってのはなかなか難しいお話で、ジャズやフュージョンの世界でもそんなには多くないし、ロックの世界だってそうだ。ところがそれらを含めても全ベーシストから一目置かれる存在って人もいる。ジャコパスなんかもその一人だろうけど、こんかい取り上げるヴィクター・ウッテンって人も超絶な方。

 アルバムよりはYouTubeでのベースプレイをアレコレ見てもらう方が早いんだけど、1996年からソロ名義でのアルバムを幾つかコンスタントにリリースしていて、それぞれ作風が異なるんだけど、このファーストソロアルバム「A Show of Hands」はベース一本と歌声程度で作られていて、そりゃ飽きるだろ、って思いつつもヴィクター・ウッテンにそれはあり得ない。とにかく多彩なテクニックと音色を持つ超絶超人ベーシストなワケで、リズムもメロディもハーモニーも同時に奏でつつ、更にはスラップを駆使しての正体不明なプレイを繰り広げてくれる圧倒的変態。ベース聴いてるだけでこんだけ楽しめるって世界があったのかと思うばかりの作品なのでロック野郎も味わってほしい、この超絶さ。

 そんなテクニックとユニークさを持ちつつももちろんメロディのセンスや歌心的なトコロも豊富に持ち合わせていて、ベースでそういうのやれるんだ、ってくらいにハーモニックスとタッピングを組み合わせてのメロディ展開、その時でもベース音はしっかりと鳴らしているから何本ものベースが同時に鳴っててどうやってるんだ?ってなるくらいに豊富な音色が聞こえる。一人ミュージックマシーンみたいになってて情感豊かにベース特有の味わいのある柔らかな音で本当に多彩なフレーズを紡ぎ出してくれている作品。楽器演る人だったらもう圧巻、なんじゃないかな。素晴らしき作品。









Jaco Pastorius & Word of Mouth - Truth, Liberty & Soul

Jaco Pastorius & Word of Mouth - Truth, Liberty & Soul
ライヴ・イン・ニューヨーク~コンプリート1982 NPR ジャズ・アライヴ! レコーディング [輸入CD][日本語帯・解説書付]

 やっぱジャコだろ、ってアレコレ見ててさ、ライブアルバム「Truth, Liberty & Soul」がこないだ発掘リリースされているんで、そいつを聴きながらなんだが、とにかく冒頭からもうぶっ飛びモノで、こいつでスゲェって思わない人って相当のセンス無しなんじゃないかって思うくらいにはぶっ飛ぶ。別にこのライブに限った事じゃないんだろうけど、それでもホントに白熱しててぶっ飛びライブ。この世界ってこの1982年頃ってのがピークだったんだろうなぁ…、自分的にはこの辺興味を持ってなかった世界だったから意識しなくてひたすらロックを漁ってたけど、それでもこういうのはテレビでもよくやってたし何となく耳に入ってきてはいたからやっぱりブームだったんだろう。もっとしっかりとハマってたらロック行ってなかったかもしれんな。そのほうが幸せだったか??

 Jaco Pastorius & Word of Mouthというビッグバンドを従えての1982年ニューヨークでのライブをそのまんま記録した2枚組で、もうね、ホント言うことなしの全盛期で、しかもバンドの一員じゃなくて自分の名前を前に出した自分のバンドだからどんだけビッグバンドだって言っても圧倒的にジャコ・パストリアスが全面に出てベースをブイブイ弾いてるワケよ。これでもかっつうくらいのワザはベースという楽器を最大限に発揮したリズム、メロディー、音色、そしてプレイスタイルの方もあらゆるパターンを披露しているという恐るべしパフォーマンス。もちろんバンドのメンバーも超一流だからすべてのアドリブやプレイにはもちろん追随していくし、それどころか煽ってたりもするし、自身のソロパートになれば圧倒的パフォーマンスを繰り広げているという素晴らしきライブアルバム。こんなのもっと早くリリースしておくべきでしょ、ってくらい。

 ジャコ・パストリアスってのはロックの世界の人に近い。フュージョンの人ではないし、かと言ってジャズだけでもないし、あらゆるジャンルから好かれるスーパースター、というかベーシストというミュージシャンで、こういう人もこれからなかなか出てこないんだろうな。こんだけ弾いてて疲れないのか?どんだけ指が動き続けるんだ?ってのが不思議になるくらいの白熱したプレイが軒並み続く。最後の最後ではもう趣味の世界に至るようなジャムセッション、そういえば1985年のニューヨークではこの曲にジミー・ペイジが参加してのセッションなんてのもあったな、と思い出してそっちも聴いてるところ。いやはや、やっぱり1982年のこっちのライブの方がもちろん圧倒的なプレイ。まずはぶっ飛んでくれ、絶対に後悔することはないライブ盤。





Nathan East - Reverence

Nathan East - Reverence (2017)
Reverence

 大人のサウンドってのが昔からある。どこかのバンドの人がソロアルバムなんてのを出すと大抵それは大人のサウンドをしたアルバムに仕上がってて面白味に欠けるものが多かった、という誤った認識をしている自分(笑)。何でだろうね、バンドが持つ熱気や一体感みたいなのを感じる事なくリラックスした音楽に向き合った作品になったからだろうか、毒やトゲみたいなのが無くなって聴かせるサウンドになってるのが多いからだろう。どんなソロイストでもそうなるのは面白いものだ、やっぱりバンドっていう母体はパワーの塊なんだな、なんて思ってたし。

 Nathan Eastのセカンドソロアルバム「Reverence」、2017年リリース。クラプトン絡みの活動でかなり知られた存在になったテクニカルなベーシスト、その昔はフィリップ・ベイリーとフィル・コリンズの「Easy Lover」の隠れた作曲者の一員でもあったというキャリア人、セッションベーシストとしてだけでなく、持ちうる音楽的才能をアチコチで発揮している人なワケで、いやはや驚くばかりの面々とのセッションがあったりする。そんなネイザン・イーストのソロアルバムで、ゲスト陣営も自分的にはあまり知ることのない人達が多いけど、有名な方々を迎えた作品の模様で、まぁ、こういう音だろうなという想像はあったけど、そのままにオシャレなサウンドが出てきた。簡単に書いちゃえば、モダンでオシャレんなBGM風サウンドの主旋律がネイザン・イーストのベースソロになっているという感じ。こういう時の本来のベース音ってのは入っていないのかな、だから軽やかになるのだろう。

 聴きやすい。凄く聴きやすくてサラリを入れるから害がなくて話題さえ取れれば誰でも聴ける音。その代わりリスナー的にはそこまでしかないので、あとはプレイヤー達がどこまでこういうのを汲み取って教科書にするか、みたいな部分あるかも。もちろんもっと深いんだろうけど、自分が聴く限りはそこまでかなぁ…。ジャンルを超越しているのは確かだけど、それでどう、っていうトコロまではベース好きな人じゃなきゃ分かんないんだろうな。んでもこういうのって大人の味わいを楽しめる作品としては筆頭に挙げられるのかも。





Weather Report - Mr.Gone

Weather Report - Mr.Gone (1978)
ミスター・ゴーン(期間生産限定盤)

 時代はクロスオーバー、正にジャズとロックの融合体でもあるフュージョンが全盛期となり、ロック側からもジャズ側からもテクニカル志向なプレイヤー達が集まってバンドを組んだりセッションしたりとリスナーを楽しませるのもあるが、まずは本人達が楽しむというトコロからのスタイルが出来上がってきた。もちろん出自はそれぞれあるので色は付いているのだけど、それでもジャコはやっぱりロックだ、と思う部分あるしさ、なかなか頼もしい時代だったんだろうなと。

 んで、80年前後のロック側からフュージョン的なのへアプローチが盛んになっている頃って、その前に同じ取り組みをしていたフュージョン系の方はどうだったんだろうか?なんてのもあって、Weather Reportの1978年の作品「Mr.Gone」なんてのを聴いてみる。なんてったってジャコ・パストリアスのいた最全盛期の時代のアルバムですよ、悪いはずも無かろう、ってなセレクトで、そもそも背景も何も知らないフュージョンの世界へのジャコパスだけでの繋がりで聴いているという無謀な自分としての聴き方です。まぁ、それでもどうもアレコレ読んでると相当にこのアルバムは評判が悪かったようで、そういうのもあるんだな、なんて思ったりもするけど、聴いてみてなるほど、これは評判悪かっただろう、ってのは納得。だからと言って面白くないというものでもなく、聞き所は満載だったので、ある種、ロック側の何でもあり感覚からしたら楽しめるけど、ジャズ側からしたらダメだったってだけ?なんて思ったり。

 アフロだったりテクノだったり方向が定まらない中でのテクニカル集団のプレイ、かと言ってソロプレイが充実しているってんでもなくて見事に散漫に仕上がってしまっている作品、というのは否めないんだろうね。BGMにもならないし…、ロック的に言えばSoft Machineの中期の作品ってこういう雰囲気あって、どこに行くんだ?的なのが面白かったりしたしさ。だから何でもありなんだよ、っていうのがロックで、やっぱりどこかきちんとしたものがないと難しいというジャズ、か。故にこのアルバムはバンドはジャズ系所属ながらも音的にはロックに所属する作品なのだろう。



Helen Merrill - Helen Merrill with Clifford Brown

Helen Merrill - Helen Merrill with Clifford Brown (1954)
ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン

 年の瀬のイメージは雪がコンコンと降っていて家の中で団欒の時間を過ごしている、そんなイメージなんだけど実際にはそういう事はまずなくっていそいそと何か日常と変わらない生活をしているだけ、な気がする。そもそもそういう雰囲気とかは自分が意識しないとそうならないものだし、それで決め事をして季節や行事の節目を創っていくものだ。そういうのを意識すると色々と時間の感覚が替わってくるとも言う。そうかもな。この時期にはこれやって、とかそろそろこんな時期だから…などなど。まぁ、年末年始ってのはそういうのを意識しやすいタイミングだから日常とちょっと変えるってのは重要だ。…って多分自分は変わらないんだろうって気がするが。

 そんな年の瀬をイメージしてみるとこのヘレン・メリルの名作「Helen Merrill with Clifford Brown」は更にその夜に一人でグラスを傾けて暖炉の前のソファに座って聴きたいアルバム。若きクリフォード・ブラウンのトランペットが強烈に刺さり、クインシー・ジョーンズも参加し、そういう才能ある連中を従えつつのヘレン・メリルの素晴らしき歌声。20代初頭でこの歌声と切なさ、疲れ具合、ため息的な歌、どこを取ってもどうしてそんなの歌える?みたいな歌唱に惚れ惚れする。アルバムは1954年にリリースされている、そう、もう半世紀以上昔に吹き込まれた作品がこれだけの生命力を持って現代に訴えかけてくるというこの変わらない凄さ、熱気が今でも伝わってくるんだもんな、生で見れてたらどんだけ失神できたことか…。

 ジャズに興味を持った最初の頃に聴いてたアルバムで、その時からもう大好きでね、かと言って何度も何度も聴いてたワケじゃないですが、ただ、聴くといつも凄いなぁという感じ。トランペットの存在感が圧倒的でクリフォード・ブラウンのソロ作なんかももちろん聴いたりしたけど、ここでの静と動的なヘレン・メリルとの対比ほど生かされている作品はなかなかないんじゃないかな。これもキライな人は多分いないと思うアルバム。





Alexis Cole - You'd Be So Nice To Come Home To

Alexis Cole - You'd Be So Nice To Come Home To (2011)
ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ

 最近はジャズ歌ものを選ぶのに悩むことなくアルバムジャケットで選んでいる。元々中身はさほど違いを理解できていないので、聴いていて心地良いかどうか、みたいな所だけなのでそうそう合わないというモノもないし、普通に聴ける範囲が多いのが当たり前なので割と気分のときには無差別に漁って聴いている事が多い。その中でとっても好みだ、っていうのに当たることもあって、それは嬉しいよね。ジャケット買いなのに自分好みでピッタンコ、ってのはさ、ホント、そうそう多くないからね。

 Alexis Coleという女性ジャズボーカルの2011年の作品「 You’d Be So Nice To Come Home To」。この人、そう言えばなかなかいつもセクシーなジャケットで心ソソられる作品が多いんだけど、そっちの話はともかく、この「 You’d Be So Nice To Come Home To」では(自分は知らないけど)One For Allという著名なスウィングジャズバンドと一緒にやってるということで、ふたつの大型アーティストが合体した作品との事で話題になったらしい。それは結果論としてのお話でしか思えてないけど、普通に聴いてとっても素晴らしい作品。自分の好みど真ん中の音が出てきているからなんだけど、こんなに自分はこの手の音が好きだったのか、と思ったくらいだ。アレクシス・コールのちょいと舌足らず的な歌声に加えてバックのこのスウィング感、正にジャズ、と言った感じのバンドの音がね良いわ。それでいて現代的。日本のEgo Wrappin’聴いているかのような感覚にもなる雰囲気があるから、純粋にスウィングジャズボーカルアルバムとも言い切れないのかもね。何が違うのかがよくわからん。スタンダードな歌ものなんだが…。

 んで、ジャケットがさ、ヨーロッパの黒電話とかだったらもっと雰囲気出たのかもしれないけど、プッシュ式の公衆電話ってんでもこんだけ雰囲気出ているのは見事。何気ない一コマなのにこうして切り取ると芸術的なショットに見えるんだから面白い。写真好きな人はこういうテクニック知ってるんだろうけど、やっぱりアイディアありき、もあるだろうし目にしたシーンを絵にするというセンスなのかもしれない。何というか、こういうのいいな、って思う欲望なんだが、素敵です。それでいて中身の歌も音も素敵でごきげんなスウィングを満喫した時間でした。多分キライな人いないでしょ、こういうの。





Karen Souza - Essentials 2

Karen Souza - Essentials 2 (2014)
essentials 2

 歌モノをゆったりと聴いている時間がなかなか無い自分のライフリズム、どこかでゆったりと時間が取れたら聴こうなんて思ってたけど、ホントは時間の問題じゃないんだよね。そういう気分で聴きたいか、っていう自分のお話。たまたまクリスマスでジャズボーカルモンを聴いてゆったりしてしまったので、こういうの良いんだよねぇ…、でも何枚も聴いてると飽きるから、適度に…なんて思ってて、ふと見つけてしまったアルバムがこれ。いつものブログ仲間灰とダイアモンドと月の裏側の世界の風呂井戸さんトコにはもちろんあったので参考に…。

 2014年作品のカレン・ソウザの「Essentials 2」。「2」ってことは、なんだけど、そうそうもちろん「Essentials」ってのもあって、強烈に覚えてるんです。こんなに若いジャズボーカリストが80年代のポップスをジャズ流にカバーして歌ってて、それがまたかなり良い感じだったんで、自分のコレクションにもしっかり加わってるんです。それの続編ってことだろうから、これはこれは…ってことで聴いてるんですがね。今度は90年代以降も含めてのカバー作品で、ほとんど元ネタ知らないという(笑)。それでももちろん幾つか認識してて、不思議な事にその多くはCorrsで知ってたと言う…。カレン・ソウザってアルゼンチンだからそうそう関連性もないとは思うが、まぁ、ロック系に近いものを多くカバーしているのは無謀と言えば無謀では?スタンダードじゃ面白くないってのは同感だけどさ。

 想像以上に良かったのがTanita Tikaramの「Twist In My Sobriety」。しっかりしたメロディなんだろうね、ぴったりとマッチしててしかもジャズボーカル作品としても味わい深くて良かった。「Dreams」とか「Everybody Hurts」、「Think for a Minute」あたりはポップス系統だからってのもあるんだろうけど、ちょいとカバーシきれていない、と言うかポップス系でのカバーだからジャズにこだわれてないというかね、普通に静か目でカバーしてるだけでカレン・ソウザを活かしきれてないかなぁ。エルビスの「Can’t Help Falling In Love」はここまでやってくれるか…ってのあるけど、そっか、カレン・ソウザってのはもうジャズボーカルという位置づけで考えてはいけないんだな、と気づいた。ポップスでもジャズボーカルスタイルのポップスシンガーと言うかね、そういうのがたくさんあるワケだし、多分世の中的にもBGMとして役立つこと多いんだろうし。

 しかし面白いアルバムだ。何だかんだ言いつつも、ず〜っと聴いてて、楽しんでしまったもん。ついつい原曲漁ったりさ、聴いてて心地良いのは確かだし、心にゆとりの持てる幸せな世界に浸れる時間だった。







Karen Briggs - Soulchestral Groove

Karen Briggs - Soulchestral Groove (2009)
Soulchestral Groove

 昔はロックの世界で使われるバイオリンやフルートなんてのはごく少数でしかなく、色物的に使われている程度みたいな認識すらあったが、どんどんと音楽が発展していき、今でも多くはないけどバイオリンやフルートみたいな楽器が使われているものはそりゃ多くはなってきているだろう。クロスオーバーしている音楽の世界、ジャズやフュージョンとロックの融合などからこういうエッセンスも入り混じり、ハードフュージョンなんてのとかそこにバイオリンなんてのがあったことで、気になってみたバイオリン奏者カレン・ブリッグス。

 カレン・ブリッグスのキャリアはかなり長いみたいだけど、やっぱり様々なセッションなどをこなした後の2009年リリースのソロアルバム「Soulchestral Groove」なんてのを聴いてみた。やっぱり吸収力あるからロック的なエッセンスを加えたもので出てくるんじゃないかと期待してのお話だけど、違わずにそんな世界だったんでまぁ、良かった。見事にバイオリンが歌い上げている…普通にクラシックなんかじゃないからややヒステリック的にも出てくるし自身の音だけをフューチャーした作品でもなく、しっかりとバンドの楽器の音も目立つように創り上げているから、そのヘンはジャズのリーダー作と同じような位置付けでの制作か。

 黒人でバイオリンってのも珍しいからきっちりとした出自なんだろう。それだけでなくしっかりと仕事をモノにしているから実力も折り紙付きだろうし、ソロアルバム聴いててもただのバイオリン弾く人の作品という感じではないからちゃんと幅広い音楽ファンが楽しめるような味わいになってる。もっともどこかで聴いたような楽曲が多く入ってるから聴きやすいってのは大きいけど、それでもこういうコンテンポラリーなサウンドって面白いよな。イージーリスニングにはちょっとヘヴィだけどじっくり聴くには少々物足りない…かもしれないが、世界を広げるって意味ではロック野郎には割りと斬新に響きました。






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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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