Frank Zappa - Chunga's Revenge

Frank Zappa - Chunga's Revenge (1970)
Chunga's Revenge

 師走になると街はいつもの如くクリスマスの雰囲気が漂う。同時に年の瀬を感じ始めるのは常ではあるが、いつもいつも同じような雰囲気と周期的なイベントってのを改めて思うと、それこそが幸せと平和の象徴、とも思えるし、そこまでのマンネリ感ってのはいい加減打破していきたいと思わないか、と両極端な事を感じる。実際自分だけでそんな事が成り立っているワケじゃないから、文句言おうが従っていこうがどっちでも良いんだけど、年と共に安定したことの方が安心する、という志向は当然ながら刺激的に変化を自分から進めていく、ということに挑戦もしていきたい、ってのも思う。ま、あまりにも変化すると当然追いつけないんで適度に、というのが付くのだが。

 Frank Zappaの1970年リリース作品「Chunga's Revenge」はそれまでのマザーズ名義から切り離されたソロアルバムとしての最初の作品になった。当然テクニカルなメンバーを率いて音楽活動を進めて行きたいという意志からだろうから、マザーズからは何人かだけ、後は新たな採用で小手試し。と言えどもザッパの宇宙的ギターがグイグイと鳴り響くギターアルバムに仕上がっているのはなかなか魅力的。曲調はオーソドックスなスタイルに則ったものという印象はあるけど、そこはザッパの独特のトーンによるギタースタイルで聴く者の耳を惹き付ける。一方フロー&エディのボーカルコンビも要所要所で炸裂してはいるが、まだそこまで大々的には前面に出てきていないので、ご紹介程度か。リアルタイムでこういうの聴いてったら果たしてどういう風に思ったんだろうなぁ。ヘンなアルバム、としか言えないもんね。

 それにしてもヘンなインストだ。どうやったらこういうメロディのギターになるんだ?中近東フレーズとかそういう次元じゃないフレーズが炸裂しまくってるし、バックにはエインズレー・ダンバーもいるからか結構ドタバタと叩いててうるさいのはあるし、不思議な作品。やっぱりインスト曲のインパクトの方が自分的には強くてそういうアルバムというイメージが着いている。いやはや不思議でユニークな作品です。





Grateful Dead - Workingman's Dead

Grateful Dead - Workingman's Dead (1970)
Workingman's Dead

 暑苦しいのが続いて来たのでちょいと息抜きしたいよな…、でもいわゆるカントリー・ロック系のヤツってのは何となく苦手なので、何か無いかななんて探してたり。70年前後に出てきていたカントリー・ロック系ってのはどうも性に合わなくて、ってか多分どれ聴いても同じような感じで、シンプルだからロック的な側面からも物足りなさってのもあってか自分にはあんまり合わないようだ。若かりし頃からもちろん名盤だぜ、ってなのは大抵聴いているんだけど、何度か聴いて名盤っても、自分には分からん、って認識してからは聞かないジャンルのアルバム郡っていう位置付けになっちゃった。別に会話に困るもんでもないし、世間的に困るモンでもないからね、全然大した影響ないんです。多分いくらか損してる、って言われることがあるくらいだろう。

 Grateful Deadの1970年の「Workingman's Dead」という超リラックスして心地良すぎる作品。60年代終盤になってサイケ、ヒッピーの代表的にシーンに出てきたグレイトフル・デッドなので、その頃のアルバムは当然サイケ色強いものだったし、なんじゃこりゃ?ってくらいには理解しにくい音が詰め込まれていた。そしてライブでも延々とインプロが繰り広げられていったので凡人にはなかなかついていけない世界観だったんだよね。そこから1970年になると倒叙としてこんなカントリータッチな作品が出てくるワケだ。そう、この「Workingman's Dead」は思い切りカントリーロックとしか言いようのないくらいにリラックスした、バンジョーやらペダル・スティールやらを使ったカントリーなアルバムなんです。昔のサイケ風味なんてのはほぼ皆無…、なんだけど通して聴いているとやっぱりクラクラするからどっかサイケ風味はかけられているんだろうなぁ(笑)。

 明らかにいわゆるカントリーロックの系統とは異なる感触、本物のカントリーをそのままやっている、に近いのかもしれない、って事はホントにグレイトフル・デッドってのは器用に何でもこなしてごちゃ混ぜにアウトプットしてくるバンドって事なんですね。カントリーを本業としている人達だってこんなのできないでしょ。もっとホントにカントリーになっちゃうだろうし…。それなのにデッドはフワフワ…一体どんな魔法?ってくらい。ロックのソフトなバラードとカントリー風味を足しこんで歌い上げているとでも言うのかな、そのヘンにその魔法がありそうだ(笑)。いや、全く趣味とは異なるけど、かなり素晴らしいアルバム。本気で気持ち良くなるアルバム。



Big Brother & The Holding Company - Sex, Dope & Cheap Thrills

Big Brother & The Holding Company - Sex, Dope & Cheap Thrills
チープ・スリル(50周年記念エディション)

 ちょいと前に見つけて、こんなん出るのかぁ…と結構期待していた一枚がジャニス・ジョプリンが在籍していたBig Brother & The Holding Companyの超名盤「チープ・スリル」のアウトテイクスだけで構成された50周年記念盤の「Sex, Dope & Cheap Thrills」。どうやら元々のアルバムタイトルが「Sex, Dope & Cheap Thrills」だったようで、そこから「チープ・スリル」に短縮されてのリリースだったようだ。アルバムジャケットも如何にも60年代らしい写真でのリリースが目論まれていたみたいだけど、結局あの有名なイラストのアルバムでリリースされたのだから面白い。正しくオリジナルの「」はロック史に残る素晴らしき名盤に仕上がっていて大正解なアルバムだし、自分自身もどんくらい聴いたんだろ?ってくらいには聴いているアルバムだし、なんと言ってもやっぱりジャニスのこの歌声にどんだけぶっ飛んだことか…、その50周年記念盤でのアウトテイクス集ってね、いくつかはボックスセットとかのボーナストラックなんかでリリースされているテイクだったりするようなので、完全未発表音源集でもないみたいだけど、それでも期待たっぷりな一枚。

 早速ながら聴いてみるとさ、もうね、とってもチープなレコーディングの音が飛び出してきて、正に50年前だろうなぁ、この音のチープさは…って感じ。しかも正式に録音されていたとは思うけど、そういうミックスの音じゃないんだもん。どう違うんだろうな、2chテープだったとは思えないけどせいぜい4chテープくらいだったんだろうか、ミックスはきちんとやってると思うけど、元々の録音がこんだけチープなんだろう。だからと言って何も価値に変化はない。どれもこれも聞き慣れた楽曲の姿とは異なってて、それはもう全く違うのもあればほとんど同じだけどやっぱり違うな、なんてのもある。大好きな「Summertime」なんてのもこんなギターソロフレーズで攻め立てていたんだ…、どっかで聴いたことあるけど、こんだけ弾くのも大変だったろうな、とか。サム・アンドリューの生々しいギターでのブルースも時代ならではで、かなりライブ感が強い録音がそのまま聴ける。セッションの模様がそのまま入ってるのもあるから自分がスタジオのコンソールの後ろの椅子に座って録音する様を目の前で見ながら音を聴いているような感覚に陥る。そう、ジャニスが眼の前にいるような生々しい感触。

 ロックってこういうんで良いんだよ、って言いたくなるよ。生々しく魂そのままに剥き出して歌ってて…、そして楽しそうにやってて、まだまだジャニスも夢を抱いていた頃のセッションで、微笑ましい。ホント、良い出来映え。たかがセッションものなのにそんな空気感をしっかりと感じられる音源。ライブも入ってるからどれもこれもホントに生なサウンドです。それとテイク10とかもあったりするから相当量のセッションを重ねていたってのも分かる。恐らく正式なアルバムに採用されたのはその後のだろうけど、一方ではテイク1とかレベルのでかなり完成しているのもあるから、曲によって結構まちまちだったんだろう。そんな事を思いながら夢をスタジオに馳せながら聴いているとどっぷりとハマれる。何度も聴く一枚と言うよりはその瞬間を味わう一枚、かな。もちろんアルバムとして聴いてもナマナマで楽しめるけど。





Steppenwolf - The Second

Steppenwolf - The Second (1968)
Steppenwolf the Second

 60年代のバンドの栄光が現代まで続けられているのはさほど多くはない。バンド名や代表曲レベルなら割とあるのだが、その活動歴やその後なんてのはほとんど知られていないし、知ろうとしないと出てこないし、まぁ、昔の一発屋程度な話題で終わってしまう。リアルタイムな人はそうでもないんだろうけど、さすがにこんだけ時代が経ってくると文化の一面でしかないからそうなるよね。そんな中にカナダのバンドって…って思って引っ掛かってたのがSteppenwolfでね。そう、あの「Born To Be Wild」で「イージーライダー」なSteppenwolf。「ワイルドで行こう」以外の活動って知ってる?ってな話ですな。

 1968年リリースのSteppenwolfの二枚目のアルバム「The Second」からも当時は「Magic Carpet Ride」ってのがヒットしたらしいけど、今になってはそれほど知られてないだろうし、結局失速してしまっているので、歴史の一ページにしかならなかったってのはまぁあながちハズレでもない。それでだ、このセカンドアルバム「The Second」を聴いているんだけど、これがまたなかなか、っつうかかなり時代性はあるもののロック的に楽しめるアルバムでしてね、粗雑感と言うかワイルド感はあるんだけど、それが売りでもあるし、だからと言って雑なモンでもないから割としっかりしたアルバムが創られてる。ファーストで売れたから予算回せたのもあるのかな、じっくりと練って作ったんだろうな、って具合の曲が多く聴けるし、凝ってる所は凝ってる。まだサイケの波も一部あるけど、本質的には骨太なハードロック的スタンスで湿られてて悪くない。

 概ねベスト盤だけで片付けてしまいがちなステッペンウルフだけど、その実アルバムではしっかりとコンセプト的に、バリエーション豊かに曲を取り揃えてメジャースタンスなアルバムが出来上がっているので、シングル曲なんかと同時に楽しめる。ジョン・ケイのこのダミ声ってかロック声は野性味を感じさせてくれてバンドのスタイルを確率してくれているし、軽やかでもないので好み。案外良かったんで軽く驚いたけど、そりゃそうか、とも思う。







Frank Zappa - Uncle Meat

Frank Zappa - Uncle Meat (1969)
Uncle Meat

 昔はパソコンなんて特殊な連中が触るもので一般人が触れることは無いという代物だった。携帯電話だって特殊な仕事の人が持つもので一般人には無縁だったもの、どころか概念だった。ポケベルとかあたりで精々…なんて感じ。まぁ、なんでもそうだし、今普通にあるものは後の時代になるとそんなことしてたのか?くらい時代遅れのものになってしまうものだ。ガラケーなんて正にそうだし、多分今のiPhoneなんかもそうなるのかもしれない。実際PCが一般化したあと、今はPCじゃなくてそっちに行ってるワケで、じゃPCはどうなるんだ?ってのはよく分からん。ただ、個人に必要なのは多分もうPCじゃないのかもしれない。自分的にはMac必要だけど、それでもやること限られてきてるから別のツールでも良いのかもなぁ…とは思う。時代の進化はそんなもんだ。

 Frank Zappaの音楽はその点全く古くならない、どころか今聞いても斬新で刺激的で前衛的だ。ちなみに今回は1969年リリースの名盤の誉れ高い「Uncle Meat」だ。1969年、だ。50年前のアルバムで今聴いても「刺激的」で「斬新」なんだぜ?どんなんだよ、それ?って話でしょ。かと言って多くの人が思うほどに聴きにくいアルバムじゃないし、もっと気楽に流して楽しめちゃうレベルのアルバムなんだよね。だからポップと言えばポップだし、ヘンと言えばヘン。ヘンなのは音の作り方と言うかそのスタイルであって、音楽的に聴きにくいというんじゃない。音楽的にと言えば美しいチェンバーやギターやそれぞれの楽器のソロパートがクローズアップされたスタイルやらアンサンブルやら色々ある。更におしゃべりや叫び声、ヒステリックな音色やお笑いなどなど、とにかく音楽思想満載な傑作とも言える作品。こんなの出来る人いないだろうしなぁ…、のちまでライブでも登場する名曲群もいくつも入ってる。有名なスージー・クリームチーズもあったり…、って意味分かんないよね(笑)。

 アナログ盤とCD盤やサントラの存在などなどと色々とあるけど、まぁ、つまらない曲は飛ばせば良いってだけで、その意味でアナログ盤に入ってる曲順が一番本来コンセプトだろ、って好む人が多いだけだ。実際それが一番だとは思うのでCD盤でそうやって聴けば良いでしょ、一旦。ミックス違いとかもあるんだけどさ、キリないしさ。そもそもザッパが存命時代のCDリマスタリングなんてのは、普通の概念=音をキレイにしてデジタル化します、というものよりも更に斜め上を行ってて、折角なら作品を作り直しちゃおう、って発想だったからある種別バージョンを作り上げようって意図が強かったみたいだし、そりゃ何バージョンがどうの、ってなっちゃうわな。そういうのが既にアーティスティックな発想でしょ?それを音楽でもやっちゃうワケ。説明しにくいなぁと思えば解説やコメディアンによる紹介を入れてみたり、音とセリフは同じく表現手法という感覚でのギタープレイ、とか。意味わかんないよな(笑)。

 それでもね、ギタープレイなんてホント、クレイジーなくらいでこんなん聞く事ないよ、他にさ。フュージョンとかジャズとかロックとか色々あるけど、こんなプレイはザッパだけ。今でも他にいない。いつも聴くたびに天才だよなぁ、ホントに、って思うけど、それに輪をかけての発想力だったり奇人ぶりだったりユーモアセンスあったりするんだから正にアーティスト。今聞いても斬新な作品も多数あるし、まだまだ飽きない、どころかようやく入り口かもってくらい久々に味わいましたね。


The Grateful Dead - Anthem Of The Sun

The Grateful Dead - Anthem Of The Sun (1968)
太陽の讃歌(デラックス・エディション)

 ロックってホント終わってるんだろうな、と思う事の一つに「悪ぶるヤツ」がいないって所かな。良い子ちゃんみたいに話したりMCしてたりしてて観衆と同期しちゃってる。ステージの上でのスター感とか別空間みたいな世界観がなかなかない。そういう世界観を持ってる、作ってる人もいるから全部じゃないけど、ロックってのがどうもワルの象徴ってのからはかけ離れすぎた単語になってるんだよね。そりゃ当たり前なんだけど、それにしてもさ、メタルっつったら鋲付きの何かがあったりしてほしいし、ロックっつったらどっか革ジャン的なのあってもらいたいし、そういう古きオヤジやジジイの幻想が見当たらない、だから終わったと言われるのかも。ま、それだけじゃないけど。

 Grateful Deadの1968年のセカンド・アルバム「Anthem Of The Sun」。セカンドアルバムにしてこれかよ、ってくらいにぶっ飛んでる一枚で、ライブ録音音源にスタジオ音源を重ねて作り上げた見事なまでのサイケデリックサウンドの代表。ファーストよりこっちの「Anthem Of The Sun」の方が自分的には聴きやすいしデッドをよく表している音楽だと思う。天才だったんじゃないか?っていうのを感じるもんね、これは。作ろうとして作れるのかね、こういうの…って。ジェファーソン・エアプレインのライブでの雰囲気やちょいと異なるけど初期ザッパの世界観なんかが重なり合ったデッドらしい音、暗くならないし重くもならないデッドならではの心地良さも久々に味わえた。ビートルズのサイケなんかもこの辺同じセンスだもん。どっちがどっちをサンコウにしたかわかんないけど、だからと言って出来るってのでもないから凄い。

 案外ポップ。ビートルズ好きです、って言っててデッド分からん、って人にはオススメか(笑)。ホントセンスに差はないんじゃないかと思うくらいにユニークな作品。他にもデッドの作品は色々と面白いのも多いけど、この「」もかなり興味深い作品、そこまでアーシーさを感じないのは作り込まれている所があるからかなぁ…。


Jefferson Airplane - Bless It's Pointed Little

Jefferson Airplane - Bless It's Pointed Little
BLESS ITS POINTED LITTLE

 長引く風邪だ…、喉が痛いんだよなぁ、ずっと。それでも取り敢えずは回復方向になってきたのは良かった。おかげでちゃんとロックを聴く気にはなってきたし、だからと言ってまだガツンとしたのを聴くまででもないけど、ちょっとそういうのも聴きたいなという気分。ブログ的には超手抜きな一週間だったんで、それはそれで取り上げることも無かろうよ、ってなのが幾つか取り上げられて良かった。また、手抜きしたい時にはこういうのばっかり並べてみるか、とか思ったりしたけど、案外そんなの出てるんかい?ってなのもあって、昨今の何でも安くまとめてリリースします商法は情報に付いていけない輩にはありがたいモノでもあるのだ。

 Jefferson Airplaneの1969年リリースのライブアルバム「Bless It's Pointed Little」。ライブそのものは1968年10,11月のフィルモアイーストとウェストのものからの抜粋版で音像の違いはあるけど、当時はそんなもんだ。んでもやっぱりライブの一体感とか迫力なんてのがそのままパックされているのでロックらしいアルバムに仕上がっている生々しい記録。フィルモアものは貴重度高いよなぁ…、時代も時代だし、会場もきっとこじんまりと熱くライブが出来るサイズだったんだろう、色々なバンドが素晴らしいライブを残してくれている。もっともビル・グラハムのライブハウスだったから何でも記録出来たってのが大きかったみたいだけどさ、ありがたいじゃないですか、アレコレ聴けるってのはね。ジェファーソン・エアプレインのこのライブアルバム「Bless It's Pointed Little」はそもそもライブ盤出す予定で録ったのかな?分からないけど、多分そうだろう。アルバムだとどうしてもキャッチーでサイケ・ポップ的な印象が強くなる側面があるけど、生々しいライブだと当時のサイケデリックシーン的なのが聴けて、やっぱりサンフランシスコ〜な感覚がよろしい。とってもアーシーな香りがするもんね(笑)。

 ジャニスやデッド、ジェファーソン・エアプレインって昔からそんなまとめかたあってね、全然違うじゃねぇかって思ってたけどさ、ライブ聴いてると皆同じような世界感だったのかなぁ…っての分かった気がする。何でもグチャグチャにやって演奏も音楽も歌も何もドロドロ〜な雰囲気だったりとかさ、時代の音だな。トリップしてないと出来ない音楽って絶対あるよな、っての思うしさ、真似したってこういうのはなかなか出てこないんじゃないか?何気にその辺のフォロワーバンドっていないし、面白いものだ。


The Doors - The Singles

The Doors - The Singles
THE SINGLES [2CD+BLU-RAY]

 60年代のロックが今でも蘇り、しかもハイレゾ音源やブルーレイディスクでのリリースなどとそこまでする元ネタの美しい音源や映像って残ってるのか?なんて余計な事を思ってしまうのだが、リリースされるアイテムを見聞きするとそれなりには綺麗になっているんだから技術の進歩は素晴らしい。しかしこういうのって今後どういう風に進むんだろうか?デジタル主流になってどこまで行っても細かく綺麗になって容量が大きくなっていくって方向なんだろうか?それ以外の可能性もあるんじゃないかなぁなんて気もするが、わからんな。

 The Doorsの「The Singles」という2CDとブルーレイの3枚モノ、やっぱりヒデェなぁ〜って思うこのジャケット、アメリカモンってのはホントにこだわらないっつうか消耗品扱いって言うのか、分かればそれで良い、目立てば良い、みたいなトコあるからこういうジャケットで出てきちゃうんだろうな。もっともジム・モリソン自体が既にアイコンになっているからこれでも分かるし、この方が分かるのだろうけど、それにしてもこれはねぇ…って思うが、そんなもんか。

 アメリカでリリースされたシングル順にただひたすら収録してあるシロモノで、音はアメリカオリジナルからのお話だからよろしいんだろうと思う。マスターから持ってきてればね。映像にしてもそれは同じくだろうし、やっぱりそのバンドの出身地というかそのマザーテープがある国でのリリースは一番音良いもん。日本やドイツってのは二次的マスターでも如何に音を良くするかってのやってたけど、それでもオリジナルでぽんっと出されるとそっちのが圧倒的に音良いってのがあるからね。

 ジャケットの酷さを除けばもちろん楽しめるドアーズの歴代ヒット曲の数々、アメリカじゃ普通にラジオで流れている曲ばかりだから日本の馴染みとはまるで異なるけど、そういう聞き方で楽しめれば良いんじゃないかな。

Boz Scaggs - Boz Scaggs

Boz Scaggs - Boz Scaggs (1969)
ボズ・スキャッグス&デュアン・オールマン

 AOR畑の方々ってああいうのが好きでやってるもんだと思ってるけど、結構そうでもないのかな。売れなかったから売るためにやってった結果と自分の好きな方向性との妥協点があの辺になるってミュージシャンが多かったのかもしれないな。結構実力ある人達が、なかなか売れなくてAOR路線行ったら売れたっての多いんだもん。元々AOR路線を作っていった人は別としても、過去キャリアがあってからそこに向かった人はそんな所なんだろうなぁ…、ある種魂売ってるけど、商売上しょうがないだろう。

 Boz Scaggsの1969年のソロアルバム「Boz Scaggs」。昔からコイツは凄い、何が凄い、ってギターのデュアン・オールマンのプレイが凄い、って話だけを聴いてて、それがさ実はアルバムの終盤に入ってる「Loan Me A Dime」って曲が強烈でね、このアルバムって言えばそれしかかけないっていう感じだったからアルバム全般ってのがどういうのかよく把握してないという(笑)。いや、ホント、ここでのデュアン・オールマンのプレイはね、レイラのあのスライドの強烈さとは異なったプレイスタイルでの評判です。エグいく曲に絡んできて独特のトーンで、決して流れるようなブルースギターが、なんて形容することのできないアクの強い、引っ掛かりの大きいギタープレイが終盤に向けてのホーンセクションも交えての迫力に華を添えて舞い上がっていく、その中でも力強いギターの音が主張してて…、カッコ良い、ってのかな、迫力満点に盛り上がるっていう方が賢明か。凄いバンド感でロックしてます。フェイドアウトが残念だけど、こりゃ凄いって言わざるを得ないだろうね。

 さてさてアルバム全般を聴いていると結構バリエーションに富んだ作品が並んでいて、思い切りカントリーなのからAOR的なのやブルース、歌ものなどなどと歌の巧さを武器にアメリカ的なサウンドをやりまくっててなかなか飽きさせない。好みじゃないけど飽きさせないってのは見事で、そこかしこで突出してくるギタープレイはデュアン・オールマンなんだろうなぁ、きっと。ドブロ弾いてたり何気にスライドじゃないか、ってのもあるし、結構掴みどころのないアルバムなんだけど、アメリカのああいうスワンプ的なのが好きな人は抵抗ない音なんだろうね。




Santana - Abraxas

Santana - Abraxas (1970)
ABRAXAS

 ギターを歌わせるってのはやっぱり簡単ではないと思う。アグレッシブにギターの持ち味を存分に出していくってのはまだやりやすい部分はあると思うけど、歌わせる、即ちギターが泣き叫んでいるかのようなメロディを弾きまくり呼吸をしているかのように奏でるというのはそういう音楽スタイルでなければ出来ないというのもあるけど、なかなかそっちには行かないしね。フュージョン系のギタリストが割とそこに近い位置にある気がするかな。

 サンタナの1970年出世作二枚目のアルバム「Abraxas」。ご存知「Black Magic Woman」が入っているんで知られているし、それよりもやっぱりウッドストックでのパフォーマンスの後にリリースされているってのもあってリスナー側からはかなり期待のアルバムとなった時代背景も大きいだろう。そして、あのパフォーマンスで見せたようなラテン・ロックの中でギターを歌わせるという全く新しいモノを見せてくれたという期待感、何だあれ?みたいなのがあったんだと思う。それでいてまだ皆が知らなかったラテンな雰囲気と綺麗に奏でるメロディラインをギターで弾くという、そんなところが斬新だった時代。どこか宇宙的神秘的なアルバムジャケットも宗教的で不思議感を味わせてくれたものだ。

 この手の音楽ってやっぱり一般的には鳴り得なかったんだろうけど、それでも時代背景によって結構売れたようだし、それで知名度も上がり、おかげでFleetwood Macも株が上がったってモンだ。今聴いててもやっぱり斬新なスタイルでの音楽だと思うもん。こういうの聴いてると何で70年代の英国のあのヘンのB級ロック路線の連中がやってた何でもありなロックのどれかが当たらなかったんだろうか?とも思う。このサンタナだって十二分にヘンテコなワケだし。本当の音楽のセンスがポイントなのだろうか、B級感なんてまるでなく、ダントツに唯一無二の世界観を早々に出しているアルバムで、いつ聴いても新鮮な作品。



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Author:フレ
物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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