Bob Dylan - Hard Rain

Bob Dylan - Hard Rain
Hard Rain

 ボブ・ディランがノーベル文化賞を受賞って…、ロックもそういう風に認められるような時代になってきた、すなわち歴史の遺物になりつつあるという見方も出来るのかも。そんな穿った見方しなくても素直にディランの書いていた歌詞が歌というものに乗って、世間に広く伝えられて文化として成り立ったというキャリアとポリシーの産物ということが評価されての受賞なのだろう。アメリカでの街頭インタビューでは割と万人がディランを知っていて喜ばしいことと言っていたようだけど、日本じゃその知名度は圧倒的に低いと言わざるをえないだろう。それでも普通のノーベル賞受賞の人ってのはそんなに世間に知られているワケでもないから、それに比べりゃ知名度あるんだろうが。

 Bob Dylanの1975年の最も有名高名なツアーとなったローリングサンダーレヴューツアーからのライブアルバム「Hard Rain」。ジャケットからしてさ、この時代でこのメイクってちょっと時代遅れだったんじゃないか?って思ったのだが、実際のライブシーンを見ることもなかったのでよく知らない。確かこんなメイクでライブやってる写真なんかもあったけど、このツアーだったのかな。アルバムってよりも自分的にはテレビ放送のヤツね、今じゃYouTubeに普通に上がってるから見れるけど、なんかなぁ〜って感じで見たことあるくらい。文学賞ってことで、やはり歌詞に重きを置かれての受賞だろうからやっぱり歌詞を追いかけてその芸術性を味わうべきなのだろうけど、なかなかそういう見方が出来なくて。そこにこの字幕付きのテレビ放送ですよ。いつもながら全部を訳さない中途半端な訳が付けられているんだけど、そういうことを歌ってるんだな、ってのがわかりやすくてこういうのはよろしい。

 時代的にジョーン・バエズも知名度あったし、ここで一緒にやってる絵はかなり自然で上手さが光る。この二人気が合うんだろうな。言いたいことも似ていただろうし、ここで惹かれ合うのは当然か。しかしこの手のモノってのはあまりにも一辺倒で聴いて見ているのが割と苦痛になってくるのは多分自分の好みの問題だけだ。この良さが分からないなんてロックを語れねぇだろ、っていう人が多いのも分かる。英語が普通に理解できればもっとすんなり入ってくるのは間違いなんだけど、生憎そういう耳じゃないからダメなんだろう。でもね、なんか、その熱気とかスタンスとか曲げない所とかってのは伝わってくるし、歌詞だってあんだけ歌いたいことをたくさん詰め込んでメッセージにしているのも分かるし、うん、さすがだよね。これで見直されてまたこういうのが風潮的に流行るのも面白いかも。





Chicago Transit Authority - Chicago Transit Authority

Chicago Transit Authority - Chicago Transit Authority (1969)
Chicago Transit Authority

 ブラスロックの本家本元と言えばもちろんシカゴになるのだが、自分的には全然シカゴってバンドを通ってない。有名曲「長い夜」くらいは知ってるけど、アルバム単位で云々なんてまるでなし。ベストヒットUSAとかで出てたのを聞いてた事があるくらいだけど、その時代のシカゴじゃ多分話にならないだろうし。アメリカのロックって全然弱くってさ、リアルタイムで知ってるレベルのものはまだマシだけどちょっとでも後追いしないとわからないのは全然追ってないから知らないんで、この辺の話はまるでダメ。…ってことでシカゴも実は全然なんだけど、良い機会なのでね、聴くんです。

 Chicagoの1969年にリリースした衝撃のファーストアルバム「Chicago Transit Authority」。いや、これは衝撃的だっただろうというのは即座に分かるくらいのよく出来た、出来過ぎたアルバムとも言えるか、完全なブラスロックを最初からやり尽くしてしまっているんだから恐ろしい。そりゃもうここから先は何も出てこないわ…と納得するばかりの出来栄え。パワフルで、メロディアスで、アグレッシブなプレイに計算され尽くしたかのようなブラスセクション、新しい音を作っていったバンドなんだな、ってのは良く分かる。しかも単に融合させただけじゃなくてしっかりとクォリティの高いものに仕上げて出して来てるし、ロックそのものの定義とか意気込みなんてのを忘れてなくて、きっちりとその辺は押さえて出てきてるから見事なもんだ。デビューからしてしばらくはアルバム二枚組で出し続けたってのもなかなか反抗的で良い。

 バンド名がシカゴ、だけでなかったのも有名な話だけど、アルバムジャケットもその影響でファーストの「Chicago Transit Authority」だけはちょいと異質になってしまったのはやむを得ない事だろう。それにしても見事なアルバムだな…、良く出来てるし聴き惚れる人も多いのが分かる。好き嫌いになるとやっぱりブラスが邪魔じゃね?とか思うけど、それはそれできちんとバンドと音楽が成り立っているんだから重要なモノであろう。こういう新しい音世界は確かに刺激的。今聴いても新鮮だもん。



Frank Zappa -One Size Fits All

Frank Zappa -One Size Fits All (1975)
One Size Fits All

 こういう音楽人も出て来ないんだろうなぁと思う人、ザッパ。ギタリストとしても興味深い人だし、もちろんコンポーザーとしてもアイディアにしても正に独創的で、プログレルーツあたりから語られることもあるけど、どうしても自分はザッパがプログレのカテゴリに入っているのはよくわからん。ドゥーワップ色が強いしやっぱりプログレ的な叙情感なんてのは皆無だしどうにも人による認識の違いは色々あるものだと感じるが、それはどうでもよいとして、久々にザッパ聴きたいな、と言う事で数あるアルバムの中から何を取り出すか…。

 1975年リリースの「One Size Fits All」。一般的、という言葉が当てはまることはないのだろうけど、一般的には名盤扱いになることの多い作品、何せ最初の「インカローズ」からしてこの頃出始めていたフュージョン的なエッセンスに近いものがある超絶変態楽曲、全てがおかしいんだけどギターソロもなんじゃこりゃ?的なので、歌にしても何にしてもこの頃のザッパって出来ないことは何もないだろってくらいに全てを実現しているようだ。それでも基本的にザッパらしい歌メロや展開ってのはいくつもあるから、そういうのが編み出されていることで聴いてて安心することも多い。あまり不慣れなリスナーからしてもこの「One Size Fits All」という作品は聴きやすい部類に入るんじゃないだろうか、基本的にロックの範疇内でのサウンドが詰め込まれているからちょいと知的に聴いてみようって意識さえあれば楽しめるし、そこにはあまり聞き慣れない音楽の要素があることも気づくんじゃないだろうか。自分的にはそういうのがあったなぁ…、普通のロック的なのとは全然違う要素とかね。

 ザッパを聴いていていつも思うのはとっても聴きやすいってことだ。ただし、その分サラリと流れていってしまうのも多くて、フュージョン的な感覚もある。じっくり聴けばものすごく楽しめる、聞き所があるのはもちろんなんだけどどこかサラリと聴かせてしまう上手さってのがあるからかな。今回の「Sofa」なんかもその類。あぁ、凄いなぁ、これ、ってそのまま流れていく…ような感じ。んでお笑いな「ポジャマーピープル」は独特なトーンのギターソロから始まるユニークな曲。確かにこの辺りのジョージ・デュークとか素晴らしいよね。他の曲でも光ってるけど、冴え渡るギターソロと共に楽しい曲、それはもうこの後にも続いていくんだけど、やっぱりザッパは歌詞カードがあってこその楽しみも大きいし、その辺がデジタルデータになっちゃうと魅力半減になるので国内盤CDが一番良いんだろう。ネット上に訳詞があるわけでもないし…、そういうのあると助かるんだけどね。

 しかしアマゾンでザッパって見るといつの間にかものすごい数のアイテムがリリースされてる事に気づいてちょいと驚いた。本人亡き後のリリースで、本人の意思なのか、単に家族がリリースしてるのか分からないけど、たくさん出てくるねぇ…ライブばかりなのは当然としても素材は何でも録音してたワケだからそりゃそうだろうが。今から集めるって気にもならないけど、これから集める人は大変そうだ(笑)。



Mountain - Live At The Woodstock Festival

Mountain - Live At The Woodstock Festival/ New Canaan H. S. 1969
Live At The Woodstock Festival/ New Canaan H. S. 1969

 今は夏ともなればロックフェスティバルが世界中で開催され、普通にバンド側も自身で単独ツアーを組むよりもフェスティバルに参加していく方が全然ラクだし、動きやすいというのもあってフェスティバルツアーなんてのを出来るバンドもいるようだ。日本でも既に夏フェスは定着していて、いくつもの大型フェスが開催されている。自分的にはほとんど行った事ないんでどんだけ暑苦しいイベントなのかよくわからないんだが、ライブだけを見ればそりゃ色々なバンドが来てやってくれるんだから楽しいだろうと思う。時代は60年代末期、同じようにフェスティバルが盛んだった時期があって、代表的なのがウッドストック。人間そうそう変わらないだろうから、今でも同じような雰囲気なんじゃないかな。

 Mountainってウッドストック出てたんだぜ、って。Mountainとしてのデビューは1970年になるんで、ここではMountainというバンド構想をしていたレスリー・ウェストとフェリックス・パッパラルディの思惑によるMountainでの出演、それでもレスリー・ウェストのソロアルバム「Mountain」がリリースされた前後での出演なんだから見事なものだ。フェリックス・パッパラルディはクリームで成功していた部分あるから、クリーム亡き後の今、ウッドストックに出すならウチらのMountainだ、と説得したかどうかは知らないが、そんな風に進んでいったんじゃないかなと想像。それにしてもこちらも当初の映画にもレコードにも入ってなかったから出演していたのは後から知ったバンドなんだな。

 嬉しい事にちょっとした映像とオフィシャルからのリリース「Live At The Woodstock Festival/ New Canaan H. S. 1969」でウッドストックのアウトラインは聴けるようになってる。まだまだ地味な曲ばかりだけど既にレスリー・ウェストの独特のギタープレイは当たり前だけどビシビシと鳴ってて、と言うか、そればかりが耳につくくらいに特徴的なサウンドとメロディラインのあるギター、こういうギタリストはこの時代にはまずいなかった。巨漢ぶりでのインパクトもあっただろうけど、この人もかなり天才的なプレイヤーで一見粗野なロック野郎に見えるけど、かなり繊細な人なんだろうとは想像がつく。いやいや、随分楽しめるライブアルバムで、記念碑的でもあるのでもうちょっとメジャーなリリースしてほしいものだが、音がよろしくないから難しいかな。




The Doors - Live at the Aquarius Theater: First Performance

The Doors - Live at the Aquarius Theater: First Performance
Live at the Aquarius Theater: First Performance

 今時の10代か20代前半くらいの若い世代で古いロックに興味がある人達ってどういう感覚で60年代とかを見ているのだろうか?単に古いというモノの捉え方はともかくとして、ロックの伝説的な人物像の捉え方とかさ、音楽的な所とか詩的な面など、まぁ、自分がその頃も既に古いモノだったワケで、それと同じような感覚なんだろうけど、更に情報量が増えまくっている現代に於いて、まずそこに到達するのかってトコからどうしてそこに到達したんだ?ってのとそれで多少なりともハマる、ハマった理由とかカッコ良いと思う理由など、自分たちとそんなに変わらないだろうけど、今の時代からのアプローチってのが興味あるね。そんなに詳しかったら怖いものあるけど(笑)。

 The Doorsも発掘ライブをどんどんとオフィシャルとしてリリースしているバンドのひとつで、背景は色々あるみたいだけど何よりも生々しくライブがきちんと聞けるってのは大きい。メジャーどころのライブアルバムも幾つかリイシューされて長尺版になっているけど、今回の「Live at the Aquarius Theater: First Performance」は一般的なライブ盤としては「In Concert」や「Live in Hollywood - Aquarius」の拡大版と捉えた方がわかりやすいだろうか。1969年7月のアクエリアスシアターでのショウは昼夜2回公演が行われていて、そこからの抜粋版が「In Concert」や「Live in Hollywood - Aquarius」でリリースされているんだけど、実はこっちの「Live at the Aquarius Theater: First Performance」「Live at the Aquarius Theater: Second Performance」の方が先にリリースされていたらしい。自分的には全然意識していなかったんで記憶ないけど…。ドアーズのライブって1970年のが多く出てるんだけどやっぱり時代的には1967〜68年頃のが白熱していてロック的なのが多いから好きでね。これは1969年だからかろうじて、かな、どうだろ?っていう興味が大きかったのと、アングラでは発掘されていなかったんじゃないかなぁ…、だから自分的にも新鮮だったてのは大きい。他のは結構出回ってたから聴いたことあったし。

 このライブ、かなり上々。少なくともジム・モリソンは普通に歌っているんでそれだけで及第点、ライブという体を成している、そうするとライブそのものが引き締まってドアーズの真骨頂が発揮できていると言えるワケで、そうするとやっぱり素晴らしいライブに仕上がるってことだ。ホント、このバンドは自分たちの生み出したヒット曲や挑戦曲よりもオールドタイムなブルースをアレンジしてやる方が好きなのか、サイケデリックブルースバンドという位置付けでの曲がライブを占める。オリジナル曲の価値なんぞ大して気にしていないとでも言わんばかりにブルースばっかりなんだもん。だから慣れるまではドアーズってレコードで聴くバンドの印象とライブでの地味なブルースバンドとのギャップを感じるだろうし、一般的にはこのブルーズばかりの、そして上手くもないボーカルでそれを歌うドアーズのライブはさほど面白く聴こえないだろう。聴くと重いし。だから表に出すライブ盤はもっとドアーズらしい体を装ってリリースしないといけないという帰結。

 やっぱりディープなリスナー向けなんだろう、これが昼夜2公演ともリリースされているんだからマニアには堪らないアイテム、そして一般には「In Concert」でこのライブの凄さを伝えているという見事な商売感覚。それにしても多数のライブから曲を選び出し、また曲順も入れ替えての編集ってのは何を基準にやるんだろうなぁ…、バンドが考えてた曲順じゃなくてもっとライブに相応しい曲順ってのを考えるんだろうけど、それって多分センス…だな。やっぱり生々しいライブ音源が好きです。






Big Brother & The Holding Company - Lost Tapes

Big Brother & The Holding Company - Lost Tapes
Lost Tapes (Slim)

 ふと思ったが、60年代のお話って、もう50年前の事だよな?ん〜、それでもその頃のロックってのが一番刺激的だったんだからしょうがないが…、よくもまぁ飽きずにそんなのを聴き続けている人もいるし、今でもこうして何かしらの記録を残している人間もいて、多分雑誌の表紙にもなっているだろうし、面白いモンだ。それにしても発掘音源ってのはホント、色々出てくる。多分どれも本当の意味でのオフィシャルではないだろう。50年ってもしかしたら著作権とか切れるのかもしれない。だとするとこの手のがどんどんと出てくる事になりそうで、それはそれで嬉しい事でもあるのだが…。

 Janis Joplin…、Big Brother & The Holding Companyの未発表ライブの発掘盤2CD「Lost Tapes」。これも古くからアングラで流通していたのでここでアマゾンで出てるってのはちょいと驚きですよ。オフィシャル…なのか?いずれにしても無くならないウチに入手しておけば聞けるんで良いとは思うけどね。中身はもう白熱の1966年と67年のライブがガッツリ入っててあの「Cheap Thrills」のライブを遥かに凌ぐとも言える熱気。プレイのまとまりなどは「Cheap Thrills」に勝てないけどライブのドライブ感や熱気や勢い、若々しさ、エネルギー、パワーどれを取っても相当にぶっ飛んでるライブだ。上手いとかじゃなくてさ、凄い。そう、凄いってのがロックでは重要なんだよ、それがみっちりと詰め込まれてる。

 ジャニスがね、あの声と迫力なんだけどまだまだ未完成…と言うか発展途上なのかな、って思える節もあってかなりぶっきらぼうな歌い方にも聞こえる。それでもカッコ良いんだよ。凄いんだよ。こういうのってどこから出てくる違いなんだろ?そんなことを思ってしまう大迫力のライブアルバム。これぞロック、な音だ。しかしよくよく思えばアルバムデビュー前の音源…ってことか?それでこんな音で録音されて残ってたってのか?このライブ音源を元にレコード会社探したのか?どうなんだろなぁ…そういうのはちょいと疑問が出てくるけど、ライブの迫力にウソはない、そしてこんなのが残っていたってのに喜ぶべきだろう。




Bob Dylan - Street Legal

Bob Dylan - Street Legal (1978)
ストリート・リーガル(紙ジャケット仕様)

 人間関係から紐解いていく英国ロックの歴史と流れってのは昔から意識してるから自然とそういう調べ方になったりするんだけど、これがまたホントに面白いように絡み合っていくのが発見ありで楽しい。現実の今の社会だって結局人間関係、人脈で成り立つことの方が多くて表面上のことよりも結局知ってるか知らないかってのが一番大きな要素だったりする。仕事として捉えればミュージシャンのキャリアと参加作品なんてのはそれと同じようなもので、誰かの紹介とかあそこで一緒だったから、とかそんな話なのだろう。そうすると人柄とか交流範囲とかそういう社交性のお話にもなるが、ロックという括りでいくとなかなか難しい事かもなぁ…なんて素人のロックと仕事とを混同しているワケだが…。

 イアン・ウォーラスネタの続き、キャリア見てて、へ?って思ったのが1978年のボブ・ディランの「Street Legal」に参加、そのまま来日公演も参加していてライブアルバム「At Budokan」でも叩いているということだ。広い人脈と言うかディランあたりまで辿り着いてしまうのか…となかなかユニークなキャリアだなぁと。クリムゾンのドラマーが5年後にはディランのとこで叩いているってお話ですな。なるほどねぇ…と。んで、ほぼ聴くことのないディランなんてのにも手を出してみるワケです。もちろんドラマーがクリムゾンにいた人だからと言ってクリムゾンみたいなアルバムになるハズもなく、ディランの中では一つの転機ではあったような作品らしい。連続的に聞いているワケじゃないからよくわからないけど、フォークからエレキ、つぶやきから歌へ、バックの音も素朴なサウンドから徐々にゴージャスに、そういう変化は時代と共にあるものの、ディランの根本的なトコロは変わらないし、そこを理解していればいつのアルバムも楽しめるのだが、そこはポップの世界、アレンジや彩られる音で好みが分かれるワケでね。

 この「Dylan - Street Legal」ってアルバム、自分が知ってるディラン像からしてもちょっとポップに寄ってるのかな、と思う彩りの鮮やかな作風な気はするけど、相変わらずのディラン節なんじゃないだろうか。こんだけ歌メロが綺麗に乗ってるのを聴いて、あぁ、こういう風になっていくんだな、なんて普通のことを思ったりしたものだけど、そもそもがフォーク一本で出来ちゃうんだからアレンジだけのお話な人ってのもあるし…、それにしてもこの歌声はボーカルってんじゃないし、そこがディランをまともに聴いていない理由なのかもなぁ。




C.K. Strong - C.K. Strong

C.K. Strong - C.K. Strong (1969)
C.K. Strong

 ロック好きなヤツのブルース好きってのはかなり偏見があって、普通の黒人ブルースが好きってんでもなくて、やはりハードにドライブした中でのエレクトリック・ブルースが好きな場合が多い。自分なんかもそんな一人で、ホントのブルースと言われている部分はそりゃ聞くけど熱中する聴き方ってんでもない。やっぱりホワイトブルース的なハードなのが一番好きだ。そこで曲も良くてギターも熱くて歌も燃えるぜってのはそんなに多くはなくってね、常にそういうのを探しているという部分もある。まぁ、たくさんあるんだろうけどどこか自分に合うのが欲しいなぁとかそんな感じ。

 後のMama Lionで活躍するリン・カーリー嬢の歌声をもうちょっと聞いていたくて、またヘヴィブルースギターもかなり面白いなぁってのもあってその前身バンドともなったC.K.STRONGってバンドの唯一作「C.K. Strong」を聴いてみたのだ。1969年作のこのアルバムはサイケデリック時代の末に出てきている事もあってかサイケの色は多少あるものの、もっとヘヴィブルースロックに系統していて、リン嬢の歌もまだ10代だったってこともあって後に聞かれるヘヴィネスな歌までには至らず、シャウトと迫力で熱唱している若さそのままの魂がぶつかってくるようなエネルギーの塊だ。聞いていてひたすらに気持ちが良い、悩むこと無く真っ直ぐに突き抜けてくる歌が正にロック的。それを支えるバックの音は荒々しさはあるものの基本ヘヴィロック、ヘヴィブルースロックなギターサウンドが中心になっててなかなか賑やかな音作りに仕上がってて聴き応え満点。こういうバンドってあったんだなぁと、嬉しくなっちゃったもん。

 もうさ、本質的なモノで、こういう音に馴染んじゃってるんだよね、自分が。魂入ったクサいギターって好きだしさ(笑)。なんでこの時代ってこういうのだったんだろ?ってくらいにこの時代に集まってるもん、この手のギタースタイル。誰も彼もが同じと言えば同じだから飽きるのはあるんだけど、そういうバンドがいくつもあるってのは後から聴いていると発見があって楽しい。いや~、リン嬢の歌声良いわぁ~、これで10代ですってさ、そんなの歌ってる10代が今いたら驚きだしこの頃も驚きだったんじゃないか?10代の女の子がブルース歌ってるんだぜ?そういう人もいるだろうけど、いや~、良いです、これ。ギターもネチネチしてて思い切り時代の象徴だし、フリー好きならイケるでしょ。








Grateful Dead - Europe '72

Grateful Dead - Europe '72
Europe '72

 ギターのアンプシミュレーターってのがあって、それはエフェクターとは違うんだけど、やってることはエフェクターと同じなワケで、要するに昔のあのアンプの音を再現しよう、ってヤツだからさ、それでそこにエフェクター掛ける場合はどうすんだろ?って思ったけど、まぁ、音を重ねるだけだからいいのか。しかしそれすらもエフェクターになってしまうんだから今の時代は面白い。エフェクターそのものは進化してるけど基本的に昔と変わらないから何となく今でも分かるしね、一時期のラック式のはちょっと姿を消しつつあるのだろうか?結局フットスイッチが一番楽だからそうなるのかね、極小サイズにもなってきてるし。それはそれで面白そうだな、なんて思ってしまうのでどっかで買っちゃうかも(笑)。

 Grateful Deadの名ライブ盤「Europe '72」。そりゃそうだろ、1972年のヨーロッパ・ツアーのライブ録音を良いとこ取りしてアルバム3枚組に収めた作品なんだから悪いハズもなく、思い切りGrateful Deadってバンドの真骨頂が出ている。そうそう、こういうバンドでこういう音なんだよなぁ…、家族とバンドみんなで旅行してるからなんとも伸びやかな雰囲気も漂ってるしいつも通りなライブの模様が断片を繋いでいるハズなのにひとつのライブのように楽しめるし、当時はここでしか聴けない曲もいくつかあったらしい。近年この続編みたいな「Europe '72 Volume 2」もリリースされたらしくって、それはそれでバンド史上ではそれなりに価値の高いツアーだったようだ。

 今でこそ凄いなぁ、良いなぁって思えるけど昔はこういうのダメだった〜、好みの問題だろうけど、良さが分からなかったもん。だから名盤ってのは信用しなかったもんね。んでもね、この「Europe '72」はホントに良いライブ。Grateful Deadってバンドのことも良く分かるだろうし、なかなか取り組めないバンドのひとつだからきっかけにはなるんじゃない?基本アメリカのカントリーなんかがベースなんだろうけど、それだけでもなく、アメリカ的なことを全部ミックスして出してるという不思議なバンド。フリージャムも多いけどここではそんなにたくさんは入ってないから聴きやすい。いいよ、これ、面白い。






Frank Zappa - Roxy The Movie

Frank Zappa - Roxy The Movie
ロキシー・ザ・ムーヴィー(BD+CD)(歌詞対応完全日本語字幕付き) [Blu-ray]

 こないだたまたま疲れてたんでゴロン〜となりながらテレビでも…って点けながらチャンネルアレコレ回して見たりしてたんだが、全く面白味が無くってどこ見ても見続けられない。映画とかでもいいんだけど、見たことあるよな…ってのが多くて、そうじゃなくても大抵映画自体がネタ切れだし、ドラマ系は似たようなのばかりだし、この世界も結構終わってきてるんだなと。普通のバラエティとか見ないし、テレビってどうすんだろ?なんて思いながら結局消してMacで遊んでた。ネットのネタはいつまでも楽しいものあるから際限なく遊べるもんな。

 Frank Zappaの「Roxy The Movie」を。日本語字幕付きで見ましょう、必ず。Zappaの映像も歌詞があるものも全部日本語字幕付きや対訳付きで見るとZappaを倍以上楽しめること間違いないから。演奏や音楽だけでも変態的で楽しいけど、歌詞やおしゃべりはそれ以上に面白いからね。それにしても全く変態的な演奏集団だ。フュージョンとかロックとか何とかってのを超越したライブの音世界、プログレってんじゃなくてジャズ寄りだけど、Zappaの合図だけで変わっていく時もあれば激しいバトルの時もあるし遊びまくってる時も真剣で、どこまでリハーサルで出来上がってるのか、どこからアドリブあるのか、どうあっても完璧で乱れることなし、ツインドラムに若いルースがあれこれと楽しめる。この頃もかなり最強に近いメンツ揃えてるもん。

 狭い狭いニューヨークのロキシーでのライブで、一部は「Roxy & Elsewhere」に収録されてたけど、ここでようやく単発ライブの長尺版が出てきて映像で楽しめる素晴らしさ。断片的には見れてたけど、こうして丸ごとこの時代のが見れるってのは珍しい。Zappaの場合テレビでのライブショウが残されてるなんてことないしさ、あっても単発だろうし、こうしてライブ丸ごとなんて見れると思ってなかったからさ、しかも「Roxy & Elsewhere」で聴けるアレでしょ?そりゃもうね、楽しみますよ。どうやってるんだコイツら?って思ってたけど何回となく見てるとそこの合図でこうなるのか、とかわかる部分もある。それでも凄いわ。どうやったらこういう風になっていったんだろうか?Zappaの意図しない所もバンドが勝手に進めてって出来上がったのもあるだろうし、とにかく興味津々で見て楽しめたライブ。






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Author:フレ
物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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2006年 01月 【31件】
2005年 12月 【31件】
2005年 11月 【30件】
2005年 10月 【20件】


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