George Throgood - Party of One

George Throgood - Party of One (2017)
PARTY OF ONE [CD]

 ン十年もロックし続けるってなかなか出来ないのは当然だし、一般人じゃそんなのは多分社会的に抹消されるだろうからやっぱりそれなりにそういう仕事じゃないと続かないだろう。じゃ、R&Rを職業にしている人達はどうかとなるが、それでもそのままでいる人達なんてのは大して多くない。そう考えると本来R&Rなんてのは数年の寿命のハズで今じゃジジイでもR&Rだぜ、なんてのはおかしな話なんだけどね、実際にはストーンズを筆頭にジジイのロックンローラーってのは何人もいたりする。まぁ、イメージだけの話だから何がR&Rなんだ、ってトコからして定義はないんだけどさ。

 George Throgoodの2017年作品「Party of One」。このアルバムは見事にジョージ・サラグッドのギターと歌声だけで作られているアルバムで、それもオーバーダブはほぼ見当たらずの一発録りなんじゃないか?って感じのシンプルな作品。楽曲群はもちろん過去のブルースメンの作品だったりストーンズやディランってトコで、有名なものばかりになるのだが、それを自身のギターと歌だけでプレイしていて見事にサラグッド節に仕上げている。この人のカバー局に対するリスペクト度合いはホント見事だ。それでもプレイヤーとしての個性を発揮していて、しかもどんどん上達してるもんな。今回はバンドがいないから余計にギタープレイのテクニカルさが目立つ。

 こんだけギター弾けて歌えたら楽しいだろうよって思うくらい多様なギタープレイが満載で、それぞれアプローチが結構違ってる。ある種スタンダードに弾いてるのが少なくってギターバッキングのくせにドラムみたいに聞こえていたりね、何か面白いなぁと。普通こういうのって飽きてくるんだけど、しっかりと飽きさせない音作りやアレンジなんかが施されていてアイディア一発で作りましたってだけでもなく、しっかりと練られている。




Dan Baird And Homemade Sin - Rollercoaster

Dan Baird And Homemade Sin - Rollercoaster (2017)
Rollercoaster

 デジタルコンテンツ時代になるとジャケットアートワークが画面上に並ぶことからか、それなりに目に付くアルバムジャケットってのは気になる事も多くなった。CD時代は背表紙がショップに羅列しているからジャケット買いみたいなパターンはなかったし、レコード時代は大抵ジャケットをパタパタとめくっていくように置いてあったことからジャケットを目にすることが多かったからジャケット買いも割とやってた。デジタル時代はジャケットしか目に入らないんだからそりゃジャケ買いってのもアリになるわな、と改めて思った。最も買うかどうかってのは聞いてからという選択肢もあるから単純にジャケ買いってワケでもないんだが。

 Dan Baird And Homemade Sin名義での2017年のアルバム「Rollercoaster」のジャケット、凄く良い感じでさ、ジャケ買いってんでもなくってもちろんジョージア・サテライツのダン・ベアードの今のバンドのアルバム。だから中味は言われなくても想像出来たんだが、それに加えてのこのジャケットがよろしくって、アルバムタイトル通りにローラーコースターではしゃいでいる女性ってのが何か夢溢れててノスタルジックでもあっていいなぁ〜と。もうね、ジャケットだけ。中味は聞いても聴かなくても分かる。いつものR&Rがたっぷりと詰め込まれている作品で全く裏切ることのない作品。軽快でご機嫌なナンバーからしっとりとしたテンポで訊かせる曲、もちろんバラードチックなのもあって、ギターにしても乾いたサウンドでばっちりと聞かせてくれるしね、金太郎飴状態のアルバムってのはいつものことだ。しかしいつ聞いても楽しめる、っつうかやっぱりR&Rってかっこいいな、って思わせてくれるんだよね。それがこの人の強いトコロ。

 日本での今の人気ってあるのかな?多分アメリカでの人気は根強くあるんだろうけど、その他の国では知名度ゼロに近いんだろうという気がする。それでも多分カントリーシンガーと同じく永遠のアメリカンロックンローラーとして活動していけるバリューはあるんだろうな。アルバムもコンスタントにリリースしているし、それもソロ名義や異なるバンド名義ってのもあったりするんだからそれなりに売れているんだろうし、こういうR&Rです、ってサウンドも他にはそうそういないだろうし、ある種唯一無二の存在でもあるか。


Soundcloudで全曲試聴可能

The White Stripes - White Blood Cells

The White Stripes - White Blood Cells (2001)
White Blood Cells

 年末年始って結構働いている人が多いよなぁと当たり前の事だけどつくづく痛感した次第。一般的には大型の休みという感じで捉えられているけど、その反面働いている人ってのが相当な割合でいるはずだよな…とサクッとググってみたら労働人種の15%程度は働いているらしい。なるほど、そんなモンかもな…と周囲を思い出してみると分かる気がした。主にサービス業に従事している人達が多いのだろうけど、いつもよりも忙しいだろうし、なかなか大変だよなぁ…と。そんなサービスがあるから休む人達は大いに休日を満喫できるのだろうが、そんな心遣いもして然るべきかななんてのも人間的に思うワケだ。

 The White Stripesの2001年リリース三枚目の作品「White Blood Cells」。もうそんな前のバンドになってしまっているのかと驚いたが、そりゃそうか。何せ出てきた時は衝撃的なバンド形態と音ってことで話題になったし、しかも姉妹だか夫婦だか元恋人だとか色々な噂もあってのお二人で、最高のガレージロックを聞かせてくれていたもんだ。それでいてしっかりとブルースやカントリー、ロックそのものも吸収しきっている才能あふれるジャック・ホワイトのエナジー爆発という感じで、コンセプトから何からすべて寝られているプロ根性感も見事にシーンに食い込んできた。このアルバムはそんな布石が幾つかあっての三枚目で、多分ブレイクしたのはこのあたりからだったんじゃないかな。

 今聞いててもどうやってんだ?ってくらいの音。冷静に聴くと、やっぱりギターの低音がベース音として出されてて、バンドの音に厚みは出せているし、ドラムはそりゃもうガレージサウンドなんだけど、正直ドラムもあってもなくても良いくらいのギターと歌のパワーが見事。そこに幾つかの効果音が入って、圧巻なプレイ…とは言え、ベースラインあるよな、ってのもあるからスタジオ盤ではそれなりに作り上げているのだろう。歌メロも独特のラインを持ってるから一発で分かる声質と共に大きな武器だ。生々しいロックサウンド、そのものが最後のロッカーとも言われた所以だろうか、深みという面ではやや物足りなさを感じるんだけど、バリエーションは豊かなアルバムで、かなりカラフル感がある。こんなストレートなロック、あまり聴けない時代になってきたからなぁ…、またどっかで活躍してほしいものだ。


Ry Cooder - Ry Cooder

Ry Cooder - Ry Cooder (1970)
Ry Cooder

 そういえば昔ライ・クーダーって何かと名前聴いたしアルバムもそこそこ聴いたよな、と思い出した。何でライ・クーダーがそんなに名前売れてたのかよくわからなかったけど、ストーンズの「Let It Bleed」に参加していたなんてのが一番フックだったのかもしれない。後は「Boomer's Story」が実に素晴らしきアルバムだったこともあって他のアルバムもこれくらい素晴らしいに違いない、って思って割と見かけると買ってた人。まぁ、大抵はあんまり面白味がないいう印象しかなかったんだが…。

 1970年のライ・クーダー待望のファーストアルバム「Ry Cooder」リリース。これまでのセッションマン時代からソロ活動時代に入ったワケだが、当然ながら最初から既にプロのレベルにあって、音楽性にしても自分が常々やりたいと思っていたことをごっちゃ混ぜにしてプレイしている感じ。この時ライ・クーダー23歳、物凄い才能を感じるのは間違いなくって、テクニックも当然だけど、こういう音楽性の開花、新たなミクスチュアな感覚、そしてスライドギターの効果的な使い方、そして音楽という世界へのチャレンジ、ロックファンという感覚からするとさほど面白味があるワケでもないけど、ギター好きで音楽楽しいなって視点からすると実にバリエーションに富んだサウンドとアレンジ、どういうんだろうね、こういうのって。基本的にはザ・アメリカな音楽が入っているんだけど、ギターのフレーズなんかもカッコ良いし、サザンロックへの流用なんてのもできそうな感じ。

 アメリカの音楽に惹かれる人ってのはこういうのから入るのかもね。スライドギターもこういう音楽には実にマッチしているし、やっぱりカントリーフレーバーな中にあるのが生きるみたい。ストーンズの「Let It Bleed」もそういう雰囲気を持ち込みたかったからのアルバムだし、ライ・クーダー一人がそれを奏でているワケじゃないけど、絶大なインパクトだったことは容易に想像が付く。なるほど、このアルバムはそんなライ・クーダーの名刺代わりの一枚とも言える快作。聴き込んでいくとザ・アメリカな音の虜になるかもね。


Little Feat - Little Feat

Little Feat - Little Feat (1970)
リトル・フィート・ファースト

 アメリカはホントにデカい。行った時にもそう思ったけど、色々な音楽を聴いていてもそう思う。チッキとかエリアという概念がひとつの国に近いモンだから、当然ながら毛色が全然異なる。ものすごく保守的に地域の音楽スタイルを守り続ける部分とやっぱりミックスされて進化していく所と色々あるので、地元の音楽なんかを漁って歩いてアメリカ横断なんてしたら面白いんだろうな〜って思う。ブルース路線から南部あたりに行ったのでそのまま南部のサザンロックでも良いかと思ったけど、サザンロックってちょいと飽きるの早いしな…なんてのもあって、スライドギターって言えば、ってことでローウェル・ジョージですね、みたいな。

 Little Featの1970年のファーストアルバム「Little Feat」。まぁ、思い切り目一杯ニューオリンズサウンドっつうのかね、最初っからリトル・フィートってこういう音だったんだよな。ザッパの所から出てきてどうしてこういう音になるんだ?ってのが全く分からなかったんだけど、それはそれとしてリトル・フィートのサウンドは実にアメリカ的で大らかで空気を感じるサウンド。イメージはゴチャゴチャなサウンド、なんだけどカントリータッチってのかな、軽快さがあってスライドギターももちろんその中ではすべての楽器の間を縫っていくような音色での存在感で心地良い。こういう音階を辿っていけるのはスライドギターしかないからね、その音色を上手く使ったトコってのが面白い。1970年だもんな、この頃流行ったんだろうな。

 ファーストアルバムにしていきないライ・クーダーのゲスト出演というのも随分なバンドだ。ザッパの所にいた面々と言えどもデビューアルバムでゲストあり、しかもこの頃のライ・クーダーってまだそんないメジャーじゃなかっただろうし、スライドギターを味わせるための出演依頼だったのかな。見事な相乗効果が相俟った作品に仕上がってるけどね。ただ、やっぱりちょいとレイドバック的な空気感が漂うのはどうしても自分好みからはズレてくるのはいつものこと、それでもこの雰囲気を楽しむ味わうのはリトル・フィートの特有サウンドによるからだろうね。ホント、アメリカ、だもん。


Adrian Belew - Young Lions

Adrian Belew - Young Lions (1990)
Young Lions

 ギタリストのソロアルバムってのは大抵つまらないものが多い。もちろん色々あるんだけど、どこか毒気が無くてバンドのアルバムに比べると気抜けな感じがするものが多い。もしくは充実しているんだろうけど歌に不満があったりとかね、やっぱり両立できるのってなかなかないんです。ジミヘンみたいなのは別としてさ、バンドのギタリストという地位で活躍している人はソロアルバムがどうも…と。んでもそもそもギタリストとして出てきてる人はどうか、ってぇとこれは実験色が強くなりすぎる傾向があって、曲の良さとかは後でというお話になるのでそもそも別次元で語るものになるのだな。

 Adrian Belewの1990年のソロ名義アルバム「Young Lions」。ちょうどボウイの葬式ツアーの直前頃にリリースされたのかな、同じくらいの時期だったからかボウイがゲストボーカルで参加している「Pretty Pink Rose」が葬式ツアーでも披露されていた事でこの「」というアルバムがクローズアップされて売れたんじゃないかな。アルバム自体は80年代クリムゾンのボーカル的でもあるしアフリカ的でもあるし、ブリューのキャリアから生み出されるサウンドが中心になった作風とも言えるか。そうするとそもそも音楽的な部分でのパイオニア的な精神ってのはあんまり出てきていなくて、ご存知ゾウさんの音色ギターとかそんな所がフォーカスされてしまうのだろうか。

 どうもこの歌声ってのが好きじゃないし、曲もクセのあるものじゃないし、ギタープレイに注力しているというんでもないし、一人のアーティストとして聴くには少々どの部分も不足気味だし、やっぱりギターサウンドのアルバムになるのだろうか。割と歌にスポットを当てた作品でもあるような気がするけど、アダルトなロックアルバム、とでも形容しておく作品なのかな…、どうしても良い子ちゃんな作品という印象は否めない。





Jimmie Vaughan - Plays More Blues Ballads & Favorites

Jimmie Vaughan - Plays More Blues Ballads & Favorites (2011)
Plays More Blues Ballads & Favorites

 ブルースは深い。SRVのブルースが特殊だったとも言えるけど、兄貴の方だってもちろんしっかりとブルースを鳴らしているワケで、やっぱり兄貴好きだったんだなぁ…みたいなのが大変良く分かるアルバムが幾つかリリースされていて凄く楽しめる。みんなどこかで何か突き抜けるとリラックスした面白い作品が出来上がってくるみたい。往年のロッカーだリリースするアルバムってそういうトコロがあるから案外侮れなくて、若い頃のエネルギッシュなものとは違う楽しみが味わえるんで、年取らないと出来ないアルバム、ってのもあるのだ。

 Jimmie VaughanがSRVの下積み時代の歌手として有名なLou Ann Bartonと組んでリリースした回顧録カバーアルバム「Plays More Blues Ballads & Favorites」。何と2011年のリリースです。この2011年リリースってのがキモでしてね、なのにこの音かよ?ってくらいにオールディーな、オールディーどころか初期ブルースの録音と同じような音ですよ。マイク一本でモノラル録音だろ、これ、ってくらいに狭い部屋で録音したかのような音質で、しかもやってる曲が古き良きアメリカ、これをカッコ良いと言わずしてアメリカのR&Rは語れまいよ、まだR&RもブルースもR&Bも分かれてない頃の作品だから超カッコ良い。R&Rの原点。そしてルー・アン・バートンの50sを思わせる歌い方、歌声、もちろん兄貴のギターもしょぼくってチープでラッパも入って、ホント、いつの時代のレコードだ??あれ?DLだよ、くらい感激した作品。

 曲とか何とかじゃなくってね、タイトル通りにブルース…っても最初期のブルースとバラード達、聴かせてくれます、ホントに。アルバムの短さも適当でとても良いし、何から何までオールドタイムなR&Rを今の時代に楽しませてくれる作品。なるほどなぁ、こういうのもありか、って面白さと中身の面白さ、そこでのギタープレイもとにかく古臭くて、ジミー・ヴォーンが子供の頃に夢中になったR&Rそのままなんだろうね、流石!の一言に尽きるエッジの立ったプレイが聴けます。





Dan Baird - Buffalo Nickel

Dan Baird - Buffalo Nickel (1996)
Buffalo Nickel

世界を平和に、って想いは実に難しいと思うばかりだ。あんだけの犠牲を払って平和を提唱して導いてきたにもかかわらず、簡単に戦争の危機を目の当たりにしないといけない時代に突入してしまうという…、人間はやはり元来残酷で攻撃的な生き物でもありわがままな生物でもあるというのも事実、それがぶつかり合うのも歴史が証明していて必ず平和にはならないというのも歴史が証明しているという哀しさ。少なくとも自分が生きている間くらいは平和な世界に近い状態であってほしいものだ。もちろん後世にはもっと平和であってほしいもんだけどさ。

 ダン・ベアードってThe Georgia Satellitesのフロントマンのソロアルバム第二弾、1996年作の「Buffalo Nickel」。この人も根っから変わらないんでいつでもどこでも同じような金太郎飴的なR&Rしか出てこないってのが安心の一枚。んでもってこの歌声も独自の田舎声で馴染みやすい作品。カントリータッチのR&Rと言うのかな、この手の土着的R&Rにしてはブルース色があまり付いていないというのか、その実あんまりブルースに近さを感じない音というのはあまり気づかれていない点かもしれない。自分自身、のヘン聞いててブルース色ないなんて考えもしなかったし土着的R&Rだからブルース出来るだろうし、どっかでやってるだろってのあったけど、結構見当たらなくてカントリーの方が近いっつうのかな、南部系だからサザン的なスタイルっていうイメージが有るのかもしれんが、それは実はなくてもっとオーソドックスだし…と結構イメージと異なる部分があるR&R。

 とは言えども快活なアメリカのR&Rなので聴いていて心地良いし、悩むことなくこれで良いんだよ、って思ってしまう説得力のある作品。どのアルバムが良いとかってよりか、どれを聴いても同じく安心できるからそれぞれ適度に楽しんでくれってトコロか。好きな人は好きになるだろうなぁ、こういうの。それなりにギター的にもやっぱり面白いし、ギターの音もヘンなエフェクトかけてないからそのままの音で出てきてるからわかりやすいし、あぁ、ロックってこんなんで良いんだよな、って思う。







The Brian Setzer Orchestra - The Brian Setzer Orchestra

Brian Setzer Orchestra - Brian Setzer Orchestra (1994)
Brian Setzer Orchestra

 ギターという楽器の面白さは楽器そのものもあるしエフェクターというおもちゃ的楽しみもあって、近年ではこのエフェクターもビンテージ風味から発展して随分とホントにニッチな世界で多種多様なモノが発売されてて試したいけど、こればかりは実物買ってギター繋いでみないと分からないという所がハードル高い。それも数万円するのとか普通だしさ、そう簡単に手を出せないものの、そこは昔ながらの口コミだったり評判だったりと古い時代を生きてきた人間たちには当然のハードルを楽しみながらのおもちゃになっているようだ。ホントにさ、これでもかっつうくらいあるから楽器屋行って楽しめるんだよね、これ。

 The Brian Setzer Orchestraの1994年リリースの最初のアルバム「Brian Setzer Orchestra」。ロカビリーから発展させてスウィングスタイルを持ち込み、ビッグバンドと一緒に演奏することで40年代のサウンドの現代版、みたいなものをやろうと思い付いて紆余曲折してようやくリリースに漕ぎ着けた一枚、と聞いたことがあるが、それもつかの間、今じゃもうこのスタイルが定着して売れてしまっているし、ギターもホント好きに弾きまくりだし、この頃の苦労が報われているってのは良かったよなぁと。このファーストではまだ底抜けに明るいパーティバンド的なスタイルまでは突き抜けていない。作品として実験してますというような部分も多くてしっかりと音を付くぢ上げてるという印象で、硬い、と言うのか丁寧に作られている感触。

 元々歌もギターも上手い人が今度は楽譜まで書いてオーケストラに演奏させる部分を徹底的に作り上げるという仕事、Tattoo入れた兄ちゃんのやることじゃないよなぁ…と思いつつ、その才能が素晴らしいが故にココまで出来ているという素晴らしさ。その分自信のギターがやや控えめな気もしないでもないけど、出て来る時は相変わらずのどうやって弾いてるんだ?的なプレイばかりで楽しめる。うん、ここから蓄積してこの後のブレイク、そして今のステータスってのはなかなか良い感じだ。んで、こういう人がいるからシーンは楽しくなるのもあるし、ギター的にもグレッチ一色の独自性で面白いしね。



George Thorogood & The Delaware Destroyers - Live At The Boarding House

George Thorogood & The Delaware Destroyers - Live At The Boarding House Ksan Broadcast, San Francisco, May 23rd, 1978
Live At The Boarding House Ksan Broadcast, San Francisco, May 23rd, 1978

 意外なトコロで意外な音を発見するってのが音楽を聴き続けている事の楽しみでもあるし、面白いところ。昔から名前は知ってるけど実はあんまり聴けてないとか好きで聴いてたけど、それはとある時代の一部分だけでしか無かったとか、このバンド、こういうんだったんだ?とかね、割とバンドごと追いかけてないと分かんないトコあんだよ。んで、昔はそれでも全部のアルバム聴いてみる、手に入れるってほどまで好きならいいけど、そうじゃないのはそこまで出来ないから中途半端に終わってるワケ。それをさ、長年かけてじっくりと蓄積していくってのもなかなか出来ないから結局そのままになってる。でもね、こうして聴いてると、深掘りしなきゃいけない、というかしても面白いんじゃない?って状況になるのでそれはそれで楽しめているという…。

 Geroge Thorogoodというギタリスト、ってか一人ロックンローラーな人、アメリカのデラウェア出身という田舎者、それはもう顔見ても分かるし明らかに田舎者のむさ苦しさとファッションセンスのダサさってのもあるが、ギターの腕は超一級でブライアン・セッツァー顔負けのプレイを聴かせてくれるという…、自分が知ってるのは80年代入ってからのモロにR&Rだけの時代だったからそういう人だと思ってたけど、こないだふと1978年のライブ盤「Live At The Boarding House Ksan Broadcast, San Francisco, May 23rd, 1978」ってのがリリースされてたから初期のライブなら面白いかな、って聴いてみたんです。そしたらこんなスライド中心なロックプレイで激しいライブだったんか?ってかそういうのばっかだったんだ?ってのにびっくりしてさ。イージーなR&Rばかりやってるんじゃなくて、しっかりギターを追求したというか常任では弾けないプレイスタイルをひたすら駆使してのライブで、突出してるんだよね。んで、スライドだから個性的で、そりゃ話題になった新人だろうよ、と。そんなのがそのまま聴けるライブでかなり見事。

 アルバムデビューが1977年、サラグッド27歳の頃でのデビューで、このライブはデビュー翌年なので気合入りまくってる頃、ホントこんだけギター弾けてたらどんだけ楽しいんだろってくらいに弾いてる。ブルーススタイルはもちろん習得しているんだろうけど、この人のギターはもっと明るくてカントリータッチとさえ言えるくらいではある。もちろんそうはならなくてスタイルはブルースベースなのでブライアン・セッツァーとは大きく異なるんだけどね。それにしてもこんだけギターを聴かせてくれるってのもなかなかないからこういうライブのリリースは良いわ。存分に楽しめる作品です。



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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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ブリティッシュロック巡礼

フリー・ザ・コンプリート 伝説のブリティッシュ・ブルース・ロックバンド、栄光と苦悩
日本語訳版出てたんだ!


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