Prince - Controversy

Prince - Controversy (1981)
CONTROVERSY

 70年代からのソウルミュージシャンが80年に入る頃になっても70年代のムードそのままでライブを演じながらシーンで活躍していこうとしていたけど、結局は時代の取り残されていって沈んでいってしまった。もしくはシーンで見ることはなくなっていった人も多かった。今でこそそれでも復活劇と言って持て囃される事もあるけど、時代の波は一つ前のものはすべて古いと容赦なく切り捨てていくので、リバイバルなんてのは一回りしないと通じないものだ。70年代のソウルシンガー達が必死になって生き延びるためにやっていたものをいとも簡単にあっさりと切り離ししてしまった天才がこの人、プリンス。

 1981年リリースの4枚目の作品「Controversy」。そう言えばプリンス自身もアルバムデビューは1978年なんだから70年代のミュージシャンでもあるが、そのヘンはあまり気にせずに進めていこう(笑)。いやこないだまで古くからのソウル・ミュージックを聞いてたからか、ここで聴けるサウンドの斬新さ、新時代の幕開け的な音作り、これぞ最先端のソウルミュージック的なスタイルに大きく驚いたワケ。ミネアポリスサウンドって言えばそれまでかもしれないけど、ジャストに鳴らされるビート、ファルセット多様とコーラスワークで見事にキャッチーに組み立てられたメロディ、そしてグイグイと単調に引っ張っていくリズムによる覚醒、確かにルーツに忠実でありながらも明らかに革命的なサウンドを組み立てている。それも4枚目のアルバム時点ではたまたまそうだったというだけなのだから恐ろしい。もっとも同じ路線で語る事自体がおかしいんではあるが…。

 昔はこのヘンのプリンス聴いててもどうにもイマイチと思ってたけど、だんだん判ってくるようになるのか、面白いな、って感じる程度には自分のレベルが変わってきた。気分に左右されるんだけど、こういうノリも良いんじゃない?ってな感じに聴いている。一応以前からちょこちょこと気になってる人だし、いつか全制覇したいと思っている人なのでアルバムは結構買ったり落としたりして持ってるんだよね。ただ、体系化出来てないから確かこの辺が…みたいな感覚で聴いている。普通こんだけのミュージシャンだと初期とか中期、後期なんてのは割と作風変わっていくんだろうけど、ある意味この人の場合最初から最後まで全部同じでもあるし全部違うのかもしれない。この「Controversy」はそんな中でもかなり洗練された飛躍へのステップ前の重要な一枚な気がする。




Marvin Gay - Live In Montreux 1980

Marvin Gay - Live In Montreux 1980
Live In Montreux 1980  (2cd)

 昔から黒人系でまともに聴けるのはブルースくらいしかなくって、ラップはダメだし、ソウルやR&Bもルーツ的な意味では多少かじる程度だったけど、じっくりと好きって言えるほどまでのバンドやアーティストなんてJBとかファンカデリックとかそんくらいで、正直全然分からん。知らないってのもあるけど、聴いても面白いと感じることが出来なくて、その筋の友人なんかと話すとなぜ分からん?と言われるくらいには黒人音楽音痴。それでも白熱したライブやアルバム、名盤あたりは手を出していてそれなりには理解してそのアルバムの良さを認識はしているつもりなのだが、その世界ってのは深いなぁと。なんとなくは分かるんだけどまだまだその深みに手を付けるには未熟なんだろうと自分的には思ってる。

 Marvin Gayの1980年のモントルーのライブが「Live In Montreux 1980」としてCDとDVDでリリースされているが、これがまた名ライブとして語られているようだったので、ちょいと手を付けてみる。最初はやっぱり黒人のライブ、というか音楽ってこういうある意味ジャストで完璧なバックの演奏陣営にファルセットが乗るもので完璧すぎて面白味ないんだよなぁ、なんて思いながら聴いてるんだがそのウチそのグルーブのドライブ感が心地良くなってきてさ、何かスゲェぞ、楽しいぞ、なんて感じちゃうんだから不思議だ。もっともそれがすべてじゃないんで、途中飽きたり、かったるいなぁと思うのもあったりして聴いてるからまだまだなんだが、多分黒いのってそういう所がリスナーの心を掴むんだろう。甘ったるいのが良いとかグルーブが良いとか暑苦しいのがいいとか色々あるだろうが…、

 こんだけの一級エンターティナーになると曲を知ってるとか知らないとかじゃなくてグルーブでグイグイと乗せていくとか盛り上げていくみたいなのも普通に出来るのが当たり前だろうし、実際こんなの生で聴いてたら踊りたくなるんだろうね。




Sam Cooke - Live at the Harlem Square Club 1963

Sam Cooke - Live at the Harlem Square Club 1963
Live at the Harlem Square Club 1963

 時代の産物ってのはその時代じゃなきゃ生まれなかったであろうものだが、それが功を奏して今じゃとても真似できるものではない唯一無二の代物になってしまうものだ。特に音楽なんてのは時代の流れと共に出来上がってくるものだからどうしたって時代を背負う部分はあるし、それはやってる側も聴いてる側も同じで、だからこそ文化の一端でもあるし流行りものにもなっていくものだ。それを後からの世代が聴いて、時代背景を鑑みてじっくりと聴くことで、より一層そのアルバムなりの深みを実感するのだ。その手前にはそもそも名盤があったり良い作品があったりして、聴きたくなる準備がなきゃいけないのかもしれないが、名盤ってのはそうじゃなくても聴いてりゃその凄さが判ってしまうのだから多分大丈夫。

 Sam Cookeの発掘ライブアルバム「Live at the Harlem Square Club 1963」はそんな一枚で、1963年のライブが収録されているのだが、当時のマネジメントからはあまりにもサム・クックのイメージとかけ離れたライブアルバムが出来上がってしまったため、お蔵入りにしてしまったというもの。それが1985年にリリースされたというのだが、その頃は当然マニアに向けての作品になってしまっていて、当時のリスナー達に届いたのかどうかは分からない。その方が良かったのかどうかも分からんけど、後の世代からするとありがたい一枚、でもあるし混乱する一枚でもある。確かにマネジメントが危惧したように、このライブアルバムはこれまでのサム・クックという上品なソウルシンガー、ともすればポップシンガーな一面を思い切り否定するかのような肉体的で唾を吐き捨ててシャウトしている姿が記録されているからだ。そんなに詳しくない自分でも、こういうライブが出てくるのは想像出来なかったもんね。そもそもJBでも聴くかなって思ってた所にコイツが目に入ったから聞いてみたらこのぶっ飛び具合だったんだから。しかもライブ会場はもちろんハーレムの一角のクラブなワケで、モロにそのまんまなライブなんだな。

 オーティスやJBやああいったフィジカルなソウルシンガーのライブと何ら変わらない、シャウトしまくりのライブで、バックが質素なだけに余計にサム・クックのパワフルさが浮き彫りになり、会場の熱気ぶりもそのまま味わえるという貴重なアルバム。見事なまでに時代の雰囲気を捉えているライブで40分弱ながら一気に聴いてアドレナリンを放出しまくってしまうものだ。いやはやこんな商が繰り広げられているとは驚き。やっぱり生身のライブってのは面白いな。


Garnet Mimms - Warm & Soulful

Garnet Mimms - Warm & Soulful
Warm & Soulful

 ルーツを漁る、そこでまた様々な事を発見してまた戻ってくる、の繰り返しをしているうウチに色々な知識も尽くし、音楽の面白さも判ってくる。別にそうなりたいと思ったワケでもなく、気になったから漁ってみた、ってのがきっかけ。ホントはそういうのを体系化して理路整然としていくのも良いのだろうけど、そんなこと到底出来ないし、かと言って全部覚えていろってのも無理だ。ま、だから所詮趣味でそういうのやってるんだからどっかでそんな話になって、へぇ〜なんてことになれば面白いだけ、ってな事だ。逆にそういう話もいっぱい聴けるしね。最近でも飲み会に行って周囲の話聴いてると、実に常識的な、一般的な会話をしているのだが全く付いていけない自分がいるんだよ。自分で情報取る時代になってから好む情報しか取りに行かないもんだから一般情報を知ることが無くなってきてる。かろうじてiPhoneでニュース見たりはするけど、それも真面目に見てないからどんどん世間ズレしてくるという…、ヤバいよね。

 Garnet Mimmsという人のベスト盤「Warm & Soulful」なんてのを。そもそもシングル時代の人だから適当なベスト盤聞いてたんだけど、たどり着いた理由は先日の「As Long As I Have You」という曲のオリジネイター…、っても作ったのはこの人じゃなくてちゃんと作曲家さんたちがいるんだけど、シングルヒットを放って知らしめた歌手はこのガーネット・ミムズ。Zeppelin絡みでルーツを漁ったことあればすぐに出てくるんで名前は知っている人もいるかな。このベスト盤聴いてみれば分かるけど、冒頭からしてジャニスもカバーしている「Cry Baby」だったり、The Whoの最初期にやってる「Anytime You Want Me」もあったり「My Baby」もあったりとロック側からは結構カバーされているシンガーです。当然アメリカ人なんだけど、60年代前半頃に英国に渡って活動していたのかな、だからその頃に英国でシングルをリリースして売れてたってワケだ。だからそれをモロに聴いていた60'sなミュージシャン達は思い切り影響受けているという歴史。

 自分もよく分からないんだけど、この時代にこういう音ってのは革新的だったんだろうね。確かに「As Long As I Have You」なんてのはカッチョ良いもん。そして結構画期的。それはもう後のカバーがあったからだけど、他の曲でもそういう聞き方するとかっこよくなるんじゃないか、ってのはある。もちろん今の時代にわざわざこのヘンから曲を引っ張ってカバーするってのもいないだろうけど、それをロジャー・ダルトリーがやったらカッコよく仕上がった。そうしてこういう文化が時代を超えて引き継がれていくなら面白いよね。まだこれからどうなるのか分からないけど、デジタルが死ななかったら引き継がれてくのだろう。




Otis Redding - Dock of the Bay Sessions

Otis Redding - Dock of the Bay Sessions (2018)
Dock of the Bay Sessions

 古い音楽を漁るって、無限のものかと思ってたけど割とそうでもなくって今に比べりゃ数が少なかったからか、まだ自分で抑えきれる範疇の物量だったり知識量だったり関係性だったりするから案外頑張れる。もちろん全部を網羅するなんてのは無理だからそこまでする気はないけどさ。好きなものプラスちょいと、くらいなら多分追いつける。問題は好きなものの幅が広がっていくとその分広がりすぎるんだってことくらい。たかが趣味なんだから好きに聴けばいいし、時間だってある時に聴けばいいし、まだまだ人生は長い、多分聴ける。でもどうせなら色々な感動を味わいたい、そんな音に出会いたい、楽しいからね。

 Otis Reddingの「Dock of the Bay Sessions」なんてのがリリースされてた。何だろ?って思って見てるとなるほど、そもそも自分が認識していた「Dock of the Bay」というアルバムはオーティス没後の編集盤だったので、オーティスの意思で作られていたワケではなかったということだ。んで、今回はオーティスが生前に思っていた曲をセレクトしてきちんとアルバムとしてリリースしてみました、というものらしい。ジミヘンの再リリース作品なんかと同じ話なんだろうけど、そこまでのマテリアルがあるワケではない中、こういう形で再リリースされるのは悪い話じゃない。自分的にはこの中身が聴いててもどこかで聴いていたオーティスのアルバムなんかに入っているのと同じものかどうか、まではパッと聴いている限りでは分からなかったんだけど、音はしっかり良くなってる気がする。

 案外とおとなしい作品だったのかな、ってのが最初の印象。曲の並び方のせいなのかもしれないけど、どこかもっとハードなシャウトを期待してたからかもしれない。ライブアルバムじゃないんだからあんな激しいのが出てくるハズないし、だからおとなしいというイメージだったんだろう。それで自分のイメージを軌道修正してまた聴いてみるとやっぱりオーティスが喉を真っ赤にしながらシャウトしてレコーディングしている姿がイメージ出来た気がする。ちょっとボリューム足りなかったかな(笑)。真のファンから見たこのアルバム、ってどういう印象になるんだろうかってのも気になるので、またおいおい情報は追っていこうかな。




James Brown - Funky Christmas

James Brown - Funky Christmas
Funky Christmas

 折角クリスマスなんだからクリスマスなもの聴いて書こう、って決めて何にしようか…って探している時間の方が明らかに長い。そういう角度でアルバムを眺めることもそう無いのでパッと出てこないもん。なんとなく、はあるけど、多分もうブログに上がってるだろうから、そうじゃないので…ってなると探してみるしかないんだよ。んで、見つけたのが、こんなんあるんだ?って笑ったんで紹介しちゃおう。

 ご存知James Brownがこんなアホなジャケットでリリースしていた「Funky Christmas」。ま、編集盤なんだけどさ、それでも普通にアルバムで数枚はクリスマスがタイトルになったアルバムをリリースしていて、そこからの抜粋盤ってなことで、それにしてもだ、アメリカ人にとってのクリスマスへの意気込みや思い入れってのは宗教観が違うからか、やっぱり全然違うんだよね。イベントじゃなくてもっと身近で聖なるもの、当たり前だが。そうするとゴスペル的なものもあるからJBでもおかしくないのかも?なんてのも頭をよぎったけど、そんなことあるはずもなく、JBそのままだった。

 より一層JBらしくファンキーになっているか、ってなってるのか?って期待もあったが、そんなこともなくすんありとクリスマスソングを歌っている…ってもJBだからメロウな歌なんてのはまったく無くて、暑苦しいクリスマスソングになってるのはJBらしいか。絶対にクリスマスに聴きたくないと思うクリスマスアルバムなんじゃないかなぁ…。多分アメリカ人でもこれをクリスマスに聴くってのは少ないはずだ。こんだけメジャーな人のクリスマスアルバムなのにね。

 随分と妙なクリスマスなアルバム紹介になってしまったが、ここを訪れた方のうち何人かはこのYouTube聴くんだろうなぁ…、可哀想に(笑)。いや、悪くないですよ、うん。やっぱりJBだし。


The Johnny Otis Show - Live at Monterey!

The Johnny Otis Show - Live at Monterey!
Live at Monterey!

 R&Bってのは時代を物語る音楽ジャンルの呼び方のひとつにもなってるんだろうけど、自分的解釈では単純に黒人ソウル系の音楽という感じ。リズム&ブルースではあるけどブルースな音楽スタイルの話ではないので、やっぱりソウル、ってトコだ。んで、黒人であることがその条件という印象だったんで、今回のJohnny Otis ShowのJohnny Otisが白人…ってかギリシャ移民系ってんでR&Bの帝王的に言われていたのはちょいと「??」だった。来歴を漁るとその由来はよく分かるお話で、結局R&B的なのが好きで周囲にもそういうのを配していたのとそれが昂じて自身のクラブを立ち上げて演奏させて巡業にも出てレコードも出していったことでひとつのパッケージとして成り立たせた、それがJohnny Otis Showと呼ばれ、R&B界隈の帝王になるワケだ。自身が音楽的なアイコンになったワケじゃなくて、ビジネス方法がR&Bに貢献したって話が大きかったようだ。

 そのThe Johnny Otis Showの最高傑作と誉れ高いライブアルバム「Live at Monterey!」。1970年リリース作品で、この頃ともなると実はR&Bの連中からすると既に終わってる感のある時代にもなるんだが、どうしてどうして、そんな素振りなんぞ全く感じさせない円熟感の乗った熱〜いライブをたっぷりと聴かせてくれます。息子のシュギー・オーティスは全部参加しているんだけど、そこまでハードなブルースギターが登場するのはさほど多くはなくって、基本的にはハコバンのギタリスト的な演奏がメインだが、リトル・エスターのブルースナンバーなんかではもう大活躍してくれてて、これぞブルースギタリスト、ってな感あるから楽しめる。もちろんそこに至るまでのアルバムの流れ的にはさ、歌う人がコロコロ変わってて、名の知れた歌い手が次々に登場して得意の風味で歌い上げていってくれるんで、一大パーティ的なライブアルバムになっている。そこがこのアルバムの飽きないところ。更にテンション高いから凄いんですな。こういうライブやってみたいよな、って思うくらいの楽しみ方がそのまま入ってる。

 こういうの、何ていうんだろうな。R&Bなんだけどそれだけでも括れないし、自分みたいなロック野郎が聴いても面白いな、ブルースだなってのもあったり熱唱に惚れ込んだりもあるしさ、良い音楽、ってのはこういうのなのかもね。ライブだから余計に自分もその雰囲気を一緒に味わってるのもあるしさ、ホーンにしてもうるさくないし、その筋ではスゲェ名盤で有名な作品だからあまり今更くどくどと書けることもないけどさ、ちょっと何度か聴きまくってて楽しいな、ってのが一番大きい。んで、たまに「お?」って思うブルースギターの音が聞こえてくるから気になるし。その言い方で聴くとモダン・ブルースな流れにある面が大きいか。シュギー・オーティス自体はもっとシカゴ的エッセンスが大きいみたいだが。それにしてもソロであんだけの天才的なブルースギター弾いてて、こういうバンドで何年もギター弾いてて、結果的にそこから生まれたソロアルバムではブルースから飛躍したサウンドが多くって、やっぱりアーティストだったんだろうなぁ…、などと余計な事も考えつつ、この作品でのブルースギターを聴いて楽しんでいるという変わった聴き方。それでも名盤です。






Bootsy Collins’s Rubber Band - Ahh the Name Is Bootsy Baby

Bootsy Collins’s Rubber Band - Ahh the Name Is Bootsy Baby (1977)
Ahh the Name Is Bootsy Baby

 ある程度ロックとは異なる世界を聴いていると、それぞれの凄さとか面白さみたいなのは判ってくるし、やっぱりその世界にハマっていく人がいるのも分かる。それでも自分的にはしばらく聴いてると、やっぱりロックのがいいなぁ〜とかなっちゃうところがその世界にハマれないんだな。今回も黒いの幾つか聴いてて、書いている以上に他のも聴いたりしててね、それでも何かどっか違うんだろうなぁとかあってさ、ギターでも黒人系ので弾きまくるなんてのは他にはほぼ皆無で、あってもフュージョン系とかトニー・マカパインくらいか、って話だしさ。

 じゃ、ってことで面白い変態ってのでBootsy CollonsのRubber Bandでいいんじゃない?ってことで1977年リリースのセカンド・アルバム「Ahh the Name Is Bootsy Baby」。1977年ってそっか、アメリカじゃディスコブーム全盛期だからこういうのでイケたんだろうな、と納得。JBの時代からFunkadelic、Parliamentでの活躍から同士達と共に作ったRubber Band、方向性がどう違うかってのはほとんど変わらないし、ブーチーのモコモコベースがブイブイ言ってるのはあたりまえだし、ほぼワンコード展開でのJB的ファンクとも言うべきか、一辺倒で走りまくるという姿勢、明るくファンキーでオネェチャン達とのコーラス掛け合いとか如何にもお遊び要素満載な作風。能天気なスタイルはズバ抜けてるとも言えるが、ふとザッパとの共通項を見出してしまった。こういうのをもっと研ぎ澄ましていったのがザッパの音楽なのかもな、と。まぁ、時系列的にはザッパが先なワケだが。

 しかしやっぱりJBって凄かったんだなと、こういうの聴いてて思う。そこかしこでJBの影響満載だし、良い曲を作って、とかそういうのはあんまり無かったんだろうな。楽しくやることやって騒げるの、とかそういうんだろうか、音楽的な繊細な組み立てなんてのは皆無で、本能だけで作り上げてるんだろうと思える。それでもこんだけのブイブイサウンド、なかなか出せないグルーブ、やっぱり凄い人だし面白い。かと言ってソロアルバム全部聴くぞ、って感じにはならないのだが。



Eddie Hazel - Game Dames & Guitar Thangs

Eddie Hazel - Game Dames & Guitar Thangs (1977)
Game Dames & Guitar Thangs

 やっぱり夏は熱いワケで、好んで外に出るよりはエアコンに当たりながら一日を過ごすなんて方を選んでしまうもので、そうすると自然に趣味を邁進する時間が増える。すなわち音楽を聴いたりする時間も増えてくるというような気がしてる。実際そうかどうかは分かんないし、どっちかっつうと減ってるのかもしれないけど、篭ってる時間が多くなるのが夏、とも言えるのではないかと。その分集中力に欠けるかもしれんが。

 Eddie Hazelの1977年最初のソロアルバム「Game Dames & Guitar Thangs」。思えばエディ・ヘイゼルってヤツなんだ…、面白いギター弾くなぁ…ってのはFunkadelicのライブ盤「Live: Meadowbrook, Rochester, Michigan 12th September 1971」でマザマザと実感してて、更にその面白さを実感したのがRuth Copelandのアルバム「I Am What I Am」のギター。ブルースベースでもないし、もちろんファンクな感触でのソロでもなく、スペイシーではあるけど、果たして一体どういうスケールと言うか感性で弾いているのかよくわからないスタイル。テクニック面はもちろん申し分ないけど、どこからこういうフレージングになるんだ?とかトーンや音の使い方がやっぱヘンなんだよね。よくジミヘン的とも言われるけど、その宇宙的発想によるギタープレイは確かにジミヘン的だけどフレーズはそういう意味ではまるで異なるからアプローチが似ているという事か。

 それにしてもエディ・ヘイゼルのソロプレイを存分に楽しめる作品ってのはその実多くもなくって、参加してるけどそこまで弾いてないってのが多いからこのソロアルバム「Game Dames & Guitar Thangs」は期待満点で聴いたもんね。そしたら冒頭から切ないながらにあのペラペラな音とトーンでギターが流れてきて、こりゃ良いわ…って。冒頭はママス&パパスのカバーらしいがそもそも知らないからいいや、エディ・ヘイゼル節になってるしギターたっぷり聴けるから美味しい。知ってる曲ったらビートルズの「I Want You」のカバーやってるくらいか。それも何故かこんなにドロドロサイケな雰囲気でギターをたっぷりと味わえるのはいいし、淡々と延々と味わい部会ギターソロが繰り広げられてて、素晴らしく宇宙に連れて行かれる感が高まってくる名演。なかなかこういうの聴けないよ。もっともっとエディ・ヘイゼルというギタリストの存在を知ってもらいたいよね。とても説明しきれる範疇にはいないギタリストなんだけどさ、天才的な才能でギター弾いてるの分かるもん。古いロッック好きな人、ジャケットの偏見とかファンクの偏見とかなしにこの人のギター試してみるちょっと価値観変わるかも。



Funkadelic - Let's Take It

Funkadelic - Let's Take It (1975)
Let's Take It

 黒人ロックの始まリはやっぱりジミヘンなんだろうけど、あまりにも時代的にも早すぎたし、しかも天才的でもあったもんだからある種黒人ロックというカテゴリが閉ざされてしまったとも言える。黒人がロックやるとジミヘンかよ、と言われてしまうくらいのインパクトだったから後が続けないというか…、おかげで今でもそういう形でのロックはなかなか出てきていないと思う。あるけど、やっぱり一過性のまがい物的に捉えられちゃうし、良くも悪くもオンリーワンな人だからしょうがない。そういうのも判っていてファンクとロックを掛け合わせたスタイルでジミヘンをリスペクトしながらという側面も持ちつつのバンドがファンカデリックか。

 1975年リリースの「Let's Take It」、既に7枚目くらいになるのだろうけど、パーラメントとのメンバーが大半被っていると言えどもホーンセクションもないしギター中心的なバンドだからロック寄り、と言われる。もちろん事実そうなんだけど、この世界観は他のどこのも見当たらないファンクとロックの融合で、そこに宇宙感とかサイケ感が加わってて煙モワモワな雰囲気が漂ってるからどうにも怪しい。それに加えて一番の醜悪はこのジャケット郡だろう。とにかく趣味の悪いものをすべて集めてみたという感じのバンドで、それが売りでもあるからまた困る。中身がどうでも良けりゃ聴かないだけなんだけど、逆に中身はしっかりと面白い部分がたくさんあるからね。じゃなきゃこんな風に出してこないだろう。

 このアルバムにかぎらずミックスがきちんとロック的なものにはなっていないからロックにはほぼ聴こえないんだけど、鳴ってる音を聴いていくと明らかにロック。ギターがそこかしこで歪んで鳴ってるし、ロックになってもおかしくないけど、明らかにリズムと歌が違ってて、かと言ってファンクノリじゃないワケだから一体何だこりゃ?になる。ところどころに出てくるお遊びネタがやっぱりP-Funk的なんでどうしてもそっち行っちゃうよな。面白いバンドだ。このアルバムは特にファンクに寄ってるかもしれない。最早それはどっちでも良い事になってて、この編成で楽しむ、という感じか。聴いていてもそれを意識しないで曲を楽しむのだが、そういう意味ではあまり良い曲と言うのはない…って言ったら身も蓋もないけど、その意味でのレベルは格段に差がある。やっぱり演奏力とお遊び力が大きいのかな。





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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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2006年 01月 【31件】
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2005年 11月 【30件】
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