Camel - I Can See Your House From Here

Camel - I Can See Your House From Here (1979)
I Can See Your House From Here

 自分の音楽の好みがどんどんと変化しているな、と感じることがある。それでも昔好きだったのをキライになることはないけど、そんなに聴かなくなるってのはある。それが散々聴いてもう自分では消化しちゃってるから同じのをまた聴かなくても、時間を割かなくてもいいか、っていう類の音楽と、それほど聴いてないけど、好みとして変化したので今はあまり聴かなくなってる、ってのがある。前者は好みそのものは変化してないけど後者は好みが変化しているから聴かなくなったって話だね。後者の方が多いかもなぁ(笑)。

 その代表格がプログレ系統のバンド。昔は時間を割いて一生懸命聴いてて、それが楽しかったし漁りまくってたんだけど、それも時代と時間の無さからだろうか、昔に比べたら全然聴けてないし、聴いててもそんなに熱狂的に楽しめるワケでもなくなってる。自分の好みがどんどんとロック的なエッセンスを求めるようになってる気がする。そんな中、Camelのアンディ・ラティマーのギターの音色の話が出てきたので、ちょいと聴いてみるか、と「I Can See Your House From Here」を。1979年の7枚目、かな、もうね、初っ端からふざけんなってくらいに警戒でキャッチーで苦手な音が展開されます(笑)。いや、自分にとってのお話なので好みはそれぞれってことで…(笑)。音楽的にはかなりキャッチーに仕上げてピーター・バーデンスも抜けてるし、Caravan組もいないし、どっちかっつうとHappy The Man要素なんで、そりゃ明るくなってくわな…ってのは分かるし、アンディ・ラティマーのギターがこう来たかってくらいにフュージョンチックになってて納得感はあるプレイだし、楽曲群。幻想的な世界とキャッチーな歌メロが絡み合っての快活なサウンドは多くのリスナーを魅了したんじゃないだろうか。

 今となってはどこかでBGMとして流れていても何ら違和感のないくらいには警戒で美しく、叙情性もきちんと持ち合わせているアルバムに仕上がっているし、あまりにも軽やかに流れていくサウンドが勿体無いくらいのアルバムだと思う。それまでのCamelってバンドもそういうエッセンスはあったけどここまでになると…ってのがオールドファンの感想だろう。時間が経って、振り返って聴いていればこういうのも悪くないし、アンディ・ラティマーがやりたかった音楽はこういう路線だったんだな、とか分かるけどさ。…と何だかんだと聴いてる作品かも(笑)。



Gentle Giant - Gentle Giant

Gentle Giant - Gentle Giant (1970)
Gentle Giant

 今ロックを聴き始めた、聴いているという若者達レベルでプログレってのは身近にあるのだろうか?昔々の70年代はDeep PurpleやLed Zeppelinと同列でPink FloydやGenesis、Yesなんてのがあって、プログレなんて意識もしないで、こういうヘンテコなのもロックとしてはあるんだ、っていう程度に身近だったと聞く。今の時代には当然そんなことないんだろうなぁ、と想いつつも、一方ではふとYouTubeあたりで探していくと2次元的に今のバンドと同列にプログレバンドだって出て来る。それで聴くかってのはあるけど、聴くことに関しては昔よりも全然身近になっているんだろう。やっぱり好奇心か。

 時間がゆっくり取れないとじっくり聴けない音楽のひとつにGentle Giantがある。折角なので久々にじっくりとゆっくりと聴いてみた「Gentle Giant」、1970年のファーストアルバム。そう、ファーストアルバムにしてこの完成度の高さと構築美の高さ。ロックという次元を超えているのは確かで、その分ロック的面白味には随分と欠けるし、プログレバンド的な華やかさも見当たらない、故に日本じゃあまり知られていなかったようだし、多分今でもコアなリスナーを選ぶバンドなんじゃないかな。自分で今回聴いてても、ロック的に面白くないもん(笑)。ただ、音楽集団として、実験精神的な部分も含めて本当のプログレッシブさで言えばものすごいバンドで、聴いてると凄いな、ってのが先に来る。好みとしてはそうでもないけど、やってることは唯一無二の世界を既にここで実現してる。難解で受けにくいだろうけど、テクニカルな実験音楽が好みならハマるだろう。

 簡単に言ってしまうとですね、自分的には歌とギターの音が苦手なんだな、と改めて思った。楽曲の作りや展開なんかはプログレ的で好きだし、迫力あるトコやクールに攻め立てて来るトコは面白いし、静と動の世界も好きだし、別に苦手な理由もない。ただ、歌はなぁ…、ギターもCamel的な音で好みではないのが大きい。でもね、多分、聴いてると凄くハマってくのはわかる。どうやって作ってるんだ?ってのが最初の不思議で、この音色ってどっから思いつくんだ?ってくらいに多様な音が散りばめられてる。デビュー作だから予算なんてそんなにないからバンドの楽器の音だけのハズなんだけど、こんだけ綺羅びやかに聴かせる程の音色って一体?みたいな音に対する斬新さとかあって、彼らはロックをやってる意識はなくって音楽を作り上げてるって意識でやってると思う。そこにロックファンが飛びついた、みたいなね。とても牧歌的な楽曲もあるし、正しく英国からしか出てこないバンドだから、きちんと制覇していかないとな…。



Gryphon - Treason

Gryphon - Treason (1977)
Treason

 酉年のジャケットを探している時にふと思い出した作品ってのも幾つもあって、ジャケットは思い出すんだけど、どのバンドのアルバムだっけな…とか、頭の中だけでイメージされてて、バンド名が出てこなかったりとか、タイトル忘れてたりして探し出すのに時間かかったりしてたのもあったし、なかなか普段考えない項目でアルバムを探すのは大変です。鳥の絵が使われてるジャケット、なんて探し方したこと無いでしょ?これが案外たくさんあるんだけど、インパクトとしてはさほど多くなかったかな。

 Gryphonの1977年リリース5枚目にしてラストアルバムとなった「Treason」。元々が古楽とロックの融合ってことでリチャード・ハーヴェイがその才能を余すこと無く活用していたバンドだったんだけど、アルバムごとにポップ…と言うか普通なプログレのバンドへと接近してきて、挙句はかなり良質な聴きやすいサウンドへと進化してしまったが故にコアなリスナーからは嘆かれる始末、時を経て聴いてみればそれは良質な音楽的変化と進化であって、決して悪い方向でもなかったように思えるが、あそこまで綺羅びやかで繊細なサウンドを作り出していた事を思うと、普遍化へのアプローチは残念感が漂うのはしょうがないか。

 …と言えども、そのアンサンブルは他では真似出来ないレベルにあることは間違いなく、本作「Treason」ではそれはイエスと同じような作風に仕上がってしまったことで分かるように、完璧にシンフォニック且つ構築美を追求していく性であるが故に、こうなってしまったと言ったところか。決して悪くない。悪くないが、Gryphonである必要性もこれまた薄い、か。やってることは凄いんだけどなぁ…、ってな作品。

Mostly Autumn - Go Well Diamond Heart

Mostly Autumn - Go Well Diamond Heart (2010)
Go Well Diamond Heart

 どっか時間作って自分の中で未整理なままになっているカテゴリを年代とバンドで整理していかないと何だかワケ分からない状態になったままだ。耽美系プログレの21世紀版なんてぐちゃぐちゃだもん。英国のみならず各国で分けないと整理できないし、女性ボーカルと耽美系、プログレとポップスのあたり、ネオプログレってのかな、そういう類になるものとかフォークから古楽のあたりもだし、そもそもジャーマンハードってのも年代分けていかないと分からないし…。まぁ、70年代のは数が多くないから何とかなりそうだけど、21世紀になってくるとそれぞれにギッチリとバンドがあって、メンバーの移動もあって派生バンドも多いから整理つかない…、どっかそういうのまとめてくれてないだろうか。Webもショップ系のばかりで情報整理という面では衰退しているからなぁ…。

  Mostly Autumn の2010年の作品「Go Well Diamond Heart」。前ボーカルのヘザー嬢が突如脱退してしまい、後任にはそれまでバックボーカルをしていたオリビア嬢が昇格、何ら問題ないんじゃないか?ってくらいに役割をばっちりとこなしているように聞こえる。このバンドも90年代終盤に出てきて時代を引っ張っていったバンドのひとつだし、まだまだ現役で活躍中、新世代のシンフォニック・ロックの騎手として知られているようだけど、自分にはとにかく新しいバンドのひとつとして映っている。正しく英国のロックで、英国からしか出せない正当な音というのは聴いていると明らかだ。他の国の類似した世界とは深みや気品、音の作り方やメロディラインなど、どれもが自分基準の英国そのまま。自分的にはこういう基準があって、他の国はどこが違うという認識なのでロックを聴く上での基準そのまま。どこもズレてなくて正しい英国ロック。だから故に聴きやすいしわかりやすい。そのレベルを維持しているからこそ分かりやすいのであって、このレベルに無けりゃ聴けないもんね。

 ネオプログレとかそういうのはちょいと違ってるな、今時のロックなんてコロコロ展開していくとかパターンが変わっていくなんてのは当たり前で、雰囲気としてはもちろん明るいハズはないけど暗いわけじゃない。しょうがなくそういう湿っぽさが出てきちゃうんだ、それが英国なんだ、というだけ。ただ、耽美系な女性が歌うことで切なさが倍増されているというのはあるけどね、でも普通にシーンで売れててもおかしくないし、聴き方によっちゃ普通のロック。それでもプログレ好き連中が飛びつくのはどこかそういうところ、あるからね。うん、歌聴けばわかる(笑)。



The Pineapple Thief - Your Wilderness

The Pineapple Thief - Your Wilderness (2016)
Your Wilderness

 気分が乗らない日々…、あぁ、音楽的にじゃなくて人生的に?とは言い過ぎだけどなんかねぇ、乗らない日々なんだよ。んでも、そりゃそのままのワケにもいかないし、何となくそういう気分に見合った音を聴いていたりするんだが、よくも見事にそういう気分にマッチした音ってのがあるもんだなと、このジャンルの存在価値をありがたく思ってしまった。気分的には乗らないんだけど、それだけじゃなくてちゃんとテンション上げていくっつうかね、そういう作りだから自分の気分もそういう風にならなきゃ、とかそうだね、そうなるんだ、とか思えるワケよ。

 The Pineapple Thiefの11枚目のアルバムだとのこと、「Your Wilderness」。英国のバンドでプログレ…ってのかな、ポーランド的なプログレっつうのか、まぁ、簡単に言えば陰鬱なんだけどフロイド的に妙にハマるテンションがあると言うのか、以前からちょこちょこ聴いたりしてて、好きな部類だったんで、今回の「Your Wilderness」は新作出たってことで久々に聴いてみた。今までの作風と比べて云々まではないけど、基本的に変わらず暗いんじゃない?暗さの中にも光明が見えるような…でも全体的には陰鬱な世界、でも美しき音色も散りばめられてて…というように芸術性の高い音楽、とでも言う方が似合いそう。アルバムジャケットからして妙なイメージを想像できるでしょ?

 こういう世界って日本でも割とウケる気がするけど、まぁ、今の世の中でのロックだからそれほど好きだって人も多くないか。昔ロック好きだった、って人は好きかも。プログレ世代の方々ね(笑)。普通にプログレには聞こえないし、普通にロックにも聞こえない、独特の陰鬱世界。でも真っ暗じゃないから聴きやすい。すごくアコースティックな音が根底にあるみたいで、その辺が人間臭くて惹かれるのかも。メロディがキレイなのもあるだろうけど。うん、ちょっとづつ元気を取り戻すというアルバム…バンドかな。





Gordon Giltrap - The Peacock Party

Gordon Giltrap - The Peacock Party (1979)
THE PEACOCK PARTY: REMASTERED AND EXPANDED EDITION

 まだまだ聴いたことのないアルバムだったりアーティストだったりってのはもちろんたくさんある。何かをきっかけにして聴いてみれば面白い発見もあるんだろうし、自分に似合う音ってのも見つかるだろう。それにしてもあまりにも過剰に溢れているからそれを見つけ出すのが大変だし、自分でも思ってない所で好みの音があったりすることもあるからね、なかなか大変です。無理して探し出すほどでもないけど、見つけると嬉しいし、止められない趣味のひとつだ。

 1979年にリリースされたGordon Giltrapの作品「The Peacock Party」。そういえば昔何かの本でジャケット見たことあったけどとても探し出せないままで、ほったらかされていたアルバムだ。こういうのもその時聴いてみたいって思っても手に入らなくて、でも、その時に聞きたいって思ったんだからそれなりに自分に似合う音だったんじゃないか、って確率が高い、はず。まぁ、全部が全部好みじゃないにしてもどんなんだろ?ってのと何となく想像している音ってのもあるし、期待して聴くワケです。うん、何ともフュージョン的と言えばそうだし、プログレ的アプローチと言えばそうだし、やっぱりアコギ系と言えばそうだ。メンツにはそれなりの猛者が何人も揃っていて一大イベント的なアルバムに仕上がっているけどGordon Giltrap自身はフォーク上がりの人だし、それでいてこんだけのファンタジックなインスト作品が綺羅びやかに書けるってのは凄いよね。キラキラしたサウンドがまんべんなく散りばめられた作品で、どこからどう斬っても英国的な気品に満ち溢れている。

 Gryphonのリチャード・ハーベイがリコーダーなんかで参加しているのもあるのか、実にGryphon的な音でもあるし、牧歌的な古楽的な雰囲気をも持った作品で、バイオリンにはリック・サンダース、ベースにジョン・ガスタフソン…、何か凄いな、この個性派の集団って。それでいてこの音とは英国は深い。ジェネシス的と言われていたので見つけて来たんだけど、そんなにジェネシス的とは思わないけど、まぁ、ギター中心に聴けばそうかも。ハケットってあんまり好みじゃないからこっちの方がいいか。それにしてもインストでこんだけ聴かせられるのもなかなかないんじゃ?





If - If 4

If - If 4 (1972)
If 4

 一人でハマりまくって聴くのも良いけど、やっぱりロックってのは発散していくモンだしなぁ、とジャズロックと言えどもそういうのってあんだろ、ってアレコレ漁っててそういえば…って想い出したのがIfってバンド。イフ、ね。ブラスロック代表共言われるけど、ギターが結構頑張ってて、見事に歪んだギターとブラスが融合しているジャズ的アプローチを取り入れたロックバンド、でもあって、世間的(?)に名盤と言われている「If 4」はライブアルバムなのでその熱気が存分に収録されているのだ。

 1972年リリースとなるIfの4枚目の作品でライブアルバム「If 4」。冒頭からジワジワと来るイントロ、そこにギュワンギュワンしたギターが被さってきて瞬時にしてロックの世界に引っ張られる。そこで繰り広げられるアンサンブルはフリーロックとも言える世界だけど、トーンダウンからはブラウが大活躍してのアドリブで曲を自由に転がしまくる…、そこでもバックは、特にベースは明らかにロックのアプローチでしか挑んでこないのが頼もしい。そんな音での大げんかを繰り広げながら実にハードに熱くエネルギーをぶつけあってくれる姿が聴ける。仏にロックのアドリブでのぶつかり合いと何ら変わらないテンションが聴けるのは面白い。それでいて音も分厚いし乱れることもないという上手さ。

 更にそれでいて面白いのはしっかりと歌も聴かせるというポップシーンへのご挨拶も出来ているというか、これで歌入れるんだ…ってくらいに普通に入れてる…当たり前だけど。音だけ聴いてるとそんなのいらないのにな、って思うけど、だからこそ聴きやすくなってるのはある。どこでもヘヴィーなギターがいいなぁ、これが絶対自分の好みなんだよな、だから聴いてて聴きやすいっつうか聴き応えあるってか…曲の面白味ではなくて楽器の面白味…、これもまた一般的には受けないんだろうけど、ロック的な解釈なら名盤です、うん。





John McLaughlin - Extrapolation

John McLaughlin - Extrapolation (1969)
Extrapolation

 歳を重ねたらきっとジャズってのを普通に聴くようになるんだろうな、って漠然と渋いオジサマ的なイメージを持っていたのだが、未だにそんな素振りが自分にはない。そう思うほどにはまだ歳を取っていないのだろう…、ってかきっとジャズ親父になることはないんだろうな、という自我もあるので単なるイメージでしかなかったと言うことなのだろうと。で、ジャズ聴かないか?ってワケではなくってジャズばかりを聴いて満足しきれることはない、ってだけで嫌いじゃないし聴けばそりゃ楽しみはある。ただ、好みはやっぱりロックの側にあるってだけだ。嗜好は変わるもんだからいつまでもそうか、ってのはわからんけどね。

 ジョン・マクラフリンの名が出た所で、ちょっとこの不思議なギタリストの来歴や作品なんてのを追いかけてみて、つくづく不思議な人だと改めて思った次第。そこかしこで名前が出てきてマイルス・デイヴィスに見初められてサクセス・ストーリーへの進むのだが、どこでどうやってこういうギターになっていったのか、んで、ジャズというかフリージャズ的な、縛られないスケールとセンスでのアプローチが特異なセンスでハマっていった、もちろん必要なテクニックはすべて身に付けてというワケだ。その出だしともなったソロ名義でのファーストアルバム「Extrapolation」を聴いてみたのだが、こりゃもう明らかに英国のプログレ畑から飛び出していったフリージャズ的なものとほとんど変わらない。ソフトマシーンの中期以降には同じような楽曲の作りのものがあるし、まったく英国的な硬質なジャズ的なサウンド、なるほど、ソロ名義のリーダーアルバムの最初にはまだスパニッシュやその他無国籍的なギターサウンドへの傾倒はなく、スタンダードに進化していたワケだ。そんなことに感心。

 1969年作品か…、まったくエネルギッシュな時代だったんだな。いつの時代にもどんな時も何かが生まれる前夜、ってのはものすごい熱気に満ち溢れた連中による水面下での動きがあってね、それがメジャーシーンに出てきた時にそのまま爆発ってことにはなかなかならないんだけど、そういう前夜にひたすら繰り広げられているムーブメントってのは自分的には好きだ。きっとこの時代にはロックでそういうのがまだまだたくさんあったんだろう。それが今はなかなか見えないが故にロックが出て来ない、ってのもあるのかな。しかし、ここで聴けるフリージャズな音…、決して好みじゃないしいつも聞く音楽なんてのでもないけど、そううエネルギーを感じるからずっと聴いていられる。それが音楽とロックの違い、だ。




Solstice - Silent Dance

Solstice - Silent Dance (1984)
Silent Dance

 バンドでスタジオに入り散々音出してそのまま飲みに行って大騒ぎして盛り上がってまた散々歌いまくって半日遊び呆けて帰宅は深夜過ぎ…、結局飲んでる時間10時間くらい、もちろんスタジオの中も飲みながらだから盛り上がるし何でもありだし、正に適当で感覚のみで冴え渡る。一応スタジオ後飲み会では反省会から始まるのだが、結局グダグダで気持ち良けりゃいいんだよってな話で外に見せる価値ゼロなバンド(笑)。自己満足だらけだからなぁ…、楽しい一日だったが体力使った一日。

 80年代のプログレ…ポンプロックってのは全然通ってなかったから今回のバイオリン関連のロックで出てきた時には、へぇ〜ってな感触の方が強くて、マジマジと聴いてしまったSolsticeの1984年のファーストアルバム「Silent Dance」。何とも音がチープな80年代の音で、そこからして聴きにくさがあるのだが、それは元より、ルネッサンス云々なんて批評もあったんで、どうかね?って興味本位で聴いてたけど、なるほど、ろういう言われ方はあるだろうな。アルバム全体的に清涼感とか透明感ってのはあるからクリスタルボイスでなくともそういう比較にはなるし、歪んだ音が入ってるロックではなくってどっちかっつうとデジタル的な世界に近い音の質感だから正にこの時代。でもプログレってんでもないのは確かで、だからこそポンプロックの位置付けになったのか、この時代にこういうのやってた人いたのかっていう感慨の方があるわ。

 この頃のシンセってとっても安っぽい音しか出なかったからなぁ…、こうなっちゃうのはしょうがないのだろうけど、当時は最先端の音だったワケだし、こういう音のアルバムもありだろう。楽曲は割とポップで聴きやすいし、バイオリンも普通にオーケストラ的な位置付けでど真ん中で鳴っているから見事に融合している作品、アコギとの絡みが美しい曲なんぞもあってなかなか良い感じ。ただ、まぁ、ロック的に聴くか?ってぇともちろんそうでもないが…。とは言え、ここまで作品にバイオリンが必須みたいになっているのはそう多くはないし面白い部分は多いかな。




Vanessa Mae - Live at the Royal Albert Hall

Vanessa Mae - Live at the Royal Albert Hall
Live at the Royal Albert Hall [DVD] [Import]

 時代は変わる…色々と出てくるモンだなぁとつくづく感心、それでいて決してその場限りの色物というワケじゃなくてしっかりと裏打ちされた実力とテクニック、そこに自身のパッションが込められて一つの音楽として出されてくるという素晴らしさ、あるもんだなぁ…。バイオリンというヒステリックで情熱的な音を出す楽器をどこまで引き出せるかみたいなのを実践している女性が英国から90年代に出てきていましたとさ。

 Vanessa Maeなる天才バイオリニスト、10代の頃から既に多種多様のバイオリンという楽器はマスターしてしまい数々の表彰も受けつつ、それだけでは飽きたらなくなったのか、より情熱的で自身の本能の赴くままにプレイして行ったらそれはロックとの融合に近いものになって行きました、的に聞こえるんだが、しっかりとクラシックも消化しているので、どうしたってロックなんてのは勢い用のバックでしかないと聴こえてしまうのはそりゃそうか。ただ、ロックが持つライブのエネルギーなんてのはそのままライブで通用させているみたいで、新種な音世界を繰り広げている人とも言える。何が良いのかよくわからないけど、多分何でも良いのでDVD作品「Live at the Royal Albert Hall」なんてので良いかな。そのエキサイティングなライブの模様はロック好きな人に相通じるモノがあるだろう。

 音色は心地良いし、スリリングだしエモーショナルだし見てても楽しいしなんら文句なし。こういうことを実践している女性もいるんだなぁと感心しきりだもん。クラシックバイオリンそのままをロックに持ち込んで来たという意味では革新的ですらある。クラシック出身者がロックを演奏するのはあるけど、クラシックそのままをやってるんだからさ、まぁ、意味合いは少々異なるけど、斬新なアプローチだし、さすがに聴いてて惚れ惚れするテクニックは圧倒的な強み。






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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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