The Pinapple Thief - Dissolution

The Pinapple Thief - Dissolution (2018)
DISSOLUTION (IMPORT)

 暗くて重い音ってのがロックの基本だと思ってる。いろいろな表現方法があるからそれだけじゃないのも分かってるけど、自分がしっくりくるのはやっぱり暗くて重いの、だったりするんだよね。多分そういう人多いんだろうと思うけど。アメリカの能天気なのはあっけらかんとしてある種面白いんだけど、じっくりと向き合って聴けるのは暗くて重いの。だから英国他ヨーロッパ諸国のサウンドの方が好きだ。文化と歴史の違いによってそういうものになっているんだろうけど、それでも国によって異なるし、面白いです。

 The Pinapple Thiefの2018年作「Dissolution」。20年の節目を迎えたバンドの作品だからもちろん完成度は高いんだけど、これまでよりも更に一層その暗さと重さが深くなった…、ん〜、絶望感でもないんだよ、これがまた。そういう暗さじゃなくって重くなってメッセージ色にしても音楽にしても訴える力の重さが深くなっている。だから聴いててBGMね、なんてのは全然無理な深さ。このテンションこそロック。このバンドの場合はメロディセンスの良さもあるから適度にキャッチーにもなるし、それでも重さは変わらないから上手い具合にシーンに融合出来ていることになる。ポストプログレバンドのリスナーからも好まれているだろうし、オールドタイマーなプログレリスナーからも評価されてるでしょ、そりゃ。ここまで良質なサウンドを毎回作り上げて聴かせてくれるのもホント、凄いなと思うし、だからこそいつリリースされたアルバムだっけ?ってことをあんまり気にしないでいつでも聴けるサウンドというのも面白い。

 それでも今回はかなりの傑作に仕上がっているんじゃないかな。と言うかここ最近の作品のレベルの高さは以前のアルバム郡に比べると圧倒的に伸びているような気すらする。メンツの入れ替えもあるのだろうし、作り方そのものを変えていったってのもあるのか。実にバランスの取れたバンドサウンドで、どこかが突出している音、ってんじゃないのが気にはなるけどそれこそピンク・フロイドもそうかってな話で、楽曲の良さで勝負している部分、あるアルバムですらある。





Autumn Chorus - Village to the Vale

Autumn Chorus - Village to the Vale (2012)
Village to the Vale

 こんなブログでもやってなきゃこんなバンド名にAutumn入ってるのを立て続けに聴いてみようとか探してみよう、なんて思わなかっただろうし、そこまでして聴く必要も無かっただろう。ところがそんなくだらない着想から聴いているバンドも面白い世界だなぁとか案外好みじゃないか、とか発見や出会いってのもあるもんなのだ。それは色々な取り組みで思うけど、もう音楽的な情報があまり入ってこないからネット時代になると自分で探しに行くという方が強くなるんだよ。その手法のひとつがこんなやり方だし、他にもあるならそれで良い。残る音楽や刺激的なサウンド、ガツンとくるものなんかを発掘できれば楽しめるし、妙なセレクトだと思われるんだろうけど、それもまた面白い試み。

 ってなことでAutumn続きで、これはもしかして、って思って聴いてみたのがAutumn Chorusという英国のバンドの2012年作「Village to the Vale」。ジャケットからして田園風景的な印象もあって、そういう音楽なんだろうか…って思いながら聴いてみたら何とも驚くことにずいぶんとファンタジックでメロウなネオプログレ色強いアルバムだった。ちょこっとネットで探してみるとやっぱりその手の期待のホープとしてちょこっと祭り上げられていて、なるほど、それはそれは良いものに出会えたと楽しみながら聴いている。凄いんだよ、叙情的でメルヘンチックで破壊的な要素もありつつ、バイオリンやフルート、オルガンやピアノと多彩な楽器がどんどんと登場して、当然ながら優雅な品格を保ちながらのスタイルで、相当の音楽的才能の持ち主であろうロビー・ウィルソン氏による多分唯我独尊のバンド。素晴らしき叙情性。

 ジャケットの要素からは70年代の伝説のバンド、Fantasyを思い起こし、ところどころの破壊的な要素ではクリムゾンを彷彿とさせ、優美な感性は近年のネオプログレ勢のムードを醸し出し、ささやき声に近い切なさたっぷりのボーカルスタイルが抒情を誘い、バンド名の通りに哀愁を帯びたコーラスワークがそこに輪を掛けて壮大な音世界を広げてくれる。こんな形で発掘したにしては相当の名盤であることは間違いなく、相当のハイクォリティなのでその手に興味ある方は騙されてみてください。






Mostley Autumn - The Ghost Moon Orchestra

Mostley Autumn - The Ghost Moon Orchestra (2012)
Ghost Moon Orchestra

 季節ごとにバンド名や楽曲タイトルなんかが付けられている事も多いから何だかんだと四季ってのは世界的なレベル感で見ればそれなりにあるのだろうし、皆それぞれが印象を持っているのだろう。春ってのはあんまり聞かないかもしれないが、Summer、Autumn、Winterなんてのは割と目にする事の多い単語じゃないだろうか。Springも無いことはないか…。ただ、各国のそれぞれの季節感と日本で思う季節感がどこまで近いのは何とも言えない。冬ったって、全然印象違いそうな気がするしさ。今回は秋というテーマも良いか、ってことで適当に秋=Autumnってのが何かあるかな…なんてふと思ってね。

 Mostley Autumnの2012年作品「Ghost Moon Orchestra」。もちろん英国出身のネオプログレ&フォーク・ケルト的バンドとも言う出自になるのか、この時点で既に中堅レベルのバンドだったワケだが、一世を風靡したヘザー嬢は脱退してて、オリヴィア姫にボーカルは変わっているが、それでも堂々たる雰囲気をそのまま継続しているんだから大きくは影響しなかったようだ。バックボーカルにフルート他楽器演奏のアン・マリー姫を同時に配しているから美しき二重の天使の歌声的なコーラスもあってかなり幻想的な要素を持ち合わせているのも魅力的。楽曲の方も繊細ながらも壮大に大胆に派手にキメてくれる曲も多く、昔からもういうのは好きだったけど、ここでまた大きく発展したシンフォニック感たっぷりながらも魅惑的なサウンドが聴ける。それでいてきちんとヘヴィで歪んだギターも入ってくるし一体どういうセンスでこういうのは出来上がるんだ?ってくらい。

 正に秋に聴くのが一番だろうなぁ…。季節もあるけどやっぱりお国柄なのだろうか、これだけ独りで聴きたいって思わせるのはさ。ただ、これを独りでじっくり聴いているとハマるんだ…、それこそがこのバンドのサウンドなんだけど、ピンク・フロイドに端を発している事からその作風になるんだろうね。しっかりとその遺伝子は引き継がれていて、その筋の人も存分に味わえる雰囲気、出てます。足りないのはロジャーのような意思の塊、か。それがないからこそ聴きやすさが増しているとも言えるし、もっと多様な音楽性をミックス出来ているとも言える。何にしてもフロイド節から発展した先端のサウンドを継承しているバンド、そしてかなりの傑作と思われるアルバムがコレ。タイトル曲は凄まじくも圧巻な展開を聴かせてくれる。





Dave Greenslade - From the Discworld

Dave Greenslade - From the Discworld (1994)
From the Discworld

 オリンピックが盛り上がっている、というか盛り上がっていた、というくらいには終盤に入っているのだろうが、ご察しのようにとんとその手のものには興味がない自分がいて、世の中的な話題には付いていけないのも問題なんだが、興味が無いものは仕方がない。それでもアレコレと情報が入ってくるくらいだから相当盛り上がっていたのだろう。今やテレビなんて見ることもないし、専ら自分のMacの前にしかいないんだから無駄な情報は一切排除、欲しい情報だけで生きているという奇特な生物なんだよね。それだけ聞くと単なるオタと変わらないじゃないか、ってのも確かに頷ける(笑)。いや、ロックオタですからね、はい。

 Dave Greensladeの1994年作「From the Discworld」。何でもテリー・プラチェットなる人の小説に感化されて、なのか原作をモチーフにしたサウンドトラック、というのかイメージ音楽ってのか、そういう作品らしい。そこはあまり突っ込まなくても良いかってことで単純にジャケットがグリーンスレイドらしいし、1994年の作品だしってことで当時リリースされてたのも知らなくてどこかで見かけた際に入手したものだけど,これがまた全然面白くなくてさ…、単に鍵盤が流れてて環境音楽的にしか聞こえず、この頃ソフト・マシーンのマイク・ラトリッジとかもそういう方向だったし、鍵盤奏者ってのはクリエイターであるが故にそういう傾向に進むのだろうか、なんて思いながら流してたものだ。そんな記憶がありつつも、今回もやっぱりジャケット良いんで聴いてみた。

 思ってたほど環境音楽でもなかったんだ…ってのに気づいたのとギターってクレム・クリムソン弾いてるんだね。俄然聞く気が出てきて一通り聴いてたんだけど、面白味はそれほど無かったのは変わらず。ただ、以前の印象よりは全然深みのある印象があって、なるほどよく出来てるってのは感じた。若気の至りでのロックさを求めていないからだろうね。高尚な音楽は苦手なのでこのくらいでもちょいと…ってのはあるが、大人になった分冷静に作品としての良さ味わいを実感したといったトコ。もうちょっとロック側に寄った作品だと自分好みに近づくかな。


Colosseum - Reunion Concert Cologne 1994

Colosseum - Reunion Concert Cologne 1994
Reunion Concert Cologne 1994

 70年代の幻が90年代や00年代や21世紀になって、生々しく復活するなんて想像もしなかった。ましてやライブを見れるとか動いている姿を見ることが出来るなんてのは考えもしなかった。それがいつしか家で手軽に見れるまでになってしまい、ミュージシャン側も活動が手軽になったのもあるのか、実に数多くのバンドが復活している。ありがたい反面、その姿を見るだけで幻滅してしまうという事もあり、幻は幻で終わらせてくってのも良かったかもなぁ…などとも思うが。

 Humble Pie人脈と言えば自分的に気にしているのがもう一人、Dave Clem Cempsonですね。んで、この人古くからの職人なんで色々あるんだけど表立っての活動がなかなか目立たなくて、Colosseumでの活動がHumble Pieに続いての目立つ活動歴だったんで、何かあるかなと思って覗いてみれば、あるんだねぇ、しっかり。1994年に「Daughter of Time」のメンバーの大半が揃った再結成ライブをやってて、その映像と音源を収めたのが「Reunion Concert Cologne 1994」としてリリースされてる。映像は勿論YouTubeでも見れるんだけど、こういう姿をあまり見たくない、と言うかさ、ロックからかけ離れていくじゃない?アルバムだけだとなんかもっとロックしてる感あるんだけど、実際はこういうものだ。しっかりとジャズ寄りなスタイルでのバンド演奏で、アルバム通りにテクニシャンの集団でのライブ。それでもやっぱりクレム・クリムソンは目立ってて良いなぁ…。ゴールドトップのレスポールの音色も図太く艷やかで実に良い音している。

 ジョン・ハイズマンのドラムセットってこんなにデカかったのか、とかディック・ヘクストール・スミスは相変わらずだけどこの時点でこんなおっさんだったんだなぁ…と。それにもまして迫力と貫禄と重さを実感したのはクリス・ファーロウでしたね。もっとすっきりとしたままで自分の中では印象があったんで、こんだけデカくなってるとは思わず、ん?ってな感じだったが、歌声が出てこればクリス・ファーロウそのままなんで安心した。それにしてもあのコロシアムの楽曲がこうしてライブで生生しく見れると、ホントに人間が演奏してたんだ、ってくらいに普通のバンドになってて面白い。あ、鍵盤はデイブ・グリーンスレイドなんだよね、いや〜、正に、幻の鍵盤奏者が動いてるわ。

 そんなミーハー的な見方ばかりしていて現実に引き戻されているんだが、やっぱりユニークなバンドです。フュージョンなんて言葉が出てくる随分前にこういう音楽をやってて、歌も然りと実力者が入ってるというアンサンブル、逆に今じゃ見られないバンドと音楽スタイルで、新鮮さもあるんじゃないか?とも思う。それにしても細かいところまでテクニカルで素晴らしい。


Barclay James Harvest - Gone To Earth

Barclay James Harvest - Gone To Earth (1977)
GONE TO EARTH (3DISC DELUXE REMASTERED & EXPANDED EDITION)

 70年代のプログレ以降でさほど多くの叙情性を持ったバンドってのを聴くことがなかった。バンドそのものが無かったのか、プログレという世界からは離れてメタルも入ってきての叙情性バンドというように形態が変わっていったのもあるだろうか。美しく牧歌的で叙情性を持つバンドなんてのはほぼ皆無で、結局いつも70年代に戻ってくることになる。それでもまだまだたくさん聴けてないバンドやアルバム、聴いててももうちょっと聴き込む事での深みを味わうというのもあるし、尽きない趣味だ。

 Barclay James Harvestの1977年9作目のアルバム「Gone To Earth」。さすがにベテランになってきての成熟した作品が続いているこの頃、文句なしに威風堂々としたBarclay James Harvestらしいアルバムに仕上がっている。初期の叙情性からは洗練されてアコギやオーケストラ、コーラスワークを駆使した美しさ、それに加えてのポップ性がこのバンドのユニークな個性。正に大英帝国ならではの音楽でしかなく、しつこくない叙情性もいつも通り安心して聴いていられる。それでいて結構ギターも弾いてるしベースも特徴的なスタイルで弾いているので派手さはないけどロックらしい部分も聞かせてくれる。穏やかなビートに包まれて華麗なるサウンドが荘厳さを醸し出し、バンドの貫禄も同時に昇華された実に威厳のあるサウンドが素晴らしい。一方ではパンクが発足している時代にこれほどの美しさを堂々と奏でていた事も自信の現れだろうが、このアルバムから以降は時代の波に飲まれていったのもやむを得なかったのか。

 聴いてて思ったのだが、Barclay James Harvestってプログレバンドなのか?って。別にそういうカテゴライズにこだわることもないんで、違うと言えば違うんだろうなぁと。他に入れ場所が無かったからそうなってるけど、割とビートルズなんかと同じく何でもありでポップな部類に入るんだろう。プログレらしい変拍子や攻撃性があるワケじゃないし、牧歌的で聴きやすいメロディが中心で味付けとしてのオーケストラや叙情性だったりするし、その意味では英国ロックそのもの、とも言えるのか。もうちょっと売れていればその個性が存分に発揮出来ていたのかも。この時期の作品の完成度の高さは案外知られてなかったりするんじゃないかな。


Pallas - The Wedge

Pallas - The Wedge (1986)
The Wedge

 ポンプってのは割とブラックな意味合いを持つ単語でもあったようで、華麗なるの裏腹に虚構に纏われたと言うようなニュアンスもあって、まぁ英国人的にはユニークな単語でもあったようだ。なのでその頃のバンド本人達から自分たちはポンプロックの代表格だなんて発言は聴けるハズもなく、これまたメディア中心に付けられたジャンル名とも言えるのだろう。ネオ・プログレッシブロックとも言われているが、そこまでプログレッシブなスタイルでの演奏者という感じでもないし、どう捉えたものかな…ってのは後の時代の連中が悩む所業。

 1986年にリリースされたPallasのセカンド・アルバム「The Wedge」にしてメジャー契約打ち切り作ともなった一枚。何と言っても前作「ザ・センティネル」で大いに期待されるハードなスタイルを演奏していて単純にポンプでもなけりゃプログレってだけでもなく、新たなる時代の幕開けか、とも期待された中でボーカルは脱退、今作では新たにボーカルを迎えての作品となったが、バンドそのもののスタンスに大きな変化は生じていないことで、そこは安心感があったのだが、スピード感のあるハードロックスタイル、ハードロックっつうのかな、何とも独自のスタイルでの疾走感溢れるハードなスタイルのサウンドに仕上がったアルバムで、ソリッド感は割と好まれる部分多い気がする。テクニカルなアレンジや楽曲もその筋には好まれるのだろうけど、その分そればかりが売りになってしまっていて、この頃の売れ線路線にあったバンド郡のようなポップさにも仕上がっていて、ロック好きなリスナーがちょいと敬遠してったんじゃないかな。

 プログレってのはもう背負うべきものでもなくなっていて、自在に音を詰め込んでるというような感じもする。その意味では実験的ではあるんで面白いんだけど、どうにもチープ感やその場の場当たり的な印象も否めないという難しさ。伊達にポンプロックと言われてはいないのはこの辺が所以か。下手したらAORだもんな…。結果的にはずっとバンドは存続していて今でも活躍中なんだけど、大いにこの路線がいろいろな意味で間違っていたのだろう。多分本人たちの意向ではなかったのだろうが、それにしてもこの音はかなり残念感もある。


Pendragon - The World

Pendragon - The World (1993)
World

 案外自分がポンプロック平気なことに気づいてしまったんで、次から次へと聴いてみている。バンド名は今までも何度も通ってるんでそれなりに知ってたし、代表的なアルバムもそれなりに知ってるし、ならば、と思ってね。この辺ってアルバムジャケットがやっぱりしっかりとセンス良く秀逸なアートで作られてるから覚えやすくて良い。やっぱりねジャケットって重要な要素だから適当なのはダメです。きちんと主張するようなアートワークじゃないと聴く気が沸かないもん。バンドが作品んに気合い入れてるかってのもジャケットで測れるのはあるかもね。70年代は逆に音の弱さをジャケットでカバーしようとしていたのも多かったみたいだけど、その分迷盤が数多く溢れ出てきたというのも今じゃ楽しめるお話。

 Pendragonの1993年リリース三枚目の作品「World」。これもアルバムジャケットが知られている作品のひとつで、ファンからは名盤扱いされている作品だ。冒頭からかなり完成度の高い音が飛び出してきて、単なるジェネシスフォロワー的な要素は随分と排除されてて、ってかどこにもそんな面影ないだろってくらいにはいっぱしのバンドになってて、どっちかっつうと時代の波もあったんだろうけど、U2的な陰鬱さを持ち込んだ感覚もあるからプログレとU2の出会いというのかな、このあとColdplayやらMuseやらが出てくる手前のニュアンスが強いか。この適度な鬱さはピンク・フロイド信者にも響くだろうし、ネオプログレ好き連中にももちろん響く…って、こっちが先なんだが。そういう世界を先んじて作り上げていて、音楽的にもかなりハイレベルなトコロを行ってる感じです。なんだ、こんなにしっかりと楽しめる音だったんじゃないかと今更ながらに知るのもどうかとは思うが、出会わなかったのに比べれば随分と楽しめるのは幸せだ。

 ポンプロックと呼ばれる中では一番重厚な音が聴けるバンドとも言えるだろう。アコースティックも綺麗にひびいいているし、一方でのロック加減もしっかりしている。ここ重要でね、単なる音楽演奏だと面白くないんです。とんがったトコロが見え隠れしてくれないと面白くなんだよ。そのヘンが結構出ているから頼もしい。やっぱりこのあたりは人気があったってのも納得するレベルの作品が多いなぁ。ファンタジック感よりも叙情感なのかな、こっちのが好きだ。




IQ - Tales From the Lush Attic

IQ - Tales From the Lush Attic (1983)
Tales From the Lush Attic

 80年代初頭にシーンに登場したポンプロックの流れ、同時期にはNWOBHMもあったしLAメタルのシーンもあったから何かと音楽がバブリーにあふれていた時代だったのかもしれない。今そういう複数のムーブメントが同時に走るようなことってあんまり無い気がするし、そもそも何がムーブメントなんだ?ってのもあるくらいだからさ。当時まるで興味を持たなかったのはやっぱり模倣の源がジェネシスとかイエスだったからだろうな。元々苦手な系統のバンドの模倣なんてキャッチコピーからして手を出さないワケです。だから聞きかじり程度、それも偏見を持ったままで聞いてるからまともに聴けるハズもない。ただ、あとからロックシーンを追いかけてみれば割と重要な働きをしていたのは判ったし、その後もシーンで名前が出て来ることも多いんだからそりゃそうか、と意識はするようにはなる。

 1983年リリースのIQの「Tales From the Lush Attic」。これも昔よく見かけたジャケットで気にはなりつつも、ジェネシスの〜みたいなキャッチコピーがダメで、そういう音なのかぁ…、じゃ、いいや、って。改めて今回またじっくりと聞いてみました。そんなにジェネシスって感じでもない気がするが、それは自分だけか?いや、世界観や作り方はそうだけど、やっぱり80年代の新鮮さが入ってたりキャッチーさもあるが、ロック的エッセンスもあるからかな。聴きやすいのもあって、やっぱり案外自分的にはポンプロックの方が平気なんだってことが判った。これは収穫です。もしかしたらそこからジェネシスへ回帰できるかもしれないし…って最初から頑張れって?ねぇ。

 かなりテンション高いアルバムで、ホントにこういうの好きなんだなぁと言うかよく出来てる。なりきり感も見事だし、音の重厚さやギターの音色もそうだよなぁって感じで此処ぞって時にちゃんと鳴ってくるんだからよく聴いてる。ファンタジックな世界感はマリリオンほどでもないけど、その分地上にとどまる妖精感は強いか、土着的な印象すら受ける重みを持った感じ。曲調的にはプログレって感じのはほとんどないのに雰囲気だけはプログレっていうか…、音がそうなんだろう。一般的に名盤と言われているからこそ楽しめたのかバンドの方向性として楽しめたのかはまだ分からないが、ひとつのポリシーを貫いているバンド感は通じているのでまた味わおう…。


Marillion - Script Fot a Jester's Tear

Marillion - Script Fot a Jester's Tear (1983)
Script Fot a Jester's Tear (Bonus CD)

 70年代のバンドが80年代には既に模倣されていると言うのは当然と言えば当然ではあるが、商業的にはまだオリジネイターが残っているのにコピーバンドがいてもしょうがないだろ、ってな話になったんじゃないだろうか。それでも少しでも売れれば良いというのはあるのだろうが…。本人たちからすれば身近で好きなバンドの模倣なのだからどちらかと言えばその間多分5年程度でシーンに出てくるのも当然、逆に20年も経過してからってのは少ない方だろう。その場合の模倣からオリジナリティの確立ってのがなかなか難しく、最初はもてはやされるけど、そこからどうバンドを進めていくかというのはなかなか悩ましいトコロだろう。上手く駒を進めていったバンドも多いが、行き詰まってしまったバンドもまた多い。

 Marillionの1983年リリースのファーストアルバム「Script Fot a Jester's Tear」。昔ちょこっと耳にした程度で今回ほとんど初めてまともに聴いたに等しいんだが、驚くほどの完成度の高さと実に英国的でファンタジック、且つドラマティックな世界に感動した。ジェネシスフォロワーとの異名が高くてまるで聴く気にならなかったんだけど、こうして耳にしてみれば自分的には圧倒的にジェネシスよりも聞きやすくて生理的にも受け付けられる範疇のバンドという感じがする。何がそんなに違うのかは分からない。確かにジェネシスと同じ世界感を作り上げているし、曲にしても歌にしても楽器の使い方にしてもジェネシスそのままなんだから好みが分かれることもないのだろうとは思うけど、現代的だから?80年代の音だから?Marillionの方が全然良いわ。そういう意見も珍しいとは思うが、聞いててそう思うんだからしょうがない。ジェネシスに媚び売ってもしょうがないしさ。

 いやはや、ちょいと自分でもね、こりゃ聴けるし聴きやすいしこの世界観なら押し付けられ感もないし、作品的にもたっぷりと練られてるし充実しているし単独で世界が出来上がってるし、面白いなと感じた。ハードロック的なエッセンスがちょいとあるからかな。フィッシュ脱退後のマリリオンって聞いてないからわからないけど、フィッシュ時代からまた聞いていこうかな…って思うくらいには楽しめた。多分今だから聴けるんだと思う。




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物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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