Bruford - Gradually Going Tornado

Bruford - Gradually Going Tornado (1980)
Gradually Going Tornado (Reis)

 テクニカルな方々の集まったアルバム、昔から幾つも聴いててハマれていないのはやっぱり軽やかに演奏出来てしまう事もあるけど、それ以上にバンドとしてのポリシーとかスタンスとか色合いとかカラーみたいなのが付いていないって事かな。そういうのはもしかしたらレコード会社や事務所や本人達がイメージとして植え付ける販売戦略の一つなのかもしれないが、やっぱりそれによってバンドのトーンが違ったりするしさ。もしかしたら音楽的に解明していくとそういうのは一切関係ないのかもしれないが(笑)。それにしても明るいとか爽やかというのがこの手のテクニカル集団の音楽の特徴、ではある。

 Brufordの1980年三枚目のバンド名義作品「Gradually Going Tornado」。唐突に歌が入ってくるのでこれまでのテクニカル集団の楽器がぶつかり合い的な軽やかなテクニカル集団のアルバムとはちょいと毛色が異なる、と言うか、異なって聞こえてくる。この歌が入ったことでバンドに色合いが付いてしまって、軽やかなバックサウンドに大してこういう軽快な歌だと、正にエイジアに代表される売れ線ロック的なイメージが付いてしまうのだな。それでもそこまで売れることもなく、やっぱりその筋の英雄でしかなかったのは幸いだったかもしれない。歌が入ることでの色合いは特色がやや薄れてしまった、言い換えると、この手のキャッチーな歌が入ったような曲だと、これくらいバックが凝っててヘンなことしてるのは当たり前にある、ってことだ。日本だってJ-Popのバックとか無茶苦茶凝ってるのもあったりするじゃない?それと同じように聞こえるってことですな。

 …ってな事もありつつ、またアラン・ホールズワースは脱退してのジョン・クラーク。レーベルからの売れることへの要求も含めてバンドとしての結束力とかパワーはやや欠けてきたのだろう。この後ブラッフォードはクリムゾンの再結成へと動いていくのだから。この時代、皆妙な方向に進んで行ったけど、テクニックある人達が音楽できちんと生計を立てていきたいってのは当たり前に思うことで、そのためには売れるモノ作ってやってくれよ、ってな回答だったんだろう。音楽をピュアに楽しむ層よりも消耗品として聴く層の方が圧倒的に多いから、その世界からちょいとカネを持ってくるか、なんて発想だったのかもね。

 しかしまぁ、ジェフ・バーリンのベースプレイの方はホント、素晴らしく楽しめるしブラッフォードのドラムも然り、ギターだって負けていないし、そういうアンサンブルを楽しむという面では実に楽しめる曲があるのも嬉しいね。プレイヤー達が楽しむアルバム、かな。



Allan Holdsworth - Road Games

Allan Holdsworth - Road Games (1983)
ロード・ゲームス

 ロックとフュージョンの世界を股にかけているプレイヤーってのは昔から割といるんだけど、概ね自分の好み的にはそこには届かないでいることが多い。まぁ、要するにフュージョンやらジャズやらが出来る方々ってのはやっぱり上手いしロックなんて出来ちゃうワケだし、とは思うけど、その器用さの反面、曲としての面白さには大抵欠けていたりすることが多いのがあるか。もちろん歌モノじゃないからその面白さの質がしが雨から比較するもんじゃないし、口づさめるような、ってのとはちょいと違うからアレだけどね。

 Allan Holdsworthの1983年リリースのワーナーからのメジャー第一弾アルバム「Road Games」。昔の仲間、Tempestのポール・ウィリアムシやジャック・ブルース、ドラムはチャド・ワッカーマン!なんてのが集まってのホールズワース快心の一枚。ゲスト陣営による歌が入っていることでそれなりの聴きやすさはあるけれど、それでもアラン・ホールズワースの変態的ギターフレーズは冒頭から炸裂してるし、そもそも鍵盤じゃないの、これ?ってなトコロから始まるあたりは面白い。んで、音色もそのままホールズワース独特のあのトーンが炸裂してくれるというもの。リズムやらなんやら色々とヘンなんだろうなぁ、これ。こういうのってやっぱり考えて作るんだろうけど、自分なんかの素人考えだと拍の取り方ってどうしてるんだろ?なんて思っちゃう。数えているのかな?まさかね…、なんて。

 しかしこの手の音楽ってどうしてこう爽やかになっちゃうんだろ?大抵のこの手の作品は影がない。もちろんそんな作風を狙っているってのを聞いたこともないからだけど、綺麗に聴いちゃうし聞かせているからだが、純粋に楽器から出てくる音を楽しませる、楽しむというものだからその意味ではより強い個性以外にはどれもこれも同じ音楽のように聴こえてしまうところがある。もちろん全然異なるんだろうけど、例えばU.Kとソウツの後期とこのアルバムなんてのはアラン・ホールズワースがいるからどれも同じような音に聴こえてしまう…トーンが同じと言うべきかな。

 昔自分がベックをあまり得意としなかったのはそういうのもあったかも。だからこの手の抜きん出たプレイヤーの作品って馴染むのに時間かかるんだよね。んでも聴いてる時はキタキタ〜〜みたいにギターを楽しんで聴いてるんだけどね。



Anathema - Weather Systems

Anathema - Weather Systems (2012)
Weather Systems

 駅の構内を自転車で通る人っているけど、それを見ると自分的には未だ不思議な感覚に陥る。駅って人の交差点で、しかもその土地は他人様のモノだしそこを普通の道路のように横切るとか引いて歩くとかどうも違和感あってね。そもそもそんな人が多いトコロを自転車で通ろうと思うな、とか色々。外国人も割といるからそういう文化なのかもしれないけど、日本人的にはかなり不思議でね、そういう日本人らしさみたいな心って持っていて良いものもあるよな、などと思ったり。

 Anathemaの2012年の名作と誉れ高い作品「Weather Systems」。まだこのアナシマというバンドの深みにはハマっていないので、この名作が自分的にどこまで分かるのかな、なんて不安もあったけど、こりゃなるほど、傑作だろうと。90年初期頃からのバンドだからもう20年選手の時のアルバムでこんだけのものが出来上がるってのはなかなか珍しいパターンで素晴らしい。世界観をどんどん進化させていったからこその到達点なのかもしれない。クリーントーンのアルペジオから始まり、徐々に盛り上がりを見せて終盤ではどんだけ感動的に感傷的に盛り上げていくんだ、ってくらいの曲作りの上手さ、そこに天上の歌声とも言われる女性ボーカルの歌声、自分的にはちょいとアンニュイな感触がある所がやや難ありなのだが、トーンはバンドに合っているワケで、音楽的にはとっても好み。

 割と頻度高くこの手のプログレ的なのって聴きたくなる…、激しいけど叙情的でうるさくないサウンドで美しく仕上がっているからこその味わいってのが心地良くってね。そんなのが聴きたかったから丁度ピッタリでこの美しさを堪能した。ここまで非の打ち所が無くて音的に完璧に仕上がってしまうとBGM的に聴こえてしまって、人間臭さが見えなくなってしまう部分もあるけど、その分完成度が高い。当たり前だけど。それにしてもどこを切っても美しい。重さが加わればもっと好みだな。





Jonesy - Keeping...

Jonesy - Keeping ... (1973)
キーピング・アップ(紅薔薇処刑)

 知る人ぞ知る名盤ってのがあってさ、昔からその手の話ってよく挙がるんだけど、やっぱり人それぞれによって感覚が違うからマニアックな世界へ行くとそれぞれがバラける。それでも名盤だ、と太鼓判を押されるアルバムにはそれなりに名盤と言われる所以の音が詰め込まれているから悪くない。そもそも誰がそれを言ったら信用できるのかとかあるからウワサ程度でしかアテにしてはいけないんだろうとは思ってるが。自分だってここで勝手に書いてるだけでその話題だけがどこかに進んでいったら名盤って言われてるみたいだよ、の発端の一部分を担うことになるんだろうし。まぁ、出元はそんくらいに適当なんだろうという事ですな。

 Jonesyの1973年リリースのセカンドアルバム「Keeping Up…」。名盤です。はい、名盤。名盤ってか、メロトロンを壮大に鳴らした中でドラマティックにシンフォニックにハードなギターも含めて、そしてコーラスワークも重ねてスケールの大きな世界観を出した曲が最初に来るのでアルバムを鳴らした瞬間から皆が皆虜になる作品と言って良いでしょうかね。よくクリムゾン的叙情感と言われるけど、正にそれはその通り。あそこまで研ぎ澄まされた感覚はないけど、音色的にはその路線でもっとギターがロック寄りというか、小粒な感じかな。アルバムジャケットからしてバラの絞首刑でどこかシュールだし、その印象そのままのアルバムなのでホント、美しくも儚い壮大な叶わぬ夢感が出ててねぇ…、もっと存在感を出せるバンドだったんじゃないかと思うけど、結局短命で終わってしまったバンドというトコロが残念。

 ドラムの音にしてもマイケル・ジャイルズだしなぁ…、クリムゾン好きなんだろうなぁ…とか思いを馳せるバンドだ。決して明るくなることはなく英国の叙情性を思い切り打ち出したアルバムで、そこにはトランペットという哀愁楽器までもが登場してくるので、ユニークな取り組みにも挑戦してひたすらにあの世界を突き詰めていこうという心意気が頼もしい。その甲斐あってかなかなか他では聴けない繊細なバラード曲までもが聴けますね。昔よく聴いたアルバムのひとつで、ホントに英国の売れないバンド郡の中にはこういうのがたくさんあるんだ、と思ったアルバムのひとつ。このヘンからだろうなぁ、この世界を深掘るようになったのは。



Gracious! - This is … Gracious!

Gracious! - This is … Gracious! (1971)
ディス・イズ・・・グレイシャス!(紙ジャケット仕様)

 「G」のあたりを漁ってたらちょうどコイツが見えて、久々じゃないですか〜てなばかりに聴いていた。そういえば、と思ってこのブログ見てみるとファーストの「Gracious」は書いてるけど、セカンドの「This is … Gracious!」は書いていなかったんで、そうか…と。さすがにこんだけ記事書いてると何があるのか何となくしか記憶が無いからなぁ…。たまにダブってるのはあるが、書いてないってのも発見するのが難しくてですね、なかなか深い森になってきたもんだと実感(笑)。

 Gracious!の1971年リリースのセカンド・アルバム「This is … Gracious!」。簡単にセカンド・アルバムと書いてはいるけど、ファーストの「Gracious」はヴァーティゴからのジャケットも含めた名作で、衝撃的な内容だったんだけど、このセカンドは1971年リリースとは言え、フィリップスからのリリースになっている。録音してからリリースされるまでの合間でヴァーティゴとモメたらしく、急遽離脱になったのかな?ソースはあったから親会社のフィリップスからリリースされたとか。ちなみにここでの最初の大作「Super Nova」は1970年のワイト島フェスティバルで演奏されているから、ちょうどその頃には録音していたかそのくらいの時期だったんだろうか、あのカッコ良さがワイト島で再現されているのには驚いた。昔だったらそんなの絶対目にすることなかったのに、今の時代だからこそYouTubeでサラッと見れてしまうという奇跡。これがGracious!なんだ…とたんなるヒョロヒョロの若者達を見て思うわけだが、あのジャケットの連中なんだもんな…5人編成でサウスポーのギタリストですか…とか色々見ると分かることが多くて楽しめる。

 さて、このセカンド・アルバム「This is … Gracious!」はファーストの「Gracious」に比べても名盤、プログレッシブなハードロックと牧歌的な英国風味をしっかりと持っている正しく英国B級的ロックの最高峰。決してB級に徹しているワケじゃないけど今となってはそんな位置付け、それでもこの世界に入ってくると最初に出会うバンドなので最高峰なワケだが、ハードなスタイルにメロトロンが被さり、英国の田園風景を思わせる牧歌的な展開があり、なかなかに味わいのある歌が入る、曲展開も当然想像の斜め上を行く素晴らしき構想で、時代の産物として言えないその発想は相変わらず魅了して止まない美しき展開。A面のメドレーは最後まで聴いてとことんその美しさをドラマティックに味わえる傑作。もちろん以降の作品もその魅力から離れることなく新しい展開に挑戦している姿をも聴ける。なんとも美しき短命バンド、こういうのがあるから英国のこのヘンは止められないんですねぇ…。





Gravy Train - Staircase to the Day

Gravy Train - Staircase to the Day (1974)
Staircase to the Day

 摩訶不思議なサウンドを生み出して他のバンドとの差別を図り、しかも何者のコピーでもないというスタイルを探求していったのが初期70年代の英国のバンドの数々。そこにレーベルも何が売れるか分からないからとにかく何でもレコードにしてレーベル作って特性を出してどんどんとアルバムをリリースしたり、プッシュしたりして幅を広げていった。その恩恵で超無名のバンドでも何かしらの個性があれば世間に知らしめることも出来た時代だったのかもしれない。しかも後年になってマニア連中がこういうのの少しでも面白いトコロを個性化してカリスマ扱いしていったので、その価値も合ったってもんだ。そんな中でアルバム4枚もリリースした才能のあったバンドなんて大して多くなかったけど、このGRAVY TRAINはその内のひとつ。

 Gravy Train、1974年リリースの4枚目の作品「Staircase to the Day」は以前のヴァーティゴから離脱してドーンレーベルからの発売となった。そこではこれまでの混沌とした作風とはやや発展してもっと洗練された音になろうとしたのだろうと思うが、結果的に出てきた音は更に混沌として、それこそ他にはまるで聴かれないような組み合わせとアレンジによる楽曲ばかりが録音されていて、一体これはどういうバンドなんだ?って奇抜さが売りになってしまったか。しかも厄介なのはアルバムジャケットがこれまでヒプノシスあたりで目立っていた所に今度はロジャー・ディーンの半魚人?なジャケットになってアート的にも目立っているって事だ。それによってより一層このアルバムは知られていく事になる。

 さて、肝心の音の方は…、もうね、あり得ない組み合わせでさ、冒頭からスペイシーな鍵盤とアコギが組み合わさってて、カウベルバックで時々ギターリフやクラビネットリフが重なり、一体どこがサビなんだ?っていう歌もあり、ちょいと暑苦しい感のあるボーカルが迫ってくる、これがまたカッコ良い(笑)。白熱してるんだよね、全体的に。だからハードロックの部類でもあるんだけど、歪んだギターのハードロックってんじゃなくてハードにロックしようとしているロック、それも何かと熱く、という感じで魂のハードさが全面に出ているというのか、バンドとしての熱さはよく分かる名盤。いや、ほとんど評価されてないんだけど、かなりの名盤だと思う。フルートも相変わらず牧歌的に醸し出しつつもハードに展開するバンドの音などあり、こんなの聴いたことない、ってのが次から次へと繰り出されてくるので頼もしい。ホント、何がしたかったんだろうか?でも、これこそGravy Trainの混沌サウンドだ、とも言えるのだろう、愛すべきアルバム。



Procol Harum - Procol's Ninth

Procol Harum - Procol's Ninth (1975)
Procol's Ninth

 バンドを続けているとどうしてもマンネリ感が漂ってくる時期があり、どこかで転換を図る必要性に迫られることになる。多くのロックバンドはそこで上手く転換できずに迷走して沈没していくことが当たり前だった。10年一日的なバンドもあるにはあるが、それを押し通すのはこれまたミュージシャン的なスタンスからは結構ツライようにも思う。クリエイティブな側面に蓋をしての商売と割り切ればできるのだろうが。そんなワケでクリエイティブ度合いの高いバンドであればあるほどこの難関をどうするかってのが難しくなるのだな。

 Procol Harumの1975年リリース作品「Procol's Ninth」。タイトル通りに9枚目となるプロコル・ハルムの作品だが、その前の作品「Exotic Birds & Fruit」で新境地を開拓して突き詰めていった結果の反動がまさかこういう形の音だとは意外なところ。紛れもなくゲイリー・ブルッカーの得意とする作風が曲としては並んでいるにも拘らず、聴いているとロックバンドを聴いているようには思えない軽さ、全ての楽器の軽さや音の軽さが耳につく。自分はプロコル・ハルムを聴いているんだよな?ってことを確認しないといけないくらいの軽さ…、何でまた?ってなところを気にするともちろんレーベルとの絡みやプロデューサーの方向性などあってのことらしいけど、バンド側も瞑想するならばまだこの先にありそうなAOR的な作風もありか、との判断か。時代的には随分と早い段階でのこの転換、他のバンドが80年前後に迷走したのに比べれば随分と早い身の振り方の検討だ。

 結果的にはどうなんだろ?プロコル・ハルムの重厚さってのがなくて、中途半端な作品になっているのは否めないけど、だからと言って悪いアルバムじゃないとは思う。そこはさすがにプロコル・ハルムなんだろうけど、ちょいと読み誤った作品の作り方だったのかな、ということだ。当時からしても一気にここで失速というのはあっただろうし、ジャケットも地味だし、こういう時期を如何に乗り切っていくかもバンドの命題ですな。そういう作品を背景を知りつつ聴いて楽しむのもありだ。



Gentle Giant - In'terview

Gentle Giant - In'terview (1976)
In'terview: CD/DVD Edition

 ポップなものの感じ方は色々ありそうだ。一言ポップと言っても本当に万人受けするものもあれば凝りまくった挙句のポップもあったり、ロックなつもりだけどポップだったりするとか色々あって、多分音楽的に分析するとコード進行だったり使われるコードそのものや展開、黄金パターンなどとそれはそれでプロの繋ぎ方があって、だから故にポップにキャッチーに聞こえる風ってのもあるワケで、そういうのを全て駆使して知ってて使って壊してるとか作る側の楽しみ方はいくつもあるようだ。一般リスナーはそれを意識すること無く、聴いてみて良いか悪いか好きかキライかだけしかないんだが…。

 Gentle Giantの1976年作の「In'terview」。1976年にして既にポップ路線をバンドとして打ち出していたというのは早い段階での70年代からの離脱となるんだけど、1981年にバンドが解散してしまうので早い展開だな、このバンドも。過去からずっと難解で正に英国然としたバンド、プログレってもそういうプログレじゃなくて超絶テクニカルな技量に加えての奇妙な音楽センスが絡まったプログレッシブな人達のサウンドで、最初期からヒネたポップ感はあったものの、ここに来て更に一層磨きがかかったヘンなポップ感がでてきている作品。ジェネシスの末期と近い感覚論での進み方なのかな、パッと聴いただけだと、何だこのジェネシスみたいなのは?ってな具合になるが、じっと聴いてると当然それ以上にヘンで、ヘンなのは変拍子が普通に出てきて流れていくから。キャッチーなんだけど凝り具合がハンパないというバックの演奏陣営ってなところだ。

 面白いのはこういうヘンなのは聴き込みたくなるんだけどジェネシスのポップ化したのは聴きたくならないという違い(笑)。ジェントル・ジャイアントのは何か理解していかないとこのバンドの面白さがわからなくて勿体無いんじゃないか、っていう強迫観念でもある。ある種ザッパと同じようなおちょくり感というかユーモア感覚で音楽やってる部分もあって、この「In'terview」ってアルバムなんてのは正にそのままで、インタビュワーへの返答みたいな歌詞だったりするようだし、英国人が本気でそういうのやったらかなりブラックに進むだろうしさ。路線は違うけどそんなこともあるバンド。昔の音は冷たくて聞き辛かったけど、このあたりになると冷たさはなくて、完璧に近づいていて近寄りがたい、とでも言う感じか。いずれにしても一筋縄ではいかないバンドの音、じっくりと聴いていくべきサウンド、ですね。





Camel - I Can See Your House From Here

Camel - I Can See Your House From Here (1979)
I Can See Your House From Here

 自分の音楽の好みがどんどんと変化しているな、と感じることがある。それでも昔好きだったのをキライになることはないけど、そんなに聴かなくなるってのはある。それが散々聴いてもう自分では消化しちゃってるから同じのをまた聴かなくても、時間を割かなくてもいいか、っていう類の音楽と、それほど聴いてないけど、好みとして変化したので今はあまり聴かなくなってる、ってのがある。前者は好みそのものは変化してないけど後者は好みが変化しているから聴かなくなったって話だね。後者の方が多いかもなぁ(笑)。

 その代表格がプログレ系統のバンド。昔は時間を割いて一生懸命聴いてて、それが楽しかったし漁りまくってたんだけど、それも時代と時間の無さからだろうか、昔に比べたら全然聴けてないし、聴いててもそんなに熱狂的に楽しめるワケでもなくなってる。自分の好みがどんどんとロック的なエッセンスを求めるようになってる気がする。そんな中、Camelのアンディ・ラティマーのギターの音色の話が出てきたので、ちょいと聴いてみるか、と「I Can See Your House From Here」を。1979年の7枚目、かな、もうね、初っ端からふざけんなってくらいに警戒でキャッチーで苦手な音が展開されます(笑)。いや、自分にとってのお話なので好みはそれぞれってことで…(笑)。音楽的にはかなりキャッチーに仕上げてピーター・バーデンスも抜けてるし、Caravan組もいないし、どっちかっつうとHappy The Man要素なんで、そりゃ明るくなってくわな…ってのは分かるし、アンディ・ラティマーのギターがこう来たかってくらいにフュージョンチックになってて納得感はあるプレイだし、楽曲群。幻想的な世界とキャッチーな歌メロが絡み合っての快活なサウンドは多くのリスナーを魅了したんじゃないだろうか。

 今となってはどこかでBGMとして流れていても何ら違和感のないくらいには警戒で美しく、叙情性もきちんと持ち合わせているアルバムに仕上がっているし、あまりにも軽やかに流れていくサウンドが勿体無いくらいのアルバムだと思う。それまでのCamelってバンドもそういうエッセンスはあったけどここまでになると…ってのがオールドファンの感想だろう。時間が経って、振り返って聴いていればこういうのも悪くないし、アンディ・ラティマーがやりたかった音楽はこういう路線だったんだな、とか分かるけどさ。…と何だかんだと聴いてる作品かも(笑)。



Gentle Giant - Gentle Giant

Gentle Giant - Gentle Giant (1970)
Gentle Giant

 今ロックを聴き始めた、聴いているという若者達レベルでプログレってのは身近にあるのだろうか?昔々の70年代はDeep PurpleやLed Zeppelinと同列でPink FloydやGenesis、Yesなんてのがあって、プログレなんて意識もしないで、こういうヘンテコなのもロックとしてはあるんだ、っていう程度に身近だったと聞く。今の時代には当然そんなことないんだろうなぁ、と想いつつも、一方ではふとYouTubeあたりで探していくと2次元的に今のバンドと同列にプログレバンドだって出て来る。それで聴くかってのはあるけど、聴くことに関しては昔よりも全然身近になっているんだろう。やっぱり好奇心か。

 時間がゆっくり取れないとじっくり聴けない音楽のひとつにGentle Giantがある。折角なので久々にじっくりとゆっくりと聴いてみた「Gentle Giant」、1970年のファーストアルバム。そう、ファーストアルバムにしてこの完成度の高さと構築美の高さ。ロックという次元を超えているのは確かで、その分ロック的面白味には随分と欠けるし、プログレバンド的な華やかさも見当たらない、故に日本じゃあまり知られていなかったようだし、多分今でもコアなリスナーを選ぶバンドなんじゃないかな。自分で今回聴いてても、ロック的に面白くないもん(笑)。ただ、音楽集団として、実験精神的な部分も含めて本当のプログレッシブさで言えばものすごいバンドで、聴いてると凄いな、ってのが先に来る。好みとしてはそうでもないけど、やってることは唯一無二の世界を既にここで実現してる。難解で受けにくいだろうけど、テクニカルな実験音楽が好みならハマるだろう。

 簡単に言ってしまうとですね、自分的には歌とギターの音が苦手なんだな、と改めて思った。楽曲の作りや展開なんかはプログレ的で好きだし、迫力あるトコやクールに攻め立てて来るトコは面白いし、静と動の世界も好きだし、別に苦手な理由もない。ただ、歌はなぁ…、ギターもCamel的な音で好みではないのが大きい。でもね、多分、聴いてると凄くハマってくのはわかる。どうやって作ってるんだ?ってのが最初の不思議で、この音色ってどっから思いつくんだ?ってくらいに多様な音が散りばめられてる。デビュー作だから予算なんてそんなにないからバンドの楽器の音だけのハズなんだけど、こんだけ綺羅びやかに聴かせる程の音色って一体?みたいな音に対する斬新さとかあって、彼らはロックをやってる意識はなくって音楽を作り上げてるって意識でやってると思う。そこにロックファンが飛びついた、みたいなね。とても牧歌的な楽曲もあるし、正しく英国からしか出てこないバンドだから、きちんと制覇していかないとな…。



 | HOME |  »

プロフィール

フレ

Author:フレ
物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


ロック好きの…別館リンク


ブログ検索


最新記事


カテゴリー


最新コメント


最近のトラックバック


カレンダー

06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -

過去ログ+

2017年 07月 【26件】
2017年 06月 【30件】
2017年 05月 【31件】
2017年 04月 【30件】
2017年 03月 【31件】
2017年 02月 【28件】
2017年 01月 【32件】
2016年 12月 【32件】
2016年 11月 【30件】
2016年 10月 【31件】
2016年 09月 【30件】
2016年 08月 【31件】
2016年 07月 【31件】
2016年 06月 【30件】
2016年 05月 【31件】
2016年 04月 【30件】
2016年 03月 【31件】
2016年 02月 【29件】
2016年 01月 【32件】
2015年 12月 【32件】
2015年 11月 【30件】
2015年 10月 【31件】
2015年 09月 【30件】
2015年 08月 【31件】
2015年 07月 【31件】
2015年 06月 【30件】
2015年 05月 【31件】
2015年 04月 【30件】
2015年 03月 【31件】
2015年 02月 【28件】
2015年 01月 【32件】
2014年 12月 【31件】
2014年 11月 【30件】
2014年 10月 【31件】
2014年 09月 【30件】
2014年 08月 【31件】
2014年 07月 【31件】
2014年 06月 【30件】
2014年 05月 【31件】
2014年 04月 【30件】
2014年 03月 【31件】
2014年 02月 【28件】
2014年 01月 【32件】
2013年 12月 【32件】
2013年 11月 【30件】
2013年 10月 【32件】
2013年 09月 【30件】
2013年 08月 【31件】
2013年 07月 【31件】
2013年 06月 【30件】
2013年 05月 【31件】
2013年 04月 【30件】
2013年 03月 【31件】
2013年 02月 【28件】
2013年 01月 【32件】
2012年 12月 【32件】
2012年 11月 【30件】
2012年 10月 【31件】
2012年 09月 【30件】
2012年 08月 【31件】
2012年 07月 【31件】
2012年 06月 【30件】
2012年 05月 【31件】
2012年 04月 【30件】
2012年 03月 【31件】
2012年 02月 【29件】
2012年 01月 【32件】
2011年 12月 【31件】
2011年 11月 【30件】
2011年 10月 【31件】
2011年 09月 【30件】
2011年 08月 【31件】
2011年 07月 【31件】
2011年 06月 【30件】
2011年 05月 【31件】
2011年 04月 【30件】
2011年 03月 【31件】
2011年 02月 【28件】
2011年 01月 【32件】
2010年 12月 【32件】
2010年 11月 【30件】
2010年 10月 【31件】
2010年 09月 【30件】
2010年 08月 【31件】
2010年 07月 【31件】
2010年 06月 【30件】
2010年 05月 【31件】
2010年 04月 【30件】
2010年 03月 【31件】
2010年 02月 【28件】
2010年 01月 【32件】
2009年 12月 【32件】
2009年 11月 【30件】
2009年 10月 【31件】
2009年 09月 【30件】
2009年 08月 【31件】
2009年 07月 【31件】
2009年 06月 【30件】
2009年 05月 【31件】
2009年 04月 【30件】
2009年 03月 【31件】
2009年 02月 【28件】
2009年 01月 【32件】
2008年 12月 【32件】
2008年 11月 【30件】
2008年 10月 【31件】
2008年 09月 【29件】
2008年 08月 【30件】
2008年 07月 【30件】
2008年 06月 【30件】
2008年 05月 【31件】
2008年 04月 【30件】
2008年 03月 【31件】
2008年 02月 【29件】
2008年 01月 【31件】
2007年 12月 【29件】
2007年 11月 【30件】
2007年 10月 【29件】
2007年 09月 【28件】
2007年 08月 【31件】
2007年 07月 【30件】
2007年 06月 【29件】
2007年 05月 【30件】
2007年 04月 【30件】
2007年 03月 【26件】
2007年 02月 【27件】
2007年 01月 【20件】
2006年 12月 【31件】
2006年 11月 【30件】
2006年 10月 【31件】
2006年 09月 【30件】
2006年 08月 【31件】
2006年 07月 【31件】
2006年 06月 【30件】
2006年 05月 【31件】
2006年 04月 【30件】
2006年 03月 【31件】
2006年 02月 【28件】
2006年 01月 【31件】
2005年 12月 【31件】
2005年 11月 【30件】
2005年 10月 【20件】


リンク


RSSフィード


全記事表示リンク

全ての記事を表示する


QRコード

QR

Click! Click!


楽天市場
HMVジャパン

Amazon