Vandenberg - Alibi

Vandenberg - Alibi (1985)
Alibi

 デジタル本が見当たらなくてしょうがなくて普通に紙の本を買ってきたのだが、これっていつ、どうやって読むんだろ?なんて思ってしまった。本を読むなんてのはすっかりとiPhoneなんかでさらさらっと読むもんだ、くらいになっていたので、昔の資料的に本を漁るってのはあったけど読み物としての本を丸ごと読むなんてのも最近は全然してなかったんでちょっと不便、と言うかこんだけ時間と場所が制限されて読まないといけなかったのかと改めて思った次第。まぁ、手持ちでどこでも読めるってんじゃなかったな、というだけなんだが、それが割と不便で、文明の利器の便利さを実感してしまったトコロ。それでも読みたいから読むんだけど、場所選ぶってのは時間かかるな。

 ホワイトスネイクでデヴィッド・カヴァデールの相棒として活躍した姿が有名になってしまったAdrian Vandenbergってのは元々Vandenbergってバンド名で1982年頃に世界デビューした人なんだが、アルバム3枚くらいでバンドは終焉、その後がホワイトスネイクなワケだが、その三枚目の作品となった1985年リリースの「Alibi」。これまでのオランダ人系を活かしたヨーロッパ風味なハードロック作品から方向転換していてかなりアメリカに近づいた作風になってたからかバンドはここで解体。理由はなんだったんだろ?売れてなかったからか?それでもアメリカ進出してたんだからそれなりに売れたような気もするけどどうなんだろ?多分エイドリアンの力量とバンドメンバーとの差が顕在化してしまったとかあるのかもな。

 このアルバム、アメリカン的とは言えども決して作品的には悪くないんだけど、ギターの音がちょっと勿体無いなぁ…。前のアルバムまではレスポールからマーシャル直結の快活な音だったんだが、何やら色々とカマしているような音になっちゃっててエッジが立ってない。どこか中途半端な印象を持ってしまうアルバムだけど、曲は悪くないし勢いもあるんだよな。ちょっと不思議だが、多分曲の引っ掛かりが足りないってことなんだろう。アルバムジャケットはもちろん本人作品で、アマゾンなんかでセカンドとか並んでると作風が分かる気がするね。






AC/DC - Dirty Deeds Done Dirt Cheap

AC/DC - Dirty Deeds Done Dirt Cheap (1976)
Dirty Deeds Done Dirt Cheap (Dlx)

 世界を股にかけるバンドになるってのはなかなか狙ったって出来るもんじゃないし、それぞれの国のリスナーがきちんと好んでくれないと長続きもしないし、一過性のポップスターと同じになっちゃう。だからじっくりと熟成させながら活動して認知してもらって根強いリスナーを育てていって初めてワールドクラスのバンドってものになる。アメリカのバンドはアメリカという国がそもそもそういうよそ者ばかりで成り立っている国なので、ひたすらドサ回りして認知度を上げていかないと認められないのもあって、自然とそういうことをしているから、アメリカでそこそこ売れると当然世界的に売れていく、みたいな構図ではあるが、その逆は結構しんどい。アメリカを制覇したら世界はほぼ手中にあるとも言えるのかもしれないが。

 AC/DCの世界デビューは1976年だったが、オーストラリアでデビューしてから二年後の話だった。そして今回はメジャーでの二枚目のアルバム「Dirty Deeds Done Dirt Cheap」だが、これも1976年にはリリースされていた。若い時代だから目一杯活動している時期だったんだろうなぁ…、まだボーカルはボン・スコット時代で、あの歌声が力強く生々しく聴けるのもこのアルバムの魅力なのだが、ちょいと待てよ、1976年にこの音とサウンドだったってのはやっぱりかなりハードだったんじゃないか?って思うワケだ。やってること自体はブギと呼ばれる部類のサウンドに近いけど、それにしてもパワフル。この時代に出てきていたバンド郡からしてもかなりハードだっただろうと思う。Zeppelinとかとは違うハードさで、やっぱりそれはHM/HRと呼ばれる世界でのハードさなんだが、その意味ではこの頃ってまだそんなに居なかった時代だし。レインボウの様式美なんかとは違うしね、明らかに新時代のサウンドを出しているバンド、アルバムだもん。リアルタイムではかなりの衝撃だったんじゃないだろうか。

 今からしてみるとまだまだシンプルでソリッドな音で、AC/DC的サウンドの骨幹は出来上がってるのは確かだけどあと一歩のトコロにある感じかな。それでも後々まで残る曲も割とあるから原点でもあるか。ギターの音が生々しくてさ、SGってこういう音なんだろうなぁ、ってのに想いを馳せたりね、ここまで体ごとグイグイ引っ張ってくのもなかなか無いなぁとかさ、R&Rそのものでしかない。それで世界を取ったバンドなんだ。このパワーをひたすらに継続しまくったからってのも大きいだろうし、個性的な音とキャラクターの確立もあっただろう。でもやっぱりものすごく熱いロック魂そのものが格好良いんだろうよ。あ、忘れてたけど、このアルバム・ジャケット、ヒプノシスなんだよな。う〜ん、AC/DCにヒプノシスはまるで似合わない…。



Blues Pills - Lady In Gold Live In Paris

Blues Pills - Lady In Gold Live In Paris
ブルーズ・ピルズ『レディー・イン・ゴールド~ライヴ・イン・パリ』【Blu-ray+2CD(日本語解説書封入)】

 アマゾンのウィジェットリンクが出てこないなぁ…って思ったらそうか、Flashだとサポートしてないから出てこないのか、ってことに気づいたのはともかく、ってことは誰が見えてるんだ?IEユーザーくらいしか思いつかないんだから始末が悪い。ってことはChromeやらSafariやらも見えてないんだよな…、もちろんiPhoneなんかも見えてないし、ってことに気づいてしまって、ようやくか、と言われるのはあるのだが、ちょいと何とかしようかなと。ただ、アマゾン側って未だにFlash系のリンクばかりなのでHTML5のリンクが無いんだよ。アマゾン自体はそれで作っていると思うのだが、開放してないっつうか、なんだろ?普通にどのブラウザでも表示できるのあるのかな?調べきれてないから分からんけどパッと見たところはFlashばかり。ひとつづつ商品絞って表示させるのはできるが、このメンテって結構しんどいだろうなぁ…ま、しょうがないか。

 Blues Pillsの白熱のライブツアーを記録した映像「Lady In Gold Live In Paris」がリリースされた。実はすっかり記憶から消し去られていたバンドのひとつでして、セカンドアルバム「Lady In Gold」すら聴いてないんだが、ライブ映像のを見つけてしまったのでちょいと拝見、今時珍しく熱いライブが展開されているのを見てて、何か没頭してしまったんだよ。モロに王道なストーナーロックでしかないんだけど、その分オールドリスナーには聴きやすくって、単純にロックバンドのエネルギーがそのまま観客に伝播していくというライブのスタイルがそのまま伝わってくるだけなのだが、それができバンドってもそんなにいないもんだし、そもそもこんな古臭いスタイルの音を出しているバンドもいないんだから、そりゃ楽曲で勝負しちゃうんだろうし、と二回りして新鮮な姿を味わった。

 ボーカルのエリサ嬢のお転婆なステージアクションと歌い方でバンドの顔役を十二分に果たしているし、そうだね、ジェファーソン・エアプレインのグレース・スリックな感じがするわ。んで、そこを楽しんでるとライブだからもちろんギターソロからのバンドアドリブなんてのもあって、それがまた熱いプレイで、フレーズも古臭い中での斬新さもありつつ、バンド全体が一体となってそのセッションに喰らいついてくるというような構造、あの時代の白熱ぶりをそのまま継承しているかのようなライブプレイはロックの醍醐味を今の時代にしっかりと伝えてくれる。自分がバンドやっててもこういうのだったんだろうな、って思うくらい親しみのある音(笑)。ルックスもあの時代のダサさそのままで、ギターも古臭いの使ってるけどさ、ここまでやってくれりゃもう十分だよ。ジジイどもだけのロックに喝を入れてくれ。




Marcela Bovio - Unprecedented

Marcela Bovio - Unprecedented (2016)
Unprecedented

 そういえば、と気になったので調べてみるとなるほど、ちゃんと活動していたんだ、良かった…とばかりに遅まきながら気づいた次第。うん、マルセラ・ボヴィオ嬢のお話♪ Stream of Passionというバンドでんおフロントボーカルとバイオリンを担っていた女性なんだけどね、Stream of Passionも好きなバンドだったんで解散しますって話までは知ってて、それからどうするのかな、とは思っていたものの、さりとて彼女の情報が日本語でのニュースサイトを駆け巡ることもなく、全然抜けていたんだけど、ここ一連の新作リリース漁りの中で、ふと思い出して調べてみたら2016年にソロ名義でのアルバムをリリースしていた。嬉しいねぇ…、全く日本じゃ取り上げてくれないから分からないし、まぁ、取り上げた所でどんだけのニュース価値があるか不明だが、こういうのも現地ではどうなんだろ?そういえばこの人、現地ってどこなんだろ?メキシコ人ってのは知ってるけど…って調べてみると何と驚くことにStream of Passionのベーシストさんと結婚してたんですね。んで、今はオランダ在住とか…、ってことはオランダが地元になるのか。

 Marcela Bovio嬢のソロ作「Unprecedented」、2016年リリース作品。アルバムジャケットから想像出来るようにしっとりとした大人な音です。まぁ、簡単に書くとバイオリンと歌だけ、と言っても良いくらいの風変わりな作品。こういうのが成り立つんだなぁ…ってくらいに他ではあまり聴いたことのない感覚のアルバムで、ホントに歌とヴァイオリンをひたすら聴かせるためだけのアルバムというところか。それでもあの声量と歌唱力は健在なのでものすごく生々しく響いていくる。静かめなアルバムだからと言って静かに歌っている訳じゃなくで、思い切り教会音楽的に歌い上げているからStream of Passionで聴けたあの独特の歌声がそのまま聴けて嬉しかった。あぁ、この歌声だ…って感じでね。思い切り歌った時の高音部の何とも言えないトーンに化ける瞬間の歌声が好き。それを惜しげもなく当然ながら披露して、しかもここまではっきりと聴かせてくれるのは良いね。音楽的な路線では多分どこで行けるんだろうと思うから、後はシーンによって活躍するんだろう。

 色々とゲスト参加してたりするみたいだけど、とても追い切れないなぁ…、アルバム単位でなんかやってくれると嬉しい。バンドだったら最高だけど、多分もうソロ名義での活躍でやっていくんだろうか。Mayanというバンドに参加していくような事も書かれているんで、そっちを追えば良いのか?歌声は聴けるにしてもそもそものそのバンドの音がどうなんだろ?ってトコから入らないといけないからな、なかなか色々とハードルがあるもんだ。それでも彼女の歌声はそれだけ魅力ある、と思いたい。




Delain - A Decade Of Delain -Live At Paradiso

Delain - A Decade Of Delain -Live At Paradiso
ディレイン『ア・ディケイド・オブ・ディレイン~ライヴ・アット・パラディソ』【2枚組CD(日本語解説書封入)】

 洋楽モノを聴いていて難しいな、って思うのはそのバンドの地元での人気具合とかレジェンド具合とか立ち位置とか、そういうのが分かんないんだよね。日本で情報を知って聴いているだけだと日本での人気がどうのってのはなんとなく分かるんだけど、それもさ、アイドル的なポップシンガーならまだヒットチャートとかで分からなくもないんだが、ロックバンドになってくるとヒットチャートには出てこないし、そのバンドがどういう評価されているのかはよく分からない。アメリカだと多少は分かるんだけど、英国くらいまでかな…、ヨーロッパになるともう全然分からなくてさ。ライブ映像での会場のデカさとかイベントでの順番による立ち位置の確認くらいだろうか、どんだけレビューで良さげに書かれていても実際は?ってのあるし。その意味では実に分からないのがこのDelain。

 ライブアルバム「A Decade Of Delain -Live At Paradiso」をリリースしたのだが、地元オランダのアムステルダムの老舗パラディソでのライブからだった。もちろん超満員なので人気面ではこのハコレベルはクリアしているんだろうし、パラディソで演るってのは由緒ある会場だからなのかこの規模感なのかが分からない…。ゲスト陣営の豊富さは昔からなのだが、その意味からすると大御所バンドとの交流は深いし、それに恥じないポジションにあるのだろうか。一般的な人気からしてもレビューではヒットを多数放ち、みたいなのもあって、そうなのか、なんて思うのだが、オランダでは実際どれくらいのバンドになっているのだろう?どう見てもそんなに箔のあるあるバンドには思えないのだが…、そんなことないのかな。

 それはともかくながら、このライブ、相当の気合が入っているのは当然としてこれまでの集大成、バンドメンバーもどんどんと変わっていくDelainというバンド、その分ステージでのバンドとしてのスタイルは安定しない。スカーレット姫の歌声と鍵盤のマタイン君のセンスだけで成り立っているとも言えるバンドだから、そのままステージに出てしまっている感じ。ゲスト陣営のアリッサやマルコなんかはアクセント的には迫力ありすぎてステージで明らかにスカーレット姫よりも存在感出しちゃってるし、それでも随分貫禄付いてきたかな。やっぱりバンドとしての一体感的なトコがなぁ…、メンバーの名前すら気にならないっつう(笑)。それにしても曲が良い。歌も良い。だから映像で見るよりも音聴いてる方が自分的には良いという珍しいバンド。






Lunatic Soul - Fractured

Lunatic Soul - Fractured (2017)
Fractured

 冬に入った、という実感が乏しい。まだ秋になったばかりだ、くらいに思ってるんで、大いに色々と噛み合わないことがあって早く冬を納得しろ、ってな事がある。着るものにしても部屋の中にしても寝るにしても出かけるにしても中途半端な状態のまま…、しかし思い切り冬支度ってまだ早いんでしょ。今冬支度しちゃったら4ヶ月半くらい冬支度のままになっちゃう。別に良いけど、冬が長いなぁと感じてしまうのがイヤなのかな。秋って短いじゃない?…っても寒いのは寒いからしょうがないけどさ。

 Lunatic Soulの新作「Fractured」。Lunatic Soul=Riversideのフロントマンのソロプロジェクト、ってことでRiversideの音よりはちょいと歪み具合が少なくて重さもやや取れていたのがこれまでのLunatic Soulの作風だった感じなのだが、もちろん本作でもその傾向はキープしつつも、これはもう明らかに当たり前だけどRiversideとほぼ同じ感触のサウンドに仕上がっている。そもそもワンマンでも出来ちゃうくらいの才能の持ち主なので、ソロプロジェクトってったってRiversideの音色そのままだ。曲構成から展開、スリリングな味わいから歌、効果音まで含めてどこまで行ってもRiversideに通じる。アグレッシブさ=バンドの持つパワーだけはRiversideに追い付いていないというのはあるが、他はもうそのまま。こんな作品出しちゃってメンバーはどう思うんだろうな?自分たちは単なる楽器演奏なお仕事しているだけか?って思わないだろうか。いや、あまりにも突出した才能を認識しているからこれくらい出来ちゃうのは当たり前だな、って事か…。

 相変わらずの繊細な構築美、コーラスワークからアコースティックさ、ベースの響き具合の心地良さ、どこから取っても見事なポーランド的プログレッシブサウンドだが、あの激しさがないと物足りなさを感じるのはやっぱりRiversideをどっぷりと感じてしまうからか?そりゃそうだろうな。何でこれがRiversideじゃない?って思うくらいだから…、しかしLunatic Soulってのはそういうプロジェクト、実に高品質なサウンドで、多彩な才能を聴けるのはありがたい。多分Lunatic Soulの方が魂削らないでプレイできるんだろうな。Riversideだと人生削ってのプレイが必要だもん。だからリラックス感も漂っているという面白さ。




Ne Obliviscaris - URN

Ne Obliviscaris - URN (2017)
ネイ・オブリヴィスカリス『アーン』【CD(歌詞対訳付/日本語解説書封入)】

 古いロックと新しい音楽ってやっぱり違うよな…ってのを新しいの聴いた時にはよく実感する。良し悪しじゃなくてね、時代の変化に伴うアレンジの進化だったり、曲構成の違いや取り込まれる音楽の多様性など、そのバリエーションは実に多岐に渡るし様々なアイディアが具現化されている。それが面白くもあり刺激的でもあり進化でもあるからこうして色々聴いていられるんだろうしね、面白いよ。

 ちょいとツイッター情報で出てきたバンド名のひとつがこのNe Obliviscaris。前にもバンド名教えてもらって聞いてて結構な衝撃だったんでバンド名も覚えてたし、そっか新しいの出たのかって事で、聴いてみたのが最新作「URN」。もうね、冒頭から衝撃的な曲展開にどこまでもぶっ飛んでて、途中からは無の境地に至ったというか、理解をしないようにした(笑)。オーストラリア出身のバンドでアルバムは3枚目になるのかな、エモーショナルメタルと言われてるらしい。よく分からん。ただ、確かにそういう単語の意味が入っている感じの音ではあるが、もっとプログレッシブな展開もある。何せこの時代にアルバム一枚に6曲、しかもそのウチふたつはPart 1、Part 2って分かれてるだけだからタイトル的には4タイトルになるのか。アルバムを通して一曲なんじゃないかっつうくらいにドラマティック作られているのも特徴的だし、その静と動、しかもバイオリンによる叙情の変化は素晴らしい。普通に聞いたらうるさいだけの音がこの変化によってメタル感なくしてて、プログレッシブ感出て来る感覚。一曲が長いからそこでもドラマティックな展開もあるし…。

 ホント、無茶苦茶なパートではドラムとメロディがまるでチグハグ…ってかこのリズムでその歌い回し?みたいなね、繊細な部分は正にクラシック的な叙情感あって美しい、オーストラリアでこの美しさもなかなか見当たらない。そこから一気にヘヴィなグルーブ感のある音へと急降下している様は聴いている人間をかなり麻痺させる。デス声にしても邪魔ったらしく入ることなく明らかに曲の構成上、展開上あって然るべき位置にあるかのように入ってくる。あ、基本は普通の歌声でコーラスに入ってくる程度ではあるんだけど、そこにソプラノ女性の歌声も重なったりしてきてもうカオス。そもそもカオスなバンドの音なのに、何もかもカオス。美しい…。芸術感覚のある方は多分聴ける。そうじゃないと無理、多分。




Vandenberg's Moonkings - MK II

Vandenberg's Moonkings - MK II (2017)
Mk II

 80年代でも既にクラシックロックの部類に入ってしまうんだろうな。もっとも80年代って言うとそんあんおよりも綺羅びやかなあのポップミュージックの世界を思い出すんだが、ロック的にも後で見直すとそれなりに時代としては重要な時期、と言うかバンドが出てきた頃でもあって、まだロックががんばれた時代だったのかな、とも思うか。当時は70年代すべてだった気がしたからアレだけど、若さゆえの誤解かな。21世紀も暫く経った現在でもクラシック・ロックへの会期は様々なバンドが出てきては消え、しかしまたリスペクトしたのが出てくるという事の繰り返しなので、一定量のニーズはあるんだろうし、それだけしか聴かないってのもいるだろうしな。しかし今のジジイ達が消え去った、例えば20年後くらいになったらやぱり需要は減るんだろうなぁ。

 Vandenberg's Moonkingsの新作「MK II」がリリースされた。バンド名に記されている通りにエイドリアン・ヴァンデンヴァーグが参加している新しいバンドの二枚目のアルバムです、ってことだ。ちなみに何も新しいモノは聴けないので、刺激を求めるならがこれは向かないが、安心感を味わうなら良いのかもしれない。ここまでオーソドックスに古き良き時代のハードロックを快活に聴かせるのか、ってくらいに古臭い音。面白いのはレトロロックをやるぜ、っていう若いバンドとは大きく違ってて普通に本気で真似するワケじゃなくてストレートに作ったらこういう音なんです、みたいな正直さがにじみ出ていて、これしか出来ないんだろうなぁとも思うが、本人達は自分たちのハードロックをそのままやった新作って思ってるハズ。だから圧倒的に本気で古い。狙ってないもん。んで、ヴァンデンバーグだからオランダ人、故にアホみたいに明るく快活って音にはならない、しかし湿った味わいも出てこないという微妙なオランダの気質が見事に出てきていてチグハグな感すら味わえるハードロック、この微妙さが結構良い感触。

 ヴァンデンバーグ以外のメンツは若手を揃えているので、バンドの勢いとしてはかなりアグレッシブで、ジジイたちのロックバンドとはちょいと異なる。だからそこも含めて微妙な味わいが出ていてね、ヴァンデンバーグも弾きまくるギタリストじゃないから地味だし、でも楽曲が凄くカッコ良いってんでもないし、何とも売りのないバンドだなぁ…とその存在感の微妙さもなかなか面白い。そんなアルバムだったかな。




Sabaton - The Last Stand

Sabaton - The Last Stand (2016)
ザ・ラスト・スタンド【初回限定盤CD+ライヴDVD(日本語字幕付)】

 新しいバンドを知るのは色々なパターンがあるし、自分でも思いもしない方向から聴くこともあるし、それはも人ぞれぞれあるんだろうなと。2017年も夏フェスにイベントなどなどが幾つも行われていたし、その都度バンド名なんかはチェックしていて、見たそうなバンドが複数あれば参加しても良いかなと常々思ってはいるものの、実際そういうフェス系にはなかなか出会えなくて、結局見れないままのものも多い。フジロックなんかは遠いから3つくらい重なってても初めて悩むか、って感じはあるけどさ。んで先日も一部の間で盛り上がっていたであろうラウドパークなんかもそんな類だ。メタルにこだわりはないので必須なイベントじゃないけど、ハードロック系も参加するんで重なれば、ってのあったけど結局MSGくらいだったし…、シークレットアクトがアレだったんで、ちょいともったいなかった感はあるけど、それはもうしょうがない。

 んで、盛り上がってたのがSabatonですかね。その前にBabymetalのSSA公演に行ってたんだけど、その時ってBGMが全部メタルなんですよ。それも結構ニッチなの流してて、Shazamで毎回曲確認したりしてると色々判って面白くてね、へぇ〜、とかこういうのなんだ、とか誰だコレ?とかさ。結構そん時に多かったのがAnthraxとSabatonでね、アンスラックスはなんとなく知ってるからいいけど、Sabatonってどんなん?結構面白い音じゃない?なんて思っててね、そしたらラウドパークで来日公演で大盛り上がりって…、どんなん?って思い出してYouTube見て、何だこりゃ?って。気になって調べてみると更にアホらしくて凄いなぁと感心。音的に好みとかはよくわからんけど、個性的ではあるし、バンドの方向性も明確だしおバカが出来るのも見事だし、スウェーデンだからヨーロッパの旋律なので好み的にはその時点である程度クリアーするか、って感じ。

 2016年作の「The Last Stand」から…、もうベテランバンドだからアルバムの作りもまったくブレてなくって凄い。一曲一曲が歴史に忠実な何処かの何かの戦いをテーマにした歌詞というこれまでに類を見ないバンドのスタンス、いやはや、知らなかったけど凄い。今更何言ってるって声が多いのもあるだろうけど、そうやって知らない世界に足を踏み入れるのだ。何というかヘヴィメタルってこういうもんだよな、と。パワフルでおバカで突き抜けるくらい熱く拳を振り上げる、みたいな一体感を出すっていうさ、それをそのままやってるんだけど、その一体感と高揚感が凄い。つまりが曲レベルとメロディセンスが素晴らしいという所なのだ。ベテランバンドってのはそういうのしっかりしてるからね。なるほどBabymetalのライブで多数流れるハズだ…と妙に納得。んで聴いてると結構コレがハマるという(笑)。俺も戦いに挑むぞ、的なね…。


Beast in Black - Berserker

Beast in Black - Berserker (2017)
BERSERKER [CD]

 好奇心旺盛だからなのか単なる趣味なんだけど、時間があるとついついアチコチの情報を漁っては試して聴いたり見たりして面白いものを探そうとしている。70年代の面白さほどのは見つかるはずもないのだろうけど、それでもときめくくらいの楽しみを与えてくれるバンドは山のようにある、はずだし、実際そうだった。その辺はこだわりを持たないで本能的に面白いな、ってので探し当てるしかないんだけど、難しいのはロック〜ハードロック辺りまでを探したい感じなのがどうしてもメタル系まで入っていってしまうところで、メタル系でも良いんだけど、概ね同じジャケットが並んでて何だか識別がつかないんでね、難しいんです(笑)。それにしてもいつの時代も数多くのアルバムがリリースされているものだとつくづく思う。

 Beast in Blackというフィンランドのバンドのデビュー作「Berserker」。元Battle Beastの初期のキーマン、ソングライターがBattle Beastをクビになって自分のバンド組んでの再出発という作品。そもそもメインソングライターがクビになるってのも大した事だけど、それでいて音楽性がさほど変わらなかったBattle Beastの確固たるバンドのスタイルも好きなのだが、今回のBeast in Blackは初期にBattle Beastが聴けるんだろうな、と期待しててね、いや、好きなんですBattle Beast。来日公演はBabymetalと被ってて行けなかったんだけど(笑)。そのBeast in Black、それなりに知られたメンツも参加してのテクニカル的にはなんら問題のないバンドってことらしいが、その辺は大して興味ないので早速音に入る…、いいね、案の定初期Battle Beastそのまま。笑っちゃうくらいそのままで、女性ボーカルじゃないってだけなんだろうけど、それでもかなりのハイトーンなのでBattle Beastとの違いはさほど感じられないくらいの歌声とも言えるか。Beastって単語にこだわりがあるんだろうけど、正に野獣な感じの音を出してくれてる。しっかりと期待通りのアルバムが出てきてありがたい。一説にはどんな曲作っても同じでバリエーションが少ないってのがクビな要因だったらしいけど、メタルってそんなもんだろ。はたから見れば全部同じに聞こえるもん。それでもこれだけ多数のバンドがあってリスナーがいるってのは細分化されての人気なんだから妙にスタイル変わっていく方がおかしいと思うんだけどな。まぁ、色々な考え方の売り方はある。

 しかしこの「Berserker」、いいね。まるで裏切ることのないヘヴィメタルそのもので好み。メロディーにしてもアレンジにしても曲の展開にしても80年代風味はもちろん、コーラスワークとキャッチーさ、ギターソロの派手さ、歌の歪み具合、メタルってこういうもんだろ、ってな要素を全部抑えているというセンスの良さ、そこに加えての鍵盤による効果的な使い方も入れて近代的なスタイルも混ざっているのは時代的なものだろう、レトロなスタイルとはちょいと違う新しいレトロ感が良いね。何よりも暗くて思いってのは良い。ところどころ何考えてんだ?的にダンサンブルになるのもあって実験してるのも、まぁ、よしとしよう。別に曲が悪いわけじゃないからね。それにしても久々にこういうガツンとしたのを聴けたからか随分気合が入って体に力が漲ってきた気がするところがこういうパワフルなバンドを聴くことの醍醐味。想像通りの曲展開なんてきたら新作だろうが旧作だろうが何でも同じに楽しめるという、良いか悪いか分からんが、タイミング次第では素晴らしことだ。少なくとも今は存分に楽しんでるし、大音量で流すと実に気持ちのよい音。




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Author:フレ
物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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