Luther Allison - Live in Chicago

Luther Allison - Live in Chicago (1995)
Live in Chicago

 ブルースアルバムの名盤ってのは大抵ライブアルバムだったりするのは当然のことだろう。でも、昔漁ってた時ってのはライブアルバムそのものがそれほど多くもなくって、やっぱりマディのベスト盤とか代表的です、みたいになるワケよ。それよりもロックから入った側としては熱くて迫力のある魂燃えるようなライブが好きなワケで、そういう意味ではBBの「Live at the Regal」とか納得するモンあるんだけど、要するにブルースメンの本領はライブなのにライブアルバムがあまり見当たらなくて、出ててもイマイチなのが多くて燃えないとか…、まぁ、聴き足りないってのはあるとしてもブルースの名盤紹介なんてのを見てると大抵ライブ盤じゃなくていわゆる名盤が出てるハズだ。

 うん、やっぱブルースはライブが最高だよ。

 ってことでLuther Allisonの1995年のライブアルバム「Live in Chicago」です。昔の作品聴いてたんだけど、どうもなぁ、って思ってしまって、この人もっとスゲェイメージあったんだけど…、って聴き直しの一枚がこれ。90年代のCD革命以降、単なるリイシューから発掘ライブ音源やCDの長さを意識したライブアルバムとか色々出てくるようになったし、ブルースの本当の良さってのもライブにありきってのは皆知ってたから、こういうのがどんどん出てきてる。それで再評価されてきた人も多いし、復活した人も多い。そんな流れでのルーサー・アリソンだけど、もうねぇ、最初から聴いてびっくりなギタープレイ、ブルースプレイ、これぞロック…、いや、求めてたブルースロックそのもの、ってかブルースギター弾きまくりプレイですよ、先生。白熱迫力の熱気をそのままぶつけてて、90年代だからもう音もバランスも良いし、音色も最高に素晴らしい。曲に対してはさほど意識してないけど、ベスト曲なんだろうと思う。弾きまくれるのから歌ってるのもあったりするけど、圧倒的にギタープレイヤー。このギターのトーンとか曲によって結構アレコレいじってるからその艶やかさも変わるし、ギターも替えてるからさ。それでいてジョニー・ウィンター顔負けのアグレッシブなプレイ!これぞブルースロックギターですよ。

 しかもこの迫力のまま2時間収録されているんだから恐れ入る。普通に真剣に聴いてたらスゲェ疲れるし、やってる側も相当なエネルギーを使ってるよな、っていう…。ホーンセクションとかもいるし、ベースはブイブイとチョパったりするし、どこかファンク的な曲もあったりするし、かなり色々と試している素晴らしきライブ盤。こんなのね、ロックのライブ盤でもなかなかないよ。知名度イマイチ的な人ですが、恐るべしプレイヤー、一度お試しあれ。古い作品こそブルース、なんて思ってたら大間違い。円熟しまくったこういうのこそが往年のブルースメンの本領発揮で、このあたりのライブって結構凄かったりする、そんな代表格的なライブアルバム。ロックが明らかに負けてる時代だね。さすがにアリゲーターレーベルは判ってらっしゃる。



Stray Dog - While You're Down There

Stray Dog - While You're Down There (1974)
While You're Down There

 EL&Pのマンティコアレーベルって3年間しか無かったんだ?それであの知名度…ってのも凄いな。だからこそのレーベルメイト達がそれなりに売れていたってことかもしれないけど、PFMやBancoはともかく、そういえばStray Dogあったなぁ…ってことでファーストの「ストレイ・ドッグ」を聴いてて、なるほどやっぱりカッコ良いロックだ、なんて思ってたところ。ついでだからセカンドの「While You're Down There」も聴いてみましょう、ってことで聴いてました。

 1974年リリースのStray Dogのセカンド・アルバム「While You're Down There」。前作よりメンバーを増やしての5人編成になっての作品で、世間的には全く無名だし売れなかったとも言える商業的には失敗作なアルバムで、これにて解散ってなトコだけど、今の時代の基準からしたら相当なレベルにあるアルバムだったんじゃないかな。B級と呼ぶには洗練されすぎてるし、きちんと狙いもあるかのような音作り、そして何よりもきちんとカッコ良いというロック感を持ち合わせているところが自分的には評価高いです。もっともギターがスナッフィなので基本ブルースロックな人だし、嫌いじゃないからってのあるけどね。このスナッフィって人、フリーのコソフの代理をやってた人ですからね、うん、それは比較対象が悪かったと思うが、それでもその位置できちんとギター弾いてたワケで、こういうバンドから見たら大出世だったろうに…。

 しかし軸足はきちんとStray Dogにあって、ここでも奮闘している。ギタープレイヤーと言うよりはコンポーザーと言うか、楽曲面での貢献が大きいんじゃないかな。良く出来ている曲ばかりだからそういうセンスは良かったと思うんだよね。よくアメリカ寄りになった音と言われているみたいだけど、そもそもアメリカ人なんだからそりゃそうだろ。英国風ミニ味付けてたファーストとはちょいと違って、だんだんそのままになってきただけと思えるけど、言わんとしてることは分かる。でも結構佳作が多くてこだわらなきゃ楽しめるロックサウンドでしょ。最後の大作なんて面白いよ。







Hanson - Now Hear This

Hanson - Now Hear This (1973)
Now Hear This

 いつもの事だけど、系譜辿りによるアルバム漁りは大抵つまらないものを引くハメになって一気に方向転換を図ることが多い。やっぱりね、それなりに名を成していく人ってのはアルバムの質やバンドのレベルも他界んだけど、脇役になってくるとどうしてもソロアルバムレベルになってきてミュージシャンとプレイヤーの才能のズレが出てきてあまり面白みのあるものが出てこないケースが多い。名プレイヤー名監督ならずってヤツですな。

 ボブ・テンチが3曲程参加していることと、クライブ・チェアマンもメンバーで参加していることからギタリストJunior HansonがHansonとしてリリースした作品「Now Hear This」はJeff Beck Groupのメンバーが参加したアルバムとしてちょいと知られた存在になっていった。このJunior Hansonってギタリストさんって一体何者?ってな話、しかもアルバムはEL&Pで知られているマンティコアレーベルからのリリースなワケで、アルバムを聴いていても結構白熱したギターを弾くプレイヤーさんで、悪くないんじゃね?ってなモンだけど、ボブ・テンチが歌っている曲なんかはいつも通りな感じ。ちょいとブリブリした質感のサウンドが中心で、ロック的エッセンスが散りばめられているからそのヘンの融合がなかなか楽しめる。Funkadelic的な試行錯誤もあるのかも。

 しかし、B面の最後でのアグレッシブな混沌とした志向性はこれぞロックと言わんばかりの迫力あるセッションに仕上がっていて、こいつをやりたいがためのアルバムだったんじゃないか?ってくらいこの10分の曲に全てが集約されている。ロックバンドたるもの、この時代だったらこういう世界好きだもんな。白熱したそれぞれのプレイをぶつけ合って出来上がっていくテンションの高いサウンド、緊張感、スリリングな駆け引き、そんなのが詰め込まれていて意外とここでハマった。



Love Affair - New Day

Love Affair - New Day (1970)
New Day

 バーニー・ホランドが一瞬だけ参加していたLove Affairというバンド、随分昔にバンド名見て探してみたことのあるバンドだったなぁ…と懐かしく思い出してライブラリを漁ってみるとちゃんとあるモンなんだな。何にも印象が残っていないバンドなので、果たしてどんなんだったんだろ?って事で聴いてみる。聴きながらクレジット見ててもバーニー・ホランドなんて名前は出てこないから、あれ?って思ったらこのギタリストがいなくなってからの参加で、しかも一瞬だけだったってことね、多分崩壊の始めに参加することになったんだろうな。このバンド、テクニック面ではまずまずのバンドだったししっかりとしたコンセプトもあってのバンドだったからに呼ばれたのだろうか。

 1971年リリースのLove Affairの「New Day」という作品、これ以外のアルバムのジャケットとか見たこと無いし、これしか自分も知らないので、英国B級ロックの一発屋さんだろうと思ってたけど、かなりキャリアも息も長いバンドなんだな。知らなかった。もっとも全盛期は60年代終わりから71年頃までってことで、正にその時代の代表作がこの「New Day」。難しいなぁ、これを書くのは。どこも特性がないと言えば無い、フルートが珍しいくらいだけど、この頃には既にJethro Tullがもっと強烈な使い方してたし、かと逝ってメロディアスで云々とかハードでどうの、ってのもなく、普通に英国ロック・ポップスな世界での音楽が中心で、可もなく不可もなくの音世界で、プログレってんでもないし、正に英国B級なこの時代の音のひとつ、聞きやすいのはあるけどね。

 この音の中でどうしてバーニー・ホランドがそこまでギター比重の高くないこのバンドに参加することになったんだろう?器用だから何でも出来る、他の楽器も出来ちゃうからっていうマルチミュージシャン的才能を買われての話なのかな。しかしこの手のミュージシャンは奥が深い…。



Gass - Gass

Gass - Gass (1970)
Gass

 例えばさ、ジェフ・ベックがボブ・テンチって人を見つけたのはGassってバンドで歌っていたのを聴いたから、ってことだとしたらベックもGassってバンドのレコード聴いたことあるってことだろうし、それかライブを見たって可能性だってあるハズだ。Gassってバンドのライブを見たことある人ってそりゃそれなりにいるだろうけど、こんなライブだったよ、なんて言える人ほとんどいないだろうから、その意味でもベックって人はとても貴重な英国B級ロックの生き証人でもあるワケだ。それにGassってバンドのレコードを聴いていたとしたら、今となっては相当な英国ロックのマニアでもある、と言えるのかもしれない(笑)。

 ま、それは冗談としても、そんな可能性を具体的に実現させてくれたアルバムってことでボブ・テンチとしてはこのGassの1970年の唯一のリリースアルバム「Gass」は忘れられない人生の貴重なきっかけのひとつだっただろう。自分的には真逆にこのGassはB級ロックバンドとして知って聴いていたので、このボブ・テンチってベックのところでこの後に一緒にやったんだ…って思ったくらいだけど、一般的にはそりゃ逆だわな。んで、このGassってバンドの音、結構好きだったんです。ごった煮そのままの英国B級ロックそのままだけど、その中でも結構光ってたしなぁ…、ソウルフルな歌声がかなりハマってて、バックの音は黒い、と言うよりも民族的なものとサイケ的なものが入ってて聴かせるアルバムにもなってるし、結構良い感じなんだよね。

 驚くべきはこんなバンドのデビュー作なくせに、Fleetwood Macを離脱したピーター・グリーンが2曲参加しているという所だ。一体どういう人脈だったのか…バンドの来歴自体は古いからそれなりの人脈があったみたいだけど、なかなか出来ないよね。デビューアルバムでそんなメジャーなギタリストがゲスト参加してるなんてさ。んで、これがまた面白くてね…、ハマってるんだわさ。B級バンドなんて書いてるけど、やってる音はかなりメジャー系に攻めていけるレベルの洗練された音だし、ファンクやアフロエッセンスも入った正統派英国ロック、とも言えるサウンドなのでこの系統平気な人はぜひ。ピーター・グリーンも凄いしボブ・テンチもイケてるし、ギターもベースもかなるブリブリしててお好みです♪





Streetwalkers - Red Car

Streetwalkers - Red Card (1976)
Red Card

 ファミリー時代のロジャー・チャップマンの歌声からしてもっとブルースロック系統あたりに進んでたら結構なバンドでもイケたんじゃないか、って思う事よくあったんだけど、その意味からするとファミリー解体後にチャーリー・ホィットニーと一緒にやったバンド、Streetwalkersはその系統の路線を打ち出しててなかなか70年代中盤を駆け抜けるには良いバンドだったと思うんだけどな。それなりにはチャートを駆け上ったりしてたので成功した部類に入るのだろうか、その割にはあまりロック名鑑的な所では出てこないのだが…。

 1976年リリースのStreetwalkersのセカンド・アルバム「Red Card」、ベースはボブ・テンチ、ドラムは現Iron Maidenのニコ、という布陣。このニコって人も結構下積み長くて今の地位を築き上げた人で、割とアチコチに名前が出て来るのは面白い。さてさて、このアルバム、どんな雰囲気?ってのはさ、昔のファミリーと違ってきちんとロック路線に進むというバンドの方向性はあったみたいで、昔よりはストレートにそういう方向性が出ている作品になってる。ここまでなのかな、ってのもあるし、この微妙なバランスでのロック的スタンスが良いのかも、ってのもある。歌がこんだけしつこいから他の音は並程度で対応していないとグチャグチャのサウンドになるだろうし。

 ニコのドラムは、だからと言ってと個性的なワケではないし、ボブ・テンチの方がよほど目立ってる。ただ、やっぱりフロント二人のバンドっていう見方が強いかな。当時だとバドカンと被る路線でもあったのかな、もうちょいと垢抜けたサウンドが出来ていればもうちょっと抜け出た存在になれたかもしれないのに、という程度には物足りない感ある。B級ロック好きにとってもそこまで、という味わいがないからさ。一番困る度合いのバンドかも(笑)。



Family - Fearless

Family - Fearless (1971)
Fearless


 ジョン・ウェットンも逝ってしまったなぁ…、結構プログレ系もここ最近多くの人が亡くなってて、いよいよ70年代ってのがクラシック化していく頃になってきた。まぁ、特に感慨深くなることもなく、聴きまくるでもなく淡々としてたけど、ちょっとこの辺で何かあったかな、って思ってたらFamilyの名が出てきて、そっか、Familyにもいたんだな…、作品的には全然記憶に残ってないアルバムだったが…、ってことで。

 Familyの1971年リリースの作品「Fearless」。もちろんジョン・ウェットン初参加のアルバムですが、もちろんここにはボーカルにロジャー・チャップマンっつうコテコテの歌声の人がいて、チャーリー・ホィットニーってブルースメンがいるんで、ジョン・ウェットンはしっかりとコーラスとベースメンでしかない。じっくり聴いていれば個性も聴けるんだけど、そこまで単に目立つようなスタイルではないので仕事のひとつとして聴くのが適当だろう。あくまでもFamilyの作品に貢献しているという所だ。ここで目立つのはフロント二人、特にチャーリー・ホィットニーのよれよれなギタープレイは聴いてて大丈夫か?って思うくらいにフワフワしてて印象深い。ロジャー・チャップマンの歌声も自分的にはキライじゃないから、聴いてみると、あぁ、この声だったなぁ…、しつこいっ!って感じで聴いてました。

 どういうんだろ、こういう作品は。どこにも属することのない英国70年代のロック、としか言いようのない作品。ハードロックでもないしブルースロックでもない、言うならばビートルズみたいなモンで、どこかの方向性に軸足を定めてのバンドじゃないから、何でも器用にロックしていると言うような感じか。Famllyってそういうバンドなので、とっても把握しにくい。どれも駄作じゃないからそれなりに名盤と言われるのも多いし、ジャケットにしても面白いから印象深いけど、音に関してはホント、普通にロック、としか言えない。そこではジョン・ウェットンのあのかっ飛んだプレイは出しきれなかったか。もっともそれよりもアルバムの楽曲そのものの質の高さが優先しているのは確かだ。









Thompson - Family

Thompson - Family (2015)
Family (+DVD)

 音楽夫婦の間に出来た子供達がそのまま才能を受け継いでいるならば一家揃って演奏するなんてのも出来ちゃうんだろうけど、なかなかそうはいかないのが才能というものだろう。しかも両親はその才能を世間で認められて仕事にしているワケだから、一級品だし、いくら子どもたちと言えども一緒のステージに立って同等の存在感を出せるくらいにはならないと本当の共演にはならないだろうし。もちろん親からしたら一緒にステージできるだけで満足なのかもしれんが。

 そんな物語をそのまま実践してしまったThompsonのアルバム「Family」。もちろんリチャード・トンプソンとリンダ・トンプソンの家族のお話で、息子のテディと娘のカミラとその相方など含めての共演で正に一家でのアルバム。面白いのは離婚した両親がここで共演しているってところか…当たり前ではあるけど。音楽的イニシアティブは息子に委ねているとは言え、圧倒的にリチャード・トンプソンの存在感が支配していると言って良いだろう。もちろん子どもたちも頑張ってるし、それぞれの歌や曲でしっかり音を作ってるけど、やっぱり父ちゃんのプレイの存在感は凄いわ。プロ中のプロの中でもあんだけ目立つんだから、普通の所でやったら浮きまくるのは目に見えてる分かるように、素晴らしく目立ってる。

 アルバムはどうしたってFairport ConventionやRichard & Linda Tompsonのアルバムのようになるワケで、ここでも基本路線はそんな感じ、それぞれをフォーカスした曲を収めてあるけど全体感はエレクトリックフォーク、トラッドの世界。周りから見たらこういう作品って羨ましいだろうなぁ、と思うくらいに愛の溢れているアルバム。





Traffic - Traffic

Traffic - Traffic (1968)
トラフィック+5

 今年はどうだった、来年はこうしたい、などなど色々ケジメを考える時期になってきて、それこそ日本人、ってなトコですが一切お構いなしに進みまくる当ブログ、いやはや11年も軽く過ぎ去り12年目に突入中、それってよ、中学生くらいでロックに目覚めたヤツが既に社会人になってるって事だよな?そんなのは稀だろうけど、そこまで行くと誰かの人生に影響及ぼしているんじゃないか?なんて気にもなる(笑)。これほどに無責任に一方的に影響与えているんだとするならば結構怖いものあるな、などとふと思った。でも、そういうミュージシャンやアルバムってのもたくさんあるんだろうな。作り手の意思じゃなくても凄く影響を受けたアルバムってあるし、人生変わった、ってのもあるもんね。

 …てなこととはまるで関係なく、普通に男の歌ものって何かあったかな、とあんまり聞く事のない作品郡の中から引っ張り出してみたのがスティーブ・ウィンウッド、Trafficの1968年のセカンド・アルバム「Traffic」です。どうもスティーブ・ウィンウッドのソロ作は多分自分的にはダメなんだろうな、と思ってて、ならばTrafficの方がまだ聴くだろう、ってことでチョイス。冒頭から、と言うか全編的にバンド的に基本カントリータッチ、スワンプ色が強いアルバムで、それは単純にデイヴ・メイソンの志向性なんだろうけど、その時のスティーブ・ウィンウッドはもちろんブルース系統の方になるんで、自分的にはそっちなんだけど、バンドの構成上ではデイヴ・メイソンと半分づつの負担になってる。聴いてるとどうしてもスワンプ色の方が強く聴こえてしまうんだな。自分が苦手な音世界だからだろうか、気分は悪くないんだけど、このタッチってどうにもねぇ…。

 で、スティーブ・ウィンウッドの作品郡ではデイヴ・メイソンも良いギター弾いてるし歌はさすがに引き締まったかっちょいい歌で、やっぱりこっちのが良いよな、って思うんだけど、そのヘンがごちゃ混ぜになってるからTrafficはスゲェ、ってのとバランス悪いなぁってのと両方ある。ただ、この作品、恐ろしくハイレベルハイセンスな音作りされてるのは確か。これまで苦手だってだけであんまり聴いてこなかったけどさ。じっくりと聴いてくと多分好きになるんだろうという気もする。カントリータッチじゃないのは英国的な雰囲気がもちろん大きいし。でも、スティーブ・ウィンウッド的にはもっともっと歌を強調したかったんじゃないだろうか。それでソロに向かいたがる、解散に向かう、ってのも分かる。そんな事露知らずで個性と才能をぶつけ合って作り上げた作品だから悪いワケがない、が、自分的にはまだまだじっくり聴かないといけないバンドのひとつ。



Geordie - Save the World

Geordie - Save the World (1975)
Save the World (W/Book)

 自分がボーカルに向いてないよ、っていう人なんて多いと思うけど、こんな声でもロックの世界だと大成するボーカリストになっちゃうんだよ、ってな場合もあって、そのひとつにダミ声でのボーカルってのがあると思う。ロッドとかの場合はもう天性のものだけどダミ声のボーカリストってそういうモンじゃないし、どっちかっつうとそんなので歌なんか歌ったって、ってな方が多いだろうよ。それが通じてしまうんだからロックはプロレスみたいなもんだ(笑)。

 AC/DCの…、じゃなくて、Geordieというバンドの1976年のリリース作品で3枚目となる「Save the World」。このバンド、そんなにアルバム出してたのかって思ったけど、ボーカルのブライアン・ジョンソンがAC/DCに入ったのが1980年だからそりゃ、それまで色々と活動していただろうし、Geordieだって悪いバンドじゃなかったんだしさ、そりゃそうかと。ブライアン・ジョンソンの歌声はそのままです。んで、それがもちろん味になってる。ただ、AC/DCほどのはまいり具合じゃないのかもしれない。バンド側がもっと色々とやってるからかもしれないし、曲がそもそももうちょっと凝ってるってのもあるか。AC/DCってそういう面じゃシンプルでストレートだから勢いで歌えちゃうんだろうけど、Geodieはこの時期の英国のバンドらしく色々なリズムや曲調があって、普通にボーカリストに求められる力量を試されてるってのもあるし。だからあそこまで一本調子な歌だけではなく、きちんとバンドの味付けとしてそれなりに多様な歌い方で対応しているようだ。

 そういう意味でAC/DCの幻想に囚われずに聴いていると、全然B級感はないし、器用なバンドの多様な楽曲で占められた傑作アルバムでもある。ただ、ちょいとカントリーチックなところを狙っていたのか、売れなかったが故の何でもチャレンジなのか、アルバム全体の印象はぼんやりしてしまっている感じだ。面白さはあるんでじっくりと聴いていると深みを感じられるというのはあるけど、そこまでGeordieを聴くか?ってところが難しいな。キンクスとかだとそういう聴き方されるのが当たり前だけどね。そういう方向性を見失っていったことからバンドは沈みかかってってしまった、ってところか。随分味わい深いアルバムで良かったんだけどな。



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Author:フレ
物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


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