Albert Collins - Cold Snap

Albert Collins - Cold Snap (1986)
Cold Snap

 やっぱり弾きまくりブルースメンのアルバムなんてそうそう見つからないなぁ…なんて色々と探しながら思う次第。もっともっと聴きたいのだが、大抵聴いているようで、何かあれば知りたいのだが、まぁ、これまでのだって音聴いて一発で分かるほどには聴いてないんだからそれらをまた聴き直せば良いのだろう。古いスタンダードなブルースを好む人からしたら邪道なエレクトリックブルースばかりを好みロック好きな自分ですが、確かにほとんどロック的なものが並んだもんな。

 Albert Collinsの1986年リリースのこれでもアリゲーターからのリリースという驚きの「Cold Snap 」。何せドラムの音とか完全に80年代のあの音だったりして、一体どうしたんだアルバート、と思うくらいにバックの音が似つかわしくないアルバム。それでもアリゲーターだ。楽曲の方もかなりファンク色強いと言うのかいわゆるブラコンの系統に属するんじゃねぇの?ってくらいに思える程のバッキングだけど、かなりあちこちで鳴ってくれるアルバート・コリンズのテレキャスのあの音、そして刺さりまくるくらいにエグいギターの音色でのオブリプレイが強烈に響くお陰でブルースアルバムとしての体を保っている、どころかブルースアルバムになっている。凄いなぁ、このギターの存在感。何弾いてもブルースメンはブルースメンなんだよ、って証明。

 ホーンセクションのチープな音も許せる。こういうのお得意だしね。自分の中では決して聴くことのないサウンドなんだけど、ホント、このギターのお陰で聴いていられるわ。バキバキのこの音はホント、独特だよなぁ…、指弾きってのもあるだろうけど、このペチペチな弾き方、やっぱり相当独特なトーンが出て来るし、7カポ中心ってのもその辺あるんだろうな、フレーズはマンネリだからどう聴いてもアルバート・コリンズってのばかりだが、こんだけのインパクト。だからこういう新しいサウンドにも挑戦して飽きさせないスタイルを作っていったんだろう。斬新と言えば斬新なアルバム。



Albert King - Blues at Sunrise

Albert King - Blues at Sunrise
Blues at Sunrise

 古くからのブルースメンの中で一番ロックのフィーリングに近いギターの音を出していたんではないか、というのがアルバート・キングでして、それはさ、フライングVでのトーンってのが一番大きいんだろうと。他の人って大抵ハコギターだからああいうトーンが中心になってて、そういうフレーズとか指の力での音色が特徴的になってるから黒人しか出来ない音がでてた部分大きい気がするんだよ。その中にあって、アルバート・キングってのはフレーズや指の力ってのはもちろんその黒人系統なんだけど、ギターの音だけは馴染みのあるトーンだから随分と不思議。だからこそSRVもゲイリー・ムーアも取っ付いていったんだろうと。

 そんなアルバート・キングの1973年のスイスノモントルーでのフェスティバルのライブを収録している「Blues at Sunrise」というライブアルバムがだ、これまた良い時期のライブで、ジャケットの写真見てイメージ膨らませて欲しいけど、こんくらい気合入ったライブな感じで、冒頭からアルバート・キングのフレーズだわ、こりゃ、ってのがバンバン出てきててライブとしてはそんなに熱い、ってんじゃないけどやっぱり気合入った感触のライブ。ギター聴いちゃうんだよ、こういうの。一音一音のトーンの引っ張り方ってのが超個性的で速いフレーズなんて全然ないけど、味わいのあるフレーズばかり出てくる。だからこそ生きてくるスローブルースでのフレーズなんかもお手の物、こんだけの味が出てくるのはやっぱりキャリアだよな…。

 この人結構たくさんライブ盤が出てるからフレーズを楽しむのはいくらでもできそうだけど、それだけ人気があるってことなんだろう。フォロワーも多いんだろう。自分的には実はそこまで入れ込む事はなかった人なんだけど、一度ライブを目の前で見たことがある。デカい黒人のジジイだなぁ…って感じで、ぶっきらぼうにギターを抱えてお得意フレーズ乱発してって引っ込んでった無愛想な人。スゲェな…って思った記憶があるわ。その後B.B.King見てた時なんて愛想良くて、サービス精神たっぷりだったから対照的でさ、色々あるな、なんて思いつつ、どっちもブルースギターを楽しむには良い経験した。こうしてアルバート・キングのライブ聴いてるとそんな風景を思い起こしつつもやっぱり良いフレーズ出してくれてるのも納得。白熱ってライブじゃなくて味わい深いライブ盤、そんな作品だね。



Magic Sam - Magic Sam Live

Magic Sam - Magic Sam Live
Magic Sam Live

 ブルースものの発掘ライブ音源ってのをそこまで漁ってはいなかったからこんなにリリースされているってのも知らなかったなぁ…。そりゃロックと同じように活動していた人はたくさんいたワケだからそれを録音していたことも数多くあったのは分かるけど、結構良質なのが出ていて嬉しいよね。ちょっと自分が興味を持てばすぐに色々な音を聴けて手に入れられる状況ってのは確かにありがたい。昔は気になったらそれをひたすら探しに旅に出るくらいの覚悟でレコード屋漁りに行ったモンだけど、ま、それはそれで楽しかったからな。

 Magic Samの発掘音源ライブでぶっ飛びモノのライブ盤が二つほどあったのだが、それをカップリングした一枚で、一挙領毒な「Magic Sam Live」。1963/64年のライブと1969年のライブが入ってて、前半のはもちろんデビュー前のライブ音源なんだけど、オイオイ、こんなのやってたんかい?まだ20代前半頃だろ?ってくらいに熱いライブでね、そりゃ地元で話題になってるハズだわ。レコードデビューは1967年だからその4年位前、好きでやってたからこそのライブだけどさ、もちろんプロレベルなバンドと音とギターで、それを会場でテープ録音しただけのモノラル音源がソースなんだけど、そんなの全然関係なくって、マジック・サムの独特のトーンのギターサウンドが既に制覇している。明らかにストラト指弾きってのが分かるくらいの生々しい音で入ってるから実に興味深い。しかもこんなにギター弾くんかい?ってくらいに普通に弾きまくってる。これぞブルースギターなライブアルバム、ロックの世界よりも先行ってるぞ、これ。この頃ロックってまだビートルズ出るかでないか、だからさ、アメリカだとプレスリーの波は一段落して、って頃か。バターフィールドとかこの辺知ってたんだろうなぁ…、多分シーンに絡んでただろうから生で見てたんじゃないだろうか。ブルームフィールドもさ。シカゴだし。

 もう一つの1969年のライブは更に音が悪くてオーディエンス録音のブートレッグと同じレベルだけど時代考慮すればそりゃ結構キレイに録れている方だからそれほど苦にはならない。その中でのマジック・サムのギタープレイが抜きん出てくるから圧倒的にそっちに耳が持っていかれるし。こういうのって聴いちゃうとそれが普通になるから慣れるんだよね。んで、残るのはそのライブの凄さとギタープレイのエネルギッシュさ。こういうのが繰り広げられていたんだなぁ…ってのが分かるライブで、これがやりたかったんだろうと。マジック・サムのスタジオ盤って歌もの中心で面白くなくて、何でこの人そんなに伝説化してるんだろ?って思ってたとしたらコレ聴いてみればわかります。だからマジック・サムは伝説なんだと。んで、親指で弾いてるギタートーン、ここもポイントですな。やっぱりブルースもライブが良い♪







Otis Rush - Right Place ,Wrong Time

Otis Rush - Right Place ,Wrong Time (1971)
ライト・プレイス・ロング・タイム

 ここのトコロ、ブルースを聴いていて思うんだけど、自分なんかはロック聴いて、そこからブルースっていうルーツを辿っていったし、聴いてた音楽もブルースロック系だしブルースルーツってのは外せないモノだったからブルースに辿り着くのは不思議じゃないんだけど、今時のロックらしきものを聴いているとそういうルーツってのはあるのだろうけど、ブルースには辿り着かないロックなんだろうな、と。メタルだってそうだし、普通のロックだってそうだろう。そんだけ多様化していったってことは微笑ましい事ではあるけど、ロックがどうの、って言うならブルース知らねぇとな、なんて思ってる自分がかなりジジくさいこと思ってるな、なんて苦笑い…、自分達の世代でもそういうのない人たち多いんだから自分が納得するこだわりなんだろうと思い始めてきた…。

 Otis Rushの1971年作品「Right Place ,Wrong Time」。オーティス・ラッシュはコブラ時代に尽きる、って言われているけど、あのね、この手人達はレーベル変わったり時代が変わったり、もしかしたらバックの演奏やアレンジが変わったりしたって自分達のギターと歌はまるで変わることがないんだから本質的にはどれもこれも傑作なハズなんです、多分。そりゃ弾きまくったり弾かなかったり、歌中心だったりとかあるけどさ、そんなバランスの程度でアルバム良し悪しを語られてしまうってだけだ。実際にはホント、さほど変わらない。熱気はあるか…、だからそういう話。んで、スタジオ・アルバムなんてのは作品なんだから悪く作ることはないし、きちんとしたレベルはあるワケで、昔よりも新しい時代の方が録音も良くなってるんだからさ。なんて理屈は色々あるけど、やっぱり聴いてて響くかどうかのお話。そして、この「Right Place ,Wrong Time」ってアルバムはとっても響くアルバム。うん、やっぱりこんくらいギター弾いててほしいワケです、ロックやブルースのアルバムってのは。ロックはもうちょっと売るって事に寄ってるからアレだけど、ブルースギタリストのアルバムってのはこんくら弾きまくっててくれて丁度良い。

 それにしてもまとめて色々聴いてると色々なギタリスト達のギターのトーンと音色がそれぞれ異なるのは面白いなぁ。アルバムの曲ごとにも異なるのはあるけど、全体感としてはやっぱり同じ人だもんな、ってのあるじゃない?だけど違う人だともちろんそれは別物で、ギター何使ってるのかな、とかフロント?センター?リア?コイルは?とか色々想像しちゃう。何で黒人ブルースメン達は皆ハコギター好きなんだろうな、とかさ。こういう音が欲しいから?ん〜、どうだろう、確かにソリッドギターより音が鳴るのはあるもんね。そんな想像しながら聴いてるけどさ、これもまたカッコ良いよ、弾きまくってるよ、ホントに。こういうのが良いよ。







Buddy Guy - Stone Crazy!

Buddy Guy - Stone Crazy! (1979)
ストーン・クレイジー(紙ジャケット仕様)

 強烈な作品に出会った時はホントに嬉しくもなるし無意識に熱くなって聴いてハマってしまう。んで、もう一度聴きたい、ってなって聴くのが繰り返される。今じゃ昔ほど時間もないから一枚の作品をとことん聴き続けるみたいなことは多くはないけど、それでもやっぱり同じように聴き続けるって作品もあるんだよね。そういえば昔散々聴いてたなぁってのもいつしかあまり聞かない作品になってしまって、さほど手が伸びないなんてのもある。それでも頭の中にはそのフレーズや汗や匂い、それからその時の情景なんかも思い出せてしまうくらいの作品もある。まぁ、所詮は人生のシーンと音楽がつながっているというモノならよくある話だ。でもさ、リアルタイムじゃなくてもそういうのがあったりするし、その辺も面白いトコだね。

 Buddy Guyの1979年の作品「Stone Crazy!」。こういうのを聴いてた頃、それがどんなアルバムだとか背景がどうだったとかってのはライナーノーツを読んで始めて知る、みたいなことばかりで、それも付いていない輸入盤なんかだとそんな背景も何もないからひたすらレコードだけで、音とフレーズだけで楽しむしかなくってね、このアルバムが実は割と不遇な時代に録音されたアルバムだったとか、ファンからはあまり評価されていないだとかなんてのは知らなかった。そりゃこんな黒人ブルースの作品のウワサなんて知る由もなく、誰かと話すでもなくひたすら自分で断片情報を頼りに、そしてレコード屋で見て決めるワケでね、逆にこんなにカッコ良いのか!と驚いた一枚だったので後で知った話なんてのは自分は他と逆なのか?って思ったくらい(笑)。

 とにかく冒頭から最後までこんだけギター弾きまくってくれて歌って、しかも4人編成のバンドで一発録音だろうから、ほぼライブそのままでエネルギーが物凄いんだよ。こういうのを求めてるんだよ、今でもさ。何せブルースアルバムなくせに6曲くらいしか入って無くって、どれもこれも弾きまくりで、しっかりと楽曲の構成も成り立っている?んだから恐れ入る。簡単に言えば、多少リズムとバッキングが異なる雰囲気の違うブルースギターをたんまりと聴けるってことだ。このアルバム全編コピーしたら確実にブルースロックマンになれることだろう。自分的にはこういうアルバムをもっと聴きたい。アルバム売る側からしたらこんなの怖くて出せるか、ってくらいだろうけど、それでもこの熱さは他の作られたアルバムには出来ないよ。んで、このギターも普通には出てこないからやっぱりスゲェ作品として売れるよ、本気でこういうのを出してきたら心に響くもん。ただ難点はあまりにもパワフル過ぎて聴いている方が疲れるってことくらいか(笑)。やっぱカッコイイね!



Freddie King - Texas Cannonball

Freddie King - Texas Cannonball (1972)
Texas Cannonball

 日常生活しながら自発的に音楽を聴こうと思わない限りほとんど音楽なんてのを耳にすることは多くないんじゃないか、という風になってきた。じゃ、これまで自然に耳に入ってきたってのは何だったんだ?ってなるんだが、ネットが発達して自分の興味あるものを追求できるようになった反面、余計なものに振り回されない、余計な情報が入らないという風にもなってきたからか、CMで流れる音楽とかないし、レコード屋にも行かないで良くなってるからそこでの情報収集的な音楽も耳に入らない、音楽流してるバーってのもそう行かないし、なかなか音楽に接するシーンが無いんだよな。そこでもあしてやニッチな世界の音楽なんてさ、どうやって情報漁るんだ?ってなるが、そこがネットなんだろう。でもね、ネットって適度に情報知らないと探せないんだよ…。

 Freddie Kingの1972年リリースのアルバム「Texas Cannonball」。シェルター時代の2枚目のアルバムってことでロックファンには明らかに取っ付き易い作品だ。いわゆるロックブルースな作品で、レオン・ラッセルやドン・プレストンなんてのが全面的に参加してて、フレディ・キングもここぞとばかりにロックな連中に負けてなるものかとばかりにギター弾きまくってて、それがまた心地良いんだ。ジョニー・ウィンター顔負けとばかりに弾いてるしさ、歌はもちろんホンモノの迫力でしょ?フレーズのトーンだって独特の味わいだし、こういうフレーズの強さと言うか味ってのは同じギター使っても出ないし、どうやってるんだろうなぁ…。黒人にしか出せないトーンなんだよな、こういうの。不思議です。どんだけ上手く真似したってこういうの出来ないし、やっぱりブルースってのは民族音楽なんだろうと思うもん。だからこそロックとこの融合なこの作品は面白いし勉強にもなると聴きやすい作品でもある。もっともブルースな連中からしたら邪道アルバムという事になるのだろう。

 ブルースってのを最初に聴き始めた頃にこのシェルター時代のアルバム2枚にハマって、そこからずっと聴いている作品でね、いつかこういうギター弾けたら良いなぁなんて思っていたけど、そうはならずに歳を重ねていっただけ…。今でもコレ聴いてて、うわぁ〜ってなってる自分ってやっぱりいつまでも子供だ(笑)。ロックもブルースも音楽ってのはそういうのが良い。曲の複雑さじゃなくてギターの味わいだけでアルバムを聴かせてくれる作品、フレディ・キングの魅力はこのヘンに詰め込まれてる。ブルースって何かなぁ…って人もいるだろうけど、コイツはロックだよ。



Gary Clark Jr. - Blak & Blu

Gary Clark Jr. - Blak & Blu (2012)
Blak & Blu

 ブルースロックってのは70年代の言葉でしかなく、80年代以降、何となく出て来ることはあってもコイツだ!ってのはほぼ見当たらない。ブルースロックの影響を受けているバンドってのは山のようにあるけど、ブルースロックそのままを語る時は常に70年代だ。実際そうなのか?それでもそれぞれの時代にいただろうし、そいつらは残ってないんかい?って思いたくなるよね。ジャンルそのものが古くなっているから影響はあるけど、そのままやってもしょうがない、ってのがあるのは事実だろう。大して発展しようのない世界だし。でも、常にブルースをポップシーンに持ち込む連中はいるし、楽しめるのはまだまだあるだろう。

 Gary Clark Jr.の名をこないだ聴いて、見て、そうだよなぁ、この人カッコ良いギター弾くからな…、ルックスはアレだけど、楽しみな人だし、って思っててね、もうじき新しいアルバムも出るみたいだけど、とりあえず最初のスタジオアルバム「Blak & Blu」です。2012年リリースの作品で、その前年にクラプトンの「Crossroads Guitar Festival」で突然世間に大アピールになって、何だありゃ?あんなのいるんか?ってくらいに話題になったことでメジャーになったとの話。ライブパフォーマンスどころか、ギタープレイだってそりゃかなりインパクトあっただろうしなぁ…と。んで、スタジオ・アルバムってそんなに評判良くなくってライブ盤が良いよ、ってなことばかりだったんだけど、聴いてみると全然そんなことなくて思い切りスタジオ盤でもギター弾きまくってるしグイグイと自分の世界に引っ張ってってる。そういう曲が幾つか入ってて自分的にはものすごくハマってしまうね。

 ただ、確かに一方でまだ多種多様の音楽感の中で出せるワザを模索しているのか、一般的にロック人間には好まれにくいであろうタイプの曲も入ってて、そこでのプレイはじっくり聴けば流石だな、って話だけど曲が受け付けないってのはあるだろう。好みのお話だけどさ、世代的にそういう何でもあり的な状況で育ってるワケで、新世代的な感覚を聴く側も受け入れてみれば面白く聴けるんだろうけど、どうにもロックリスナーは保守的になる傾向が強いので(笑)、いや、こだわり、か。それは自分もそうだし、当然だろうけど、振り切った時のプレイも凄いんだからさ、多分今後ライブアルバム中心になっていけば自ずと激しいプレイの方になっていくだろうし、期待ですよ。今度のライブアルバム「Live North America 2016」もね。







Albert King - King of The Blues Guitar

Albert King - King of The Blues Guitar (1969)
キング・オブ・ザ・ブルース・ギター

 ロックはブルースの子供だ、って言われてて確かにその通りだった時代もあったが、今となってはそれも単なる歴史の一コマでしかなかったのかも。今のロックからブルースに辿り着くのは相当色々と辿らないと行けないだろうし、そもそもそんなところに辿り着かないものも多数ある。ロックはブルースの子供であるが、ブルースは全てのロックの父ではない、ってことだ。昔ながらのロックが好きな人にはあり得ないだろうけどね。ま、だからと言って何か変わるってもんでもなく、ブルースの面白さってのは確実にロックに受け継がれているんだから良いってもんだ。

 Albert Kingの1969年作品「King of The Blues Guitar」。何と英国ブルースロックが全盛期の頃にリリースされた名曲揃いのアルバムってことで売れたとか…、しかもタイトルが「」だからブルースロック好きな連中が多かったあの時代には気になるヤツも多かっただろうしそりゃ皆聴いただろうよ。しかもきちんと嘘じゃなくてAlbert Kingなんだから。個人的に思ってるのはこの人のフライングVから出てくる音色がハムバッカーのピックアップのくせに妙に線が細いってのが気になって気になって…なんだが、ずっとこの音なんだからこの人の音なんだよね。そんなのが顕著に聞けるのもあるんだけど、アルバムそのものはやっぱりいつもの、と言えばいつもの、名盤と言えば名盤になるであろう安定の作風とギタープレイ。周囲がどんなロックをやっていようとも、己のスタイルはそのままでシンプルなギタープレイと歌を中心にした作品ばかりで占められたホーンセクションも当たり前に入ってるブルースアルバム「King of The Blues Guitar」、ベスト盤とも言うが…。

 いや〜、この時代のロックと併せて聴くとなるほど、あちこちでこんな影響受けてるじゃないか、ってのはいくらでも発見できます。曲のカバーにしてもそうだし、ギターのフレーズにしたってそのまま丸パクリだし、曲だってそうだ。だからロックってのはブルースの子供って言われるんだ。単なるパクリじゃなくてね、子供、なんだよ。ここから発展させて自分達のものにして時代を作って今じゃ伝説になってるんだから。そんな事に思いを馳せながらこの古臭い音を聴いていると夢がある。うん、いいじゃないか。



Little Junior Parker - Drivin’ Wheel

Little Junior Parker - Drivin’ Wheel (1973)
ドライヴィング・ホイール+8

 古い録音のアルバムだとそれぞれの楽器を誰がプレイしているみたいなクレジットが無いものも多くて、結構苦労する。このギタープレイって誰なんだろ?知られてる人なのかスタジオミュージシャンなのか、それとも若いころの誰それなのか、とかそういうのが分かると納得するのもあるし、またこんだけギターが弾けても名が知られてないってのは名が知られている人たちってのはやっぱりどこか突出しているんだろうって納得するし、コレクター的な部分で知りたがる。今じゃネットで調べればなんて思うけど、実際そこまで言及されているのってなかなか無くて苦労する。クレジットされてなきゃわかんないもんな。それでも知られているのは知られているし、ニッチなトコいけばこの時期のメンバーが云々なんてのはある。

 Little Junior Parkerなる人、ブルースをかじり始めた頃にも名前は見たりしたんだけど、歌とハープな人だったから全然食指が動かずそのままにしてて聴くのは随分後になってしまったけど、ちょうど良い機会なので1973年の作品「」、モロにアメリカの黒人の憧れをそのままジャケットにしました的なデカい車をバックの記念撮影、いいねぇ、古き良きアメリカ。出てくる音は割と洗練された暑苦しくない歌でちょいと意外なんだけど、ギターが良いなぁ…誰なんだろうなぁ…と冒頭の文章になるワケです。ペケペケな音なんだがフレーズがロック的解釈してて、それは時代背景によるものなのか、なかなかに楽しませてくれるプレイ。ただ、やっぱり全体感としては歌もの系な傾向が強いかな。

 とは言え、ここまで来るとそうそう発掘モンのギタリストってのもなかなか見つからないし、愛好家さん達もかなりディープな世界まで入り込んでいる世界だからねぇ、広がりはないだろうし、この中で探していくしかない。新たなマテリアルが出てくるモンでもないし、そうやって全てのコンテンツが発掘されてしまったら恐らくそのジャンルは衰退していくだけ…、歴史になるかゴミになるか…(笑)。





Little Milton - Blues N' Soul

Little Milton - Blues N' Soul (1974)
Blues N' Soul

 ロックの世界ではギタリストってのはとっても花形だし、歌もそうだ。んで、歌いながらギターを弾くってのは2つの花形を一人で持ってく、すなわちワンマンバンドになっちゃうんだけど、実は歌もギターもスゲェって人は多くない。ジミヘンはギターは神だけど歌は別に上手いワケじゃないし、3大ギタリストは歌わないし、クラプトンが頑張ってるけど、どっちも…ってな感じになってるし、なかなか両方って人は多くない。ブルースの世界に行くともっと顕著で、ギター系はとっても好まれてるから歌はさほど重要視されてない…けどB.B.Kingなんかは歌もしっかりソウルしてたりするから唯一無二な存在だったのかも。

 さて、Little Miltonはギターもさながら、どっちかと言えばその歌声のソウル感の方が目立つためかソウルな系統に位置付けられることも多いけどその姿を見てわかるようにギターを抱えているワケだからソウルなボーカルシンガーってな色眼鏡がなくなる。んじゃブルースメン?になるけど、それでこの歌?スゲェ…みたいなお話。1974年にリリースされた有名な「Woman Across The River」を筆頭にしたアルバム「Blues N' Soul 」。明らかにソウルメンだろ、って歌とブルースメンなギターの両方がしっかりと入ってるアルバムを大いに楽しもう。ホントはこういう全てに秀でた音楽ってのが望まれてるのかもしれないけど、それが実現しちゃうと実は完璧すぎて面白みに欠けるって部分もあるのだろうか、なかなかそういう作品は少ない。

 しかしこんだけギターがキュイーンって鳴いてて歌が完全にソウルフルでホーンセクションもあって、しかも曲がしっかりと良い曲で出来てるってのはなかなか無い、無いけどそれが凄く傑作ってワケじゃないのは面白いよなぁ…世間的に知られてる作品ってワケでもないし、何でだろ。とは言え自分でもリトル・ミルトンってやっぱりソウルフルな歌が…ってのが邪魔だったってのあるもんな。純粋にギターブルースを追いかけてると後回しになっちゃってね、普通にギタリスト的にスゲェって思ってればそんなことなかったのにな。しかし、これ、名盤だな、ロックエッセンスももちろん入ってるし、ブラスロックでもあるし(笑)、足りないのはヒネりかな、しょうがないが。







 | HOME |  »

プロフィール

フレ

Author:フレ
物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


ロック好きの…別館リンク


ブログ検索


最新記事


カテゴリー


最新コメント


最近のトラックバック


カレンダー

03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -

過去ログ+

2017年 05月 【1件】
2017年 04月 【28件】
2017年 03月 【31件】
2017年 02月 【28件】
2017年 01月 【32件】
2016年 12月 【32件】
2016年 11月 【30件】
2016年 10月 【31件】
2016年 09月 【30件】
2016年 08月 【31件】
2016年 07月 【31件】
2016年 06月 【30件】
2016年 05月 【31件】
2016年 04月 【30件】
2016年 03月 【31件】
2016年 02月 【29件】
2016年 01月 【32件】
2015年 12月 【32件】
2015年 11月 【30件】
2015年 10月 【31件】
2015年 09月 【30件】
2015年 08月 【31件】
2015年 07月 【31件】
2015年 06月 【30件】
2015年 05月 【31件】
2015年 04月 【30件】
2015年 03月 【31件】
2015年 02月 【28件】
2015年 01月 【32件】
2014年 12月 【31件】
2014年 11月 【30件】
2014年 10月 【31件】
2014年 09月 【30件】
2014年 08月 【31件】
2014年 07月 【31件】
2014年 06月 【30件】
2014年 05月 【31件】
2014年 04月 【30件】
2014年 03月 【31件】
2014年 02月 【28件】
2014年 01月 【32件】
2013年 12月 【32件】
2013年 11月 【30件】
2013年 10月 【32件】
2013年 09月 【30件】
2013年 08月 【31件】
2013年 07月 【31件】
2013年 06月 【30件】
2013年 05月 【31件】
2013年 04月 【30件】
2013年 03月 【31件】
2013年 02月 【28件】
2013年 01月 【32件】
2012年 12月 【32件】
2012年 11月 【30件】
2012年 10月 【31件】
2012年 09月 【30件】
2012年 08月 【31件】
2012年 07月 【31件】
2012年 06月 【30件】
2012年 05月 【31件】
2012年 04月 【30件】
2012年 03月 【31件】
2012年 02月 【29件】
2012年 01月 【32件】
2011年 12月 【31件】
2011年 11月 【30件】
2011年 10月 【31件】
2011年 09月 【30件】
2011年 08月 【31件】
2011年 07月 【31件】
2011年 06月 【30件】
2011年 05月 【31件】
2011年 04月 【30件】
2011年 03月 【31件】
2011年 02月 【28件】
2011年 01月 【32件】
2010年 12月 【32件】
2010年 11月 【30件】
2010年 10月 【31件】
2010年 09月 【30件】
2010年 08月 【31件】
2010年 07月 【31件】
2010年 06月 【30件】
2010年 05月 【31件】
2010年 04月 【30件】
2010年 03月 【31件】
2010年 02月 【28件】
2010年 01月 【32件】
2009年 12月 【32件】
2009年 11月 【30件】
2009年 10月 【31件】
2009年 09月 【30件】
2009年 08月 【31件】
2009年 07月 【31件】
2009年 06月 【30件】
2009年 05月 【31件】
2009年 04月 【30件】
2009年 03月 【31件】
2009年 02月 【28件】
2009年 01月 【32件】
2008年 12月 【32件】
2008年 11月 【30件】
2008年 10月 【31件】
2008年 09月 【29件】
2008年 08月 【30件】
2008年 07月 【30件】
2008年 06月 【30件】
2008年 05月 【31件】
2008年 04月 【30件】
2008年 03月 【31件】
2008年 02月 【29件】
2008年 01月 【31件】
2007年 12月 【29件】
2007年 11月 【30件】
2007年 10月 【29件】
2007年 09月 【28件】
2007年 08月 【31件】
2007年 07月 【30件】
2007年 06月 【29件】
2007年 05月 【30件】
2007年 04月 【30件】
2007年 03月 【26件】
2007年 02月 【27件】
2007年 01月 【20件】
2006年 12月 【31件】
2006年 11月 【30件】
2006年 10月 【31件】
2006年 09月 【30件】
2006年 08月 【31件】
2006年 07月 【31件】
2006年 06月 【30件】
2006年 05月 【31件】
2006年 04月 【30件】
2006年 03月 【31件】
2006年 02月 【28件】
2006年 01月 【31件】
2005年 12月 【31件】
2005年 11月 【30件】
2005年 10月 【20件】


リンク


RSSフィード


全記事表示リンク

全ての記事を表示する


QRコード

QR

Click! Click!


楽天市場
HMVジャパン

Amazon