ロック好きの行き着く先は…

60年代のブリティッシュロックから70年代黄金期を聴きまくり、行き着く先はマニアへの細くて深い道のみか。それでも楽しいロックこそ我が人生。 by フレ

Heather Newman - Rise from the Flames

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Heather Newman - Rise from the Flames (2019)
Rise from the Flames

 ブルースの世界も何故かどんどんと様々な人が参入するようになってる。そんなに美味しい市場と思えないが、それだけ魅力的な音楽に聞こえるのだろうか。ブルースを意識しなければ普通のポップスに比べてちょいと尖ったトコロのあるギターが入ってきたりするのは刺激を与えるのかもな。それとナチュラルな楽器の音が基本だから妙なデジタル楽器らしいのは目立って出てこないし、その分聴きやすいからというのもあるか。そう思えばブルースという世界は割と幅広いリスナーに訴えられるサウンドなのかもしれん。進化したものだ。

  Heather Newmanというカンザス州から出てきているシンガー兼ベーシストの女性。これがまた意外な事にかなりしゃがれた歌声でブルースを歌ってくれている。2019年リリースのセカンドアルバム「a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B07RWLCF1P/rockismylife-22/ref=nosim/" name="amazletlink" target="_blank">Rise from the Flames」。こちらはスタンダードなブルーススタイルを中心にした楽曲が多く、ギタリストは別にバンドの中にいるので Heather Newman自体はベースと歌に専念。そこが珍しい。女性でベース弾いて何故にブルース?と思うが、それもアリか。このバンド、面白いのは鍵盤にオルガンとピアノがメインで使われているから、ちょいと個性的。特にオルガンはやはり特徴的に目立ちます。楽曲はスタンダードながらもアレンジで差を付けつつ、こちらも地道にライブ活動をそて浸透させているトコロ。

 オーソドックスにブルーススタイルだけでもなく、そこから逸脱したアレンジやコード進行による曲もいくつか、土着的なスタイルでの進化系は古くからのブルースファンに近づきやすい作風とも言える。昔から知るロックな姿も聴けるので、どこか懐かしさと慣れている部分を感じられるブルースウーマン。自分的にはここのギターも結構好きで、ツボを得たプレイをきちんと聴くことが出来る。





Ana Popovic - Like It on Top

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Ana Popovic - Like It on Top (2019)
Like It on Top

 ひたすらにロック、というのを聴いてきたが、思いの外ブルースの方が進化変化が面白い方向に進んでいるとも実感。端的にブルースと言えばあのスタイルなのに、ここ数十年でゆっくりとその保守的なスタイルを進化させるプレイヤー達が出てきて、一辺倒なあのスタイルから逸脱している。当然ながらオールドスタイルをきちんと継承して頑なに守り続けている一派もあるし、新鋭組でもそのスタイルは当然出来てからの前提なので、そのハードルは超えないと先には進めない。そしてその資格を得た連中がもっとコンテンポラリーなスタイルで融合を果たしながら独自スタイルを模索し、そういう連中の数がそれなりいる事からシーンでも取り上げられる存在になってきた。

 その一端を大きく担っているのはKeb 'Mo'だろうか。正に天才としか思えないこのオトコのスタイルこそオールドスクールと現代を結び付けている存在とも言えるが、今回はそのKeb 'Mo'のプロデュースによる同じく新鋭ブルースウーマンの筆頭株でもあるAna Popovicの2019年の作品「Like It on Top」を聞いていた。元々ブルースギターもしっかり弾いてくれる驚きを与えてくれて、更に歌心もしっかりと伝え切ってくれていた後、アチコチのサウンドへの接近を図っていたのは過去のアルバムからも聴けて取れた。上手い具合にセンス良く取り入れていたので、その路線でもリスナーは裏切りとは思わずに進化系として受け止めていった事だろう。そこに今回はKeb 'Mo'筆頭に、ロベン・フォードやケヴィン・シェパードといういつもの今時のブルースメン達も参加。そこでブルースという枠組みからの逸脱を防御しながら新しいサウンドに挑戦している。

 これがまた素晴らしい融合で、その意味ではゲイリー・クラーク・Jrの作品あたりとも合い通じるコンテンポラリー性が出てきている。Ana Popovicの場合はそこに女性シンガーという面も加わるので、もっと幅広い世界観を出す事にもなってて、シンプルに言えばブルースメンが参加している、ギターを弾いているアルバムながらも女性ボーカリスト・シンガーが軽やかに歌っているアルバム、それもブルースという古臭いスタイルの楽曲ではなく、コンテンポラリーな作品集、と言える。これがブルース好きな人が聴けないか、と云われるとそれもなく、オシャレで軽やかではあるが、ポップスじゃないから面白い。ロックとの融合じゃないのがユニークな理由だろう。ものすごくギリギリのラインにある作品で、上手くしたら爆発的に売れてしまう可能性すらある。そこに行かないトコロがブルースに留まっていられるのかもしれない。いずれにしても目の覚めるスタイルでの新しい境地を開いたアルバム。





Elles Bailey - Road I Call Home

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Elles Bailey - Road I Call Home (2019)
Road I Call Home

 いつの時代もこういうサウンドが出てきてくれて嬉しいね。ブルースルーツながらもカントリーチック、そしてスモーキィな歌声でのシンプルな昔ながらのR&R的サウンドによる女史。最初聴いた時にまたどこのアメリカの田舎者が出てきたんだ?って思ったらなんとも驚く事に英国のブリストル出身らしい。それでここまでカントリーなスタイルのR&Rサウンドが出て来るのか?もっともアルバムレコーディングや活動の主軸はナッシュビルあたりに置いているらしいからこういうサウンドも当たり前とも言えるので不思議は無いのかもしれんが。それにしてもここまで見事に成り切ってしまうとは素晴らしい。

 Elles Bailey女史の2019年リリースのセカンド・アルバム「Road I Call Home」。どことなくジャケットが気になったから聴いてみたのがきっかけ。まさかここまでカントリースタイルでのドスの利いた歌声が聴けるとは思ってなかった。先日のベス・ハートほどの太いドス声では無いが、それでも十分にドス声で渋く決めてくれる。更にはバックの演奏陣営が見事なカントリースタイルで、ベンドの利いたギタープレイも正にカントリーチック、と言ったトコロだし、何ら小細工なしのギターそのもののサウンド、テレキャスやらハコ系ギターやらと音色がとても良い。ロックってこういうもんだよ。

 まだ全く日本国内じゃ名前が出て来る事もなく、どこかのサイトで取り上げられている事もなさそうで、2017年にその実力に驚かれてデビューしている女性らしい。そこからナッシュビルでドサ回りしたけどなかなか玄人ウケはするものの、と云ったところ。二枚目の本作をリリースして今度はユーロツアーから始まり、地道に活動しているようだが、どこかで何かのイベントで多くの人目に触れればかなりシーンに浮上してくると思う。英国は奥が深い。アデルもいればジョス・ストーンもいて、エイミー・ワインハウスもいて、そしてエリアス・ベイリーもいる。こんな本格派の歌手が何人もいるのだから楽しめるし、もっともっと前に出てきてほしいトコロ。





Taylor Swift - Lover

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Taylor Swift - Lover (2019)
ラヴァー (ジャパン・スペシャル・エディション)(DVD付)

 今の時代には珍しいスーパースターアイコンとして君臨しているテイラー・スウィフト、何故にそこまで知られるレディーになったのか、当初出てきた頃の才能を発揮して、と云うなら分かるが、それを捨て去ってのアイドル商法のアイコンとして見事に当てはまり、それこそアイドル空白時代に収まるべき所に収まってしまった時の人。ここまでのスターになっちゃうとは思わなかったが、他に居ないから全てがテイラー・スウィフトに票が集まっちゃうのだろう。押しも押されぬスーパースター。

 そのテイラー・スウィフトの新作アルバム「Lover」。アルバムをリリースする度にポップ化が進んでいき、元々のテイラー・スウィフトの良さが封じ込められてしまっているので、ここ最近の作品はまるで面白味もなく、聴き直す事もなかった。今回もきっとその路線を歩んでいるのだろうと期待せずにサラリと聴いてみた。案の定まるで好みではない最先端のポップ路線アレンジが施された楽曲のオンパレード、それでも元々がテイラー・スウィフトのメロディなのかな、一貫した旋律は走っている気がするので、得意のメロディを駆使しているのは何となく分かる。ココ最近のアルバムの中ではまだマシな雰囲気かなぁ…、分からんが。

 そもそもウチのブログで取り上げる事自体に無理があるな。BGMでどこかで流れていたら心地良いだろうし、最先端のアレンジってこういうのなんだ、ってお勉強になるが、何の味わいも無く、また何も残らない作品に聞こえてしまう。もっともロックじゃないから自分が何も感じないのも当然か。それでも最初期のあの作風をちょいと期待してる自分がいるんだよ。あの素朴なスタイルからブルースやカントリーを強化した雰囲気に進んでてくれれば、とね。たまにはそういうアルバム出してくれても良いじゃない?なんて。



Triana - Hijos Del Agobio

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Triana - Hijos Del Agobio (1977)
Hijos Del Agobio

 スペインのフラメンコバンドとして知られているもうひとつのバンド、Trianaのセカンド・アルバム「Hijos Del Agobio」は1977年にリリースされているので、欧米の時代性からすると少々遅めのシンフォニックプログレッシブ・ロックとも言えるだろう。そもそもフラメンコロックがどうしてシンフォニックロックになるんだ?と話が混乱しているが、音楽的なスパニッシュのフラメンコと云うのとスペインロックの意味でのフラメンコロックが混同しているからだ。それでも結局そこかしこでスパニッシュでフラメンコな旋律は登場してくるので、それも含めてユニークなフラメンコと融合したロックとして聴いている。

 このTrianaの「Hijos Del Agobio」は冒頭からしてメロトロンの鳴り響く哀愁漂う叙情性の高いシンフォニックなサウンドなので、プログレファンには超ウケる。イタリアンの流れに近いくらいにクサクサだしね。それが1977年にリリースされているのも、あまりに遅れてきたプログレッシブ・ロックと云う印象はある。ただ、その分ある程度完成されているからテンションもレベルも高くて聴き応えあるのは嬉しい。そこに超絶泣き泣きのギターが響き渡るなんて、もう最高のプログレッシブロック、シンフォニック・ロック。歌メロはフラメンコな旋律なのも独自性が高くて、さすがにフラメンコロックと言えばTrianaと云われるだけの事はあるサウンド。

 それにしても日本人的にはこういうクサい泣きの叙情派なシンフォニックなサウンドはウケると思う。スペインという垢抜けた明るい国でこんなベタベタなのが生まれてくるのも不思議だし、それがスペインで定着する程の音楽性なのか、と云われるとかなり疑問を感じるが、実際Trianaはかなり自国では大御所の扱いのようだ。案外スペイン人でも南北で人種が異なる性格持ってるのかもしれない。しかしボーカル…、クサいわ…。



Granada - Espana Ano 75

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Granada - Espana Ano 75 (1976)
Espana Ano 75

 スペインからのフラメンコロックの立役者として知られているバンドと言えばGranadaとTrianaが挙げられる。自分でそこまで知ってたかと云われるとそうでもなくて…、ブログでも取り上げているバンドなので聴いてはいるが、そういう歴史的背景まで意識しての聴き方じゃなかった気がするから、こんかいそういう角度で聴いてきて、なるほど、そうか、と。多分忘れてたんだろう。なかなか新しい知識は身に付かないものだ。だからこそこうして書きまくる事での記録を残しているとも言える。意味あるかどうかはさておきながら…。

 Granadaの1976年リリースのセカンド・アルバム「Espana Ano 75」。アイアクァラズカルロス氏のワンマンぶりが存分に発揮されているアルバムに仕上がっているようで、冒頭からA面全てを使った17分の大作。正に時代がそれを許したと言わんばかりにやりたい放題に17分組み立てて演奏しまくっている。当然ながらその意味では構成も考えているし、主張する楽器プレイヤーおm順番に出て来るから、ジャズ的エッセンスを意識した組み立て方なのは分かる。ただ、ジャズほどのスリリングさは醸し出せてはいない点が大きな違い。ロックの世界で言えば、プログレッシブな展開や妙に凝った展開、と受け止められるインストの大作。賛否両論あるが、これだけの作品が作れる、演奏される、構築されているってのはやはりどうあっても素晴らしいと思う。きちんとメロディアスに展開されているパートも出て来るし、聴いてても飽きてこないのだから。

 ただ、そのテンションがいつまでも続けられるモノでもなく、どこか途中で集中力が切れてしまうのは自分の趣味嗜好だろう。美しく纏まってて、綺麗な音色なのは確かだが、あまりにも綺麗すぎて…、ちょいとロック的には引っ掛かりにくい。彼らはロックやってるつもり無いだろうから、それは当然だろうが。巧いと言えば巧いが、派手さに欠けるアルバムか。