Janis Joplin - Live At Winterland '68


「Live at Winterland '68」
伝説的な名盤「Cheap Thrills」がライブ演奏を収録していることは有名な事実だけど、それが1968年の3月から5月のライブからのもので、没後にリリースされた「In Concert」や映画「ジャニス」に収録されているのは1968年3月から6月というものだ。そしてこの「Live at Winterland '68」は1968年の4月12、13日のライブからの編集なので時期的にはほぼ被っている。ライブ盤ってのは一公演丸ごと収録したアルバムの方が良いのか、やはりベストトラックを抽出して繋いだ方が良いのかどちらも甲乙付けがたい部分はあるが、「Cheap Thrills」は後者で名盤と呼ばれているのだからやはりベストトラックをチョイスして作った方が作品的に良くなるのだろう。ミックスや繋ぎ方に違和感が無ければ聴く側はその方が圧倒的パフォーマンスを楽しめるから、そりゃそうか。
この「Live at Winterland '68」も二日間のステージから選ばれているのでそれなりにチョイスされてはいると思うが、やはり全体感としては「Cheap Thrills」には敵わない。ただライブ感というか流れみたいなものは事実こういうものだったのかな、と思う感じでライブの流れは自然。演奏はああだこうだというものでもなく、よくBig Brother & The Holding Companyはヘタと言われるけど、自分的にはそれでもパワーあるし白熱する事もあるから凄くロック的で良いと思っている。このライブでももちろんダレる部分もあるけど、やっぱ凄いなぁと思うところもあって、決してバンドも悪くない。ましてや時期が「Cheap Thrills」と被っているワケだからそりゃそうだよな。
でも、やっぱり何と言ってもジャニスの迫力が圧倒的。ライブ盤でしか聴けない曲も多いし、ジャニスが如何にオーティス・レディングに近づこうとしているかよくわかると思う。シャウトする部分を聴いてるとかなり近い世界にいるように聞こえるし。ジャニスを聴き尽くした人間にはこういうライブ盤もやっぱり嬉しく楽しめるものだ。ここから入る人もいると思うけど、やはりオリジナルアルバムを押さえてから来るべきトコ。
やっぱ凄い女だ、この人は。
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