Motley Crue - Shout At The Devil

2 Comments
 ケバくて妖しい、そして魔術的要素もあって…みたいなダークな部分を思い切りコンセプトにして音楽性云々よりも売り方、見せ方という点を意識した正しく商業ロックの在り方をバンドメンバー自身が打ち出していった、それこそがこのバンドの凄いところじゃないかな、と。もちろん時代に合わせた音楽性の変化もファンを裏切らない程度に行われてシーンに残り続けるしたたかさも見事なもの…、という言い方はあまりにも穿った見方か?

Shout at the Devil シャウト・アット・ザ・デヴィル

 1983年リリースのセカンドアルバム「Shout at the Devil」。あれ?今はジャケットがメンバー入りのに変わってるのかな。まぁ、いいけどさ。だってせっかく真っ黒なジャケットに五芒星が描かれた正しく黒魔術そのもので彼等の打ち出していたイメージピッタリだったのにね。しかし、メンバーのケバさというかメイクのどぎつさは時代を考えるとかなりインパクトがあった。中でもニッキー・シックスのかっこよさは際立っていた。やっぱリーダーでブレインでもある人間は目立つもんなんだな。アイアン・メイデンのスティーヴ・ハリス然り。

 凄く久しぶりにこのアルバムまともに全編聴いてみたら実にかっこ良かった。昔聴いていた頃もモトリーならセカンドだよ、と思ってたけど一般的には「Dr Feelgood」だったりして、なんとなくロックンロール化してしまったモトリーはそんなには聴かなかった。やっぱ毒がないとダメね。そして暗くて重いの好きだし。そんなイメージをジャケットから出してくれてメンバーの写真もヤバそうで…、で、音。最初のテーマから「ん?」なんだけど、そこから導かれる「Shout At The Devil」のスカッとした音で重さがあるっていうのはアメリカンだからか、かなり良い。どうしてこんなに「ドロッ」としたものが無いのか、凄くHM的だと思う。それから売れた、ハズの「Looks That Kill」のシンプルなリフと楽曲。いやぁ~、高校生でも弾ける簡単さが良い。「Bastard」もノリとスピードが心地良いストレートなハードロックで結構好きだな。続いて静かなるインストバラード…、こういうのもメタルバンドとしてはなくてはならない作品で、ギターを重ねた美しいライン♪ で、ヘヴィー且つ心地良いカバー曲「Helter Skelter」はヴィンス・ニールの歌声の特徴が良く出てるって感じで、カバーモノの中では結構好きな部類。

 更にB面に入り、最初の「Red Hot」は当時かなり速い部類の楽曲でうるさかった記憶がある。今聴くとそうでもなく、かなりこれもかっこ良いロック…、メタル、なのかな、デカイ音で聴いたら必ずノレる音。そこで「Too Young To Fall in Love」…、何故にここでいきなり「Love」なんだ?と当時から不思議に思っていたが、今でも不思議。歌詞読んでないけど対象が悪魔とかなのかな?単なるラブソングだったらかなり意外だけど、まぁ、それは良しとしよう。これもまた独特のグルーブ感が漂っていて、ギターのリフとコーラスも合わせて絶妙な出来映え。以降も快適なメタルサウンド…って云うかストレートなハードロック的なサウンドが流れていて、ギターに華が無い分最後の「Danger」を聴いているとやっぱり歌声が特徴的で良かったのだろう。

 コレ、いいな。モトリーの他のアルバムよりも全然良い。暗くて重いはずだけど全然明るくてストレートで聴きやすいサウンド。印象の違いと云うか耳が肥えてきたからなのか、時代なのか…。

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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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Shinyan  
良いネエ・・・

Motley カッコイイもんね・・・・
この当時はあのメイクが邪魔で、オンタイムでは聴いてないんだよね・・・実は
チョット、ケバ過ぎだったんだよね俺には・・・
で・・・・後で聴いて『シマッタ・・・』と後悔したんだよね
ま、今でも珠に聴きますよ・・・コレ

2008/02/29 (Fri) 20:58 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>Shinyan

あ、やっぱケバさでパスだったんだ(笑)?わかるわかる…。自分は音が先だったからまだよかったかな。

2008/03/01 (Sat) 00:20 | EDIT | REPLY |   

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