The Allman Brothers Band - Brothers and Sisters (1973):
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カラッとした音にもたまには目を向けてみる気分になったのは気分的なゆとりの成せる業で、普段一、二枚のアルバムを聴く時間的制限から纏まった時間で何枚ものタイトルを聴いていられるのはやはり良い。そうするとかなりニッチなアルバムまで漁っていけるし、ディープな聴き方も出来る。
1973年にリリースされたデュアン・オールマン亡き後最初のオリジナルアルバム「Brothers and Sisters」。The Allman Brothersには特に想い入れもなく、それほど聴いてないのでデュアン・オールマンに拘らないが、クラプトンの「いとしのレイラ」のらスライドギターの凄さは実感しているし、The Allman Brothers Bandだと「The Allman Brothers at Fillmore East」やブルースジャムも凄いけど以降は聴いてなかった。デュアン・オールマンも不在だから聴かなくても良い風潮のレビューが多かった事も要因ながら、アメリカのブルースは好きだしカントリーエッセンスのロックも嫌いではないけど、どうも英国方面に比べると手を出すのが遅れる。
「Brothers and Sisters」はデュアン・オールマンどころかもう一人のギタリスト、ベリー・オークリーもバイク事故で亡くした時に仕上げたアルバムで、音楽的にはディッキー・ベイツ主導の作品。それが以降のThe Allman Brothers Bandの新たなる方向性になったらしい。本人はこの後脱退してるので長い歴史的な意味だろうが、今はほとんどジャムバンドになってるが「Brothers and Sisters」は完全にカントリーロックの世界。これだけカラッとしたサウンドと枯れたトーンのギターのアメリカのロックは分かりやすいし、聴いている時は凄くカッコ良くて気分もスカッするしハマり込める。ギターもブルースしてるのでタメになるし、音色が好きなので心地良く、どの曲も心にハマる音で名盤に仕上がっている。これまでの湿ったブルース部分が皆無になった完全にカントリーブルースの世界。
この後はジャムバンド化して今ではデレク・トラックスが脚光を浴びるバンドになってるから、まだ挑戦していないデレク・トラックスもきちんと聴いてみるか。

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