Mott The Hoople - The Hoople (1974):
2 Comments

モット・ザ・フープルの1974年リリース作品「ロックンロール黄金時代」はイアン・ハンター在籍時の最後のオリジナルアルバム作品となったのも惜しまれるアルバムで、このバンドもちょっと分かりにくい経歴とメンバー編成になっているのと、諸説混同しているが故に整理しないとよく分からない。有名な「すべての若き野郎ども」はデヴィッド・ボウイ作曲の作品でバンドの運命がガラリと変わったが、それが1972年の話だからそれ以前のバンドの音と以降のバンドの音では全然異なってる。一般的には1972年以降のモット・ザ・フープルを黄金期と呼び「すべての若き野郎ども」「革命」「ロックンロール黄金時代」の傑作を立て続けに連発して時代の英雄にもなった。
ただし実情は面白く、ボウイの手助けを不要と思うメンバーが辞め、次にはサウンドメイカーの一端を担っていたミック・ラルフスが辞めてバッド・カンパニー結成へと進むが、残されたイアン・ハンターはモーガン・フィッシャーと「ロックンロール黄金時代」を作るが、メンバーが消えていく度に素晴らしい作品を仕上げているから、そういったストレスがある環境の方がイアン・ハンターは良い作品が作れるのかもしれない。
冒頭の「ロックンロール黄金時代」からカッコ良くてグラマラスなサウンドで、アルバム全般的に完全に勢いに乗った状態のロックンロールが繰り広げられ、モーガン・フィッシャーのピアノがものすごくロールしていてゴージャス。ホントにもっと人気があってもおかしくないバンドだけど、イマイチ分かりにくい部分を持ってるために聴かず嫌いの人も多いからもったいない。絶対に楽しくなる正に英国的なロックンロールバンドで、当時はクイーンをオープニングアクトにしてライブもやってたが、本作はグルーブと楽しさが見事にマッチして、全作品中最高のアルバムかもしれない。

- 関連記事
-
- Ian Hunter - Ian Hunter (1975):
- Mott The Hoople - The Hoople (1974):
- Mott The Hoople - Mott The Hoople (Remastered)