U.F.O - Walk On Water

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U.F.O - Walk On Water (2019)
ウォーク・オン・ウォーター

 マイケル・シェンカーってホント、とんでもない人だな。ギター弾かせりゃ天下一品なのに、それが故にバンドを引っ張る事にもなってしまって=即ち人を雇う側になってしまったから面倒見るなんてのが大変になった。そもそもそんな責任感という重圧を認識する前にそうなってるから大変。そのプレッシャーに耐えられなくなった時に大抵ブチ切れる。何故か中野サンプラザが多い。それでもギター弾かせりゃホント、凄い。勝手にバンド辞めてもまたしれっと戻って来るし、それでまた勝手に辞めてく、なんてのもある。ギターヒーローには違いないが会話したいかとなるとそれは無いな。

 U.F.Oの1995年リリースの「Walk On Water」という作品。70年代を風靡したあのU.F.Oにマイケル・シェンカーが戻ってきて、全盛期のメンバーと一緒にライブをやる、ってのがその数年前、そして前年にはそのメンツで来日公演を行って大好評。その勢いのまま全く驚いた事に新作をリリースするんだ、と言ってホントに出してきたのが本作。時代背景的にはこんなオールドスタイルなブリティッシュハードロックは全く受け入れられなかったし、元々のリスナーからもそこまで好意的に受け入れられなかった。もちろんシーンではお呼びではない作品。まだまだそんなリバイバル的なのよりもロックが作られていた時代でもあったから、革新的じゃなきゃダメだし。

 ところが時代が二回りもした今、改めてコイツを聞いてみると、実に70年代のU.F.Oそのままの音が90年代半ばにこのメンツで蘇っていたじゃないか、と感嘆する。完全に時代が戻ったかのような、70年代の作品と云われても違和感なく、楽曲、スタイル、プレイ含めて見事な出来映え。この頃マイケル・シェンカーはアコギ作品をひたすら作って自主制作盤をリリースする活動をしていたのが、これだ。一気にハードロックギタリストに戻って、更に往年のリフメイカーにも戻っての楽曲が幾つも出て来る。素晴らしい。当時は自分もコレ、聞いたけどダサくてダメだろ、なんて切り捨ててたくらいだし。アテにならないです。

 楽曲はホント、そのままのブリティッシュハードロック。マイケル・シェンカーのギターは実にメロディアスに鳴り響いているし、フィル・モグの歌もあのままのくぐもった歌い方、楽曲も王道の70年代そのままだからね。ジャケットだけちょいとダサすぎる。ここはヒプノシス使って欲しかった….。

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フレ
Posted byフレ

Comments 3

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Zitada  

シェンカーってバンド運営向いてないと思いますよ(金持ち逃げされたり)
個人的にはUFOでただ曲作ってギター弾いてればよかったと思いますけどねぇ

2019/10/02 (Wed) 20:02 | EDIT | REPLY |   
おっさん  

あらら〜今聴くとイイじゃないですか!
CDは持っていたのに記憶に残ってないですね(笑)
この頃はゼロだとSymphony Xをよく聴いていたな。

2019/10/04 (Fri) 05:26 | EDIT | REPLY |   
フレ
フレ  
UFO

>zitadaさん
それが叶わなかったからああなってると云うか…、ですね。

>おっさん
そうなんですよ、今聞くと良いんですよ(笑)。

2019/10/06 (Sun) 18:04 | EDIT | REPLY |   

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