Scorpions - Tokyo Tapes

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Scorpions - Tokyo Tapes (1978)
TOKYO TAPES

 60年代から地元ドイツで活動しているスコーピオンズがヘヴィメタルバンド、などと呼ばれる分類に入る事自体がおかしいのだが、何の違和感もなくそのカテゴリの中にあのロゴは大抵収まっている。その意味ではモーターヘッドも同じように不思議感はあるのだが、結局HR/HMというカテゴライズでのロゴマークの並びというだけで、カッコ良いという話。真面目に音楽的にカテゴライズ云々なんてのよりもね。キャリアが長いバンドだと時代に合わせて音楽性も変わっていくし、時代に影響される部分もあるから、なるほどHR/HMってのはよく出来た分類だと思う。自分的にその違いは明らかに線があるのだが、大枠は一緒にされてしまうので自分で分類分けする時は結構悩む。

 Scorpionsの1978年来日公演を記録した当時は日本独自リリースだった「Tokyo Tapes」、今じゃウリ・ロート時代の貴重なオフィシャルライブアルバム、しかも絶頂期の全長盤の作品として知られている。いつの間にか50週年記念盤なんてのが出ていて、曲が、と言うか別の日のライブから被らない曲が追加されていて超お得なアルバムになってる。元々入っていたのは1978年4月27日の演奏だとか…、そこに24日のライブから追加しているみたい。それにしてもとんでもなくクラウス・マイネの歌が上手くて、惚れ惚れしてしまう。そして神懸っているとしか思えないくらい狂酔しながらギターを弾いているであろうウリ・ロートのプレイ、これがまた凄くネチネチでこのライブを生き生きとしたものにしている。実に素晴らしいライブアルバム。

 昔は怪しげな日本盤にしか見えないライブアルバムだったけど、アナログ時代が終わると手に入らない代物として浮上してきて、日本独自編集盤なんてのがあるのか、しかも完全未発表じゃないか、みたいな事で盛り上がって世界で再発っての、よくある。しかも狙ったかのようないかがわしいジャケットもきちんと真髄を突いていて頼もしい。売り手も聴く側も一緒になって楽しんでる。この後は世界征服していくスコピだけど、こういう野性的なライブからは遠ざかっていくので、実に貴重なライブシーンをこうして捉えているのはホント、良かったよ。「荒城の月」の有名さだけは広がっていたけどね。聴いてみると分かるけど、普通にギターロックバンドの白熱のライブ、ってのが存分に聴けます。

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フレ
Posted byフレ

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Tommy  
高校生の想い出

久しぶりにコメントさせて頂きます。このライブ盤は非常に思い出が強く当時高校生であった私は友達から中野サンプラザにロックコンサート一緒に観に行かない、と言われスコーピオンズと言うほぼ聞いたことのないバンドのコンサートに付き合うことになりました。しかし始ってから耳に入る音がすごく自然に受け入れられたことを思い出します。
またウィリッヒロートが弾いている最中ずーっとルドルフシェンカーが逆立ちしていたパフォーマンスなども強烈に覚えています。このころのメロディアスな曲(特にウィリッヒ作の)に自然と聞き入った印象があります。それ以来彼らのライブは観ていませんがこのアルバムは良くアナログ時代からの愛聴盤となり最近もCDを購入してしまいました。
よく覚えていないのですが当日の前座がハリマオかバウワウかどちらかだったのかどうして思い出せません。(笑)
まとまりのない思い出話です。

2020/09/08 (Tue) 22:47 | EDIT | REPLY |   
フレ
フレ  
>Tommyさん

リアルタイムのライブ体験記にはただただ羨ましさしか覚えません(笑)。
その頃だとホント、危ないもの見た感じでしょうね。

2020/09/15 (Tue) 21:27 | EDIT | REPLY |   

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