Gracious - Gracious!

で、今日書くグレイシャスってバンドのファーストアルバムなんだけど、このアルバムこそ左上にレーベルロゴがないとジャケットとしてのバランスが崩れるだろう、ってくらいにレーベルロゴをジャケットの一部にしてしまっているデザインセンスは見事なもの。再発盤ではレーベルロゴがないものもあったみたいで、ネットであれこれ見てたらやっぱり不思議な感じだった。でもね、やっぱあのロゴマークは重要だね。
アルバム自体は1970年にリリースされていて、彼等のデビュー作。この後もう一枚リリースするもののもちろんそのままフェイドアウトしていった。いやぁ、惜しいんだよこの才能は。クレシダと共にB級のレッテルがある意味似合わないバンドで、しかし徹底してB級でもあるという素晴らしきバンド。もちろん演奏能力も高く、楽曲もレベルが高いのだ。そしてヴァーティゴらしく重くてヘン。基本的にはオルガンが入ってて、もちろんメロトロンとかハープシコードとかも綺麗に鳴っているんだけど、いかにもプログレって感じではある。でもねぇ、多分そんなの意識してないでああしたら面白いだろう、みたいな感じで作られていると思うんだよ。B面の大作一曲の中に散りばめられて一瞬入ってくる、ビートルズの「Hey Jude」とか「エリーゼのために」の旋律なんてのは英国人らしいユーモア感覚。うん、全体的にバンドとしては当時珍しかったであろう、クラシック畑の影響が大きくて、ブルースやジャズロック~なんてのばっかりのこの頃、しっかりとした楽曲に仕上がっているのはそのためかなと思う。ただ、クラシックの影響が2割程度であとは自由なロックっというバランスがこのバンドの煌びやかさだろう。それでいて実はコーラスワークが見事で、上手いんだよ。そ~んな作品で個人的にはヴァーティゴっつうとこのバンドのジャケが一番インパクトあるかも。
…で、まぁ、驚くことに1996年に一度一度再結成してアルバム出してるのな。知らなかったけど。「Echo」っつうのをリリースしていて、メインメンバーの三人は参加しているらしい。レビューを読む限り無機質なサウンドってことらしいけど、どうなんだろ?まぁ、面白いなぁ、そういうのもさ。ちなみにこのファーストとセカンドが2in1になったCDも音だけならお得だね。それこそロゴなしだけど(笑)。
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