Melody Gardot - Live In Europe

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Melody Gardot - Live In Europe (2017)
ライヴ・イン・ヨーロッパ

 先日CDコレクションを全て売り払う、というか自分の部屋からは全て無くしてしまう、売るとか譲るとかしてもう無くしちゃおうみたいな事を決めた記事を見かけた。それなりの枚数があったようなのでコレクターと言うか幅の広い趣味だったんだろうけど、見事に全て切り離してしまったみたいだ。自分はどうかな、と思うとそれもありだなぁ…というのが本音。ただ、悩ましいのは月額いくらのサービス形態の中に自分が聴きたいのが見当たらないという場合も結構多いだろうから、そういうのはやっぱりデータ持っとくんだろうなと。そうするとローカルでしか持っていない音楽とネットワークで聴けるものという識別をしておかないと肝心の自分のコレクションが消え去るという事にも成り兼ねない。それが怖くてまだコレクションを残しているのだが、大多数は要らないんだろうなぁ…。

 Melody Gardotの活動集大成ライブアルバム「Live In Europe」がCD2枚組でリリースされ、その内容の良さとジャケットの赤裸々な宣言が多くのリスナーの目を奪っているようだ。確かにミュージシャンでありながら自分のアルバムジャケットでこういう姿を見せてくれる人も多くはない。ロック系だとそりゃいくらでもあるけど、ジャズボーカルで官能系ですからねぇ…、官能を飛び越えてしまってはいかんのですよ、本当は。ただ面白いのは肥えてるんだけど、官能的な写真には見えなくて、やはり赤裸々なメロディ・ガルドー自身のファンやリスナーに対する宣言というか、意思の表れ、心の表現みたいに見えるのは多分アチコチの情報を漁っているからだろう。それでも確かにそのスタンスはヒシヒシと感じるジャケットだと思う。しかも美しいしさ…。

 さて、中味は4年間程録り溜めた中からもうセンスで選び抜いたと言われているが、見事なまでに戦慄を呼び起こす歌と演奏、正にライブでしか成り立たない緊迫した瞬間が収められていて、その迫力とテンションの高さに驚く。たかがジャズボーカルでここまで緊迫させるってのはなかなか無いのでは?ってか往年の女性ボーカルの作品はそういうの多かったから当たり前だったけど、近年のではそこまでのは見当たらなかったし、ああいうのはもう出来上がらないと思ってたからここでメロディ・ガルドーのライブでこんだけのテンションのが聴けるのに驚いた。これ一枚をじっくり聴いて心に何か響いた人、音楽って良いですよね。ホント。目の前で演奏しているかのような、しかも最高のシーンばかりが目の前で繰り広げられるんです。そんな見事なものがここで聴ける…、いやはや、自分が聞いたライブ・アルバム、ロックも含めてだけど、その中でも相当上位に位置するライブ・アルバムにガツンと上がりました。素晴らしい。






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フレ
Posted byフレ

Comments 3

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おっさん  

デビュー当時から聴いてます、このひといいですね。
事故にあったりで壮絶な人生経験してますな。

2018/05/19 (Sat) 05:59 | EDIT | REPLY |   
Photofloyd(風呂井戸)  
彼女の歌(曲)は「自己の想いと記録」

 メロディ・ガルドーは、ライブが冴える典型のミュージシャン・アーティストですね。
 もともとJazzy not Jazz路線ではあったが、彼女自身が言っているように、彼女の歌(曲)は、彼女自身の「自己の想いと記録」だと、日本に来日した当初から言っていたとおりで、ライブにおけるその会場に於ける気持ちを歌いあげるところがあって、素晴らしいのだと思います。もう何年か前の「Live in Paris」でそれを如実に示しました。
 とにかく、ギター、ピアノの演奏にも長けていて素晴らしいです。

2018/05/19 (Sat) 20:46 | EDIT | REPLY |   
フレ
フレ  
ガルトー

>おっさん
良い感じですよね。

> Photofloyd(風呂井戸)さん
ボーダレスな感覚での活動とマルチなミュージシャン気質に
加えての繊細なセンス・・・、見事です。

2018/05/26 (Sat) 07:54 | EDIT | REPLY |   

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