Grand Funk Railroad - Closer To Home

人によるんだろうが、アメリカンロックとは何を指すか…、ジェームズ・テイラーとかって人もいるだろうし、どんだけアメリカ全土をドサ廻りしているかってのがそのセンスを決めるのかもしれない。概ねアメリカでしか人気の出ない人ってのは土着的な人気は高いとも思える節もあるんで、結局目的によりけりになるのだろう。そうすると世界的に人気のあるってのはやっぱり凄い事で、一番はアメリカの田舎でも知られている事なのかもね。そういう意味ではダサいくらいのバンドってのは割と好かれるのかも、などと思うこともしばしばあるが、知られるってのは別の話。
Grand Funk Railroadの3枚目のアルバム「Closer To Home」は1970年にリリースされてて、この年はこの後「Live Album」もリリースしているので何と1年で3枚のアルバムをリリースしていたという仕事ぶり。これじゃ凝った曲作って録音したり出来るはずもなく、だからこそ単純明快なアメリカンハードロックばかりを力で封じ込めるという作品になっていったのだろうか、バンドの勢いがそういうものだったからアルバムをガンガン出していったのか…。いずれにしても初期3枚は勢いの塊で作られたエネルギーの塊とも言えるパワフルな曲が並ぶので、もしかしたら全て過去のストック曲をそのままぶつけていたのかもしれない。ただこの時代だからそんなにオリジナル曲を多数保有していたとも思えないし、やっぱ作ったのかな。作るってもこの手のだったら簡単に出来ちゃうのかもしれないけど。
んで「Closer To Home」。冒頭から静かなアコースティックの調べ…、このまま騙されてはいけないと思いきや突如として暴発するパワフルなハードロック、正にアメリカンハードロック。GFRって実はこの手のハードロックで勢いで畳み掛けまくるのもあるけど、メロウなのも割とあったり、ちとファンクノリ的なのもあったりと一筋縄でいかないところもまた魅力的で、結構アメリカンの全てを持っていたりするので重宝されたんだろうと。この作品も冒頭は勢い凄いけど徐々にメロウに聴かせる作品になっていったりするのもあるし、ジャケットセンスの悪さはいつもながら、音は真摯に出来ているアルバム。どことなく息切れしそうかな、みたいなのは感じるけど多分それはバンドのこの後を知ってるからという幻想だろう。ようやくアメリカンハードロックの雄、グランド・ファンクっての整理して消化して聴けるようになってきた自分、やっぱね、アメリカという土地サウンドに慣れないとなかなか聴けないんだよね…。
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