Rammstein - Sehnsucht



悪魔的なものやゴシック的なものってのは結構ロックと結びつくことも多く、古くはブラック・サバスあたりからブラック・ウィドウなんてのが悪魔主義として世間から敬遠される筆頭格になり、以降ユーライア・ヒープやもしかしたらパープルなんてのもその片棒を担いでいたりジミー・ペイジの神秘主義っつうのも黒魔術的な面で囁かれたりそういうのが英国ロックでは多くて、マンディ・モートン率いるスプリガンスとかもあるし…、あぁ、ロニー・ジェイムズ・ディオの率いるディオも結構その系統だったな。ゴシックっつうのはもうちょっと新しめのような気がするんだけど、耽美系の4ADあたりから美しきゴシックってのはもちろんヨーロッパ的なところであったんだろうな。で、今はアメリカで…やっぱアメリカで、っていうトコロがアメリカ的で、決しておどろおどろしくならないっつう不思議さというか当然さがあってさ、ま、それでもサウンド的に面白ければ良くて、それがエヴァネッセンスだったりする。
そして一方では思い切りゴツゴツの、そして本人達は単なる演出、エンターティナーとしか思っていないけど、超プロフェッショナルな演出をカラダを張ってやるので思い切りウケるのがラムシュタイン。東ドイツ出身のバンドなのでサウンドはもちろんヨーロッパ的な荘厳さを持ち合わせているのでゴシック調と云えばゴシック調の曲も多いし、三枚目のアルバム「Mutter」はアルコール漬けされた死亡した新生児の顔面アップでヨーロッパでは相当叩かれたらしい…その辺から結構異端扱い。さらにはメタリカと同様、とある殺人犯やいかれた犯罪者なんかもラムシュタインを聴いていたってことで悪魔的なカリスマとも思われている節があるらしい。
そんなラムシュタインの正にSM的なアルバムでもあるセカンド「渇望」を取り上げてみよう♪ アマゾンあたりでジャケットを探すと何種類もあって、どれも痛々しい有刺鉄線が顔面に刺さっているっつう(笑)。いや、あれはCDインナーがダラダラッと横長に開いてメンバー全員のあの写真が並んでいるので誰を表ジャケットにしているかっつう違いなんだが…、ま、どれでもいいけど彼等が一番ハードにエッジの立った音を出していた頃の作品で、名曲多し。そのツアーの集大成を収録したDVD「ベルリン・ライヴ」も併せて必見のライブで当然ながら炎を使った演出にたっぷりと楽しませてもらえるし、プロレスラー並みに自分で流血を楽しんでしまうところも見れるのだ。そして最後はゾロアスター教信者のように火炎放射器から放出される炎にうっとりとしてしまうのも楽しめるところだ。
セカンドアルバムの中身ね、書いてるとキリがないんだけどさ、初っ端からエッジの立ったギターリフで心地良いし、二曲目の「Engel」はもう素晴らしい曲で、ラムシュタイン史上で上位3曲に入るだろう名曲。ちなみにドイツ語では「Engel」で英語だともちろん「Angel」の意味♪ そうだなぁ、後は…っつうかどれも気持ち良いくらいにエッジの立ったギターが中心でわかりやすいんだよな。歌も上手いし。で、メロディはしっかりとヨーロッパ的荘厳さを持っているので美しい。ちなみにプロモビデオも何を見ても美しいストーリーできちんと描かれていて、手抜きがない緻密さもヨーロッパ的。多分一生追いかけるバンドのひとつだろうなぁ、こいつらは。まだこういう面白いのに出会えて嬉しいね♪
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