Pinnacle - Cyborg Assassin

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Pinnacle - Cyborg Assassin (1974)
Cyborg Assassin

 随分と音楽の聴き方が変わってしまったなぁとつくづく実感するのだが、それも時代の深化か。音楽業界の音楽の売り方ってどうなっていくのだろうか?ハイレゾ系のは一部ニッチな世界でしかないだろうし、一般的にはDL売りが当たり前に定着しているようだが、自分周辺にはどうにもそうは思えなくて、何か違う気がしている。FLACだったらいいのか?と言うのもあるけどちょっとピンと来ないんだよな。実際DLで入手することもあるしCD等メディアで入手することもあるが、iTunesライブラリに入ってしまうとどれもこれも一元化されてしまうから入手したありがたみとか激減するしさ、どうなんかな〜、と。聴きたい時にYouTubeあたりで聴いてりゃいいか、って感じになってるのは確かだ。

 さて1974年のヘヴィロック…う〜ん、1974年としても言葉がやや古くなってる感があるのだが、Pinnacleというマイナーなバンドの唯一作「Cyborg Assassin」なんてのを。こちらは浅井コレクションには出てきてないけど、ライブラリには存在しているだろうことは想像に難くない(笑)。90年代半ばにKissing Spellってレーベルが超レア音源の発掘ばかりをやってくれて、その大半がトラッドフォークロック系だったので、こいつもそうかと思って予備知識無しでトライしてみれば、何とも驚くばかりの超絶ヘヴィロックだったというオチ。ジャケットのインパクトそのままに脳天突き刺すようなサウンドが強烈だが、それを紐解いてみるとひたすらランニングベースの迫力がヘヴィさを打ち出しているような部分が大きい。どうにもスティーブ・ハリス的ベースとも言えるんだが、どうかね。そこにストラト系の軽めの歪んだギターと手数のやたらと多いドラムとハモンドが重なり、もう英国B級バンドの典型的なロックが出来上がり、そこに意外と聴きやすいボーカルがメロディアスに歌ってくれていて、それぞれのギャップがものすごいんだが、全体的にはバッチリ、こいつこそ、っていうB級ハードロック感が漂ってて大変よろしい♪どこを取っても売れる要素なんてないし、テクニック的にヘタじゃないけど標準的なバンドの力量だし、音楽的な特徴があるわけでもなくて、何ら変哲のないバンドです。過度に期待しないように(笑)。ただ、こういうのが好きなんです♪

 いいなぁ、こういうの。大体、ハモンド使っててメジャーになったバンドって多くないのが面白いんだが、そのハモンドが割と比重高いから既にB級の象徴、でもギターハードだからアードバーグとはちょいと違う、もっとギターロック寄り、でもベースがとんでもなくってもしかしたら褒めるとしたらNWOBHMの原石かもね。どんだけ知られているバンドか知らないけど、自分的には苦笑い的に大好きです(笑)。

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フレ
Posted byフレ

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kazz_asai  
埋もれた名品

最近、自分で今日は何を聴くか思い浮かばなくて、ツイッターのフォロワーさんのつぶやきとか識者の方のブログを見て決めている怠惰な毎日です。
Pinnacle。ご賢察の通り、この作品も私のライブラリの片隅に眠っていますね。もう10年以上聴いていません。
もっとガレージ的なHRだと記憶していましたが、改めて聴いてみると意外にメロディアスで、構成に気を配った聴かせどころの多い作品でした。
荒っぽいサウンドに強引に乗せた趣のKeyは、1974年という時代風景を物語るものですが、GとBのインタープレイはかなりアグレッシヴで、やがて来るNWOBHMを予感させます。しかしVoはやや孱弱にすら感じさせるキース・レルフ風の60年代テイスト…これらの異質な組み合わせによって個性の強い英国HRとなっています。
ちょっと同時期のドイツHRに通じるような妖しさも感じさせますね。
最近のストーナーバンドには、こういう音がかなり見受けられますから、再発すればもっと注目されるのではないでしょうか。

2014/01/30 (Thu) 08:31 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>kazz_asaiさん

良かった…自分の感覚が割と当たってるんで安心しました(笑)。
ちょっと手を入れて再発すればそこそこ出る気がしますね、この音なら。

2014/01/31 (Fri) 21:13 | EDIT | REPLY |   

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