The Stone Roses - The Stone Roses

7 Comments

 短命ながらも80年代末ロック史に名を残したバンドと云えるのがストーン・ローゼズ。ザ・スミス解散後、イギリスの音楽シーンを語る上では必ず名前が出てくる、それどころかローゼズ以前とローゼズ以降で音楽性の違いを語られる事もよくあるくらいインパクトを放ったバンドとして名高い。こういう言い方をされるバンドってそうそうないからやっぱりそれなりのモノなんだろうな。

 実際聴いてみると確かにドラムのパターンなんかが顕著なんだけど従来のリズムを刻むというドラミングから大きく逸脱していて、今では当たり前になっているんだけど普通にスネアが入ってくるんじゃなくって、ハネるタイミングでスカンスカンと入ってくる・・・即ち歌うドラミングってトコか(笑)。面白いよなぁ、ロックのノリって一筋縄でいかなくってさ、何と言うのか・・・、グルーブっつうかイギリスのロックのノリなんだよなぁ。心地良い。決してギターがハードでもなければ歌がシャウトしてるワケでもないしましてや上手いワケでもない。でも凄いノリ。ファーストアルバム「THE STONE ROSES」からすでに堂々たるモノで、前評判も高かったんだけどやっぱりコアなファン達に訴求していた感が強いかな。

 いわゆるニューウェイブ(古い言い方だが)系列に属している方のバンドだったからハードロック系列の人間たちには聴かれなかったバンドだろうし、と言ってもパンク系列からも聴かれなくて、やっぱりザ・スミスなんかを聴いていた連中が好んで聴いたんだと思う。自分も周りにそういうのがいたから耳にしたワケであって、好んで聴かなかったしね。それでも時間と共に聴いているとさすがだな、と唸らせるモンはある。こちらもセカンドアルバムまで間が空いていて、なんでも一気に金持ちになったから別にバンドやらなくてもいいじゃん、みたいな感じだったらしい(笑)。ある意味ロックだよなぁ。

 で、その後リリースされたセカンドアルバム「Second Coming」がこれまた凄い。別に意識しなくて普通に曲作ってアルバムにしましたっていうだけでもしっかりとイギリスのサウンドで、今度は若干ハードドライヴィンサウンドに挑戦しましたっていうだけでツェッペリンの再来かと言われてしまう音楽を作り出してしまうワケさ。日本やアメリカという文化と学習だけでは決して作りえないサウンドをホント、イギリスのミュージシャンはいとも簡単に作り出してしまうんだから末恐ろしい。・・・っつうか羨ましい。同じ頃多数のマンチェスターバンドが出てきたんだけどどれもこれも短命だったな。結局センスだけでバンドやって音楽やってる連中が多いからこだわらないんだろう。それよりも自分たちがオリジナルなんだ、っていうサウンドを作り出す連中がイギリスには多いんだな。オアシスやザ・ミュージックなんかもそうなんだろうけどね。リアルタイムで知ってたけど、どっちかっつうと時を経てようやくコレもロックなんだなと認識してから聴いたバンドのひとつ。

関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 7

There are no comments yet.
ナイアガラ  
ジョン・スクワイア!

THE STONE ROSESと言えば、1stがあまりにも有名ですけど、
俺としては圧倒的に『SECOND COMING』を支持しちゃいます。

1stと同じバンドとは思えないくらい、こっちはワイルドになってますよね。
DRIVING SOUTHのギターのグルーブが凄いです!

2006/08/09 (Wed) 21:32 | EDIT | REPLY |   
波野井露楠  

こんばんは。
大学時代、先輩達がこぞって聴いていましたが、はじめはピンときませんでした(^^;)。
なんか軽いポップスに聞こえたんです(汗)。
でも、今は、このバンドのよさや凄さみたいなものが少しずつ分かってきました。

2006/08/10 (Thu) 01:14 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>コメさんくす!

あ、二枚目?うん、そっちの方が好きです。「Drivin South」ね。ただそれ言っちゃうとキッパリ分かれるだろうなぁ、と。友人はそこからZepにハマったのもいたので良い影響でもありますが。

>波野井露楠さん
うん、自分も全然ピンと来なかったっす。ま、でも今だに語られるってことはやっぱ良いんですよ、多分。だから確認したいってので聴いてみたら納得し始めたってトコですね。

2006/08/10 (Thu) 20:32 | EDIT | REPLY |   
harukko45  

おー、また遅ればせながら。でも、またまたここで刺激受けそう。そうね、もう一度聴き返す価値ありだね。ファーストが出てから、あの頃はストーン・ローゼズ=マンチェスターでした。うん、今聴くとさらに面白いかも。
それに、セカンド聴いてなかった、フー。

2006/08/10 (Thu) 22:02 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>harukko45さん

そうそう、マンチェもんが流行っててさ、ハピマンやら何やらと。でもその時がマイブラ行ってたんですよね…。あと4AD系も好きで、メインストリームは割と斜に見てたって感じかなぁ。セカンドの頃は結構大人になってて聴いたって感じ(笑)。

2006/08/10 (Thu) 22:15 | EDIT | REPLY |   
ひで  

私はリアルタイムで盛り上がってました。
確かにガンズとか聴いてるロックファンには無私されてて、SMITHSとか聴いてた層が流れ込んでた印象ですね。
私の青春の1ページって感じで忘れられないバンドの一つです。

2008/09/18 (Thu) 00:30 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>ひでさん

このバンドにリアルで気付いていた人ってセンス良いと思います。見かけに騙されないっつうか…。英国ロックってそういうとこありますからねぇ~。

2008/09/18 (Thu) 21:59 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply

Trackbacks 2

Click to send a trackback(FC2 User)
この記事へのトラックバック
  •  ザ・ストーンローゼズ『The Stone Roses』(2回目)
  • The Stone Rosesの1stアルバム『The Stone Roses(邦題:石と薔薇)』。1989年発表。 えー、内容は60年代的なメロディとダンスミュージック的グルーヴの融合など、まあ色々と攻めどころの多い名盤なんですが、要は曲と演奏が素晴らしいってのに尽きるんじゃないでしょ
  • 2008.04.14 (Mon) 08:09 | ROCK野郎のロックなブログ
この記事へのトラックバック
  •  THE STONE ROSES(\'89)
  • 思い返せば90年代の始めってなかなか面白い時代だったんじゃないでしょうか? この「ストーン・ローゼス」のデビュー作は90年代型UKロックの幕開けを象徴する作品だと思います。 メロディーの美しさやサイケ風なアレンジ、ギター主体の楽曲等、60年代のエッセ...
  • 2008.09.18 (Thu) 00:26 | 迷走ぶろぐ