City Boy - City Boy

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City Boy - City Boy (1976)
シティ・ボーイ(紙ジャケット仕様)

 ブリティッシュポップロックの流れってビートルズ以降当然ながら今の時代でも脈々と流れているひとつのジャンルで、ほとんどの時代にいくつかのバンドがそれらしいサウンドで存在していてなんとなくのセールスを誇っている、ってことは皆嫌いじゃないってことだ。もっともロックもポップも関係ないリスナーからも取っ付き易いだろうし、ともすればロックってかっこ良いと思うきっかけにすらなることも多いバンド郡なのだろう。ポップスとはちょっと違う…ってところに響くリスナーはまだまだたくさんいるだろうし。

 1976年にリリースされたCity Boyという英国のバンドのファーストアルバムとなる「City Boy 」は、一聴すると普通にロックバンドに位置するバンドらしい音が飛び出してきて、どこがポップに位置するバンドなんだろ?って思った。ロック、しかもハードロックに近いカテゴライズの中で十分に存在価値を出せるんじゃないの?みたいな感じをアルバム最初の何秒かで抱く。ただ、歌メロが入ってしまった瞬間に「あぁ、ポップだな…」と納得、そして曲が進むに連れて、またアルバムの曲が進むにつれてちょっと歪んだギターを前面に出したポップ系統で、重心も低めに取っているけどやってることは、って感じで中途半端さが出てしまったバンドか。それでも結構な枚数のアルバムを出してるんだからそれなりに売れたんだろう。自分は全然通らなくてかなり後になってから名前を知った程度のバンドだったが。

 英国ロックB級の、ってなればまだ救いはあるがこの手のポップ系統で売れなかったバンドって再評価されにくいからなかなか今の時代に浮上することもないし、このカテゴリってそもそも位置づけけが中途半端なのでリスナーを選んでしまうんだな。いくつかそういうジャンルってあるけどさ、それとこのバンドは出てきたのが1976年というのもちょいと不遇で、そうパンク勢が盛りの時にこんな中途半端で軟弱なのを出してきてもねぇ…ロックファンからはウケなかっただろうから、と言う気がする。時代をまるで読まなかったけど音的にはブリットポップ的センスを持ったバンドってことで出されてきたが、時代はそこまで遅く進んでなかったという餌食になってしまった感強いかも(笑)。それでもちゃんと後にはヒットシングル出してるんだから大したもんだ。

君のナンバー5705(紙ジャケット仕様)
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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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クリタカ  
バンド名に似合わぬ濃厚サウンド

 割とヒットしていた"5.7.0.5."が収録された1979年発表「Book Early」は、SWEETやQUEENに飽きが来始めた頃に知り久々のスリキレ盤となりました。それを起点に買い揃えましたが、どれもポップだが意外とハードというかハードだが意外とポップというか(笑)中途半端ともいえますが、個人的には大好きなサウンドです。
 マイク・スラマーのキレのあるギターにポップな曲とドラマティックな曲双方とも重厚なコーラスが加わる構成はCITY BOY独特の世界を作り上げています。5thあたりがらプログレ風な大仰な曲も登場しますが、ポップな感覚は全7作を通じずっと貫かれています。しかし、"君のナンバー5705"のシングル以外はアルバムはちっとも売れずに気の毒な存在でしたね。
 スラマーはKANSASのスティーヴ・ウォルシュと組んだSTREETS、自ら監修するSTEELHOUSE LANEや自己名義SLAMERでもなかなかの腕前を披露してましたが、まだ活動しているのやらこのところトンと名前を聞きません。

2013/11/29 (Fri) 00:25 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>クリタカさん

や〜っぱ時代を通ってる人にはよく知られてるバンドだったんですねぇ。
まだまだだ(笑)。

2013/12/03 (Tue) 00:20 | EDIT | REPLY |   

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