Les Variations - Nador

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Les Variations - Nador (1969)


 70年代のロックについては最早クラシックとかヴィンテージと言う位置付けになっていて神格化されている部分も大きいんだけど、その実どれだけの音を自分が聴いているのだろうか、と問われると昔なら「まぁ、かなり聴いてるんじゃないか?」なんて答えてたかもしれないけど、今の時代、これだけ情報が氾濫し、また個々のそれぞれの趣味やニッチな世界観が断片的にでも表に出てく量になると、これかでロック名鑑とか何かのロック名盤集などでかき集めたような情報ってのが如何にごく僅かな情報だったことか、ってことがわかってきて今では「まだ数割程度しか聴けてない気がする」って答えになっちゃう。そこまででもないだろうけど、見知らぬ世界は広い海のように広がっているってことで。

 1969年にフランスから出て来たLes Variationsというモロッコの人間たちが作ったバンドのファーストアルバム「Nador」です。何ともごちゃ混ぜ過ぎて節操なしとしか言えないくらいに幅広い好き勝手な音楽を独自の解釈で広げているおかげで誰からも見向きされなかった…、多分今でも(笑)。大抵のバンドはある程度の方向性やら嗜好やら個性が出てくるのだが、このLes Variationというバンドは正にバリエーションに富んだサウンド…B級ハードロックからアメリカンカントリーロックからモロッコ調の民族的サウンドからブルース・ロックなどなど何でもありで自分的には曲を選ぶけど、かなり好ましいテイストではある。ボーカルはダサくて埋もれまくってるけどハードロック系の曲は正にこの時代にありき、それも結構早い時期でのハードロックだったんじゃないだろうか?ってくらいの音で悪くない。まぁ、クリームからの影響が大きい気がするが。

 なんだかんだと結構長続きしていたバンドでアルバムもそこそこの枚数が出ているので割と評価されていたようだ。フランスからってのもアレだがモロッコ人ってのもまたアレで、なかなか情報が入ってこないバンドではあったけど、こうして出会えて聴けると面白いものだ。まだまだ深堀りしないとわからないことだらけだが、最近のヴィンテージロックと大差ない音を出しているんだからそれらのバンドってのは研究しているんだろうな〜と改めて感じた次第。あ、コレももちろん浅井コレクションからの蔵出し♪










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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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kazz_asai  
恨不移封向酒泉

飲如長鯨吸百川  
銜杯樂聖稱避賢

…輓近、現実世界での桎梏に押し流されて…またまた酩酊状態にて失礼します。
Les Variations. 大好きなアルバムです。いつTwitterでつぶやいたかなあ…なんて事態になっておりますがご寛容下さい。
やっぱりこういう70年代ハード>サイケ>ヘヴィ;…酒精にて攪拌された脳髄にこれほど快く響くサウンドはありません。
2010年代のヴィンテージサウンドももちろん端倪すべからざる存在ですが、やっぱり原典は最高です。
微醺にてこういう音を嗜む。これぞ世を拗ねたロック中年〜老年の法悦です。

2013/08/07 (Wed) 21:32 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>kazz_asaiさん

飲んだら酔え、が鉄則なのでまるで構いません(笑)。
これねぇ4月頃かなぁ、呟いてたの。もっと前かも。
しかしどこでこんなの発掘してくるのか、面白いバンドです。
確かに70年代の本物のバンドは今のビンテージバンドとはやはりダサさが違います(笑)。

2013/08/11 (Sun) 09:58 | EDIT | REPLY |   

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