Sex Pistols - Never Mind The Bollocks

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 書いていそうで書いていなかったバンド、セックス・ピストルズ。ニューヨーク・ドールズを仕掛けた若き日のマルコム・マクラレンが今度はロンドンで磨きを掛けた仕掛けを演じて世紀の大成功を収めたのが言うまでもなくセックス・ピストルズだ。それを知った時、この両者のバンドの類似点が実にたくさんあることが見えてくるので面白い。文化も違うし国も違うところでのバンドなのだが、仕掛け人が同じだと似るものなんだなぁと実感した次第なのだった。若かったなぁ(笑)。

 ピストルズって正直云って最初のアルバム「勝手にしやがれ」が最後のアルバムなワケで、まぁ、せいぜい「ザ・グレイト・ロックン・ロール・スウィンドル」くらいまでがオリジナル、かな、として認めているんだけど、その二枚以外は聴いてないのでわからん。が、それほど聴く必要のあるアルバムだとは全然思ってなくって、もちろん若い頃には聴くべきなんだけど、年取って何度も聴かないなぁ。でも、スティーヴ・ジョーンズのギターは結構好きで、パンクバンドの中にいて白のレスポールカスタムってのはかなりかっこ良いよね。ベースはやはりグレン・マトロックの方が良いワケで、シド・ヴィシャスの自虐的な面がピストルズ=パンクの概念でもあるけど、グレンの頃はもっとまっとうにカッコ良かった。もちろんシドのインパクトは絶大なんだけど、キャラクターやファッションが注目されてしまったんだよな。ま、それもありだが。音楽的に語る必要はあまりないと思うけど、初っ端の「Holidays In the Sun」が一番かっこいいんじゃないか?パンクっつうか、ドールズよりも直接的なロック。ジョニー・ロットンの自虐的な歌も象徴的と云えるけど、まぁ、「Anarchy In The UK」や「God Save The Queen」、「EMI」や「Liar」…、あ、結構カッコ良いのある(笑)。やっぱちゃんと聴こうよ、これ(笑)。楽器の音も結構斬新だったりして、なかなか良作だ。

 ちょっと前にP.I.Lを聴いててさ、調べてたらP.I.Lって1978年にファーストアルバム出してるんだよ。1978年だぜ?まだパンク全盛期、っつうか普通にパンクバンドが出てきた頃に既にピストルズは解散してて、ジョン・ライドンはニュー・ウェイヴ的なバンドを始めてたんだ。パンクス的には裏切り者に近いけど、今なら許す(笑)。いや、だからP.I.Lはダメだったんだよ、ず~っと。ピストルズもそういう意味で裏切り者バンド、ってのと最初で最後のパンクバンド、みたいに両面あるから厄介。ファッションはともかく、当時の英国の時代背景とか労働者の叫びとか不況とか知ってて歌詞を見ていくとパンクってなるほど、って思う。日本の環境下ではパンクはわかりにくいんじゃないかなって思うけど…。で、話は逸れるけど映画「ルード・ボーイ」を見ているとわかるわけだ。「パンク:アティテュード」ってのでも「D.O.A.」とかでも良いけどね。全部DVD出てるし、妙にパンクって崇められてたりするから資料的に豊富で幸せだ。
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フレ
Posted byフレ

Comments 7

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いたち野郎  

どの曲もメロがそっくりで区別つかなくて、でもサビはどれも「ちょっとだけ」違くて…でもいい曲が多いんですよね(笑) そういうところが、案外奇妙に感じです。 とりあえず、いろんな意味で日本の高校、大学生バンドに多大な影響を与えているのは確かです…。

2006/07/26 (Wed) 02:15 | EDIT | REPLY |   
Shinyan  
でもって

結構ドライブ感のある曲が多くて良いんだよね・・・
当時はそれこそ被れちゃって、破れた例の服を買いに行きましたよ・・・
勿論、SIDの首に掛かっていた例の奴も・・・
今じゃ、そんなの身に着けてなくても充分スピリッツはPUNKだけど・・・・(笑)

2006/07/26 (Wed) 22:11 | EDIT | REPLY |   
evergreen  

作られたものであるにしても、カリスマ性が凄くって、
当時これ聞かなかったら、ROCKファンじゃないというとんでもない体制を作っちゃったことが、逆にパンクの限界、・・・
って、今だから言える・・
ライドンはどうも好きになれないところがあるけど、PILまで買ってるもん、ああ~あ(爆)

2006/07/27 (Thu) 01:03 | EDIT | REPLY |   
波野井露楠  

おはようございます。
1学期の休日出勤の振替で、午前は休みをもらえ、ひさしぶりにゆっくり起きました(^^;)。
フレさんのおしゃる通り、ちゃんとに聴くと、なかなか演奏(特にギター)も曲もいいんですよね(^^)!

2006/07/27 (Thu) 09:06 | EDIT | REPLY |   
フレ  
感謝っす!

>いたち野郎さん
確かに(笑)。どの曲も歌メロそっくりってのはその通りですね。メロディなんていう概念がこの頃彼等にはなかったんだろうけど(笑)。しかしやっぱり影響力は大きいんでしょうねぇ…。

>Shinyan
やっぱドライブ感あるよね。ルックス見ると若者はそれだけで参っちゃうってのあるし、いつの時代に誰が見ても真似しちゃうからパンクファッションってなくならないんだろうなぁ。破れた服なんて今や誰でも着てる、みたいな(笑)。

>エヴァ姉さん
カリスマ度ってすごかったんだろうなぁ、と。そういう雰囲気まで持っていってしまうってのもやっぱ凄い。短命だったけど。しかしPILまで買ってるて、やっぱそういうもんなのかな。その流れにいたら買ってただろうなぁとは思う。

>波野井露楠さん
まぁ、じっくりと演奏力を聴くバンドではないですけどね(笑)。

2006/07/29 (Sat) 10:02 | EDIT | REPLY |   
melenge40  

あの音のカタマリ具合は、ある意味、奇跡だと思ってます。さすがクリス・トーマス。60年代以降の全てのロックバンドが表現したかった音なんじゃないかな?今聴いてもたまらない究極極のR&Rサウンドです。
音的にはシドは要らない。でもシドがいたからこそのビストルズ。この辺が難しい(^_^;)そして、やっぱりジョニーロットンとジョンライドンは別人でしょう(笑)

2006/07/29 (Sat) 23:43 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>melenge40さん

そうなんですよね、音的にはアルバムでOK。シドはインパクトのために必要、みたいな。ジョニーとジョンは別人、ですねぇ。しかしピストルズの神話はまだまだ歴史に残るでしょう。

2006/07/30 (Sun) 11:26 | EDIT | REPLY |   

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