Area - 1978 (Gli Dei Se Ne Vanno)

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Area - 1978 (Gli Dei Se Ne Vanno)
1978 (Gli Dei Se Ne Vanno)

 キングレコードがユーロ・ロックを祭り上げなかったらこんなに日本でユーロ・ロックが知られることは多分もっと後になったんだろうな、と思う。いつもアレコレ聴きながらネットで情報漁ったりするんだけど、そこそこの年齢の方々が口々に「キングのユーロピアンロック・コレクションシリーズで〜」と言うフレーズを書いている。その時にそんな音に敏感に反応したリスナーも凄いと思うが、レコード会社もゆとりのあった時代だったんだろう…。

 ってことで、自分ではイマイチよく理解していないユーロピアンロックの中から世紀の名盤と誉れ高いアルバムを…。1978年にリリースされた驚異のアルバム「1978 (Gli Dei Se Ne Vanno)」です。まぁ、今更自分が語ることなどほとんど無いに等しいんだろうけど、ヘンです。ヨーデルってのかね、こういう歌は。ブルガリアとかアラビアとかそんなメロディらしいけどよくわからん。それに超人的な変態ジャズ・ロックプレイがバックを支えていて、いつも思うのだがこういう音ってのはどういう練習したら出来るんだ?そもそも曲覚えられるのか?ってのが不思議。アドリブやインプロと言ったってある程度のテーマやフレーズによる展開などはあるだろうし、キメなんかはキチンと合ってたりするんだからやっぱ楽曲として成立するレベルまでは持っていくんだろうし、不思議なんだよね。まぁ、その不思議さも含めて出来上がっているから奇跡の名盤になるのだろうが。

 これがさ、結構聴きやすいんだよ、何故か。軽いワケじゃないけど軽い感覚で聴ける。重さを感じないしどこかポップさすら感じるジャズプログレで不思議なのだが、語りようがない音楽。そこにコメディとも思える歌は入ってるし、何だろな、全く。ただ、言えるのは面白くて深い世界が体験できます、ってこと。「音楽」なんだな、これ。




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フレ
Posted byフレ

Comments 4

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通りたがり  

ヨーデルというよりは、ペルシャ近辺の古典唱法の、タハリール唱法だと思います。

2013/06/25 (Tue) 19:28 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>通りたがりさん

恐れ多いご教示に感謝です…。

調べてみないと全然わからないので(汗)…。

2013/06/25 (Tue) 20:05 | EDIT | REPLY |   
風呂井戸  
まさにインプロヴィゼイション・ジャズ・バンド

 私はAreaは73年の「Arbeit macht frei」から入りました。冒頭にアラビア語による詩がエジプト女性による朗読から入るのですが・・・・気持ちは寄せられるが意味不明、それがなかなか肝心のミュージックは難解。ジャズ・バンドの壮絶なバトルという感じで当時求めていた美しさがどうも・・感じられずと言ったところでした。私が興味を持ったのは、このアルバムのタイトルは、あのポーランドのナチス・ドイツのアウシュビッツ収容所の入り口の頭の上にある文句なんですね。今でも知りたいのですこれをアルバム・タイトル持ってきた意味を。多分政治色ありなんでしょう。
 そしてご紹介の「1978」、これぞAreaの頂点に到達するんですね。しかし私はこの両アルバム、当時より40年後の今聴いた方がインプロヴゼイションの美学に何かを感ずることが出来るんです。訓練の成果でしょうか?。

2013/06/25 (Tue) 22:09 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>風呂井戸さん

有名な標語「Arbeit Macht Frei」ですね。
結構政治色強いバンドだったんでしょうか。
この手のバンドは奥が深いんで時間が経過した今、改めて聴くと違う発見や違う聴き方が出来るのは確かだと思います。

2013/06/28 (Fri) 22:19 | EDIT | REPLY |   

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