Marsupilami - Marsupilami

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Marsupilami - Marsupilami (1970)
Marsupilami

 サイケデリックな波からの脱出と新しいハードロックやプログレッシブ・ロックとの出会いみたいな所から、そして一方ではこの手の音が商売になると踏んだ各レーベルの思惑も手伝い雨後の筍のように続々と何でも出て来た英国ロックのアイディア豊富な世界観、正に何でもありの奥の深さは知られた所だし、多分今ではもうこの辺りってマニアのものじゃなくなってるんじゃないかと思ったり。紙ジャケでほぼ全てのアイテムがリリースされたりリマスター盤も出たりする訳だから日本でもそれなりに需要が高いってことで売れるんだろうし。ただ、買う人は全部買うからそういう固定的な数量は見込まれてるんだろうと。それはともかく、当時はどんだけ売れたんだ?って話になるとほぼ皆無だったんじゃないだろうか?ってバンドも多数…。

 1970年にファーストアルバム「Marsupilami」をリリースしたMarsupilamiというバンドもそうだ。セカンドの「Arena」はその後英国ロックの名盤として語られることもあったが、ファーストの「Marsupilami」なんてジャケットすら知られてなかったんじゃないか?アマゾンで見つけたこのジャケットのダサさにはかなり驚いたが、これがホントにオリジナルなんだろうか?あまりにもセンス無さすぎるんだが…、英国のこの時代のロックバンドでここまでダサいのも多くはない(笑)。

 ところが、その一方聴けるサウンドは期待を裏切らないダサさ…いや、カッコ良さ…、いやカッコ良いっつうか…B級っつうか…、冒頭から何か有りそうな雰囲気のイントロが流れてきて突然やっぱりキター!って感じのドタバタ劇。一聴するとヘヴィロックの世界観でもあるけど、展開がプログレ的、鍵盤やフルートが活躍するからそうなるんだろうけど、ここのドラマー君が、結構カッコ良くってなかなかソリッドにツボを得たドラム叩いてくれてます。そしてギターのエグい音が堪らなくよろしいんですよね♪ ハードロックに向かいたい志向とプログレ的展開と何でもありな楽器類に加えてサイケデリック風味な雰囲気を引き摺っている時代性がそのまま反映されたバンド、セカンドの「Arena」はテーマを決めたから統一感があるが、こちらの「Marsupilami」では新しい時代に自分たちもやってくぞ、みたいなのがあって気合は十二分、楽曲へとの取り組みも十二分なんだが、志向性がよくわからん(笑)。

Arena
Arena
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Marsupilami
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フレ
Posted byフレ

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kazz_asai  
混沌の美

10年以上聴いてないMarspilamiの1st、ブログ記事を拝見して久しぶりにラックから取り出しました。
フルートとオルガン主導のプログレバンドというイメージで記憶していましたが、改めて聴くともっとハードロック寄りの音ですね。第1期Deep Purpleより破壊的にすら感じました。
随所に挿入されるヴォーカル・ハーモニーはサイケ風の味付けを感じさせます。
そしてあのフルートが流れてきて、プログレ風に盛り上がるかと思えば突然DsとGの暴れるオルガンハードへと目まぐるしく移り変わります。
とにかく思いつく限り、いろいろ取り入れてみましたという感じのゴッタ煮感はたしかにB級以外の何者でもありませんが、プログレッシヴロック、ハードロック、どちらもまだ未完成の時代ゆえに生まれたこのような音には、個人的に例外なく思わず笑みがこぼれてしまいます。
ちょっとWriting On The Wallを思い出しました…といってもこちらもずいぶん長いこと聴いていないので、また印象が変わるかも知れません。

2013/02/08 (Fri) 22:00 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>kazz_asaiさん

何度も何度も聞く感じではないですからねぇ、自分も久々でしたし。
Writing On The Wallを思い出すってのもなかなか…、懐かしいな。
ホントにアルバムって聴く時、タイミングによって印象異なりますから面白いっす。

2013/02/10 (Sun) 09:20 | EDIT | REPLY |   

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