Asia - Astra

この辺になってくると国名/地名的なバンド名ってのも色々と思い浮かぶ人も多いんだろうから、あまり予測しないでね、って言っておこう(笑)。自分が好きなバンドにはそういうのがほとんどない、ってことに気づき始めてしまったんでやや冗長になってしまってるシリーズだな〜と思いつつ、アメリカを脱出すればそれなりに楽しめる音たちが待ってるはずだ、と当たりを付けて書いてます、はい。何となくアメリカを片付けておかないとな〜、って気がしてたんで、ここからヨーロッパに入って行きましょう、うん、割とあるんだな…ってことでちょっと前にググッてみたら結構そんな質問したりしてた人もいて、なるほど、と思ったりするバンドがあったり、へぇ〜ってのもあって、世界は広いと思ったものだ。ってもさ、インディーズの…とかダンスユニットの〜とかはさすがによく分からんし、聴いても面白くないしってことで勝手に自分で却下してるのもあってね、それなりのもので楽しみましょう♪ いや、音楽ってのはそうやって聴くもんじゃないですが。
フフフ…、エイジア♪そう、Asia♪ 言わずと知れたプログレバンドの雄達が結成して超ポップスをやってるバンドのAsiaです。BostonやらKansasやらの流れを聴いて彼らもそういう手法を思い付いたのかもしれないんだが、実は芸風が似ている。もちろんAsiaの方が後なので、カネに窮した面々がカネを生み出す錬金術をこうして使ったということで、当時は売れた、実に売れていた。1985年の3枚目のアルバム「Astra」で一旦終焉を迎えているが、それでも売れてた。「Astra」は当時から酷評されていたが、今聞けば、全然悪くないじゃないか、とも感じるのは多分皆そうだろう。だってゆとりを持って迎えられるんだもん。しかも面子がどんどんと伝説になっていく人たちばかりだし、金稼ぎのセンスの良さにも気づいたワケだろうから)。こういう大人の見方は面白くないので音世界に…。
1985年リリースの超売れっ子バンドとなったAsia期待のアルバム…と書ければ良いのだが、その実メンバーの入れ替わりが激しく、しかも著名なメンバーばかりが入れ替わっていった。今作「Astra」ではジョン・ウェットン復帰、スティーブ・ハウ脱退という良いのか悪いのか分からない入れ替えもあって、微妙な立ち位置の作品になったのは事実。ただ、やっぱWetton/Downesの作風はテクニカル爽快ポップスにかけては天才的ですらあると思えるし、他の人の曲と比べて圧倒的に洗練されているところが素晴らしい。英国然とした気品と聴きやすいサウンドとメロディ、更にしっかりと大衆性を持たせているしね。「Countdown Zero」とかさ〜、いいのかよ、こんなん?って感じだし。それでもこの「Astra」はあまり聴かなかったな。やっぱ「Asia」や「Alpha」の方がよく聴いてた。もっとも多感期だったから聴くものたくさんあって買えなかったってのが大きくて、友達にテープ録ってもらって聴いてたと思う。
しかし結果的にAsiaでの再結成活動が結構長続きしてるってのはやっぱり歳をとった面々も気楽に楽しめる音楽ってことなのかな。思い切りプログレバンドってやっぱ大変だろうし、テクニックだって落ちていくだろうし、バンドの演奏能力だって下がるだろうし…、そう考えたらなかなか良い錬金術だったと言わざるをえない、ってとこだな。
- 関連記事
-
- Anathema - Eternity
- Asia - Astra
- Karnataka - Gathering Light