Silberbart - 4 Times Sound Razing

1970年初頭のドイツってどうしてBlack SabbathとUriah Heepの影響が大きいんだろう?まぁ、あとジミヘンは分かるが、それならクリームはないのかな。ルーツに無いから難しかったとか?ドイツ人の好みでもない音だった?やっぱ硬質でやや暗黒がかった世界を持ったバンドの方が好まれたって事か。それにしてもどれもこれもサバスとヒープの影響大だもんなぁと驚くばかり。サイケデリックの洗礼に加えてこの二つのバンドの影響多々っつうのが多いんで、ちょいと不思議に思った次第。そんな流れの中で今回はまたしてもマイナーなバンド…っつうかアルバム紹介になるのかな。
1971年リリースのSilberbartってバンドの「4 Times Sound Razing」という作品。なんとコレもまた全4曲しか入っていないという傑作で、どんな気合で作ったんじゃ?ってくらい何でもありだが、決して長い曲だからと言って素晴らしい事をしているワケではない。ただ、ドイツ的な実験精神は旺盛にサイケの洗礼も受けながらのアプローチが効果音ではなくてギターで奏でられていると云うもので、ややチープさが残る。ま、そんなのを入れて何を狙っていたかってのは定かじゃないけど、時代だろうな、としか言えない。2曲目の「Brain Brain」なんて5分に纏まるだろ?ってくらいの代物だが16分演奏している。もちろんそれはそれで面白いこともあるが、こういう実験精神ってのはねぇ、何度も何度も聴けないのでひたすら熱いアドリブの応酬を聴くのとはちょっと違う。う〜ん、辛いかなぁ…。一方では最初の曲や「God」って曲ではオーソドックスなハードロックのスタイルで淡々とリフで攻め立てて来るのもあってそのヘンは好みなんだよな。ただ、全編好きだ、っていう程のものじゃないのがB級から更に下の位置にある気がする。
大枠でのバンドとしてはハードロック、だけどそれだけじゃ飽き足りないから何か色々とチャレンジはしてます、的なサウンドでテクニックはそれぞれがそれなりにあるからプレイとしては面白い。でも、楽曲はパッとしない、ってのと歌もやや投げやり的な物なので歌手です、ってなモンじゃない。それはバンドがトリオだからそうなるんだろうが、普通にトリオの限界が彼らの限界になっている感じではある。もちっとシンプルにハードロックと定めて出してくれればThree Man Armyくらいにはなれたか?
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