Rory Gallagher - Irish Tour '74
やっぱ70年代英国のブルース・ロックは自分にとっての魔物だ。どこかで誰かの何かを聴いてもすぐに反応してしまうし、ブログでその辺りの流れが出てこようものなら毎回じっくりと聴いてしまって、しかも一枚二枚じゃ飽き足らないから周辺も含めて結構疲れ切るまで聴いてる。んで、それが段々とヘヴィでドライブしているものになっていくのが常で、たっぷりとブルース・ロックに浸りたい時がよくある…ってか浸ってる。これほどシンプルなのに何でまた毎回毎回ハマるんかねぇ…。やっぱ魂が熱いからだろうなぁ。それがそのままギターや歌、バンドの音に出てくるから響いてしまうんだな。今回は改めてそんなことを思った自分からしてみたらとんでもなく貴重且つ驚きの映像だったコレ。
Rory Gallagherの1974年のライブ映像DVD「アイリッシュ・ツアー1974」。2000年にリリースされてて見たのはその時よりももうちょっと後なんだけど、とにかくぶっ飛んだ。想像通りのライブの様子だったと言えばそうだし、想像よりも白熱していたと言えばそうだ。何よりもこんだけ全盛期のライブの姿がこれほどまで鮮明に見れることに感動した。自分にロックを教えてくれた先輩がまだ生きてたらコレ見て涙流しただろうなぁ。ロリー・ギャラガーもその先輩に教えてもらったんだけど、多分動いてる姿なんてビデオでも見たことなかっただろう。見てくれよこのライブ。やっぱり年は取っても長生きしている方が楽しいことはあるさ。辛いこともあるだろうが、楽しいこともあるんだ。こうやって幻の映像も見れるんだ。
話が逸れたが、まぁ、見てくれよ。損しないから。
これ見て、聴いて響かなかったらロック好きを辞めた方が良い。いかにワガママにギターを弾くのが楽しいかって事がよく分かるから。いや、そうじゃなくて、ロックにひたむきな時代のスタイルってこういうもんだよ。バンドってこういうもんだよ。プログレバンドみたいに全てを決めて演奏を完璧に行うというミュージシャンとして当たり前の完璧さもあるけど、それよりもロックの魂ってのはこういうインプロだったりバンドメンバーとのアイコンタクトや音での会話ができることが楽しいんだよ。その楽しさやハマり具合がバンドマジックってヤツで、そのマジックがステージ上から客席に伝染して、そのパワーがCDやDVDでも伝わってきて…。最高のDVDのひとつだよ。ロリー・ギャラガーがオフステージでテレキャス引っ張りだしてきてスライドをサラリと弾いてみせるとか、ステージの音でもとにかくバンド編成がシンプルなのと音響が無茶苦茶良いワケじゃないから生々しくアンプからの音が記録されている。そういう加工されていない音の感触で、ストラトだから余計に肌触りが伝わってくるし、そういう音も含めて見事な映像で、こんなのもっと前に出しておくべきアイテムだろ、と言いたくなる。そしたらもっともっとロリー・ギャラガーって人は人気も出ていたし知名度も上がっていたし成功していたハズだ。まぁ、そうじゃなくてもマニア的な世界では人気があるけど、もっとね、うん。そしたら自分は多分レスポール派じゃなくてストラト派だったかもしれん…そう思うくらいストラトの音のインパクトが衝撃的。やはり映像って重要だ。そして多分他の人があまり思わないことだと想定してるけど、ギター弾いている時にあんな風に笑って弾ける人って珍しいと思う。あんなに笑顔でギター弾く人ってヴァン・ヘイレンしか思い付かないもん。ホントにギターと愛し合ってるな〜みたいな表情でギター弾くんだよ。
それと、バックのメンバーも完全に世界に入り切って演奏しているからインプロがもの凄い迫力で…、それでいて普段の楽曲はそれはそれはエモーショナルにプレイしていて、どの曲もグルーブが凄い。ユラユラとガンガンと、恍惚と音と映像を楽しめる。それはスタジオ・アルバムの比ではないくらい魂のギタープレイだったりバンドプレイだったりする。
これがロックだよ。
売り上げランキング: 75559
全編見れます♪
- 関連記事
-
- Rory Gallagher - Wheels Within Wheels
- Rory Gallagher - Irish Tour '74
- Rory Gallagher - Jinx