Duran Duran - Seven And The Ragged Tiger
「懐かしのエイティーズ」なんてフレーズでしばらく前に巷を賑わせていたが、リアルタイムでまともにその時代に洗脳されていた自分としては単純にひとつずつの曲にそれぞれ何かしらの思い出があったりして、世間と波長を合わせることはないが密やかにレコードやカセットテープで持っていた音源をCD媒体で入手しやすくなったという環境に甘んじてせこせこと集め直していたりした。聴き直すたびにそれぞれの思い出が甦ってきて楽しいやら嬉しくないやら(笑)。そんな若かりし時代なんてのは大して長くはないもので、せいぜい数年程度のことだったのだが多感な時期に聴き漁るもので、しかも「ベストヒットUSA」全盛期且つMTV黎明期という時代性は音楽をイメージとして聴くことのできた新鮮さがあった。そこで人気が出てくるのはどうしてもプロモーションビデオで印象に残るモノだったりして、音楽性はその後に付いてくるものだったりすることも多々あった。そんなバンドは得てして真の音楽ファンやアンダーグラウンドなロックファンからは見向きもされずに軽視されてきたものだが、なかなかどうして実力のあるバンドも多々あったが、なまじっかルックスが良かったためにアイドル視されてしまい、本当の意味で評価されにくかったバンドもあり、その代表格としてデュラン・デュランが挙げられるのではないだろうか。
結構な下積み経験を重ねたジョン・テイラーとニック・ローズの二人による努力がアンディ・テイラーというロック気質バリバリのプレイヤーと組み、更に聖歌隊にも所属していたルックスバリバリのサイモン・ル・ボンを発掘して、あろうことかライブハウスではなくディスコバンドという路線に方向を定めた瞬間から一気にメジャーデビュー…どころか大ブレイク。1981年にはファーストアルバム「Duran Duran」をリリースして…なんて書いているんだけど、どうにも馴染めんなぁ(笑)。いや、今アマゾンとかで買えるファーストアルバムって多分元々のジャケットなんだろうけど、自分の知ってるのは日本盤の「プラネットアース」っつうヤツで、ジャケットが違うんだよ。そんなの今初めて知ったんだもん(笑)。日本独自ジャケットだったのかなぁ…、ま、あってもおかしくないけど、どこをどう探してもアマゾンでは出てこないので勝手にアップしとこう。やっぱこっちでしょ。
いや、で、書きたいのはそうじゃなくって、今日は月曜日なのでデュラン・デュランの中でもかなり好きな曲の上位に入る「New Moon On Monday」ってのに引っ掛けておきたいなぁと思ったんだが…、このプロモビデオがかっこよくってさぁ、革命前夜っていう設定だったと思うんだけどジョン・テイラーが良いんだよ。女の子に人気あったハズだよ、これ。その実音楽的には…って、後になってからこそそういう聴き方出来るようになったんだけど、バックの演奏と歌メロって全然かけ離れてるのな。浮遊間が凄く英国的なメロディーで面白い。もちろんポップさはダントツの英国さなんだけど…、それとアルバム「Seven And The Ragged Tiger」の冒頭を飾る「The Reflex」もダントツのかっこよさを誇る一曲で、ギターのカッティングからうねるベースライン…、そして「フレッフレッフレッフレッレレレレレ…」っていういわゆるディスコミックスがデフォルトで重ねられているっていうのはもう衝撃的だった。あ~、「Hungry Like The Wolf」も良いよなぁ…、とにかくこのアルバムっていうかどれもアレンジは凝ってるし、楽器もかなり上手いし、完璧なプロモーション戦略だし言うことないよ。ここまでアルバム2枚しか出してないのにも関わらずこの完成度は凄い。
う~む…、やっぱり冷静にアルバム分析しながら書くっていう対象じゃないから難しいな。2001年と2003年に再結成来日公演してるってのが凄いよなぁ。20年経って初めて音楽的に伸び伸びとバンドやってるのかもしれないね。
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